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商標拒絶査定不服審判

2022-002114

カタナ

審判番号
2022-002114
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-097725
請求日
2022年02月14日
審決日
2022年12月14日
公報発行日
2023年06月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】スパイナル エレメンツ インコーポレーテッド
  • 【請求人代理人】弁理士法人秀和特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 小松 里美
  • 審判官 鈴木 雅也
  • 審判官 藤村 浩二
分類
T18 .251-Z (W10) / T18 .252-Z (W10) / T18 .253-Z (W10) / T18 .254-Z (W10)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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商願2020-97725拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、2020年2月7日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和2年8月6日に登録出願されたものであり、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年2月12日付け:拒絶理由通知書 令和3年8月19日 :意見書、手続補正書の提出 令和3年11月2日付け:拒絶査定 令和4年2月14日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第10類「脊髄の手術で使用する鈎」と補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の2件(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4885271号商標(以下「引用商標1」という。)は、「KATANA」の文字を標準文字で表してなり、平成16年11月25日登録出願、第5類「歯科用材料」及び第10類「歯科用機械器具」を指定商品として、同17年8月5日に設定登録されたものである。 (2)登録第5637138号商標(以下「引用商標2」という。)は、「カタナ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成25年8月2日登録出願、第5類「歯科用材料」及び第10類「歯科用機械器具」を指定商品として、同年12月13日に設定登録されたものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 商標の類否 (ア)本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、「KATANA」の欧文字をローマン体風の標準的な書体で横書きしてなるところ、我が国においては「刀身が短い片刃の刃物」等(広辞苑第七版、岩波書店)の意味を有する「刀」の語が一般に知られていることからすると、該文字は、「刀」の文字の読みを欧文字表記したものと認識されるとみるのが相当である。そうすると、本願商標からは、その構成文字に相応して「カタナ」の称呼、及び「刀」の観念を生じるというのが相当である。 (イ)引用商標 引用商標1は、「KATANA」の欧文字を標準文字で表してなるところ、上記(ア)同様、該文字は、「刀」の文字の読みを欧文字表記したものと認識されるとみるのが相当である。そうすると、引用商標1からは、その構成文字に相応して「カタナ」の称呼、及び「刀」の観念を生じるというのが相当である。 引用商標2は、「カタナ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、該文字からは、一般的によく知られた語である「刀身が短い片刃の刃物」等(広辞苑第七版、岩波書店)の意味を有する「刀」の語を片仮名表記したものと認識されるとみるのが相当である。そうすると、引用商標2からは、その構成文字に相応して「カタナ」の称呼、及び「刀」の観念を生じるというのが相当である。 (ウ)本願商標と引用商標の類否 本願商標と引用商標は、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成からなるところ、両者は「カタナ」の称呼及び「刀」の観念を共通にするものである。 また、外観において比較すると、本願商標と引用商標1は、同じつづりの標準的な欧文字であるから、両商標は外観において、同一又は極めて近似した印象を与えるものといえる。さらに、本願商標と引用商標2は、外観において文字種が相違するものの、本願商標の「KATANA」の文字は、引用商標2の「カタナ」の文字を欧文字表記したものと理解されるのが自然であり、商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが一般に行われていることからすると、それぞれの文字を置き換えたものとして取引者、需要者に認識されるものであるから、この文字種の相違が、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとはいえない。 そうすると、本願商標と引用商標1は、外観上、同一又は極めて近似した印象を与えるものである上、称呼及び観念を同一にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある同一又は類似の商標というべきである。 また、本願商標と引用商標2は、称呼及び観念を同一にし、その外観において、称呼及び観念の共通性を凌駕するほどの顕著な差異があるとはいえず、これらが同一又は類似の商品に使用された場合に、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標は、類似の商標と認めるのが相当である。 イ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否 本願商標の指定商品は、上記2のとおり第10類「脊髄の手術で使用する鈎」であり、脳神経外科等において、脊髄の手術を行う際に使用される「鈎」と解されるものである。ここで「鈎」は、別掲2に示すとおり、手術の際に、術野をより良く見えるように組織を圧排等するために使用される器具の名称で、様々な種類の「鈎」が存在する。 他方、引用商標の指定商品中、第10類「歯科用機械器具」は、歯科で用いられる機械器具全般を含むものであり、別掲3に示すとおり、歯科においても、臓器等を圧迫したり、口角を排除したりして、検査を容易にし、視野を確保する「鈎」が一般的に使用されていることが認められる。 加えて、別掲4に示すとおり、医療用手術用器具と歯科用機械器具を共に扱っている製造業者が多く存在しており、また、別掲5に示すとおり、同一病院において「脳神経外科」及び「歯科」の双方を診療している事実も認められる。 してみれば、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中第10類「歯科用機械器具」は、商品自体の機能や目的が共通し、製造者、販売者、需要者の範囲が一致する場合があり、これらに、同一又は類似する商標が使用された場合には、同一の営業主の製造又は販売に係る商品と誤認されるおそれがあるというべきであるから、本願商標の指定商品と引用商標の上記指定商品は、類似の商品であるというのが相当である。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、需要者及び用途が異なるため、流通経路が競合することはなく、その商品が同一の営業主の製造又は販売に係る商品であると誤認混同されるおそれはなく、両商品は類似するものではない旨主張する。 しかしながら、前述のとおり、医療用手術用器具と歯科用機械器具が、同一企業により、製造、販売されている場合があり、双方の需要者となり得る「脳神経外科」及び「歯科」の双方を同一病院において診療している場合があることからすれば、同一又は類似する商標が、それぞれの指定商品に使用された場合には、同一の営業主に係るものであるかのごとく取引者、需要者に商品の出所について誤認、混同を生じさせるおそれがあること、前記(1)イのとおりであるから、その主張を採用することができない。 イ 請求人は、過去の審決例をあげて、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品中第10類「歯科用機械器具」は、非類似の商品である旨主張する。 しかしながら、請求人が挙げた指定商品の類否に関する審決例は、本件審判における本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との比較とは商品の内容を異にし、特に、引用商標の指定商品が「歯科用機械器具」と広範な指定商品を含むものである点において、挙げられた事例とは大きく異なるものであるから、本件の審理に資する適切な前例とはいえない。また、指定商品の類否の判断は、過去の審決例に拘束されることなく、審決時において対応する両商標の指定商品との関係において個別かつ具体的に判断されるべきものである。 よって、請求人の挙げた審決例により本願商標に関する判断が左右されるものではないから、かかる主張は採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標と引用商標は、同一又は類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、類似するものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-002114

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