特許拒絶査定不服審判
2020-007630
セミパーシステントスケジューリングを設定・確定する方法及び装置
- 審判番号
- 2020-007630
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-549275
- 請求日
- 2020年06月03日
- 審決日
- 2021年02月10日
- 公報発行日
- 2021年03月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】チャイナ アカデミー オブ テレコミュニケーションズ テクノロジー
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 審判長/審判官
- 審判長 中木 努
- 審判官 本郷 彰
- 審判官 望月 章俊
- 分類
- P18 .113-WY (H04W) / P18 .121-WY (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2018-549275「セミパーシステントスケジューリングを設定・確定する方法及び装置」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 9月21日国際公開、WO2017/157089、平成31年 4月 4日国内公表、特表2019-509692、請求項の数(13)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2017年(平成29年)1月4日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年3月15日 中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成30年 9月18日 :手続補正書の提出
令和 1年 7月23日付け:拒絶理由通知書
令和 1年10月29日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 1月30日付け:拒絶査定
令和 2年 6月 3日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出
令和 2年 7月16日 :上申書の提出
第2 原査定の概要
原査定(令和2年1月30日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
理由1(新規性):この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
理由2(進歩性):下記の請求項に係る発明は、下記の引用文献に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
理由1:
・請求項1-3、6、8、10-11、13-15に対して、引用文献1
理由2:
・請求項1-3、6、8、10-11、13-15に対して、引用文献1
・請求項4に対して、引用文献1、2
・請求項5、7に対して、引用文献1
・請求項9、12に対して、引用文献1、3
引用文献等一覧
1.国際公開第2013/038525号(以下、「引用文献1」という。)
2.特表2014-528674号公報(以下、「引用文献2」という。)
3.国際公開第2013/046468号(以下、「引用文献3」という。)
第3 本願発明
本願請求項1ないし13に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明13」という。)は、令和2年6月3日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし13に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
ネットワーク装置は、複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップと、
前記ネットワーク装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周期および/または複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信するステップとを備え、
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信した後、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記ネットワーク装置は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、
前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、
最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項2】
前記ネットワーク側装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信し、
前記ネットワーク側装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する前、
前記ネットワーク装置は、無線リソース制御RRCシグナリングを介して、複数のSPS構成それぞれに対応するSPS周期を端末に送信することを特徴とする請求項1に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項3】
前記ネットワーク装置は、RRCシグナリングを介して、複数のSPS構成それぞれに対応するSPS周期を端末に送信する場合、
同様なSPS周期であれば、前記ネットワーク装置は、RRCシグナリングごとに前記同様なSPS周期を含ませることを特徴とする請求項2に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項4】
全部または一部のSPS構成に対応するSPS周期は同様であり、
前記ネットワーク側装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングを介して、複数のSPS構成それぞれに対応するSPS周期を端末に送信する前、
同様なSPS周期であれば、前記ネットワーク装置は、PDCCHシグナリングごとに、1つの前記同様なSPS周期を含ませ、
または、
複数のSPS構成に対応するSPS周期は全く同じではなく、
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する前、
前記ネットワーク装置は、PDCCHオーダーに、SPS周期とSPS周波数領域リソース設定情報の対応関係を含ませることを特徴とする請求項1に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項5】
全部または一部のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報は同様であり、
前記ネットワーク側装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する前、
