商標拒絶査定不服審判
2022-001922
キューリュー、カウロン
- 審判番号
- 2022-001922
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-144801
- 請求日
- 2022年02月08日
- 審決日
- 2022年08月04日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ツムギホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】亀卦川 巧
- 【請求人代理人】木下 洋平
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .13 -Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-144801拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和2年11月24日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年4月26日付け:拒絶理由通知書
令和3年7月5日受付:意見書
令和3年11月8日付け:拒絶査定
令和4年2月8日受付:審判請求書
第2 本願商標
本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、中国の華南地区南部、香港特別行政区の都市であって著名な観光地の名称であるから、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、該役務が「当該九龍において提供されている役務」であること、すなわち、単に、役務の質・役務の提供の場所を普通に用いられる方法で表示したものとして認識する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、原審で示した証拠を含む別掲の事実によれば、香港は著名な観光地であるところ、「九龍」の文字は、「中国、華南地区南部、香港特別行政区中部の都市。九龍半島先端、香港島に対する。人230.2万(’86)」(コンサイス外国地名事典 第3版 三省堂)との辞書における載録があるように、香港における地理的名称(外国の地理的名称)であると認められる。
また、「九龍」は、香港島と並び、香港における主要な観光エリアの名称であり、香港観光に関する書籍やウェブサイトの紹介記事において、「九龍」との項目を立てて、「九龍」に関する情報が多数掲載されていることから、我が国において広く一般に知られている観光地であると認められる。
そうすると、「九龍」の文字からなる本願商標は、著名な地理的名称(外国の著名な観光地を表す名称)を普通に用いられる方法で表示するものであり、これをその指定役務に使用したときには、これに接する取引者、需要者に著名な観光地である香港の九龍で提供されるような料理を想起させるものといえるから、指定役務の質(内容)及び提供の場所を表すものと認識されるというのが相当である。
したがって、本願商標は、その指定役務の質(内容)及び提供の場所を普通に用いられる方法で表したにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、(a)「九龍」の文字からは、「九匹の龍」ほどの観念しか生じないものであること、(b)「九龍」が香港の地名を表すものとして著名であるとはいえないこと、(c)たとえば「北京」、「広東」、「上海」、「四川」のように、特有の料理が想起される地理的名称と、「九龍」とが異なるものであることから、その土地において指定役務が提供されているであろうと一般に認識されないものであり、本願商標は登録されるべき旨主張する。
しかしながら、別掲のとおり、「九龍」が香港の主要な観光エリアであって、我が国において広く一般に知られている外国の著名な観光地を表す名称であり、当該観光地である「九龍」において、カフェ、レストラン、ナイトマーケットなどの飲食物の提供がされていることは明らかであり、取引に際し必要適切な表示として、何人もその使用を欲するものであり、これを特定人によるその独占使用を認めることは適切としないものであるとともに、一般的に使用される標章であるから、自他役務としての識別標識を有しないものであるというのが相当である。
(2)請求人は、過去に本願商標と同一の商標の商標登録があったことを挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能しうるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであって、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本件判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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