特許拒絶査定不服審判
2020-007651
情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム
- 審判番号
- 2020-007651
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-572947外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年06月03日
- 審決日
- 2022年02月16日
- 公報発行日
- 2022年08月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F) / P18 .536-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第1号、特許法第36条第6項第2号、特許法第36条第4項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2016-572947「情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 8月11日国際公開、WO2016/125215、請求項の数(6)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2015年(平成27年)12月2日(優先権主張 平成27年2月6日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和元年7月 9日付け:拒絶理由通知
令和元年9月17日 :意見書、手続補正書の提出
令和2年2月26日付け:拒絶査定(原査定)
令和2年6月 3日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和3年5月25日付け:拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由(1)」
という。)
令和3年7月26日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年9月14日付け:拒絶理由通知(最後)(以下、「当審拒絶理由
(2)」という。)
令和3年10月14日 :意見書、手続補正書の提出
第2 原査定の概要
原査定(令和2年2月26日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1~7に係る発明は、以下の引用文献A~Dに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
A.特開2003-296015号公報
B.特開2012-048465号公報
C.国際公開第2013/132736号
D.特開2013-069190号公報
第3 当審拒絶理由の概要
1.当審拒絶理由(1)の概要は、次のとおりである。
理由1(明確性要件)
この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由2(サポート要件)
この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由3(実施可能要件)
この出願は、発明の詳細な説明の記載が下記の点で、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない。
理由4(進歩性)
この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項 1~7
・備考:
(1)請求項1の「ユーザの選択操作により」の係り受けが不明確であり、(a)「ユーザの選択操作」により「把持部に相当する領域を検出」するのか、それとも(b)「ユーザの選択操作」により「押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定」するのか、いずれの事項を意味しているのか明確に把握することができない。(明確性要件違反)
仮に、請求項1の上記記載が上記(a)の意味であるのだとすると、本願明細書には、「把持部に相当する領域を検出」する処理を「ユーザの選択操作」により行うことは記載も示唆もされていないから、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではない。(サポート要件違反)
(2)請求項1の「ユーザが」及び「手指で」という各語句の係り受けが不明確である。すなわち、上記記載において、「ユーザ」は、「把持」する動作及び「設定」する動作のうちのいずれの動作の主語であるのかが不明確であり、また、「把持する側の手指」で「入力操作」を行うのか、それとも「把持する側の手指」で「設定」するのかも不明確である。(明確性要件違反)
(3)請求項4の「前記検出エリアには、前記把持部に近い領域ほど、前記配置間隔が小さい素子列が配列される」という構成は技術的に不明確である。(明確性要件違反)
また、「検出部の出力に基づいて前記検出エリアの中から把持部に相当する領域を検出」し、動的に変化し得る「把持部」の位置に応じて、「前記把持部に近い領域ほど、前記配置間隔が小さい素子列が配列される」ように素子列を動的に配置することについては、本願明細書に記載も示唆もされておらず、本願優先日の技術常識を参酌しても、どのようにして素子列を配置するのか不明である。(実施可能要件違反)
・請求項1~7
・引用文献1~3
・備考:
本願請求項1~7に係る発明は、以下の引用文献1~3に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.米国特許出願公開第2006/0238517号明細書
2.特開2012-048465号公報(拒絶査定時の引用文献B)
3.国際公開第2013/132736号(拒絶査定時の引用文献C)
2.当審拒絶理由(2)の概要は、次のとおりである。
理由1(サポート要件)
この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。
記
・請求項 1~6
・備考:
(1)請求項1には、押圧入力操作が有効な操作エリアを設定する操作が「ユーザが把持部を把持した状態」で行われることが特定されておらず、そのような態様では、本願発明の「本体を把持した手指による片手操作が実現可能となる」という上記課題を解決できるとはいえないから、請求項1に係る発明は、発明の詳細な説明において発明の課題が解決できることを当業者が認識できるように記載された範囲のものとはいえず、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えて特許を請求するものである。
請求項1を引用する請求項2~4、及び請求項1と同様の記載がある請求項5、6についても同様である。
(2)請求項5には「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定し」と記載されている。しかしながら、本願明細書には、情報処理装置が「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定」することが可能になるように構成することは記載されているが、情報処理装置が「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定」する処理を行うことは記載されていない。
請求項5と同様の記載がある請求項6についても同様である。
第4 本願発明
本願請求項1~6に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明6」という。)は、令和3年10月14日になされた手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される発明であり、そのうち、本願発明1及び本願発明5は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
表示部と、前記表示部を支持する筐体部とを有する本体と、
前記筐体部の表面に設けられた検出エリアを有し、前記検出エリアへの押圧力を静電的に検出することが可能に構成された検出部と、
前記検出エリアにおける押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御するように構成された制御部と
を具備し、
前記制御部は、前記検出部の出力に基づいて前記検出エリアの中から把持部に相当する領域を検出し、ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定することが可能に構成される
情報処理装置。」
「 【請求項5】
表示部と、前記表示部を支持する筐体部とを有する情報処理装置の制御方法であって、
前記筐体部の表面に設けられた検出エリアの中から把持部に相当する領域を静電的に検出し、
ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定することを可能にし、
前記操作エリア内における押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御する
情報処理装置の制御方法。」
また、本願発明2~4は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明6は、本願発明5とカテゴリ表現が異なるだけの「プログラム」の発明として特定したものである。
第5 引用文献、引用発明等
1.当審拒絶理由(1)に引用された引用文献について
(1)当審拒絶理由(1)に引用された引用文献1には、図面とともに、次の記載がされている。
ア
「[0050] Having a display 60 that encompasses almost the entire front surface 54 of the housing 52 of the electronic device 50 has several advantages discussed herein. In addition, having one or more touch sensitive surfaces on various portions of the housing 52 that allow a user to control the electronic device 50 can also provide several advantages discussed herein. As alluded to above, one or more touch sensitive surfaces can be located on the bezel 55 (i.e., the portion of the front surface 54 of the housing 52 that surrounds the display 60). Turning then to FIG. 4, an embodiment of an electronic device 100 having a touch sensitive bezel 120 according to certain teachings of the present disclosure is illustrated. As will be discussed in more detail below, the touch sensitive bezel 120 is used for user interface and control of the electronic device 100 and is used in conjunction with a graphical user interface operating on the device 100.
[0051] The electronic device 100 includes a housing 102 and a display 110.The housing 102 holds the display 110, which can be any conventional display known and used in the art for electronic devices. Some common examples for the display 110 include a Liquid Crystal display (LCD), an electroluminescent display, and a touch screen display. The housing 102 also holds the touch sensitive bezel 120, which is positioned substantially around the perimeter of the display 110. (In the present embodiment, the bezel 120 is positioned entirely around the perimeter of the display 110 so that the bezel 120 essentially frames the display 110.) The housing 102 of the electronic device 100 also contains electronic components that provide a number of operations and features, such as memory access, communications, sound, power, etc. In addition, the electronic device 100 houses electronic components (discussed in more detail below) that are used to control operation of the display 110 and the bezel 120.
[0052] In one example, the electronic device 100 can be a picture frame having memory for storing digital pictures and for viewing on the display 110. In another example, the electronic device 100 can be a digital media device having the display 110, the touch sensitive bezel 120, and lacking most or all buttons or similar physical controls on the housing 52. In other examples, the electronic device 100 can be an electronic game, a personal digital assistant, a multimedia device, a cellular telephone, a portable video player, a portable navigation device, or the like.
[0053] The bezel 120 is touch sensitive and is used to obtain touch data from the user in response to touch events made by the user on the bezel 120.The electronic device 100 uses the touch data obtained with the bezel 120 to perform various operations and functions related to user interface and user control of the device 100. For example, the touch data obtained with the bezel 120 can control what is displayed with the device 100, what files are played, what the volume level is, what the settings for the display 110 are, etc.
[0054] A number of techniques can be used to obtain touch data with the touch sensitive bezel 120. In one embodiment, at least a portion of the bezel 120 includes a multi-touch input surface capable of generating touch data for a plurality of touch events made by the user simultaneously at different locations of the bezel 120. For example, the bezel 120 can include a capacitive sensor array and data acquisition circuitry for detecting when a user touches areas or locations on the bezel 120. The capacitive sensor array and data acquisition circuitry can be similar to those disclosed in U.S. patent application Ser. No. 10/949,060, filed Sep. 24, 2004 and entitled Raw Data Track Pad Device and System, which is incorporated herein by reference in its entirety. An example of such an embodiment for the bezel 120 is discussed below with reference to FIGS. 5 and 6. During operation, the multi-touch input surface of the bezel 120 can be used to generate touch data that can be recognized as touch gestures discussed in more detail later.
[0055] In another embodiment, at least a portion of the bezel 120 includes a plurality of resistive or capacitive sensors and an integrated circuit for analyzing resistive or capacitive values caused by a user touching the bezel 120. An example of an embodiment for such a bezel 120 is discussed below with reference to FIGS. 13A and 13B. In yet another embodiment, at least a portion of the bezel 120 includes force detection layers as disclosed in U.S. patent application Ser. No. 11/278,080, filed Mar. 30, 2006 and entitled Force Imaging Input Device and System, which is incorporated herein by reference in its entirety. An example of such an embodiment for the bezel 120 is discussed below with reference to FIG. 14.」
(当審訳)
「[0050] 電子デバイス50のハウジング52のほぼ全体の前面54を包含するディスプレイ60を有することは、本明細書で論じられるいくつかの利点を有する。さらに、ユーザが電子デバイス50を制御することを可能にするハウジング52の様々な部分に1つまたは複数のタッチセンシティブ表面を有することも、本明細書で論じられるいくつかの利点を提供することができる。上で示唆したように、1つまたは複数のタッチセンシティブ面をベゼル55(すなわち、ディスプレイ60を囲むハウジング52の前面54の部分)に配置することができる。次に、図4に目を向けると、本開示の特定の教示によるタッチセンシティブベゼル120を有する電子デバイス100の実施形態が示されている。以下でより詳細に論じられるように、タッチセンシティブベゼル120は、電子デバイス100のユーザインターフェースおよび制御のために使用され、デバイス100上で動作するグラフィカルユーザインターフェースと併せて使用される。
[0051] 電子デバイス100は、ハウジング102およびディスプレイ110を含む。ハウジング102は、ディスプレイ110を保持し、これは、電子デバイスのための当技術分野で知られ、使用される任意の従来のディスプレイであり得る。ディスプレイ110のいくつかの一般的な例には、液晶ディスプレイ(LCD)、電気発光ディスプレイ、およびタッチスクリーンディスプレイが含まれる。ハウジング102はまた、ディスプレイ110の周囲に実質的に配置されるタッチセンシティブベゼル120を保持する。(本実施形態では、ベゼル120は、ベゼル120が本質的にディスプレイ110に縁をつけるように、ディスプレイ110の周囲に完全に配置される。)電子デバイス100のハウジング102はまた、メモリアクセス、通信、音響、電力などのような多くの操作および機能を提供する電子コンポーネントを含む。さらに、電子デバイス100は、ディスプレイ110およびベゼル120の動作を制御するために使用される電子コンポーネント(以下でより詳細に議論される)を収容する。
[0052] 一例では、電子デバイス100は、デジタル画像を記憶し、ディスプレイ110上で表示するためのメモリを有する額縁であり得る。別の例では、電子デバイス100は、ディスプレイ110、タッチセンシティブベゼル120を有するが、ハウジング52上の全て又は大部分のボタン、又は、同様の物理コントロールを欠くような、デジタルメディアデバイスであり得る。他の例では、電子デバイス100は、電子ゲーム、パーソナルデジタルアシスタント、マルチメディアデバイス、携帯電話、携帯型ビデオプレーヤー、ポータブルナビゲーションデバイスなどであり得る。
[0053] ベゼル120はタッチセンシティブであり、ベゼル120上でユーザによって行われたタッチイベントに応答してユーザからタッチデータを取得するために使用される。電子デバイス100は、ベゼル120で取得されたタッチデータを使用して、デバイス100のユーザインターフェースおよびユーザ制御に関連する様々な操作および機能を実行する。例えば、ベゼル120で得られたタッチデータは、デバイス100で表示されるもの、再生されるファイル、音量レベル、ディスプレイ110の設定などを制御することができる。
[0054] タッチセンシティブベゼル120を用いてタッチデータを取得するために、いくつかの技術を使用することができる。一実施形態では、ベゼル120の少なくとも一部は、ベゼル120の異なる場所で同時にユーザによって行われる複数のタッチイベントのためのタッチデータを生成することができるマルチタッチ入力面を含む。例えば、ベゼル120は、ユーザがベゼル120上の領域または場所に触れたことを検出するための容量センサアレイおよびデータ取得回路を含むことができる。容量センサアレイおよびデータ取得回路は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2004年9月24日に出願され、「生データトラックパッドデバイスおよびシステム」と題された米国特許出願第10/949,060号に開示されているものと同様であり得る。ベゼル120のそのような実施形態の例は、図5および図6を参照して以下で説明される。動作中、ベゼル120のマルチタッチ入力面を使用して、後でより詳細に説明するタッチジェスチャとして認識できるタッチデータを生成することができる。
[0055] 別の実施形態では、ベゼル120の少なくとも一部は、複数の抵抗性または容量性センサと、ユーザがベゼル120に触れることによって引き起こされる抵抗性または容量性値を分析するための集積回路とを含む。そのようなベゼル120の実施例は、図13Aおよび13Bを参照して以下で説明される。さらに別の実施形態では、ベゼル120の少なくとも一部は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2006年3月30日に出願され、「フォースイメージング入力デバイスおよびシステム」と題された米国特許出願第11/278,080号に開示されているような力検出層を含む。ベゼル120のそのような実施形態の例は、図14を参照して以下で説明される。」
イ
「[0059] During operation, the user can touch designated areas (e.g., outlined area-121) on the bezel 120 to initiate user controls for the electronic device 100. Some examples of possible user controls include menu operations, cursor operations, and data entry operations. The user interface software operating on the display 110 shows the visual guides 180 in positions adjacent the areas 121 on the bezel 120 designated to perform the user controls so the user may know the general area of the bezel 120 designated for the corresponding user control indicted by the adjacent visual guide 180. The designated areas 121 can be arbitrarily positioned and sized around the bezel 120 depending on the context or content of what is being displayed. The number of distinct areas 121 that can be designated depends on the size of the display 110 and the bezel 120 and depends on what type of touch sensitive sensors are used for the touch sensitive bezel 120. In one example, one edge of the bezel 120 that is about 4 to 5-inches in length may accommodate about one-hundred distinct areas that can be designated for user controls.」
(当審訳)
「[0059] 動作中、ユーザは、ベゼル120上の指定された領域(例えば、輪郭を描かれた領域121)に触れて、電子デバイス100のユーザ制御を開始することができる。可能なユーザ制御のいくつかの例には、メニュー操作、カーソル操作、およびデータ入力操作が含まれる。ディスプレイ110上で動作するユーザインターフェースソフトウェアは、ユーザ制御を実行するように指定されたベゼル120上の領域121に隣接する位置に視覚ガイド180を示し、ユーザは、隣接する視覚ガイド180によって示される対応するユーザ制御のために指定されたベゼル120の一般的な領域を知ることができる。指定された領域121は、表示されているものの文脈または内容に応じて、ベゼル120の周りに任意に配置およびサイズ設定することができる。指定することができる別個の領域121の数は、ディスプレイ110およびベゼル120のサイズに依存し、タッチセンシティブベゼル120に使用されるタッチセンシティブセンサーのタイプに依存する。一例では、ベゼル120の一方の端部の長さが約4から5インチの場合、ユーザーコントロール用に指定できる約100の異なる領域を備え得る。」
ウ
「[0062] Referring to FIG. 5, components of an embodiment of an electronic device 200 according to certain teachings of the present disclosure are schematically illustrated. Some of the components of the electronic device 200 are not shown in FIG. 5 but will be apparent to one skilled in the art. For example, the electronic device 200 may include a housing and conventional components, such as power circuitry, a central processing unit, memory, and the like. In one example of a conventional component, for instance, the memory can store data, software, etc. and can include random access memory, read-only memory, or both.
