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特許拒絶査定不服審判

2021-006002

情報提示方法および装置

審判番号
2021-006002
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-529227外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年05月11日
審決日
2022年01月31日
公報発行日
2022年03月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (H04W)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-529227「情報提示方法および装置」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 6月 7日国際公開、WO2018/099319、令和 2年 1月30日国内公表、特表2020-503601、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 12項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、2017年(平成29年)11月23日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2016年11月30日 中国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。

令和元年 7月 8日 :手続補正書の提出
令和2年 7月29日付け:拒絶理由通知書
令和2年 9月24日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 2月18日付け:拒絶査定(原査定)
令和3年 5月11日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 原査定の概要

原査定(令和3年2月18日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

本願請求項1ないし14に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献1:米国特許出願公開第2014/0195664号明細書

第3 本願発明

本願請求項1ないし14に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明14」という。)は、令和3年5月11日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)で補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定される発明であり、このうち本願発明1は次のとおりの発明である。

「 情報提示のための方法であって、
クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップであって、前記クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの起動時、または指定されたインターフェースがリフレッシュされたときに、前記クライアントデバイスの前記現在のシナリオ情報を前記サーバに送信するステップを備え、前記現在のシナリオ情報が、前記クライアントデバイス上で実行された第1のアプリケーションの使用情報を含む、ステップと、
前記サーバによって返された複数のサービスのサービス情報を取得するステップであって、前記サービス情報が、前記クライアントデバイスのユーザが配置されているシナリオを推測するために、あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報と前記現在のシナリオ情報とを照合して、首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報を決定することによって前記サーバによって取得され、前記サービス情報が、前記首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報に対応し、前記ユーザが利用する可能性があると推測される複数のサービスの情報である、ステップと、
視覚化テンプレートを使用することによって、指定されたインターフェースに前記サービス情報を表示するステップと
を備え、
前記サービス情報が文字列の形式であり、第2のアプリケーションのアクセスエントリ情報または前記第2のアプリケーションのアプリケーションインターフェースを備える、方法。」

なお、本願発明2ないし13は、本願発明1を減縮するものであり、本願発明14は、本願発明1ないし13のいずれかに対応する装置の発明である。

第4 引用文献1について

1 引用文献1記載事項

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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。下線は、強調のために当審が付与した。なお、登録商標を示すRマーク(「○」中に「R」の文字が入る記号)は、「(R)」で代用した。

「Zone Management Overview
[0069] FIG. 1 presents a zone-based ecosystem 100 where a zone management system 130 operates to manage one or more zones 110. In the example illustrated, a zone 110 has been defined and instantiated to have an extent over a geographical region and to comprise one or more defined services or applications offered through zone server 150. When an electronic device 120, a cell phone for example, is found to be contextually relevant to the zone 110, the zone management system 130 can ensure the electronic device 120 can participate with the instantiated zone 110. Example electronic devices 120 capable of interacting within ecosystem 100 can include a tablet, a computer, a vehicle, an appliance, a cell phone, a smart phone, a mobile computing device, a robot, a sensor, a point-of-sales terminal, a kiosk, a gaming console, a digital sign, a security systems, a vehicle, a medical device (e.g., pacemaker, monitor, etc.), or other types of devices. Some embodiments include a device management engine 160 configured to provide platform-specific applications, handlers, or other data that can be sent to the electronic devices. For example, device management engine 160 can provide Android(R) apps (e.g., native application, drivers, operating system modules, scripts, etc.) that can be activated, cached, or installed within and Android-based device 120 to interact with persistent zone services.
[0070] Zone management system 130 includes a zone database 185, a device interface 140, and a zone server 150. The device interface 140 allows the elements of the zone management system 130 to interact with the electronic devices 120 associated with a zone 110 over network 115 (e.g., the Internet, cellular network, WAN, LAN, VPN, PAN, etc.). In some embodiments, the device interface 140 comprises a communications protocol such as HTTP(S) or XMPP server while in other embodiments the device interface 140 can also function via a wired or wireless interface, possibly a cellular interface. It is also contemplated that the device interface 140 could include an API into an operating system or middleware through which a zone server 150 can communicate with the electronic device 120. All device interfaces 140 are contemplated.」

[当審訳]

