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特許拒絶査定不服審判

2021-012425

個別学習システム

審判番号
2021-012425
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-025658
請求日
2021年09月16日
審決日
2022年02月09日
公報発行日
2022年09月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】株式会社医療情報技術研究所
  • 【請求人代理人】大野 浩司
審判長/審判官
  • 審判長 渡邊 聡
  • 審判官 古川 哲也
  • 審判官 相崎 裕恒
分類
P18 .113-WY (G06Q) / P18 .121-WY (G06Q) / P18 .537-WY (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021- 25658「個別学習システム」拒絶査定不服審判事件〔請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年2月19日の出願であって、同年6月8日付けで拒絶理由通知がされ、同年8月11日に手続補正がされ、同年8月20日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、同年9月16日に拒絶査定不服審判の請求がされ、同年10月28日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、同年12月21日に手続補正がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(令和3年8月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 理由1(新規性) 本願請求項1に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 理由2(進歩性) 本願請求項1-9に係る発明は、以下の引用文献1-7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開2012-113059号公報 引用文献2:特開2002-229431号公報 引用文献3:特開2016-191899号公報(周知技術を示す文献) 引用文献4:特開2005-266451号公報(周知技術を示す文献) 引用文献5:特開2003-280510号公報 引用文献6:特開2011-18010号公報(周知技術を示す文献) 引用文献7:特開2006-313275号公報(周知技術を示す文献) 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由の概要は次のとおりである。 理由1(明確性) この出願は、特許請求の範囲の請求項1-9の記載が明確でなく、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。 理由2(進歩性) 本願請求項1-9に係る発明は、以下の引用文献1-7に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特開2012-113059号公報 引用文献2:特開2002-229431号公報 引用文献3:特開2016-191899号公報(周知技術を示す文献) 引用文献4:特開2005-266451号公報(周知技術を示す文献) 引用文献5:特開2003-280510号公報 引用文献6:特開2011-18010号公報(周知技術を示す文献) 引用文献7:特開2006-313275号公報(周知技術を示す文献) 第4 本願発明 本願請求項1~7に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明7」という。)は、令和3年12月21日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される発明であって、本願発明1は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 (i)試験問題及び教材の任意の属性を示す属性タグのリストを管理する属性タグ管理手段、 (ii)前記属性タグを試験問題及び教材に対して、任意の個数付与する属性タグ付与手段、 (iii)試験問題と当該試験問題に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き試験問題管理手段を備え、 前記属性タグ付き試験問題管理手段から出題された試験問題実施後の回答において、 正答及び誤答した各々の試験問題の属性タグを受講者ごとに集計する、受講者ごと正誤答属性タグ集計手段を有し、 前記受講者ごと正誤答属性タグ集計手段において、属性タグごとに誤答と正答の割合を求め、受講者の理解が不十分である可能性の高い属性タグを絞り込む理解不十分属性タグ絞り込み手段を備え、 教材と、当該教材に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き教材管理手段を備え、前記理解不十分属性タグ絞り込み手段で得られた理解不十分な可能性の高い属性タグに対して、対応する属性タグを有する教材を抽出する、理解不十分属性タグ対応教材抽出手段を有することを特徴とする個別学習システム。」 本願発明2~7は、本願発明1を減縮した発明である。 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献1 (1)引用文献1に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。引用文献2-7についても同様。) 「【0024】 図1は、本実施の形態による学習支援装置1を含む学習支援システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態による学習支援システムは、学習支援装置1と、2以上の情報処理装置2とを備える。学習支援装置1と、2以上の情報処理装置2とは、有線または無線の通信回線500によって接続されている。通信回線500は、例えば、イントラネットやインターネット、公衆電話回線網等である。学習支援装置1は、ユーザに問題を提示し、ユーザからの解答を受け付け、それに応じて問題群を選択したり、学習アドバイスを出力したりするものであり、その詳細については後述する。情報処理装置2は、ユーザが使用する端末であり、学習支援装置1から送信された問題を受信してユーザに表示したり、ユーザからの解答を受け付けて学習支援装置1に送信したりするものである。なお、情報処理装置2については、eラーニング等で用いられる学習端末と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。 【0025】 図2は、本実施の形態による学習支援装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態による学習支援装置1は、問題対応情報記憶部11と、問題群対応情報記憶部12と、メタデータ対応情報記憶部13と、スコア対応情報記憶部14と、問題群タイプ対応情報記憶部15と、コース情報記憶部16、学習アドバイス対応情報記憶部17と、項目表示表現対応情報記憶部18と、出題部19と、正答率算出部20と、正答率記憶部21と、メタデータ項目特定部22と、メタデータ項目記憶部23と、問題群選択部24と、項目表示表現特定部25と、出力部26とを備える。 【0026】 問題対応情報記憶部11では、複数の問題対応情報が記憶される。問題対応情報は、問題を識別する問題IDと、問題の内容を示す情報である問題情報と、その問題情報に対応する正解とを対応付けて有する情報である。なお、問題対応情報は、さらに、問題や解答に関する解説の情報である解説情報を含んでいてもよい。また、問題IDは、問題を識別できる情報であれば、その内容を問わない。例えば、問題IDは、問題をユニークに識別する独自の識別子であってもよく、問題群タイプと、その問題群タイプ内において問題を識別するタイプ内問題IDとを含む情報であってもよい。問題群タイプについては後述する。また、問題対応情報に含まれる各情報、例えば、問題IDや問題情報等は、それらの情報そのものであってもよく、あるいは、それらの情報を特定可能な情報であってもよい。後者の場合には、問題ID等は、例えば、問題ID等が格納されている領域を示すポインタやアドレスであってもよい。このことは、後述する他の情報についても同様であるとする。 【0027】 問題群対応情報記憶部12では、複数の問題群対応情報が記憶される。問題群対応情報は、複数の問題を含む問題群を識別する問題群IDと、その問題群IDで識別される問題群に含まれる各問題をそれぞれ識別する複数の問題IDとを対応付けて有する情報である。問題群は、出題や解答の最小の単位となるものである。すなわち、問題群ごとに出題が行われ、問題群ごとに解答が行われることになる。問題群は、例えば、5個や10個の問題を含んでいてもよい。問題群は、タイプが同一の問題のみを有するものである。そのタイプは、例えば、「写真描写に関する英語のリスニング問題」、「会話に関する英語のリスニング問題」、「単文穴埋めに関する英語の読解問題」、「長文穴埋めに関する英語の読解問題」等である。このタイプが問題群タイプと呼ばれるものである。この問題群対応情報によって、問題群と、その問題群に含まれる複数の問題との対応関係が示されることになる。 【0028】 メタデータ対応情報記憶部13では、複数のメタデータ対応情報が記憶される。メタデータ対応情報は、問題IDと、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付けて有する情報である。通常、一のメタデータ項目が、問題の一の属性に対応している。したがって、問題IDに対応するメタデータによって複数のメタデータ項目が特定されることによって、その問題IDで識別される問題が、その複数のメタデータ項目にそれぞれ対応する複数の属性を有していることが示されることになる。メタデータ項目は、例えば、学習対象に対する能力、解答のテクニックや戦略、問題のジャンル等に関する情報であり、例えば、「発音が近似している語彙を区別することができる」、「概念が類似または関連している語彙を区別することができる」、「人の行動を表す表現を知っている」、「様々な場所にあるモノの名前を知っている」等である。また、メタデータによって特定される複数のメタデータ項目は、2以上のグループにグループ化されていてもよい。例えば、メタデータ項目が、学習対象に対する能力に関するメタデータ項目と、解答のテクニックに関するメタデータ項目との2個のグループにグループ化されていてもよい。本実施の形態では、その2個のグループにグループ化されている場合について主に説明する。 【0029】 なお、メタデータは、メタデータ項目を特定することができるのであれば、その内容を問わない。例えば、メタデータは、複数のメタデータ項目IDを含むもの(この場合には、そのメタデータに対応する問題IDで識別される問題は、そのメタデータに含まれる複数のメタデータ項目IDでそれぞれ識別されるメタデータ項目に該当することになる)であってもよく、メタデータ項目を識別する複数のメタデータ項目IDと、その複数のメタデータ項目IDにそれぞれ対応するウェイト情報とを対応付けて有する情報であってもよい。ウェイト情報は、そのウェイト情報に対応するメタデータ項目IDに対応する重みであり、問題がメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に該当する程度示す重みである。その問題とは、そのウェイト情報が含まれるメタデータに対応する問題IDで識別される問題のことである。メタデータが、メタデータ項目IDと、ウェイト情報とを対応付けて有する情報である場合には、対応するメタデータ項目に該当しないことを示す重みでないウェイト情報に対応するメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目が、メタデータにおいて特定される、メタデータに対応する問題の属性を示すメタデータ項目となる。 【0030】 そのウェイト情報は、例えば、対応するメタデータ項目に該当することを示す重みと、対応するメタデータ項目に該当しないことを示す重みとのいずれかであってもよい。具体的には、ウェイト情報は、メタデータ項目に該当することを示す重み「1」と、メタデータ項目に該当しないことを示す重み「0」とのいずれかであってもよい。 【0031】(省略) 【0032】 スコア対応情報記憶部14では、複数のスコア対応情報が記憶される。スコア対応情報は、問題IDと、その問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコアとを対応付けて有する情報である。スコアは、例えば、解答者の解答が正解であれば「1」となり、不正解であれば「0」となる数値であってもよい。また、一の問題に複数の設問が存在するような場合には、スコアは、正解から不正解までの間の数値となってもよい。例えば、「0.5」や「0.75」となってもよい。また、解答者が発音した解答である音声データを、理想的な発音の音声データと比較し、両者の類似の程度を算出したものがスコアであってもよい。その場合にも、スコアは、完全な正解(例えば、「1」)から、完全な不正解(例えば、「0」)までのいずれかの数値となりうる。このスコア対応情報によって、各問題に対応するスコア(解答の正誤)が示されることになる。本実施の形態では、正解のスコアが「1」であり、不正解のスコアが「0」である場合について主に説明する。なお、スコア対応情報は、問題ID等に加えて、さらに解答者を識別するユーザIDや、同じ問題に2回以上解答した場合に、解答の時間的な前後を知ることができる情報等が対応付けられていてもよい。解答の時間的な前後を知ることができる情報は、例えば、解答日時(例えば、「2010年11月15日10時30分」等)であってもよく、解答回数を示す情報(例えば、解答回数が1回目であれば「1」、2回目であれば「2」となる情報等)であってもよい。 