[0063] The electronic device 200 includes a housing (not shown), a display 210, display circuitry 212, a capacitive sensor array 220, data acquisition circuitry 230, and processing circuitry 240.The display 210 is positioned on the housing (not shown) and has a perimeter.The capacitive sensor array 220 is also positioned on the housing (not shown) and is positioned substantially around the perimeter of the display 210 so that the capacitive sensor array 220 forms part of a bezel for the display 210. The data acquisition circuitry 230 is coupled to the capacitive sensor array 220 and is used to acquire touch data from the array 220. The processing circuitry 240 is coupled to the data acquisition circuitry 230 and to the display 210.
[0064] As will be explained in more detail below, the processing circuitry 240 is configured to obtain touch data from the data acquisition circuitry 230, determine if at least one user control is invoked by the obtained touch data, and initiate at least one operation for the electronic device 200 based on the determined user control.The processing circuitry 240 includes a processor 250 and includes one or more software/firmware components that operate on the processor 250.These components include a display driver 251, a sensor driver 253, and system and/or user applications 260.
[0065] The applications 260 have one or more user controls 262 that a user can invoke by touching one or more areas of the capacitive sensor array 220 in order to change or control operation of the electronic device 200. To determine which user control 262 is invoked, the processing circuitry 240 designates one or more areas 221 of the capacitive sensor array 220 for the one or more user controls 262 of the applications 260. Then, when a user touches one or more areas 221 of the capacitive sensor array 220, the data acquisition circuitry 230 provides touch data to the processing circuitry 240. The capacitive sensor array 220 and data acquisition circuitry 230 is preferably capable of generating touch data that describes more than one simultaneously touched areas 221 on the bezel 220 so that the touch data can cover instances when the user touches one area only, touches more than one area simultaneously, or makes a pattern or gesture of touches on the array 220.
[0066] In turn, the processing circuitry 240 compares the obtained touch data to the one or more designated areas and determines which of the user controls 262 has been invoked by the user. The comparison of obtained touch data to the designated areas 221 may involve different levels of processing. In one level of processing, the processing circuitry 240 compares the location (e.g., rows and columns) that the obtained touch data occurred on the array 220 to the designated areas 221 for the user controls. If the obtained touch data occurs in the designated area 221 for a satisfactory time period or over an average extent of the area 221, for example, then the processing circuitry 240 determines that the corresponding user control has been invoked.
[0067] In other levels of processing, the obtained touch data can include one or more locations (e.g., rows and columns) being touched on the array 220, can include touch data obtained over an interval of time, can include changes in touch data over time, and can include other aggregate forms of touch data. In this level of processing, the processing circuitry 240 recognizes touch gestures from the touch data and determines which control is invoked by the touch gesture.Some examples of touch gestures include a single tap at a location of the array 220, two or more sequential taps made at substantially the same location of the array 220 within predefined intervals of one another, touch events occurring substantially simultaneously at two or more locations of the array 220, sliding touches of one or more fingers by the user over the surface of the array 220, sustained touch at one location of the array 220 in conjunction with sliding or tapping touches at other locations of the array 220, and other combinations of the above.
[0068] To recognize such touch gestures, one or more areas 221 of the array 220 are associated with a control 262, and touch gestures involving one or more touches on those areas 221 are associated with the control 262. The touch gesture can be a single momentary tap, a sustained touch, two or more sequential taps, a sweep of a finger, and any other possible touch arrangement. To then determine if the control 262 has been invoked, the processing circuitry 240 determines if the touch data includes those areas 221 associated with the control 262 and determines from the touch data if the touch gesture associated with the control 262 has occurred on those areas 221.
[0069] Turning from discussion of the capacitive sensor array 220, the processing circuitry 240 is also operatively connected to the display 210 by display circuitry 212.The display driver 251 is used to configure visual data (e.g., content, screens, user interface elements, visual guides, etc.) and to send or present the visual data to the display circuitry 212. The electronic device 200 preferably presents one or more visual guides 280 along the perimeter of the display 210. In addition, the one or more visual guides 280 are preferably displayed at locations on the display 210 adjacent to corresponding areas 221 of the capacitive sensor array 220 designated for the one or more user controls 262 associated with the one or more visual guides 280.
[0070] Given the overview of the electronic device 200 discussed above, we now turn to a more detailed discussion of the components of the electronic device 200 of the present embodiment. The capacitive sensor array 220 includes a plurality of rows and columns of capacitive sensors, and the array 220 may or may not be symmetrical. The rows and columns of the array 220 are positioned around the perimeter of the display 210.
[0071] The data acquisition circuit 230 includes multiplexer (MUX) circuitry coupled to the sensor array 220. In particular, two multiplexer circuits 232-1 and 232-2 (referred to as the MUX-1 and MUX-2 circuits) are coupled to the rows of the sensor array 220. Each row in the sensor array 220 can be electrically coupled to a reference voltage Vcc through the MUX-1 circuit 232-1 and can be electrically coupled to a storage capacitor 236 through the MUX-2 circuit 232-2. While not shown in detail, each column of sensor array 220 can be similarly coupled to a reference voltage Vcc and to a storage capacitor using column MUX circuits 234. Thus, a user touching a location or area 221 of the sensor array 220 can alter the capacitance measured at affected rows and columns of the array 220.
[0072] During operation, the MUX circuits 232 and 234 are responsible for coupling and stimulating successive elements of the sensor array 220 (e.g., rows, columns, or individual pixels that is, an element at the intersection of a row and column) to the storage capacitor 236 in a controlled/sequenced manner and indicating that a measurement cycle has begun to the scan circuit 238. When the charge on storage capacitor 236 reaches a specified value or threshold, the scan circuit 238 records the time required to charge the storage capacitor 236 to the specified threshold. Consequently, the scan circuit 238 provides a digital value that is a direct indication of the capacitance of the selected element of the sensor array 220.
[0073] The sensor driver 240 obtains measured capacitance data from the acquisition circuitry 230. In turn, the sensor driver 240 processes the measured capacitance data and configures a corresponding control, command, operation, or other function designated by the row and column location of the capacitance data.Depending on what application, content, or the like is currently operating, the system application 260 and/or user application 262 implements the corresponding user control 262.Implementation may affect what is currently being displayed on the display 210. Consequently, the display driver 214 may operate the display circuitry 212 coupled to the display 210 in response to an implemented control 262.For example, a new menu may be presented on the display 210 in response to an implemented user control 262.」
(当審訳)
「[0062] 図5を参照すると、本開示の特定の教示による電子デバイス200の実施形態の構成要素が概略的に示されている。電子デバイス200の構成要素のいくつかは図5には示されていないが、当業者には明らかであろう。例えば、電子デバイス200は、ハウジングと、電源回路、中央処理装置、メモリなどの従来の構成要素とを含み得る。例えば、従来のコンポーネントの一例では、メモリは、データ、ソフトウェアなどを格納することができ、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、またはその両方を含むことができる。
[0063] 電子デバイス200は、ハウジング(図示せず)、ディスプレイ210、ディスプレイ回路212、静電容量センサアレイ220、データ取得回路230、および処理回路240を含む。ディスプレイ210は、ハウジング(図示せず)上に配置され、境界を有する。また、静電容量センサアレイ220もハウジング(図示せず)上に配置され、静電容量センサアレイ220がディスプレイ210のベゼルの一部を形成するように、ディスプレイ210の周囲に実質的に配置される。データ取得回路230は、静電容量センサアレイ220に接続され、アレイ220からタッチデータを取得するために使用される。処理回路240は、データ取得回路230およびディスプレイ210に結合されている。
[0064] 以下でより詳細に説明されるように、処理回路240は、データ取得回路230からタッチデータを取得し、取得されたタッチデータによって少なくとも1つのユーザ制御が呼び出されるかどうかを決定し、決定されたユーザ制御に基づいて少なくとも1つの動作を開始するように構成される。処理回路240は、プロセッサ250を含み、プロセッサ250上で動作する1つまたは複数のソフトウェア/ファームウェアコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは、ディスプレイドライバ251、センサドライバ253、およびシステムおよび/またはユーザアプリケーション260を含む。
[0065] アプリケーション260は、電子デバイス200の動作を変更または制御するために、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域に触れることによってユーザが呼び出すことができる1つまたは複数のユーザ制御262を有する。いずれのユーザ制御262が呼び出されるかを決定するために、処理回路240は、アプリケーション260の1つまたは複数のユーザ制御262に対して、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221を指定する。次に、ユーザが静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221に触れると、データ取得回路230は、タッチデータを処理回路240に提供する。静電容量センサアレイ220およびデータ取得回路230は、好ましくは、ユーザが1つの領域のみに触れる、同時に複数の領域に触れる、またはアレイ220上でタッチのパターンまたはジェスチャを行う場合の例をタッチデータがカバーできるように、ベゼル220上の2つ以上の同時にタッチされた領域221を記述するタッチデータを生成することができる。
[0066] 次に、処理回路240は、取得されたタッチデータを1つまたは複数の指定された領域と比較し、ユーザ制御262のどれがユーザによって呼び出されたかを決定する。得られたタッチデータを指定された領域221と比較することは、異なるレベルの処理を含み得る。処理の1つのレベルでは、処理回路240は、取得されたタッチデータがアレイ220上で発生した場所(例えば、行および列)を、ユーザ制御のために指定された領域221と比較する。得られたタッチデータが、例えば、指定されたエリア221で十分な期間またはエリア221の平均範囲にわたって発生する場合、処理回路240は、対応するユーザ制御が呼び出されたと判断する。
[0067] 他のレベルの処理では、取得されたタッチデータは、アレイ220上でタッチされている1つまたは複数の場所(例えば、行および列)を含むことができ、時間間隔にわたって取得されたタッチデータを含むことができ、時間の経過に伴うタッチデータの変化を含むことができ、他の統合された形式のタッチデータを含むことができる。このレベルの処理では、処理回路240は、タッチデータからタッチジェスチャを認識し、タッチジェスチャによって呼び出される制御を決定する。タッチジェスチャのいくつかの例には、アレイ220の位置でのシングルタップ、アレイ220の実質的に同じ位置で互いに所定の間隔内で行われる2つ以上の連続タップ、アレイ220の2つ以上の位置で実質的に同時に発生する複数のタッチイベント、アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ、アレイ220の他の場所でのスライドまたはタッピングタッチと組み合わせたアレイ220の1つの場所での持続タッチ、および上記のことの他の組み合わせを含む。
[0068] そのようなタッチジェスチャを認識するために、アレイ220の1つまたは複数の領域221は、制御262に関連付けられ、それらの領域221上の1つまたは複数のタッチを含むタッチジェスチャは、制御262に関連付けられる。タッチジェスチャは、1回の瞬間的なタップ、持続的なタッチ、2回以上の連続したタップ、指のスイープ、およびその他の可能なタッチ配置であり得る。次に、制御262が呼び出されたかどうかを決定するために、処理回路240は、タッチデータが制御262に関連付けられた領域221を含むかどうかを決定し、制御262に関連付けられたタッチジェスチャがそれらの領域221で発生したかどうかをタッチデータから決定する。
