特許拒絶査定不服審判
2022-002821
サービス流体容器の内部圧力を制御するための方法、および内部圧力制御装置を伴うサービス流体容器システム
- 審判番号
- 2022-002821
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-126305
- 請求日
- 2022年02月25日
- 審決日
- 2022年11月01日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】カウテックス テクストロン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 審判長/審判官
- 審判長 山本 信平
- 審判官 木村 麻乃
- 審判官 鈴木 充
- 分類
- P18 .121-Z (F02M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 行政事件訴訟法46条特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-126305「サービス流体容器の内部圧力を制御するための方法、および内部圧力制御装置を伴うサービス流体容器システム」拒絶査定不服審判事件〔令和2年12月17日出願公開、特開2020-200834〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2017年(平成29年)9月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年9月6日(DE)ドイツ連邦共和国)を国際出願日とする特願2019-533686号の一部を令和2年7月27日に新たな特許出願としたものであって、その後の手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年 8月25日 :手続補正書(自発)の提出
令和3年 6月23日付け(発送日:6月28日):拒絶理由通知書
令和3年 9月10日 :意見書の提出
令和3年10月13日付け(発送日:10月25日):拒絶査定
令和4年 2月25日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和4年 3月 1日 :手続補正書(方式)の提出
令和4年 4月13日 :前置報告
令和4年 4月28日 :上申書の提出
第2 令和4年2月25日の手続補正についての補正の却下の決定
〔補正の却下の決定の結論〕
令和4年2月25日の手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
〔理由〕
1 本件補正について
(1)本件補正前(令和2年8月25日手続補正書)の特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。
「【請求項1】
自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法であって、
動作液体容器内部(11)に配置された圧力センサ(15)を用いて前記動作液体容器(10)の内部圧力を決定するステップ(A1)と、
周囲圧力センサ(16)を用いて前記動作液体容器(10)の周囲圧力を決定するステップ(A2)と、
電子制御装置を用いて前記内部圧力と前記周囲圧力との間の差圧を決定するステップ(A3)と、
前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最大差圧と比較するステップ(B3)と、
前記電子制御装置から、通気配管(70)において、または、前記動作液体容器内部(11)と前記通気配管(70)との間において配置される通気弁(20、40)へと、開信号を出力するステップ(C1)であって、前記通気配管(70)は、前記決定された差圧が前記最大差圧以上であるとき、前記動作液体容器内部(11)を大気へと流体接続する、ステップ(C1)と、
前記開信号が受信されるとき、前記動作液体容器内部(11)が前記通気弁(20)を用いて大気へと流体接続される開位置へと前記通気弁(20、40)を移行させるステップ(D)と
を含む方法。」
(2)そして、本件補正は、上述の本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載を、以下のとおり補正するものである(下線は、補正箇所を示すために当審で付与した。)。
「【請求項1】
自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法であって、
動作液体容器内部(11)に配置された圧力センサ(15)を用いて前記動作液体容器(10)の内部圧力を決定するステップ(A1)と、
周囲圧力センサ(16)を用いて前記動作液体容器(10)の周囲圧力を決定するステップ(A2)と、
電子制御装置を用いて前記内部圧力と前記周囲圧力との間の差圧を決定するステップ(A3)と、
前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最大差圧と比較するステップ(B3)と、
前記ステップ(B3)において前記差圧が前記所定の最大差圧未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最小差圧と比較するステップ(B4)と、
前記電子制御装置から、通気配管(70)において、または、前記動作液体容器内部(11)と前記通気配管(70)との間において配置される通気弁(20、40)へと、開信号を出力するステップ(C1)であって、前記通気配管(70)は、前記ステップ(B3)において前記決定された差圧が前記最大差圧以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧以下であるとき、前記動作液体容器内部(11)を大気へと流体接続する、ステップ(C1)と、
前記開信号が受信されるとき、前記動作液体容器内部(11)が前記通気弁(20)を用いて大気へと流体接続される開位置へと前記通気弁(20、40)を移行させるステップ(D)と、
前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップと、
を含む、方法。」
2 本件補正の適否
(1)本件補正の内容
