2021-010191
操作ジェスチャの入力中に,及び,仮想装置の操作に関連して,複雑な触覚刺激を提供するシステム及び方法
- 審判番号
- 2021-010191
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-027831外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年07月30日
- 審決日
- 2022年10月31日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】イマージョン コーポレーション
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】大貫 敏史
- 【請求人代理人】江口 昭彦
- 【請求人代理人】内藤 和彦
- 分類
- P18 .113-WY (G06F) / P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 16項目
第1 手続の経緯
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本願は、2010年(平成22年)7月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2009年7月22日、米国)を国際出願日とする特願2012-521762号の一部を、平成27年10月8日に新たな特許出願(特願2015-200105号)とし、その一部を、平成29年6月6日に新たな特許出願(特願2017-112038号)とし、その一部を、平成31年2月19日に新たな特許出願(特願2019-27831号)としたものであって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
の却下の決定、拒絶査定
いう。)
第2 原査定の概要
原査定(令和3年3月29日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
理由1(新規性) 本願請求項1-6、8-13に係る発明は、以下の引用文献Aに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
引用文献等一覧
A.国際公開第2008/042745号
第3 当審拒絶理由の概要
理由1(新規性) 本願請求項1、8に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
理由2(進歩性) 本願請求項1-13に係る発明は、引用文献1-4に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2005-332063号公報(当審において新たに引用した文献)
2.特開2007-82020号公報(当審において新たに引用した文献)
3.特表2007-531113号公報(当審において新たに引用した文献)
4.米国特許出願公開第2007/0150826号明細書(当審において新たに引用した文献)
第4 本願発明
本願請求項1-15に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明15」という。)は、令和4年9月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-15に記載された事項により特定される発明であって、本願発明1は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】触覚刺激を提供するように構成されたシステムであって、ユーザの操作ジェスチャに関連する出力信号を生成するように構成されたユーザインタフェースと、触覚刺激を生成するように構成されたアクチュエータと、コンピュータプログラム命令を実行するように構成された一又は複数のプロセッサとを備え、前記コンピュータプログラム命令は、前記ユーザインタフェースによって生成された出力信号を受信し、前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し、生成される前記操作ジェスチャの実行に関連付けられた触覚刺激であって、前記触覚刺激に、前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激を決定し、前記アクチュエータを制御して前記触覚刺激を生成するように構成され、前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む、システム。」
なお、本願発明2-15の概要は以下のとおりである。
本願発明2-6、12、14は、本願発明1を減縮した発明である。
本願発明7は、本願発明1に対応する「方法」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
本願発明8-11、13、15は、本願発明7を減縮した発明である。
第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1及び引用発明
(1) 引用文献1
当審拒絶理由において引用された、引用文献1には、図面とともに、以下の記載がある(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。
ア 【図8】、【図11】
「【図8】[図:0001390187000001.jpg]【図11】[図:0001390187000002.jpg]」
イ 段落【0050】-【0054】