[0069] 静電容量センサアレイ220の説明から離れると、処理回路240はまた、ディスプレイ回路212によってディスプレイ210に動作可能に接続される。ディスプレイドライバ251は、視覚データ(例えば、コンテンツ、画面、ユーザインターフェース要素、視覚ガイド)を構成し、視覚データをディスプレイ回路212に送信又は提示するために使用される。電子デバイス200は、好ましくは、ディスプレイ210の周囲に沿って1つまたは複数の視覚ガイド280を提示する。さらに、1つまたは複数の視覚ガイド280は、好ましくは、1つまたは複数の視覚ガイド280に関連付けられた1つまたは複数のユーザ制御262用に指定された静電容量センサアレイ220の対応する領域221に隣接するディスプレイ210上の位置に表示される。
[0070] 上で論じた電子デバイス200の概要を前提として、次に、本実施形態の電子デバイス200の構成要素のより詳細な議論に移る。静電容量センサアレイ220は、静電容量センサの複数の行および列を含み、アレイ220は、対称であってもなくてもよい。アレイ220の行および列は、ディスプレイ210の周囲に配置されている。
[0071] データ取得回路230は、センサアレイ220に結合されたマルチプレクサ(MUX)回路を含む。具体的には、2つのマルチプレクサ回路322-1および322-2(MUX-1およびMUX-2回路と呼ばれる)がセンサアレイ220の行に結合されている。センサアレイ220の各行は、MUX-1回路232-1を介して基準電圧Vccに電気的に結合することができ、MUX-2回路232-2を介してストレージコンデンサ236に電気的に結合することができる。詳細には示されていないが、センサアレイ220の各列は、列MUX回路234を使用して、基準電圧Vccおよびストレージコンデンサに同様に結合することができる。したがって、センサアレイ220の位置または領域221に触れるユーザは、アレイ220の影響を受けた行および列で測定される静電容量を変化させ得る。
[0072] 動作中、MUX回路232および234は、センサアレイ220の連続する要素(例えば、行、列、または行と列の交点にある要素である個々のピクセル)を、制御された/順序付けられた方法で、ストレージコンデンサ236に結合および刺激し、測定サイクルが開始されたことをスキャン回路238に対して示す責任がある。ストレージコンデンサ236の充電が指定された値または閾値に達すると、スキャン回路238は、ストレージコンデンサ236が指定されたしきい値まで充電されるために必要とした時間を記録する。結果として、スキャン回路238は、センサアレイ220の選択された要素の静電容量の直接的な指標であるデジタル値を提供する。
[0073] センサドライバ240は、取得回路230から測定された静電容量データを取得する。次に、センサドライバ240は、測定された静電容量データを処理し、静電容量データの行および列の位置によって指定される対応する制御、コマンド、動作、または他の機能を構成する。どのアプリケーション、コンテンツなどが現在動作しているかに応じて、システムアプリケーション260および/またはユーザアプリケーション262は、対応するユーザ制御262を実行する。実行は、ディスプレイ210に現在表示されているものに影響を及ぼし得る。結果として、ディスプレイドライバ214は、実行された制御262に応答して、ディスプレイ210に結合されたディスプレイ回路212を動作させることができる。例えば、実行されたユーザ制御262に応答して、新しいメニューがディスプレイ210上に提示され得る。」
エ
「[0088] Turning to FIG. 10, the electronic device 500 of the present disclosure can also be configured to discriminate or ignore certain forms of touch data made on the bezel 520. For example, the housing 502 of the electronic device 500 may be designed to fit mainly around the display 510 and the surrounding bezel 520. As a result, when a user holds the electronic device 500, it may be likely that portion of the user's hand (e.g., one of the user's fingers or thumb) will maintain consistent contact on portion 522 of the bezel 520.In this instance, it is desirable that the electronic device 500 ignores such consistent contact made on the bezel 520. The processing circuitry (not shown) of the device 500 can store information tracking how long touch data has occurred on portions of the bezel 520 and/or how many adjacent, designated areas have had repeated touch data.Then, after a predefined time limit, the processing circuitry can begin to ignore that consistent touch data in the portion 522 of the bezel 520 when determining what user controls the user is implicating.Furthermore, the processing circuitry can designated new locations for areas of the bezel 520 for user controls that are part of the ignored portion 522 of the bezel 520. In the present example, the areas 524 and 526 for the page up and page down user controls on the left side of the bezel 520 have been moved to new locations outside the ignored portion 522. Likewise, the visual guides 512 associated with the page up and page down user controls have been shifted to new locations adjacent to the newly designated areas 524 and 526.
[0089] In previous embodiments of the present disclosure, the touch sensitive bezel of the present disclosure is arranged substantially around the entire perimeter of the display. In one alternative shown in FIG. 11, an embodiment of an electronic device 530 can have a touch sensitive bezel 550 around a display 540 just as before. In addition, the electronic device 530 can have one or more additional touch sensitive pads or surfaces 560 incorporated throughout various sides of the housing 532 for the device 530.These additional touch sensitive pads 560 can be used to detect location caused by a user touching the pads 560 and/or can be used to detect force caused by a user pressing the pads 560.The additional touch sensitive pads 560 can be positioned along edges of the housing 532 and can be positioned on the back of the housing 530.
[0090] Any user controls designated for areas 562 on these additional touch sensitive pads 560 may be preconfigured and may not be change during operation. In this way, the user may know the functionality of the various pads 560 and can use the areas 562 to control features of the device 530 without the need of any visual guides 542 on the display 540. Alternatively, the user may be able to designate any user controls for these additional touch sensitive pads 560 using setup and configuration operations of the device 530. In yet another alternative, user controls for areas 562 of these additional pads 560 can be designated and re-designated by the electronic device 530 during operation in much the same way disclosed herein for areas 552 on the bezel 550. For example, areas 562 on the pads 560 can be designated for user controls similar to the areas 552 that can be designated on the bezel 550, and visual guides 542 can be displayed around the perimeter of the display 540 adjacent to corresponding areas 562 on the additional pads 560 in the same way that the visual guides 542 are displayed adjacent designated areas 552 of the bezel 550.
[0091] In FIG. 11, for example, the area 552 on the bezel 550 can be designated to adjust values, and the areas 562 of the adjacent side pad 560 can be designated to select various attributes of the display 540.Because the device 530 can be hand-held, the user can selected from the various attributes by touching an area 562 on the side pad 560 with the hand used to hold the device 530, and the user can then adjust the value for the selected attribute by touching the area 552 on the bezel 550 with a finger of the other hand. The side pad 560 can be either a large surface for tracking touch inputs or can includes a plurality of small dedicated surfaces, such as touch buttons, for performing dedicated functions. In yet an another alternative, the additional pads 560 can also be force sensitive so that a predetermined amount of force or pressure caused by a user touch is required to invoke the user control associated with the touched areas 562 of the pads 560.」
(当審訳)
「[0088] 図10に示されるように、本開示の電子デバイス500は、ベゼル520上で生成された特定の形態のタッチデータを識別または無視するように構成することもできる。例えば、電子デバイス500のハウジング502は、主に、ディスプレイ510および周囲のベゼル520の周りに適合するように設計され得る。結果として、ユーザが電子デバイス500を保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する可能性が高い。この場合、電子デバイス500は、ベゼル520上でなされたそのような一貫した接触を無視することが望ましい。デバイス500の処理回路(図示せず)は、ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報を保持し得る。次に、事前定義された制限時間の後、処理回路は、ユーザが関与しているユーザ制御を決定するときに、ベゼル520の部分522内のその一貫したタッチデータを無視し始めることができる。さらに、処理回路は、ベゼル520の無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼル520の領域のための新しい場所を指定することができる。この例では、ベゼル520の左側にあるページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526が、無視された部分522の外側の新しい場所に移動される。同様に、ページアップおよびページダウンのユーザ制御に関連する視覚ガイド512は、新しく指定された領域524および526に隣接する新しい場所に移動される。
[0089] 本開示の以前の実施形態では、本開示のタッチセンシティブベゼルは、実質的にディスプレイの全周の周りに配置されている。図11に示される1つの代替案では、電子デバイス530の実施形態は、前と同じように、ディスプレイ540の周りにタッチセンシティブベゼル550を有することができる。さらに、電子デバイス530は、デバイス530のハウジング532の様々な側面全体に組み込まれた1つまたは複数の追加のタッチセンシティブパッドまたは表面560を有することができる。これらの追加のタッチセンシティブパッド560は、ユーザがパッド560に触れることによって引き起こされる位置を検出するために使用することができ、および/またはユーザがパッド560を押すことによって引き起こされる力を検出するために使用することができる。追加のタッチセンシティブパッド560は、ハウジング532の縁に沿って配置することができ、ハウジング530の背面に配置することができる。
[0090] これらの追加のタッチセンシティブパッド560上の領域562に指定された任意のユーザ制御は、事前に構成され得、動作中に変更され得ない。このようにして、ユーザは、様々なパッド560の機能を知ることができ、領域562を使用して、ディスプレイ540上の視覚ガイド542を必要とせずに、デバイス530の機能を制御することができる。あるいは、ユーザは、デバイス530のセットアップおよび構成操作を使用して、これらの追加のタッチセンシティブパッド560に対して任意のユーザ制御を指定し得る。さらに別の代替案では、これらの追加のパッド560の領域562に対するユーザ制御は、ベゼル550上の領域552について本明細書に開示されるのとほぼ同じ方法により、操作中に電子デバイス530によって指定および再指定することができる。例えば、パッド560上の領域562は、ベゼル550上で指定できる領域552と同様のユーザ制御用に指定することができ、視覚ガイド542は、ベゼル550の指定された領域552に隣接して表示されるのと同じ方法で、追加のパッド560上の対応する領域562に隣接するディスプレイ540の周囲に表示することができる。
[0091] 図11では、例えば、ベゼル550上の領域552は、値を調整するように指定することができ、隣接するサイドパッド560の領域562は、ディスプレイ540の様々な属性を選択するように指定することができる。デバイス530は手で持つことができるので、ユーザは、デバイス530を保持するために使用される手でサイドパッド560上の領域562に触れることによって様々な属性からの選択を行うことができ、次いで、ユーザは、もう一方の手の指でベゼル550の領域552に触れることによって、選択された属性の値を調整することができる。サイドパッド560は、タッチ入力を追跡するための大きな表面であり得るか、または専用機能を実行するためのタッチボタンなどの複数の小さな専用表面を含むことができる。さらに別の代替案では、追加のパッド560も力を検知するものであり得、その結果、パッド560の接触領域562に関連するユーザ制御を呼び出すために、ユーザタッチによって引き起こされる所定量の力または圧力が必要とされる。」
オ
「[0099] In FIG. 14, an embodiment of an electronic device 700 having a touch sensitive bezel 720 capable of force and location detection is illustrated. Portion of the touch sensitive bezel 720 is illustrated in a detailed cutaway. In this embodiment, the bezel 720 includes a force detector combined with a location detector so that the bezel 720 can provide both location and force detection.The bezel 720 includes a cosmetic layer 730, a substrate 740, a dielectric spring layer 750, and a base or support layer 760.The substrate 740 has a plurality of conductive drive paths 742 on a top side and has a plurality of conductive sense paths 744 on the bottom side.The dielectric spring layer 750 has alternating, or spatially offset, raised structures 752 on both sides of the layer 750.The base layer 760 has a plurality of conductive drive paths 762. The drive paths 742 on the substrate 742 are laid down in a first direction to form rows as are the drive paths 762 on the base layer 760. The sense paths 744 on the bottom side of the substrate 740 are laid down in a second direction to form columns.
[0100] To sense location, the device 700 uses many of the same techniques discussed above with reference to the capacitive sensor array of FIG. 5. During operation, for example, data acquisition circuitry (not shown) of the device 700 drives the plurality of drive paths 742 (one at a time) during a first time period. During this same time period, the sense paths 744 on the other side of the substrate 740 are interrogated to obtain data representing the location of one or more touches to the cosmetic layer 730. For example, a user's finger placed in proximity to various rows and columns of the drive paths 742 and sense paths 744 on the top and bottom of the substrate 740 alters their capacitive relationship when processed by the data acquisition circuitry.
[0101] To sense force, circuitry of the device 700 drives the drive paths 762 on the base layer 760 (one at a time) during a second time period. During this same time, the sense paths 744 on the bottom side of the substrate 740 are again interrogated to obtain data representing the strength or intensity of force applied to cosmetic layer 730 by a user's touch. For example, when a force is applied by a user's finger on the cosmetic layer 730, the spring layer 750 deforms moving the sense paths 744 on the bottom of the substrate 740 closer to the drive paths 762 on the top of the base layer 760.A resulting change in mutual capacitance is then used to generate data indicative of the strength or intensity of an applied force. Additional details related to the layers and other aspects of this embodiment are disclosed in incorporated U.S. patent application Ser. No. 11/278,080.