本件補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法」に関して、「前記ステップ(B3)において前記差圧が前記所定の最大差圧未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最小差圧と比較するステップ(B4)と」、「前記ステップ(B3)において前記決定された差圧が前記最大差圧以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧以下であるとき」及び「前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップと」という事項を付加して限定するものであるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そして、本件補正前の請求項1に係る発明と本件補正後の請求項1に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が、同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(2)引用文献
ア 引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由において引用され、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である特開平7-217504号公報(以下「引用文献1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。
(ア)「【0012】こうしてエンジンの運転中には、燃料タンク内上部空間の内圧が所定の負圧値から所定の正圧値の範囲内に制御されるのであり、この状態では、電子制御ユニットがプレッシャコントロールバルブを閉制御することで、エバポ通路が閉鎖される。このため、エンジン運転状態に応じてパージソレノイドバルブが開制御されると、エンジン吸入系の負圧がパージ通路を介して確実にキャニスタに作用し、キャニスタ内に吸着された蒸発燃料は確実にパージされてエンジン吸入系に吸引される。」
(イ)「【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照して具体的に説明する。一実施例による車両用燃料タンクの内圧調整装置の全体概略構成を示す図1において、符号1は給油口1aを有する車両用の燃料タンク、符号2は燃料タンク1内の上部空間1bにエバポ通路(蒸発燃料通路)3を介して連通するキャニスタを示し、このキャニスタ2は、パージ通路4を介してエンジン5の吸気管6におけるスロットルバルブ7より下流側の箇所に連通している。」
(ウ)「【0017】ここで、前記電子制御ユニット8の入力ポートには、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ17からの水温信号、燃料タンク1内の上部空間1bに設置されてその内圧Pを検出する内圧センサ18からの内圧信号がそれぞれA/Dコンバータ8a,8aを介して入力している。そしてこの電子制御ユニット8の出力ポートに接続する駆動回路8c,8cを介して開閉制御されるプレッシャコントロールバルブ(PCV)19及びパージソレノイドバルブ(PSV)20が設けられている。
【0018】前記プレッシャコントロールバルブ(PCV)19は、通電によるオン時にのみ開く常閉のものであり、前記エバポ通路3に介設されてそのオン時にのみエバポ通路3を開通し、オフ時にはエバポ通路3を閉鎖するようになっている。また前記パージソレノイドバルブ(PSV)20は、0%のデューティ比信号による全閉状態から100%のデューティ比信号による全開状態までデューティ比信号に応じてパージ流量を変化するものであり、前記パージ通路4に介設されて常時はパージ通路4を閉鎖し、デューティ比信号に応じてパージ通路4を開通するようになっている。なお、エバポ通路3にはプレッシャコントロールバルブ(PCV)19を迂回するバイパス通路21が設けられ、このバイパス通路21には圧力差に応じて双方向に開くメカニカル式の2ウェイバルブ22が介設されている。」
(エ)「【0020】ここで前記電子制御ユニット8には、本発明に特有のものとして、内圧判別部8eと、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fと、パージソレノイドバルブ駆動制御部8gとが構成されている。
【0021】内圧判別部8eは、図4に示すように、例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1と、例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2と、上記所定の負圧値P1より圧力の高い、例えば-500Paに設定された負圧値P3と、上記所定の正圧値P2より圧力の低い、例えば1000Paに設定された正圧値P4との4つの基準圧力値を有する。そしてこの内圧判別部8eは、前記内圧センサ18から入力する内圧信号に基づき、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、上記負圧値P3と正圧値P4との間の通常内圧範囲Aにあるか、上記正圧値P2以上の過大正圧範囲Bにあるか、上記負圧値P1以下の過大負圧範囲Cにあるか、上記正圧値P4 と正圧値P2との間または上記負圧値P3と負圧値P1との間の不感帯範囲Dにあるかの4通りの判別を行い、それぞれに対応したA信号,B信号,C信号,D信号の4種類の内圧判別信号を出力する。
【0022】また、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、内圧判別部8eから入力する4種類の内圧判別信号に応じ、それがA信号であればPCVオフ信号を、それがB信号またはC信号であればPCVオン信号を、それがD信号であればその直前に入力された内圧判別信号A,B,Cに対応したPCVオフ信号またはPCVオン信号を、駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力するように構成されている。」
