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特許拒絶査定不服審判

2022-002588

非汎用装置のための汎用連結性

審判番号
2022-002588
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-005813
請求日
2022年02月22日
審決日
2022年08月23日
公報発行日
2023年02月24日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ハンド ヘルド プロダクツ インコーポレーティッド
  • 【請求人代理人】山本 修
  • 【請求人代理人】宮前 徹
  • 【請求人代理人】上田 忠
審判長/審判官
  • 審判長 稲葉 和生
  • 審判官 中野 裕二
  • 審判官 ▲吉▼田 耕一
分類
P18 .121-Z (G06F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020- 5813「非汎用装置のための汎用連結性」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年 6月25日出願公開、特開2020- 98607〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続きの経緯 本願は、平成22年6月30日(パリ条約による優先権主張2009年7月1日(以下、「優先日」という。)、米国、2010年6月29日、米国)に出願した特願2010-149074号の一部を平成28年4月11日に新たな特許出願とした特願2016-78854号の一部を平成30年4月5日に新たな特許出願とした特願2018-73162号の一部を令和2年1月17日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年 1月20日付け:拒絶理由通知書 令和3年 4月20日 :意見書、手続補正書の提出 令和3年10月20日付け:拒絶査定 令和4年 2月22日 :審判請求書の提出 第2 本願発明 本願の請求項1~18に係る発明は、令和3年4月20日になされた手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~18に記載された事項により特定される発明であり、そのうち請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「少なくとも1つのデータ収集デバイスであって、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが対応するデータターミナルに第1の通信チャネルを介して接続され、 前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが更にプロセッサを有し、前記プロセッサは前記少なくとも1つのデータ収集デバイスにより収集されたデータを処理するように構成される、少なくとも1つのデータ収集デバイスと、 前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに無線の第2の通信チャネルを介して接続された中央連結ポイントであって、前記中央連結ポイントが前記無線の第2の通信チャネルを利用して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスと通信する、中央連結ポイントと、 を含むシステムであって、 前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが前記対応するデータターミナルと前記第1の通信チャネルを介して通信している間に、前記中央連結ポイントが、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスの前記第1の通信チャネルを介した前記対応するデータターミナルとの通信を崩壊させることなく、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスと前記無線の第2の通信チャネルを介して通信し、 前記中央連結ポイントは、前記無線の第2の通信チャネルを介して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに関する操作をリモートで管理し、 前記操作は、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスのステータスをモニタすること、及び、ソフトウエア・アップデートが必要であると前記中央連結ポイントが判断した場合に前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに対してソフトウエア・アップデートを提供することを含む、 ことを特徴とするシステム。」 第3 原査定の拒絶の理由 令和3年10月20日付けの拒絶査定(以下、「原査定」という。)の拒絶の理由は、次のとおりのものである。 本願の請求項1~9に係る発明は、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1~2に記載された発明に基づいて、また、同請求項10~18に係る発明は、同引用文献1~3に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:米国特許第7093760号明細書 引用文献2:特開2007-142684号公報(周知技術を示す文献) 引用文献3:特開2000-276350号公報(周知技術を示す文献) 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献1 (1)引用文献1の記載事項 原査定で引用され、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった上記引用文献1には、図面とともに、次の記載がある(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 ア 「Referring now to FIG. 1, transaction system 10 includes point-of-sale (POS) terminal 12, bar code reader 14, and in-store server 16. POS terminal 12 executes transaction software 20, which processes items for purchase. Transaction software 20 obtains item