【0033】 問題群タイプ対応情報記憶部15では、複数の問題群タイプ対応情報が記憶される。問題群タイプ対応情報は、問題群IDと、その問題群IDで識別される問題群のタイプである問題群タイプとを対応付けて有する情報である。この問題群タイプ対応情報によって、各問題群の問題群タイプが示されることになる。 【0034】 コース情報記憶部16では、1以上のコース情報が記憶される。コース情報は、学習コースを識別する学習コースIDと、問題群IDとを対応付けて有する情報である。なお、学習コースの階層と、問題群の階層との間に別の階層が存在する場合には、コース情報において、その間の階層に対応した学習の単位を識別するIDも対応付けられていてもよい。例えば、学習コースが2以上のレッスンを含み、レッスンが2以上のユニットを含み、各ユニットが問題群IDに対応する場合には、コース情報は、学習コースIDと、レッスンを識別するレッスンIDと、ユニットを識別するユニットIDと、問題群IDとを対応付けて有する情報であってもよい。このコース情報によって、各学習コースが有する問題群が示されることになる。 【0035】 学習アドバイス対応情報記憶部17では、複数の学習アドバイス対応情報が記憶される。学習アドバイス対応情報は、メタデータ項目を識別するメタデータ項目IDと、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に対応する学習者へのアドバイスである学習アドバイスとを対応付けて有する情報である。学習アドバイスは、通常、学習者へのアドバイスを示すテキストの情報であるが、それ以外の情報(例えば、静止画像や動画像、音声情報等)であってもよい。学習アドバイスは、例えば、「発音がよく似ている単語を聞き分けることがポイントです。」、「正解の単語と意味が似ている、または関連している単語に惑わされてはいけません。」、「人の行動を表す表現を確実にマスターすることが大切です。」等であってもよい。この学習アドバイス対応情報によって、メタデータ項目に対応する学習アドバイスが示されることになる。 【0036】 項目表示表現対応情報記憶部18では、複数の項目表示表現対応情報が記憶される。項目表示表現対応情報は、メタデータ項目IDと、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の項目表示表現とを対応付けて有する情報である。項目表示表現は、対応するメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目を簡単に説明する項目名である。したがって、その項目表示表現は短い簡潔なものであることが好適である。項目表示表現は、例えば、「発音の似た単語」、「類義語」、「動作の表現」、「モノの名称」等であってもよい。この項目表示表現対応情報によって、メタデータ項目に対応する項目名が示されることになる。 【0037】 出題部19は、解答者に対して問題を提示し、その問題に対応する解答を受け取り、その解答が正解かどうか判断することによって正誤に応じたスコアを算出し、そのスコアを問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部14に蓄積するものである。例えば、出題部19は、コース情報を参照することによって、学習コースを選択するための画面を構成して、その画面を情報処理装置2に送信する。その後、情報処理装置2において、ある学習コースが選択されると、出題部19は、その選択された学習コースを特定する情報を受信し、コース情報を参照することによって、その選択された学習コースに応じた、レッスン、ユニット等を示す画面を構成して、情報処理装置2に送信する。そして、情報処理装置2において、ある問題群が選択されると、出題部19は、その選択された問題群に対応する問題を、問題群対応情報を用いて特定し、その特定した各問題を問題対応情報記憶部11から読み出して、情報処理装置2に送信する。また、出題部19は、情報処理装置2から送信された解答を受信し、問題対応情報を参照することによって、その解答が正解であるかどうか判断する。そして、正解である場合には、その正解に応じたスコアを出題した問題を識別する問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部14に蓄積する。なお、この出題部19による処理は、従来のeラーニングシステムと同様のものであり、その詳細な説明を省略する。 【0038】 正答率算出部20は、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、スコア対応情報記憶部14で記憶されている複数のスコア対応情報とを用いて、メタデータ項目ごとの正答率を算出する。なお、この正答率の算出は、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、一の問題について2回以上解答されている場合には、最新のスコアを用いて正答率を算出するものとする。また、その正答率を算出する時点から所定の期間以内(例えば、1年以内や6か月以内、3か月以内等)のスコアのみを用いて正答率を算出してもよく、あるいは、そうしなくてもよい。また、メタデータがウェイト情報を有する情報である場合には、正答率算出部20は、そのウェイト情報の示す重みの程度を考慮した正答率を算出するものとする。メタデータ対応情報は、問題IDとメタデータとを対応付ける情報であり、スコア対応情報は、問題IDとスコアとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、メタデータとスコアとの対応を知ることができる。また、メタデータによって、そのメタデータに対応する問題IDで識別される問題の属性を示す複数のメタデータ項目を特定することができるため、各メタデータ項目に対応するスコアを知ることができる。したがって、そのスコアを用いることによって、メタデータ項目ごとの正答率を算出することができる。ここで、ウェイト情報を用いて正答率を算出する場合について簡単に説明する。メタデータ項目Aについて解答者Bの正答率を算出する場合には、正答率算出部20は、解答者Bに関するすべてのスコア対応情報を取得する。その取得したスコア対応情報の集合において、同一の問題IDを有するスコア対応情報が2以上の存在する場合には、正答率算出部20は、解答の時間的な前後を知ることができる情報を用いて、最新のスコア対応情報のみを残し、それ以外を削除する。その結果、取得したスコア対応情報の集合において、重複した問題IDは存在しないことになる。次に、正答率算出部20は、そのスコア対応情報の集合に含まれる問題IDごとに、その問題IDに対応するスコアと、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報とを掛け合わせた加重スコアCを算出する。なお、メタデータ項目Aのウェイト情報が設定されていない問題IDも存在する。その場合には、そのウェイト情報を「0」として加重スコアCを算出するものとする。その後、正答率算出部20は、取得したスコア対応情報の集合に含まれる各問題IDにそれぞれ対応するウェイト情報の合計Dを算出する。その計算の際にも、メタデータ項目Aのウェイト情報が設定されていない問題IDに対応するウェイト情報を「0」として算出を行うものとする。また、正答率算出部20は、加重スコアCの合計Eを算出する。そして、正答率算出部20は、加重スコアCの合計Eを、ウェイト情報の合計Dで割ることによって、解答者Bに関するメタデータ項目Aの正答率(=E/D)を算出する。正答率算出部20は、この処理を繰り返すことによって、各メタデータ項目に対応する正答率を算出することができる。その正答率は、通常、0から1までの数値となる。ウェイト情報が0や1などの2値をとる場合には、本来の正答率となる。一方、ウェイト情報が0から1までの数値のように、3値以上をとる場合には、ウェイト情報を考慮した正答率となる。その場合には、ウェイト情報の示す重みが大きければ正答率も高くなり、重みが小さければ正答率も低くなる。」 「【0043】 メタデータ項目特定部22は、正答率算出部20が算出したメタデータ項目ごとの正答率を用いて、その正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定する。その条件は、例えば、正答率が最も低い方からN個(Nは正の整数である)以内であることであってもよく、正答率がしきい値未満であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。すなわち、メタデータ項目特定部22は、正答率が最も低い方からN個のメタデータ項目を特定してもよく、正答率がしきい値未満のメタデータ項目を特定してもよく、あるいは、正答率が最も低い方からN個のメタデータ項目であり、かつ、正答率がしきい値未満であるメタデータ項目を特定してもよい。しきい値を用いてメタデータ項目の特定を行う場合に、そのしきい値は、正答率が最も低い方からの順位に応じて異なる値であってもよい。例えば、正答率がワースト1位のメタデータ項目については、しきい値が0.6に設定されており、正答率がワースト2位のメタデータ項目については、しきい値が0.4に設定されていてもよい。このように、正答率が高くなるに応じてしきい値が小さくなるようにすることによって、全体の正答率が高い場合には、選択されるメタデータ項目が少なくなり、全体の正答率が低い場合には、選択されるメタデータ項目が多くなるようにしてもよい。なお、逆に、正答率が高くなるに応じてしきい値が大きくなるようにしてもよい。その場合には、より多くのメタデータ項目を特定することになる。」 「【0047】 問題群選択部24は、問題群対応情報記憶部12で記憶されている複数の問題群対応情報と、メタデータ対応情報記憶部13で記憶されている複数のメタデータ対応情報とを用いて、メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目を有する問題の比率が条件を満たすほど高い問題群を選択する。メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目とは、メタデータ項目記憶部23で記憶されているメタデータ項目IDのうち、問題群選択用のメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目である。なお、この問題群の選択も、解答者(ユーザ)ごとに行われるものとする。また、メタデータがウェイト情報を有する情報である場合には、問題群選択部24は、そのウェイト情報の示す重みの程度を考慮した比率を算出するものとする。メタデータ対応情報は、問題IDとメタデータとを対応付ける情報であり、問題群対応情報は、問題群IDと問題IDとを対応付ける情報であるため、両者を用いることによって、問題群IDと問題IDとメタデータとの対応を知ることができる。また、メタデータによって、そのメタデータに対応する問題IDが、あるメタデータ項目の示す属性を有する程度を知ることができる。したがって、問題群IDと、問題IDと、その問題IDがあるメタデータ項目の示す属性を有する程度との対応を用いることによって、問題群IDごとに、あるメタデータ項目の比率を算出することができる。ここで、ウェイト情報を用いて比率を算出する場合について簡単に説明する。問題群ID「J」におけるメタデータ項目Aの比率を算出する場合には、まず、問題群選択部24は、問題群ID「J」に対応する問題IDの集合を取得し、その問題IDの集合に含まれる問題IDの個数をカウントする。その問題IDの個数がP個であったとする。次に、そのP個の問題IDにそれぞれ対応するメタデータを特定し、その特定した複数のメタデータにおいて、メタデータ項目Aに対応するウェイト情報の合計を算出する。その合計がQであったとする。すると、問題群選択部24は、合計Qを個数Pで割ることによって、比率(=Q/P)を算出する。問題群選択部24は、この処理を繰り返すことによって、各問題群に対応するメタデータ項目Aの比率を算出することができる。また、問題群選択部24は、メタデータ項目特定部22が特定した問題群選択用の各メタデータ項目IDについて、この処理を繰り返すことによって、問題群選択用の各メタデータ項目IDに関する問題群ごとの比率を算出することができる。その比率は、通常、0から1までの数値となる。ウェイト情報が0や1などの2値をとる場合には、本来の比率となる。一方、ウェイト情報が0から1までの数値のように、3値以上をとる場合には、ウェイト情報を考慮した比率となる。その場合には、ウェイト情報の示す重みが大きければ比率も高くなり、重みが小さければ比率も低くなる。最後に、問題群選択部24は、問題群選択用のメタデータ項目IDごとに、比率が条件を満たすほど高い問題群を選択する。その条件は、例えば、比率が最も高い方からR個以内であることであってもよく、比率がしきい値以上であることであってもよく、あるいは、その両方であってもよい。本実施の形態では、その条件が、比率がしきい値以上であることである場合について説明する。」 「【0052】 出力部26は、問題群選択部24による選択結果を出力する。選択結果とは、選択された問題群を、直接的にまたは間接的に特定することができるものである。例えば、出力部26は、選択された問題群を識別する問題群IDを出力してもよく、選択された問題群に含まれる問題情報を出力してもよく、あるいは、選択された問題群に関するその他の情報を出力してもよい。本実施の形態では、出力部26は、選択された問題群の問題群IDを出題部19に出力するものとする。そして、出題部19は、その出力された問題群IDで識別される問題群に関する表示を行う際に、その問題群が選択されたことを示す表示を行うものとする。選択されたことを示す表示とは、例えば、ハイライト表示(具体的には、色や輝度、図柄等を他と区別できるように変更したり、点滅の有無等の表示方法を他と区別できるように変更したりすることである)であってもよい。 