同様なSPS周波数領域リソース設定情報に対し、前記ネットワーク装置は、PDCCHシグナリングごとに、1つの前記同様なSPS周波数領域リソース設定情報を含ませることを特徴とする請求項1に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項6】
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する前、
前記ネットワーク装置は、前記PDCCHシグナリングに、SPS構成に対応するSPS構成インデックスを示すSPS構成インデックス情報を含ませることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項7】
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する場合、
1組のSPS構成に対し、前記ネットワーク装置は、当該組のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報が含まれるPDCCHシグナリングに、前記SPS構成に対応するSPS周波数領域リソースの時間領域におけるオフセットを追加し、
前記SPS構成に対応するSPS周波数領域リソースの時間領域におけるオフセットは、前記SPS構成の発効時刻の、前記SPS構成に対応するSPS周波数領域リソースオフセットが含まれるPDCCHシグナリング受信時刻に対する時間領域におけるオフセットを示すことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項8】
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信した後、
前記ネットワーク装置は、SPSC-RNTIによってスクランブルされた少なくとも1つのPDCCHシグナリングを介して、端末のために設定した複数のSPS構成をリリースし、
及び/または、
前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信した後、
前記SPS構成は、アップリンクSPS構成であり、各々SPS構成に対し、前記ネットワーク装置は、前記SPS構成に対応するリソースにおいて、連続N個のデータ部分がないpaddingバッファ状態報告(BSR)を受信した後、前記SPS構成をリリースすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセミパーシステントスケジューリングを設定する方法。
【請求項9】
端末は、複数のSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップと、
前記端末は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信するステップと、
前記端末は、前記SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングに基づき、前記ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周期及び/またはSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、かつ、確定した複数のSPS構成に対応する情報に基づき、複数のSPS構成を確定するステップとを備え、
前記端末が複数のSPS構成を確定した後、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、
前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、
最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する方法。
【請求項10】
前記端末は、前記SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングに基づき、前記ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、
前記端末が確定した情報に基づき、複数のSPS構成を確定する前、
前記端末は、RRCシグナリングを介して、ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周期を確定することを特徴とする請求項9に記載のセミパーシステントスケジューリングを確定する方法。
【請求項11】
前記端末が複数のSPS構成を確定した後、
前記SPS構成は、アップリンクSPS構成であり、
各々SPS構成に対し、前記端末は、前記SPS構成のリソースにおいて、前記ネットワーク装置に前記SPS構成をリリースさせるように、連続N個のデータ部分がないpadding BSRを前記ネットワーク装置に送信することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のセミパーシステントスケジューリングを確定する方法。
【請求項12】
複数のSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定する第1識別子確定モジュールと、
SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周期および/または複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する処理モジュールとを備え、
前記処理モジュールが、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信した後、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記ネットワーク装置は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、
前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、
最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを設定するネットワーク装置。
【請求項13】
複数のSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定する第2識別子確定モジュールと、
ネットワーク装置からSPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングを受信する受信モジュールと、
SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングに基づき、
前記ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周期及び/またはSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、かつ、確定した情報に基づき複数のSPS構成を確定する構成確定モジュールとを備え、