「【0050】次に、触覚入力機能付きの携帯電話機100の内部構成例及び感触フィードバック入力方法について説明をする。図6は、触覚入力機能付き携帯電話機100の内部構成例を示すブロック図である。図6に示す携帯電話機100は、下部筐体10の回路基板17に各機能のブロックを実装して構成される。なお、図1~図5に示した各部及び手段と対応する部分は、同一符号で示している。携帯電話機100は、制御手段15、操作パネル18、受信部21、送信部22、アンテナ共用器23、入力検出手段45、アクチュエータ25a~25d、表示手段29、電源ユニット33、カメラ34及び記憶手段35を有している。【0051】続きを表示(全11行)図6に示す入力検出手段45は、図2では静電容量方式の入力デバイスを説明したが、カーソリングと選択の機能を区別できるものであれば何でも良く、例えば、抵抗膜方式、表面波弾性方式(SAW)、光方式、複数段方式タクトスイッチ等の入力デバイスであっても良く、好ましくは位置情報と力情報を制御手段15に与えられる構成の入力デバイスであれば良い。上述の入力検出手段45は操作者30の指30aを介して少なくとも位置検出信号S1および入力量(押圧力;加圧力F)となる入力検出信号S2が入力される。【0052】制御手段15は、A/Dドライバ31、CPU32、画像処理部26及びアクチュエータ駆動回路37を有している。A/Dドライバ31には、入力検出手段45からの位置検出信号S1および入力検出信号S2が供給される。A/Dドライバ31ではカーソリングとアイコン選択の機能を区別するために位置検出信号S1および入力検出信号S2よりなるアナログ信号をデジタルデータに変換する。この他にA/Dドライバ31は、このデジタルデータを演算処理して、カーソリング入力かアイコン選択情報かを検出し、カーソリング入力かアイコン選択かを区別するフラグデータD3あるいは位置情報D1または入力検出情報D2をCPU32に供給するようになされる。これらの演算はCPU32内で実行してもよい。【0053】A/Dドライバ31にはCPU32が接続される。CPU32はシステムプログラムに基づいて当該電話機全体を制御するようになされる。記憶手段35には当該電話器全体を制御するためのシステムプログラムデータが格納される。図示しないRAMはワークメモリとして使用される。CPU32は電源オンと共に、記憶手段35からシステムプログラムデータを読み出してRAMに展開し、当該システムを立ち上げて携帯電話機全体を制御するようになされる。例えば、CPU32は、A/Dドライバ31からの入力データD1~D3を受けて所定の指令データDを電源ユニット33や、カメラ34、記憶手段35、アクチュエータ駆動部37、映像&音声処理部44等のデバイスに供給したり、受信部21からの受信データを取り込んだり、送信部2へ送信データを転送するように制御する。【0054】この例で、CPU32は、入力検出手段45から得られる入力検出情報D2と予め設定された押下判定閾値Fthとを比較し、当該比較結果に基づいてアクチュエータ25a~25d等を振動制御するようにアクチュエータ駆動部37を制御する。例えば、入力検出手段45の押下位置における入力検出面から伝播される触覚をA及びBとすると、触覚Aは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を低周波数かつ小振幅の振動パターンから、高周波数かつ大振幅の振動パターンに変化させることによって得られる。また、触覚Bは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を高周波数かつ大振幅の振動パターンから、低周波数かつ小振幅の振動パターンに変化させることよって得られる。」
ウ 段落【0068】-【0071】
「【0068】図8A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その1)を示す図である。図8Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図8Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。図8A及びBにおいて、横軸はいずれも時間tである。【0069】一般に、ボタンスイッチ操作等において、入力モーションピークが存在する。設計通りの押下速度(操作入力速度)である場合、その加圧力Fは30[gf]乃至240[gf]程度であることが知られている。図8Aに示す加圧力分布波形Iは、入力装置設計時に基準とした、Z方向への押下速度による加圧力Fを反映したものである。【0070】この例で入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第1の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。【0071】このようにすると、入力検出手段45が入力装置設計時に基準とした加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T1が設けられる。この空白期間Txは、Z方向への押圧速度に応じて可変するようになされる。」
エ 段落【0080】-【0082】
「【0080】図11A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その4)を示す図である。図11Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図11Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。横軸はいずれも時間tである。【0081】図11Aに示す加圧力分布波形IVは、図10Aに示した押下速度よりも、更に遅く、つまり、ボタンアイコン等をいわゆる長押した場合の加圧力Fを反映したものである。この例でも、図8Aと同様にして、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t14に振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t24に振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。【0082】このようにすると、入力検出手段45がボタンアイコン等が長押しされた場合の加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T3(T4>T3)が設けられ、押し込んだまま状態では、触覚が得られないようにしている。このように、加圧力Fを検出し、この加圧力Fを反映した入力検出情報D2をパラメータとして触覚発生アルゴリズムに加えることで、実際のスイッチの入力触覚に対応した触覚を発生させることが可能になる。」
(2) 引用発明
よって、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されているものと認められる。