「ゾーン管理の概要
[0069] 図1は、ゾーン管理システム130が1つ以上のゾーン110を管理するために動作する、ゾーンベースのエコシステム100を提示する。図示された例では、ゾーン110は、地理的領域にわたる範囲を有し、ゾーンサーバ150を通じて提供される1つ以上の定義されたサービスまたはアプリケーションを構成するように定義され、インスタンス化されたものである。電子デバイス120、例えば携帯電話が、ゾーン110にコンテキスト的に関連することが判明すると、ゾーン管理システム130は、電子デバイス120がインスタンス化されたゾーン110に参加できることを保証することができる。エコシステム100内で相互作用することができる例示的な電子デバイス120は、タブレット、コンピュータ、車両、家電、携帯電話、スマートフォン、モバイルコンピューティングデバイス、ロボット、センサー、POS端末、キオスク、ゲーム機、デジタルサイン、セキュリティシステム、車両、医療デバイス(例えば、ペースメーカー、モニターなど)、または他のタイプのデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態は、プラットフォーム固有のアプリケーション、ハンドラ、または電子デバイスに送信することができる他のデータを提供するように構成されたデバイス管理エンジン160を含む。例えば、デバイス管理エンジン160は、永続的ゾーンサービスと相互作用するために、起動、キャッシュ、または、Androidベースのデバイス120内にインストールすることができるAndroid(登録商標)アプリ(例えば、ネイティブアプリケーション、ドライバ、オペレーティングシステムモジュール、スクリプトなど)を提供することができる。
[0070] ゾーン管理システム130は、ゾーンデータベース185、デバイスインターフェース140、及びゾーンサーバ150を含む。デバイスインターフェース140は、ゾーン管理システム130の要素が、ネットワーク115(例えば、インターネット、セルラーネットワーク、WAN、LAN、VPN、PANなど)上でゾーン110に関連する電子デバイス120と相互作用することを可能にするものである。いくつかの実施形態では、デバイスインターフェース140は、HTTP(S)又はXMPPサーバなどの通信プロトコルを構成するが、他の実施形態では、デバイスインターフェース140は、有線又は無線インターフェース、場合によってはセルラーインターフェースを介して機能することも可能である。また、デバイスインターフェース140は、ゾーンサーバ150が電子デバイス120と通信できるオペレーティングシステム又はミドルウェアへのAPIを含み得ることが企図される。すべてのデバイスインターフェース140が企図されている。」

「[0082] Zone objects 290 can also comprise one or more zone services 293, also shown as a template, representing one or more applications bound to the zone. The services 293 can cover a broad spectrum of capabilities or responsibilities of the zone. Example services can include providing access to multi-media objects (e.g., video, music, images, etc.), native or binary applications, web components, map or geographical based interfaces, communication components, feedback interfaces, notifications, reminders, appointments, sensor access, camera access or other types of services. Although the example services are listed as providing access to capabilities to the electronic device, the defined services can provide the zone access to information from the electronic device. A zone can gain access to the device sensors, device security features, device or user identity, device application outputs, or other device information. One should appreciate that defined services 293 can include an application per se rather than basic actions where the zone is, in fact, an application platform. For example, a zone could be constructed to operate as virtual game world. In view that the zone operates as a services platform or as an application platform, in a very real sense, the electronic devices can be consider I/O ports of the zone in a similar fashion that USB ports or serial ports are I/O ports for a computer. To continue with the airport template example, zone services 293 are illustrated as one or more possible applications that can be used by an airport; an arrival service available for those engaged with airport arrivals and a departure service available for individuals interacting with airport departures.」

[当審訳]

「[0082] ゾーンオブジェクト290は、ゾーンにバインドされた1つ以上のアプリケーションを表す、テンプレートとしても示される1つ以上のゾーンサービス293から構成されることも可能である。サービス293は、ゾーンの能力または責任の広範な範囲をカバーすることができる。サービス例としては、マルチメディアオブジェクト(例えば、ビデオ、音楽、画像など)、ネイティブまたはバイナリのアプリケーション、ウェブコンポーネント、地図または地理ベースのインターフェース、通信コンポーネント、フィードバックインタフェース、通知、リマインダー、予定、センサーアクセス、カメラアクセスまたは他のタイプのサービスへのアクセスを提供することを含むことが可能である。例示されたサービスは、電子デバイスへの能力へのアクセスを提供するものとして挙げられているが、定義されたサービスは、電子デバイスからの情報へのアクセスをゾーンに提供することができる。ゾーンは、デバイスセンサー、デバイスセキュリティ機能、デバイスまたはユーザID、デバイスアプリケーション出力、または他のデバイス情報へのアクセスを得ることができる。定義されたサービスは、ゾーンが実際にはアプリケーションプラットフォームであるような基本的な動作ではなく、アプリケーションそのものを含むことができることを理解すべきである。例えば、ゾーンは仮想ゲーム世界として動作するように構築することができる。ゾーンがサービスプラットフォームまたはアプリケーションプラットフォームとして動作するという観点から、非常に現実的な意味で、USBポートまたはシリアルポートがコンピュータのI/Oポートであるのと同様の方法で、電子デバイスはゾーンのI/Oポートと考えることができる。空港テンプレートの例で続ける。ゾーンサービス293は、空港で利用可能な1つ以上の可能なアプリケーションとして例示されており、空港到着に関わる人が利用できる到着サービス、空港出発に関わる個人が利用できる出発サービスである。」

「[0083] Zone services 293 can also include attributes or properties that describe the nature of the services. Each of services 293 can include their own context as well to indicate which service is should be identified by the zone server as being contextually relevant to a device context. For example, the zone server can compare the device attributes of the device context to the contexts of the available services to determine with which of the persistence services a device can participate. In the example shown, the contexts of services 293 have fields that require population upon instantiation.」

[当審訳]

「[0083] ゾーンサービス293はまた、サービスの性質を記述する属性またはプロパティを含むことができる。サービス293の各々は、どのサービスがデバイスコンテキストにコンテキスト的に関連しているものとしてゾーンサーバによって識別されるべきかを示すために、独自のコンテキストも含むことが可能である。例えば、ゾーンサーバはデバイスコンテキストのデバイス属性と、利用可能なサービスのコンテキストを比較し、デバイスがどの永続化サービスに参加できるかを判断することができる。この例では、サービスのコンテキストは、インスタンス生成時に値を必要とするフィールドを持つ。」

