商標異議申立
2021-900257
スーパーメン、メン、エムイイエヌ
- 審判番号
- 2021-900257
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-014074外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 6375288
- 請求日
- 2021年06月28日
- 審決日
- 2022年04月07日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 分類
- T1652.261-Y (W2528) / T1652.262-Y (W2528) / T1652.263-Y (W2528)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 非類似(11号に当たらない)理由: 商標どうしが似ていない結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 異なる(区別できる)称呼: 似ている(共通・近似)称呼: 異なる(区別できる)観念: 異なる(区別できる)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 音の細かな特徴(本文から自動抽出・参考)
- 長さ: 6〜8音長さ: 「短い音構成」などと述べたもの読み方: 併記した読み(振り仮名など)に従う称呼について述べた文から機械的に読み取っています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 図形・ロゴ等(別掲)
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標1登録第579273号「SUPERMAN」第9・20・28類
- 引用商標2登録第1495749号(図形等・別掲)第17・16・20・22・24・25類
- 引用商標3登録第1621839号「スーパーマン」第17・16・20・22・24・25類
- 引用商標4登録第1673829号(図形等・別掲)第24・9・15・20・25・28類
- 引用商標5登録第4103009号「スーパーマン」第9類
- 引用商標6登録第4157081号(図形等・別掲)第9類
- 引用商標7登録第4284101号(図形等・別掲)第25類
- 引用商標8登録第4344579号「SUPERMAN」第9・14・16・25・28類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6375288号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6375288号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6375288号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「スーパーメン」の片仮名と「SUPER M.E.N.」の欧文字を二段に書してなり、令和2年2月7日に登録出願、第5類、第9類、第10類、第25類、第28類、第35類及び第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同3年3月15日に登録査定、同年4月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の8件(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第579273号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SUPERMAN」の欧文字を横書きしてなり、昭和33年6月25日に登録出願され、第65類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同36年8月19日に設定登録されたものであり、その後、平成16年1月7日に、指定商品を第9類、第20類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、同23年4月12日にされた商標権の存続期間の更新登録において、第20類及び第28類の指定商品のみ更新登録されたものである。
(2)登録第1495749号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和51年4月16日に登録出願され、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年1月29日に設定登録されたものであり、その後、平成14年6月19日に、指定商品を第16類、第20類、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、同24年1月24日にされた商標権の存続期間の更新登録において、第20類、第22類、第24類及び第25類の指定商品のみ更新登録されたものである。
(3)登録第1621839号商標(以下「引用商標3」という。)は、「スーパーマン」の片仮名を横書きしてなり、昭和54年9月10日に登録出願され、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年10月27日に設定登録されたものであり、その後、平成16年9月8日に、指定商品を第16類、第20類、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(4)登録第1673829号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和55年9月17日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録されたものであり、その後、平成16年9月29日に、指定商品を第9類、第15類、第20類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(5)登録第4103009号商標(以下「引用商標5」という。)は、「スーパーマン」の片仮名を横書きしてなり、平成7年4月7日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年1月16日に設定登録されたものである。