「触覚入力機能付きの携帯電話機100であって、携帯電話機100は、制御手段15、入力検出手段45、アクチュエータ25a~25d、を有しており、制御手段15は、A/Dドライバ31、CPU32、画像処理部26及びアクチュエータ駆動回路37を有しており、A/Dドライバ31には、入力検出手段45からの位置検出信号S1および入力検出信号S2が供給され、A/Dドライバ31にはCPU32が接続され、CPU32はシステムプログラムに基づいて当該電話機全体を制御するようになされ、入力検出手段45の押下位置における入力検出面から伝播される触覚をA及びBとすると、触覚Aは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を低周波数かつ小振幅の振動パターンから、高周波数かつ大振幅の振動パターンに変化させることによって得られ、また、触覚Bは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力検出面を高周波数かつ大振幅の振動パターンから、低周波数かつ小振幅の振動パターンに変化させることよって得られ、入力モーションピークが存在する、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第1の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御し、このようにすると、入力検出手段45が入力装置設計時に基準とした加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができ、なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T1が設けられ、この空白期間Txは、Z方向への押圧速度に応じて可変するようになされ、ボタンアイコン等をいわゆる長押した場合でも、同様にして、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t14に振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t24に振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する、触覚入力機能付きの携帯電話機100。」
2 引用文献2-4
(1) 引用文献2
当審拒絶理由において引用された、引用文献2の段落【0120】-【0123】には、以下の記載がある。
「【0120】(変形例3)また他の変形例としては、接触入力の継続時間に基づいて、振動、熱、および触覚情報を含む少なくともいずれかの力覚情報の強弱の変化において、連続的変化や離散的変化などの変化の態様で、出力する力覚情報出力部を、さらに備える。【0121】図14は、変形例3による情報表示装置の機能的ブロック図である。この情報表示装置50は、力覚情報出力制御部58と、バイブレータ57を備え、継続時間の経過と、判定される設定情報の変更をバイブレータ57による振動の連続的変化および断続的変化によって操作者に知らしめるものである。【0122】また、他のハプティクス(haptics=触覚学)デバイスを使ってタッチパネル3を振動させることによって、触っている間、振動強度を徐々に強くしたり、断続的に振動強度を高めるなどのフィードバック出力をなして操作者に変化を予想させることができる。【0123】このようにして、接触時間の経過、すなわち接触する継続時間に従って、音声の強弱や高低の変化、および力覚情報の変化を、連続的変化と離散的変化の態様で出力することによって、設定しようとする内容の変化を操作者に予想させることができるので、操作者にとって効率の高い設定操作が可能となる。」
(2) 引用文献3
当審拒絶理由において引用された、引用文献3には、以下の記載がある。
ア 段落【0080】
「【0080】このフィードバックは、音声、ビープ、トーン又は音楽のような音声フォーマット、装置ディスプレイ上の指標のような視覚的フォーマット、振動型のフォーマット、又は適切な他の何らかのフィードバックフォーマットを含んでもよい。音声フィードバックはユーザインターフェースのスピーカ又は装置10のヘッドフォンジャックを通じて用意されてもよいし、バイブレーションフィードバックは装置10のユーザインターフェースバイブレーション生成モジュールを介して用意されてもよい。聴覚的な、視覚的な及び振動的なフィードバックは複数のフィードバックインジケータに機能を提供するように変形されてよい。一例として、振動フィードバックは、或る持続期間にわたって周波数及び振幅を単独に又は様々な組み合わせで時間と共に変化させてもよい。フィードバックの豊富さ及び複雑さは、音声フィードバックと組み合わせて振動フィードバックを使用するように、様々なタイプの組み合わせで次々とフィードバックを使用することで拡張されてもよい。場合によっては、1以上の認識されたジェスチャーがそれら自身の各自のフィードバックを有するように、フィードバックはジェスチャー固有でもよい。例えば、或るジェスチャーが認識された場合、装置は特定のトーンで又は特定の回数だけビープ音を鳴らしてもよく、1以上の他のジェスチャーが認識される場合、ビープ音又はビープ回数は異なってもよい。オーディオフィードバックを用いることは、速やかな視覚的な画面での表明や機能を有しないジェスチャー(例えば、セルラ電話で何らかの電話番号を呼び出すこと等)にとって特に有意義かもしれない。或る実施例では、別のタイプのフィードバックがコンテキスト又はアプリケーション固有でもよい。様々な状況(コンテキスト)は、装置状態(何のアプリケーションが着目され又は使用されているか、バッテリレベル、利用可能なメモリ、(静かな又はサイレントモードのような)ユーザにより規定された状態等)を含んでよい。例えば、携帯装置はジェスチャー入力に応じて振動的なフィードバックを利用してもよいし、オーディオフィードバックでサイレントモードではそれ以外が使用されてもよい。このフィードバックプロセスは、コンピュータ又は他の素子の携帯モーション入力装置により使用されてもよい。」
イ 段落【0112】