「[0090] FIG. 3 provides additional details regarding the process through which electronic device 320 can interact with zone-based ecosystem 300. In the example shown, electronic device 320 captures image data representative of zone marker 310. The image data, along with other device attributes 323, can be sent to zone server 350 over network 315 for analysis. One should appreciate that electronic device 320 can be configured to operate as zone server 350 or include roles or responsibilities of zone server 350 if desired and under conditions where electronic device 320 has sufficient resources. For example, subject to bandwidth limitations, electronic device 320 could derive device context 325 from device attributes 323, which could include the image data, itself and send the device context to zone server 350 over network 315.」

[当審訳]

「[0090] 図3は、電子デバイス320がゾーンベースのエコシステム300と相互作用することができるプロセスに関する追加の詳細を提供する。示された例では、電子デバイス320は、ゾーンマーカ310を示す画像データを捕捉する。画像データは、他のデバイス属性323とともに、分析のためにネットワーク315を介してゾーンサーバ350に送信され得る。電子デバイス320は、所望により、また電子デバイス320が十分なリソースを有する条件下で、ゾーンサーバ350として動作するように、またはゾーンサーバ350の役割もしくは責任を含むように構成できることを理解されたい。例えば、帯域幅の制限を受けるが、電子デバイス320は、画像データを含み得るデバイス属性323自体から装置コンテキスト325を導出し、ネットワーク315を介して装置コンテキスト325をゾーンサーバ350に送信し得る。」

「[0094] The zone server 350 is configured to obtain device attributes 323, which can include image data representative of zone marker 310, from the electronic device 320 via the device interface. The device attributes 323 can be obtained through various techniques including a push model, pull model, polling model, or other communication techniques. In more preferred embodiments, the electronic device 320 can establish a connection (e.g., a TCP/IP connection, a session, an asynchronous connection, etc.) with a zone server 350, possibly via a thin client or operating system module, and keeps the connection open. Once the connection is established, the device 320 and zone server 350 can maintain the connection. When context dictates, the zone server 350 can push service information from persistent services 393 or other sources to device 320. Using a push model for information is considered advantageous due to low communication overhead rather than a query-based approach where the device 320 constantly requests updates or polls zone server 350. As the device 320 moves from one zone to another zone, the device can 320 maintain the same connection to a zone server 350 or establish a new connection with a new zone server, possibly based on a hand-off algorithm. Regardless of the connection, the zone server 350 can obtain the device attributes 323 over the connection from the electronic device 320. Example device attributes can include device identify, device sensor data (e.g., GPS coordination, triangulation, accelerometer, heading, audio, image, video, etc.), ambient data, user identity, phone number, MAC address, make, model, operating system, version numbers, installed applications, or other device information. The server 350 can use device attributes 323 to determine if the device is contextually relevant to one or more zones 395 for which the server is responsible through one or more techniques.」

[当審訳]

「[0094] ゾーンサーバ350は、ゾーンマーカ310を代表する画像データを含むことができるデバイス属性323を、デバイスインターフェースを介して電子デバイス320から取得するように構成される。デバイス属性323は、プッシュモデル、プルモデル、ポーリングモデル、又は他の通信技術を含む様々な技法を通じて取得することができる。より好ましい実施形態では、電子デバイス320は、場合によってはシンクライアントまたはオペレーティングシステムモジュールを介して、ゾーンサーバ350との接続(例えば、TCP/IP接続、セッション、非同期接続など)を確立し、接続を開いたままにしておくことができる。接続が確立されると、デバイス320とゾーンサーバ350は接続を維持することができる。コンテキストが指示する場合、ゾーンサーバ350は、永続的サービス393または他のソースからデバイス320にサービス情報をプッシュすることができる。情報のプッシュモデルを使用することは、デバイス320が常に更新を要求したりゾーンサーバ350をポーリングしたりするクエリベースのアプローチではなく、低い通信オーバーヘッドにより有利であると考えられる。デバイス320があるゾーンから別のゾーンに移動すると、デバイス320はゾーンサーバ350との同じ接続を維持するか、あるいは、おそらくハンドオフアルゴリズムに基づいて、新しいゾーンサーバとの新しい接続を確立することができる。接続に関係なく、ゾーンサーバ350は、電子デバイス320から接続を介してデバイス属性323を取得することができる。例示的なデバイス属性は、デバイス識別、デバイスセンサデータ(例えば、GPS座標、三角測量、加速度計、方位、音声、画像、映像など)、周囲データ、ユーザ識別、電話番号、MACアドレス、メーカー、モデル、OS、バージョン番号、インストール済みアプリケーション、または他のデバイス情報を含むことができる。サーバ350は、デバイス属性323を使用して、1つまたは複数の手法により、デバイスが、サーバが責任を負う1つまたは複数のゾーン395にコンテキスト的に関連しているかどうかを判断することができる。」

「[0097] As illustrated, zone server 350 uses the device attributes to derive device context 325, which can be used to identify or to select which of context-based persistent services 393 are contextually relevant to device context 325. Device context 325 is represented as a "signature" within a multi-dimension attribute space illustrates as a multi-axis graph where the dotted line represents how the current device attributes 323 map to the space. The signature can then be used to compare to the known contexts of zones 395 or persistent services 393 to determine contextual relevant. One should appreciate that device context 325 could also be represented as a vector, graph, matrix, N-tuple or other construct. For example, device context 325 can be constructed as a vector where each element of the vector corresponds to dimensions of the attribute namespace (e.g., geo-location, demographic, etc.). The elements of the vector can then be used as an index into a zone database to determine which of instantiated zones 395 are contextually relevant to device context 325.」

