特許拒絶査定不服審判
2021-010713
カード処理装置、料金収受機、カード処理装置評価方法及びプログラム
- 審判番号
- 2021-010713
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-064840外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年08月11日
- 審決日
- 2022年06月29日
- 公報発行日
- 2022年07月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (G06K) / P18 .537-WY (G06K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第36条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2017- 64840「カード処理装置、料金収受機、カード処理装置評価方法及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年11月 1日出願公開、特開2018-169682、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成29年3月29日の出願であって、令和2年12月8日付けで拒絶理由通知がされ、令和3年2月4日付けで手続補正がされるとともに意見書が提出され、令和3年4月26日付けで拒絶査定(原査定)がされた。これに対し、令和3年8月11日に拒絶査定不服審判の請求がされるとともに手続補正がされ、令和4年3月31日付けで当審より拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、令和4年6月3日付けで手続補正がされるとともに意見書が提出されたものである。
第2 本願発明
本願請求項1ないし6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明6」という。)は、令和4年6月3日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅を取得する電圧振幅取得部と、
複数のカードについての電圧振幅を記録して電圧振幅情報テーブルを生成する電圧振幅情報記録処理部と、
生成された前記電圧振幅情報テーブルに含まれる複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価部と、
前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部と、
を備え、
前記劣化評価部は、所定の第2の判定閾値と前記電圧振幅の代表値との対比結果に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価し、
前記第2の判定閾値は、前記電圧波形から磁気データを読み取る際に用いられる第1の判定閾値よりも高い値に設定され、
前記劣化評価部は、前記同一カード判定部によって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記電圧振幅の代表値に基づいて前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する、
カード処理装置。
【請求項2】
前記同一カード判定部は、前記カードに対し磁気データの読取処理を行った結果に基づいて、前記判定を行う
請求項1に記載のカード処理装置。
【請求項3】
搬送機構によって搬送される前記カードの搬送速度を取得する搬送速度取得部を更に備え、
前記劣化評価部は、前記電圧振幅情報テーブルに記録された複数のカードについての電圧振幅のうち、搬送速度が所定の範囲から外れたカードの電圧振幅を除外して、前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する
請求項1または請求項2に記載のカード処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカード処理装置を備える料金収受機。
【請求項5】
カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅を取得する電圧振幅取得ステップと、
複数のカードについての電圧振幅を記録して電圧振幅情報テーブルを生成する電圧振幅情報記録処理ステップと、
生成された電圧振幅情報テーブルに含まれる複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価ステップと、
前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定ステップと、
を有し、
前記劣化評価ステップでは、所定の第2の判定閾値と前記電圧振幅の代表値との対比結果に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価し、
前記第2の判定閾値は、前記電圧波形から磁気データを読み取る際に用いられる第1の判定閾値よりも高い値に設定され、