前記構成確定モジュールが複数のSPS構成を確定した後、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、
前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定
の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要がある
SPS構成を確定し、
前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、
最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、
伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する端末。」
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用発明等
原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第2013/038525号には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
ア 「[0025] 無線端末10および基地局20は、複数の周期的通信を行う。例えば、無線端末10および基地局20は、複数のSPSを張り、複数の異なる属性のデータを送受信する。例えば、基地局20は、SPS1で画像データをUE(User Equipment)に送信し、SPS2で音声データをUEに送信する。無線端末10および基地局20について説明する前に、SPSについて説明する。」
イ 「[0029] SPSの通信を行うには、まず、矢印A11に示すように、L3のRRCコネクションにおいて、eNBからUEに予め通信周期を通知する。そして、SPSでは、実際に通信を開始するときに、L1のPDCCHでアクティベーションコマンドを通知する。このアクティベーションコマンドのPDCCHには、SPSの通信で使用する無線リソースの情報が含まれている。例えば、PDCCHには、データの符号化率、変調方式、使用するRB(Resource Block)などの無線リソース情報が含まれている。」
ウ 「[0040] PDCCHは、UE個別に送信される。eNBは、UE個別のPDCCHを送信する際、PDCCHのCRC(Cyclic Redundancy Checking)を、SPS-CRNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)と呼ばれる識別子でマスクして送信する。SPS-CRNTIは、eNBが自分のセル内に属しているUEを識別するために、UEに付与する識別子である。
[0041] UEは、PDCCHを受信すると、eNBから付与されたSPS-CRNTIで、マスクされたCRCを解く。そして、UEは、受信したPDCCHがDCIフォーマットのどのフォーマットであるかをデコードする。そして、UEは、デコードしたフォーマットがDCIフォーマット1/1Aであり、そのフィールドが図7のDCIフォーマット1/1Aの欄に示すように設定されている場合、SPSの通信をアクティベーションする。」
エ 「[0185] 基地局は、通常1つの無線端末に対し、1つのSPS-CRNTIを割り当てる。第6の実施の形態では、基地局は、SPSを行う数分、1つの無線端末に対し割り当てる。すなわち、第6の実施の形態では、SPS-CRNTIとSPSとを対応させ、アクティベーションおよびリリースするSPSを識別するようにする。」
上記ア~エの記載及び当業者の技術常識を考慮すると、次のことがいえる。
a 上記「ア 段落[0025]」には、「無線端末10および基地局20は、複数の周期的通信を行う。例えば、無線端末10および基地局20は、複数のSPSを張り、複数の異なる属性のデータを送受信する。」との記載がある。また、上記「エ 段落[0185]」には「基地局は、通常1つの無線端末に対し、1つのSPS-CRNTIを割り当てる。第6の実施の形態では、基地局は、SPSを行う数分、1つの無線端末に対し割り当てる。」との記載がある。
そうすると、引用文献1には、「無線端末及び基地局は複数のSPSを張り、基地局はSPSを行う数分、1つの無線端末に対してSPS-CRNTIを割り当てる」ことが記載されているといえる。
b 上記「ウ 段落[0040]」には、「eNBは、UE個別のPDCCHを送信する際、PDCCHのCRC(Cyclic Redundancy Checking)を、SPS-CRNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)と呼ばれる識別子でマスクして送信する。」との記載がある。また、上記「イ 段落[0029]」には、「PDCCHには、データの符号化率、変調方式、使用するRB(Resource Block)などの無線リソース情報が含まれている。」との記載がある。そして、「eNB」が「基地局」を表すことは技術常識である。
そうすると、引用文献1には「基地局は、SPS-CRNTIでPDCCHのCRCをマスクして送信するものであって、PDCCHには、データの符号化率、変調方式、使用するRB(Resource Block)などの無線リソース情報が含まれる」ことが記載されているといえる。
c そして、上記「a」「b」にも摘記したとおり、「無線端末及び基地局が複数のSPSを張」る際の、PDCCH等の送信の仕方が記載されているといえるから、引用文献1は、「SPSを設定する方法」が記載されているといえる。
以上を総合すると、引用例には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「無線端末及び基地局は複数のSPSを張り、基地局はSPSを行う数分、1つの無線端末に対してSPS-CRNTIを割り当て、
基地局は、SPS-CRNTIでPDCCHのCRCをマスクして送信するものであって、PDCCHには、データの符号化率、変調方式、使用するRB(Resource Block)などの無線リソース情報が含まれる、
SPSを設定する方法。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された、特表2014-528674号公報には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
「【0100】
いくつかの実施形態は、UEのためのアップリンクおよびダウンリンク周期性を構成するためにRRCプロトコルが変更され得ることを提供する。semiPersistSchedIntervalULは20ミリ秒に設定され得、semiPersistSchedIntervalDLも20ミリ秒に設定される。本実施形態は、2つの新しいパラメータ、すなわち、160ミリ秒に設定されたsemiPersistSchedIntervalUL-SIDと、160ミリ秒に設定されたsemiPersistSchedIntervalDL-SIDとの追加を必要とする。
【0101】
