商標拒絶査定不服審判
2021-016759
クマサン、クマ
- 審判番号
- 2021-016759
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-007245外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月06日
- 審決日
- 2022年09月20日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- T18 .261-Z (W30) / T18 .262-Z (W30) / T18 .263-Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 類否(4条1項11号)(本文から自動抽出・参考)
- 類似と判断(11号に該当)結論とむすびの書きぶりから機械的に判定しています。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 外観・称呼・観念ごとの判断(本文から自動抽出・参考)
- 外観: 似ている(共通・近似)外観: 異なる(区別できる)称呼: 似ている(共通・近似)称呼: 異なる(区別できる)観念: 似ている(共通・近似)当審の判断(11号の検討部分)の文から機械的に読み取っています。引用商標ごとに判断が分かれると複数付きます。誤りがあり得るため本文で確認してください。
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 標準文字
- 引用商標(本文から自動抽出・参考)
- 引用商標登録第2002815号「熊さん株式会社」称呼 クマサンカブシキガイシャ・クマサン第32・29・30・31類
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 7245拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年1月23日の出願であって、同3年2月24日付けの拒絶理由の通知に対し、同年5月10日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年9月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年12月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 本願商標
本願商標は、「くまさん」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年1月23日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正書により、第30類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,茶,コーヒー,ココア,氷,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,パスタソース,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2002815号商標(以下「引用商標」という。)は、「熊さん株式会社」の文字を横書きしてなり、昭和60年5月28日登録出願、第32類に属する商品を指定商品とし、同62年11月20日に設定登録され、その後、平成19年11月14日に第29類、第30類、第31類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、書換登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「くまさん」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「くま」の文字は「食肉目クマ科の哺乳類の総称。」(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)を意味する「熊」の表音を平仮名表記したものと容易に理解されるものであり、「さん」の文字は「人を表す語や人名・役職名・団体名などに付いて、尊敬の意を表す。また、動物名などに付いて、親愛の意を表すこともある。」(前掲書)の意味を有する語として広く一般に使用され、例えば、身近なものを擬人化し親しみを込めて愛称的にいう場合にも使用されるものであるから、本願商標の構成全体からは「クマサン」の称呼を生じ、動物「熊」に対する親愛の意を表した愛称の観念を生ずるものといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、「熊さん株式会社」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「株式会社」の文字は「現代の代表的な企業形態の一。」(前掲書)の意味を有し、法人の組織形態を表す用語として広く一般に親しまれているものであるから、その構成文字に照らし、法人の名称を表したものと看取され、いわゆる商号商標の一種として認識されるものとみるのが相当である。
ところで、いわゆる商号商標は、その構成全体をもって識別標識として機能するほか、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、一般的に「株式会社」等の法人格を表す部分を省略して、その他の名称部分をもって取引に資される場合も決して少なくないというのが実情といえる。
そうすると、引用商標は、「熊さん」の文字部分が独立して自他商品の出所識別標識としての機能を果たす部分といえるものである(以下「熊さん」の文字部分を「引用商標の要部」という場合がある。)。
してみると、引用商標は、構成文字全体に相応した「クマサンカブシキガイシャ」の称呼を生じ、「熊さんという名の会社」の観念を生ずるほか、引用商標の要部の「熊さん」の文字部分に相応して「クマサン」の称呼をも生じ、上記(1)と同様に、動物「熊」に対する親愛の意を表す愛称の観念をも生ずるものといえる。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標と引用商標は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、両者は、全体の外観において、構成文字数等に差異があり、本願商標の「くまさん」の文字と、引用商標の要部の「熊さん」の文字との比較において、「くま」及び「熊」の文字部分が平仮名と漢字という点において相違するものの、我が国においては、漢字を同じ称呼の平仮名で表記することが一般的に行われていることを考慮すると、文字種が異なることによる本願商標と引用商標の要部の外観の相違は、看者に対し、両商標が別異のものであると認識させるほどの強い印象を与えるものではない。
そして、称呼及び観念においては、本願商標と引用商標の要部とは、「クマサン」の称呼及び動物「熊」に対する親愛の意を表す愛称の観念を共通にする場合があり、外観における差異についても称呼及び観念の共通性をしのぐほどの顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないことから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は互いに相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本願商標の指定商品中「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,氷砂糖,水あめ,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,パスタソース」と引用商標の指定商品中、第29類「加工野菜及び加工果実,カレー・シチュー又はスープのもと」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと」及び第31類「コプラ」とは、同一又は類似の商品である。
(5)小括
以上より、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
ア 請求人は、「株式会社」の文字について、引用商標の「熊さん株式会社」においては、「熊さん」の言葉と結合することによって、一体として特定の法人であることを表すものであり、「株式会社」の部分を切り離して、識別性が「極めて弱いか、その機能を果たさない。」と判断することはできない旨主張する。
しかしながら、「株式会社」の文字が、法人の組織形態を表す用語として広く一般に親しまれ、法人の名称を表したいわゆる商号商標は、その構成全体をもって識別標識として機能するほか、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、一般的に「株式会社」等の法人格を表す部分を省略して、その他の名称部分をもって取引に資される場合も決して少なくないことは上記(2)のとおりである。
イ 請求人は、具体的な商品の販売を3年以上継続しているが、引用商標権者の商品と出所混同が生じたことは全くない。現実の商標の使用において混同が生じていない事実は、本願商標が引用商標と類似するものでないことの証左となる旨主張する。
しかしながら、そもそも商標法第4条第1項第11号の適用に際しては、現実に出所の混同が惹起された場合に限られることなく、出所の混同のおそれがあることをもって足りると解すべきである。そして、上記(3)のとおり、本願商標と引用商標とは、「クマサン」の称呼及び動物「熊」に対する親愛の意を表す愛称の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを含むから、本願商標をその指定商品に使用するときは、引用商標と出所混同のおそれがあるものである。
ウ 請求人は、過去の審査及び審決例をあげ、本願も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、商標の類否の判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、過去の審査及び審決例に係る商標は、図形や異なる文字を有する等構成が異なるものであり、本願とは事案を異にするものであるから、当該審査及び審決例によって、ただちに本願商標の認定が左右されるものではない。
エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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