[0102] Using force and location detection, the bezel 720 of the present embodiment can provide additional user interface and controls.For example, a user's finger in FIG. 7 is shown touching an area 721 of the bezel 720 designated for a page down operation (as indicated by the adjacent visual guide 780). The electronic device 700 uses the sensed location on the bezel 720 to determine which control is invoked by the user's touch.In addition, the force applied by the user's touch is obtained using the force detection features of the bezel 700. The sensed force can be used to determine the desired speed or extent with which to perform the page down operations, for example.」
(当審訳)
「[0099] 図14では、力および位置の検出が可能なタッチセンシティブベゼル720を有する電子デバイス700の実施形態が示されている。タッチセンシティブベゼル720の一部は、詳細な断面図で示されている。この実施形態では、ベゼル720は、位置検出器と組み合わされた力検出器を含み、その結果、ベゼル720は、位置検出と力検出の両方を提供することができる。ベゼル720は、化粧層730、基板740、誘電体ばね層750、およびベース層または支持層760を含む。基板740は、上面に複数の導電性駆動経路742を有し、下面に複数の導電性感知経路744を有する。誘電体ばね層750は、層750の両側に交互の、または空間的にオフセットされた隆起構造752を有する。ベース層760は、複数の導電性駆動経路762を有する。基板742上の駆動経路742は、ベース層760上の駆動経路762と同様に、行を形成するために第1の方向に配置される。基板740の下側の感知経路744は、列を形成するために第2の方向に配置される。
[0100] 位置を感知するために、デバイス700は、図5の静電容量センサアレイを参照して上で論じた技術と同じ技術の多くを使用する。動作中、例えば、デバイス700のデータ取得回路(図示せず)は、第1の期間中に複数の駆動経路742を(一度に1つずつ)駆動する。この同じ期間中に、基板740の反対側の感知経路744は、化粧層730への1つまたは複数の接触の位置を表すデータを取得するために問い合わせられる。例えば、基板740の上部および下部の駆動経路742および感知経路744の様々な行および列の近くに配置されたユーザの指は、データ取得回路によって処理されるときに、それらの容量性関係を変更する。
[0101] 力を感知するために、デバイス700の回路は、第2の期間中に、ベース層760上の駆動経路762を(一度に1つずつ)駆動する。この同じ時間の間に、基板740の下側の感知経路744は、ユーザのタッチによって化粧層730に加えられる力の強さまたは強度を表すデータを取得するために再び問い合わせられる。例えば、力が化粧層730にユーザの指によって加えられると、ばね層750が変形して、基板740の底部の感知経路744を、ベース層760の上部の駆動経路762に近づける。次に、結果として生じる相互静電容量の変化が使用されて、加えられた力の強さまたは強度を示すデータを生成する。この実施形態の層および他の態様に関連する追加の詳細は、組み込まれた米国特許出願第11/278,080号に開示されている。
[0102] 力および位置の検出を使用して、本実施形態のベゼル720は、追加のユーザインターフェースおよび制御を提供することができる。例えば、図7に示したユーザの指は(隣接する視覚ガイド780によって示されるように)ページダウン操作のために指定されたベゼル720の領域721に接触していることが示されている。電子デバイス700は、ベゼル720上の感知された位置を使用して、ユーザのタッチによって呼び出される制御を決定する。さらに、ユーザのタッチによって加えられる力は、ベゼル700の力検出機能を使用して取得される。感知された力は、例えば、ページダウン操作を実行するための所望の速度または程度を決定するために使用され得る。」
カ
「
[図:0001386482000001.jpg]
」
キ
「
[図:0001386482000002.jpg]
」
ク「
[図:0001386482000003.jpg]
」
上記ア~クの記載より、特に下線部に着目すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
<引用発明>
「電子デバイスは、ハウジング102およびディスプレイ110を含み、ハウジング102は、ディスプレイ110を保持し、
ハウジング102はまた、ディスプレイ110の周囲に実質的に配置されるタッチセンシティブベゼル120を保持し、
ベゼル120はタッチセンシティブであり、ベゼル120上でユーザによって行われたタッチイベントに応答してユーザからタッチデータを取得するために使用され、電子デバイスは、ベゼル120で取得されたタッチデータを使用して、デバイスのユーザインターフェースおよびユーザ制御に関連する様々な操作および機能を実行し、例えば、ベゼル120で得られたタッチデータは、デバイスで表示されるもの、再生されるファイル、音量レベル、ディスプレイ110の設定などを制御することができ、
ベゼル120は、ユーザがベゼル120上の領域または場所に触れたことを検出するための容量センサアレイおよびデータ取得回路を含むことができ、
ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み、
電子デバイスは、ディスプレイ回路212、静電容量センサアレイ220、データ取得回路230、および処理回路240を含み、
ディスプレイは、ハウジング上に配置され、境界を有し、また、静電容量センサアレイ220もハウジング上に配置され、静電容量センサアレイ220がディスプレイのベゼルの一部を形成するように、ディスプレイの周囲に実質的に配置され、データ取得回路230は、静電容量センサアレイ220に接続され、アレイ220からタッチデータを取得するために使用され、処理回路240は、データ取得回路230およびディスプレイに結合されており、
処理回路240は、データ取得回路230からタッチデータを取得し、取得されたタッチデータによって少なくとも1つのユーザ制御が呼び出されるかどうかを決定し、決定されたユーザ制御に基づいて少なくとも1つの動作を開始するように構成され、処理回路240は、プロセッサ250を含み、プロセッサ250上で動作する1つまたは複数のソフトウェア/ファームウェアコンポーネントを含み、これらのコンポーネントは、ディスプレイドライバ251、センサドライバ253、およびシステムおよび/またはユーザアプリケーション260を含み、
アプリケーション260は、電子デバイスの動作を変更または制御するために、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域に触れることによってユーザが呼び出すことができる1つまたは複数のユーザ制御262を有し、いずれのユーザ制御262が呼び出されるかを決定するために、処理回路240は、アプリケーション260の1つまたは複数のユーザ制御262に対して、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221を指定し、
ユーザが静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221に触れると、データ取得回路230は、タッチデータを処理回路240に提供し、
取得されたタッチデータは、アレイ220上でタッチされている1つまたは複数の場所(例えば、行および列)を含むことができ、時間間隔にわたって取得されたタッチデータを含むことができ、時間の経過に伴うタッチデータの変化を含むことができ、他の統合された形式のタッチデータを含むことができ、
処理回路240は、タッチデータからタッチジェスチャを認識し、タッチジェスチャによって呼び出される制御を決定し、タッチジェスチャのいくつかの例には、アレイ220の位置でのシングルタップ、アレイ220の実質的に同じ位置で互いに所定の間隔内で行われる2つ以上の連続タップ、アレイ220の2つ以上の位置で実質的に同時に発生する複数のタッチイベント、アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ、アレイ220の他の場所でのスライドまたはタッピングタッチと組み合わせたアレイ220の1つの場所での持続タッチ、および上記のことの他の組み合わせを含み、
そのようなタッチジェスチャを認識するために、アレイ220の1つまたは複数の領域221は、制御262に関連付けられ、それらの領域221上の1つまたは複数のタッチを含むタッチジェスチャは、制御262に関連付けられ、
制御262が呼び出されたかどうかを決定するために、処理回路240は、タッチデータが制御262に関連付けられた領域221を含むかどうかを決定し、制御262に関連付けられたタッチジェスチャがそれらの領域221で発生したかどうかをタッチデータから決定し、
処理回路240はまた、ディスプレイ回路212によってディスプレイに動作可能に接続され、ディスプレイドライバ251は、視覚データ(例えば、コンテンツ、画面、ユーザインターフェース要素、視覚ガイド)を構成し、視覚データをディスプレイ回路212に送信又は提示するために使用され、 静電容量センサアレイ220は、静電容量センサの複数の行および列を含み、
センサアレイ220の位置または領域221に触れるユーザは、アレイ220の影響を受けた行および列で測定される静電容量を変化させ得、
センサドライバは、取得回路230から測定された静電容量データを取得し、センサドライバは、測定された静電容量データを処理し、静電容量データの行および列の位置によって指定される対応する制御、コマンド、動作、または他の機能を構成し、どのアプリケーション、コンテンツなどが現在動作しているかに応じて、システムアプリケーション260および/またはユーザアプリケーション262は、対応するユーザ制御262を実行し、実行は、ディスプレイに現在表示されているものに影響を及ぼし得、結果として、ディスプレイドライバは、実行された制御262に応答して、ディスプレイに結合されたディスプレイ回路212を動作させることができ、例えば、実行されたユーザ制御262に応答して、新しいメニューがディスプレイ上に提示され得、
電子デバイスは、ベゼル上で生成された特定の形態のタッチデータを識別または無視するように構成することもでき、
ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する可能性が高く、この場合、電子デバイスは、ベゼル上でなされたそのような一貫した接触を無視することが望ましく、
デバイスの処理回路は、ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報を保持し得、次に、事前定義された制限時間の後、処理回路は、ユーザが関与しているユーザ制御を決定するときに、ベゼルの部分522内のその一貫したタッチデータを無視し始めることができ、
さらに、処理回路は、ベゼルの無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼルの領域のための新しい場所を指定することができ、
ベゼルの左側にあるページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526が、無視された部分522の外側の新しい場所に移動され、
電子デバイスは、デバイスのハウジング532の様々な側面全体に組み込まれた1つまたは複数の追加のタッチセンシティブパッドまたは表面560を有することができ、これらの追加のタッチセンシティブパッド560は、ユーザがパッド560に触れることによって引き起こされる位置を検出するために使用することができ、および/またはユーザがパッド560を押すことによって引き起こされる力を検出するために使用することができ、追加のタッチセンシティブパッド560は、ハウジング532の縁に沿って配置することができ、ハウジングの背面に配置することができ、
ユーザは、デバイスのセットアップおよび構成操作を使用して、これらの追加のタッチセンシティブパッド560に対して任意のユーザ制御を指定し得、
例えば、ベゼル550上の領域552は、値を調整するように指定することができ、隣接するサイドパッド560の領域562は、ディスプレイ540の様々な属性を選択するように指定することができ、デバイスは手で持つことができるので、ユーザは、デバイスを保持するために使用される手でサイドパッド560上の領域562に触れることによって様々な属性からの選択を行うことができ、次いで、ユーザは、もう一方の手の指でベゼル550の領域552に触れることによって、選択された属性の値を調整することができ、
追加のパッド560も力を検知するものであり得、その結果、パッド560の接触領域562に関連するユーザ制御を呼び出すために、ユーザタッチによって引き起こされる所定量の力または圧力が必要とされ、
力および位置の検出が可能なタッチセンシティブベゼル720は、位置検出器と組み合わされた力検出器を含み、その結果、ベゼル720は、位置検出と力検出の両方を提供することができ、ベゼル720は、化粧層730、基板740、誘電体ばね層750、およびベース層または支持層760を含み、基板740は、上面に複数の導電性駆動経路742を有し、下面に複数の導電性感知経路744を有し、誘電体ばね層750は、層750の両側に交互の、または空間的にオフセットされた隆起構造752を有し、ベース層760は、複数の導電性駆動経路762を有し、
力が化粧層730にユーザの指によって加えられると、ばね層750が変形して、基板740の底部の感知経路744を、ベース層760の上部の駆動経路762に近づけ、次に、結果として生じる相互静電容量の変化が使用されて、加えられた力の強さまたは強度を示すデータを生成し、
力および位置の検出を使用して、ベゼル720は、追加のユーザインターフェースおよび制御を提供することができ、例えば、ユーザの指はページダウン操作のために指定されたベゼル720の領域721に接触し、電子デバイスは、ベゼル720上の感知された位置を使用して、ユーザのタッチによって呼び出される制御を決定し、さらに、ユーザのタッチによって加えられる力は、ベゼルの力検出機能を使用して取得され、感知された力は、例えば、ページダウン操作を実行するための所望の速度または程度を決定するために使用され得る、
電子デバイス。」
また、上述した引用文献1には、「ユーザ」の操作に基づく「電子デバイス」の制御方法が実質的に記載されているといえることから、上記ア~クの記載より、特に下線部に着目すると、次の発明(以下、「引用方法発明」という。)についても記載されていると認められる。
<引用方法発明>
「電子デバイスは、ハウジング102およびディスプレイ110を含み、ハウジング102は、ディスプレイ110を保持し、
ハウジング102はまた、ディスプレイ110の周囲に実質的に配置されるタッチセンシティブベゼル120を保持し、
ベゼル120はタッチセンシティブであり、ベゼル120上でユーザによって行われたタッチイベントに応答してユーザからタッチデータを取得するために使用され、電子デバイスは、ベゼル120で取得されたタッチデータを使用して、デバイスのユーザインターフェースおよびユーザ制御に関連する様々な操作および機能を実行し、例えば、ベゼル120で得られたタッチデータは、デバイスで表示されるもの、再生されるファイル、音量レベル、ディスプレイ110の設定などを制御することができ、
ベゼル120は、ユーザがベゼル120上の領域または場所に触れたことを検出するための容量センサアレイおよびデータ取得回路を含むことができ、
ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み、
電子デバイスは、ディスプレイ回路212、静電容量センサアレイ220、データ取得回路230、および処理回路240を含み、