さらに、アップリンクSPSとダウンリンクSPSの両方をアクティブにする「SPS」PDCCHに、「P」と呼ばれる1ビットフィールドが追加され得る。P=0である場合、周期性は、アップリンクSPSアクティブ化のためのパラメータsemiPersistSchedIntervalULと、ダウンリンクSPSアクティブ化のためのsemiPersistScheduIntervalDLとによって判断される。P=1である場合、周期性は、アップリンクSPSアクティブ化のためのパラメータsemiPersistSchedIntervalUL-SPSと、ダウンリンクSPSアクティブ化のためのsemiPersistSchedInterval-DL-SPSとによって判断される。」
上記引用文献2の「UEのためのアップリンクおよびダウンリンク周期性を構成するためにRRCプロトコルが変更され得ることを提供する。」、「アップリンクSPSとダウンリンクSPSの両方をアクティブにする「SPS」PDCCHに、「P」と呼ばれる1ビットフィールドが追加され得る。」との記載がある。そして、UEのためのアップリンク及びダウンリンク周期性を構成するRRCプロトコル及びこれらをアクティブにするPDCCHは基地局から提供されるものであることは明らかである。
そうすると、「基地局がRRCプロトコルでSPSの周期性を設定し、SPSをアクティブにする際、PDCCHシグナリングが用いられる」ことは、公知技術であると認められる。
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された、国際公開第2013/046468号には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
「[0188] 次に、実施例5について説明する。本実施例に係る無線通信システムは、通信タイミングが重複する場合に、その通信タイミングにおける各SPS通信におけるSPSデータを1つのトランスポートブロックにまとめて通信を行うことが上述した実施例及び変形例と異なるものである。以下では、トランスポートブロックを「TB」と言う。本実施例に係る移動局及び基地局についても、図1及び図2のブロック図で表される。以下では、上述した実施例及び変形例と同様の各部の構成及び動作については説明を省略する。
[0189] 基地局2のSPS通信制御部212は、スケジューリング部23から取得した各SPS通信の通信タイミングから、各SPS通信間で重複する通信タイミングを特定する。そして、SPS通信制御部212は、特定した通信タイミングにおける各SPS通信におけるSPSデータを1つのTBにまとめて送信することをSPS送信管理部221及び信号生成部213に通知する。
(中略)
[0194] 次に図17を参照して、本実施例に係る無線通信システムによる通信タイミングの重複時の処理の全体的な流れを説明する。図17は、実施例5に係る無線通信システムによる通信タイミングの重複時の処理の概要を説明するための図である。ここの説明では、2つのSPS通信を行う場合で説明する。図17における各表記の意味は、図4で説明した表記と同じであるものとする。
[0195] 空間多重伝送を用いない場合、点線で囲われた通信タイミング901で、SPS1とSPS2の通信タイミングが重なってしまう。そこで、基地局2のSPS通信制御部212は、通信タイミング901においてSPS1とSPS2のSPSデータを1つのTBにまとめて送信するとする。
(中略)
[0201] これに対して、受信タイミングが到来した場合(ステップS903:肯定)、SPS受信管理部121は、SPS通信の通信タイミングで、SPSデータを受信する(ステップS904)。
[0202] その後、SPS受信管理部121は、重複する通信タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS905)。重複する通信タイミングが到来していない場合(ステップS905:否定)、SPS受信管理部121は、重複する通信タイミングが到来するまで待機する。
[0203] これに対して、重複する通信タイミングが到来した場合(ステップS905:肯定)、SPS受信管理部121は、受信するデータのサイズをTBのサイズに変更する(ステップS906)。その後、SPS受信管理部121は、重複する通信タイミングで、TBにより1つにまとめられた各SPS通信のSPSデータを受信する(ステップS907)。そして、SPS受信管理部121は、受信したTBから、各SPS通信におけるSPSデータを取得する。」
上記引用文献3の「通信タイミングが重複する場合に、その通信タイミングにおける各SPS通信におけるSPSデータを1つのトランスポートブロックにまとめて通信を行う」、「スケジューリング部23から取得した各SPS通信の通信タイミングから、各SPS通信間で重複する通信タイミングを特定する。」、「受信タイミングが到来した場合(ステップS903:肯定)、SPS受信管理部121は、SPS通信の通信タイミングで、SPSデータを受信する(ステップS904)。」、「重複する通信タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS905)。」、「重複する通信タイミングが到来した場合(ステップS905:肯定)、(中略)、重複する通信タイミングで、TBにより1つにまとめられた各SPS通信のSPSデータを受信する(ステップS907)。そして、SPS受信管理部121は、受信したTBから、各SPS通信におけるSPSデータを取得する。」との記載がある。
そうすると、「複数のSPSが重複しない通信タイミングでは、SPS通信の通信タイミングでSPSデータを受信するものであり、重複する通信タイミングであった場合、各SPS通信のSPSデータは1つにまとめられたTBで送受信される」ことは、公知技術であると認められる。
第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。
ア 引用発明の「基地局」は、本願発明1の「ネットワーク装置」に含まれる。そして、引用発明の「基地局」は、複数のSPSを張り、1つの端末に対してSPSの数分SPS―CRNTIを割り当てるものであるから、引用発明の「基地局」は、「複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS―CRNTIを確定する」ことによって、割り当てを行っているものといえる。
そうすると、引用発明の「基地局」は、本願発明の「ネットワーク装置」に相当し、本願発明1と引用発明は「ネットワーク装置は、複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップ」を有するという点で一致する。
イ 引用発明の「基地局」は、「SPS―CRNTIでPDCCHのCRCをマスクして送信する」際には、PDCCHはスクランブルされ送信されることは技術常識である。そして、引用発明の「PDCCH」で送信される情報はPDCCHシグナリングといえることは明らかであり、引用発明の「PDCCHには無線リソース情報が含まれる」ものであり、無線リソース情報には、周波数リソース設定情報も含まれることは技術常識であるから、引用発明の「ネットワーク装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応する複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信するといえる。