(6)登録第4157081号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成7年4月7日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年6月19日に設定登録されたものである。
(7)登録第4284101号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲5のとおりの構成よりなり、平成10年6月5日に登録出願され、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年6月18日に設定登録されたものである。
(8)登録第4344579号商標(以下「引用商標8」という。)は、「SUPERMAN」の欧文字を横書きしてなり、平成10年6月5日に登録出願され、第9類、第14類、第16類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年12月17日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第36号証を提出した。
また、申立人により、令和3年9月27日付けの「一部異議取下書」をもって、上記申立てに係る指定商品及び指定役務中、第5類、第9類及び第10類の「全指定商品」、並びに第35類及び第45類の「全指定役務」について一部取下げがされた結果、本件登録異議申立てに係る商品又は役務は、本件商標の指定商品及び指定役務中の、第25類「バイザー,バイザー付き帽子」及び第28類「おもちゃの面,演劇用面,仮装用面,カーニバル用面,紙製フェイスマスク(おもちゃ)」(以下「申立商品」という。)となった。
(1)引用商標の周知・著名性について
引用商標の文字部分「SUPERMAN(スーパーマン)」とは、世界を代表するコミック、映画、ドラマ、アニメ作品、ラジオ作品、小説、ミュージカル、テレビゲームの題号及びこれらの作品に登場するスーパーヒーローの主人公の名称である。
「SUPERMAN(スーパーマン)」は、1938年6月に引用商標の商標権者であるディーシーコミックスが発行する漫画誌「アクション・コミックス」に初登場し、翌1939年1月には新聞連載も始まった。その後、ラジオ番組、アニメ作品、小説、ミュージカル、ドラマ、映画、テレビゲームなど数多くメディアに作品化された(甲10、甲11)。2018年には、「SUPERMAN(スーパーマン)」は誕生80周年を迎え、「アクション・コミックス」誌は1000号に達した(甲12)。
申立人は、「スーパーマン」(1978年)を筆頭に、「リーサル・ウェポン」(1987年)、「バットマン」(1989年)など、ヒーローもののシリーズを製作し、根強い人気を博している(甲13)。
実写映画のスーパーマンシリーズは、1978年の「スーパーマン Superman」(興行収入:3億0,041万ドル)をはじめ2006年の「スーパーマン リターンズ Superman Returns」(興行収入:3億9,108万ドル)、2013年の「マン・オブ・スティール Man of Steel」(興行収入:6億6,804万ドル)等、共演作品を含めて、世界中で大ヒットし、特に2000年代以降は、毎本数億ドルを超える興行収入を達成している(甲14、甲15)。
なお、1978年の「スーパーマン Superman」は1978年第51回アカデミー賞において、3部門にノミネートされ特別業績賞でアカデミー賞を獲得している(甲17)。
コミックや映画のほかにも、アニメ映画、ドラマ、テレビアニメ、長編アニメ、ゲーム等の様々なメディアにおいて1940年代から現在に至るまで、「SUPERMAN(スーパーマン)」の新作が作り続けられている(甲16)。
2018年には日本においても、「SUPERMAN(スーパーマン)」の誕生80周年を記念してDVDが発売されるなど(甲19)、現在でも、日本を始め世界中で「SUPERMAN(スーパーマン)」は愛されている。
「SUPERMAN(スーパーマン)」は各種商品展開もされており、本件商標の指定商品に同一又は類似の引用商標の指定商品には「被服」「おもちゃ」「人形」があるが、「被服」においては、「SUPERMAN(スーパーマン)」のコスプレ衣装が販売され(甲20)、日本でも子供から大人やペットまでパーティーやハロウィーン等において、「SUPERMAN(スーパーマン)」の服装をしてコスプレをすることが楽しまれている。その様子は各種動画投稿サイト・ブログ・SNS等でも確認できる(甲21~甲25)。
「おもちゃ」「人形」については、通信販売サイトで、「SUPERMAN(スーパーマン)」のフィギュアおもちゃが多数販売されているのが確認できる(甲26~甲30)。
上記のとおり、申立人及び引用商標の商標権者によって、引用商標は、コミック、映画、ドラマ、アニメ作品、ラジオ作品、小説、ミュージカル、テレビゲームについて、日本を含めた全世界で80年以上使用しており、遅くとも、本件商標の出願時までには、日本国内においても周知・著名な標章となっていたというべきである。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、上段に片仮名の「スーパーメン」、下段に欧文字の「SUPER M.E.N.」を配した構成よりなり、「スーパーメン」は、「SUPER M.E.N.」の称呼を表したものだと考えられ、本件商標からは、「スーパーメン」という称呼が生じる。
「SUPER M.E.N.」の「M.E.N.」部分は、男性を意味する英単語「MAN」の複数形であるので、本件商標からは「複数のスーパーマン」という意味合いが生じうる。
イ 引用商標について
引用商標1、同7、同8は欧文字の「SUPERMAN」からなり、引用商標2、同4、同6は、欧文字の「SUPERMAN」及び上述の世界的に著名なコミック、映画等に登場するスーパーヒーローの主人公「SUPERMAN」の全体像の図形からなり、引用商標3、同5は、片仮名の「スーパーマン」からなるので、いずれも「スーパーマン」の称呼が生じ、引用商標からは、世界的に著名なコミック、映画等の題号及びこれらの作品に登場するスーパーヒーローの主人公の名称という意味合いが生じる。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