(オ)「【0027】図5のフローチャートにおいて、まず内圧センサ18からの内圧信号が内圧判別部8eに入力されると(ステップS1)、内圧判別部8eは燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが例えば-500Paに設定された負圧値P3と例えば1000Paに設定された正圧値P4との間の通常内圧範囲Aにあるか否かを判別する(ステップS2)。
【0028】前記ステップS2の判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてA信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力する(ステップS3)。そこでプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、PCVオフ信号を駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力し(ステップS4)、フラッグを0とする(ステップS5)。
【0029】このように、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが負圧値P3と正圧値P4との間の通常内圧範囲Aにある場合には、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19が閉制御されてエバポ通路3が閉鎖されるのである。このため、パージソレノイドバルブ(PSV)20がパージ通路4を所定のデューティ比で開通する蒸発燃料のパージ実行中においては、エンジン5の吸気管6の負圧がパージ通路4を介して確実にキャニスタ2に作用する。従って、キャニスタ2内に吸着された蒸発燃料は確実にパージされ、キャニスタ2の蒸発燃料吸着能力は速やかに回復する。
【0030】前記ステップS2の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2以上の過大正圧範囲Bにあるか否かを判別する(ステップS6)。そしてこの判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてB信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力する(ステップS7)。そこでプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、PCVオン信号を駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力し(ステップS8)、フラグを1とする(ステップS9)。
【0031】このように、燃料タンク1内の上部空間1bに多量の蒸発燃料が充満していてその内圧Pが例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2 以上の過大正圧範囲Bにある場合には、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19が開制御されてエバポ通路3が開通するのである。このため、燃料タンク1内の上部空間1bに充満した高圧の蒸発燃料は、エバポ通路3を介してキャニスタ2に吸着され、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pは所定の正圧値P2以下に速やかに降下する。従って、給油に際して燃料タンク1の給油口1aを開けても、燃料タンク1内の蒸発燃料が大気中に流出することは殆どない。
【0032】前記ステップS6の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1 以下の過大負圧範囲Cにあるか否かを判別する(ステップS10)。そしてこの判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてC信号をパージソレノイドバルブ駆動制御部8gとプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fとに出力する(ステップS11)。そこでパージソレノイドバルブ駆動制御部8gが0%のデューティ比信号を優先的に駆動回路8cを介してパージソレノイドバルブ(PSV)20に出力し(ステップS12)、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fがPCVオン信号を駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力すると共に(ステップS8)、フラグを1とする(ステップS9)。
【0033】このように、燃料タンク1内の燃料温度が低下し、あるいは大気圧が上昇するなどの原因によって燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1 以下の過大負圧範囲Cにまで降下すると、パージソレノイドバルブ(PSV)20が全閉制御されてパージ通路4が閉鎖されると共に、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19が開制御されてエバポ通路3が開通するのである。このため、大気がキャニスタ2からエバポ通路3を介して確実に燃料タンク1内の上部空間1bに流入し、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pは、所定の負圧値P1 以上に速やかに上昇する。従って、燃料タンク1が過大負圧によって不用意に破損することが未然に防止される。
【0034】なお、前記ステップS10の判別結果がNOであれば、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pは、例えば1000Paに設定された正圧値P4と例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2との間、または例えば-500Paに設定された負圧値P3と例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1との間の不感帯範囲Dにあることとなり、内圧判別部8eは内圧判別信号としてD信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力する(ステップS13)。するとプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、フラグが1である否かを判定し(ステップS14)、YESの場合には、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオン信号の出力を継続すると共に(ステップS15)、フラグを1に保持する(ステップS16)。またNOの場合には、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオフ信号の出力を継続すると共に(ステップS17)、フラグを0に保持する(ステップS18)。