「【0112】図17は特定の機能に対応付けられるジェスチャー例を示す。例えば、携帯装置10がセルラ電話を構成する場合、ユーザは装置10をハート型に動かし(250)、そのユーザのガールフレンド、ボーイフレンド又は配偶者を呼び出してもよいし、家の形に動かし(252)、ユーザの家に電話してもよい。他の例では、携帯装置が、ファイル又はデータを管理するアプリケーションを実行するPDAその他の装置を構成する場合、Cの形のジェスチャー(254)で装置を動かすことは、データをコピーするコマンドでもよいし、Oの形のジェスチャー(256)はファイルを開くコマンドでもよいし、Dの形のジェスチャー(258)はデータを削除するコマンドでもよいし、Xの形のジェスチャー(260)はファイル又はアプリケーションを終了するコマンドでもよい。ジェスチャーとそれらに意図される機能又は動作との間の論理的な関係(例えば、“O”とファイルを開くこと(open)との関係)は、ユーザのやりとり及び学習を更に促す。」
ウ 【図17】
「【図17】[図:0001390187000003.jpg]」
エ 段落【0115】-【0116】
「【0115】上述したように、携帯装置10でモーション入力に使用されるジェスチャーは、使用している又は着目している特定のアプリケーション、アプリケーションに関する特定の装置状態、或いは特定のモデル化された環境又はそれらの任意の組み合わせ若しくは他の任意のコンテキストのような特定の状況に基づいて異なる意味(例えば、機能、動作、タスク等)を持っていてもよい。例えば、特定のジェスチャーは、装置でウェブブラウザが動作している場合に、ページをスクロールアップするコマンドとして関連付けてもよいし、カレンダープログラムが動作している場合に、そのジェスチャーは別の日を調べるコマンドとして対応付けられてもよい。使用するアプリケーションのような、状況に依存して異なるコマンドに特定のジェスチャーを対応付ける機能は、装置の機能性を大きく向上させる。【0116】或る実施例では、ジェスチャーが状況に依存して異なるコマンドにマッピングされるならば、携帯装置は、より簡易なモーション検出素子を利用することができる。一例として、携帯装置は特定のモーション検出素子を含み、携帯装置が20個の異なるジェスチャーを認識及び区別することしかできないようにしてもよい。各ジェスチャーが4つの異なるアプリケーションの各々について異なる機能に対応付けられる場合、20個の固有のジェスチャーしか認識できない能力でも、その装置に関して80個もの異なる機能(アプリケーション毎に20個ずつ)を用意できる。各ジェスチャーが自身の機能に関連付けられていた場合は、着目しているアプリケーションが何であろうと;装置全体の能力は低減され、いくつかのジェスチャーは何らかのアプリケーションで使用されにくくなるかもしれない。複雑な素子をより少なく利用する能力は、状況に応じてジェスチャーを複数の機能に対応付ける結果、より少ないジェスチャーの間で認識及び区別を行うことができ、その能力は装置で使用される素子のコストを減らす恩恵をもたらし、装置を制御するのに必要なジェスチャーを物理的に学習するタスクを簡易化することもできる。上述したように、ジェスチャーは、使用中のアプリケーションに、装置の状態に、モデル化した環境に又は他の状況に依存して異なる機能に、動作に又はタスクに対応付けられてよい。場合によっては、ジェスチャーは特定のアプリケーションの状態に依存して異なる機能に対応付けられる。例えば、ワードプロセシングプログラムの場合に、或るジェスチャーはプログラムのある状態(例えば、メニュー状態)で或る機能を有するが、ワードプロセシングプログラムの別の状態(例えば、書類編集状態)では同じジェスチャーが異なる機能を有してもよい。この場合、ジェスチャー機能の対応関係に関連するコマンドマップは、そのような状態毎のジェスチャーマッピングを含んでいてもよい。」
(3) 引用文献4
当審拒絶理由において引用された、引用文献4の段落【0081】-【0082】には、以下の記載がある。
「[0081] In some embodiments, in addition to visual feedback, the device supplies non-visual feedback to indicate progress towards satisfaction of the user input condition. The additional feedback may include audible feedback (e.g., sound(s)) or physical feedback (e.g., vibration(s)).[0082] The device transitions (606) to the second user-interface state if the condition is satisfied. In some embodiments, in addition to visual feedback, the device supplies non-visual feedback to indicate satisfaction of the user input condition. The additional feedback may include audible feedback (e.g., sound(s)) or physical feedback (e.g., vibration(s)).」
(当審訳:
[0081] いくつかの実施形態では、視覚的なフィードバックに付加して、デバイスは、ユーザ入力条件を満たす方向への進捗を示すために、非視覚的なフィードバックを与える。付加されるフィードバックとしては、可聴フィードバック(例えば、(単複の)音)、又は、物理的フィードバック(例えば、(単複の)振動)を含み得る。
[0082] 条件が満たされた場合、デバイスは、第2のユーザインタフェースの状態にと遷移する(606)。いくつかの実施形態では、視覚的フィードバックに付加して、デバイスは、ユーザ入力条件が満たされたことを示す非視覚的なフィードバックを与える。追加されるフィードバックとしては、可聴フィードバック(例えば、(単複の)音)、又は、物理的フィードバック(例えば、(単複の)振動)を含み得る。)
3 引用文献Aについて
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献Aには、以下の記載がある。
(1) 段落[0030]
