2021-002282
ネットワークノード及び通信方法
- 審判番号
- 2021-002282
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-035061外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年02月19日
- 審決日
- 2022年04月19日
- 公報発行日
- 2022年05月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (H04W) / P18 .537-WY (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 15項目
第1 手続の経緯
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本願は、2014年(平成26年)8月4日(優先権主張 平成25年9月12日)を国際出願日とする特願2016-512145号の一部を平成31年2月28日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成31年 2月28日 上申書の提出
令和 2年 4月15日付け 拒絶理由通知書
令和 2年 6月23日 意見書及び手続補正書の提出
令和 2年11月24日付け 拒絶査定
令和 3年 2月19日 審判請求書及び手続補正書の提出
令和 3年11月11日付け 拒絶理由通知書(当審)
令和 4年 1月 7日 意見書及び手続補正書の提出
令和 4年 2月16日 応対記録(作成)
令和 4年 2月16日付け 拒絶理由通知書(当審)
令和 4年 2月25日 意見書及び手続補正書の提出
第2 原査定の概要
原査定(令和2年11月24日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項1ないし8に対して、引用文献等1ないし4
<引用文献等一覧>
1.3GPP TR23.887 V1.1.0,2013年 7月,Pages25-29,82-93,135-136,URL,Internet<https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.887/23887-110.zip>(以下、「引用文献1」という。)
2.3GPP TS32.297 V2.0.0,2004年 3月18日,Section6.1.1,URL,Internet<https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/32_series/32.297/32297-200.zip>(以下、「引用文献2」という。)
3.国際公開第2012/034080号(以下、「引用文献3」という。)
4.NEC Corporation,MTC-IWF based security solution remaining issues[online],3GPP TSG-SA WG3#72 S3-130746,2013年 7月12日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG3_Security/TSGS3_72_Qingdao/Docs/S3-130746.zip>(周知技術を示す文献)(以下、「引用文献4」という。)
第3 本願発明
本願の請求項1ないし4に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明4」という。)は、令和4年2月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】UE(User Equipment)と、第1のネットワークノードとを含むモバイル通信システムに用いるVPLMN(Visited PLMN(Public Land Mobile Network))内の第2のネットワークノードであって、ローミングの場合に、前記第1のネットワークノードから、課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージを受信する受信部と、前記メッセージを前記UEに対して送信する送信部と、続きを表示(全17行)前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生する制御部と、を有する第2のネットワークノード。【請求項2】UE(User Equipment)と、第1のネットワークノードとを含むモバイル通信システムに用いるVPLMN(Visited PLMN(Public Land Mobile Network))内の第2のネットワークノードの通信方法であって、ローミングの場合に、前記第1のネットワークノードから、課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージを受信するステップと、前記メッセージを前記UEに対して送信するステップと、前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生するステップと、を有する、第2のネットワークノードの通信方法。【請求項3】前記CDRは、CGF(Charging Gateway Function)に転送される、請求項1記載の第2のネットワークノード。【請求項4】前記CDRは、Record Typeをフィールドに含む、請求項1記載の第2のネットワークノード。」
第4 引用文献、引用発明及び技術的事項
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用され、本願優先日前に公開された引用文献1(3GPP TR23.887 V1.1.0,2013年 7月,Pages25-29,82-93,135-136,URL,Internet<https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.887/23887-110.zip>)には、図面とともに以下の記載がある。(なお、下線は当審で付与した。)