前記劣化評価ステップでは、前記同一カード判定ステップによって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記電圧振幅の代表値に基づいて前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する、
カード処理装置評価方法。
【請求項6】
カード処理装置のコンピュータを、
カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅を取得する電圧振幅取得部、
複数のカードについての電圧振幅を記録して電圧振幅情報テーブルを生成する電圧振幅情報記録処理部、
生成された電圧振幅情報テーブルに含まれる複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価部、
前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部、
として機能させ、
前記劣化評価部は、所定の第2の判定閾値と前記電圧振幅の代表値との対比結果に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価し、
前記第2の判定閾値は、前記電圧波形から磁気データを読み取る際に用いられる第1の判定閾値よりも高い値に設定され、
前記劣化評価部は、前記同一カード判定部によって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記電圧振幅の代表値に基づいて前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する、
プログラム。」
第3 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
ア 原査定の拒絶の理由において引用した、本願の出願前に既に公知である、特開2005-285022号公報(以下、これを「引用文献1」という。)には、関連する図面と共に、次の事項が記載されている。(下線は当審で付加。以下同様。)
A 「【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るデータ通信システムの構成を図であり、図2は図1におけるリーダライタ装置、上位装置、及びセンタ装置の概略ブロック図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態のデータ通信システムは、N(Nは2以上の整数)台のリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N と、それぞれがデータ伝送路4-1 、4-2 、・・・4-N を介してリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N と相互にデータ通信が可能な上位装置2-1 、2-2 、・・・2-N と、データ伝送路5により上位装置2-1 、2-2 、・・・、2-N と相互にデータ通信が可能なセンタ装置3とから構成されている。
ここで、リーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N は磁気カードの書き込み及び読み取りを行う機能を有する。また、上位装置2-1 、2-2 、・・・2-N は、それぞれリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N に対するユーザインタフェースを有し、ユーザの操作に対する処理及びリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N の管理を行う。さらに、センタ装置3は上位装置2-1 、2-2 、・・・2-N の管理を行う。なお、各リーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N 、上位装置2-1 、2-2 、・・・2-N 、及びデータ伝送路4-1 、4-2 、・・・4-N は、同じ構成を有するため、以下の説明では、特に必要な場合以外は区別せずに、リーダライタ装置1、上位装置2、データ伝送路4として説明する。
【0012】
このデータ通信システムは、例えば公衆電話システム、セルフサービスのガソリンスタンドのPOSシステム等に適用することができる。公衆電話システムの場合、リーダライタ装置1と上位装置2とは電話機に内蔵され、センタ装置3は電話局に設置される。上記POSシステムの場合は、リーダライタ装置1と上位装置2とはガソリンスタンドのカードターミナルに配置され、センタ装置3は本社等に設置される。
【0013】
リーダライタ装置1は、図2(a)に示すように、このリーダライタ装置1全体の制御等を行う制御部11と、それぞれが制御部11に接続されたリードライト部12及び通信部13とを備えている。制御部11は、CPU11aとメモリ11bとを有する。CPU11aは各種処理を実行する処理装置であり、メモリ11bはCPU11aが各種処理を実行するときに用いるプログラム等が予め格納されたROM、CPU11aが各種処理を実行するときにデータ等を記憶するRAM、後述する閾値等を格納するEEPROM等からなる。リードライト部12は、磁気ヘッド、書き込み回路、及び読み取り回路等を具備しており、制御部11の制御により、磁気カードに対するデータの書き込み及び読み取りを行う。通信部13は、制御部11の制御により、データ伝送路4を介して上位装置2との間で相互にデータの送受信を行うことができる。