【0035】従って、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、負圧値P3と正圧値P4との間の通常内圧範囲Aから正圧値P4と正圧値P2との間の不感帯範囲Dに上昇し、あるいは負圧値P3と負圧値P1との間の不感帯範囲Dに下降してゆく際にはプレッシャコントロールバルブ(PCV)19の閉制御が継続され、上記内圧Pが正圧値P2 以上の過大正圧範囲Bから正圧値P4と正圧値P2との間の不感帯範囲Dに下降し、あるいは負圧値P1以下の過大負圧範囲Cから負圧値P3と負圧値P1との間の不感帯範囲Dに上昇してゆく際にはプレッシャコントロールバルブ(PCV)19の開制御が継続されるのであり、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19の開閉動作のハンチングが防止される。
【0036】なお、前述した負圧値P1,正圧値P2,負圧値P3,正圧値P4の設定値はあくまで一例であって、適宜任意に変更できるものである。」
(カ)図5
[図:0001395932000001.jpg]
(キ)上記(カ)から、「ステップ16」及び「ステップ18」の後に「リターン」をすること、即ち「ステップ1」に戻ることが読み取れる。
イ 引用文献1に記載された発明
上記記載事項及び図面の図示内容から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
〔引用発明〕
「車両用の燃料タンク1の内圧を所定の負圧値から所定の正圧値に制御する方法であって、
燃料タンク1内の上部空間1bに設置されてその内圧Pを検出する内圧センサ18からの内圧信号が内圧判別部8eに入力され(ステップS1)、
内圧判別部8eは燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが例えば-500Paに設定された負圧値P3 と例えば1000Paに設定された正圧値P4 との間の通常内圧範囲Aにあるか否かを判別し(ステップS2)、
前記ステップS2の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2 以上の過大正圧範囲Bにあるか否かを判別し(ステップS6)、
前記ステップS6の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1 以下の過大負圧範囲Cにあるか否かを判別し(ステップS10)、
ステップ6の判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてB信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力し(ステップS7)、そこでプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、PCVオン信号を駆動回路8cを介してエバポ通路3に配置されるプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力し(ステップS8)、
ステップ10の判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてC信号をパージソレノイドバルブ駆動制御部8gとプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fとに出力し(ステップS11)、そこでパージソレノイドバルブ駆動制御部8gが0%のデューティ比信号を優先的に駆動回路8cを介してパージソレノイドバルブ(PSV)20に出力し(ステップS12)、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fがPCVオン信号を駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力し(ステップS8)、
前記ステップS10の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてD信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力し(ステップS13)、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、フラグが1である否かを判定し(ステップS14)、YESの場合には、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオン信号の出力を継続すると共に(ステップS15)、フラグを1に保持し(ステップS16)、ステップ1にもどること、またNOの場合には、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオフ信号の出力を継続すると共に(ステップS17)、フラグを0に保持し(ステップS18)、ステップS1に戻ることを含む方法。」
(3)対比・判断
本件補正発明と引用発明とを対比すると、引用発明における「車両用の燃料タンク1」は、その機能、構成又は技術的意義からみて、本件補正発明における「自動車両の動作液体容器(10)」に相当し、同様に、引用発明における「上部空間1b」、「内圧センサ18」、「エバポ通路3」、「プレッシャコントロールバルブ(PCV)19」は、本件補正発明における「動作液体容器内部(11)」、「圧力センサ(15)」、「通気配管(70)」、「通気弁(20、40)」にそれぞれ相当する。
引用発明の「内圧判別部8e」及び「プレッシャーコントロールバルブ開閉制御部8f」は、本件補正発明の「電子制御装置」に相当する。