identification information from bar code reader 14 over path 30, determines prices of the items for purchase from in-store server 16 over network path 36, tallies the prices of all items, and processes payment for the items. Path 30 may include a serial communication path, such as a universal serial bus (USB) connection. Bar code reader 14 executes control software 22, which identifies bar code data on purchased items, decodes the bar code data, and provides the item identification information to transaction software 20. Control software 20 may be stored as firmware. Bar code reader 14 includes a plurality of communication ports. One communication 40 couples to network communication circuitry 50, which may include a USB wireless network adapter. Alternatively, network communication circuitry 50 may include a USB network adapter for establishing a wired network connection to maintenance computer 18 using a network cable. Bar code reader 14 collects performance data 24 during its operation. Performance data 24 is useful for determining the operating status of bar code reader 14. In a first embodiment, bar code reader 14 transfers performance data 24 to in-store server 16 over network paths 32 and 34. Network path 32 is preferably wireless. Network path 34 is preferably wired as a network cable. Wireless access point 52 acts as a bridge between network paths 32 and 34. Network paths 34 and 36 may include a network switch to facilitate cable connections between POS terminal 12, in-store server 16, and wireless access point 52 or bar code reader 14. Although a combination wired and wireless connection path between bar code reader 14 and in-store server 16 is illustrated, the present invention also envisions a totally wired or totally wireless connection 32 between in-store server 16 and bar code reader 14 (FIG. 2). In the first embodiment, an in-store computer connected to the in-store network acts as a maintenance computer 18. For purposes of illustration, FIG. 1 shows in-store server 16 as maintenance computer 18. However, it is envisioned that a different in-store computer connected to the in-store network may act as maintenance computer 18. In-store server 16 executes maintenance software 26. Maintenance software 26 analyzes performance data 24 and provides status information and recommendations to a technician. In-store server 16 may include a web server and maintenance software 26 may include web application 44 and web pages 42 for allowing a technician to initiate uploading of performance data 24 from bar code reader 14 over network connections 32 and 34. In-store server 16 or bar code reader 14 may automatically execute maintenance software 26 at predetermined times, such as during checkout to obtain the latest checkout performance data 24. Maintenance software 26 may include web application 44 for analyzing performance data 24 and providing operating status information to help a technician. The technician