【0014】
上位装置2は、図2(b)に示すように、この上位装置2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続されたリーダライタ通信部22及びセンタ通信部23を備えている。制御部21は、CPU21aとメモリ21bとを有する。CPU21aは各種処理を実行する処理装置であり、メモリ21bはCPU21aが各種処理を実行するときに用いるプログラム等が予め格納されたROM、CPU21aが各種処理を実行するときにデータ等を記憶するRAM、後述する閾値等を格納するEEPROM等からなる。リーダライタ通信部22は、制御部21の制御により、データ伝送路4を介してリーダライタ装置1との間で相互にデータの送受信を行うことができる。また、センタ通信部23は、制御部21の制御により、データ伝送路5を介してセンタ装置3との間で相互にデータの送受信を行うことができる。」
B 「【0016】
以上の構成を有するデータ通信システムの動作について図3~8を参照しながら説明する。これらの図において、図3はセンタ装置3が上位装置2へ閾値を通知するときの動作を示すフロー図、図4はリーダライタ装置1のカード読み取り時の動作を示すフロー図、図5はリーダライタ装置1でリードエラーが発生した時に上位装置2がセンタ装置3へ障害通知を行うときの動作を示すフロー図、図6はリーダライタ装置1で読み取りができた時の上位装置2の動作を示すフロー図である。また、図7は磁気カードから読み取られたデータの波形を示す図であり、図8はリーダライタ装置が新品時から年月が経過する従って磁気ヘッドの磨耗、汚れ及び劣化等によって、読み取られるデータのレベルが低下する様子を示す図である。
【0017】
まず、図3に示すように、センタ装置3は上位装置2に対して、リーダライタ装置1で読み取られたデータが正常か否かを判定するために用いる閾値を送信する。即ち、センタ装置3では、リーダライタ装置1が磁気カードを読み取ったときに取得するレベルに対して正常とみなす値として、平均出力閾値(%)及び最小出力閾値(%)を予め設定し、メモリ31bに記憶しておく。これらの閾値は実験データに基づいて算出する。次に、センタ装置3は、平均出力閾値(%)及び最小出力閾値(%)をメモリ31bから読み出し、上位装置2へデータ伝送路5を通して送信する。送信するタイミングとしては、新品のリーダライタ装置1及び上位装置2を出荷し、所定の場所に設置した後が好適である。センタ装置3は上位装置2の設置場所及びデータ伝送路5上のアドレス(電話番号等)を管理しているので、全ての上位装置に対してデータを送信することができる。なお、平均出力閾値(%)及び最小出力閾値(%)は同一機種のリーダライタ装置について同一の値であってもよいし、個々に設定された値であってもよい。上位装置2は、受信したこれらのデータをメモリ21b(EEPROM等)に格納する。リーダライタ装置1では、製造時に標準磁気カードの読み取りを行い、読み取った磁気再生出力振幅の平均値を基準値としてメモリ11bに記憶する。
【0018】
ここで、前述した平均出力閾値、最小出力閾値及び基準値について具体例をあげて説明する。例えばリーダライタ装置1で製造時に標準磁気カードから読み取られたデータが図7(a)に示すような波形であったとする。この波形データにおいて横軸は時間軸を表し、縦軸は振幅を表す。リーダライタ装置1が新品の時は磁気ヘッドの磨耗や汚れがなく、読み取り能力が高いため、読み取られたデータの振幅は大きく、ばらつきも小さい。図7(a)の場合、ピークの最大振幅を100とすると、ピークは90~100の振幅を有し、ピークの平均値はほぼ95であるため、基準値を95とする。一方、出荷から年月が経過すると、磁気ヘッドの汚れ、磨耗等により出力レベルが図8に示すように低下する。本実施形態では、この図に示すように、平均出力閾値を基準値の60%、最小出力閾値を基準値の30%とする。そして、磁気カードから読み取られたデータの振幅の平均値については、図8(a)に示すように基準値の60%より大きければ正常、60%以下であれば平均値の警告範囲とし、最小値については図8(b)に示すように基準値の30%より大きければ正常、30%以下であれば最小値の警告範囲とする。」
C 「【0019】
次に、図4を参照しながらリーダライタ装置1のカード読み取り時の動作を説明する。