引用発明の「車両用の燃料タンク1の内圧を所定の負圧値から所定の正圧値に制御する方法」は、本件補正発明の「自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法」に相当する。
引用発明の「燃料タンク1内の上部空間1bに設置されてその内圧Pを検出する内圧センサ18からの内圧信号が内圧判別部8eに入力され(ステップS1)」ることは、本件補正発明の「動作液体容器内部(11)に配置された圧力センサ(15)を用いて前記動作液体容器(10)の内部圧力を決定するステップ(A1)」に相当する。
引用発明の「内圧判別部8eは燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが例えば-500Paに設定された負圧値P3と例えば1000Paに設定された正圧値P4との間の通常内圧範囲Aにあるか否かを判別し(ステップS2)、前記ステップS2の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば1500Paに設定された所定の正圧値P2以上の過大正圧範囲Bにあるか否かを判別(ステップS6)」することと、本件補正発明の「前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最大差圧と比較するステップ(B3)」とは、「前記電子制御装置を用いて、圧力を所定の最大圧力と比較するステップ(B3)」という限りにおいて一致する。
引用発明の「前記ステップS6の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは続いて燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、例えば-1000Paに設定された所定の負圧値P1以下の過大負圧範囲Cにあるか否かを判別(ステップS10)」することと、本件補正発明の「前記ステップ(B3)において前記差圧が前記所定の最大差圧未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最小差圧と比較するステップ(B4)」とは、「前記ステップ(B3)において前記圧力が所定の前記最大圧力未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記圧力を所定の最小圧力と比較するステップ(B4)」という限りにおいて一致する。
引用発明の「ステップ6の判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてB信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力し(ステップS7)、そこでプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、PCVオン信号を駆動回路8cを介してエバポ通路3に配置されるプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力し(ステップS8)、ステップ10の判別結果がYESであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてC信号をパージソレノイドバルブ駆動制御部8gとプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fとに出力し(ステップS11)、そこでパージソレノイドバルブ駆動制御部8gが0%のデューティ比信号を優先的に駆動回路8cを介してパージソレノイドバルブ(PSV)20に出力し(ステップS12)、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fがPCVオン信号を駆動回路8cを介してプレッシャコントロールバルブ(PCV)19に出力(ステップS8)」することと、本件補正発明の「前記電子制御装置から、通気配管(70)において、または、前記動作液体容器内部(11)と前記通気配管(70)との間において配置される通気弁(20、40)へと、開信号を出力するステップ(C1)であって、前記通気配管(70)は、前記ステップ(B3)において前記決定された差圧が前記最大差圧以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧以下であるとき、前記動作液体容器内部(11)を大気へと流体接続する、ステップ(C1)と、前記開信号が受信されるとき、前記動作液体容器内部(11)が前記通気弁(20)を用いて大気へと流体接続される開位置へと前記通気弁(20、40)を移行させるステップ(D)」とは、「前記電子制御装置から、通気配管(70)において、または、前記動作液体容器内部(11)と前記通気配管(70)との間において配置される通気弁(20、40)へと、開信号を出力するステップ(C1)であって、前記通気配管(70)は、前記ステップ(B3)において前記決定された圧力が前記最大圧力以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された圧力が前記最小圧力以下であるとき、前記動作液体容器内部(11)を大気へと流体接続する、ステップ(C1)と、前記開信号が受信されるとき、前記動作液体容器内部(11)が前記通気弁(20)を用いて大気へと流体接続される開位置へと前記通気弁(20、40)を移行させるステップ(D)」という限りにおいて一致する。
引用発明の「前記ステップS10の判別結果がNOであれば、内圧判別部8eは内圧判別信号としてD信号をプレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fに出力し(ステップS13)、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、フラグが1である否かを判定し(ステップS14)、YESの場合には、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオン信号の出力を継続すると共に(ステップS15)、フラグを1に保持し(ステップS16)、またNOの場合には、プレッシャコントロールバルブ開閉制御部8fは、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19に対するPCVオフ信号の出力を継続すると共に(ステップS17)、フラグを0に保持する(ステップS18)こと」と、本件補正発明の「前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップ」とは、「前記ステップ(B4)において前記決定された圧力が前記最小圧力を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップ」という限りにおいて一致する。
