商標異議申立
2020-685006
トムトップ、トム、テイオオエム、トップ、テイオオピイ
- 審判番号
- 2020-685006
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- —
- 請求日
- 2020年09月28日
- 審決日
- 2021年12月15日
- 公報発行日
- 2022年07月29日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】SHENZHEN TOMTOP TECHNOLOGY CO., LTD.
- 【異議申立人】トムトム インターナショナル ベースローテン フェンノートシャップ
- 【異議申立人代理人】田中 伸一郎
- 【異議申立人代理人】中村 稔
- 【異議申立人代理人】松尾 和子
- 【異議申立人代理人】井滝 裕敬
- 【異議申立人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【異議申立人代理人】藤倉 大作
- 【異議申立人代理人】角谷 健郎
- 審判長/審判官
- 審判長 中束 としえ
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 小田 昌子
- 分類
- T1651.271-Y (W21)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項15号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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国際登録第1461420号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
国際登録第1461420号商標の商標登録を維持する。
理由
1 本件商標
本件国際登録第1461420号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、2018年(平成30年)10月31日に国際商標登録出願、第21類「Bowls; dishes; platesi cups; jugs; mixing spoos [kitchen utensils]; kitchen containers; waffle irons, non-electrici; stew-pans; cooking pots; drinking glasses; tableware, other than knives, forks and spoons; utensils for household purposes; cooking utensils, non-electric; glasses [receptacles]; glove stretchers; dishwashing brushes; nail brushes; toilet brushes; brushes; toothbrushes; toothpick holders; toilet sponges; eyebrow brushes; perfume vaporizers; make-up brushes; fitted vanity cases; toilet cases; cosmetic utensils; thermally insulated containers for food; rags for cleaning; kitchen mitts.」を指定商品として、令和2年6月2日に登録査定、同年7月17日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において引用する商標は、次の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)。
(1)国際登録第905070号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
国際登録日:2006年(平成18年)5月4日
優先権主張:2006年(平成18年)4月6日 Benelux
設定登録日:平成21年6月12日
指定役務:第39類、第41類、第42類及び第45類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの役務
(2)国際登録第969888号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
国際登録日:2007年(平成19年)8月21日
優先権主張:2007年(平成19年)2月28日 United States of America
設定登録日:平成22年2月19日
指定商品及び指定役務:第9類、第38類、第39類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該章するものであるから、同法第43条の3の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)申立人は、1991年に設立されたオランダのナビゲーションシステムメーカーであり、現在では、ナビゲーション技術を軸としてカーナビゲーション・地図情報サービス・GPS付きランニング用ウォッチなどの様々な商品・サービスを提供している。申立人の技術は、自動車の自動運転において重要な役割を占めているため、日本でも積極的に活動し、2020年3月には、トヨタ自動車のグループ会社と協業することが発表された(甲1)。
このような状況からすれば、申立人のコーポレートマークである引用商標は、日本でも、広く知れ渡っており、著名であることが分かる。
(2)申立人の著名商標である引用商標と本件商標を比較すると、引用商標1は「TOMTOM」の欧文字からなり、また、引用商標2は「TomTom」の欧文字と図形からなり、引用商標「TOMTOM(TomTom)」と本件商標「TOMTOP」とは、末尾の「M(m)」と「P」の違いしかなく、両商標は、特に外観上、類似しており、両者が類似関係にあることは明らかである。
よって、本件商標をその指定商品に使用した場合には、需要者間において、申立人の業務に係る商品及び役務と混同が生じるおそれがあることは明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 引用商標の周知・著名性について
申立人の主張及び同人が提出した証拠によれば、次のとおりである。
(ア)甲第1号証は、「TechCrunch Japan」のウェブページであり、2020年3月11日の日付け、及び「地図サービスのTomTomとTRI-AD、デンソーの3社が自動運転向け高精度地図作成で協業」の見出しの下、「オラングを拠点とする地図サービスなどを運営するTomTom(トムトム)は3月11日、 トヨタ自動車のグループ会社で自動運転などを研究するトヨタ。リサーチ・インステイテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)とデンソーとの協業を発表した。 ・・・・TomTomは、アップルの『マップ』アプリに地図データが採用されていた企業で、最近では中国ファーウェイが同社とナビゲーションとマッピング、交通情報へのアクセスの提供について契約合意している。」との記載があり、また、1ページロの画像部分には、「TomTom」及び「TomTom HD Map」の文字が表示されている。