リーダライタ装置1に磁気カードを挿入すると(図4のステップS11)、リードライト部12は、制御部11の制御により、挿入された磁気カードに書き込まれているデータを読み取る(ステップS12)。読み取られたデータは制御部11へ送られる。制御部11は、読み取りが可能であるか否かを判定し(ステップS13)、可能であると判断すると(ステップS13でYES )、読み取られたデータのレベルを取得する(ステップS14)。取得するデータのレベルは、平均値及び最小値である。例えば読み取られたデータの波形が図7(b)であったとすると、ピークの最小値は最大振幅のほぼ30%、ピークの平均値は最大振幅のほぼ55%である。この最小値及び平均値は個々の磁気カードによって異なる。例えば古いカードは新しいカードよりも平均値が小さくなる。図7(b)の場合、平均値は基準値(最大振幅の95%)のほぼ58%であることから、図8(a)における平均値の警告範囲となり、最小値は基準値のほぼ33%であるから最小値の警告範囲に該当せず、図8(a)における平均値の警告範囲であるが、図8(b)における最小値の警告範囲外である。
次いで、読み取られたデータ及び取得したレベル(平均値、最小値)を基準値とともに通信部13からデータ伝送路4を経由して上位装置2へ送信するように制御する(ステップS15)。その後は磁気カードの利用による各種サービスを提供するための処理を行う。一方、制御部11は、読み取りが可能ではないと判断すると(ステップS13でNO)、エラー通知のためのデータを作成し、通信部13とデータ伝送路4を介して上位装置2へ送信するように制御する(ステップS16)。
【0020】
上位装置2は、リーダライタ装置1からエラー通知を受信すると、センタ装置3へ障害通知を送信する(図5のステップS21、22)。即ち、リーダライタ通信部22で受信したデータは制御部21へ送られ、制御部21は、エラー通知であることを識別すると、障害通知のためのデータを作成し、センタ通信部23からデータ伝送路5を経由してセンタ装置3へ送信するように制御する。センタ装置3では、通信部32が受信した障害通知が制御部31へ送られる。制御部31は、障害通知であることを識別すると、障害通知を送信してきた上位装置に接続されているリーダライタ装置に障害が発生していることをメモリ31bに記憶するとともに図示されていない表示部に表示する(ステップS23)。センタ装置3の管理者は、表示されている内容を確認し、障害が発生している装置に対する保守や修理を速やかに実行する。
【0021】
一方、上位装置2は、リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1で読み取られたデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信したときは(図6のステップS31)、その振幅をチェックし、正常か否かを判定する(ステップS32、33)。即ち、リーダライタ通信部22で受信したデータは制御部21へ送られ、制御部21は、受信されたデータがリーダライタ装置1で読み取られたデータ及びその振幅を表すデータであることを識別すると、以下の計算式に基づいて、読み取られたデータの状態を判定する。
平均値については、
{基準値×(平均出力閾値/100)}<平均値・・・正常
{基準値×(平均出力閾値/100)}≧平均値・・・磁気出力レベル低下(平均値の警告)
とし、最小値については、
{基準値×(最小出力閾値/100)}<最小値・・・正常
{基準値×(最小出力閾値/100)}≧最小値・・・磁気出力レベル低下(最小値の警告)
とする。これらの計算式は図8を参照しながら説明した事項を一般化したものであることは容易に理解できる。
【0022】
ステップS33で正常でないと判定された場合、図示されていない表示器を用いて警告(平均値の警告、最小値の警告を識別可能にする)を行うとともに、メモリ21bに設定されているワーニングカウンタの値が”10”に達したか否かを判定する(ステップS36)。そして、ワーニングカウンタの値が”10”に達していると判定した場合(ステップS36でYES )、障害通知のためのデータを作成し、センタ通信部23からデータ伝送路5を経由してセンタ装置3へ送信するように制御する(ステップS38)。センタ装置3は障害通知を受信すると、リーダライタ装置1の保守のための処理を実行する(ステップS39)。なお、ステップS38、39の内容は、前記したステップS22、23の内容と同じであるため、説明を省略する。
【0023】
ステップS33で正常であると判定された場合、メモリ21bに設定されているワーニングカウンタをクリアし(ステップS34)、次の処理(磁気カードの利用による各種サービスを提供するための処理)を実行する(ステップS35)。また、ステップS36でワーニングカウンタの値が”10”に達していないと判定された場合、ワーニングカウンタの値を”1”インクリメントし(ステップS37)、次の処理を実行する(ステップS35)。
【0024】
このように、本発明の実施形態によれば、リーダライタ装置1で磁気カードから読み取られたデータの振幅の平均値又は最小値が、リーダライタ装置1の新品時の振幅の平均値である基準値に対して各々の閾値(60%、30%)以下に低下した状態が所定回数(10回)連続して発生したときに、上位装置2からセンタ装置3へ障害通知を送信するので、磁気ヘッドの磨耗、汚れ及び劣化等により書き込み又は読み取りが不能になる前に保守を行うことが可能となる。従って、磁気カードの書き込み又は読み取りが不能になる事態を未然に防止することができる。」
D 「【図1】
[図:0001385995000001.jpg]
」
E 「【図2】