ディスプレイは、ハウジング上に配置され、境界を有し、また、静電容量センサアレイ220もハウジング上に配置され、静電容量センサアレイ220がディスプレイのベゼルの一部を形成するように、ディスプレイの周囲に実質的に配置され、データ取得回路230は、静電容量センサアレイ220に接続され、アレイ220からタッチデータを取得するために使用され、処理回路240は、データ取得回路230およびディスプレイに結合されており、
処理回路240は、データ取得回路230からタッチデータを取得し、取得されたタッチデータによって少なくとも1つのユーザ制御が呼び出されるかどうかを決定し、決定されたユーザ制御に基づいて少なくとも1つの動作を開始するように構成され、処理回路240は、プロセッサ250を含み、プロセッサ250上で動作する1つまたは複数のソフトウェア/ファームウェアコンポーネントを含み、これらのコンポーネントは、ディスプレイドライバ251、センサドライバ253、およびシステムおよび/またはユーザアプリケーション260を含み、
アプリケーション260は、電子デバイスの動作を変更または制御するために、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域に触れることによってユーザが呼び出すことができる1つまたは複数のユーザ制御262を有し、いずれのユーザ制御262が呼び出されるかを決定するために、処理回路240は、アプリケーション260の1つまたは複数のユーザ制御262に対して、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221を指定し、
ユーザが静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域221に触れると、データ取得回路230は、タッチデータを処理回路240に提供し、
取得されたタッチデータは、アレイ220上でタッチされている1つまたは複数の場所(例えば、行および列)を含むことができ、時間間隔にわたって取得されたタッチデータを含むことができ、時間の経過に伴うタッチデータの変化を含むことができ、他の統合された形式のタッチデータを含むことができ、
処理回路240は、タッチデータからタッチジェスチャを認識し、タッチジェスチャによって呼び出される制御を決定し、タッチジェスチャのいくつかの例には、アレイ220の位置でのシングルタップ、アレイ220の実質的に同じ位置で互いに所定の間隔内で行われる2つ以上の連続タップ、アレイ220の2つ以上の位置で実質的に同時に発生する複数のタッチイベント、アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ、アレイ220の他の場所でのスライドまたはタッピングタッチと組み合わせたアレイ220の1つの場所での持続タッチ、および上記のことの他の組み合わせを含み、
そのようなタッチジェスチャを認識するために、アレイ220の1つまたは複数の領域221は、制御262に関連付けられ、それらの領域221上の1つまたは複数のタッチを含むタッチジェスチャは、制御262に関連付けられ、
制御262が呼び出されたかどうかを決定するために、処理回路240は、タッチデータが制御262に関連付けられた領域221を含むかどうかを決定し、制御262に関連付けられたタッチジェスチャがそれらの領域221で発生したかどうかをタッチデータから決定し、
処理回路240はまた、ディスプレイ回路212によってディスプレイに動作可能に接続され、ディスプレイドライバ251は、視覚データ(例えば、コンテンツ、画面、ユーザインターフェース要素、視覚ガイド)を構成し、視覚データをディスプレイ回路212に送信又は提示するために使用され、 静電容量センサアレイ220は、静電容量センサの複数の行および列を含み、
センサアレイ220の位置または領域221に触れるユーザは、アレイ220の影響を受けた行および列で測定される静電容量を変化させ得、
センサドライバは、取得回路230から測定された静電容量データを取得し、センサドライバは、測定された静電容量データを処理し、静電容量データの行および列の位置によって指定される対応する制御、コマンド、動作、または他の機能を構成し、どのアプリケーション、コンテンツなどが現在動作しているかに応じて、システムアプリケーション260および/またはユーザアプリケーション262は、対応するユーザ制御262を実行し、実行は、ディスプレイに現在表示されているものに影響を及ぼし得、結果として、ディスプレイドライバは、実行された制御262に応答して、ディスプレイに結合されたディスプレイ回路212を動作させることができ、例えば、実行されたユーザ制御262に応答して、新しいメニューがディスプレイ上に提示され得、
電子デバイスは、ベゼル上で生成された特定の形態のタッチデータを識別または無視するように構成することもでき、
ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する可能性が高く、この場合、電子デバイスは、ベゼル上でなされたそのような一貫した接触を無視することが望ましく、
デバイスの処理回路は、ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報を保持し得、次に、事前定義された制限時間の後、処理回路は、ユーザが関与しているユーザ制御を決定するときに、ベゼルの部分522内のその一貫したタッチデータを無視し始めることができ、
さらに、処理回路は、ベゼルの無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼルの領域のための新しい場所を指定することができ、
ベゼルの左側にあるページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526が、無視された部分522の外側の新しい場所に移動され、
電子デバイスは、デバイスのハウジング532の様々な側面全体に組み込まれた1つまたは複数の追加のタッチセンシティブパッドまたは表面560を有することができ、これらの追加のタッチセンシティブパッド560は、ユーザがパッド560に触れることによって引き起こされる位置を検出するために使用することができ、および/またはユーザがパッド560を押すことによって引き起こされる力を検出するために使用することができ、追加のタッチセンシティブパッド560は、ハウジング532の縁に沿って配置することができ、ハウジングの背面に配置することができ、
ユーザは、デバイスのセットアップおよび構成操作を使用して、これらの追加のタッチセンシティブパッド560に対して任意のユーザ制御を指定し得、
例えば、ベゼル550上の領域552は、値を調整するように指定することができ、隣接するサイドパッド560の領域562は、ディスプレイ540の様々な属性を選択するように指定することができ、デバイスは手で持つことができるので、ユーザは、デバイスを保持するために使用される手でサイドパッド560上の領域562に触れることによって様々な属性からの選択を行うことができ、次いで、ユーザは、もう一方の手の指でベゼル550の領域552に触れることによって、選択された属性の値を調整することができ、
追加のパッド560も力を検知するものであり得、その結果、パッド560の接触領域562に関連するユーザ制御を呼び出すために、ユーザタッチによって引き起こされる所定量の力または圧力が必要とされ、
力および位置の検出が可能なタッチセンシティブベゼル720は、位置検出器と組み合わされた力検出器を含み、その結果、ベゼル720は、位置検出と力検出の両方を提供することができ、ベゼル720は、化粧層730、基板740、誘電体ばね層750、およびベース層または支持層760を含み、基板740は、上面に複数の導電性駆動経路742を有し、下面に複数の導電性感知経路744を有し、誘電体ばね層750は、層750の両側に交互の、または空間的にオフセットされた隆起構造752を有し、ベース層760は、複数の導電性駆動経路762を有し、
力が化粧層730にユーザの指によって加えられると、ばね層750が変形して、基板740の底部の感知経路744を、ベース層760の上部の駆動経路762に近づけ、次に、結果として生じる相互静電容量の変化が使用されて、加えられた力の強さまたは強度を示すデータを生成し、
力および位置の検出を使用して、ベゼル720は、追加のユーザインターフェースおよび制御を提供することができ、例えば、ユーザの指はページダウン操作のために指定されたベゼル720の領域721に接触し、電子デバイスは、ベゼル720上の感知された位置を使用して、ユーザのタッチによって呼び出される制御を決定し、さらに、ユーザのタッチによって加えられる力は、ベゼルの力検出機能を使用して取得され、感知された力は、例えば、ページダウン操作を実行するための所望の速度または程度を決定するために使用され得る、
電子デバイスの制御方法。」
(2)当審拒絶理由(1)に引用された引用文献2(拒絶査定時の引用文献B)には、図面とともに、次の記載がされている。
「【0025】
図4は、本発明の実施の形態による携帯型情報処理装置の一例としての折り畳み式携帯電話機を表わしたものである。図21と同様に、図4はこの携帯電話機200を開いた状態を示している。携帯電話機200は、ディスプレイ201を有する第1の筐体202と、テンキー等の各種キーを備えた操作部203を有する第2の筐体204と、第1および第2の筐体202、204を折り畳み自在に連結するヒンジ機構205から構成されている。
【0026】
図4(B)ではこの携帯電話機200を左側面側から見た状態を示している。第1の筐体202の左側部には、その全長にわたって帯状に第1の側部タッチパネル211が配置されている。また、第2の筐体204の左側部には、同じく全長にわたって帯状に第2の側部タッチパネル212が配置されている。
【0027】
また、同図(C)はこの携帯電話機200を右側面側から見た状態を示している。第1の筐体202の右側部には、その全長にわたって帯状に第3の側部タッチパネル213が配置されている。更に、第2の筐体204の右側部には、同じく全長にわたって帯状に第4の側部タッチパネル214が配置されている。これら第1~第4の側部タッチパネル211~214は、それぞれの側面を形成する樹脂の図示しない凹部に嵌合されており、これらの表面は樹脂の表面と同一面を形成している。」
「【0029】
このように実施の形態による携帯電話機200では、ユーザが操作部203の他に、第1~第4の側部タッチパネル211~214を操作することで、各種操作を行うことができる。第1~第4の側部タッチパネル211~214は、それぞれ所望の1または複数のエリアをサイドキーとして設定可能である。これにより、ユーザは携帯電話機200の側部の所望の1または複数の位置にサイドキーを設定し、これらに所望の機能を割り当てることができる。」
「【0034】
まず、図6の第1の側部タッチパネル211について説明する。この図で左端側は、図4(B)におけるヒンジ機構205側であり、右端側は、折り畳み式の携帯電話機200を開いたときに上端に位置する側である。図4(B)に示した状態における第1の側部タッチパネル211の左下隅を原点(0,0)とする。図6では、第1の側部タッチパネル211は図4(B)の表示状態よりも時計方向にほぼ90度回転しているので、原点(0,0)は第1の側部タッチパネル211の左上隅となる。この図6で原点(0,0)から水平に右に向かう方向をX軸方向とし、これと直角に下に向かう方向をY軸方向とする。この図に表示している「20」、「850」等の数値の単位はmm(ミリメートル)である。
【0035】
ユーザは、携帯電話機200をサイドキー位置登録モードに設定して、X軸あるいはY軸に各辺が平行な矩形領域をサイドキーの押下領域として指定することができる。図6に示した例では、X軸方向に850mmから1000mmの位置と、Y軸方向に20mmから80mmの位置によって定まる矩形領域241がサイドキーの1番目として指定されている。ここでは、この矩形領域を第1のサイドキー241と称することにする。」
「【0040】
サイドキー位置登録モードになったら、ユーザはまず第1~第4の側部タッチパネル211~214における今回、登録しようとするタッチパネルにおけるサイドキーとして機能する矩形領域を形作る対角線の一方の点(位置)を、第1点としてタッチする。CPU221は対角線の第1点のタッチを検出すると(図8ステップS301:Y)、タッチパネル検出部225がその座標を検出する(ステップS302)。すると、CPU221は操作されたタッチパネルにおける座標値が、サイドキー位置登録テーブル226に既に登録されているサイドキーの登録領域に含まれていないかを判別する(ステップS303)。
【0041】
たとえば、ユーザが図6に示した第1のサイドキー241を設定しようとして、第1の側部タッチパネル211上でこの矩形領域を構成する対角線の一方の点の位置(580,20)に相当する座標をタッチしたとする。この点の位置(580,20)は、他のサイドキーの登録領域に含まれている可能性がある。ステップS303では、これを判別する。」
「【0044】
ユーザが先の矩形領域252を使用し辛いと感じて、新たな矩形領域241を設定しようとしている場合もある。このような場合、ユーザはステップS304で第1点としての位置(580,20)の入力を肯定する入力操作を行うことになる。このような入力操作をCPU221が検出すると(ステップS304:N)、CPU221は引き続き対角線の第2点をユーザがタッチするのを待機する状態となる(ステップS305)。第1点としての位置(580,20)の入力が登録済みの矩形領域外とされた場合(録済みの矩形領域がないとされた場合も含む。)(ステップS303:Y)も同様に対角線の第2点の入力を待機する状態となる。
【0045】
図10の例において、ユーザがこの状態で対角線253の第2点の位置(1000,80)をタッチしたとする(ステップS305:Y)。タッチパネル検出部225は対角線253の第2点の位置(1000,80)を検出する(ステップS306)。そして、第1点としての位置(580,20)と第2点の位置(1000,80)で定まる矩形領域241に他のサイドキーの領域が存在していないことをチェックする(ステップS307)。
【0046】
仮に、図10に示したような先に登録した重複した矩形領域が存在しなかったとする。この場合には、今回指定した矩形領域241は他の矩形領域と重複しない(ステップS307:Y)。そこで、この例の場合には矩形領域241を新規のサイドキーとして使用することに問題がないので、サイドキー位置登録テーブル226にこれを登録する(ステップS308)。これでサイドキー位置登録モードによる処理が終了するが、ユーザによってはサイドキーの登録と同時にそのキーの機能を割り当てることも多い。そこで機能の割り当てが同時に行われるかのチェックを行い(ステップS309)、機能の割り当てが同時に行われるとされている場合には(Y)、機能割当処理を実行して(ステップS310)、処理をステップS301に戻す(リターン)。」
「【0050】
図11は、サイドキー位置登録テーブルの登録内容の一例を示したものである。サイドキー位置登録テーブル226には、携帯電話機200(図4)の全体におけるサイドキーの連番(I、II、III……)と、第1~第4の側部タッチパネル211~214のそれぞれを区別するための符号(A、B……)が、矩形領域の有効範囲を示す第1点(始点)あるいは第2点(終点)の位置座標(x,y)と共に記録されている。」
「【0054】
図13は、ステップS334で行われる各サイドキーについて割当機能の一覧表示が行われた様子を示したものである。図5に示したサイドキー機能対応テーブル227に登録した内容が待ち受け画面に表示される。本実施の形態では、サイドキーのそれぞれについて、押下時間が相対的に長い「長押し」と、相対的に短い「短押し」の2種類の時間を設定している。そして、サイドキー別に該当する時間の範囲内で押下された場合に実行する機能を設定できるようになっている。
【0055】
キースイッチで実行する機能を選択する通常の携帯電話機では、「長押し」は予め定めた時間以上であればその要件を満たすが、本実施の形態の場合にはサイドキーの押下時間が許容時間よりも長くなると、「長押し」の条件を満たさなくなる。本実施の形態の場合、携帯電話機200の側部のほぼ全面にタッチパネル211~214を配置している。このため、タッチパネル211~214の位置によってはユーザが特に意識していない状況で、携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位が存在すると考えられる。このような部位をサイドキーとして指定した場合、「長押し」の上限時間を設定しておかないと、ユーザがキー操作を行ったという自覚を持たない状況で、特定の機能が実行されてしまう不具合が生じる可能性があるからである。」