accesses web application 44 through a home page within web pages 42. Web application 44 may display the operating status information in web pages 42. Under technician control, in-store server 16 displays web pages 42. The technician may also access the maintenance software web application 44 to download control software update 28 to bar code reader 14 over in-store network paths 32 and 34. In this way, a technician may obtain performance data 24 and upgrade bar code reader 14 with control software update 28 without having to operate POS terminal 12. Alternatively, maintenance software 26 may automatically deliver control software update 28. For example, in-store server 16 may automatically look for a new control software update 28, download the new control software update 28 if it exists, and deliver it to bar code reader 14.」(第1欄第63行~第3欄第5行) [当審訳] 「ここで図1を参照すると、取引システム10は、販売時点(POS)端末12、バーコードリーダ14、及び店舗内サーバ16を備えている。 POS端末12は、購入のためのアイテムを処理する取引ソフトウエア20を実行する。取引ソフトウエア20は、経路30を介してバーコードリーダ14からアイテム識別情報を取得し、ネットワーク経路36を介して店舗内サーバ16から購入のためのアイテムの価格を決定し、全てのアイテムの価格を計算し、そして、そのアイテムのための支払を処理する。経路30はユニバーサルシリアルバス(USB)接続のようなシリアル通信パスを含むことができる。 バーコードリーダ14は、購入されたアイテム上のバーコードデータを識別し、そのバーコードデータを復号し、そして、取引ソフトウエア20へアイテム識別情報を提供する制御ソフトウエア22を実行する。制御ソフトウエア20(当審注:「20」は「22」の誤記と認められる。)は、ファームウェアとして格納することができる。 バーコードリーダ14は、複数の通信ポートを備えている。一つの通信40(当審注:「通信40」は、図1の記載からみて、「通信ポート40」の誤記と認められる。)は、USB無線ネットワークアダプタを含むことができるネットワーク通信回路50に結合する。あるいは、ネットワーク通信回路50は、メンテナンスコンピュータ18とネットワークケーブルを用いた有線ネットワーク接続を確立するためのUSBネットワークアダプタを含むことができる。 バーコードリーダ14は、その動作中に、性能データ24を収集する。性能データ24は、バーコードリーダ14の動作状態を判断するために有用である。第1実施例では、バーコードリーダ14は、ネットワーク経路32と34を介して店舗内サーバ16へ性能データ24を送信する。ネットワーク経路32は、無線であることが好ましい。ネットワーク経路34は、ネットワークケーブルとして有線であることが好ましい。無線アクセスポイント52は、ネットワーク経路32と34間のブリッジとして働く。ネットワーク経路34と36は、POS端末12、店舗内サーバ16、無線アクセスポイント52又はバーコードリーダ14との間のケーブル接続を容易にするためにネットワークスイッチを含むことができる。 バーコードリーダ14と店舗内サーバ16の間の有線及び無線接続経路の組み合わせが図示されているが、本発明は、店舗内サーバ16とバーコードリーダ14との間の完全な有線接続又は完全な無線接続も想定している(図2)。 第1実施例では、店舗内ネットワークに接続された店舗内コンピュータは、メンテナンスコンピュータ18として働く。図解のために、図1は、メンテナンスコンピュータ18としての店舗内サーバ16を示す。しかしながら、店舗内ネットワークに接続された他の店舗内コンピュータが、メンテナンスコンピュータ18として働くことができることが想定される。 店舗内サーバ16は、メンテナンスソフトウエア26を実行する。メンテナンスソフトウエア26は、性能データ24を解析し、そして、状態情報と推奨を技術者へ提供する。 店舗内サーバ16は、ウェブサーバを含むことができ、また、メンテナンスソフトウエア26は、ネットワーク経路32と34を介してバーコードリーダ14から性能データ24のアップロードの開始を技術者ができるようにするための、ウェブアプリケーション44とウェブページ42を含むことができる。 店舗内サーバ16又はバーコードリーダ14は、最新のチェックアウト性能データ24を取得するためにチェックアウトの間など、所定の時点で、メンテナンスソフトウエア26を自動的に実行することができる。 メンテナンスソフトウエア26は、技術者を支援するために、性能データ24を解析し、そして、動作状態情報を提供するウェブアプリケーション44を含むことができる。技術者は、ウェブページ42内のホームページを通して、ウェブアプリケーション44にアクセスする。ウェブアプリケーション44は、ウェブページ42に動作状態情報を表示してもよい。技術者による制御下で、店舗内サーバ16は、ウェブページ42を表示する。 技術者は、また、店舗内ネットワーク経路32と34を介してバーコードリーダ14へ制御ソフトウエア・アップデート28をダウンロードするために、メンテナンスソフトウエアウェブアプリケーション44にアクセスしてもよい。これにより、技術者は、POS端末12を操作すること無く、性能データ24を得たり、制御ソフトウエア・アップデート28によりバーコードリーダ14をアップグレードすることができる。 あるいは、メンテナンスソフトウエア26は、制御ソフトウエア・アップデート28を自動的に配信できる。例えば、店舗内サーバ16は、自動的に新しい制御ソフトウエア・アップデート28を探すことができ、もしそれがあれば、その新しい制御ソフトウエア・アップデート28をダウンロードすることができ、そして、それをバーコードリーダ14へ配信することができる。」 