[図:0001385995000002.jpg]
」
F 「【図6】
[図:0001385995000003.jpg]
」
G 「【図7】
[図:0001385995000004.jpg]
」
H 上記Aの段落【0011】には、“N(Nは2以上の整数)台のリーダライタ装置1と、それぞれがN本のデータ伝送路4を介してリーダライタ装置1と相互にデータ通信が可能なN台の上位装置2と、データ伝送路5により上位装置2と相互にデータ通信が可能なセンタ装置3とから構成されているデータ通信システムにおける上位装置2”が記載されている。
I 上記Aの段落【0011】には、「上位装置2-1 、2-2 、・・・2-N は、それぞれリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N に対するユーザインタフェースを有し、ユーザの操作に対する処理及びリーダライタ装置1-1 、1-2 、・・・、1-N の管理を行う」ことが、さらに、段落【0014】には、「上位装置2は、・・・この上位装置2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続されたリーダライタ通信部22及びセンタ通信部23を備えている」ことが記載されている。
してみると、引用文献1には、“上位装置2は、それぞれリーダライタ装置1に対するユーザインタフェースを有し、ユーザの操作に対する処理及びリーダライタ装置1の管理を行い、また、この上位装置2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続されたリーダライタ通信部22及びセンタ通信部23を備えて”いることが記載されている。
J 上記Aの段落【0014】には、“制御部21は、CPU21aとメモリ21bとを有し、CPU21aは各種処理を実行する処理装置であり、また、メモリ21bはCPU21aが各種処理を実行するときに用いるプログラム等が予め格納されたROM、CPU21aが各種処理を実行するときにデータ等を記憶するRAM、閾値等を格納するEEPROM等からな”ることが記載されている。
K 上記Aの段落【0014】には、“リーダライタ通信部22は、制御部21の制御により、データ伝送路4を介してリーダライタ装置1との間で相互にデータの送受信を行うことができ、また、センタ通信部23は、制御部21の制御により、データ伝送路5を介してセンタ装置3との間で相互にデータの送受信を行うことができるものであ”ることが記載されている。
L 上記Bの段落【0017】には、“上位装置2は、センタ装置3から送信される平均出力閾値(%)及び最小出力閾値(%)をメモリ21b(EEPROM等)に格納する”ことが記載され、また、段落【0018】には、「平均出力閾値を基準値の60%、最小出力閾値を基準値の30%とする」ことが記載されている。
してみると、引用文献1には、“上位装置2は、センタ装置3から送信される平均出力閾値(60%)及び最小出力閾値(30%)をメモリ21b(EEPROM等)に格納”することが記載されているといえる。
さらに、上記Bの段落【0017】には、「リーダライタ装置1では、製造時に標準磁気カードの読み取りを行い、読み取った磁気再生出力振幅の平均値を基準値としてメモリ11bに記憶する」ことが記載されている。
M 上記Aの段落【0013】、上記C及び図6(上記F)には、“上位装置2は、リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信し、リーダライタ装置1の新品時の振幅の平均値である基準値に対して各々の閾値(60%、30%)以下に低下したか判定し、閾値以下の場合にはワーニングカウンタをインクリメントして、閾値以下でない場合にはワーニングカウンタをクリアし、ワーニングカウンタの値が連続して”10”に達していると判定すると、上位装置2からセンタ装置3へ障害通知を送信し、磁気ヘッドの磨耗、汚れ及び劣化等により書き込み又は読み取りが不能になる前に保守を行うことが可能となる”ことが記載されているといえる。
イ 上記AないしMの記載内容(特に、下線部を参照)からすると、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。
「N(Nは2以上の整数)台のリーダライタ装置1と、それぞれがN本のデータ伝送路4を介してリーダライタ装置1と相互にデータ通信が可能なN台の上位装置2と、データ伝送路5により上位装置2と相互にデータ通信が可能なセンタ装置3とから構成されているデータ通信システムにおける上位装置2であって、
上位装置2は、リーダライタ装置1に対するユーザインタフェースを有し、ユーザの操作に対する処理及びリーダライタ装置1の管理を行い、また、この上位装置2全体の制御等を行う制御部21と、それぞれが制御部21に接続されたリーダライタ通信部22及びセンタ通信部23を備えており、
制御部21は、CPU21aとメモリ21bとを有し、CPU21aは各種処理を実行する処理装置であり、また、メモリ21bはCPU21aが各種処理を実行するときに用いるプログラム等が予め格納されたROM、CPU21aが各種処理を実行するときにデータ等を記憶するRAM、閾値等を格納するEEPROM等からなり、