「[0030] In one embodiment, haptic effects can be applied to various menu navigation steps. For a user holding a hand held haptic enabled device, the haptics can be directed to the housing such that the user's hand holding the device will experience the haptic effect. For example, when using a touchscreen, if the user hovers over a top level menu choice and a sub-menu exists for that choice, then a light haptic effect simulating a soft button click (first haptic effect) can be played as the graphics display the preview sub-menu items. If there is no sub-menu attached to that particular menu item (or no valid choices exist) then a second haptic effect can be generated, for example a buzz created by series of pulses. If the user then selects the top level menu item, a strong haptic effect simulating a sharp button click (third haptic effect) can be played. If the user decides to move to another top-level menu a fourth haptic effect can be played when entering the new menu. The fourth haptic effect can be the same as the first haptic effect if it is a similar menu item. These haptic effects, resulting while a user finger is still hovering over a surface, i.e., before contract has been made, would be directed to the other hand that is holding the haptic device.」
(当審訳(パテントファミリ文献である特表2010-506302号公報を参照):
一実施形態において、触覚的効果は、様々なメニューナビゲーションステップに適用され得る。手持ち式の触覚デバイスを持つユーザに対して、該デバイスを持つユーザの手が触覚的効果を体験するように、触覚作用をハウジングに向けることができる。例えば、タッチパネルを使用する際、ユーザがトップレベルメニュー選択上において迷い、その選択に対してサブメニューが存在する場合において、画面表示としてプレビューサブメニューアイテムが表示される際に、ソフトなボタンクリックをシミュレートする軽い触覚的効果(第1の触覚的効果)が奏される。その特定のメニューアイテムに付随するサブメニューがない(または有効な選択肢が存在しない)場合において、例えば、一連のパルスにより生成されるブザー等の、第2の触覚的効果が生成され得る。次いで、ユーザがトップレベルメニューアイテムを選択する場合、はっきりとしたボタンクリックをシミュレートする強い触覚的効果(第3の触覚的効果)が奏される。ユーザが他のトップレベルメニューに移動することを決定する場合、新しいメニューを入力する際、第4の触覚的効果が奏される。第4の触覚的効果は、それが同様のメニューアイテムである場合、第1の触覚的効果と同一であり得る。ユーザの指が表面上方で迷っている間、すなわち、接触する前に得られるこれらの触覚的効果は、触覚装置を持っているもう一方の手に向けられる。)
(2) 段落[0033]
「[0033] In one embodiment, gestures can be recognized such as a virtual jog dial. A jog dial recognizes rotation and when performed above a proximity active surface can be recognized without the surface being touched. A movement in the x, y and/or z direction can also be recognized. As an example, haptic effects can be attached to the use of the virtual jog wheel. A first haptic effect can be played at regular intervals of the jog wheel to give the user an indication and confirmation of progress in moving the wheel. A second haptic effect can be output when the user reaches the end of a list that the jog wheel is controlling. These jog and/or x, y, z motions can be recognized even when performed with proximity sensing, over a mechanical alpha/numeric keypad such as which exists on most cell phones today.」
(当審訳:
一実施形態において、仮想ジョグダイアルのように、手まね即ちジェスチャを認識することができる。ジョグダイアルは、回転を認識し、近接アクティブ表面の上方で実行される場合、表面が触れられることなく認識され得る。また、x、yおよび/またはz方向への移動も認識され得る。一実施例として、触覚的効果は、仮想ジョグホイールの使用に付随し得る。第1の触覚的効果は、ユーザにホイールの移動の進捗の表示または確認を提供するために、ジョグホイールの一定間隔で奏するように利用され得る。ユーザが、ジョグホイールが制御しているリストの最後に達する際、第2の触覚的効果が出力され得る。今日ほとんどの携帯電話機上に存在するような機械的アルファベット/数字キーパッド上で、近接感知で実行される場合でさえ、これらのジョグおよび/またはx、y、z運動は認識され得る。)