「【図6】
[図:0001386482000004.jpg]
」
上記記載より、特に下線部に着目すると、引用文献2には、以下の事項(以下、「引用文献2記載事項」という。)が記載されていると認められる。
<引用文献2記載事項>
「ディスプレイ201を有する第1の筐体202を備え、第1~第4の側部タッチパネル211~214が配置されている携帯電話機200において、
第1~第4の側部タッチパネル211~214は、それぞれ所望の1または複数のエリアをサイドキーとして設定可能であり、
ユーザは、携帯電話機200をサイドキー位置登録モードに設定して、矩形領域をサイドキーの押下領域として指定することができ、
サイドキー位置登録テーブル226には、矩形領域の有効範囲を示す第1点(始点)あるいは第2点(終点)の位置座標(x,y)が記録されており、
サイドキー位置登録モードになったら、ユーザはまず第1~第4の側部タッチパネル211~214における今回、登録しようとするタッチパネルにおけるサイドキーとして機能する矩形領域を形作る対角線の一方の点(位置)を、第1点としてタッチし、
ユーザが対角線の第2点の位置をタッチし、
第1点としての位置と第2点の位置で定まる矩形領域241を、サイドキー位置登録テーブル226に登録すること。」
(3)当審拒絶理由(1)に引用された引用文献3(拒絶査定時の引用文献C)には、図面とともに、次の記載がされている。
「[0045] センサ装置11は、基板11bとリファレンス電極14との間に配置された複数の第1の構造体15を有する。第1の構造体15は、円錐の頂部が底面に平行な面で切り取られた形状を有し、その中心軸がZ軸方向に延びた柱状体である。複数の第1の構造体15はX軸方向及びY軸方向に規則的に(等間隔に)配置されている。第1の構造体15は、弾性変形可能な材料で形成される。そのような材料としては、例えば、PETやシリコン樹脂やスポンジが挙げられる。第1の構造体15のZ軸方向上側の面と、リファレンス電極14のZ軸方向下側の面と、は接着層18によって接着されている。接着層18は例えばUV硬化型の樹脂材料などで形成される。なお、第1の構造体15のZ軸方向上側の面と、リファレンス電極14のZ軸方向下側の面と、は接着層18を介さずに直接接触していてもよい。
[0046] 各第1の構造体15は、リファレンス電極14を、基板11bから離間させた状態で支持する支持部材としての機能を有する。すなわち、第1の構造体15は基板11bとリファレンス電極14との間に空間部17を形成する。これにより、基板11bとリファレンス電極14との間には第1の構造体15及び空間部17を含む支持層11aが形成される。」
「[0133](全体構成)
入力装置5は、センサユニット500と、コントローラc5と、記憶部55と、通信部56とを有する。
[0134](センサユニット)
センサユニット500は、マトリクスセンサ51と、入力操作部54とを有する。センサマトリクス51は複数のセンサ50sを有し、入力操作部54へのタッチ操作およびプッシュ操作に応じた検出信号を出力する。入力操作部54は、プッシュ操作を受けるキーボード等と同様の入力操作面を構成し、タッチ操作を受けるトラックパッド等と同様の入力操作面を構成する。
[0135] 図20は、センサユニット500の部分断面図である。センサユニット500は、入力操作部54の裏面に相当しリファレンス電極14が配置された面S1(第1の面)と、X電極12が配置された基板11bの表面S2(第2の面)と、Y電極13が配置された基板11bの内部の面S3(第3の面)とを有する。センサマトリクス51は、第1の実施形態に係る支持層11aと基板11bとの積層構造を有し、複数のX電極12と複数のY電極13との間のそれぞれの交差領域に形成される個々の容量成分によって複数のセンサ50sが構成される。」
「[0137] 各センサ50sは、相互キャパシタンス方式の静電容量型のセンサ装置を構成する。各センサ50sを構成する容量素子は、第1の実施形態に係る容量素子50に相当し、入力操作部54に対するユーザ操作に応じて変化するX電極12とY電極13との間の静電容量化に基づいて、ユーザのタッチ操作あるいはプッシュ操作に関する検出信号を出力する。」
「[0140] 各センサ50sを構成する容量素子の静電容量は、第1の実施形態と同様に、リファレンス電極14と基板11bとの間の距離の変化に対してほぼ直線的に変化する。このため、入力操作部54への押し力の大きさの差異を容易に検知でき、例えば容量変化量が所定の閾値を超えたか否かで、入力操作部54へのタッチ操作およびプッシュ操作を各々区別することが可能となる。
[0141] 例えば、ユーザが入力操作部54の操作面(図20)に指fなどを軽く置いた状態では、弱い力が操作面54aに加わっている。一方、ユーザがキーを押し込む動作を行った場合、操作面54aには軽く置いた状態からより大きな荷重が加わることになる。センサユニット500は、力の量に応じて各センサ50sの静電容量が増減する。この静電容量の変化に応じた値の大小によって荷重を推定することが可能であり、ユーザが指fを軽く置いたタッチ状態と操作面fを押し込むプッシュ状態を識別することができる。」
「[0162] 一方、図24に他の電極構成例を示す。図25はその一部の拡大図である。本例において、X電極12およびY電極は、各々直線的な複数の配線電極で構成され、これらが略直交するように配列されている。個々のセンサ50sは、それぞれ複数のX電極12およびY電極13の複数の交差部を含んでおり、換言すると、個々のセンサ50sは、複数の容量素子50cで構成されている。これにより、個々のセンサ50sの検出感度およびリニアリティ性の高い出力特性が確保される。なおセンサ50sは、少なくとも1つの電極交差部を含んでいればよい。
[0163] 個々のセンサ50sを構成する複数の電極交差部すなわち容量素子は、領域毎に異なる密度で形成される。図24の例においては、両電極12,13の線間距離がセンサ50sの中心から離れるに従い順次増加するようにそれぞれ配列されている。このため容量素子50cの密度は、センサ50sの中心側ほど高く、センサ50sの周縁側ほど低い。その結果、センサ50sの中心ほど容量変化量が高い出力特性が得られる。
[0164] なお上述の例に限られず、例えば、センサ50sは中心側ほど密度が低くなるように構成されてもよい。電極間距離を任意に調整することで、所望の出力特性を得ることができる。
[0165] 図26に、さらに他の電極構成例を示す。本例においてもX電極12およびY電極は、各々直線的な複数の配線電極で構成され、これらが略直交するように配列されている。本例において複数のX電極およびY電極13は、部分的に不規則なピッチで配列された領域をそれぞれ含む。
0166] 本実施形態のセンサユニット500は、入力操作部54はその周縁部が例えば粘着テープ等により入力装置5の筐体(図示略)に支持される。したがって入力操作部54の周縁部は中央部に比べて入力操作に応じた変形がしにくくなる。その結果、入力操作部54の周縁側の入力位置が、これよりも内周側のセンサで検出される場合がある。
[0167] このような懸念を解消するため、本例のセンサユニット500においては、センサマトリクス51の周縁側の領域121,131における電極間距離が中央側の領域120,130における電極間距離よりも短くなるようにX電極12およびY電極13がそれぞれ配列されている。これにより入力操作部54の周縁領域を入力した場合でも、当該周縁領域を検出する容量素子が中央側に位置しているため精度よく入力位置を検出することが可能となる。
[0168] なお上述のように配線間隔の不規則な部分がセンサマトリクスの周縁側に設けられる例に限られず、センサの仕様や要求される特性に応じて、任意に設定可能である。」
「[0210] 本実施形態のセンサ装置710は、基板710bの構成が上述の第6の実施形態と異なる。すなわち本実施形態の基板710bにおいては、複数のX電極62が複数の構造体650の間に位置するように配列されている。すなわち複数の構造体650は、複数のX電極62と複数のY電極63との交差領域以外の領域にそれぞれ配列されている。なお図35の例に限られず、X電極62の配列方法は、図28~図34に示した構成例においても同様に適用可能である。
[0211] また本実施形態の入力装置7においては、フレキシブルディスプレイ10に代えてフレキシブルキーボード20を備えている点で、上述の第6の実施形態と構成が異なる。フレキシブルキーボード20は、接着層68cを介して、導体層64を支持する第3の基材603の表面に接合されている。
[0212] 図36は、フレキシブルキーボード20の全体を示す平面図である。フレキシブルキーボード20は、例えば絶縁性のプラスチックシートで構成されるが、金属シートで構成されてもよい。この場合、フレキシブルキーボードが金属シートで構成される場合、導体層64を不要とすることができる。フレキシブルキーボード20の表面には、複数のキー領域20aが配列されている。フレキシブルキーボード20は、平坦なシート形状で形成される例に限られず、例えばキー領域20aが所定の凹凸面で形成されていてもよい。」
「[0215] 図38は、センサ装置710を構成する基板710bの概略平面図である。図39は、図38のB-B’線方向に沿った入力装置7の断面図である。上述のように複数の構造体650は、複数のX電極62と複数のY電極63との交差領域以外の領域にそれぞれ配列されているため、各容量素子60sは、キー領域20a(空間部67)とZ軸方向に対向する位置に配置される。特に本実施形態においてX電極62は、キー領域20a間では単線で配線され、キー領域20a内では複数本に分岐して配線されている。これにより各キー領域20aに対向する容量素子60sの数が増加するため、キー入力操作の検出感度を向上させることができる。」
「[図20]
[図:0001386482000005.jpg]
」
「[図26]
[図:0001386482000006.jpg]
」
上記記載より、特に下線部に着目すると、引用文献3には、以下の事項(以下、それぞれ「引用文献3記載事項1」、「引用文献3記載事項2」及び「引用文献3記載事項3」という。)が記載されていると認められる。
<引用文献3記載事項1>
「センサユニット500を有する入力装置5において、
センサユニット500は、マトリクスセンサ51と、入力操作部54とを有し、センサマトリクス51は複数のセンサ50sを有し、入力操作部54へのタッチ操作およびプッシュ操作に応じた検出信号を出力し、
センサユニット500は、入力操作部54の裏面に相当しリファレンス電極14が配置された面S1(第1の面)と、X電極12が配置された基板11bの表面S2(第2の面)と、Y電極13が配置された基板11bの内部の面S3(第3の面)とを有し、
センサマトリクス51は、支持層11aと基板11bとの積層構造を有し、
支持層11aは、弾性変形可能な材料で形成される第1の構造体15及び空間部17を含み、基板11bとリファレンス電極14との間に形成され、
複数のX電極12と複数のY電極13との間のそれぞれの交差領域に形成される個々の容量成分によって複数のセンサ50sが構成され、
各センサ50sは、相互キャパシタンス方式の静電容量型のセンサ装置を構成し、入力操作部54に対するユーザ操作に応じて変化するX電極12とY電極13との間の静電容量化に基づいて、ユーザのタッチ操作あるいはプッシュ操作に関する検出信号を出力すること。」
<引用文献3記載事項2>
「センサユニット500において、センサマトリクス51の周縁側の領域121,131における電極間距離が中央側の領域120,130における電極間距離よりも短くなるようにX電極12およびY電極13がそれぞれ配列され、
複数の電極交差部は、領域毎に異なる密度で形成され、
配線間隔の不規則な部分はセンサマトリクスの周縁側に設けられる例に限られず、センサの仕様や要求される特性に応じて、任意に設定可能であること。」
<引用文献3記載事項3>
「入力装置7において、フレキシブルキーボード20は、接着層68cを介して、導体層64を支持する第3の基材603の表面に接合されており、
フレキシブルキーボード20の表面には、複数のキー領域20aが配列されており、フレキシブルキーボード20は、キー領域20aが所定の凹凸面で形成され、
各容量素子60sは、フレキシブルキーボード20のキー領域20aと対向する位置に配置されること。」
2.原査定の拒絶の理由に引用された引用文献について
(1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献Aには、図面とともに、次の記載がされている。
「【0007】そこで、本発明の目的は、ポータブルな電子機器において、特に両手持ちの状態でユーザにとって使い勝手が良く、画面を閲覧する場合でも支障が生じないユーザインターフェースを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子機器は、表示部と、該表示部の縦辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第1の押圧感知部と、前記表示部の横辺に沿ってその長手方向を延在する矩形状押圧面を有した第2の押圧感知部と、前記第1の押圧感知部と前記第2の押圧感知部とによって検出される様々な押圧操作パターンに対応して、前記表示部に対する制御を行う表示制御手段とを備えたことを特徴とする。ここで、「押圧感知部」は、長手方向に複数のスイッチ要素を等間隔に配列して構成されたものとすることができる。また、「押圧操作パターン」は、少なくとも、シングルタップ、ダブルタップ及びスクロールの操作を含むものとすることができる。さらに、前記表示制御手段は、前記第1及び第2の押圧感知部上で同時にスクロール操作が行われた場合、そのスクロール操作方向の組み合わせに応じて前記表示部に表示される画面を拡大または縮小若しくは回転させる制御を行うことを特徴とするようにしてもよい。本発明に係る電子機器では、ユーザによって前記第1及び第2の押圧感知部に対する直感的な操作が行われると、その押圧操作パターンに対応して、前記表示部の表示態様が制御される。したがって、実際に行われる押圧操作パターンと、前記表示部の表示態様との関係を適切に対応付けておくことにより、従来のポインティング操作や単純なスクロール操作はもちろんのこと、より複雑な操作、たとえば、シングルタップ(またはダブルタップ)とスクロールとの組み合わせなどにも対応することができる。その結果、ポータブルな電子機器において、特に両手持ちの状態でユーザにとって使い勝手が良く、画面を閲覧する場合でも支障が生じないユーザインターフェースを提供することができる。また、前記表示手段はスクロールボックスを表示し、前記表示制御手段は、前記様々な押圧操作パターンの検出と連動して、前記スクロールボックスにおけるスクロールサムを移動させるよう制御するようにしてもよい。このようにすると、前記第1の押圧感知部と前記第2の押圧感知部とによって検出される様々な押圧操作パターンに対応して、前記スクロールボックスにおけるスクロールサムを移動制御することができ、自動スクロール操作を実現できる。また、前記第1の押圧感知部または前記第2の押圧感知部で検出されるスライドの操作の移動距離と前記表示手段における表示移動速度との対応関係について、線形に対応するよう定義付けられた第1の制御情報と、非線形に対応するように定義付けられた第2の制御情報とを記憶すると共に、前記第1の押圧感知部または前記第2の押圧感知部で検出されるスライドの操作の速度を判断し、この判断結果に対応して、前記記憶手段より第1の制御情報か第2の制御情報かのどちらかを選択して表示移動速度を決定するようにしてもよい。このようにすると、スライド操作の速度に対応させて自動スクロールの動作速度を変更できる。」
「【0010】『第1の実施の形態』まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明を適用する電子機器の外観図とその使用状態を示す図である。この図において、電子機器20は持ち運び可能で、ユーザが両手(HR、HL)で保持しながら閲覧可能な表示画面一体型の薄型の形状を模している。機器本体21の表面には、LCD(Liquid Crystal Display)またはELD(Electro Luminescence Display)などの平面ディスプレイパネル22や各種の操作ボタン23~27が配置されているほか、本実施の形態に特有の要素の一つである第1の押圧感知部28、第2の押圧感知部29が配置されている。第1の押圧感知部28、第2の押圧感知部29はそれぞれ、その表面に矩形状の押圧感知面(以下「矩形状押圧面281、291」という)を有している。