イ 「Turning now to FIG. 3, a maintenance method is illustrated beginning with START 70. In step 72, maintenance software 26 establishes communication. If maintenance software 26 is executed by in-store server 16, maintenance software 26 may automatically establish communication with bar code reader 14. Alternatively, a technician may establish communication by executing maintenance software 26 and controlling operation of maintenance software 26. If maintenance software 26 is executed by out-of-store computer 46, a technician preferably establishes communication with in-store server 16 or bar code reader 14 by establishing path 36, executing maintenance software 26, and controlling operation of maintenance software 26. In step 74, maintenance software 26 obtains performance data 24. If maintenance software 26 is executed by in-store server 16, maintenance software 26 obtains performance data 24 from bar code reader 14 over network connection 32, or 32 and 34. If maintenance software 26 is executed by out-of-store computer 46, maintenance software 26 obtains performance data 24 from in-store server 16 over path 38 or directly from bar code reader 14 path 38 and network connection 32, or 32 and 34. In step 76, maintenance software 26 analyzes performance data 24 to determine the current operating status of bar code reader 14 and displays the current operating status as a web page. A technician may use the status information to determine whether hands-on maintenance of bar code reader 14 is required. In step 78, maintenance software 26 optionally sends control software update 28. If maintenance software 26 is executed by in-store server 16, maintenance software 26 delivers control software update 28 to bar code reader 14. If maintenance software 26 is executed by out-of-store computer 46, maintenance software 26 delivers control software update 28 to in-store server 16 or directly to bar code reader 14. Operation ends in step 80.」(第3欄第31行~第4欄第4行) [当審訳] 「ここで図3を参照すると、「開始」ステップ70で開始すべく示されるメンテナンス方法である。 ステップ72において、メンテナンスソフトウエア26は、通信を確立する。メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行されるならば、メンテナンスソフトウエア26は、バーコードリーダ14との通信を自動的に確立することができる。あるいは、技術者は、メンテナンスソフトウエア26を実行し、メンテナンスソフトウエア26の動作を制御することにより通信を確立することができる。 メンテナンスソフトウエア26が店舗外コンピュータ46によって実行された場合、技術者は、好ましくは、経路36の確立、メンテナンスソフトウエア26の実行及びメンテナンスソフトウエア26の動作の制御をすることにより、店舗内サーバ16又はバーコードリーダ14との通信を確立する。 ステップ74において、メンテナンスソフトウエア26は、性能データ24を取得する。メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行される場合、メンテナンスソフトウエア26は、ネットワーク経路32、又は32と34を介して、バーコードリーダ14から性能データ24を取得する。メンテナンスソフトウエア26が店舗外コンピュータ46によって実行される場合、メンテナンスソフトウエア26は経路38を介して店舗内サーバ16から性能データ24を取得する、又は経路38、ネットワーク経路32又は32と34を介してバーコードリーダ14から直接、性能データ24を取得する。 ステップ76において、メンテナンスソフトウエア26は、バーコードリーダ14の現在の動作状態を判断するために性能データ24を解析し、現在の動作状態をウェブページとして表示する。 技術者は、バーコードリーダ14の手作業のメンテナンスが必要であるか否かを判断するために状態情報を用いることができる。 ステップ78において、メンテナンスソフトウエア26は、必要に応じて、制御ソフトウエア・アップデート28を送信する。メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行される場合、メンテナンスソフトウエア26は制御ソフトウエア・アップデート28をバーコードリーダ14に配信する。