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1) 対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「触覚入力機能付きの携帯電話機100」は、本願発明1の「触覚刺激を提供するように構成されたシステム」に相当する。
イ 引用発明の「入力検出手段45」は、「制御手段15」における「A/Dドライバ31」に対して、「位置検出信号S1および入力検出信号S2」を「供給」するから、本願発明1の「ユーザの操作ジェスチャに関連する出力信号を生成するように構成されたユーザインタフェース」に相当する。
ウ 引用発明における「第1の振動パターンPa」と「第2の振動パターンPb」を発生する「アクチュエータ25a~25d」は、本願発明1の「触覚刺激を生成するように構成されたアクチュエータ」に相当する。
エ 引用発明の「携帯電話機100」の「制御手段15」が、「CPU32」を備えることは、「CPU32はシステムプログラムに基づいて当該電話機全体を制御するようになされ」るから、本願発明1の「コンピュータプログラム命令を実行するように構成された一又は複数のプロセッサとを備え」ることに相当する。
オ 引用発明において、「入力モーションピークが存在する」場合(【図8】を参照。)や、「ボタンアイコン等をいわゆる長押した場合」(【図11】を参照)である、操作者による一連の操作は、第1の区間[t=0~t11(又はt14)]、第2の区間[t=t11(t14)~t21(t24)]、第3の区間[t=t21(t24)以降]を含むから(引用文献1の【図8(A)】、【図11(A)】を参照。)、本願発明1の「前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャ」と「前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持する中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャ」である点で共通するといえる。
よって、引用発明の「入力モーションピークが存在する、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第1の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御し」ていることは、本願発明1の「前記コンピュータプログラム命令は」、「前記ユーザインタフェースによって生成された出力信号を受信し、
前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視」「するように構成される」ことと、「前記ユーザインタフェースによって生成された出力信号を受信し、
前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持する中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視」「するように構成される」点で共通するといえる。
カ 引用発明の「入力モーションピークが存在する、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第1の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御し、
このようにすると、入力検出手段45が入力装置設計時に基準とした加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができ、なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T1が設けられ、この空白期間Txは、Z方向への押圧速度に応じて可変するようになされ、
ボタンアイコン等をいわゆる長押した場合でも、同様にして、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t14に振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t24に振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する」ことは、本願発明1の「前記コンピュータプログラム命令は」、「生成される前記操作ジェスチャの実行に関連付けられた触覚刺激であって、前記触覚刺激に、前記冒頭ポーションから前記第一の中間ポーションへの移行及び前記第一の中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激を決定し、
前記アクチュエータを制御して前記触覚刺激を生成するように構成され」ることに相当する。
キ よって、本願発明1と引用発明との一致点・相違点は次のとおりであるといえる。
[一致点]
「触覚刺激を提供するように構成されたシステムであって、ユーザの操作ジェスチャに関連する出力信号を生成するように構成されたユーザインタフェースと、触覚刺激を生成するように構成されたアクチュエータと、コンピュータプログラム命令を実行するように構成された一又は複数のプロセッサとを備え、前記コンピュータプログラム命令は、前記ユーザインタフェースによって生成された出力信号を受信し、前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持する中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し、生成される前記操作ジェスチャの実行に関連付けられた触覚刺激であって、前記触覚刺激に、前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激を決定し、前記アクチュエータを制御して前記触覚刺激を生成するように構成される、システム。」
[相違点1]