(1)「In roaming scenarios it is useful to use the services of a visited MTC-IWF in the VPLMN for the following reasons: filtering of delivered data units and provide inter-operator charging. This visited MTC-IWF can filter and check terminating messages before forwarding to the serving CN nodes. For originating messages it may perform the message the protection, specifically for SDT-PDUs that are delivered via other PLMNs and thereby it avoids that every SGSN/MME need to provide such functionality. The 3GPP system internal message protection and filtering may be limited to scenarios where serving node and originating/terminating MTC-IWF are in different PLMNs, assuming PLMN internal links can be protected differently and don’t require separate per message protection of the identity of the entity via which the message enters the 3GPP system.To accomplish such a 3GPP system internal message protection for roaming scenarios, for MO small data the serving nodes of the vPLMN are configured with a vPLMN MTC-IWF to forward all MO small data from roaming UEs to that MTC-IWF for processing charging or message protection. The vPLMN MTC-IWF acts then as described for the serving node. For MT small data the visited PLMN serving nodes register the address of a visited MTC-IWF at the HSS. The visited MTC-IWF is then in the data path, checks and verifies messages and forwards messages to the actually serving nodes. The figure shows the configuration of MTC-IWFs for providing message protection in inter-PLMN scenarios, i.e. without configuring the serving nodes for performing message protection.」(第27ページ下から4行目ないし第28ページ第11行)
(当審仮訳:ローミングシナリオでは、次の理由から、VPLMNで訪問したMTC-IWFのサービスを使用すると便利である。配信されたデータユニットのフィルタリングとオペレーター間の課金の提供。このvisited MTC-IWFは、サービングCNノードに転送する前に、メッセージ終端をフィルタリングおよびチェックできる。メッセージ発信のため、特に他のPLMNを介して配信されるSDT-PDUの場合、それはメッセージ保護を実行してもよく、これにより、すべてのSGSN/MMEがそのような機能を提供しなくてもよくなる。3GPPシステムの内部メッセージ保護とフィルタリングは、サービングノードと発信/終端MTC-IWFが異なるPLMNにあるシナリオに限定されてもよい。ただし、PLMN内部リンクは異なる方法で保護することができ、メッセージが3GPPシステムに入る際に経由するエンティティのアイデンティティの保護をメッセージごとに分ける必要はない。
ローミングシナリオでこのような3GPPシステムの内部メッセージ保護を実現するために、MOスモールデータの場合、vPLMNのサービングノードはvPLMN MTC-IWFで構成され、ローミングUEからそのMTC-IWFにすべてのMOスモールデータを転送して課金またはメッセージ保護を処理する。次に、vPLMN MTC-IWFは、サービングノードについて説明されたように動作する。MTスモールデータのため、visited PLMNのサービングノードは、visited MTC-IWFのアドレスをHSSに登録する。visited MTC-IWFはデータパス上にあり、メッセージをチェックおよび検証し、実際にサービスを提供しているノードにメッセージを転送する。この図は、PLMN間シナリオでメッセージ保護を提供するためのMTC-IWFの構成を示している。つまり、メッセージ保護を実行するためのサービングノードを構成していない。)
(2)Figure 5.1.1.3.3.1.1-3として以下の図が記載されている。
「[図:0001383739000001.jpg]」(第28ページ)
(3)「Charging can be provided on a per small data transmission basis. The MTC-IWF and SGSN/MME generates CDRs taking into account successful and unsuccessful delivery of small data transmission as far as possible. As any SDT-PDU may be routed via MTC-IWFs in visited and home PLMN charging may be performed by the MTC-IWFs only. In addition the total amount of transferred data may be counted, which is useful as the supported large message size allows for quite different resources usage. Shorter messages consume less system resources.」(第29ページ第2行ないし第6行)
(当審仮訳:課金は、スモールデータの送信ごとに提供される。MTC-IWFおよびSGSN/MMEは、可能な限りスモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生する。任意のSDT-PDUは、visitedとhomeのPLMNにおけるMTC-IWFを介してルーティングされてよく、課金はMTC-IWFによってのみ実行されてよい。加えて、転送されたデータの合計量をカウントしてよく、これは、大きなメッセージサイズがサポートされている場合、まったく異なるリソース使用量が許されるため、便利である。メッセージが短いほど、システムリソースの消費量は少なくなる。)
引用文献1の上記記載、及び通信分野における技術常識を考慮すると、次のことがいえる。