よって、両者の一致点及び相違点は、次のとおりである。
〔一致点〕
「自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法であって、
動作液体容器内部(11)に配置された圧力センサ(15)を用いて前記動作液体容器(10)の内部圧力を決定するステップ(A1)と、
前記電子制御装置を用いて、前記圧力を所定の最大圧力と比較するステップ(B3)と、
前記ステップ(B3)において前記圧力が前記所定の最大圧力未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記圧力を所定の最小圧力と比較するステップ(B4)と、
前記電子制御装置から、通気配管(70)において、または、前記動作液体容器内部(11)と前記通気配管(70)との間において配置される通気弁(20、40)へと、開信号を出力するステップ(C1)であって、前記通気配管(70)は、前記ステップ(B3)において前記決定された圧力が前記最大圧力以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された圧力が前記最小圧力以下であるとき、前記動作液体容器内部(11)を大気へと流体接続する、ステップ(C1)と、
前記開信号が受信されるとき、前記動作液体容器内部(11)が前記通気弁(20)を用いて大気へと流体接続される開位置へと前記通気弁(20、40)を移行させるステップ(D)と、
前記ステップ(B4)において前記決定された圧力が前記最小圧力を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップと、
を含む、方法。」
〔相違点〕
本件補正発明においては、「周囲圧力センサ(16)を用いて前記動作液体容器(10)の周囲圧力を決定するステップ(A2)と、電子制御装置を用いて前記内部圧力と前記周囲圧力との間の差圧を決定するステップ(A3)と」を含み、ステップ(B3)、ステップ(B4)、ステップ(C1)において、「前記内部圧力と前記周囲圧力との間の差圧」と「最大差圧」又は「最小差圧」とを比較するのに対し、引用発明においては、「内圧P」と「所定の正圧値P2」又は「所定の負圧値P1」とを比較する点。
上記相違点について検討する。
内部圧力と周囲圧力との間の差圧と所定の圧力とを比較し、通気弁を制御することは、本願の優先日前に周知の技術である(以下、「周知技術」という。例えば、国際公開第2016/035654号の段落[0018]、[0031]、[0032]、[0035]、特開2012-92685号公報の段落【0050】~【0052】を参照。)。
そうすると、上記相違点1に係る本願発明1の発明特定事項は、引用発明において周知技術を適用することにより、当業者が容易に想到できたことである。
(4)効果について
そして、本件補正発明は、全体としてみても、引用発明及び周知技術から予測し得ない格別な効果を奏するものではない。
(5)まとめ
したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際、独立して特許を受けることができないものである。
(6)審判請求人の主張について
ア 審判請求人の主張の概要
審判請求人は、令和4年3月1日の手続補正書(方式)において、以下のように主張する。
(ア)「一方、引用文献1発明は、ステップS1(本願発明のステップA3に対応する)とステップS3(本願発明のステップB3に対応する)との間にステップS2、例えば、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが負圧値P3と正圧値P4との間の通常内圧範囲Aにあるか否かを内圧判別部8eが判別するステップS2を備えている。」
(イ)「本願請求項1発明は、前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、ステップ(A1)に戻るステップを備えている。
一方、引用文献1に記載された発明は、信号Dを出力するステップS13と、フラグ(FLG)が1であるか、又は1ではないかを判断するステップS14と、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19を制御するステップS15及びS17と、フラグ(FLG)を保持するステップS16と、を備えている。」
イ 当審の判断
上記主張について以下に検討する。
(ア)について
本願の請求項1には、「電子制御装置を用いて前記内部圧力と前記周囲圧力との間の差圧を決定するステップ(A3)と、前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最大差圧と比較するステップ(B3)と」と記載されているのみで、引用文献1のように、ステップS1(本願発明のステップ(A3)に相当)とステップS3(本願発明のステップ(B3)に相当)との間にステップS2を備えるものも含んでいる。
したがって、請求人の主張は請求項の記載に基づくものではなく、採用することはできない。
(イ)について
本願の請求項1には、「前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップ」と記載されているのみで、引用文献1のように、ステップS10(本願発明のステップ(B4)に相当)において、決定された内圧が最小圧力(負圧値P1)を超える場合(ステップS10:NO)に、ステップS13~ステップS16を経てステップS1に戻るものも、ステップS13、ステップS14、ステップS17、ステップS18を経てステップ1に戻る工程を備えるものも含んでいる。
したがって、請求人の主張は請求項の記載に基づくものではなく、採用することはできない。