リーダライタ通信部22は、制御部21の制御により、データ伝送路4を介してリーダライタ装置1との間で相互にデータの送受信を行うことができ、また、センタ通信部23は、制御部21の制御により、データ伝送路5を介してセンタ装置3との間で相互にデータの送受信を行うことができるものであって、
上位装置2は、センタ装置3から送信される平均出力閾値(60%)及び最小出力閾値(30%)をメモリ21b(EEPROM等)に格納し、また、リーダライタ装置1では、製造時に標準磁気カードの読み取りを行い、読み取った磁気再生出力振幅の平均値を基準値としてメモリ11bに記憶し、
上位装置2は、リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信し、リーダライタ装置1の新品時の振幅の平均値である基準値に対して各々の閾値(60%、30%)以下に低下したか判定し、閾値以下の場合にはワーニングカウンタをインクリメントして、閾値以下でない場合にはワーニングカウンタをクリアし、ワーニングカウンタの値が連続して”10”に達していると判定すると、上位装置2からセンタ装置3へ障害通知を送信し、磁気ヘッドの磨耗、汚れ及び劣化等により書き込み又は読み取りが不能になる前に保守を行うことが可能となる、
上位装置2。」
2 引用文献2に記載された事項
原査定の拒絶の理由において引用した、本願の出願前に既に公知である、特開平2-208806号公報(以下、これを「引用文献2」という。)には、関連する図面と共に、次の事項が記載されている。
A 「第3図(a)~(c)は通帳読取部の1例構成図(a)と通帳内の磁気データ部(b,c)を示す。
従来の通帳取引の場合、同図(a)に示すように、顧客が通帳10を搬送路1の入口2より、案内に従い、同図(b)に示す磁気ストライプ(MS)11を読取り可能のように挿入する。図示されない入口センサで検出されたならば、ローラ9で搬送が行なわれ、MSリード/ライト部4の位置まで移動し位置決めセンサ3を通過した所で停止する。ここで、MSリード/ライト部4に設けられたMSヘッドを走査させてMSデータを読取る。
この時のスライスレベルは、通常リードと後述のライト後のチェックリードとも同じ一つのレベルに設定する方式、または通常リードは“L”レベル、チェックリードは“H”レベルとして安全度を高めた方式が適用されている。これにより読取られたデータは上位装置へ通知される。」(公報2頁左上欄下から2行-同右上欄15行)
B 「【第3図】
[図:0001385995000005.jpg]
」
第4 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明1とを対比する。
ア 引用発明1の「磁気カード」、「データ」、「リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッド」は、各々、本願発明1の「カード」、「磁気データ」、「磁気ヘッド」に相当する。
そして、引用発明1の「上位装置2」は、「リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信」するものであって、また、「上位装置2」の「リーダライタ通信部22」が、「制御部21の制御により、データ伝送路4を介してリーダライタ装置1との間で相互にデータの送受信を行う」ものであるから、「上位装置2」の「リーダライタ通信部22」が、「リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信」するものと認められる。
ここで、本願発明1の「電圧振幅取得部」が取得する「電圧振幅」に関して、発明の詳細な説明の段落【0056】には、「次に、本実施形態に係る電圧振幅取得部108の機能について、図10を参照しながら具体的に説明する。 電圧振幅取得部108は、電圧波形Wを入力した故障予測用コンパレータ131から受け付ける電圧信号(デジタル値)に基づいてカードTの電圧振幅を取得する。例えば、故障予測用コンパレータ131から受け付ける電圧信号に「1」を示すもので含まれる場合、電圧振幅取得部108は、電圧振幅Vmが閾値Vt2以上であると判定する。また、故障予測用コンパレータ131から受け付ける電圧信号の全てが「0」を示すものであった場合、電圧振幅取得部108は、電圧振幅Vmが閾値Vt2未満であると判定する」と記載され(下線は当審で付与。以下、同じ。)、さらに、段落【0059】には、「また、電圧振幅取得部108は、搬送機構120がカードTを搬送している間に、磁気ヘッド121及び故障予測用コンパレータ131を通じて取得された電圧信号(デジタル値)を読み取って電圧振幅(電圧振幅Vmが閾値Vt2以上か否かを示す情報)を取得する(ステップST22)。」と記載されていることから、本願発明1の「電圧振幅取得部」が取得する「電圧振幅」には、“電圧振幅に関する値”も含まれるものである。