[当審訳]

「[0097] ゾーンサーバ350は、デバイス属性を用いてデバイスコンテキスト325を導出し、これを用いてコンテキストベースの永続的サービス393のうち、デバイスコンテキスト325にコンテキスト的に関連するものを特定または選択することが可能である。デバイスコンテキスト325は、多軸グラフで示される多次元属性空間内の「署名」として表され、点線は、現在のデバイス属性323が空間にどのようにマッピングされるかを表す。署名は、次に、ゾーン395または永続的サービス393の既知のコンテキストと比較するために使用され、コンテキストに関連するものを決定することができる。デバイスコンテキスト325はまた、ベクトル、グラフ、行列、Nタプル、または他の構成要素として表され得ることを理解されたい。たとえば、デバイスコンテキスト325は、ベクトルの各要素が属性名前空間の次元(たとえば、ジオロケーション、人口動態など)に対応するベクトルとして構築され得る。ベクトルの要素は、次に、インスタンス化されたゾーン395のどれがデバイスコンテキスト325にコンテキスト的に関連しているかを決定するためのゾーンデータベースのインデックスとして使用することができる。」

「[0099] Each zone 395 can also include one or more zone contexts defined according to the attribute space. One should appreciate the distinction between a zone context and a device context 325. A zone context represents the purpose, intent, goal, or factors associated with the specific zone 395. A device context 325 represents a scenario or circumstances in which the device 320 exists or operates as determined from the device attributes 323. Although zone contexts can include geo-graphical boundary conditions, the zone contexts can also include other attribute information relating to the nature of the zone 395 as discussed previously. For example, the zone context can be specified as a function of desirable demographics; men between the ages of 18 and 34 for example.」

[当審訳]

「[0099] 各ゾーン395は、属性空間に従って定義された1つ以上のゾーンコンテキストも含むことができる。ゾーンコンテキストとデバイスコンテキスト325との間の区別を理解する必要がある。ゾーンコンテキストは、特定のゾーン395に関連する目的、意図、目標、または要因を表す。デバイスコンテキスト325は、デバイス属性323から決定されるように、デバイス320が存在または動作しているシナリオまたは状況を表す。ゾーンコンテキストは地理的な境界条件を含むことができるが、先に議論したように、ゾーンコンテキストはゾーン395の性質に関連する他の属性情報を含むことも可能である。例えば、ゾーンコンテキストは、望ましい人口統計の関数として指定することができ、例えば18歳から34歳の男性である。」

「[0105] Once the zone server 350 detects that the electronic device is contextually relevant to the zone, the zone server configures the electronic device 320 to participate with persistent services 393 according to the zone criteria (e.g., zone context, zone profiles, roles, etc.) and the device attributes 323. The zone server 350 can configure the electronic devices to participate in the zone through various methods. In some embodiments, the device 320 can comprise a thin zone client or operating system module that communicatively couples with the zone server 350 and that comprises service-type handlers. The service-type handlers allow the device 320 to participate with known types of services offered by zones. When the zone server 350 sends a signal over the network 115 to the device 320, the service-type handlers can be activated so that the handlers are receptive to the services 393 of the zone. Such an approach ensures that communication overhead remains lows. Still, it is also contemplated that zone server 350 can configure the electronic device 320 by provisioning the electronic device 320 with a platform-specific handler as a service-type handler. The platform-specific handler can be considered one or more native applications targeting the specific electronic device 320 (e.g., Android(R), iPhone(R), Playbook(R), Windows(R), PS3(R), etc.). For example, a zone management system can include a device management engine (see FIG. 1, device management engine 160) that provides platform-specific applications, handlers, or other data that can be sent to the electronic devices. Still further, the zone server 350 can configure the electronic device 320 according to the zone's profile or the profile template.
[0106] As zone services 393 or zones applications become accessible to the electronic devices 320, the electronic device 320 can be configured to present an indication of the presence of the services 393. To continue the previous airport example, consider a scenario where a passenger enters an airport zone. The corresponding zone server can activate service-type handlers on the passenger's smart phone for check-in, directions, departure times, arrival information, or other services. Once the handlers are activated, associated icons or other indicators (e.g., visual, audio, tactile, etc.) can be presented to the passenger on the display of electronic device 320. Similarly, when electronic device 320 is determined to be no longer contextually relevant, the icons or indicators can be hidden or removed from the passenger's view. One should appreciate that presentation of such service indicators merely indicate that electronic device 320 is able to consume persistent services 393. Services 393 remain persistent regardless of the presence of electronic device 320.」

[当審訳]