そうすると、本願発明1と引用発明は「ネットワーク装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応する複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信するステップ」を有する点で共通する。
以上を総合すると、本願発明1と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。
(一致点)
「 ネットワーク装置は、複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップと、
前記ネットワーク装置は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応する複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信するステップとを備える、セミパーシステントスケジューリングを設定する方法。」
(相違点1)
本願発明1の「ネットワーク装置」は、「SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周期および/または複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する」のに対し、引用発明の「eNB(基地局)」は、SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つの物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)シグナリングを介して、複数のSPS構成に対応するSPS周期および/または複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信する」ものであることが特定されていない点。
(相違点2)
本願発明1の「ネットワーク装置」は、「前記ネットワーク装置が、複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を端末に送信した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記ネットワーク装置は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出する」のに対し、引用発明の「基地局」では、当該発明特定事項が特定されていない点。
(2)新規性(特許法第29条第1項第3号)についての判断
本願発明1と引用発明は、上記「第5 1.(1)」で説示した相違点1、相違点2で相違するから、本願発明1は引用発明であるとはいえない。
(3)進歩性(特許法第29条第2項)についての判断
事案に鑑み、まず、相違点2について検討する。
相違点2に係る本願発明1の「ネットワーク装置」は「複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出する」という発明特定事項は、引用文献1、及び引用文献2並びに引用文献3には記載も示唆もされておらず、当該技術分野において周知技術であるともいえない。
よって、当業者といえども、引用発明において、上記相違点に係る「ネットワーク装置」において「複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出する」ものとすることは、当業者が容易に想到し得たとはいえない。
したがって、上記相違点1について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明、及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2.本願発明2ないし8について
本願発明2-8は、本願発明1の発明特定事項を全て含むから、本願発明1と同じ理由により、引用発明であるとはいえず、また本願発明2-8は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2並びに引用文献3に記載の技術事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3.本願発明12について
本願発明12は、本願発明1を方法として記載したものあって、本願発明12と引用発明は、上記「第5 1.(1)」で説示した相違点1、相違点2で相違するから、本願発明12は引用発明であるとはいえない。
また、本願発明12は、本願発明1を方法として記載したものあって、「ネットワーク装置」は「複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出する」との発明特定事項を含むから、本願発明1と同じ理由により、引用発明であるとはいえず、また本願発明12は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4.本願発明9について
(1)対比
本願発明9と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。
ア 引用発明の「無線端末」は、本願発明9の「端末」に含まれる。そして、引用発明の「基地局」は、複数のSPSを張り、1つの端末に対してSPSの数分のSPS―CRNTIを割り当てるものであり、引用発明の「無線端末」は、割り当てられたSPS数分のSPS-CRNTIを使用するものであるから、引用発明の「無線端末」は、「複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS―CRNTIを確定する」ものといえる。
そうすると、引用発明の「無線端末」は、本願発明の「端末」に相当し、本願発明9と引用発明は「端末は、複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップ」を有するという点で一致する。
イ 引用発明の「基地局」は、本願発明9の「ネットワーク側装置」に相当する。そして、基地局がPDCCHのCRCをマスクするとは、PDCCHのCRCをマスクすることによって送信されるスクランブルされたPDCCHが、送信先の無線端末においてデスクランブルの対象となるPDCCHであるかをCRCを用いて確認するために行われるものであることは技術常識であり、引用発明の「PDCCH」で送信される情報はPDCCHシグナリングといえることは明らかであるから、引用発明の「無線端末」は、「SPS―CRNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信する」ものであるといえる。そして、引用発明の「PDCCHには無線リソース情報が含まれる」ものであり、無線リソース情報には、周波数リソース設定情報が含まれることは技術常識であるから、引用発明の無線端末は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングに基づき、ネットワーク装置により無線端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、かつ、確定した複数のSPS構成に対応する情報に基づき、複数のSPS構成を確定するといえる。