(ア)本件商標及び引用商標と対比すると、称呼は、共に同数の6音よりなるうち、第5音目の「メ」音と「マ」音が相違するのみであって、語頭音を含む他の構成音を全て同じくするものである。そして、相違する「メ」音と「マ」音は、いずれも「マ」行の音であり子音(m)が共通し、その上、「メ」音の母音「e」音と「マ」音の母音「a」音とは母音を口の開き、舌の位置によって分類した母音三角形において隣り合っており、「メ」音と「マ」音とは音質が極めて近似する(甲31)。特許庁においても、同様の見解を採っている(「商標審査基準」甲32)。
さらに、相違する「メ」音と「マ」音は比較的聴別しがたい中間、それも語尾に近い中間に位置している。以上より、この相違音が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼したときには、その語調、語感が近似したものとなって聴別がしづらく、称呼において類似している。
外観についても、本件商標の欧文字部分「SUPER M.E.N.」と引用商標1、同2、同4、同6、同7、同8の文字部分「SUPERMAN」は、先頭の「SUPERM」と語尾の「N」が共通し、2つの「.」(ピリオド)を除けば、7文字目の「E」と「A」が異なるのみであるので、外観の全体的印象が互いに紛らわしく、外観においても類似している。
観念については、引用商標からは、世界的に著名な作品の題号及びこれらの作品に登場するスーパーヒーローの主人公の名称という意味合いが生じ、本件商標からは、「複数のスーパーマン」という意味合いが生じ、「SUPERMAN」と「SUPERMEN」という単数形か複数形かの違いがあっても需要者が想起する意味合いは互いにおおむね同一であり、観念においても類似している。
(イ)特許庁の登録実務
語尾に「MAN(マン)」と「MEN(メン)」の違いのある商標同士が、互いに類似すると判断された審査例がある(甲33~36)。
エ 申立商品は、引用商標に係る一部の指定商品と同一又は類似である。また、本件商標は、引用商標の後願である。
オ したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、上段に「スーパーメン」の片仮名を、下段に「SUPER M.E.N.」の欧文字及び記号(以下「欧文字等」という。)を表してなるところ、その構成中の片仮名「スーパーメン」は、「SUPER M.E.N.」の欧文字等の読みを特定したものと無理なく認識されるから、本件商標からは、「スーパーメン」の称呼を生じる。また、「スーパーメン」及び「SUPER M.E.N.」の文字は、申立商品との関係において、特定の語義を有するものとして一般に親しまれた成語ではなく、特定の語義を有しない一種の造語といえるものであるから、特定の観念を生じないものである。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応する「スーパーメン」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標
(ア)引用商標1及び引用商標8は、「SUPERMAN」の欧文字を横書きしてなり、また、引用商標7は別掲5のとおり、やや図案化した「SUPERMAN」の欧文字を表してなるところ、それぞれその構成文字に相応して、「スーパーマン」の称呼を生じるものである。
また、申立人の提出に係る証拠によれば、「SUPERMAN(スーパーマン)」は、「米国の漫画・映画等に登場する架空の超人的な人物(スーパーヒーロー)」を指称するものといえるから、上記各引用商標は、「米国の漫画・映画等に登場する架空の超人的な人物」の観念を生じるものといえる。
(イ)引用商標3及び引用商標5は、「スーパーマン」の片仮名を横書きしてなるから、その構成文字に相応して、「スーパーマン」の称呼を生じ、上記(ア)と同様に「米国の漫画・映画等に登場する架空の超人的な人物」の観念を生じるものである。
(ウ)引用商標2、引用商標4及び引用商標6は、別掲2ないし別掲4のとおり、マントをまとうなどした衣装の人物図形とその上部に表した「SUPERMAN」の欧文字、又はやや図案化した「SUPERMAN」の欧文字を表した構成よりなるところ、その構成文字に相応して、「スーパーマン」の称呼を生じ、上記(ア)と同様に「米国の漫画・映画等に登場する架空の超人的な人物」の観念を生じるものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否
(ア)本件商標と引用商標の外観を比較すると、まず、引用商標2、引用商標4及び引用商標6とは、全体の比較において人物図形の有無という顕著な差異があり、文字部分の比較においても、片仮名の有無、欧文字部分における「E」と「A」の相違及び「.(ドット)」の有無という差異があるほか、引用商標4及び引用商標6とは欧文字部分の図案化の有無という差異もある。また、引用商標1、引用商標7及び引用商標8とは、片仮名の有無、欧文字部分における「E」と「A」の相違及び「.(ドット)」の有無という差異があるほか、引用商標7とは欧文字部分の図案化の有無という差異もある。さらに、引用商標3及び引用商標5とは、欧文字等の有無、片仮名部分における「メ」と「マ」の相違がある。
そして、上記の差異により、両商標に接する看者の印象は異なるものとなり、両者は外観上判然と区別し得るものである。
(イ)次に、称呼においては、本件商標から生じる「スーパーメン」の称呼と引用商標から生じる「スーパーマン」の称呼とは、「スーパー」の音につづく「メ」と「マ」という音に相違を有するところ、少ない音数にあって、上記の音の相違が称呼全体に与える影響は小さいとはいえず、称呼において相紛れるおそれがあるということはできない。
(ウ)そして、観念においては、本件商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「米国の漫画・映画等に登場する架空の超人的な人物」の観念を生じるものであるから、互いに紛れるおそれはないものである。
(エ)そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、非類似の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、申立商品と引用商標の指定商品との類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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