本願発明1では、「前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し」て、「前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激」を生成するのに対し、引用発明では、ジェスチャの「前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション」を監視して、ポーション間の移行を示す触覚刺激を生成することが特定されていない点。
[相違点2]
本願発明1は、「前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む」のに対し、引用発明では、さらに、「冒頭ポーションの実行」に応答する「第一の刺激」を生成することは特定されていない点。
(2) 当審の判断
「触覚刺激」の生成について相互に関連する、上記[相違点1]、[相違点2]についてまとめて検討すると、本願発明1の上記[相違点1]、[相違点2]に係る、「前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し」て、「前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激」を生成し、「前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む」ことについては、上記引用文献1-4には記載されておらず、周知技術であるともいえない。
引用発明は、操作者による一連の操作として、「入力モーションピークが存在する」場合(【図8】を参照。)や、「ボタンアイコン等をいわゆる長押した場合」(【図11】を参照)を開示しているが、「前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャ」は開示されていない。
また、引用文献2には、上記第5の2(1)の記載を参照すると、ジェスチャの「継続時間」などのジェスチャの「タイミング」に基づいて、ジェスチャを識別する周知技術、及び、触覚フィードバック出力を「連続的変化や離散的変化」の態様で変化させる周知技術が開示され、 引用文献3には、上記第5の2(2)ア、エの記載を参照すると、触覚フィードバック出力を、「ジェスチャー固有」、すなわち、装置の周囲の「状況(コンテキスト)」とは無関係なものとする周知技術と、「コンテキスト固有」、すなわち、装置の周囲の状況(コンテキスト)に応じてフィードバックを変化させる周知技術とが開示されるとともに、引用文献3には、上記第5の2(2)イーウの記載を参照すると、「特定の形状を作る」ジェスチャーを用いる周知技術が開示され、引用文献4には、上記第5の2(3)の記載を参照すると、タッチ操作において、「ユーザ入力条件が満たされたこと」などの、ジェスチャーの「実行に応答して」、振動フィードバックを与える周知技術が開示されているが、「前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し」て、「前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激」を生成し、「前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む」構成は、開示されていない。
よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項から、本願発明1の上記[相違点1]、「相違点2」に係る構成を容易に想到することはできない。
したがって、本願発明1は、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2 本願発明2-15について
本願発明2-15も、本願発明1の上記[相違点1]、「相違点2」に係る、「前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し」て、「前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激」を生成し、「前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む」構成と、(実質的に)同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、本願発明2-15は、引用文献1に記載された発明ではなく、また、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
第7 原査定についての判断
令和4年9月8日付けの補正による、補正後の請求項1-15は、本願発明1の上記[相違点1]、「相違点2」に係る、「前記出力信号に基づいて、前記ユーザが前記ユーザインフェースの接触感知面と接触を開始する冒頭ポーション、前記ユーザが前記接触感知面との接触を維持しかつ前記接触感知面上の前記ユーザの動きによって特定の形状を作ることを含む中間ポーション及び終端ポーションを含む接触ジェスチャである前記操作ジェスチャの実行を監視し」て、「前記冒頭ポーションから前記中間ポーションへの移行及び前記中間ポーションから前記終端ポーションへの移行をそれぞれ示させるようにする触覚刺激」を生成し、「前記触覚刺激は、前記操作ジェスチャの前記冒頭ポーションの実行に応答する第一の刺激をさらに含む」という技術的事項を有するものとなった。
引用文献Aには、上記第5の3(1)の段落[0030]の記載を参照すると、タッチパネル操作中、ユーザがトップレベルメニュー選択を迷うとき、トップレベルメニューにサブメニューがあれば第1の触覚的効果を生成し、サブメニューがなければ第2の触覚的効果を生成し、トップメニューを選択する場合に第3の触覚的効果を生成し、他のトップレベルメニューに移動する場合に第4の触覚的効果を生成することが記載され、また、上記第5の3(2)の段落[0033]の記載を参照すると、仮想ジョグホイールのような手まねのジェスチャを認識して、一定間隔で第1の触覚的効果を生成し、ジョグホイールが制御しているリストの最後にユーザが達すると第2の触覚的効果を生成することは開示されているが、本願発明1の上記[相違点1]、「相違点2」に係る、上記の技術的事項は、原査定における引用文献Aには記載されておらず、周知技術でもないので、本願発明1-15は、引用文献Aに記載された発明ではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-010191