【0011】第1の押圧感知部28の好ましいレイアウト位置は、ユーザによって機器本体21が両手持ちされた場合に、その押圧面(矩形状押圧面281)をユーザの右手HRの指(図示の持ち方では親指)で縦方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、平面ディスプレイパネル22の右辺に沿ってその矩形状押圧面281の長手方向が延在する位置である。一方、第2の押圧感知部29の好ましいレイアウト位置は、ユーザによって機器本体21が両手持ちされた場合にその押圧面(矩形状押圧面291)をユーザの左手HLの指(図示の持ち方では親指)で横方向に操作しやすい位置である。すなわち、図示の例では、平面ディスプレイパネル22の下辺に沿ってその矩形状押圧面291の長手方向が延在する位置である。
【0012】ユーザは、矩形状押圧面281、291を親指で押圧操作することができる。ここで、1回の押圧操作のことをシングルタップ操作、所定時間内の連続した押圧操作(2回)のことをダブルタップ操作、押圧したままのずらし操作のことをスライド操作、及び、上記シングルタップやダブルタップの後に続けて行われるずらし操作のことをタップ+スライド操作と定義する。」
「【0017】このような回路構成は、言うまでもなく様々な構造で実現することができる。たとえば、タクトスイッチの配列や静電誘導によるタッチスイッチであってもよく、あるいは(b)に示すような構造にしてもよい。すなわち、それぞれ絶縁体で構成された矩形状押圧面281(291)、28b(29b)の間に等間隔に弾性体28c(29c)を挟み込み、隣接する弾性体28c(29c)の間に一対の接点28d(29d)を配設し、弾性体28c(29c)の厚さLを定常時に接点28d(29d)が接触しない程度とし、且つ、ユーザによって押圧感知部281(291)が押し下げられたときにその厚さLを減じて接点28d(29d)が接触する程度とする。接点28d(29d)はそれぞれSW1、SW2、SW3、・・・・、SWnに相当し、その配列間隔Dは、ユーザの親指の大きさ程度である。」
「【0042】次に、上記の「動作定義情報」を用いた実際の操作例について説明する。図9は、第1の押圧感知部28、第2の押圧感知部29を用いて行われる画面表示態様の操作概念図である。図9(a)において、電子機器20は現在、選択モード40で動作しているものとし、その平面ディスプレイパネル22には選択用画面が表示されているものとする。この選択画面は、一つの画面(ページという)にアイコンとしてn×m個のファイルアイコン43を一度に表示できるようになっており、表示可能なファイルアイコンの総数をx個とした場合は、xを(n×m)で除した値(ただし、その値が小数を含む場合はその正数値に1を加えた値)に相当する数のページ(選択画面)を表示できるようになっている。たとえば、n=4、m=3、x=43とした場合は、43/(4×3)=3.5833・・・・となり、少数を含むから、3.5833・・・・の正数値(3)に1を加えて、全部で4ページの選択画面を表示することができる。
【0043】初期状態(選択モード40)では、選択画面の1ページ目が表示されており、且つ、そのうちの一つのファイルアイコン(たとえば、左上隅)がディフォルトの選択状態にある。図において、ハッチングで囲まれたファイルアイコン43は、現在、選択状態にあることを現しており、このハッチング図形はカーソル44に相当するものである。
【0044】なお、図示の例では、ファイルアイコン43の中にファイルナンバー(二桁の数字)を表示しているが、これは図解の都合であり、一般的に行われているようにファイルアイコン43の下にファイル名を併記してもよい。または、任意のファイルアイコン43を選択状態としたときにそのファイルアイコン43の上にバルーンチップを表示してファイル名やドキュメント情報やプロパティデータなどを表示するようにしてもよい。
【0045】今、たとえば、37番目のファイルアイコン43を選択目標とすると、37番目のファイルアイコン43は、図9(b)に示すように、4ページ目の左上隅に位置しているから、これを選択するためには、ページめくりの操作を3回(1ページ→2ページ→3ページ→4ページ)繰り返せばよい。かかるページめくりを意図したユーザの多くは、第1の押圧感知部28に対するスライド操作(下向き)か、またはシングルタップ操作(下部付近)、若しくは、第2の押圧感知部29に対する連続スライド操作(右方向)か、または連続シングルタップ操作(右側付近)を行うはずである。これは、操作するユーザに対し、スライド操作がファイルアイコンの選択移動を直感的にイメージさせ、また、シングルタップ操作はページめくりを直感的にイメージさせるからである。
【0046】そして、それらのスクロール操作とシングルタップ操作は、第1の押圧感知部28の場合は、前記「動作定義情報」(図6(b)、図7及び図8参照)において、選択モード40の「下のアイコンへ(項目)へ(最下部アイコンなら次のアイコン群ページへ)の移動処理」動作と「次のアイコン群ページへの移動処理」動作にそれぞれリンクされているから、第1の押圧感知部28に対してスクロール操作(下向き)を行った場合は、選択ファイルアイコンが順次に移動して、ファイルアイコン群の最後になった場合に次のファイルアイコン群ページへと移動し、それを繰り返すことにより、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。または、第1の押圧感知部28に対してシングルタップ操作(下部付近)を行った場合は、次のファイルアイコン群ページの表示を繰り返し、最終的に目標とするファイルアイコン(4ページ目の左上隅のファイルアイコン43)を選択することができる。
【0047】そして、いずれの操作を検出した場合も、目標とするファイルアイコン43を選択した状態で、第1の押圧感知部28、若しくは第2の押圧感知部29の中央付近をダブルタップ操作を検出することにより、選択モード40から表示・編集モード41へと動作モードを遷移させて、関連するアプリケーションプログラムを起動させるとともに、その選択したファイルアイコンに対応したファイル内容を平面ディスプレイパネル22に表示させることができる。」
「【図1】
[図:0001386482000007.jpg]
」
(2)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献Dには、図面とともに、次の記載がされている。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備える携帯情報端末、タッチ操作制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンに代表されるタッチパネルを備えた携帯情報端末において、手に持った時に意図せずにタッチパネルの端に手が触れてしまい誤検出してしまうことがあった。近年、携帯情報端末1では、装置の小型化や、薄型化が進んでいるため、画面上に指がかかり易くなる傾向にあり、タッチパネル2への誤検出、該誤検出による使用者の意図しない端末操作を起こし易くなっている。
【0003】
図9は、携帯情報端末を手に持った時の状態例を示す模式図である。ユーザは、図9に示すように、一方の手で携帯情報端末1を把持し、他方の手の指でタッチパネル2をタッチ操作することになる。しかしながら、携帯情報端末1を片手で把持しようとすると、画面上の一部に指がかかってしまうため、指がかかった部分で、タッチパネル2の誤検出が起こり易くなる。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1には、タッチパネル1の周囲へのタッチ操作を無効とする操作無効エリアを物理的に形成する技術が開示されている。また、特許文献2には、携帯情報端末1を把持する手の指がかかっているタッチパネル2上の部分を、タッチ操作を無効とするタッチ無効化領域とする技術が開示されている。」
第6 当審拒絶理由(1)の理由4(進歩性)について
1.本願発明1について
(1)対比
上記本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明は、「電子デバイスは、ハウジング102およびディスプレイ110を含み、ハウジング102は、ディスプレイ110を保持し」との構成を備えるものであるから、引用発明の「電子デバイス」、「ディスプレイ」及び「ハウジング」は、それぞれ、本願発明1の「情報処理装置」、「表示部」及び「前記表示部を支持する筐体部」に相当し、引用発明の「ディスプレイ」と「ハウジング」とを合わせた構成は、本願発明1の「本体」に相当する。
イ 引用発明は、「ベゼル120は、ユーザがベゼル120上の領域または場所に触れたことを検出するための容量センサアレイおよびデータ取得回路を含むことができ」、「ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み」、「静電容量センサアレイ220もハウジング上に配置され」、「力および位置の検出が可能なタッチセンシティブベゼル」において「力が化粧層730にユーザの指によって加えられると」「相互静電容量の変化が使用されて、加えられた力の強さまたは強度を示すデータを生成し」という構成を備えるものである。ここで、引用発明の「ベゼル」上の「領域」は、「ハウジング」上に設けられ、ユーザが触れたことが検出される領域であるから、本願発明1の「前記筐体部の表面に設けられた検出エリア」に相当する。そして、引用発明の「ベゼル」は、「力検出層」を含み、「相互静電容量の変化」を使用してユーザによって「加えられた力」を検出するものであるから、本願発明1の「前記筐体部の表面に設けられた検出エリアを有し、前記検出エリアへの押圧力を静電的に検出することが可能に構成された検出部」に相当する。
ウ 引用発明は、「ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み」、「データ取得回路230は、静電容量センサアレイ220に接続され、アレイ220からタッチデータを取得するために使用され」、「処理回路240は、データ取得回路230からタッチデータを取得し」、「処理回路240は、タッチデータからタッチジェスチャを認識し、タッチジェスチャによって呼び出される制御を決定し、タッチジェスチャのいくつかの例には、アレイ220の位置でのシングルタップ、…(中略)…アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ、アレイ220の他の場所でのスライドまたはタッピングタッチと組み合わせたアレイ220の1つの場所での持続タッチ、および上記のことの他の組み合わせを含み」という構成を備えるものであり、引用発明の「アレイ220の位置でのシングルタップ」及び「アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ」は、それぞれ、本願発明1の「前記検出エリアにおける押圧入力操作」及び「その動き」に相当する。
また、引用発明の「処理回路240」に含まれる「アプリケーション260」は、「電子デバイスの動作を変更または制御するために、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域に触れることによってユーザが呼び出すことができる1つまたは複数のユーザ制御262を有し」、「対応するユーザ制御262を実行し」、「ディスプレイに現在表示されているものに影響を及ぼし得」、「例えば、実行されたユーザ制御262に応答して、新しいメニューがディスプレイ上に提示され得」るものであるから、引用発明の「処理回路240」は、アレイ220の領域に対するユーザの入力操作に基づいて、「ディスプレイ」に表示されるメニューなどの「画像」を「制御」するものであるといえる。
よって、引用発明の「処理回路240」は、本願発明1の「前記検出エリアにおける押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御するように構成された制御部」に相当する。
エ 引用発明における「ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する」ことは、本願発明1の「ユーザが前記把持部を把持した状態」に相当する。
そして、引用発明は、「ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する可能性が高く、この場合、電子デバイスは、ベゼル上でなされたそのような一貫した接触を無視することが望ましく」、「デバイスの処理回路は、ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報を保持し得」、「事前定義された制限時間の後、処理回路は、ユーザが関与しているユーザ制御を決定するときに、ベゼルの部分522内のその一貫したタッチデータを無視し始めることができ」という構成を備えるものであるから、引用発明の「処理回路」は、「ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報」に基づいて、ユーザが「手」で「電子デバイスを保持」するときに「一貫した接触」が生じている領域である「ベゼルの部分522」、すなわち、「把持部に相当する領域」を「検出」するものであるといえる。そして、「ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報」が、ベゼルの「出力」に基づくものであることは明らかである。
また、引用発明は、「処理回路は、ベゼル520の無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼル520の領域のための新しい場所を指定することができ」、「ベゼル520の左側にあるページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526が、無視された部分522の外側の新しい場所に移動され」という構成を備えるものである。ここで、「無視された部分522の外側の新しい場所」は、「前記把持部以外の前記検出エリアの一部」といえるものであり、当該「新しい場所」に設定された「ページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526」が「押圧入力操作」が可能な領域であることは明らかである。
よって、引用発明と、本願発明1の「前記制御部は、前記検出部の出力に基づいて前記検出エリアの中から把持部に相当する領域を検出し、ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定することが可能に構成される」とは、「前記制御部は、前記検出部の出力に基づいて前記検出エリアの中から把持部に相当する領域を検出し、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定することが可能に構成される」点で共通している。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
[一致点]
「表示部と、前記表示部を支持する筐体部とを有する本体と、
前記筐体部の表面に設けられた検出エリアを有し、前記検出エリアへの押圧力を静電的に検出することが可能に構成された検出部と、
前記検出エリアにおける押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御するように構成された制御部と
を具備し、
前記制御部は、前記検出部の出力に基づいて前記検出エリアの中から把持部に相当する領域を検出し、ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定することが可能に構成される
情報処理装置。」
[相違点]
相違点1:
「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、」「押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、本願発明1では、「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、」行われるのに対し、引用発明では、「処理回路は、ベゼルの無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼルの領域のための新しい場所を指定することができ、」との構成が特定されているものの、「新しい場所」の「指定」が、本願発明1のように「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、」行われる構成は特定されていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点1に係る本願発明1の「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、上記引用文献1~3には、記載も示唆もされておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