メンテナンスソフトウエア26が店舗外コンピュータ46によって実行されるならば、メンテナンスソフトウエア26は制御ソフトウエア・アップデート28を店舗内サーバ16に、又は直接バーコードリーダ14に配信する。 動作はステップ80で終了する。」 ウ 「【図1】 [図:0001393798000001.jpg] 」 エ 「【図2】 [図:0001393798000002.jpg] 」 オ 「【図3】 [図:0001393798000003.jpg] 」 (2)引用発明 上記(1)から、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「取引システム10は、販売時点(POS)端末12、バーコードリーダ14、及び店舗内サーバ16を備え、 POS端末12は、購入のためのアイテムを処理する取引ソフトウエア20を実行し、取引ソフトウエア20は、経路30を介してバーコードリーダ14からアイテム識別情報を取得し、ネットワーク経路36を介して店舗内サーバ16から購入のためのアイテムの価格を決定し、全てのアイテムの価格を計算し、そして、そのアイテムのための支払を処理し、 バーコードリーダ14は、購入されたアイテム上のバーコードデータを識別し、そのバーコードデータを復号し、そして、取引ソフトウエア20へアイテム識別情報を提供する制御ソフトウエア22を実行し、 バーコードリーダ14は、複数の通信ポートを備え、一つの通信ポート40は、USB無線ネットワークアダプタを含むことができるネットワーク通信回路50に結合し、 バーコードリーダ14は、その動作中に、性能データ24を収集し、性能データ24は、バーコードリーダ14の動作状態を判断するために有用であり、バーコードリーダ14は、ネットワーク経路32と34を介して店舗内サーバ16へ性能データ24を送信し、ネットワーク経路32は、無線であることが好ましく、 店舗内サーバ16は、メンテナンスソフトウエア26を実行し、メンテナンスソフトウエア26は、性能データ24を解析し、 メンテナンスソフトウエア26は、制御ソフトウエア・アップデート28を自動的に配信でき、店舗内サーバ16は、自動的に新しい制御ソフトウエア・アップデート28を探すことができ、もしそれがあれば、その新しい制御ソフトウエア・アップデート28をダウンロードすることができ、そして、それをバーコードリーダ14へ配信することができ、 メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行されるならば、メンテナンスソフトウエア26は、バーコードリーダ14との通信を自動的に確立することができ、 メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行される場合、メンテナンスソフトウエア26は、ネットワーク経路32と34を介して、バーコードリーダ14から性能データ24を取得し、 メンテナンスソフトウエア26は、バーコードリーダ14の現在の動作状態を判断するために性能データ24を解析し、 メンテナンスソフトウエア26が店舗内サーバ16によって実行される場合、メンテナンスソフトウエア26は制御ソフトウエア・アップデート28をバーコードリーダ14に配信する、 ことを特徴とする取引システム10。」 2 引用文献2 原査定で引用され、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献2には、図面とともに、次の記載がある。 「【0013】 本発明のさらなる目的は、IEEE802.11に代表される無線LANとBluetooth通信のように互換性のない2つの通信機能を好適に搭載するとともに、混信を招くことなく2つの通信機能を同時に使用することができる、優れた無線通信装置を提供することにある。」 3 引用文献4 当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特表2009-505509号公報(平成21年2月5日公表。以下「引用文献4」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 「【0010】 移動局は、広域ネットワークおよび無線ローカル エリア ネットワークと同時通信ができる。移動局は、通信セッション中の無線ローカル エリア ネットワークからの制御情報を処理するように構成された第1の制御ユニットと、通信セッション中の広域ネットワークからの制御情報を処理する第2の制御ユニットと、シグナリングおよびパケット処理を行うように構成された処理デバイスと、位置特定情報(position location information)を与えるように構成されたGPSデバイスとをもち得る。第2の制御ユニットは、広域ネットワークから制御および音声信号を受信するように構成され得る。第1の制御ユニットは、無線ローカル エリア ネットワークから制御、データ、および音声信号を受信するように構成され得る。」 4 引用文献5 当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2006-229331号公報(平成18年8月31日公開。以下「引用文献5」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 「【0009】 そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、電話網を介した通話およびデータ通信と、パソコン等の情報機器とのデータ通信とが同時間帯に並行して行えるようにし、あるいは両方のデータ通信が競合してもデータの不整合が起こらないようにした情報通信装置を提供することを課題する。」 5 引用文献6 当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2008-72488号公報(平成20年3月27日公開。以下「引用文献6」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 「【0030】 この通信方法では、図2に示すように、セルラインタフェース部CI又はWLANインタフェース部WIの何れかを使用しての通信中、通信中以外のインタフェース部(例えば、セルラインタフェース部CIを使用していれば、WLANインタフェース部WIへの着信)に着信を受け(ステップS1)、現在の通信中の通信内容と着信に係る通信内容とを比較判断し(ステップS2)、その着信処理に対して着信の許可(ステップS3)又は着信の不許可(ステップS4)を行う。