ア 上記「(1)」の「ローミングシナリオでこのような3GPPシステムの内部メッセージ保護を実現するために、MOスモールデータの場合、vPLMNのサービングノードはvPLMN MTC-IWFで構成され、ローミングUEからそのMTC-IWFにすべてのMOスモールデータを転送して課金またはメッセージ保護を処理する。次に、vPLMN MTC-IWFは、サービングノードについて説明されたように動作する。MTスモールデータのため、visited PLMNのサービングノードは、visited MTC-IWFのアドレスをHSSに登録する。visited MTC-IWFはデータパス上にあり、メッセージをチェックおよび検証し、実際にサービスを提供しているノードにメッセージを転送する。この図は、PLMN間シナリオでメッセージ保護を提供するためのMTC-IWFの構成を示している。」との記載、及び上記「(2)」のFigure 5.1.1.3.3.1.1-3の「SCS/AS」との記載によれば、ローミングUEと、SCS/ASとを含む3GPPシステムが記載されているといえる。そして、vPLMN MTC-IWF(visited MTC-IWF)がvPLMN内にあることは明らかであるから、引用文献1には、ローミングUEと、SCS/ASとを含む3GPPシステムに用いる、vPLMN内のMTC-IWFが記載されているといえる。
イ 上記「(2)」のFigure 5.1.1.3.3.1.1-3の記載において、「Message Routing: MT」について示される矢印(当審注:原文において、青色で示される矢印)が、「hPLMN」内の「SCS/AS」から「MTC-IWF」に向かい、「hPLMN」内の「MTC-IWF」から「vPLMN」内の「MTC-IWF」に向かい、「vPLMN」内の「MTC-IWF」から「MME/SGSN」に向かい、「MME/SGSN」から「Roaming UE」に向かっていることについて、「vPLMN」内の「Roaming UE」がローミング中のUEを意味することと、当該矢印がメッセージの流れを表すものであることが明らかであるから、ローミングの場合に、hPLMN内のSCS/ASが送信したメッセージが、vPLMN内のMTC-IWFを介してローミングUEに対して送信(転送)されていることが見て取れる。また、vPLMN内のMTC-IWFがそのための受信部及び送信部を有することは明らかである。
してみれば、引用文献1には、ローミングの場合に、SCS/ASから、メッセージを受信する受信部と、前記メッセージをローミングUEに対して送信する送信部とを有する、vPLMN内のMTC-IWFが記載されているといえる。
ウ 上記「(3)」の「課金は、スモールデータの送信ごとに提供される。MTC-IWFおよびSGSN/MMEは、可能な限りスモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生する。任意のSDT-PDUは、visitedとhomeのPLMNにおけるMTC-IWFを介してルーティングされてよく、課金はMTC-IWFによってのみ実行されてよい。」との記載によれば、vPLMN内のMTC-IWFは、スモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生するといえる。また、そのための制御部を有することは明らかである。
したがって、上記「ア」ないし「ウ」を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という)が記載されていると認められる。
「ローミングUEと、SCS/ASとを含む3GPPシステムに用いる、vPLMN内のMTC-IWFであって、ローミングの場合に、SCS/ASから、メッセージを受信する受信部と、前記メッセージをローミングUEに対して送信する送信部と、スモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生する制御部と、を有する、vPLMN内のMTC-IWF。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用され、本願優先日前に公開された引用文献2(3GPP TS32.297 V2.0.0,2004年 3月18日,Section6.1.1,URL,Internet<https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/32_series/32.297/32297-200.zip>)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
(1)「a) The CDR files contain a variable length file header immediately followed by a variable number of concatenated CDRs which are encoded according to the CDR format specified in an appropriate charging TS, 3GPP TS 32.250 [10] to [49].」(第14ページ第12行ないし第14行)
(当審仮訳:a)CDRファイルは、直後に、適切な課金に関するTS,すなわち3GPP TS 32.250 [10]ないし[49]で指定されたCDRフォーマットに従ってエンコードされた可変数の連結のCDRが続く、可変長のファイルヘッダを含む。)
(2)「The file header contains the following fields:・・・(中略)・・・IP address of the network node that generated the file. Fixed length field of 20 octets. For IPv4 addresses, the unused trailing octets are set to zero.」
(第14ページ第25行ないし第15ページ第5行)
(当審仮訳:ファイルヘッダは以下のフィールドを含む:
・・・(中略)・・・
ファイルを生成したネットワークノードのIPアドレス。20オクテットの固定長フィールド。IPv4アドレスの場合、使用されない後続のオクテットはゼロとなる。)
上記記載によれば、引用文献2には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「CDRファイルは、可変長のファイルヘッダを含み、ファイルヘッダは、ファイルを生成したネットワークノードのIPアドレスのフィールドを含む。」
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由で引用され、本願優先日前に公開された引用文献3(国際公開第2012/034080号)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