特に、引用文献2には、側部タッチパネルにおいて、所望の1または複数のエリアをサイドキーとして設定可能な携帯電話機200に関する技術事項が開示されているが、引用文献2の段落【0055】を参照すると、「タッチパネル211~214の位置によってはユーザが特に意識していない状況で、携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位が存在すると考えられ」、「このような部位をサイドキーとして指定した場合、「長押し」の上限時間を設定しておかないと、ユーザがキー操作を行ったという自覚を持たない状況で、特定の機能が実行されてしまう不具合が生じる可能性がある」との記載があることを考慮すると、引用文献2の技術事項におけるサイドキーの設定は、ユーザが携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位、すなわち把持部のエリアであっても設定可能であって、ユーザによるキー操作か、保持するために手の押圧力が常に掛かっている状態であるかは、「長押し」の上限時間の設定で区別するものといえることから、引用文献2には、本願発明1のような「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、記載されていない。
したがって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2~3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2~4について
本願発明2~4は、上記相違点1に係る本願発明1の構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても引用発明及び引用文献2~3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
3.本願発明5について
(1)対比
上記本願発明5と引用方法発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用方法発明は、「電子デバイスは、ハウジング102およびディスプレイ110を含み、ハウジング102は、ディスプレイ110を保持し」との構成を備えるものであるから、引用方法発明の「電子デバイス」、「ディスプレイ」及び「ハウジング」は、それぞれ、本願発明5の「情報処理装置」、「表示部」及び「前記表示部を支持する筐体部」に相当し、引用方法発明の「電子デバイスの制御方法」は、本願発明5の「情報処理装置の制御方法」に相当する。
イ 引用方法発明は、「ベゼル120は、ユーザがベゼル120上の領域または場所に触れたことを検出するための容量センサアレイおよびデータ取得回路を含むことができ」、「ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み」、「静電容量センサアレイ220もハウジング上に配置され」、「力および位置の検出が可能なタッチセンシティブベゼル」において「力が化粧層730にユーザの指によって加えられると」「相互静電容量の変化が使用されて、加えられた力の強さまたは強度を示すデータを生成し」という構成を備えるものである。ここで、引用方法発明の「ベゼル」上の「領域」は、「ハウジング」上に設けられ、ユーザが触れたことが検出される領域であるから、本願発明5の「前記筐体部の表面に設けられた検出エリア」に相当する。
また、引用方法発明は、「ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する可能性が高く、この場合、電子デバイスは、ベゼル上でなされたそのような一貫した接触を無視することが望ましく」、「デバイスの処理回路は、ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報を保持し得」、「事前定義された制限時間の後、処理回路は、ユーザが関与しているユーザ制御を決定するときに、ベゼルの部分522内のその一貫したタッチデータを無視し始めることができ」という構成を備えるものであるから、引用方法発明の「処理回路」は、「ベゼルの部分でタッチデータが発生した時間の長さ、および/またはタッチデータを繰り返した隣接する指定された領域の数を追跡する情報」に基づいて、ユーザが「手」で「電子デバイスを保持」するときに「一貫した接触」が生じている領域である「ベゼルの部分522」、すなわち、「把持部に相当する領域」を「検出」するものであるといえる。
よって、引用方法発明の「ベゼル」上の「領域」において、「処理回路」が「把持部に相当する領域」を「検出」する構成は、本願発明5の「前記筐体部の表面に設けられた検出エリアの中から把持部に相当する領域を静電的に検出」する構成に相当する。
ウ 引用方法発明における「ユーザが電子デバイスを保持するとき、ユーザの手の部分(例えば、ユーザの指または親指の1つ)は、ベゼルの部分522上で一貫した接触を維持する」ことは、本願発明5の「ユーザが前記把持部を把持した状態」に相当する。
そして、引用方法発明は、「処理回路は、ベゼル520の無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼル520の領域のための新しい場所を指定することができ」、「ベゼル520の左側にあるページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526が、無視された部分522の外側の新しい場所に移動され」という構成を備えるものである。ここで、「無視された部分522の外側の新しい場所」は、「前記把持部以外の前記検出エリアの一部」といえるものであり、当該「新しい場所」に設定された「ページアップおよびページダウンユーザーコントロールの領域524および526」が「入力操作」が可能な領域であることは明らかである。
よって、引用方法発明と、本願発明5の「ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定することを可能に」することとは、「ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、入力操作が有効な操作エリアとして設定することを可能に」する点で共通している。
エ 引用方法発明は、「ベゼル120の少なくとも一部は、力検出層を含み」、「データ取得回路230は、静電容量センサアレイ220に接続され、アレイ220からタッチデータを取得するために使用され」、「処理回路240は、データ取得回路230からタッチデータを取得し」、「処理回路240は、タッチデータからタッチジェスチャを認識し、タッチジェスチャによって呼び出される制御を決定し、タッチジェスチャのいくつかの例には、アレイ220の位置でのシングルタップ、…(中略)…アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ、アレイ220の他の場所でのスライドまたはタッピングタッチと組み合わせたアレイ220の1つの場所での持続タッチ、および上記のことの他の組み合わせを含み」という構成を備えるものであり、引用方法発明の「アレイ220の位置でのシングルタップ」及び「アレイ220の表面上でのユーザによる1つまたは複数の指のスライドタッチ」は、それぞれ、本願発明5の「前記操作エリアにおける押圧入力操作」及び「その動き」に相当する。
また、引用方法発明の「処理回路240」に含まれる「アプリケーション260」は、「電子デバイスの動作を変更または制御するために、静電容量センサアレイ220の1つまたは複数の領域に触れることによってユーザが呼び出すことができる1つまたは複数のユーザ制御262を有し」、「対応するユーザ制御262を実行し」、「ディスプレイに現在表示されているものに影響を及ぼし得」、「例えば、実行されたユーザ制御262に応答して、新しいメニューがディスプレイ上に提示され得」るものであるから、引用方法発明の「処理回路240」は、アレイ220の領域に対するユーザの入力操作に基づいて、「ディスプレイ」に表示されるメニューなどの「画像」を「制御」するものであるといえる。
よって、引用方法発明の「処理回路240」による上記「画像」を「制御」する構成は、本願発明5の「前記操作エリアにおける押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御する」構成に相当する。
したがって、本願発明5と引用方法発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
[一致点]
「表示部と、前記表示部を支持する筐体部とを有する情報処理装置の制御方法であって、
前記筐体部の表面に設けられた検出エリアの中から把持部に相当する領域を静電的に検出し、
ユーザが前記把持部を把持した状態で、前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、入力操作が有効な操作エリアとして設定することを可能にし、
前記操作エリア内における押圧入力操作及びその動きに基づいて、前記表示部に表示される画像を制御する
情報処理装置の制御方法。」
[相違点]
相違点2:
「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、」「入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、本願発明5では、「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、」行われるのに対し、引用方法発明では、「処理回路は、ベゼルの無視された部分522の一部であるユーザ制御のためのベゼルの領域のための新しい場所を指定することができ、」との構成が特定されているものの、「新しい場所」の「指定」が、本願発明5のように「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、」行われる構成は特定されていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点2に係る本願発明5の「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、上記引用文献1~3には、記載も示唆もされておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。
特に、引用文献2には、側部タッチパネルにおいて、所望の1または複数のエリアをサイドキーとして設定可能な携帯電話機200に関する技術事項が開示されているが、引用文献2の段落【0055】を参照すると、「タッチパネル211~214の位置によってはユーザが特に意識していない状況で、携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位が存在すると考えられ」、「このような部位をサイドキーとして指定した場合、「長押し」の上限時間を設定しておかないと、ユーザがキー操作を行ったという自覚を持たない状況で、特定の機能が実行されてしまう不具合が生じる可能性がある」との記載があることを考慮すると、引用文献2の技術事項におけるサイドキーの設定は、ユーザが携帯電話機200を保持するために手の押圧力が常に掛かっている部位、すなわち把持部のエリアであっても設定可能であって、ユーザによるキー操作か、保持するために手の押圧力が常に掛かっている状態であるかは、「長押し」の上限時間の設定で区別するものといえることから、引用文献2には、本願発明5のような「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定すること」は、記載されていない。
したがって、本願発明5は、当業者であっても、引用方法発明及び引用文献2~3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
4.本願発明6について
本願発明6は、本願発明5とカテゴリ表現が異なるだけの「プログラム」の発明として特定したものであり、上記相違点2に対応する構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明5と同様の理由により、当業者であっても引用方法発明及び引用文献2~3に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
第7 当審拒絶理由(1)の理由1(明確性要件)、理由2(サポート要件)及び理由3(実施可能要件)について
(1)当審拒絶理由(1)において、請求項1の「ユーザの選択操作により」の係り受けが不明確であると通知した点については、最終的には、令和3年10月14日になされた手続補正により、「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定する」と記載されたことにより明確な記載となり、この点の拒絶理由は解消した。
(2)当審拒絶理由(1)において、請求項1の「ユーザが」及び「手指で」という各語句の係り受けが不明確であると通知した点については、最終的には、令和3年10月14日になされた手続補正により、「ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、押圧入力操作が有効な操作エリアとして設定する」と記載されたことにより明確な記載となり、この点の拒絶理由は解消した。
(3)当審拒絶理由(1)において、請求項4の構成は技術的不明確であり、また、当該構成をどのようにして実施可能とするかは、本願明細書に記載も示唆もされていないと通知した点については、令和3年10月14日になされた手続補正により、当該請求項4は削除され、後続する請求項5~7は、請求項4~6に繰り上げられたことから、この点の拒絶理由は解消した。
以上のことから、当審拒絶理由(1)の理由1(明確性要件)、理由2(サポート要件)及び理由3(実施可能要件)については全て解消した。
第8 当審拒絶理由(2)の理由1(サポート要件)について
(1)当審拒絶理由(2)において、請求項1~6には、押圧入力操作が有効な操作エリアを設定する操作が「ユーザが把持部を把持した状態」で行われることが特定されておらず、そのような態様では、本願発明の「本体を把持した手指による片手操作が実現可能となる」という上記課題を解決できるとはいえないと通知した点については、令和3年10月14日になされた手続補正により、請求項1、5及び6に「ユーザが把持部を把持した状態で、」との構成を記載したことにより、この点の拒絶理由は解消した。
(2)当審拒絶理由(2)において、本願明細書には、情報処理装置が「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定」することが可能になるように構成することは記載されているが、請求項5及び6のように、情報処理装置が「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定」する処理を行うことは記載されていないと通知した点については、令和3年10月14日になされた手続補正により、請求項5及び6に「前記把持部以外の前記検出エリアの一部を、ユーザが前記把持部を把持する側の手指の選択操作で、入力操作が有効な操作エリアとして設定することを可能に」する構成を記載したことにより、この点の拒絶理由は解消した。
以上のことから、当審拒絶理由(2)の理由1(サポート要件)については全て解消した。
第9 原査定についての判断
上記「第6」で示したように、令和3年10月14日になされた手続補正により、補正後の請求項1は、上記相違点1に係る構成を有し、補正後の請求項5及び6は、いずれも上記相違点2に係る構成を有するものとなった。これら相違点1又は2に係る構成は、原査定における引用文献A、引用文献B(当審拒絶理由(1)における引用文献2)、引用文献C(当審拒絶理由(1)における引用文献3)及び引用文献Dには記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1~6は、当業者であっても、原査定における引用文献A~Dに基づいて容易に発明できたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第10 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-007651