【0053】 また、出力部26は、学習アドバイス対応情報記憶部17で記憶されている複数の学習アドバイス対応情報を用いて、問題群タイプごとに、メタデータ項目特定部22が特定したメタデータ項目(アドバイス用のメタデータ項目)に対応する学習アドバイスを出力する。すなわち、出力部26は、メタデータ項目記憶部23で記憶されているアドバイス用のメタデータ項目IDに対応する学習アドバイスを学習アドバイス対応情報記憶部17から読み出し、その学習アドバイスを出力する。」 「【0110】 以上のように、本実施の形態による学習支援装置1によれば、ユーザの解答に応じたスコア対応情報を用いることによって、ユーザが苦手とする問題の属性を特定し、その属性に該当する問題を多く含む問題群をユーザに提示することができるようになる。したがって、その提示された問題群を学習することによって、ユーザは、苦手な属性の学習を効率よく行うことができるようになり、その苦手な属性を克服していくことができるようになる。また、出力部26が、問題群タイプごとに正答率の低いメタデータ項目に対応する学習アドバイスを出力することによって、ユーザは、どのような学習を行っていけばよいのかを知ることができるようになる。そして、その学習アドバイスに応じた学習を行うことによって、苦手な属性を克服していくことができるようになる。また、解答回数の多いメタデータ項目については、項目表示表現と、最新のスコアとが表示されることにより、ユーザは、解答回数の多いメタデータ項目ごとに自分がどれぐらいのスコアをとっているのかを知ることができるようになる。」 「【図2】 [図:0001388101000001.jpg] 」 「【図8】 [図:0001388101000002.jpg] 」 「【図11】 [図:0001388101000003.jpg] 」 「【図12】 [図:0001388101000004.jpg] 」 (2)引用文献1に記載された発明 上記(1)の摘記事項から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「学習支援装置と、2以上の情報処理装置とが、有線または無線の通信回線によって接続される学習支援システムにおける学習支援装置であって、学習支援装置は、ユーザに問題を提示し、ユーザからの解答を受け付け、それに応じて問題群を選択したり、学習アドバイスを出力したりするものであり、情報処理装置は、ユーザが使用する端末であって、学習支援装置から送信された問題を受信してユーザに表示したり、ユーザからの解答を受け付けて学習支援装置に送信したりするものであり(【0024】)、学習支援装置は、 問題を識別する問題IDと、問題の内容を示す情報である問題情報と、その問題情報に対応する正解とを対応付けて有する情報である、複数の問題対応情報が記憶される問題対応情報記憶部と(【0026】)、 複数の問題を含む問題群を識別する問題群IDと、その問題群IDで識別される問題群に含まれる各問題をそれぞれ識別する複数の問題IDとを対応付けて有する、複数の問題群対応情報が記憶される問題群対応情報記憶部であって、問題群は、タイプが同一の問題のみを有し、出題や解答の最小の単位となり、問題群ごとに出題が行われ、問題群ごとに解答が行われるものである、問題群対応情報記憶部と(【0027】)、 問題IDと、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数のメタデータ項目を特定するメタデータとを対応付けて有する情報である、複数のメタデータ対応情報が記憶されるメタデータ対応情報記憶部であって、メタデータ項目は、学習対象に対する能力、解答のテクニックや戦略、問題のジャンル等に関する情報であり、一のメタデータ項目が、問題の一の属性に対応し、問題IDに対応するメタデータによって複数のメタデータ項目が特定されることにより、その問題IDで識別される問題が、その複数のメタデータ項目にそれぞれ対応する複数の属性を有していることが示されるものであり(【0028】)、メタデータは、メタデータ項目を識別する複数のメタデータ項目IDと、その複数のメタデータ項目IDにそれぞれ対応し、問題がメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に該当する程度を示す重みであるウェイト情報とを対応付けて有する情報であり(【0029】)、ウェイト情報は、メタデータ項目に該当することを示す重み「1」と、メタデータ項目に該当しないことを示す重み「0」とのいずれかである(【0030】)、メタデータ対応情報記憶部と、 問題IDと、その問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコアとを対応付けて有する情報である、複数のスコア対応情報が記憶されるスコア対応情報記憶部であって、スコアは、解答者の解答が正解であれば「1」となり、不正解であれば「0」となる数値であり、スコア対応情報は、問題ID等に加えて、解答者を識別するユーザIDや、同じ問題に2回以上解答した場合に、解答の時間的な前後を知ることができる情報等が対応付けられていてもよい、スコア対応情報記憶部と(【0032】)、 メタデータ項目IDと、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の項目表示表現とを対応付けて有する情報である、複数の項目表示表現対応情報が記憶される項目表示表現対応情報記憶部と(【0036】)、 情報処理装置において選択された学習コースに応じたレッスン、ユニット等を示す画面を構成して、情報処理装置に送信し、情報処理装置において問題群が選択されると、その選択された問題群に対応する問題を、問題群対応情報を用いて特定し、その特定した各問題を問題対応情報記憶部から読み出して情報処理装置に送信し、情報処理装置から解答を受信すると、問題対応情報を参照することによって、その解答が正解であるかどうか判断し、正解である場合には、その正解に応じたスコアを出題した問題を識別する問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部に蓄積する出題部と(【0037】)、 メタデータ対応情報記憶部で記憶されている複数のメタデータ対応情報と、スコア対応情報記憶部で記憶されている複数のスコア対応情報とを用いて、解答者(ユーザ)ごとに最新のスコアを用いて、メタデータ項目ごとの正答率を算出する正答率算出部であって、ウェイト情報を用いてメタデータ項目Aについて解答者Bの正答率を算出する場合には、そのスコア対応情報の集合に含まれる問題IDごとに、その問題IDに対応するスコアと、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報とを掛け合わせた加重スコアCを算出し、取得したスコア対応情報の集合に含まれる各問題IDにそれぞれ対応するウェイト情報の合計Dを算出し、加重スコアCの合計Eを算出して、加重スコアCの合計Eを、ウェイト情報の合計Dで割ることによって、解答者Bに関するメタデータ項目Aの正答率(=E/D)を算出する、正答率算出部と(【0038】)、 正答率算出部が算出したメタデータ項目ごとの正答率を用いて、その正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定するメタデータ項目特定部と(【0043】)、 問題群対応情報記憶部で記憶されている複数の問題群対応情報と、メタデータ対応情報記憶部で記憶されている複数のメタデータ対応情報とを用いて、メタデータ項目特定部が特定したメタデータ項目を有する問題の比率が条件を満たすほど高い問題群を解答者(ユーザ)ごとに選択する問題群選択部と(【0047】)、 問題群選択部による選択結果を出力し、選択された問題群の問題群IDを出題部に出力する出力部と(【0052】)、を備え、 出題部は、出力部から出力された問題群IDで識別される問題群に関する表示を行う際に、その問題群が選択されたことを示す表示をハイライト表示により行うものであり(【0052】)、 ユーザの解答に応じたスコア対応情報を用いることによって、ユーザが苦手とする問題の属性を特定し、その属性に該当する問題を多く含む問題群をユーザに提示することができ、その提示された問題群を学習することによって、ユーザは、苦手な属性の学習を効率よく行うことができるようになり、その苦手な属性を克服していくことができるようになる(【0110】)、学習支援装置。」 2 引用文献2 (1)引用文献2に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0004】したがって、本発明の目的は、学習者の苦手な分野や単元を客観的に認識し、それを他よりも多く学習することで高い学習効果が得られる学習システムを提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、少なくともひとつの属性を有する問題を出題する出題手段と、前記出題に対する学習者の解答を入力する解答手段と、予め用意された正解と前記学習者の解答とを比較し前記学習者の解答の正誤を判定する正誤判定手段と、前記問題の属性ごとに前記判定による正誤数を集計する集計手段と、前記集計の結果から、正答が少ない、あるいは誤答が多い苦手な属性を認識する苦手認識手段と、前記苦手な属性を有する問題から出題を選択する出題選択手段を備えた学習システムをもって達成する。前記問題を樹木状に複数の階層に分類し、これらの階層から任意の階層を選ぶことが可能な請求項1に記載の学習システムとすることでより高い学習効果がえられる。 【0006】ここでいう問題の属性とは、問題の対象や範囲や特徴である。問題の学習度合いをこれらの属性における観点から量り、認識することができるものである。対象や範囲や特徴とは、教科、分野、単元、小単元、小単元を更に細分化した項目などであって、樹木状に複数の階層に分類することができる。具体的には、教科としては、「数学」、「国語」、「社会」、「英語」、「音楽」等、単元としては、「数学」の場合は「平面図形」、「正負の数」、「方程式」等、「国語」の場合は「文法」、「文章読解」、「作文」等、「社会」の場合は「産業革命」、「明治維新」等、「英語」の場合は「現在完了」、「過去完了」等、「音楽」の場合は「歌唱」、「楽器の演奏」、等、単元を更に細分化した項目として、「数学」の「平面図形」の場合は「図形の面積」、「図形の移動」、「点と線」等、「国語」の「文法」の場合は「助詞」、「動詞」等、「社会」の「産業革命」の場合は「技術革新」、「資本主義」等、「英語」の「英会話」の場合は「慣用句」、「挨拶」、「短縮形」、「発音」等、「音楽」の「歌唱」の場合は「短調」、「変調」、「2拍子」等、さらに細分化する例では「数学」の「平面図形」の「図形の面積」の「三角形の面積」の場合の「小数点のわり算」、「四捨五入」、「単位の計算」等、「国語」の「文法」の「動詞」の場合は「未然形」、「連体形」、「連用形」など、「社会」の「産業革命」の「技術革新」の場合の「交通の発達」、「発明」等、「英語」の「英会話」の「発音」の場合は「r」、「l」、「i:」(発音記号)等、「音楽」の「歌唱」の「短調」の場合の「青い目の人形」、「小さい秋見つけた」等である。本発明によれば、苦手や得意を認識することができ、学習者に対して客観的に選ばれた苦手とする属性を有する出題がされるので、苦手を重点的に学習する事ができ、学習効果を大きく向上することができる。複数の属性を有する際は、ある階層の複数の属性を有してもいいし、複数の階層の属性を有してもいい。苦手を認識する際、多面的な観点から認識することができて、さらに好ましい。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に図面を参考に発明を詳しく説明する。図1に本発明の基本的な学習システムを示した。本発明は、少なくとも一つの属性を有する問題を出題する出題手段1と、出題に対する学習者の解答を入力する解答手段2と、予め用意された正解と学習者の解答とを比較し学習者の解答の正誤を判定する正誤判定手段3と、出題の属性ごとに、正誤数を集計する集計手段4と、苦手な属性を認識する苦手認識手段5と、苦手な属性を有する問題から出題を選択する出題選択手段6からなる。 【0008】本学習システムの、通常の学習モードではこれまでの学習システム同様に、予め設定されているある分野や単元などの範囲に渡って一律にかたよりなく出題されるが、手段1から手段4により属性ごとの集計が行われる。手段1から手段6による本発明を通常の学習と区別するために、以降、この手段1から手段6による学習を苦手克服モードと呼ぶ。本発明の苦手克服モードを選ぶことによってそれまで学習した結果から苦手を重点的に学習できる。 【0009】問題は、あらかじめ、前述したような属性を少なくともひとつ有している。複数の属性を有しているとより多くの観点から苦手又は得意を認識することができるので、学習効果をより向上することができる。」 「【0020】学習モードでは出題の選択方法は、予め設定された範囲から出題する属性をかたよりなく選ぶ方法であり、かたよりなく選ばれた属性を有する問題が選択される。例えば、本学習システムで学習する対象の範囲が複数の小単元からなるとき、小単元を表す属性を順番に選び、その属性を有する問題を出題する。例えば、学習する対象が中学の数学であれば、その属性は「図形の面積」、「図形の移動」、「点と線」、「数の大小」、「逆数」、「四則を含む計算」、「等式の性質」、「一次方程式の解き方」であり、それらの小単元からかたよりなく出題される。この出題の選択は、出題選択プログラムをCPU21が実行することにより行われる。 【0021】(省略) 【0022】出題に応答して学習者は、解答をキーボード20などを用いて入力する。この学習者の解答は、メモリ22の正解データベースに格納されている該当する問題に対応した正解と比較され、それらが一致すれば正答、一致しなければ誤答と判定される。この比較・判定は、上述した正誤判定プログラムをCPU21が実行することにより行われる。 【0023】このようにして判定された結果はバス29を介してディスプレイ25に供給され、ディスプレイ25は、図4及び図5に示すようにその結果を「正答」、「誤答」と表示し、誤答の場合は、正解も表示する。