「For example, a carrier usage record, which may be, for example, a charging data record (CDR), may contain some or all of the following information: subscriber identification (e.g., IMSI, MSID, NAI, or MDN), equipment identification (e.g., IMEI or MEID), correlation identification, start time, stop time, number of bytes sent by end-user device 100, number of bytes received by end-user device 100, access point name (APN).」(段落[00159]の第5行ないし第9行)
(当審仮訳:例えば課金データレコード(CDR)とすることができるキャリア利用レコードは、例えば次の情報、加入者識別子(例えばIMSI、MSID、NAI、又はMDN)、装置識別子(例えばIMEIやMEID)、相関識別子、開始時間、終了時間、エンドユーザ装置100によって送信されたバイト数、エンドユーザ装置100によって受信されたバイト数、アクセスポイント名(APN)のうちの一部又は全てを含むことができる。)
上記記載によれば、引用文献3には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「課金データレコード(CDR)とすることができるキャリア利用レコードは、加入者識別子(例えばIMSI、MSID、NAI、又はMDN)、装置識別子(例えばIMEIやMEID)を含むことができる。」
4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由で引用され、本願優先日前に公開された引用文献4(NEC Corporation,MTC-IWF based security solution remaining issues(当審仮訳:MTC-IWFベースのセキュリティ解決の残課題)[online],3GPP TSG-SA WG3#72 S3-130746,2013年 7月12日,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG3_Security/TSGS3_72_Qingdao/Docs/S3-130746.zip>)には、以下の事項が記載されている。(なお、下線は当審で付した。)
「Architecture of Option 2) MTC-IWF exists in VPLMN.- MTC-IWF in VPLMN can generate CDR for charging.」(第2ページ第14行及び第15行)
(当審仮訳:オプション2のアーキテクチャ) MTC-IWFがVPLMN内に存在する。
- VPLMN内のMTC-IWFは課金のためにCDRを発生できる。)
上記記載によれば、引用文献4には、次の技術的事項が記載されていると認められる。
「VPLMN内のMTC-IWFは課金のためにCDRを発生できる。」
第5 対比及び判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「ローミングUE」は、本願発明1の「UE(User Equipment)」に含まれる。
また、ネットワーク内の装置をネットワークノードと言い換えられることが技術常識であり、引用発明の「SCS/AS」及び「VPLMN内のMTC-IWF」がネットワーク内の装置であることは明らかであるから、引用発明の「SCS/AS」及び「VPLMN内のMTC-IWF」は、本願発明1の「ネットワークノード」に含まれるといえる。
更に、3GPPシステムがモバイル通信システムの一種であることは技術常識であるから、引用発明の「3GPPシステム」は、本願発明1の「モバイル通信システム」に含まれるといえる。
そして、引用発明の「vPLMN内のMTC-IWF」は、ローミングの場合に、SCS/ASから、メッセージを受信する受信部を有するものであるから、本願発明1において「ローミングの場合に、第1のネットワークノードから、課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージを受信する受信部」を有する「第2のネットワークノード」に含まれ、引用発明の「SCS/AS」は本願発明1の「第1のネットワークノード」に含まれ、本願発明の「課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージ」と引用発明の「メッセージ」とは「メッセージ」である点で共通する。
よって、引用発明の「ローミングUEと、SCS/ASとを含む3GPPシステムに用いる、vPLMN内のMTC-IWF」は、本願発明1の「UE(User Equipment)と、第1のネットワークノードとを含むモバイル通信システムに用いるVPLMN(Visited PLMN(Public Land Mobile Network))内の第2のネットワークノード」に含まれ、また、本願発明1の「ローミングの場合に、前記第1のネットワークノードから、課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージを受信する受信部」を有する「第2のネットワークノード」と、引用発明の「ローミングの場合に、SCS/ASから、メッセージを受信する受信部」を有する「vPLMN内のMTC-IWF」とは、ローミングの場合に、第1のネットワークノードから、メッセージを受信する受信部を有する第2のネットワークノードである点で共通する。
イ 本願発明1の「前記メッセージを前記UEに対して送信する送信部」と、引用発明の「前記メッセージをローミングUEに対して送信する送信部」とは、メッセージをUEに対して送信する送信部である点で共通する。
よって、本願発明1の「前記メッセージを前記UEに対して送信する送信部」を有する「第2のネットワークノード」と、引用発明の「前記メッセージをローミングUEに対して送信する送信部」を有する「vPLMN内のMTC-IWF」とは、メッセージをUEに対して送信する送信部を有する第2のネットワークノードである点で共通する。
ウ 本願発明1の「前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生する制御部」と、引用発明の「スモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生する制御部」とは、CDR(Charging Data Record)を発生する制御部である点で共通する。