また、本件補正発明は、ステップ(A1)から(ステップ(A2)、ステップ(A3)を経て)ステップ(B3)に直接移行するとともに、ステップ(B4)からステップ(A1)に直接戻るのに対し、引用発明はステップS1(本件補正発明のステップ(A1)に相当)とステップS6(本件補正発明のステップ(B3)に相当)との間にステップS2が存在するとともに、ステップS10(本件補正発明のステプ(B4)に相当)とステップS1(本件補正発明のステップ(A1)に相当)との間に他のステップ(ステップS13~S18)が存在する点で両者が相違すると仮に認定した場合について以下に補足する。
引用文献1の段落【0035】には、「従って、燃料タンク1内の上部空間1bの内圧Pが、負圧値P3と正圧値P4との間の通常内圧範囲Aから正圧値P4と正圧値P2との間の不感帯範囲Dに上昇し、あるいは負圧値P3と負圧値P1との間の不感帯範囲Dに下降してゆく際にはプレッシャコントロールバルブ(PCV)19の閉制御が継続され、上記内圧Pが正圧値P2 以上の過大正圧範囲Bから正圧値P4と正圧値P2との間の不感帯範囲Dに下降し、あるいは負圧値P1以下の過大負圧範囲Cから負圧値P3と負圧値P1との間の不感帯範囲Dに上昇してゆく際にはプレッシャコントロールバルブ(PCV)19の開制御が継続されるのであり、プレッシャコントロールバルブ(PCV)19の開閉動作のハンチングが防止される。」と記載されており、負圧値P3と負圧値P1との間及び正圧値P4と正圧値P2との間に不感帯範囲Dを設けることでハンチングを防止することが記載されている。更に、引用文献1の段落【0036】には、「なお、前述した負圧値P1,正圧値P2,負圧値P3,正圧値P4の設定値はあくまで一例であって、適宜任意に変更できるものである。」と記載されていることから、ハンチング防止のために、負圧値P3と負圧値P1との間及び正圧値P4と正圧値P2との間に不感帯範囲Dを設けるか、ハンチング防止のための制御を省略するか(P1=P3、P2=P4に設定する)は当業者が適宜選択する設計的事項であるといえる。
よって、引用発明1において、ステップS2及びステップS13~S16を省略し、ステップS2及びステップS13~S16を省略し、閉弁するためのステップS17のみ行うことは当業者が容易になし得ることである。
そして、燃料タンクが所定の正圧以上(又は所定の負圧以下)の条件を満たさなくなった時点で通気弁を閉弁することは、技術常識であるといえる(必要であれば特開2015-214949号公報の段落【0018】、【0022】、図3、特開2016-121674号公報の段落【0054】~【0060】、図2を参照のこと。)。
そのために、本件補正発明においても、ステップ(D)の後はステップ(A)に戻り、ステップ(B4)とステップ(A1)との間に通気弁を閉弁するステップが存在すると解するのが相当であり、そうでなければステップ(D)の後は通気弁が開位置のままとなり技術的に不自然である。
そうすると、本件補正発明は、ステップ(B4)からステップ(A1)に直接戻るのに対し、引用発明は、ステップS10(本件補正発明のステップ(B4)に相当)とステップS1(本件補正発明のステップ(A1)に相当)との間に他のステップ(ステップ17)が存在するという点は相違点とはなり得ない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(7)むすび
上記のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和2年8月25日の手続補正書により補正がされた特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであって、前記第2〔理由〕1(1)に記載したとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由の概要
原査定(令和3年10月13日付け)の拒絶の理由の概要は、以下のとおりである。
(進歩性)本願の下記の請求項に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前に発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1及び2
・引用文献等 1-3
・請求項 3
・引用文献等 1-4
・請求項 4-6
・引用文献等 1-5
・請求項 7及び8
・引用文献等 1-7
・請求項 9
・引用文献等 1-8
<引用文献等一覧>
1.特開平7-217504号公報
2.国際公開第2016/35654号(周知技術を示す文献)
3.特開2012-92685号公報(周知技術を示す文献)
4.特開平7-317611号公報(周知技術を示す文献)
5.特開2011-226308号公報(周知技術を示す文献)
6.特表平10-505398号公報(周知技術を示す文献)
7.特開2014-51909号公報(周知技術を示す文献)
8.特開平9-119351号公報(周知技術を示す文献)
3 引用文献1、引用発明
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1及び引用発明は、前記第2〔理由〕2(2)イに記載したとおりである。
4 対比、判断
本願発明は、前記第2〔理由〕2で検討した本件補正発明における「自動車両の動作液体容器(10)の内部圧力を制御するための方法」に関して、「前記ステップ(B3)において前記差圧が前記所定の最大差圧未満である場合に、前記電子制御装置を用いて、前記差圧を所定の最小差圧と比較するステップ(B4)と」、「前記ステップ(B3)において前記決定された差圧が前記最大差圧以上であるとき、又は、前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧以下であるとき」及び「前記ステップ(B4)において前記決定された差圧が前記最小差圧を超える場合に、前記ステップ(A1)に戻るステップと」という限定を省いたものに相当する。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2〔理由〕2(3)に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も実質的に同様の理由により、引用発明及び周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
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2022-002821