学習者はこの問題の学習が終わると、ディスプレイ25の下方に表示される、進むボタン33を押下して、図3の表示に戻る。 【0024】一方、メモリ22には属性ごとの正誤集計表が、用意されている。そしてバス29を介して解答の正誤の結果が供給されて、出題された問題の全ての属性に正答、あるいは誤答のポイントが加算され、属性ごとの正答あるいは誤答の合計数や、正答率あるいは誤答率が集計される。この集計の結果は、学習者の必要に応じてディスプレイ25上に視覚的にわかりやすい方法で表示することができるようにしてもよい。この集計は上述した集計プログラムをCPU21が実行することにより行われる。 【0025】(省略) 【0026】他方、学習者が先の問題を終えた後に、ディスプレイ25に表示されている苦手克服ボタンを押下して苦手克服モードを選ぶと、苦手克服モードで学習する状態となりCPU21による制御のもと、メモリ22に蓄積されている問題データベースの中から既に集計された結果を反映して選択された問題がバス29を介して、ディスプレイ25に表示される。 【0027】すなわち、苦手克服モードでは、メモリ22に含まれるこれまでの学習の集計結果が蓄えられた属性ごとの正誤集計表から、属性ごとに誤答数を比較して誤答数の多い属性を選び出す。あるいは、誤答率の高い属性を選び出すようにしてもよい。選ぶ属性の数を、学習者が設定出来るようにしておいて、一度に複数を選ぶようにしてもよい。こうすることで、一度に苦手な単元あるいは項目を複数学習する事も出来る。これらの苦手な属性の選出は、苦手認識プログラムをCPU21が実行することで行われる。 【0028】つづいて、選ばれた属性が含まれる問題を問題データベースから選んで次の出題とする。これらの出題の選択は出題選択プログラムをCPU21が実行することでおこなわれる。 【0029】選ばれる問題は学習したことのない問題であってもよいが、苦手克服モードにおいては間違った問題を再度学習することも大切であるから、学習者が望むときは再学習できるように、ディスプレイ25に再学習選択ボタンがあって、メモリ22に記録してある間違った問題を繰り返し出題できるような手段を設けておくとよい。なお、その際は以前出題した順番と同じ順番で出題しないようにする。同じ順番で出題すると学習者が正解順を覚えてしまうことがあるので、学習効果が低下してしまう。」 「【0033】つぎに、属性に階層を設けた場合の説明を行う。問題の属性には、幾つかの階層があってもよい。ここでいう属性とは、問題の対象や範囲や特徴である。問題の学習度合いをこれらの属性における観点から量り、認識することができるものである。対象や範囲や特徴とは、教科、分野、単元、小単元、小単元を更に細分化した項目などであって、問題は樹木状に複数の階層に分類することができる。例えば第一の階層を大単元とし、第二の階層を小単元とすることができる。表1に、学習する対象が中学生の数学であるときの例を示す。この際、第一の階層の属性は大単元である「平面図形」、「正負の数」、「方程式」で、第二の階層の属性はそれぞれの小単元であり、「平面図形」の場合は「図形の面積」、「図形の移動」、「点と線」であり、「正負の数」の場合は「数の大小」、「逆数」、「四則を含む計算」であり、「方程式」の場合は「等式の性質」、「一次方程式の解き方」である。 【0034】小単元をさらに細分化した項目を第三の階層として設けてもよい。たとえば小単元「図形の面積」の場合は「三角形の面積」、「四角形の面積」、「円の面積」である。 【0035】学習システムで学習する対象が中学生の全教科であれば、大単元からなる階層の上位にさらに階層を設けてもよく、たとえば教科を第一の階層として、その属性は「数学」、「理科」、「社会」、「英語」、「国語」、「音楽」であって、その際は、第二の階層を大単元、第三の階層を小単元とすればよい。 【表1】 [図:0001388101000005.jpg] 【0036】このように、問題にいくつかの階層の属性を持たせると、それぞれの階層のなかで苦手及び得意が認識できる。つまり苦手な大単元、苦手な小単元、あるいは苦手な教科を、学習結果から客観的に認識してそれを重点的に学習できる。」 「【図1】 [図:0001388101000006.jpg] 」 (2)引用文献2に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献2には、次の技術的事項が記載されている。 「少なくともひとつの属性を有する問題を出題する出題手段と、前記出題に対する学習者の解答を入力する解答手段と、予め用意された正解と前記学習者の解答とを比較し前記学習者の解答の正誤を判定する正誤判定手段と、前記問題の属性ごとに前記判定による正誤数を集計する集計手段と、前記集計の結果から、正答が少ない、あるいは誤答が多い苦手な属性を認識する苦手認識手段と、前記苦手な属性を有する問題から出題を選択する出題選択手段を備えた学習システムであって(【0005】、【0007】)、 学習者の苦手な分野や単元を客観的に認識し、それを他よりも多く学習することで高い学習効果を得ることを目的とし(【0004】)、 問題の属性とは、問題の対象や範囲や特徴であって、問題の学習度合いをこれらの属性における観点から量り、認識することができるものであり、対象や範囲や特徴とは、教科、分野、単元、小単元、小単元を更に細分化した項目などであって、樹木状に複数の階層に分類することができるものであり(【0006】)、 学習システムは、予め設定されているある分野や単元などの範囲に渡って一律にかたよりなく出題される通常の学習モードと、それまで学習した結果から苦手を重点的に学習できる苦手克服モードを選ぶことが可能であり(【0008】)、 学習モードでは出題の選択方法は、予め設定された範囲から出題する属性をかたよりなく選ぶ方法であり、かたよりなく選ばれた属性を有する問題が選択され(【0020】)、 出題に応答して学習者は、解答をキーボードなどを用いて入力し、この学習者の解答は、メモリの正解データベースに格納されている該当する問題に対応した正解と比較され、それらが一致すれば正答、一致しなければ誤答と判定され(【0022】)、 メモリには属性ごとの正誤集計表が用意されており、解答の正誤の結果が供給されると、出題された問題の全ての属性に正答、あるいは誤答のポイントが加算され、属性ごとの正答あるいは誤答の合計数や、正答率あるいは誤答率が集計され(【0024】)、 学習者が先の問題を終えた後に苦手克服モードを選ぶと、メモリに含まれるこれまでの学習の集計結果が蓄えられた属性ごとの正誤集計表から、属性ごとに誤答数を比較して誤答数の多い属性、あるいは、誤答率の高い属性を選び出し(【0026】~【0027】)、選ばれた属性が含まれる問題を問題データベースから選んで次の出題とするものであり(【0028】)、 問題の属性には、幾つかの階層を設け、問題は樹木状に複数の階層に分類することができ、第一の階層を大単元、第二の階層を小単元、小単元をさらに細分化した項目を第三の階層としたり(【0033】~【0034】)、教科を第一の階層として、第二の階層を大単元、第三の階層を小単元としたり(【0035】)することにより、それぞれの階層のなかで苦手及び得意が認識できる(【0036】)、学習システム。」 3 引用文献3 (1)引用文献3に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0001】 本発明は、インターネット等の通信ネットワークを利用して講義や問題等の教材コンテンツの送受信を行うeラーニングシステム(ウェブラーニングシステム)に関するものである。」 「【0009】 また、本発明のeラーニング装置によれば、前記問題配信手段は、前記試験問題を再配信するときに前記試験問題の解答を示す選択肢の組み合わせを変更すること、により解決される。また、前記問題配信手段は、前記試験問題を再配信するときに前記試験問題の順番を並べ替えること、により解決される。 また、本発明のeラーニング方法によれば、前記問題配信工程は、前記試験問題を再配信するときに前記試験問題の解答を示す選択肢の組み合わせを変更すること、により解決される。また、前記問題配信工程は、前記試験問題を再配信するときに前記試験問題の順番を並べ替えること、により解決される。 このように、試験問題を再配信するときに、選択肢の順番を並べ替えたり他の選択肢と入れ替えてその組み合わせを変更したり、また、問題の順番を並べ替えたりすることにより、受講者にとっては、選択肢の番号や位置等の前回解いたときに記憶していた内容が無効になるので、飽きずに何度も繰り返し解くことができ、知識の定着度がより向上する。」 「【0023】 以下、本実施形態に係るeラーニング方法の説明として、本装置1による処理の流れについて説明する。 図4は、本装置1において実行される試験問題配信、解答受信、正誤判定に至る一連の処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す一連の処理は、本装置1のCPU1a等によって実行される。 まず、障害者差別解消法に関する試験問題情報が蓄積保存されているデータベースから試験問題情報を適宜取り出し、ユーザの情報端末2に配信する(S101)。そして、ユーザの情報端末2からその試験問題に対する解答情報を受信すると(S102)、その解答情報をデータベースに保存されている正解解答情報と照合して採点を行い(S103)、その採点結果をデータベースに保存する(S104)。なお、この採点方法については、従来既知の方法であるので、詳細な説明については省略する。そして、その採点結果(正答率又は正答数)が、所定の基準値として予め設定されている合格点以上であるか否かについて判断し(S105)、合格点であれば(S105:YES)、合格判定と記録して(S106)、処理を終了する。一方、合格点でなければ(S105:NO)、選択肢を並べ替えて(S107)、試験問題を再度送信する(S101)。なお、選択肢の並べ替えは、単に選択肢の順番を入れ替えるだけでもよいし、選択肢の一部を新しい選択肢(通常は誤答となる選択肢)に差し替えることとしてもよい。また、ここでは、選択肢の並べ替えとしたが、例えば、問1と問10を入れ替える等、問題の順番を入れ替えることとしてもよい。」 (2)引用文献3に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献3には、次の技術的事項が記載されている。 「インターネット等の通信ネットワークを利用して講義や問題等の教材コンテンツの送受信を行うeラーニングシステムであって(【0001】)、 本装置は、問題配信処理実行部により該当するユーザの情報端末に対して受講ページを送信し、 ユーザは、情報端末にてその受講ページを表示して受講を開始し、試験が開始するとユーザは表示される受講確認テスト(試験問題)に解答し、その解答を本装置に送信し、 本装置は、その解答を受信すると、正誤判定処理実行部により解答を採点して、採点結果をハードディスクドライブに保存し、合否判定処理実行部によりそのユーザの合否を判定するものであり(【0022】)、 本装置のCPU等によって実行される試験問題配信、解答受信、正誤判定に至る一連の処理として、まず、データベースから試験問題情報を適宜取り出し、ユーザの情報端末に配信し、ユーザの情報端末からその試験問題に対する解答情報を受信すると、その解答情報をデータベースに保存されている正解解答情報と照合して採点を行い、その採点結果をデータベースに保存して、採点結果(正答率又は正答数)が所定の基準値として予め設定されている合格点以上であるか否かについて判断するものであり、合格点でなければ、選択肢の順番を入れ替えたり、選択肢の一部を新しい選択肢(通常は誤答となる選択肢)に差し替えたり、問題の順番を入れ替えたりした後、試験問題を再度送信する(【0023】)ことにより、受講者にとっては、選択肢の番号や位置等の前回解いたときに記憶していた内容が無効になるので、飽きずに何度も繰り返し解くことができ、知識の定着度がより向上する(【0009】)、eラーニングシステム。」 4 引用文献4 (1)引用文献4に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0001】 本発明は過去問システムに関し、特に過去問の問題配列を変更して問題を提供することができる過去問システムに関する。」 「【0016】 図1は、本発明の一実施の形態に係る過去問システムの概略構成を示す図である。本発明に係る過去問システムは、システム全体を制御する制御部11と、問題を表示するディスプレイ12と、問題配列の変更のモードを選択するモード選択部13と、問題順序を変更する順序変更部14と、問題の入れ替えを制御する入れ替え制御部15と、過去の問題データを格納する問題データベース(DB)16と、問題に対する解答・解説データを格納する解答・解説データベース(DB)17と、から主に構成される。 【0017】 モード選択部13では、問題配列を変更するモードを選択する。通常、問題は、複数(例えば、4つ又は5つ)の選択枝から正しい又は誤りの枝を選択するように構成されている。問題配列とは、この選択枝の配列のことを意味する。ここで、モードとしては、問題内の選択枝の順序を単に変更する順序変更モードと、データベースに格納されている問題全部の中から選択枝を抽出する入れ替えモードとがある。したがって、モード選択部13では、ユーザの意向にしたがって順序変更モードか入れ替えモードかを選択する。モード選択部13は、選択されたモード情報を順序変更部14又は入れ替え制御部15に出力する。 【0018】 順序変更部14は、モード選択部13で順序変更モードが選択された場合に、問題DB16から抽出された問題内の選択枝の配列の順序を変更する。例えば、過去問の順序1,2,3,4,5を5,4,3,2,1のように逆の順序にしたり、3,5,2,4,1のようにまったくランダムにする。このようにして順序変更された問題の選択枝の順序の情報は、解説抽出部18に出力される。また、順序変更部14は、順序変更した選択枝に基づいて問題DBから問題文を抽出する。このように問題文が抽出され配列された問題は、順序変更部14から制御部11に出力され、制御部11は、この問題をディスプレイ12に表示する。 