2021-390112
鼻から口元、及び首筋から胸元、並びに肩部を包囲できるマスク
- 審判番号
- 2021-390112
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2011-138646外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 5391378
- 請求日
- 2021年07月30日
- 審決日
- 2021年10月12日
- 公報発行日
- 2022年03月25日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (A62B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第4項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 7項目
第1 手続の経緯
本件特許第5391378号に係る出願は、平成23年6月22日の出願であって、平成25年10月25日に特許権の設定登録がされ、令和3年7月30日付けで本件訂正審判の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5391378号の明細書を本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めるものであり、その訂正事項は次のとおりである。
本件明細書の段落【0006】に、
「そこで、本発明は、以下の特徴を備えたマスクを提供することを意図する。「イ」 首筋にフィットする首筋前部を独立して形成し、フィット感と緊張感を確保すること、また、紫外線、塵埃、虫等の侵入、又はマスクのズレ防止等を図ることにある。「ロ」 マスク部と、首筋前部、並びに胸元肩部を、順次、下側に配置する構造と、胸元肩部が胸元、肩部に、確実に添設されるとともに、首筋後部を、背中部に、確実に添設されることで、前記紫外線、塵埃、虫、花粉、排気ガス、乾燥空気等の侵入、又はマスクのズレ防止等を図ることにある。「ハ」 マスク部と、首筋前部、及び胸元肩部とを、それぞれ別の布地で形成し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との左右端部を縫合し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との間で、かつマスク部の裏面と、首筋前部の上面との間に、開口部を確保し、かつこの開口部を介して、マスクの内外気のスムーズな流通を図ること、又は息苦しさを解消すること、等にある。「ニ」 また、マスク部の左右端部と、首筋前部と胸元肩部の左右端部とを、上下方向において一連の配置とし、首筋後部の緊締で、この首筋前部と胸元肩部に、略均等の締付け力を醸成し、少なくとも、鼻から口元、及び首筋から胸元に、略均一な緊張感を確保すること、等にある。「ホ」 また、マスク部、及び首筋前部の上端端部で、かつこの上端端部の中心に襞を形成することで、鼻から口元、及び首筋と、この首筋裏面を包囲できるマスクを提供する。「ヘ」 首筋前部と、胸元肩部とを別の布地で形成し、かつ首筋前部の下端端部の下端に、胸元肩部の上端端部が配置されるように縫着される構成であり、鼻から口元、及び首筋から胸元、並びに肩部を、フィット感を持って包囲する。」
と記載されているのを、
「そこで、本発明は、以下の特徴を備えたマスクを提供することを意図する。「イ」 首筋にフィットする首筋前部を独立して形成し、フィット感と緊張感を確保すること、また、紫外線、塵埃、虫等の侵入、又はマスクのズレ防止等を図ることにある。「ロ」 マスク部と、首筋前部、並びに胸元肩部を、順次、下側に配置する構造と、胸元肩部が胸元、肩部に、確実に添設されるとともに、首筋後部を、背中部に、確実に添設されることで、前記紫外線、塵埃、虫、花粉、排気ガス、乾燥空気等の侵入、又はマスクのズレ防止等を図ることにある。「ハ」 マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との間で、かつマスク部の裏面と、首筋前部の上面との間に、開口部を確保し、かつこの開口部を介して、マスクの内外気のスムーズな流通を図ること、又は息苦しさを解消すること、等にある。「ニ」 また、マスク部の左右端部と、首筋前部と胸元肩部の左右端部とを、上下方向において一連の配置とし、首筋後部の緊締で、この首筋前部と胸元肩部に、略均等の締付け力を醸成し、少なくとも、鼻から口元、及び首筋から胸元に、略均一な緊張感を確保すること、等にある。「ホ」 また、マスク部、及び首筋前部の上端端部で、かつこの上端端部の中心に襞を形成することで、鼻から口元、及び首筋と、この首筋裏面を包囲できるマスクを提供する。「ヘ」 首筋前部と、胸元肩部とを別の布地で形成し、かつ首筋前部の下端端部の下端に、胸元肩部の上端端部が配置されるように縫着される構成であり、鼻から口元、及び首筋から胸元、並びに肩部を、フィット感を持って包囲する。」(下線部は訂正箇所を示す。)
に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