してみると、引用発明1の「データの振幅の平均値及び最小値」と、本願発明1の「電圧振幅」とは、後記の点で相違するものの、“電圧振幅に関する値”の点では共通し、そして、引用発明1の「リーダライタ通信部22」と、本願発明1の「カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅を取得する電圧振幅取得部」とは、後記の点で相違するものの、“カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅に関する値を取得する電圧振幅取得部”の点では共通する。
イ 引用発明1の「データの振幅の平均値」、「データの振幅及び最小値」の各々は、本願発明1の「電圧振幅の代表値」に相当する。
そして、引用発明1の「上位装置2」は、「磁気ヘッドの磨耗、汚れ及び劣化等により書き込み又は読み取りが不能になる前に保守を行うことが可能と」するものであって、そして、「リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信し、リーダライタ装置1の新品時の振幅の平均値である基準値に対して各々の閾値(60%、30%)以下に低下したか判定し、閾値以下の場合にはワーニングカウンタをインクリメントして、閾値以下でない場合にはワーニングカウンタをクリアし、ワーニングカウンタの値が連続して”10”に達している」か「判定する」ものであり、また、この制御は「上位装置2」の「制御部21」が行っているものと認められる。
してみると、引用発明1の「上位装置2」の「制御部21」と、本願発明1の「生成された前記電圧振幅情報テーブルに含まれる複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価部」とは、後記の点で相違するものの、“複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価部”の点では共通する。
そして、引用発明1の「閾値(60%、30%)」は、本願発明1の「所定の第2の判定閾値」に相当し、引用発明1の「リーダライタ装置1から、リーダライタ装置1のリードライト部12の磁気ヘッドで読み取られた挿入された磁気カードに書き込まれているデータ及びそのデータの振幅の平均値及び最小値、並びに基準値を表すデータを受信し、リーダライタ装置1の新品時の振幅の平均値である基準値に対して各々の閾値(60%、30%)以下に低下したか判定し、閾値以下の場合にはワーニングカウンタをインクリメントして、ワーニングカウンタの値が連続して”10”に達している」か「判定する」ことは、本願発明1の「前記劣化評価部は、所定の第2の判定閾値と前記電圧振幅の代表値との対比結果に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価」することに相当する。
ウ 引用発明1の「上位装置2」は、「リーダライタ通信部22」、「制御部21」を備え、また、「磁気カード」に対する処理を行う「リーダライタ装置1に対するユーザインタフェースを有し、ユーザの操作に対する処理及びリーダライタ装置1の管理を行」うものであるから、本願発明1の「カード処理装置」に対応するものである。
したがって、本願発明1と引用発明1との間には、以下の一致点と相違点とがある。
〈一致点〉
「カードから磁気データを読み取る磁気ヘッドから出力される電圧波形の電圧振幅に関する値を取得する電圧振幅取得部と、
複数の電圧振幅の代表値に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する劣化評価部と、
を備え、
前記劣化評価部は、所定の第2の判定閾値と前記電圧振幅の代表値との対比結果に基づいて磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する、
カード処理装置。」
〈相違点1〉
「電圧振幅に関する値」が、本願発明1では、「電圧振幅」そのものであるのに対して、引用発明1では、「データの振幅の平均値及び最小値」である点。
〈相違点2〉
本願発明1では、「複数のカードについての電圧振幅を記録して電圧振幅情報テーブルを生成する電圧振幅情報記録処理部」を備え、さらに、「劣化評価部」の「複数の電圧振幅の代表値」が「生成された前記電圧振幅情報テーブルに含まれる複数の電圧振幅の代表値」であるのに対して、引用発明1では、そのような「電圧振幅情報記録処理部」を備えておらず、そのため、「データの振幅の平均値及び最小値」がそのようなテーブルに含まれるものでもない点。
〈相違点3〉
本願発明1では、「前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部」を備え、「前記劣化評価部は、前記同一カード判定部によって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記電圧振幅の代表値に基づいて前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する」ものであるのに対して、引用発明1では、その旨の特定がされていない点。
〈相違点4〉
「前記第2の判定閾値」が、本願発明1では、「前記電圧波形から磁気データを読み取る際に用いられる第1の判定閾値よりも高い値に設定され」るものであるのに対して、引用発明1では、「閾値(60%、30%)」にその旨の特定がされていない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑み、先に相違点2について判断する。