【0019】 入れ替え制御部15は、モード選択部13で入れ替えモードが選択された場合に、問題DB16に格納されている全問題から同種の問題を抽出し、選択枝を再構成する。入れ替え制御部15は、図1に示すように、同種問題抽出部151と、解答振り分け部152と、再構成部153とから主に構成されている。 【0020】 同種問題抽出部151は、問題DB16に格納されている全問題から同種の問題を抽出する。例えば、問題が「○○について正しいものはどれか」である場合、同種問題抽出部151は、問題DB16から過去の全ての問題から「○○」に関する問題の選択枝を抽出する。同種問題抽出部151は、抽出された選択枝の情報を解答振り分け部152に出力する。抽出された選択枝の情報とは、少なくとも選択枝の番号、例えば、平成11年第15問2枝などの選択枝を特定できる情報を含む情報をいう。 【0021】 解答振り分け部152は、選択枝の番号に基づいて解答・解説DB17を参照して、選択枝の解答(○又は×など)を抽出する。そして、それらの選択枝を解答毎に振り分ける。解答振り分け部152は、振り分けられた選択枝の情報を再構成部153に出力する。振り分けられた選択枝の情報とは、選択枝の番号と解答とが対応づけられた情報をいう。 【0022】 再構成部153は、振り分けられた選択枝の情報に基づいて、選択枝の配列を再構成する。上述のように、問題が「○○について正しいものはどれか」である場合には、振り分けられた選択枝の情報から、誤りのものを4つ、正しいものを1つ抽出し、抽出した選択枝を配列する(選択枝が5つの場合)。したがって、選択枝1(平成7年第2問枝4:○)、選択枝2(平成11年第43問枝4:×)、選択枝3(平成9年第33問枝1:×)、選択枝4(平成14年第28問枝3:×)、選択枝5(平成10年第5問枝5:×)のように配列する。そして、再構成部153は、配列した選択枝の選択枝の番号に基づいて問題DB16から問題文を抽出する。このように問題文が抽出され配列された問題は、入れ替え制御部15から制御部11に出力され、制御部11は、この問題をディスプレイ12に表示する。また、このようにして入れ替えられた問題の選択枝の番号の情報は、解説抽出部18に出力される。」 「【0030】 このように上記実施の形態に係る過去問システムによれば、問題文を変えないで、選択枝の順序を変えたり、他の年度の選択枝との間で選択枝を入れ替えたりすることを自由に行えるので、問題のバリエーションを増やすことができ、ユーザは、問題配列から解答が推測できるという弊害を排除して過去問を解答することができる。」 「【0034】 本発明は、国家試験などの試験問題全般の過去問に適用することができる。」 (2)引用文献4に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献4には、次の技術的事項が記載されている。なお、引用文献4に記載の「選択枝」の用語は、「選択肢」の誤記である。 「試験問題の過去問の問題配列を変更して問題を提供することにより、問題のバリエーションを増やすことができ、ユーザは、問題配列から解答が推測できるという弊害を排除して過去問を解答することができる過去問システムであって(【0001】、【0030】、【0034】)、 過去問システムのモード選択部は、ユーザの意向にしたがって、問題内の選択肢の順序を単に変更する順序変更モードか、データベースに格納されている問題全部の中から選択肢を抽出する入れ替えモードかを選択して、選択されたモード情報を順序変更部又は入れ替え制御部に出力し(【0017】)、 順序変更部は、モード選択部で順序変更モードが選択された場合に、問題DBから抽出された問題内の選択肢の配列の順序を変更して、順序変更した選択肢に基づいて問題DBから問題文を抽出し(【0018】)、 入れ替え制御部は、同種問題抽出部と、解答振り分け部と、再構成部とから主に構成され、モード選択部で入れ替えモードが選択された場合に、問題DBに格納されている全問題から同種の問題を抽出し、選択肢を再構成するものであり(【0019】)、 同種問題抽出部は、問題DBに格納されている全問題から同種の問題を抽出して、抽出された選択肢に関して、選択肢の番号、例えば、平成11年第15問2肢などの選択肢を特定できる情報を含む選択肢の情報を解答振り分け部に出力し(【0020】)、 解答振り分け部は、選択肢の番号に基づいて解答・解説DBを参照して、選択肢の解答(○又は×など)を抽出して、それらの選択肢を解答毎に振り分け、振り分けられた選択肢について選択肢の番号と解答とが対応づけられた情報を再構成部に出力し(【0021】)、 再構成部は、振り分けられた選択肢の情報に基づいて選択肢の配列を再構成し、配列した選択肢の番号に基づいて問題DBから問題文を抽出する(【0022】)、過去問システム。」 5 引用文献5 (1)引用文献5に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施形態の学習サーバー装置10を含んだシステムの全体構成図である。この学習サーバー装置10は、e-learningセンタに設置されたサーバーコンピュータであり、インターネット等のネットワークを介して複数のクライアント装置20と夫々接続可能である。また、学習サーバー装置10は、CPU10P,並びにこのCPU10Pに接続されたハードディスク及びメモリからなる記憶部10Hを備えている。記憶部10Hには、CPU10Pに読み出されて実行される学習支援プログラム10Lがインストールされている。学習支援プログラム10Lは、ウェブサーバー・プログラムモジュール,サーバーサイド・プログラムモジュール,及び図9及び図10を参照して後述する処理を実行するためのプログラムモジュールを備えている。 【0010】クライアント装置20は、例えば、ウェブブラウザプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ等から構成されている。そして、受講者は、クライアント装置20から学習サーバー装置10にアクセスすることにより、この学習サーバー装置10が提供している教育コースを受講することができる。なお、学習サーバー装置10が提供している教育コースの教材は、複数の単元から構成されている。この単元は、例えば、教材が、章,節,及び項の階層構造に従って記述されている場合に、その項に対応する内容を含んでいる。そして、受講者は、ある教育コースを受講する場合に、この教育コースに対応する教材を、その単元毎に順に取得して、学習を進める。この教材は、学習サーバー装置10の記憶部10Hに格納された教材DB11により、管理されている。 【0011】図2は、教材DB11のデータレイアウトを示す模式図である。この教材DB11は、各単元毎に作成されたレコードを複数備えており、各レコードは、“教材番号”,“教材名”,“単元番号”及び“単元エンティティ”のフィールドを有している。 【0012】“教材番号”フィールドには、教材に対して一意的に付与された教材番号が、格納されている。“教材名”フィールドには、当該教材の名称が格納されている。“単元番号”フィールドには、当該教材内において各単元に付与された単元番号が、格納されている。この教材DB11の各レコードは、その“教材番号”及び“単元番号”の組により、一意的に識別される。“教材エンティティ”フィールドには、当該レコードに対応する単元の内容(テキストデータやイメージデータ)が、格納されている。 【0013】さらに、記憶部10Hには、図3に示された教材位置付けテーブル12が格納されている。この教材位置付けテーブル12は、各教材毎に作成されたレコードを複数備えており、その各レコードは、対応する教材の教材番号及び教育コースの名称を格納する“教材番号”及び“教育コース名”フィールドを有している。 【0014】さらに、この教材位置付けテーブル12の各レコードは、“受講後獲得知識”,“伸張対象キーワード”及び“補強対象キーワード”のフィールドを有している。“受講後獲得知識”フィールドには、受講者が、対応する教育コースを学習することにより獲得することができる知識を示す情報が、格納されている。 【0015】“伸張対象キーワード”フィールドには、対応する教育コースに関して設定された1つ以上の伸張対象キーワードが格納されている。この伸張対象キーワードは、受講者が該伸張対象キーワードに関する分野を得意としている場合に、対応する教育コース(教材)を学習することにより、この受講者がその分野に関する能力をさらに向上させることができるという観点から、設定されたものである。 【0016】“補強対象キーワード”フィールドには、対応する教育コースに関して設定された1つ以上の補強対象キーワードが格納されている。この補強対象キーワードは、受講者が該補強対象キーワードに関する分野を不得意としている場合に、対応する教育コース(教材)を学習することにより、この受講者がその分野に関する不得意な点を補うことができるという観点から、設定されたものである。 【0017】さらに、記憶部10Hには、図4に示されたキーワード・単元テーブル13が格納されている。なお、このキーワード・単元テーブル13は、各教材毎に作成されている。そして、このキーワード・単元テーブル13は、ある教材に関し、その教材から抽出されたキーワードが、その教材のどの単元に対応しているかを示している。これら各“キーワード”が、ある単元に対応している場合に、当該キーワードと同一の行における対応する“単元”(1,2,…,i,…,m)フィールドに、“○”が付される。このキーワード単元・テーブル13に基づき、例えば、キーワードである“ネットワーク標準”に対応する単元が、“単元1”及び“単元i”であることがわかる。そして、キーワードに対応する単元の数が、“出現単元数”フィールドに格納されている。例えば、キーワードである“ネットワーク標準”は、2つの単元に対応しているので、その出現単元数が“2”になっている。 【0018】さらに、記憶部10Hには、図5に示された受講者DB14が格納されている。この受講者DB14は、複数のレコードを備えており、各レコードは、“受講者番号”,“受講者名”,“教材番号”及び“受講識別番号”のフィールドを有している。“受講者番号”フィールドには、受講者に対して一意的に付与された受講者番号が、格納されている。“受講者名”フィールドには、受講者の氏名が格納されている。“教材番号”フィールドには、受講者が受講している教育コースの教材の教材番号が、格納されている。“受講識別番号”フィールドには、受講者番号,教材番号,及びサフィックスから構成された受講識別番号が、格納されている。この受講識別番号から、逆に、受講者番号及び教材番号が抽出される。即ち、受講識別番号に基づき、対応する受講者及び教材が特定可能である。なお、この受講者DB14の各レコードは、受講識別番号と一意的に対応している。 【0019】さらに、記憶部10Hには、図6に示された受講管理DB15が格納されている。この受講管理DB15は、受講識別番号毎に設けられた複数のレコードを備えており、各レコードは、“受講識別番号”フィールドの他に、“開始日”,“終了期限”,“終了日”及び“最終試験成績”のフィールドを有する。 【0020】“開始日”フィールドには、受講識別番号により特定される受講者が対応する教材番号の教材(教育コース)の学習を開始した日付が、格納されている。“終了期限”フィールドには、当該教育コースに設定された終了期限の日付が、格納されている。“終了日”フィールドはデフォルトがNULLであり、当該受講者が教育コースの受講を終了した場合に、このフィールドにその終了の日付が格納される。“最終試験成績”フィールドはデフォルトがNULLであり、当該受講者が最終試験を受けた場合に、その結果を示すデータが格納される。 【0021】さらに、記憶部10Hには、図7に示された受講履歴DB16が格納されている。この受講履歴DB16は、学習中に検出された事象(イベント)の履歴を蓄積するためのデータベースである。この事象は、受講者がウェブページに表示されたボタンを押下(クリック)すること等により発生する。ある受講者がある教材を学習中に事象が発生すると、学習サーバー装置10は、発生した事象に対してその発生順に事象連番を付与して、新規のレコードを作成し、受講履歴DB16に蓄積する。この受講履歴DB16には、全受講者による全事象毎に作成されたレコードが蓄積されており、その各レコードは、受講者の受講番号と該受講者が学習中の教材の教材番号とを示す受講識別番号,及び付与された事象連番により、一意的に識別される。」 「【0031】以下、図10を参照して、図9におけるS211の処理について、詳述する。なお、この図10における処理において、記憶部10Hに記憶された定数α,及び確保された変数rが使用される。なお、定数αには、予め所定の値(例えば、α=2)が設定されている。 【0032】まず、学習サーバー装置10は、受講履歴DB16(図7)を参照し、該受講履歴DB16における現在受講中の受講者及びその受講中の教材に対応した各レコードに基づいて、図11に示されたボタン押下単元テーブルT1を作成する(S301)。このボタン押下単元テーブルT1において、「分かった」ボタンが押下された単元(第1種の単元)には、“◎”が付されており、「分からない」ボタンが押下された単元(第2種の単元)には、“●”が付されている。そして、「分かった」ボタンが押下された単元の数(◎の数)が、「分かった」単元数として集計され、「分からない」ボタンが押下された単元の数(●の数)が、「分からない」単元数として集計されている。 【0033】次に、学習サーバー装置10は、キーワード単元テーブル13(図4),及びS301で作成したボタン押下単元テーブルT1に基づいて、図12に示された出現数テーブルT2を作成する。なお、この図12には、出現数テーブルT2の作成の基礎となるキーワード単元テーブル13及びボタン押下単元テーブルT1が、再掲されている。 【0034】この出現数テーブルT2の作成について、さらに説明する。まず、学習サーバー装置10は、ボタン押下単元テーブルT1を参照し、各“単元”(1,2,…,i,…,m)に関して、その単元において「分かった」ボタンが押下(◎)されていたかどうかを判別し、「分かった」ボタンが押下されていたのであれば、キーワード・単元テーブル13に基づき、当該単元に“○”が付されたキーワードを特定する。