商標拒絶査定不服審判
2021-010413
オロシー、オロジー
- 審判番号
- 2021-010413
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-017625
- 請求日
- 2021年08月05日
- 審決日
- 2022年04月12日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社スペースエンジン
- 【請求人代理人】橘 和之
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-WY (W3542) / T18 .262-WY (W3542) / T18 .263-WY (W3542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-17625拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「orosy」の文字を標準文字で表してなり、第35類「広告業,市場調査又は分析,商品の売買契約の代理・取次ぎ・媒介,商品の販売に関する情報の提供,人材の紹介又は斡旋,商品の輸出入に関する事務の代理又は代行,商品の販売に関する事務の代理又は代行,請求書発行事務の代理又は代行」及び第42類「電子計算機用プログラムの提供」を指定役務として、令和2年2月19日に登録出願されたものである。
なお、本願は、令和3年1月22日付けで拒絶理由の通知がされ、同年3月2日に意見書が提出されたが、同年7月9日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年8月5日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6312535号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、令和元年10月15日に登録出願、第35類「広告,商業又は広告のための展示会の企画・運営,実演者に関する事業の管理,コンピュータネットワークにおけるオンラインによる広告,販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介,他人の商品及びサービスのライセンスに関する事業の管理,販売促進のための検索エンジンの検索結果の最適化,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供,広告用材料のデザインの考案,広報活動のためのコミュニケーション戦略に関する助言,コンピュータソフトウェア制作のマーケティング」を含む第35類並びに第3類、第9類、第16類、第18類、第21類、第25類、第28類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同2年11月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「orosy」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は辞書等に掲載のない語であり、また、本願商標の指定役務の分野において、特定の意味合いを有する語として知られているとの事情も見いだせないから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として看取されるものである。
そして、特定の意味合いを想起させない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、本願商標は、その構成文字に相応して「オロジー」又は「オロシー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲のとおり、図形と文字とからなる結合商標であるところ、外観上、図形部分と文字部分とは明確に分離していること、また、図形部分からは、特定の称呼及び観念が生じるものとは認められないことから、図形部分は、文字部分である「OLOGY」(やや図案化されている。)の欧文字とは、観念的に密接な関連性を有しているといえず、一連一体の称呼が生じるともいえないことからすると、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認めることはできない。
そうすると、引用商標においては、図形部分及び文字部分がそれぞれ独立して自他商品役務の識別標識としての機能を果たし得るといえ、当該文字部分を要部として抽出し,他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである。
そして、引用商標の文字部分である「OLOGY」は、一般的な辞書等に掲載のない語であり、また、引用商標の指定商品及び指定役務の分野において、特定の意味合いを有する語として認識されているというような事情も見いだせないから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として看取されるものである。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、上記(1)と同様の理由により「オロジー」又は「オロギー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否を検討するに、本願商標と引用商標は上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、構成全体の外観においては、図形の有無の差異を有することから、全体の構成を異にするものである。
また、本願商標と引用商標の要部である「OLOGY」の文字部分とを比較しても、本願商標は全て小文字で標準文字により表されているのに対し、引用商標の文字部分は全て大文字でやや図案化されて表されており、さらに、第2文字目において「r」と「L」、第4文字目において、「s」と「G」の文字が相違するものであることから、両者は、視覚的な印象が著しく相違し、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本願商標は、「オロジー」又は「オロシー」の称呼が生じるのに対し、引用商標は、「オロジー」又は「オロギー」の称呼が生じるところ、両者の称呼は、「オロジー」の称呼を共通にする場合があるものの、それ以外の称呼は4音という少ない音数の中の第3音目において「ジ」と「ギ」又は「シ」と「ジ」若しくは「ギ」の音の差異があり、かつ、いずれも長音を伴うため強調されるように発音されることからすれば、両者をそれぞれ一連に称呼したときは、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、本願商標と引用商標は、共に特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念については比較できないものであり、称呼については、複数の称呼のうち1つの称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては、全体の構成を異にし、かつ、本願商標と引用商標の文字部分との対比においても、視覚的な印象が著しく相違し、明確に区別できるものであるから、両商標の比較において、称呼の共通性が外観における差異を凌駕するとはいい難く、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-010413