例えば、セルラインタフェース部CIによる音声通話中に、WLANインタフェース部WIに対する着信があった場合、その着信が音声呼であるか、データ呼であるかを判断し、データ呼であれば着信を許可し、通話中に他のインタフェース部であるWLANインタフェース部WIによるデータ着信を行う。 【0031】 斯かる構成とすれば、1台の通信端末装置4を以てセルラインタフェース部CIとWLANインタフェース部WIとを使い分け、着信内容により着信の許可又は着信の不許可に制御する。これにより、セルラインタフェース部CIとWLANインタフェース部WIの有効利用が図られる。この結果、通信中のインタフェース部に対し、休止中のインタフェース部の有効利用が行えるとともに、通話中等の着信拒否を回避でき、通信範囲の拡大が図られる。そして、斯かる通信方法は、後述の通信プログラムの処理手順によって実行される。」 6 引用文献7 当審において新たに引用する、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2005-198021号公報(平成17年7月21日公開。以下「引用文献7」という。)には、図面とともに、次の記載がある。 「【請求項1】 定額課金制が適用される第1の無線経路と従量課金制が適用される第2の無線経路とを利用可能な携帯通信端末が、現在地において利用可能な無線経路の候補を検出し、該検出した候補に前記第1の無線経路が含まれるとき、前記現在地における通信を前記第1の無線経路により実行することを特徴とする無線経路選択方法。 【請求項2】 前記携帯通信端末が、現在地における通信を前記第2の無線経路により実行する間、前記候補として新たに前記第1の無線経路を検出したとき、前記通信の無線経路を前記第2の無線経路から前記第1の無線経路に切り替えることを特徴とする請求項1記載の無線経路選択方法。 【請求項3】 前記携帯通信端末が、前記通信により、ネットワークに接続されたサーバ装置からデータファイルを取得することを特徴とする請求項1又は2記載の無線経路選択方法。 【請求項4】 前記携帯通信端末が前記サーバ装置にデータファイルの分割供給を要求し、 前記サーバ装置が前記携帯通信端末に当該データファイルを分割して順次的に送信し、 前記携帯通信端末が前記サーバ装置からの分割ファイルの受信毎に前記候補を検出することを特徴とする請求項3記載の無線経路選択方法。 【請求項5】 前記携帯通信端末が前記サーバ装置に複数のデータファイルを要求し、 前記サーバ装置が前記第1および第2の各無線経路に相互に異なる当該データファイルを送出し、 前記携帯通信端末が前記サーバ装置からの各データファイルを並列的に受信することを特徴とする請求項3記載の無線経路選択方法。」 第5 対比 1 対比 本願発明と引用発明とを対比すると、以下のとおりとなる。 ア 引用発明の「バーコードリーダ14」は、「購入されたアイテム上のバーコードデータを識別し、そのバーコードデータを復号し、そして、取引ソフトウエア20へアイテム識別情報を提供する制御ソフトウエア22を実行」していることから、「バーコードデータ」というデータを収集するデバイスであるといえる。したがって、引用発明の「バーコードリーダ14」は、本願発明の「データ収集デバイス」に相当する。 イ 引用発明の「POS端末12」は、「購入のためのアイテムを処理する取引ソフトウエア20を実行し、取引ソフトウエア20は、経路30を介してバーコードリーダ14からアイテム識別情報を取得し」ていることから、「経路30」を介して「バーコードリーダ14」に接続されているといえる。そうすると、引用発明の「POS端末12」及び「経路30」は、本願発明の「データターミナル」及び「第1の通信チャネル」に相当する。また、引用発明の「POS端末12」は、「バーコードリーダ14からアイテム識別情報を取得し」ていることから、「バーコードリーダ14」に「対応する」ものであるといえる。 ウ 引用発明の「バーコードリーダ14」は、「購入されたアイテム上のバーコードデータを識別し、そのバーコードデータを復号し、そして、取引ソフトウエア20へアイテム識別情報を提供する制御ソフトウエア22を実行」していることから、当該制御ソフトウェア22を実行するためのプロセッサを有し、また、当該プロセッサが、購入されたアイテム上のバーコードデータを識別し、そのバーコードデータを復号し、そして、取引ソフトウエア20へアイテム識別情報を提供するという処理を実行することは自明である。 エ 上記ア~ウを踏まえると、引用発明の「バーコードリーダ14」と本願発明の「データ収集デバイス」は、「少なくとも1つのデータ収集デバイスであって、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが対応するデータターミナルに第1の通信チャネルを介して接続され、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが更にプロセッサを有し、前記プロセッサは前記少なくとも1つのデータ収集デバイスにより収集されたデータを処理するように構成される、少なくとも1つのデータ収集デバイス」である点で一致する。 オ 引用発明の「バーコードリーダ14」は、「ネットワーク経路32と34を介して店舗内サーバ16へ性能データ24を送信」し、「ネットワーク経路32は、無線である」ことが好ましいものであるから、引用発明の「ネットワーク経路32と34」のうち無線である「ネットワーク経路32」は、本願発明の「無線の第2の通信チャネル」に相当する。また、引用発明の「店舗内サーバ16」は、本願発明の「中央連結ポイント」に相当し、引用発明の「店舗内サーバ16」と本願発明の「中央連結ポイント」とは、「前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに無線の第2の通信チャネルを介して接続された中央連結ポイントであって、前記中央連結ポイントが前記無線の第2の通信チャネルを利用して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスと通信する、中央連結ポイント」である点で一致する。 カ 引用発明の「取引システム10」は、本願発明の「システム」に相当する。 キ 引用発明において、バーコードリーダ14は、その動作中に、性能データ24を収集し、性能データ24は、バーコードリーダ14の動作状態を判断するために有用であり、バーコードリーダ14は、ネットワーク経路32と34を介して店舗内サーバ16へ性能データ24を送信し、店舗内サーバ16は、メンテナンスソフトウエア26を実行し、メンテナンスソフトウエア26は、バーコードリーダ14の現在の動作状態を判断するために性能データ24を解析していることから、引用発明の「店舗内サーバ16」は、バーコードリーダ14の動作状態をモニタしているといえる。