「[0105] ゾーンサーバ350が、電子デバイスがゾーンにコンテキスト的に関連していることを検出すると、ゾーンサーバは、ゾーン基準(例えば、ゾーンコンテキスト、ゾーンプロファイル、役割など)及びデバイス属性323に従って、電子デバイス320を永続サービス393に参加するように構成する。ゾーンサーバ350は、様々な方法によって電子デバイスをゾーンに参加させるように設定することができる。いくつかの実施形態において、デバイス320は、ゾーンサーバ350と通信可能に結合し、サービス型ハンドラを構成するシン・ゾーン・クライアントまたはオペレーティングシステムモジュールを構成することができる。サービスタイプハンドラは、デバイス320が、ゾーンによって提供される既知のタイプのサービスに参加することを可能にする。ゾーンサーバ350がネットワーク115を介して信号をデバイス320に送信すると、サービスタイプハンドラは、ハンドラがゾーンのサービス393を受容するように活性化され得る。このようなアプローチにより、通信オーバーヘッドが低水準に留まることが保証される。それでもなお、ゾーンサーバ350は、電子デバイス320にサービスタイプハンドラとしてプラットフォーム固有のハンドラをプロビジョニングすることによって、電子デバイス320を構成することができることも企図される。プラットフォーム固有のハンドラは、特定の電子デバイス320(例えば、Android(登録商標)、iPhone(登録商標)、Playbook(登録商標)、Windows(登録商標)、PS3(登録商標)など)をターゲットとする1つ以上のネイティブアプリケーションと考えることができる。例えば、ゾーン管理システムは、プラットフォーム固有のアプリケーション、ハンドラ、又は電子デバイスに送信可能な他のデータを提供するデバイス管理エンジン(図1、デバイス管理エンジン160を参照)を含むことができる。さらに、ゾーンサーバ350は、ゾーンのプロファイル又はプロファイルテンプレートに従って、電子デバイス320を構成することができる。
[0106] ゾーンサービス393またはゾーンアプリケーションが電子デバイス320にアクセス可能になると、電子デバイス320は、サービス393の存在の表示を提示するように構成され得る。先の空港の例を続けるために、乗客が空港ゾーンに入るというシナリオを考える。対応するゾーンサーバは、チェックイン、道案内、出発時刻、到着情報、または他のサービスのために、乗客のスマートフォン上でサービス型ハンドラを起動することができる。ハンドラが起動されると、関連するアイコン又は他のインジケータ(例えば、視覚、音声、触覚など)が、電子デバイス320のディスプレイ上で乗客に提示され得る。同様に、電子デバイス320がもはやコンテキスト的に関連性がないと判断されると、アイコン又はインジケータは、乗客の視界から隠されるか又は除去され得る。このようなサービスインジケータの提示は、電子デバイス320が持続的サービス393を消費することができることを単に示すだけであることを理解されたい。サービス393は、電子デバイス320の存在に関係なく、永続的なままである。」

「[0134] The method can further include configuring one or more electronic devices to be receptive to the zone application upon detecting that the electronic device is contextually relevant the zone. When device attributes indicate that the electronic device falls within the context of the zone, a zone server or other suitable entity can activate the zone's services or applications on the electronic device. In some embodiments, the electronic device can be provisioned within one or more service-type handlers in a thin client, or similar operating system handler modules. The handlers can be activated so they become receptive to the zone upon becoming contextually relevant. When activated, corresponding icons or other indicators can be presented to the user to indicate the presence of corresponding services. Similarly, when the device falls outside a contextual boundary of the zone, the service-type handlers can be deactivated or removed from presentation so that they are no longer available to the user. Consider the use-case in FIG. 16, which illustrates a flight passenger's experience with their cell phone as the user moves from zone to zone in and around airports during their trip. At the far left, the passenger has not yet entered a zone. Upon entering the "Terminal 1 Zone" at their departing airport, the passenger's cell phone populates with available services: flight status, duty free shop, terminal map, seating plan, in-flight mall, in-flight entertainment, luggage, or other services. The passenger can launch the seating plan service to view where their seat is on their flight. As the passenger leaves the "Terminal 1 Zone" on their flight, the service indicators depopulate. When the passenger arrives at their destination and enters the "Heathrow Zone", their cell phone again automatically populates with services specific to the "Heathrow Zone".」

[当審訳]

「[0134] 本方法は、電子デバイスがゾーンに関連するコンテキストであることを検出すると、ゾーンアプリケーションを受け入れるように1つまたは複数の電子デバイスを構成することをさらに含むことができる。デバイス属性が、電子デバイスがゾーンのコンテキストに該当することを示す場合、ゾーンサーバまたは他の適切なエンティティは、電子デバイス上でゾーンのサービスまたはアプリケーションを起動することができる。いくつかの実施形態では、電子デバイスは、シンクライアントの1つ以上のサービス型ハンドラ、または同様のオペレーティングシステムハンドラモジュール内に構成されることができる。ハンドラは、コンテキストに関連するようになった時点でゾーンを受容するようにアクティブ化することができる。活性化されると、対応するアイコンや他のインジケータがユーザに表示され、対応するサービスの存在を示すことができる。同様に、デバイスがゾーンのコンテキスト上の境界から外れると、サービスタイプのハンドラを非アクティブにするか、または表示から削除して、ユーザがもはや利用できないようにすることができる。図16のユースケースは、旅行中に空港内や空港周辺をゾーンからゾーンへと移動する乗客の携帯電話の経験を示している。左端では、乗客はまだゾーンに進入していない。出発空港の「ターミナル1ゾーン」に入ると、乗客の携帯電話には、フライト状況、免税店、ターミナルマップ、座席表、機内モール、機内エンターテイメント、荷物などのサービスが表示される。乗客は座席表サービスを起動し、フライトの座席を確認することができる。乗客がフライトで「ターミナル1ゾーン」を離れると、サービスのインジケータが切り替わる。目的地に到着し、「ヒースロー・ゾーン」に入ると、再び携帯電話に「ヒースロー・ゾーン」特有のサービスが自動的に入力される。」