よって、本願発明1の「前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生する制御部」を有する「第2のネットワークノード」と、引用発明の「スモールデータの送信の成功および失敗の配信を考慮してCDRを発生する制御部」を有する「vPLMN内のMTC-IWF」とは、CDR(Charging Data Record)を発生する制御部を有する第2のネットワークノードである点で共通する。
したがって、上記「ア」ないし「ウ」を総合すれば、本願発明1と引用発明は、以下の点で一致し、また相違する。
<一致点>
「UE(User Equipment)と、第1のネットワークノードとを含むモバイル通信システムに用いるVPLMN(Visited PLMN(Public Land Mobile Network))内の第2のネットワークノードであって、ローミングの場合に、第1のネットワークノードから、メッセージを受信する受信部と、前記メッセージを前記UEに対して送信する送信部と、CDR(Charging Data Record)を発生する制御部と、を有する第2のネットワークノード。」
<相違点>
本願発明1においては、受信部が受信する、又は送信部が送信するメッセージが「課金をするか否かに関するインジケータを含む」ものであり、制御部が「前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含む」CDR(Charging Data Record)を発生するのに対し、引用発明においては当該発明特定事項について特定されていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点について検討するにあたり、事案に鑑みて、上記相違点に係る本願発明1の発明特定事項の一部である、受信部が受信する、又は送信部が送信するメッセージが「課金をするか否かに関するインジケータを含む」ものであり、制御部が「前記インジケータに基づいて」CDR(Charging Data Record)を発生する点について先に検討する。
受信部が受信する、又は送信部が送信するメッセージが「課金をするか否かに関するインジケータを含む」ものであり、制御部が「前記インジケータに基づいて」CDR(Charging Data Record)を発生することは、引用文献1ないし4に記載も示唆もされておらず、また、通信分野における周知技術であるともいえない。
したがって、引用発明において、少なくとも、上記相違点に係る本願発明1の上記発明特定事項の一部を採用することは、当業者といえども、容易に想到し得たとはいえない。
よって、本願発明1の上記相違点の他の発明特定事項について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
2 本願発明2ないし4について
本願発明2は、「第2のネットワークノード」の発明である本願発明1に対応する「第2のネットワークノードの通信方法」の発明であって、本願発明1の発明特定事項に対応する発明特定事項を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、本願発明2は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし引用文献4に記載された技術的事項に基いて容易に発明をすることができたものとはいえない。
また、本願発明3及び4は、本願発明1の発明特定事項を全て備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、本願発明3及び4は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
第6 原査定についての判断
令和4年2月25日にされた手続補正により、本願発明1ないし4は、いずれも、受信部が受信する、又は送信部が送信するメッセージが「課金をするか否かに関するインジケータを含む」ものであり、制御部が「前記インジケータに基づいて」CDR(Charging Data Record)を発生するという発明特定事項、又は当該発明特定事項に対応する発明特定事項を、少なくとも備えるものとなっている。してみれば、上記「第5」の「1」及び「2」で説示したとおり、当業者であっても、本願発明1ないし4は、引用発明及び引用文献2ないし4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第7 当審拒絶理由について
当審における令和4年2月16日付け拒絶理由通知書で通知した拒絶の理由(以下、「当審拒絶理由」という。)は、令和4年1月7日に提出された手続補正書に記載された請求項1には、「ローミングの場合に、前記第1のネットワークノードから、課金をするか否かに関するインジケータを含むメッセージを受信する受信部」と記載されているが、当該「メッセージ」に含まれる「課金をするか否かに関するインジケータ」を受信した後、当該「インジケータ」を使用することについて記載されていないから、当該「メッセージ」に含まれる「課金をするか否かに関するインジケータ」を受信することの技術的意義が明確でなく、また、「前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスが、CDR(Charging Data Record)のフィールドに含まれる」ことが記載されているが、当該「前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスが、CDR(Charging Data Record)のフィールドに含まれる」ことが、「第2のネットワークノード」についてのいかなる構成を特定しようとしているのか不明であり、請求項1に対応する発明特定事項を備える請求項2、また請求項1を引用する請求項3、4についても同様に不明であるというものである。。これに対して、令和4年2月25日にされた手続補正により、補正前の請求項1の「前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスが、CDR(Charging Data Record)のフィールドに含まれる」との記載を「前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生する制御部」を「有する」と補正し、請求項2の「前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスが、CDR(Charging Data Record)のフィールドに含まれる」との記載を「前記インジケータに基づいて、前記VPLMN内の第2のネットワークノードのアドレスをフィールドに含むCDR(Charging Data Record)を発生するステップ」を「有する」と補正したことにより、この拒絶の理由は解消した。
第8 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2021-002282