本件特許の請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という。)は、同項に記載の以下の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】鼻から口元、及び首筋から胸元、並びに肩部を包囲できるマスクであって、前記マスクは、両端に耳掛け紐を設けた、前記鼻から口元を包囲するマスク部と、このマスク部に設けた、前記首筋前側に添設する首筋前部と、この首筋前部に設けた前記胸元、及び肩部に到る胸元肩部と、前記首筋後側に添設する、この首筋前部、及び胸元肩部に設けた首筋後部と、この首筋後部の両端の裏面に設けた固定具と、前記マスク部の下端端部と前記首筋前部の上端端部との間に形成した開口部と、で構成し、かつ前記マスク部の下端端部の布地を幅方向(中心部の幅方向の長さ)に広くし、前記首筋前部に、ゆとりを持って縫着する構成とした鼻から口元、及び首筋から胸元、並びに肩部を包囲できるマスク。」
一方、本件明細書の訂正前の段落【0006】には、上記第2 のとおり記載されており、段落【0007】には、「請求項1の発明は、前記「イ」~「ハ」の意図を達成することにある。」と記載され、段落【0017】には、「従って、請求項1は、前記「イ」~「ハ」の意図を達成できる特徴がある。」と記載されている。
そうすると、本件発明1についての意図は、「イ」~「ハ」であることになるが、訂正前の段落【0006】の「ハ」には、「マスク部と、首筋前部、及び胸元肩部とを、それぞれ別の布地で形成し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との左右端部を縫合し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との間で、かつマスク部の裏面と、首筋前部の上面との間に、開口部を確保し、かつこの開口部を介して、マスクの内外気のスムーズな流通を図ること、又は息苦しさを解消すること、等にある。」と記載されており、「マスク部と、首筋前部、及び胸元肩部とを、それぞれ別の布地で形成し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との左右端部を縫合し」の部分は、本件発明1の発明特定事項と整合しておらず、記載が明瞭でなかった。
そこで、本件訂正の訂正事項は、訂正前の段落【0006】の「ハ」の記載から、「マスク部と、首筋前部、及び胸元肩部とを、それぞれ別の布地で形成し、マスク部の下端端部と、首筋前部の上端端部との左右端部を縫合し」の部分を削除して、本件発明1の発明特定事項と整合させるものである。
したがって、本件訂正の訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
2 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件明細書の段落【0033】には、「以上の説明では、マスク部1と、首筋前部2、また、胸元肩部3と、首筋後部5とを、それぞれ個別の布地を利用して、それぞれ縫着する構造を説明した。しかし、図示しないが、例えば、マスク部1を一枚の布地とし、他の首筋前部2、及び胸元肩部3、並びに首筋後部5を一枚の布地とする等の構造も可能である。何れの構造を採用するかは、図示の例の如では、例えば、布地節約、作業性向上、機能性等を考慮して決定した。しかし、何れの構造を採用するかは、前記、布地節約、作業性向上、機能性等の他に、コスト面、人材、合理化等を考慮して決定される。」と記載され、マスク部1を一枚の布地とし、他の首筋前部2、及び胸元肩部3、並びに首筋後部5を一枚の布地とする等の構造も可能であることが記載されている。
そして、訂正事項は、訂正前の本件明細書の段落【0006】の記載の一部を削除して、その記載を特許請求の範囲の記載と整合させるものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。
したがって、訂正事項は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 訂正が事実上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項は、訂正前の本件明細書の段落【0006】の記載の一部を削除して、その記載を特許請求の範囲の記載と整合させるものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
したがって、訂正事項は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 明細書の訂正と関係する請求項についての説明
願書に添付された明細書の段落【0006】は、訂正事項によって訂正された。段落【0006】には、本件特許の請求項1~5に係る発明についての意図が記載されている。
ここで、請求項1~5においては、請求項2~5がそれぞれ請求項1を直接又は間接的に引用している。このため、訂正事項は、一群の請求項1~5に関係する訂正である。
したがって、訂正事項は、特許法第126条第4項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第4項ないし第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
2021-390112