「Figure 1
[図:0001382273000001.jpg]
」

[当審訳](省略)

「Figure 3
[図:0001382273000002.jpg]
」

[当審訳](省略)

「Figure 16
[図:0001382273000003.jpg]
」

[当審訳](省略)

2 引用発明

引用文献1の[0134]の第1文を参酌すれば、引用文献1には、「電子デバイスを構成する方法」が記載されているといえる。

よって、前記1より、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「 電子デバイスを構成する方法であって、
ゾーン110は、地理的領域にわたる範囲を有し、ゾーンサーバ150を通じて提供される1つ以上の定義されたサービスまたはアプリケーションを構成するように定義され、インスタンス化されたものであり、
ゾーン管理システム130は、デバイスインターフェース140、及びゾーンサーバ150を含み、デバイスインターフェース140は、ゾーン管理システム130の要素が、ネットワーク115上でゾーン110に関連する電子デバイス120と相互作用することを可能にするものであり、ゾーンサーバ150が電子デバイス120と通信できるオペレーティングシステム又はミドルウェアへのAPIを含み、
ゾーンオブジェクト290は、ゾーンにバインドされた1つ以上のアプリケーションを表す、テンプレートとしても示される1つ以上のゾーンサービス293から構成され、サービス例としては、ネイティブまたはバイナリのアプリケーションへのアクセスを提供することを含み、
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サービス293の各々は、どのサービスがデバイスコンテキストにコンテキスト的に関連しているものとしてゾーンサーバによって識別されるべきかを示すために、独自のコンテキストも含み、ゾーンサーバはデバイスコンテキストのデバイス属性と、利用可能なサービスのコンテキストを比較し、デバイスがどの永続化サービスに参加できるかを判断することができ、
電子デバイス320は、ゾーンマーカ310を示す画像データを捕捉し、画像データは、他のデバイス属性323とともに、分析のためにネットワーク315を介してゾーンサーバ350に送信され、
ゾーンサーバ350は、ゾーンマーカ310を代表する画像データを含むことができるデバイス属性323を、デバイスインターフェースを介して電子デバイス320から取得し、
電子デバイス320とゾーンサーバ350との接続が確立されると、コンテキストが指示する場合、ゾーンサーバ350は、永続的サービス393または他のソースからデバイス320にサービス情報をプッシュし、
デバイス属性は、デバイス識別、デバイスセンサデータ、インストール済みアプリケーション、または他のデバイス情報を含み、
ゾーンサーバ350は、デバイス属性を用いてデバイスコンテキスト325を導出し、これを用いてコンテキストベースの永続的サービス393のうち、デバイスコンテキスト325にコンテキスト的に関連するものを特定または選択し、
デバイスコンテキスト325は、デバイス属性323から決定されるように、デバイス320が存在または動作しているシナリオまたは状況を表し、
ゾーンサーバ350が、電子デバイスがゾーンにコンテキスト的に関連していることを検出すると、ゾーンサーバは、ゾーン基準(ゾーンコンテキストなど)及びデバイス属性323に従って、電子デバイス320を永続サービス393に参加するように構成し、
サービスタイプハンドラは、デバイス320が、ゾーンによって提供される既知のタイプのサービスに参加することを可能にし、ゾーンサーバ350がネットワーク115を介して信号をデバイス320に送信すると、サービスタイプハンドラは、ハンドラがゾーンのサービス393を受容するように活性化され、
ゾーンサービス393またはゾーンアプリケーションが電子デバイス320にアクセス可能になると、電子デバイス320は、サービス393の存在の表示を提示するように構成され、
乗客が空港ゾーンに入るというシナリオを考えると、対応するゾーンサーバは、チェックイン、道案内、出発時刻、到着情報、または他のサービスのために、乗客のスマートフォン上でサービス型ハンドラを起動することができ、ハンドラが起動されると、関連するアイコン又は他のインジケータが、電子デバイス320のディスプレイ上で乗客に提示され、
旅行中に空港内や空港周辺をゾーンからゾーンへと移動する乗客の携帯電話のユースケースにおいて、出発空港の「ターミナル1ゾーン」に入ると、乗客の携帯電話には、フライト状況、免税店、ターミナルマップ、座席表、機内モール、機内エンターテイメント、荷物などのサービスが表示され、乗客は座席表サービスを起動し、フライトの座席を確認することができ、乗客がフライトで「ターミナル1ゾーン」を離れると、サービスのインジケータが切り替わり、目的地に到着し、「ヒースロー・ゾーン」に入ると、再び携帯電話に「ヒースロー・ゾーン」特有のサービスが自動的に入力される、
方法。」

第5 対比・判断

1 本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「電子デバイスを構成する方法」は、「ゾーンサーバ350」が、「信号」を「電子デバイス320」に送信することにより、「電子デバイス320」が、「サービス393」の存在を提示する処理を含み、また、引用発明は、「電子デバイス320」(「携帯電話」)に提示(表示)されるものとして、「ゾーン」に対応して提供可能な「アイコン」又は「インジケータ」を含み、これら「アイコン」又は「インジケータ」を表示することは、「サービス393」の情報を提示すること、すなわち、情報提示のためのものといえる。