なお、申立人の提出した証拠は、甲第1号証のみである。
(イ)上記(ア)からすれば、令和2年(2020年)3月11日付けのウェブページの記事において、申立人に関する内容の記事が掲載されるとともに、「地図サービスなどを運営する『TomTom』」などと紹介されたことが確認できるとしても、その内容は申立人と日本の企業との協業に関するものであって、申立人が、自身の業務に係る商品及び役務と主張する「カーナビゲーション・地図情報サービス・GPS付きランニング用ウォッチ」などの商品及び役務に、引用商標を使用した事実は見いだせない。
その他、引用商標を付した申立人に係る商品の販売及び役務の提供の事実、我が国におけるこれらの商品の販売及び役務の提供に関する売上高、市場シェア、広告宣伝の規模等を裏付ける具体的な証拠の提出はない。
そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものとは認めることはできない。
イ 本件商標と引用商標の類似性の程度について
(ア)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、「TOMTOP」の欧文字を書してなるところ、当該文字に相応して「トムトップ」の称呼を生じ、観念については、彗該文字が辞書等に載録されている語ではなく一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標
引用商標1は、別掲2のとおり、「TOMTOM」の欧文字を横書きしてなるところ、章該文字は「トムトム(北米先住民やアフリカ。東洋の先住民が手でたたく胴の長い太鼓)」(「プログレッシブ英和中辞典」小学館)等を意味する英語ではあるものの、我が国において一般的に親しまれているとはいえないことから、特定の意味合いが想起されることのない一種の造語として理解されるものである。
したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して「トムトム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
また、引用商標2は、別掲3のとおり、「TomTom」の欧文字と、その右側に、茶色で塗りつぶされた左右の手を拡げた図と、その左上部及び右下部に黒の円弧上の曲線を環状に組み合せた図形とを横一列に配した構成からなるところ、その構成態様からは、「TomTom」の文字部分と図形部分がそれぞれ独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るというのが相当であり、当該文字は、引用商標1と同様に、特定の意味合いが想起されることのない一種の造語と理解されるものである。
したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して「トムトム」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(ウ)本件商標と引用商標との比較
本件商標と引用商標とを比較すると、両者は、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成態様からなるものである。
そして、本件商標と引用商標1の外観を比較すると、両者は、語尾の「P」と「M」の文字を異にするものであり、ともに6文字という比較的短い文字構成からすれば、その印象が相違し、外観上、相紛れるおそれはない。
次に、本件商標と引用商標2の外観を比較すると、両者は、全体の外観においては、図形の有無の差異、構成文字及び構成態様において、明らかに相違するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。
また、本件商標と引用商標2の「TomTom」の文字部分の外観を比較すると、本件商標は、全て大文字で表されているのに対し、引用商標2の文字部分は、大文字と小文字を組み合わせた構成である点に差異を有し、さらに語尾における「P」と「m」の文字に違いがあるところ、両者はともに6文字という比較的短い文字構成からすれば、その印象が相違し、外観上、明確に区別できるものである。
そして、本件商標から生じる「トムトップ」の称呼と引用商標から生じる「トムトム」の称呼とを比較すると、両者は、前半の「トム」の音を共通にする。としても、後半の「トップ」と「トム」の音の差異があるところ、僅か5音と4音という比較的短い音構成からすれば、両者は、称呼上、明瞭に聴別することができるものである。
また、本件商標と引用商標1及び引用商標2の文字部分は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して考察すると、両者は非類似の商標というべきであり、その類似性の程度は低いものである。
ウ 出所の混同のおそれについて
引用商標は、上記(1)アのとおり、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認めることはできないものであり、また、上記(1)イのとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であって、その類似性の程度は低いものである。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者が、引用商標を想起、連想することはなく、当該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではなく、その登録は、同法第4条第1項の規定に違反才してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
なお、申立人は、申立人と本件商標権者との間で商標権に関し交渉をしていることを理由に本件の審理を猶予してほしい旨上申したことから、審判長は、申立人と商標権者に対し、上記交渉に関する具体的な事実が確認できる書面の提出を求める審尋をしたが、本件登録異議の申立てから相当の期間を経過した現在においても、双方から具体的な進展があつたこと等を示す書面の提出はなく、また、本件商標に係る商標権の申立人への移転等の事実も見いだせないため、これ以上、本件の審理を遅延させるべき合理的な理由はないものと判断し、本件の審理を進めることとした。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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