2021-016697
ツルツル、ツル
- 審判番号
- 2021-016697
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-139769外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年12月03日
- 審決日
- 2023年01月31日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- T18 .13 -Z (W16)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 9項目
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「TSURU TSURU」の文字を標準文字で表してなり、第16類「文房具類」を指定商品として、令和2年11月12日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年4月9日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月24日に意見書が提出されたが、同年8月31日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年12月3日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は「TSURU TSURU」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は、本願の指定商品「文房具類」との関係において、「表面が滑りそうになめらかなさま」の意味を有し、「つるつるの紙」のように用いられる「つるつる」の語をローマ字で表記したものと需要者に一般に認識されるため、その指定商品中の紙製文房具において、商品の質感を表示するにすぎず、商品の品質を普通に用いられる方法で表してなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、令和4年9月29日付け審尋(以下「審尋」という。)により、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、別掲1及び別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
第4 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記第3の審尋に対し、令和4年11月16日の意見書(以下「審尋に対する意見書」という。)において、要旨、以下、1及び2のとおりの意見を述べた。
1 本願商標が「TSURU」と「TSURU」という2個の単語から構成され、2個の単語の間には空白が存在するものであるのに対し、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語は全体で1個の単語であること、本願商標からは、間に一拍を置いた「ツル_ツル」の称呼が生じるのに対し、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語からは、間に一拍を置かない「ツルツル」の称呼が生じることを考慮すると、本願商標を構成する「TSURU TSURU」の文字と、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語の間には、明確な相違が存在し、前者は後者を想起させるものではないことからすると、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語を想起させるものではない。
2 本願の指定商品を取り扱う業界において、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語を「TSURU TSURU」と欧文字表記することが一般的に行われている実情は存在しない。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記第1のとおり、「TSURU TSURU」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は、その構成文字より「ツルツル」の自然な称呼が生じるものである。
そして、本願商標「TSURU TSURU」の文字は、英語辞典等に載録された外国語ではないものの、我が国において、漢字や平仮名及び片仮名と同じ称呼が生じる成語を欧文字(ローマ字)で表記することは一般的に行われていることからすると、「ツルツル」の称呼が生じる本願商標「TSURU TSURU」は、「表面が滑りそうになめらかなさま。」の意味を有する「つるつる」(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)を欧文字(ローマ字)で表記したものと容易に連想、想起させるといえる。
また、別掲3のとおり、「広辞苑 第7版」(株式会社岩波書店)における「つるつる」の見出し語の表記は、「つる-つる」であることからすると、「つるつる」は、語源上、「つる」と「つる」からなる語であることが理解できる。
さらに、別掲1及び別掲2のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願の指定商品中のシール、ラベル用紙、名刺用紙、封筒用紙、ノート、革製手帳カバー、印鑑ケース及びボールペン等の商品について、当該商品の外観に光沢感があることや当該商品の触感を表現する語として「つるつる」や「ツルツル」の語が使用されている事実がある。