そうすると、本願発明9と引用発明は「前記端末は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信するステップと、前記端末は、前記SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングに基づき、前記ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、かつ、確定した複数のSPS構成に対応する情報に基づき、複数のSPS構成を確定するステップとを備え」る点で共通する。
以上を総合すると、本願発明9と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。
(一致点)
「 端末は、複数のセミパーシステントスケジューリングSPS構成に対応するSPS C-RNTIを確定するステップと、
前記端末は、SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信するステップと、
前記端末は、前記SPS C-RNTIによってスクランブルされたPDCCHシグナリングに基づき、前記ネットワーク装置により前記端末のために設定した複数のSPS構成に対応するSPS周波数領域リソース設定情報を確定し、かつ、確定した複数のSPS構成に対応する情報に基づき、複数のSPS構成を確定するステップとを備える、セミパーシステントスケジューリングを設定する方法。」
(相違点1)
本願発明1の「端末」は、「SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信する」のに対し、引用発明び「無線端末」は、「SPS C-RNTIによってスクランブルされた1つのPDCCHシグナリングをネットワーク側装置から受信する」ものであることが特定されていない点。
(相違点2)
本願発明1の「端末」は、「前記端末が複数のSPS構成を確定した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する」のに対し、引用発明の「無線端末」では、当該発明特定事項が特定されていない点。
(2)新規性(特許法第29条第1項第3号)についての判断
本願発明9と引用発明は、上記「第5 4.(1)」で説示した相違点1、相違点2で相違するから、本願発明9は引用発明であるとはいえない。
(3)進歩性(特許法第29条第2項)についての判断
事案に鑑み、まず、相違点2について検討する。
相違点2に係る本願発明9の「端末」は「前記端末が複数のSPS構成を確定した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する」という発明特定事項は、引用文献1、及び引用文献2並びに引用文献3には記載も示唆もされておらず、当該技術分野において周知技術であるともいえない。
よって、当業者といえども、引用発明において、上記相違点に係る「端末」において「前記端末が複数のSPS構成を確定した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する」ものとすることは、容易に想到し得たとはいえない。
したがって、上記相違点1について判断するまでもなく、本願発明9は、当業者であっても、引用発明、及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
5.本願発明10ないし11について
本願発明10ないし11は、本願発明9の発明特定事項を全て含むから、本願発明9と同じ理由により、引用発明であるとはいえず、また本願発明10ないし11は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
6.本願発明13について
本願発明13は、本願発明9を方法として記載したものあって、本願発明13と引用発明は、上記「第5 4.(1)」で説示した相違点1、相違点2で相違するから、本願発明13は引用発明であるとはいえない。
本願発明13は、本願発明9を方法として記載したものあって、「端末」は「前記端末が複数のSPS構成を確定した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する」との発明特定事項を含むから、本願発明9と同じ理由により、引用発明であるとはいえず、また本願発明13は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 原査定について
1 審判請求時の補正により、本願発明1ないし8、12の「ネットワーク装置」は「複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記ネットワーク装置は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出する」という発明特定事項を有するものとなっており、当該発明特定事項は、上記第5の「1.」ないし「3.」で説示したとおり、原査定において引用された引用文献1及び引用文献2並び引用文献3には記載も示唆もされておらず、当該技術分野における周知技術であるともいえない。
したがって、本願の請求項1ないし8、12に係る発明は、引用発明であるとはいえず、また、当業者であっても、引用文献1及び引用文献2並びに引用文献3に記載の技術事項に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
2 審判請求時補正により、本願発明9ないし11、13の「端末」は「前記端末が複数のSPS構成を確定した後、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがなければ、前記端末は、前記複数のSPS構成を、前記端末に用いられる必要があるSPS構成とし、前記複数のSPS構成が時間領域においてオーバーラップがあれば、前記端末は、所定の選出条件にしたがって、前記複数のSPS構成から、前記端末に用いられる必要があるSPS構成を確定し、前記選出条件は、下記条件のうちの1つであり、最大のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、最小のSPS周波数領域リソースブロックを選出し、伝送すべきのデータに応じて、SPS周波数領域リソースブロックを選出することを特徴とするセミパーシステントスケジューリングを確定する」という発明特定事項を有するものとなっており、当該発明特定事項は、上記第5の「4.」ないし「6.」で説示したとおり、原査定において引用された引用文献1及び引用文献2並び引用文献3には記載も示唆もされておらず、当該技術分野における周知技術であるともいえない。
したがって、本願の請求項9ないし11、13に係る発明は、引用発明であるとはいえず、また、当業者であっても、引用文献1及び引用文献2並びに引用文献3に記載の公知技術に基いて、容易に発明をすることができたものとはいえない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-007630