そして、学習サーバー装置10は、「分かった」ボタンが押下されていた単元の全てに関してキーワードを特定した後、各キーワード毎に、その特定された回数を“「分かった」出現数”として決定する。例えば、キーワードである“ネットワーク標準”は、単元1と単元iに関係しており(〇)、これら単元1及び単元iのいずれにおいても、「分かった」ボタンが押下(◎)されていたので、この“ネットワーク標準”の“「分かった」出現数”は“2”となる。 【0035】同様に、学習サーバー装置10は、ボタン押下単元テーブルT1を参照し、各“単元”(1,2,…,i,…,m)に関して、その単元において「分からない」ボタンが押下(●)されていたかどうかを判別し、「分からない」ボタンが押下されていたのであれば、キーワード・単元テーブル13に基づき、当該単元に“○”が付されたキーワードを特定する。そして、学習サーバー装置10は、「分からない」ボタンが押下されていた単元の全てに関してキーワードを特定した後、各キーワード毎に、その特定された回数を“「分からない」出現数”として決定する。例えば、キーワードである“回線終端装置”は、単元3にのみ関係しており(〇)、この単元3では「分からない」ボタンが押下(●)されていたので、この“回線終端装置”の“「分からない」出現数”は“1”となる。 【0036】この出現数テーブルT2(図12)の作成後、学習サーバー装置10は、ボタン押下単元テーブルT1(図11)を参照し、「分かった」単元数を「分からない」単元数で除し、得られた値を変数rに格納する(S303)。」 「【0040】一方、学習サーバー装置10は、rがr≦αである場合に(S304;No)、出現数テーブルT2(図12)を参照して“「分からない」出現数”が1以上のキーワードを不得意分野のキーワードとして抽出し、図14に示された不得意分野テーブルT4を作成する(S307)。この図14に示された例では、不得意分野のキーワードとして、“回線終端装置”が抽出されている。 【0041】次に、学習サーバー装置10は、S307で作成した不得意分野キーワードテーブルT4に含まれたキーワード群と、教材位置付けテーブル12(図3)の各レコードにおける“補強対象キーワード”に含まれたキーワード群とを比較し、この教材位置付けテーブル12の各レコードのうち、両キーワード群同士が最も一致しているレコードを特定し、特定したレコードに対応する教育コースが受講済みでなければ(受講管理DB15により確認)、当該教育コース(教材)を、不得意分野補強用の推奨教育コースとして決定し(S308)、図10の処理を終了する。 【0042】上記の両キーワード群同士の比較は、教材位置付けテーブル12の“補強対象キーワード”フィールドに格納された各キーワードのうちの不得意分野キーワードテーブルT4に含まれたキーワードと一致するものの個数(一致個数)に基づいて、なされる。即ち、一致個数が最も多いレコードに対応する教育コースが、推奨教育コースとなる。なお、一致個数が最も多いレコードが複数存在する場合には、これら各レコードに夫々対応する各教育コースが全て推奨される。但し、これら複数のレコードのうち、“補強対象キーワード”フィールド内のキーワードの個数が少ないものが、優先的に推奨される。 【0043】上記の図10の処理が終了することは、図9のS211の処理が終了することに相当する。そして、この図9におけるS212では、学習サーバー装置10は、S211で選定した推奨教育コースを受講者に推奨するためのウェブデータを作成し、クライアント装置20へ送信する。すると、クライアント装置20は、S212で送信されたウェブデータを受信して、推奨用のウェブページとして表示する(S111)。図15には、推奨用ウェブページの一例が模式的に示されている。この図15の例では、受講者が得意分野の能力を伸長させるために受講すべき教育コースとして、“TCP/IP”の教育コースが推奨されている。 【0044】上述の如く、受講者がある教育コースを充分に理解して学習を終了した場合には、当該受講者の得意分野の能力を伸張するのに有用な教育コースが推奨される。一方、受講者がある教育コースを充分に理解しないまま学習を終了した場合には、当該受講者の不得意分野の能力を補うのに有用な教育コースが推奨される。従って、受講者は、今後の学習の指針を得ることができ、多くの教育コースの中から、自分にとって有用な教育コースを受講することが可能となる。」 「【図3】 [図:0001388101000007.jpg] 」 「【図4】 [図:0001388101000008.jpg] 」 「【図5】 [図:0001388101000009.jpg] 」 「【図6】 [図:0001388101000010.jpg] 」 「【図7】 [図:0001388101000011.jpg] 」 「【図11】 [図:0001388101000012.jpg] 」 (2)引用文献5に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献5には、次の技術的事項が記載されている。 「e-learningセンタに設置され、インターネット等のネットワークを介して受講者が教育コースを受講するために使用する複数のクライアント装置と夫々接続可能な学習サーバー装置であって(【0009】)、 受講者は、クライアント装置から学習サーバー装置にアクセスすることにより、この学習サーバー装置が提供している教育コースを受講することができ、受講者は、ある教育コースを受講する場合に、学習サーバー装置の記憶部に格納された教材DBにより管理されているこの教育コースに対応する教材を、その単元毎に順に取得して、学習を進めるものであり(【0010】)、 記憶部には、各教材毎に作成されたレコードを複数備え、各レコードは、対応する教材の教材番号及び教育コースの名称を格納する“教材番号”及び“教育コース名”フィールド、受講者が対応する教育コースを学習することにより獲得することができる知識を示す“受講後獲得知識”フィールド、“伸張対象キーワード”及び“補強対象キーワード”のフィールドを有するレコードを複数備えた教材位置付けテーブルが格納されており(【0013】~【0014】、図3)、“補強対象キーワード”フィールドには、対応する教育コースに関して設定された1つ以上の補強対象キーワードが格納され(【0016】)、 さらに、記憶部には、各教材毎に作成されて、ある教材に関し、その教材から抽出されたキーワードが、その教材のどの単元に対応しているかを示し、“キーワード”がある単元に対応している場合に、当該キーワードと同一の行における対応する“単元”(1,2,…,i,…,m)フィールドに“○”が付されるキーワード・単元テーブルと(【0017】、図4)、 “受講者に対して一意的に付与された受講者番号が格納される“受講者番号”フィールド、受講者の氏名が格納される“受講者名”フィールド、受講者が受講している教育コースの教材の教材番号が格納される“教材番号”フィールド、対応する受講者及び教材が特定可能な受講識別番号が格納される“受講識別番号”フィールドを有するレコードを複数備えた受講者DBと(【0018】、図5)、 受講識別番号毎に“受講識別番号”、“開始日”、“終了期限”、“終了日”及び(受講識別番号に対応する)受講者が最終試験を受けた場合にその結果を示すデータが格納される“最終試験成績”のフィールドを有するレコードを複数備えた受講管理DBと(【0019】~【0020】、図6)、 学習中に受講者がウェブページに表示されたボタンを押下(クリック)すること等により発生する事象(イベント)の履歴を蓄積し、全受講者による全事象毎に作成され、受講者の受講番号と該受講者が学習中の教材の教材番号とを示す受講識別番号、及び発生した事象に対してその発生順に付与される事象連番を有するレコードが蓄積される受講履歴DBと(【0021】、図7)、が格納されており、 学習サーバー装置は、受講履歴DBを参照し、該受講履歴DBにおける現在受講中の受講者及びその受講中の教材に対応した各レコードに基づいて、「分かった」ボタンが押下された単元(第1種の単元)に“◎”を、「分からない」ボタンが押下された単元(第2種の単元)に“●”を、それぞれ付すとともに、「分かった」ボタンが押下された単元の数(「分かった」単元数)と、「分からない」ボタンが押下された単元の数(「分からない」単元数)を、それぞれ集計したボタン押下単元テーブルを作成した(【0032】、図11)後、ボタン押下単元テーブルを参照し、各“単元”に関して、その単元において「分からない」ボタンが押下(●)されていたかどうかを判別し、「分からない」ボタンが押下されていたのであれば、キーワード・単元テーブルに基づき、当該単元に“○”が付されたキーワードを特定し、「分からない」ボタンが押下されていた単元の全てに関してキーワードを特定した後、各キーワード毎に、その特定された回数を“「分からない」出現数”として決定し(【0035】)、 ボタン押下単元テーブルを参照し、「分かった」単元数を「分からない」単元数で除して得られた値を記憶部の変数rに格納し(【0031】、【0036】)、rがr≦αである場合に、“「分からない」出現数”が1以上のキーワードを不得意分野のキーワードとして抽出して不得意分野テーブルを作成し(【0040】)、 不得意分野キーワードテーブル(不得意分野テーブル)に含まれたキーワード群と、教材位置付けテーブルの各レコードにおける“補強対象キーワード”に含まれたキーワード群とを比較し、この教材位置付けテーブルの各レコードのうち、両キーワード群同士が最も一致しているレコードを特定し、特定したレコードに対応する教育コースが受講済みでなければ(受講管理DB15により確認)、当該教育コース(教材)を、不得意分野補強用の推奨教育コースとして決定し(【0041】)、選定した推奨教育コースを受講者に推奨するためのウェブデータを作成し、クライアント装置へ送信する(【0043】)ことにより、受講者がある教育コースを充分に理解しないまま学習を終了した場合には、当該受講者の不得意分野の能力を補うのに有用な教育コースが推奨される(【0044】)、学習サーバ装置。」 6 引用文献6 (1)引用文献6に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0029】 図1は本発明における受験学習システムの一実施形態の構成を概略的に説明するブロック図である。本実施形態は、教師側サーバと、学習塾に設けられた複数の生徒側端末とをインターネット網を介して接続可能とし、例えば英語の複数単元について問題の出題及び解答を行う受験学習システムに関する。」 「【0076】 図12は、このようにして生徒側端末12の端末ディスプレイ装置12dに表示されるスケジュールインジケータと、学習終了までの必要コマ数とを示している。同図に示すように、スケジュールインジケータでは、各生徒が現在の月までに学習すべき目標単元までの単元番号の欄が例えば赤色で色付けされており、さらに、その生徒の実際に学習している単元の単元内容の欄がこれとは異なる例えば青色で色付けされている。これにより、学習の遅れがどの程度か、また、どの程度の時間でその遅れを取り戻すことができるかを可視化することができる。さらに、チェックを入れた学年の最後の単元までの必要予定時間が、3時間コマが何回必要かのコマ数の回数で表示されるので、学年の最終単元までの学習終了計画を容易に立てることが可能となる。 【0077】 次に、管理者モードについて説明する。図13はこの管理者モードにおける教師側サーバ10の処理内容の概略的な流れを説明するフローチャートである。以下、同図を用いてこの管理者モードにおける具体的な内容について説明する。 【0078】 教師がこの管理者モードを開始するべく教師側サーバ10を操作し、例えば英文法管理画面を要求すると、第2のデータベース10hからこれに関連するデータが読出されて、英文法を学んでいる生徒全員の名前がサーバディスプレイ装置10dに表示される(図13のステップS131)。 【0079】 同時に、各生徒について、その生徒のスケジュールインジケータから得られる結果として、学習すべき目標単元に対する遅れがあるか否かが表示される。具体的には、学習遅れがある生徒の生徒番号を点滅させる(図13のステップS132)。 【0080】 図14は、このようにして教師側サーバ10のサーバディスプレイ装置10dに表示される管理画面の一例を表わしている。同図では、「C君」の生徒番号3が点滅している。このように、学習遅れがある生徒について、生徒番号が点滅して警報が表示されるので、教師は、学習遅れのある生徒を確実に把握することができる。 【0081】 その後、この管理画面において、生徒番号がクリックされたかどうか判別し(図13のステップS133)、クリックされた場合(YESの場合)のみ、その生徒の学習指標モードへ進む(図13のステップS134)。即ち、教師用サーバ10のサーバディスプレイ装置10dには、その生徒に関する、図12に示したスケジュールインジケータが表示される。これにより、教師は、その生徒の学習遅れの程度やどの程度の学習時間で遅れが取り戻せるか等を瞬時に把握することができる。」 (2)引用文献6に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献6には、次の技術的事項が記載されている。 「教師側サーバと、学習塾に設けられた複数の生徒側端末とをインターネット網を介して接続可能とし、例えば英語の複数単元について問題の出題及び解答を行う受験学習システムであって(【0029】)、 教師が管理者モードを開始するべく教師側サーバを操作し、例えば英文法管理画面を要求すると、第2のデータベースからこれに関連するデータが読出されて、英文法を学んでいる生徒全員の名前がサーバディスプレイ装置に表示され(【0078】)、 同時に、各生徒について、学習すべき目標単元に対する遅れがあるか否かが、学習遅れがある生徒の生徒番号を点滅させることによって表示される(【0079】)ことにより、教師が学習遅れのある生徒を確実に把握することができる(【0080】)、受験学習システム。」 