そうすると、本願商標を、その指定商品中の「シール、ラベル用紙、名刺用紙、封筒用紙、ノート、革製手帳カバー、印鑑ケース及びボールペン」等の商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「光沢感のあるつるつるとした触感の商品」であることを理解するにとどまることから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして一般に認識されるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審尋に対する意見書において、欧文字を記載してなる語句において、空白は単語を区切る箇所に配置されるものであることから、本願商標は、「TSURU」と「TSURU」という2個の単語から構成されるものであるのに対し、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語は、元々が「つるつる」という1個の単語であり、「つる」と「つる」という2個の単語を組み合わせて生み出された単語ではないこと、また、本願商標からは、間に一拍を置いた「ツル_ツル」の称呼が生じるのに対し、当該「つるつる」の語からは、間に一拍を置かない「ツルツル」の称呼が生じることを考慮すると、本願商標からは当該「つるつる」の語を想起させるものではない旨を主張する。
しかしながら、別掲3のとおり、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語は、語源上、「つる」と「つる」とからなる語構成であるということからすれば、これを欧文字(ローマ字)で表記する際に、「TSURUTSURU」と表記せず、「TSURU」と「TSURU」との間に1文字分の空白を設けて「TSURU TSURU」と表記したとしても、何ら不自然なところはない。
また、「広辞苑 第7版」(株式会社岩波書店)における「つるつる」の見出し語の表記は、「つる-つる」であることから、「つるつる」は、語源上、「つる」と「つる」からなる語であることが理解できることからすると、本願商標「TSURU TSURU」は、「ツルツル」と称呼するのが自然であり、「ツルツル」の称呼が生じる本願商標は、「表面が滑りそうになめらかなさま。」の意味を有する「つるつる」(前掲書)を欧文字(ローマ字)で表記したものと容易に連想、想起させるというべきである。
(2)請求人は、審尋に対する意見書において、本願の指定商品を取り扱う業界では、「表面が滑りそうになめらかなさま。」を意味する「つるつる」の語を「TSURU TSURU」と欧文字表記することが一般的に行われているといった実情は存在しない旨を主張する。
しかしながら、上記1のとおり、我が国において、漢字や平仮名及び片仮名と同じ称呼が生じる成語を欧文字(ローマ字)で表記することは一般的に行われていることからすると、「ツルツル」の称呼が生じる本願商標「TSURU TSURU」は、「表面が滑りそうになめらかなさま。」の意味を有する「つるつる」(前掲書)を欧文字(ローマ字)で表記したものと容易に連想、想起させるものであり、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願の指定商品中のシール、ラベル用紙、名刺用紙、封筒用紙、ノート、革製手帳カバー、印鑑ケース及びボールペン等の商品について、当該商品の外観に光沢感があることや当該商品の触感を表現する語として「つるつる」や「ツルツル」の語が使用されている事実があることからすると、本願商標は、その指定商品中のシール、ラベル用紙、名刺用紙、封筒用紙、ノート、革製手帳カバー、印鑑ケース及びボールペン等の商品との関係においては、その取引者、需要者に、当該商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして一般に認識されると認められると判断するのが相当である。
そうすると、請求人が主張するように、請求人以外の者が、現在、「TSURU TSURU」の欧文字を使用していないとしても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと一般に認識される本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性の判断が、上記の事情により、左右されるものではない。
(3)請求人は、審判請求書において、過去の審決例や審査登録例があることからも、本願商標は商標法第3条第1項第3号には該当しない旨主張する。
しかしながら、登録出願された商標が自他商品の識別機能を有するか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、これに接する取引者、需要者の認識を基準として判断されるべきであり、当該商標の構成態様と指定商品との関係や商品の取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるものであるから、過去の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではない。
(4)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、また、その他の請求人の主張は、採用するべき事情はない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲(理由中で参照)
内容を表示(31行)
(1)「Mon chien et Ton chien」のウェブサイトにおいて、「ウェスティ-シール・パステル つるつる光沢6枚セット」の見出しの下、「モンシアンエトンシアンのベーシックデザイン・シール。つるつる光沢シールです。」との記載がある。
https://mon-chien-et-ton-chien.com/items/5b93c7b5ef843f0b7d000212
(2)「LINEショッピング」のウェブサイトにおいて、「エレコム 表面がつるつるで美しいラベル 光沢フィルム フリーカット はがきサイズ ホワイト 5枚入 EDT-FHFW」の見出しの下、「商品説明 「エレコム 表面がつるつるで美しいラベル 光沢フィルム フリーカット はがきサイズ ホワイト 5枚入 EDT-FHFW」は、自由な大きさや形にカットできるノーカットタイプのラベル用紙です。美しく光沢感のある高画質のシールやステッカーが作れます。」との記載がある。
https://ec.line.me/stationery_instrument_hobby/office_supplies/product/2058569263/
(3)「Creema」のウェブサイトにおいて、「「アクリル」で作ったボールペン ピンク/ブラック」の見出しの下、「作品紹介文」の項に、「ツイストすると芯が出る回転式ボールペン 表情豊かで鮮やかな模様のアクリルを削り出して作成したボールペンです。つるつるで光沢のある美しい仕上がりです。」との記載がある。