よって、引用発明の「電子デバイスを構成する方法」は、本願発明1の「情報提示のための方法」に相当する。

イ 引用発明の「電子デバイス320」(「携帯電話」)及び「ゾーンサーバ350」はそれぞれ、本願発明1の「クライアントデバイス」及び「サーバ」に相当する。

ウ 引用発明は、「デバイスコンテキスト325は、デバイス属性323から決定されるように、デバイス320が存在または動作しているシナリオまたは状況を表し」との構成を含むように、「デバイスコンテキスト」は、「電子デバイス320」が存在又は動作している現在の「シナリオ」といい得るものである。

また、引用発明は、「ゾーンサーバ350は、デバイス属性を用いてデバイスコンテキスト325を導出し」との構成を含むことから、「デバイス属性323」は、当該「デバイスコンテキスト325」を導出するために使用されるものであり、「デバイスコンテキスト325」と同様に、「電子デバイス320」の現在のシナリオを示す情報といえるから、本願発明1の「現在のシナリオ情報」に相当する。

よって、前記イを参酌すれば、引用発明において、「電子デバイス320」が、「デバイス属性」を「ゾーンサーバ350」に送信することは、本願発明1の「クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップ」に相当する。

エ 引用発明において、「デバイス属性」に含まれる「インストール済みアプリケーション」と、本願発明1の「第1のアプリケーションの使用情報」とは、「アプリケーションの情報」である点において共通する。

オ 前記イないしエより、引用発明と、本願発明1の「クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップであって、前記クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの起動時、または指定されたインターフェースがリフレッシュされたときに、前記クライアントデバイスの前記現在のシナリオ情報を前記サーバに送信するステップを備え、前記現在のシナリオ情報が、前記クライアントデバイス上で実行された第1のアプリケーションの使用情報を含む、ステップ」とは、「クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップであって、前記現在のシナリオ情報が、アプリケーションの情報を含む、ステップ」との共通の構成を備える。

カ 引用発明において、「ゾーンサーバ350」が、「信号」を「電子デバイス320」に送信することと、「ゾーンサーバ350」が「サービス情報」を「デバイス320」にプッシュすることとは同一視でき、また、この「サービス情報」には、「フライト状況、免税店、ターミナルマップ、座席表、機内モール、機内エンターテイメント、荷物などのサービス」といった複数のサービスに関する複数のサービス情報が含まれているといえる。

そして、この処理は、「電子デバイス320」側から見ると、「ゾーンサーバ350」から返された「複数のサービスのサービス情報」を取得するステップといい得るものである。

キ 引用発明の「サービス293の各々は、どのサービスがデバイスコンテキストにコンテキスト的に関連しているものとしてゾーンサーバによって識別されるべきかを示すために、独自のコンテキストも含み、ゾーンサーバはデバイスコンテキストのデバイス属性と、利用可能なサービスのコンテキストを比較し、デバイスがどの永続化サービスに参加できるかを判断する」において、「利用可能なサービスのコンテキスト」は、本願発明1の「あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報」に相当し、また、引用発明において、「どのサービスがデバイスコンテキストにコンテキスト的に関連している」かを判断するために「デバイス属性」と「利用可能なサービスのコンテキスト」を比較することは、本願発明1の「前記クライアントデバイスのユーザが配置されているシナリオを推測するために、あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報と前記現在のシナリオ情報とを照合して、首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報を決定すること」することに相当する。

また、前記カを参酌すれば、引用発明において、「デバイスコンテキスト」にコンテキスト的に関連していると判断されたサービスに関連する「複数のサービスの情報」が「ゾーンサーバ350」によって取得されるものといえ、さらに、取得された「複数のサービスの情報」は、本願発明1の「前記首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報」に対応するものといえる。

ク 前記カ及びキより、引用発明と、本願発明1の「前記サーバによって返された複数のサービスのサービス情報を取得するステップであって、前記サービス情報が、前記クライアントデバイスのユーザが配置されているシナリオを推測するために、あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報と前記現在のシナリオ情報とを照合して、首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報を決定することによって前記サーバによって取得され、前記サービス情報が、前記首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報に対応し、前記ユーザが利用する可能性があると推測される複数のサービスの情報である、ステップ」とは、「前記サーバによって返された複数のサービスのサービス情報を取得するステップであって、前記サービス情報が、前記クライアントデバイスのユーザが配置されているシナリオを推測するために、あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報と前記現在のシナリオ情報とを照合して、首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報を決定することによって前記サーバによって取得され、前記サービス情報が、前記首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報に対応する複数のサービスの情報である、ステップ」との共通の構成を備える。

ケ 引用発明は、「ゾーンサーバ350がネットワーク115を介して信号をデバイス320に送信すると、サービスタイプハンドラは、ハンドラがゾーンのサービス393を受容するように活性化され」ることにより、「電子デバイス320」は、「複数のサービス」に対応する「アイコン」又は「インジケータ」を表示するものといえる。