7 引用文献7 (1)引用文献7に記載された事項 当審拒絶理由及び原査定の拒絶の理由に引用された引用文献7には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0013】 以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。なお,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。 本実施形態に係る通信教育システムX(以下「システムX」と略す)は,図1に示すように,学校などの教育現場に構築された有線或いは無線からなるLAN1(ネットワークの一例)を介して相互に通信可能に接続された複数のパーソナルコンピュータ(パソコン)などの端末装置2,3を有して構成される。本実施の形態では,符号2で示すデスクトップ型の端末装置を教師が利用する教師用端末2(講師用端末装置の一例)とし,符号3で示すノート型の端末装置を生徒が利用する生徒用端末3(受講者端末装置の一例)として説明していく。なお,図1には端末装置の代表例であるパソコンを表しているが,もちろん,パソコン以外の,例えばPDA端末,携帯電話機などのように内部にコンピュータを有する端末装置で本システムXを構成してもかまわない。」 「【0017】 上記教師用端末2の上記USBポート26には教師用USBメモリ4が接続される。また,上記生徒用端末3の上記USBポート36には生徒用USBメモリ5が接続される。本システムXは,上記教師用USBメモリ4及び上記生徒用USBメモリ5がそれぞれの端末装置に接続されることによって所定のプログラムが起動することにより具現化される。 上記教師用USBメモリ4及び生徒用USBメモリ5は,上記USBポート26,36に接続して使用される記憶装置である。このUSBメモリ4,5は小型であるため,携帯して持ち運び可能であり,近年,FD(フロッピー(登録商標)ディスク)などのメディアにとって代わる存在となりつつなる。 【0018】(省略) 【0019】 ここで,図3を用いて,上記教師用USBメモリ4の記録媒体40に格納されたデータ構成について説明する。 上記記録媒体40は図示するように,少なくとも秘密領域41と,プログラム領域42と,データ領域43とを有する。 上記データ領域43には,生徒に実施させるための学習コンテンツ(課題に相当)431や,上記学習コンテンツに対して生徒が行った解答やその採点結果又は実演(以下「学習活動」という)などの学習活動データ432(学習活動情報に相当)や,生徒が行った学習活動に対する教師による評価情報や該学習活動に応じた種々の学習支援用コンテンツ433(支援情報に相当)などが記憶されている。 ここに,上記学習コンテンツ431とは,生徒に対して実施させるための小テスト(のテキストデータ)や授業に関する種々の課題などを含む概念である。ここで,図8に,学習コンテンツの一例である小テスト問題が表示された出題画面80の一例を示す。この出題画面80には,図示するように入力部81が表示される。この入力部81は,1~12の数字キー,答え合わせの実行を指示するための答え合わせキー,表示画面を前の問題或いは次の問題へ移行させるためのキーなどにより構成されており,マウス等を用いていずれかのキーが選択(クリック)されることによりキー入力が実行される。なお,図8中の符号82は問題文章の一例であり,符号83は問題の一例を示す。 また,上記学習活動データ432とは,例えば,生徒がした小テストの解答結果や採点結果,又は課題に対して行った生徒の実技を収録した動画データなどを含む概念である。図9に,小テスト問題の解答に対する採点結果が表示された採点結果表示画面90の一例を示す。この採点結果表示画面90は,図8に示す出題画面80において生徒が小テストの解答を上記入力部81に設けられたキーや図示しないキーボードなどから入力し,そして,上記入力部81の答え合わせキーがマウス等で選択されることにより答え合わせが実行され,その後表示される。なお,上記採点結果表示画面90には,図示するように,解答に再挑戦する場合に再度出題画面80を表示させるためのキー91や学習結果を表示するためのキー92などが表示される。 また,上記学習支援用コンテンツ433とは,生徒が行った小テストの解答の採点結果に応じた種々の模範解答や,出題された課題に対する模範演技を収録した種々の動画データを含む概念である。 なお,上述した小テストや課題などの具体的事例は単なる一例であり,教育・授業に用いられるデジタルデータ(コンテンツデータ)であれば如何なるものであってもかまわない。例えば,音楽の授業で用いるオーディオデータや美術の授業で用いる画像データもコンテンツデータとなり得る。 上記データ領域43は,データの書き換え,更新などが行われる記憶領域であるため,データの書き換え可能なフラッシュメモリやEEPROMなどの不揮発性メモリであることが望ましい。 【0020】 上記プログラム領域42には,インターネットやWWWの技術を利用したWBT(Web Based Training)システムを実現するためのWWWサーバモジュール421と,本システムXにおいて上記生徒用端末3との間でコンテンツ等の情報を送受信することにより生徒に対して通信教育を行うためのe-コーチングシステムを実現するe-コーチングモジュール422(通信教育プログラムの一例)とが格納されている。 上記WWWサーバモジュール421及びe-コーチングモジュール422は,上記教師用USBメモリ4が教師用端末2に接続されることで,該教師用端末2のOSや前記USB自動起動プログラムにより読み出されることにより,上記教師用端末2において上記e-コーチングシステムが起動される。 このようなプログラムが不注意により改変されることを防止する観点からすれば,上記プログラム領域42は,ROMなどの揮発性メモリであることが望ましい。 【0021】 上記e-コーチングモジュール422は,教育情報送受信モジュール422aと,学習活動分析モジュール422bと,学習活動支援モジュール422cとに分かれる。 上記教育情報送受信モジュール422aは,生徒用端末3から送信された学習結果を含む学習活動データ(学習活動情報に相当)を前記NIC25(図2参照)で受信する機能,受信した学習活動データを上記データ領域43に格納する機能,上記データ領域43に保存されている学習支援用コンテンツ433を生徒用端末3に前記NIC25から送信する機能を実現するためのモジュールプログラムである。また,送受信するコンテンツを暗号化/復号化する機能もこのモジュールにより実現される。 上記学習活動分析モジュール422bは,データ領域43に蓄積された上記学習活動記録データ432を集計処理し,生徒全体又は生徒個別に学習進捗状況や内容理解状況に基づいて分析した評価情報の入力を受け付けた後に生徒用端末3に返信する機能を実現するためのモジュールプログラムである。この学習活動分析モジュール422bによって,例えば,図10に示すような全生徒の学習状況を確認するための学習状況確認画面100や,図11に示すような生徒別の小テストに対する学習結果や理解状況等を確認する学習結果確認画面110などを表示部22に表示することが可能となる。なお,上記学習状況確認画面100では,教室における生徒及び教卓の位置が表示され,各生徒の学習の進捗状況が色彩の濃淡で表される。例えば,学習が進んでいる生徒は淡い色で表され,学習が進んでいない生徒は濃い色で表される。また,上記学習状況確認画面100では,授業を受けている生徒全体の各問題後との理解状況が上述と同様に色彩の濃淡で表される。例えば,正解率の高い問題は淡い色で表され,正解率の低い問題は濃い色で表される。 上記学習活動支援モジュール422cは,学習内容の理解促進や次の課題提示を目的として,生徒の学習結果に応じた学習支援用コンテンツ433をデータ領域43から選択する機能を実現するためのモジュールプログラムである。また,このモジュールは,後述する再生場所制限情報や再生回数制限情報,再生時間制限情報を選択する機能,そして,選択した学習支援用コンテンツ433に,上記再生場所制限情報や再生回数制限情報,再生時間制限情報などを関連付ける機能を実現するためのものでもある。」 (2)引用文献7に記載された技術的事項 上記(1)の摘記事項から、引用文献7には、次の技術的事項が記載されている。 「学校などの教育現場に構築され、有線或いは無線からなるLANを介して、教師が利用する教師用端末と生徒が利用する生徒用端末が相互に通信可能に接続された通信教育システムであって(【0013】)、 教師用端末の上記USBポートには教師用USBメモリが接続され(【0017】)、教師用USBメモリの記録媒体は、少なくとも秘密領域と、プログラム領域と、データ領域とを有し、データ領域には、生徒に実施させるための学習コンテンツ(課題)や、学習コンテンツに対して生徒が行った解答やその採点結果又は実演(以下「学習活動」という)などの学習活動データ(学習活動情報)や、生徒が行った学習活動に対する教師による評価情報や該学習活動に応じた種々の学習支援用コンテンツ(支援情報)などが記憶されており(【0019】)、 プログラム領域には、本システムにおいて生徒用端末との間でコンテンツ等の情報を送受信することにより生徒に対して通信教育を行うためのe-コーチングシステムを実現するe-コーチングモジュールが格納されており(【0020】)、 e-コーチングモジュールに含まれる学習活動分析モジュールは、データ領域に蓄積された学習活動記録データ(学習活動データ)を集計処理し、生徒全体又は生徒個別に学習進捗状況や内容理解状況に基づいて分析した評価情報の入力を受け付けた後に生徒用端末に返信する機能を実現するためのモジュールプログラムであって、全生徒の学習状況を確認するための学習状況確認画面や、生徒別の小テストに対する学習結果や理解状況等を確認する学習結果確認画面などを表示部に表示することが可能であり、 学習状況確認画面では、各生徒の学習の進捗状況が色彩の濃淡で表され、学習が進んでいない生徒は濃い色で表される、(【0021】)、通信教育システム。」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明は、情報処理装置を使用するユーザに対して問題を提示し、ユーザからの解答を受け付け、それに応じて問題群を選択したり、学習アドバイスを出力したりする「学習支援装置」に関し、ユーザが苦手とする問題の属性を特定し、その属性に該当する問題を多く含む問題群をユーザに提示することによって、ユーザが苦手な属性の学習を効率よく行うことができるようになるものであるから、学習を行うユーザが苦手とする属性に応じて、そのユーザに個別の問題群を提供する点において、本願発明1の「個別学習システム」に相当する。 イ 引用発明の「項目表示表現対応情報記憶部」に記憶される複数の項目表示表現対応情報は、「メタデータ項目ID」と、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の「項目表示表現」とを対応付けた情報である。 また、引用発明の「メタデータ対応情報記憶部」は、「問題ID」と、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数の「メタデータ項目」を特定するメタデータとを対応付けた、複数のメタデータ対応情報が記憶されるものであり、「問題」に当該問題の「属性」を示す「メタデータ項目」が対応付けられるところ、「メタデータ項目」は「学習対象に対する能力」、「解答のテクニックや戦略」、「問題のジャンル」等に関する情報であることから、引用発明の「メタデータ項目」は、「問題」の「任意の属性を示す」ものである点で、本願発明1の「属性タグ」と共通する。 そして、引用発明の「問題ID」は、解答者(ユーザ)に対して出題される問題を識別する情報であり、解答者は出題された問題に対して解答を行い、その解答が正解かどうか判断することによって正誤に応じたスコアが算出されるから、引用発明の「問題ID」によって識別される「問題」は、本願発明1の「試験問題」に対応する。 してみると、引用発明の「項目表示表現対応情報記憶部」は、「問題」の「属性」を示す「メタデータ項目」を識別する「メタデータ項目ID」と、そのメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目の「項目表示表現」とを複数記憶するものであって、「試験問題」の「任意の属性」を示す「属性タグ」をリスト管理するものであるといえる点で、本願発明1の「属性タグ管理手段」に対応する。 ウ 上記イのとおり、引用発明の「メタデータ対応情報記憶部」は、「問題ID」と、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数の「メタデータ項目」を特定するメタデータとを対応付けた、複数のメタデータ対応情報が記憶されるものであるところ、メタデータは、メタデータ項目を識別する「複数のメタデータ項目ID」と、その複数のメタデータ項目IDにそれぞれ対応し、問題がメタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に該当するかしないかを重み「1」と「0」で示したウェイト情報とを対応付けた情報であり、メタデータ対応情報における一の「問題ID」に対して、複数の「メタデータ項目ID」に対応して問題が当該メタデータ項目IDで識別されるメタデータ項目に該当することを示す「1」のウェイト情報を対応付けることにより、複数個の「メタデータ項目」を付与しうるものである。 してみると、引用発明の「学習支援装置」は、「属性タグを試験問題」「に対して、任意の個数付与する」ことができる点で、本願発明1の「属性タグ付与手段」に対応する機能を有するといえる。 エ 上記イのとおり、引用発明の「メタデータ対応情報記憶部」は、「問題ID」と、その問題IDで識別される問題の属性をそれぞれ示す複数の「メタデータ項目」を特定するメタデータとを対応付けた、複数のメタデータ対応情報が記憶されるものであり、上記ウのとおり、引用発明の「学習支援装置」は、「属性タグを試験問題」「に対して、任意の個数付与する」ことができる点で、本願発明1の「属性タグ付与手段」に対応する機能を有するといえるから、引用発明の「メタデータ対応情報記憶部」は、本願発明1の「試験問題と当該試験問題に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き試験問題管理手段」に相当する。 