https://www.creema.jp/item/392724/detail
(4)「COCOMEISTER」のウェブサイトにおいて、「内装のこだわり」の見出しの下、「革らしい風合いと上品な光沢 経年変化を楽しめるイタリア皮革」との記載及び「内装のこだわり」の見出しの下、「内装にはプレーンのマットーネを採用しています。肌触りは滑らか、レザーの温かみを感じながらもツルツルした質感が心地よく印象的です。」との記載がある。
https://cocomeister.jp/tokyo/collection/savanna/45014175
(5)「Rakuten Rakuma」のウェブサイトにおいて、「西陣織高級金襴 がま口印鑑ケース 朱肉付き C」の見出しの下、「商品説明 ・・・高級国産西陣織を使用し厚手つるつるとしたさわり心地の生地を使いひとつひとつ丁寧に仕上げております。光沢があり光や見る角度で色や柄が綺麗な生地は美しい日本の和を感じます。」との記載がある。
https://item.fril.jp/9e6a3def15a7153007f2205de88bcc60
(6)「Rakuten」の「Paper freak」のウェブサイトにおいて、「USA LPG クリスマスカード 白樺と鹿 Dear and Birches」の見出しの下、「超大判クリスマスカード つるつるとした光沢紙」との記載がある。
https://item.rakuten.co.jp/paper-freak/10002252/?scid=s_kwa_pla_unpaid_301648
(7)「THE PRINT」のウェブサイトにおいて、「手触りツルツル」の見出しの下、「見た目も手触りも「ツルツル」とした封筒用紙です。主に光沢用紙です。」との記載がある。
https://www.theprint.jp/product/env_paperguide_spec.asp#sgSec3
別掲2 商品の触感を表現する語として「つるつる」及び「ツルツル」の文字が使用されている事実
(1)「THE PRINT」のウェブサイトにおいて、「手触りツルツル」の見出しの下、「見た目も手触りも「ツルツル」とした封筒用紙です。主に光沢用紙です。」との記載がある。
https://www.theprint.jp/product/env_paperguide_spec.asp#sgSec3
(2)「紙の世界」のウェブサイトにおいて、「商品カテゴリ一覧 > 手触りで検索 > つるつる」の見出しの下、ノートが掲載されている。
http://www.kaminosekai.jp/fs/ts1040/c/slippery
(3)「名刺良品」のウェブサイトにおいて、「取り扱い名刺用紙一覧」の見出しの下、「マシュマロCoC ホワイト 180kg/200kg 用紙価格:+110円/+220円(税込) 用紙ジャンル:上質系 お菓子のマシュマロの様にきめ細かくツルツルした肌触りが特徴の用紙。」との記載がある。
https://www.meishiryohin.com/paper/
(4)「Rakuten」の「KNOX ONLINE SHOP」のウェブサイトにおいて、「【プレジオ】 システム手帳 A5サイズ (手帳 6穴 手帳カバー ブランド スケジュール帳 革 カバー ビジネス手帳 おしゃれ a5 KNOX knoxbrain ノックス 日本製 本革 男性 ノックスブレイン 女性 プレゼント 就職祝い 名入れ 卒業祝い ノートカバー バレンタイン バインダー)」の見出しの下、「◆革の特徴◆ 外装のピッグスキンは、つるつるとした手触りです。使い込むことで艶があがります。硬めの革なので、立ったまま手帳を記入する方にもオススメです。」との記載がある。
https://item.rakuten.co.jp/knox/101-808/
(5)「amazon」のウェブサイトにおいて、「IDカードホルダー 縦型 B8 Wisdompro クリア名札ホルダー+ネックストラップセット バッジ防水 着脱可能 社員証・定期入れ パスケース 2個セット ブラック+ブルー」の見出しの下、「商品の詳細 【柔軟な感触】ネックストラップは耐久性の高いポリエステル素材で作られ、手触りも柔らかくてツルツルした感触で軽量なので、高いフィット感を実現できます。」との記載がある。
https://www.amazon.co.jp/ID%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC-Wisdompro-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%90%8D%E6%9C%AD%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%BC%EF%BC%8B%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88-%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B8%E9%98%B2%E6%B0%B4-%E7%A4%BE%E5%93%A1%E8%A8%BC%E3%83%BB%E5%AE%9A%E6%9C%9F%E5%85%A5%E3%82%8C/dp/B0863F762K
(6)「Creema」のウェブサイトにおいて、「「アクリル」で作ったボールペン ピンク/ブラック」の見出しの下、「作品紹介文」の項に、「手触り:ツルツル」との記載がある。
https://www.creema.jp/item/392724/detail
別掲3 株式会社岩波書店発行の「広辞苑 第7版」において「凡例」及び「つる-つる」について以下のとおり載録されている事実
(1)「凡例」の「見出し語の区切り」として、「1 語構成を示すため、語源上からこれを二つの基本部分に分け、「-」でつないだ。外来語の複合語は、原則として原語の区切りによったが、日本語としての複合意識に従って区切りを入れた場合もある。」との記載がある。
(2)「つる-つる」の見出しの下、「表面が滑りそうになめらかなさま。」との記載がある。
なお、上記別掲1(4)のウェブサイトは、現在、閲覧することができません。
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