引用発明1は、振幅の平均値及び最小値が、閾値(60%、30%)以下に低下したか判定し、閾値以下である場合はワーニングカウンタをカウントして、閾値以下でない場合にはワーニングカウンタをクリアするものであるから、過去の振幅を記録する必要はなく、振幅を記録したテーブルを設ける理由が存在しない。
また、上記第3の2の引用文献2には、磁気データの読み取りレベルを、通常リードでは“L”レベルとし、ライト後のチェックリードでは“H”レベルとして安全度を高める技術が記載されているが、引用文献2には、読み取った磁気データの振幅を記録したテーブルを生成することに関しては記載されていない。
さらに、本願発明1の上記相違点2に係る構成が周知の技術であるとも認められない。
したがって、他の相違点については検討するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明1、引用文献2に記載された技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2 本願発明2ないし4について
本願発明2ないし4は、本願発明1を更に限定したものであるので、同様に、当業者であっても引用発明1、引用文献2に記載された技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明5について
本願発明5は、本願発明1の「カード処理装置」を「方法」の観点から記載したものに過ぎず、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1、引用文献2に記載された技術に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
4 本願発明6について
本願発明6は、本願発明1の「カード処理装置」を「プログラム」の観点から記載したものに過ぎず、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明1、引用文献2に記載された技術に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
第5 原査定の概要及び原査定についての判断
原査定は、請求項1~7について、引用文献1及び2(上記第3の引用文献1及び2)に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないというものである。
<特許法29条2項について>
上記第4(1)に示した相違点2は、原査定の引用文献1及び2には記載されておらず、本願出願前における周知技術でもないので、本願発明1~6は、当業者であっても、原査定における引用文献1及び2に基づいて容易に発明できたものとはいえない。したがって、原査定を維持することはできない。
第6 当審拒絶理由について
1 特許法36条6項1号(サポート要件)について
当審では、
請求項1に「前記搬送機構によって搬送されたカードが、過去に搬送速度を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部と」、及び「前記劣化評価部は、前記同一カード判定部によって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記搬送速度の代表値に基づいて前記搬送機構の劣化の度合いを評価する」と記載されているが、請求項1において「搬送機構の劣化を評価する」ための構成として、発明の詳細な説明に記載の、搬送機構120、搬送速度取得部104、搬送速度情報記録処理部105、劣化評価部106などが記載されておらず、請求項1の記載は,発明の詳細な説明の範囲を超えて特許請求するものである、
旨の拒絶の理由を通知しているが、令和4年6月3日付けの補正において、「搬送機構」に関する記載が削除され、「前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部」、及び、「前記劣化評価部は、前記同一カード判定部によって互いに同一ではないと判定された異なる複数のカードについての前記電圧振幅の代表値に基づいて前記磁気ヘッドの劣化の度合いを評価する」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
2 特許法36条6項2号(明確性)について
当審では、
請求項1の記載に「前記搬送機構によって搬送されたカード」とあるが、この記載より前に「搬送機構」に関して記載されておらず、さらに、請求項1の記載に「過去の搬送速度を記録した」とあるが、「搬送速度」とは何か、また,請求項1においては、搬送速度の記録を行うことも記載されておらず、不明確である、
旨の拒絶の理由を通知しているが、令和4年6月3日付けの補正において、「搬送機構」に関する記載が削除され、「前記磁気ヘッドによって磁気データを読み取られたカードが、過去に電圧振幅を記録したカードと同一か否かを判定する同一カード判定部」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-010713