よって、引用発明において、「電子デバイス320」が、「アイコン」又は「インジケータ」を表示することと、本願発明1の「視覚化テンプレートを使用することによって、指定されたインターフェースに前記サービス情報を表示するステップ」とは、「前記サービス情報を表示するステップ」である点において共通する。

(2)一致点、相違点

前記(1)より、本願発明1と引用発明は、次の点において一致ないし相違する。

[一致点]

「 情報提示のための方法であって、
クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップであって、前記現在のシナリオ情報が、アプリケーションの情報を含む、ステップと、
前記サーバによって返された複数のサービスのサービス情報を取得するステップであって、前記サービス情報が、前記クライアントデバイスのユーザが配置されているシナリオを推測するために、あらかじめ定められたシナリオコンテンツ情報と前記現在のシナリオ情報とを照合して、首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報を決定することによって前記サーバによって取得され、前記サービス情報が、前記首尾よく一致したシナリオコンテンツ情報に対応する複数のサービスの情報である、ステップと、
前記サービス情報を表示するステップと
を備える、方法。」

[相違点]

<相違点1>

本願発明1は、「前記クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの起動時、または指定されたインターフェースがリフレッシュされたときに、前記クライアントデバイスの前記現在のシナリオ情報を前記サーバに送信するステップを備え」との構成を備えることにより、「現在のシナリオ情報をサーバに送信するステップ」のタイミングを、「前記クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの起動時、または指定されたインターフェースがリフレッシュされたとき」に規定するのに対し、引用発明は、「デバイス属性」を送信するタイミングを具体的に特定しない点。

<相違点2>

「現在のシナリオ情報」が含む「アプリケーションの情報」が、本願発明1においては、「前記クライアントデバイス上で実行された第1のアプリケーションの使用情報」であるのに対し、引用発明において、「デバイス属性323」には、「インストール済みアプリケーション」は含まれるものの、特定のアプリケーションの「使用情報」を含むことについて具体的に特定していない点。

<相違点3>

「複数のサービスの情報」が、本願発明1においては、「前記ユーザが利用する可能性があると推測される複数のサービスの情報」であるのに対し、引用発明は、当該構成を具体的に特定しない点。

<相違点4>

「前記サービス情報を表示するステップ」が、本願発明1においては、「視覚化テンプレートを使用することによって、指定されたインターフェースに前記サービス情報を表示するステップ」であるのに対し、引用発明は、「アイコン」又は「インジケータ」を表示する際に「視覚化テンプレート」及び「指定されたインターフェース」を使用することについて具体的に特定しない点。

<相違点5>

本願発明1は、「前記サービス情報が文字列の形式であり、第2のアプリケーションのアクセスエントリ情報または前記第2のアプリケーションのアプリケーションインターフェースを備える」との構成を備えるのに対し、引用発明において、「アイコン」又は「インジケータ」は、サービスに対応する「サービスタイプハンドラ」が活性化されることにより表示されるものであり、「ゾーンサーバ350」によって送信される「サービス情報」は、「サービスタイプハンドラ」を活性化するための情報を含むものであるが、当該「サービス情報」が、サービスを実行するアプリケーションの「アクセスエントリ情報」又は「アプリケーションインターフェース」を含むものとして具体的に特定しない点。

(3)相違点についての判断

相違点1について検討する。

引用発明は、「旅行中に空港内や空港周辺をゾーンからゾーンへと移動する乗客の携帯電話のユースケースにおいて、出発空港の「ターミナル1ゾーン」に入ると、乗客の携帯電話には、フライト状況、免税店、ターミナルマップ、座席表、機内モール、機内エンターテイメント、荷物などのサービスが表示され、乗客は座席表サービスを起動し、フライトの座席を確認することができ、乗客がフライトで「ターミナル1ゾーン」を離れると、サービスのインジケータが切り替わり、目的地に到着し、「ヒースロー・ゾーン」に入ると、再び携帯電話に「ヒースロー・ゾーン」特有のサービスが自動的に入力される」との構成を備えることからすれば、引用発明においては、少なくとも、移動中に、「電子デバイス320」が位置する「ゾーン」が変化することを契機として表示される情報(サービス)をリアルタイムに切り替える方式を採用しているといえる。このような方式を前提とすれば、引用発明において、移動中に、表示される情報(サービス)を切り替えるために必要な「デバイス属性」をサーバに送信するタイミングとして、「電子デバイス320」の「起動時」、又は、「指定されたインターフェースがリフレッシュされたとき」を想起することは当業者であっても困難である。

また、相違点1に係る本願発明1の構成(「現在のシナリオ情報」を「前記クライアントデバイスによって、前記クライアントデバイスの起動時、または指定されたインターフェースがリフレッシュされたとき」に送信すること。)は、本願優先日前の周知技術であったともいえない。

したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用文献1に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

2 本願発明2ないし13について

本願発明2ないし13は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても引用文献1に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

3 本願発明14について

本願発明14は、本願発明1ないし13のいずれかに対応する装置の発明であり、本願発明1に対応する構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用文献1に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

第6 原査定について

本件補正後の請求項1ないし14に係る発明(本願発明1ないし14)は、上記相違点1に係る本願発明1の構成を有するものであるから、前記第5のとおり、当業者であっても、原査定において引用された引用文献1に記載された発明に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。

したがって、原査定の理由を維持することはできない。

第7 むすび

以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。

また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-006002

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