ここで、引用発明の「動作状態」は、本願発明の「ステータス」に相当する。また、引用発明において、店舗内サーバ16は、バーコードリーダ14とは経路32を介して無線接続されているから、バーコードリーダ14の動作状態をモニタする、という操作をリモートで管理しているといえる。 ク 引用発明において、店舗内サーバ16は、自動的に新しい制御ソフトウエア・アップデート28を探すことができ、もしそれがあれば、その新しい制御ソフトウエア・アップデート28をダウンロードすることができ、そして、それをバーコードリーダ14へ配信することから、店舗内サーバ16は、新しい制御ソフトウエア・アップデート28があった場合(本願発明の「ソフトウエア・アップデートが必要であると判断した場合」に相当。)に、バーコードリーダ14に新しい制御ソフトウエア・アップデート28を提供しているといえる。また、引用発明において、店舗内サーバ16は、バーコードリーダ14とは経路32を介して無線接続されているから、新しい制御ソフトウエア・アップデート28があった場合に、バーコードリーダ14に新しい制御ソフトウエア・アップデート28を提供するという操作をリモートで管理しているといえる。 ケ 上記キ及びクを踏まえると、引用発明の「店舗内サーバ16」と本願発明の「中央連結ポイント」は、「前記中央連結ポイントは、前記無線の第2の通信チャネルを介して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに関する操作をリモートで管理し、前記操作は、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスのステータスをモニタすること、及び、ソフトウエア・アップデートが必要であると前記中央連結ポイントが判断した場合に前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに対してソフトウエア・アップデートを提供することを含む」点で一致する。 2 一致点、相違点 上記1から、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 (一致点) 「少なくとも1つのデータ収集デバイスであって、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが対応するデータターミナルに第1の通信チャネルを介して接続され、 前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが更にプロセッサを有し、前記プロセッサは前記少なくとも1つのデータ収集デバイスにより収集されたデータを処理するように構成される、少なくとも1つのデータ収集デバイスと、 前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに無線の第2の通信チャネルを介して接続された中央連結ポイントであって、前記中央連結ポイントが前記無線の第2の通信チャネルを利用して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスと通信する、中央連結ポイントと、 を含むシステムであって、 前記中央連結ポイントは、前記無線の第2の通信チャネルを介して前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに関する操作をリモートで管理し、 前記操作は、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスのステータスをモニタすること、及び、ソフトウエア・アップデートが必要であると前記中央連結ポイントが判断した場合に前記少なくとも1つのデータ収集デバイスに対してソフトウエア・アップデートを提供することを含む、 ことを特徴とするシステム。」 である点で一致している。 (相違点) 本願発明では「前記少なくとも1つのデータ収集デバイスが前記対応するデータターミナルと前記第1の通信チャネルを介して通信している間に、前記中央連結ポイントが、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスの前記第1の通信チャネルを介した前記対応するデータターミナルとの通信を崩壊させることなく、前記少なくとも1つのデータ収集デバイスと前記無線の第2の通信チャネルを介して通信」するのに対して、引用発明では、バーコードリーダ14がPOS端末12と経路30を介して通信している間に、店舗内サーバ16が、バーコードリーダ14の経路30を介したPOS端末12との通信を崩壊させることなく、バーコードリーダ14と経路32を介して通信することについて特定されていない点、 で相違している。 第6 判断 1 相違点について 上記相違点について、以下検討する。 引用発明の「バーコードリーダ14」は、「複数の通信ポートを備え、一つの通信ポート40」により、「ネットワーク経路32と34を介して店舗内サーバ16へ性能データ24を送信」するものであって、「その動作中に、性能データ24を収集」しているから、「POS端末12」が「経路30を介してバーコードリーダ14からアイテム識別情報を取得」するための「通信ポート」と、ネットワーク経路32のための「通信ポート」とは独立しているものであって、これら2つの通信ポートを用いて、2つの経路で並行して通信することは、少なくとも、可能であると解するのが自然である。 上記第4の2~6で認定した引用文献2、4~7に記載されている事項からみて、2つの通信チャネルを介して通信可能な通信装置において、2つの通信チャネルを有効利用する等の目的で、一方の通信チャネルを介した通信と他方の通信チャネルを介した通信とを同時に行うことは、本願の優先日前に当該技術分野における周知技術であったと認められる。ここで、一方の通信チャネルを介して通信している間に、他方の通信チャネルを介して通信する際に、一方の通信チャネルを介した通信が崩壊すると、2つの通信を「同時に行う」とはいえなくなるのは、当業者にとって自明なことであるから、当該周知技術は、一方の通信チャネルを介した通信を崩壊させることなく、他方の通信チャネルを介した通信を行っていることに他ならない。 したがって、引用発明において、上記周知技術を適用し、上記相違点の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 2 作用効果について 上記相違点に係る本願発明の構成を付加することによる作用効果も、当業者が容易に予測し得た範囲のものである。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-002588

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