オ 引用発明の「出題部」は、ユーザが使用する情報処理装置に対して問題を送信し、情報処理装置からその問題に対応する解答を受信すると、その解答が正解かどうか判断し、正解である場合には、その正解に応じたスコアを問題IDに対応付けて「スコア対応情報記憶部」に蓄積するものであるところ、この「問題ID」は、上記エのとおり、「メタデータ対応情報記憶部」において、問題の属性をそれぞれ示す複数の「メタデータ項目」を特定するメタデータと対応付けて記憶される「問題ID」と同じ情報であり、出題の際に情報処理装置に対して送信される問題は、問題対応情報記憶部において、「問題ID」と対応付けて記憶された問題の内容を示す問題情報である。 してみると、引用発明の「出題部」は、情報処理装置に対して問題を送信する際に、「メタデータ対応情報記憶部」において、「メタデータ項目」を特定するメタデータが対応付けられた「問題ID」に対応する問題を出題しており、その出題に対して解答者(ユーザ)は解答を行うのであるから、これは本願発明1の「属性タグ付き試験問題管理手段から出題された試験問題」の実施に相当する。 カ 引用発明の「出題部」は、出題の実施後に受信した解答に対してその解答が正解かどうか判断し、正解である場合には、その正解に応じたスコアを出題した問題を識別する問題IDに対応付けてスコア対応情報記憶部に蓄積するところ、スコア対応情報記憶部に記憶されるスコア対応情報は、問題IDと、その問題IDで識別される問題に対応する解答の正誤に応じたスコア、すなわち、解答者の解答が正解であれば「1」、不正解であれば「0」となる数値を、解答者を識別するユーザIDとを対応付けて有する情報である。 また、引用発明の「正答率算出部」は、スコア対応情報の集合に含まれる問題IDごとに、その問題IDに対応するスコアと、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報とを掛け合わせた加重スコアCを算出し、取得したスコア対応情報の集合に含まれる各問題IDにそれぞれ対応するウェイト情報の合計Dを算出し、加重スコアCの合計Eを算出して、加重スコアCの合計Eを、ウェイト情報の合計Dで割ることによって、解答者Bに関するメタデータ項目Aの正答率(=E/D)を算出するものである。ここで、引用発明の「正答率算出部」においては、解答者の解答が正解でスコアの数値が「1」となった問題であって、かつ、その問題の問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報が「1」である問題に対して、その問題IDに対応するスコア「1」と、その問題IDに対応するメタデータ項目Aのウェイト情報「1」とを掛け合わせた加重スコアCである「1」を、メタデータ項目Aについての解答者Bの加重スコアCの合計Eや正答率の算出に用いていることから、本願発明1のように、「誤答した各々の試験問題」について「属性タグを受講者ごとに集計する」ものではないものの、「正答」した「各々の試験問題の属性タグを受講者ごとに集計する」点で、本願発明1の「受講者ごと正誤答属性タグ集計手段」と共通する。 キ 引用発明の「メタデータ項目特定部」は、「正答率算出部」が算出したメタデータ項目ごとの正答率を用いて、正答率が条件を満たすほど低いメタデータ項目を特定することにより、ユーザが苦手とする問題の属性を特定しており、「誤答」の割合を求めるものではないものの、「属性タグごとに」「正答の割合を求め、受講者の理解が不十分である可能性の高い属性タグを絞り込む」点で、本願発明1の「理解不十分属性タグ絞り込み手段」と共通する。 ク 以上、ア~キによれば、本願発明1と引用発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「(i)試験問題の任意の属性を示す属性タグのリストを管理する属性タグ管理手段、 (ii)前記属性タグを試験問題に対して、任意の個数付与する属性タグ付与手段、 (iii)試験問題と当該試験問題に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き試験問題管理手段を備え、 前記属性タグ付き試験問題管理手段から出題された試験問題実施後の回答において、 正答した各々の試験問題の属性タグを受講者ごとに集計する、集計手段を有し、 前記集計手段において、属性タグごとに正答の割合を求め、受講者の理解が不十分である可能性の高い属性タグを絞り込む理解不十分属性タグ絞り込み手段を備えることを特徴とする個別学習システム。」 [相違点] (相違点1) 本願発明1は、「属性タグ」を「試験問題及び教材」に付与するものであるのに対し、引用発明は、「属性タグ」を「試験問題」に対して付与するものの、「教材」に対して付与するものではない点。 (相違点2) 「集計手段」が、本願発明1では、「受講者ごと正誤答属性タグ集計手段」であって、「正当及び誤答」した試験問題の属性タグを集計するのに対し、引用発明では、正答したもののみを集計し、誤答については集計しない点。 (相違点3) 「理解不十分属性タグ絞り込み手段」が「受講者の理解が不十分である可能性の高い属性タグを絞り込む」のに際し、本願発明1は「誤答と正答の割合」を求めるのに対し、引用発明は、正答の割合については求めるものの、誤答の割合については求めない点。 (相違点4) 本願発明1は、「教材と、当該教材に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き教材管理手段を備え、前記理解不十分属性タグ絞り込み手段で得られた理解不十分な可能性の高い属性タグに対して、対応する属性タグを有する教材を抽出する、理解不十分属性タグ対応教材抽出手段を有する」のに対し、引用発明はそのような構成を備えていない点。 (2)相違点に対する判断 ア 本願発明1の「試験問題及び教材」に対して付与される「属性タグ」について 本願発明1の相違点1に係る構成である「(ii)前記属性タグを試験問題及び教材に対して、任意の個数付与する属性タグ付与手段」は、「試験問題」と「教材」の両方に「前記属性タグ」を任意の個数付与するものであり、ここでいう「前記属性タグ」は、「(i)試験問題及び教材の任意の属性を示す属性タグのリストを管理する属性タグ管理手段」において管理されるものであることから、「試験問題」と「教材」のそれぞれに付与される「前記属性タグ」は、「属性タグ管理手段」において同一のリストにより管理された「属性タグ」が使用されるものである。 そして、相違点4に係る構成の「教材と、当該教材に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き教材管理手段」において、教材と対応付けて記録管理される「属性タグ」は、「属性タグ付与手段」によって「試験問題」と「教材」のそれぞれに付与されるものとして、「属性タグ管理手段」において同一のリストにより管理されたものである。 そのため、事案に鑑み、相違点1、4についてまとめて判断する。 イ 相違点1、4に関する判断 (ア)「教材」に対する「属性タグ」の付与と両者の組合せのリストの記録管理について 引用文献5に記載の「学習サーバー装置」の「記憶部」には、各教材毎に教材の教材番号及び教育コースの名称、対応する教育コースに関して設定された1つ以上の「補強対象キーワード」が格納された「教材位置付けテーブル」が格納されている。 また、引用文献5に記載の「学習サーバー装置」は、学習中に受講者がウェブページに表示されたボタンを押下(クリック)すること等により発生する事象(イベント)の履歴である受講履歴DBを参照して、受講者が「分からない」ボタンを押下した単元に付されたキーワードを特定して、各キーワード毎に、その特定された回数を“「分からない」出現数”として決定し、当該“「分からない」出現数”に基づいて不得意分野のキーワードを抽出するものであり、不得意分野のキーワード群と「教材位置付けテーブル」の「補強対象キーワード」群との比較の結果、両キーワード群同士が最も一致しているレコードに対応する教育コースの教材を、不得意分野補強用の推奨教育コースとして受講者に推奨するものである。 してみると、引用文献5に記載の「教材位置付けテーブル」に教材番号と対応付けて格納された「補強対象キーワード」群は、受講中の受講者が「分からない」ボタンを押下した単元、すなわち理解不十分の単元に付されたキーワード群である「不得意分野のキーワード」群との比較によって、不得意分野補強用の推奨教育コース(教材)を決定するために用いられるものであるところ、引用文献5の「補強対象キーワード」と「不得意分野のキーワード」は、いずれも本願発明1の「属性タグ」として用いられていることから、引用文献5に記載の「教材位置付けテーブル」は、「教材と、当該教材に対して」「付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する」点で、本願発明1の「教材と、当該教材に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き教材管理手段」と共通する。 (イ)「試験問題」と「教材」の両方に同一のリストにより管理された「属性タグ」を付与する構成について 引用発明は、上記(1)クのとおり、「属性タグ」を「試験問題」に対して付与するものの、「教材」に対して付与するものではない。 また、引用文献5に記載の学習サーバー装置は、上記(ア)のとおり、「属性タグ」を「教材」に対して付与するものの、「試験問題」に対して付与するものではない。引用文献5に記載の学習サーバー装置は、「受講者DB」が受講者が受講している教育コースの教材の教材番号が格納される“教材番号”フィールドと、対応する受講者及び教材が特定可能な受講識別番号が格納される“受講識別番号”フィールドを有する一方、「受講管理DB」が“受講識別番号”フィールドと、受講者が最終試験を受けた場合にその結果を示すデータが格納される“最終試験成績”のフィールドを有することから、受講者が受講している教育コースにおける教材の教材番号と、受講者が最終試験を受けた際の成績が対応付けられているとはいえるものの、当該最終試験の試験問題に対して「属性タグ」が付与されているとはいえない。 そして、「試験問題」と「教材」の両方に同一のリストにより管理された「属性タグ」を付与する構成は、引用文献2~4、6、7のいずれに記載の技術的事項も有していない。 したがって、相違点1に係る「属性タグ」を「試験問題及び教材」に付与する構成、及び相違点4に係る「教材と、当該教材に対して前記属性タグ付与手段で付与された属性タグの両者の組合せのリストを記録管理する属性タグ付き教材管理手段を備え、前記理解不十分属性タグ絞り込み手段で得られた理解不十分な可能性の高い属性タグに対して、対応する属性タグを有する教材を抽出する、理解不十分属性タグ対応教材抽出手段を有する」構成は、引用発明、引用文献2~7に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に想到し得た事項であるとはいえない。 ウ 作用効果について そして、本願発明1は、相違点1、4に係る構成により、同一の属性タグのリストを介して、試験問題と教材を連携させることで、理解不十分な属性の発見、当該属性にピンポイントで適合する教材の提供、理解確認のための練習問題の提供といった効率的な学習支援が初めて可能になるという、作用効果を奏するものである。 エ むすび したがって、本願発明1は、その他の相違点である相違点2、3について判断するまでもなく、引用発明1、及び引用文献2~7に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 2 本願発明2~7について 本願発明2~7は、本願発明1の上記相違点1~4に係る事項を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、引用発明1、及び引用文献2~7に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第7 原査定の理由について 1 新規性について 本願請求項1に係る発明と引用発明1とを対比すると、両者は、上記第6の1(1)に示した点において相違しており、本願発明は、引用文献1に記載された発明であるということはできない。 2 進歩性について 令和3年12月21日付けの手続補正による補正後の請求項1~7に係る発明は、第6に示したとおり、引用文献1~7に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第8 当審拒絶理由について 1 明確性について 令和3年12月21日付けの手続補正により、当審より通知した明確性要件違反の拒絶理由は解消した。 2 進歩性について 令和3年12月21日付けの手続補正による補正後の請求項1~7に係る発明は、第6に示したとおり、引用文献1~7に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 第9 むすび 以上のとおり、原査定の理由及び当審拒絶理由で示された理由によって、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-012425

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    共通の審決分類: 113・G06Q、121・G06Q、537・G06Q
  • 2025-001369拒絶査定不服審判 / 2026-03-16 / 原査定取消(特許/登録すべき)メッセージ送信方法及び装置
    共通の審決分類: 113・G06Q、121・G06Q、537・G06Q
  • 2025-005170拒絶査定不服審判 / 2026-03-09 / 請求不成立情報処理装置
    共通の審決分類: 113・G06Q、121・G06Q、537・G06Q

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