特許訂正審判
2019-390092
副材料収納容器、および自動製パン機
- 審判番号
- 2019-390092
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-097376
- 登録番号
- 特許第6543592号(P6543592)
- 請求日
- 2019年08月01日
- 審決日
- 2019年09月10日
- 公報発行日
- 2019年12月27日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】象印マホービン 株式会社
- 【請求人代理人】特許業務法人R&C
- 審判長/審判官
- 審判長 松下 聡
- 審判官 平城 俊雅
- 審判官 槙原 進
- 分類
- P141 .841-Y (A47J) / P141 .852-Y (A47J) / P141 .854-Y (A47J) / P141 .855-Y (A47J) / P141 .856-Y (A47J)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6543592号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6543592号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項5について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第6543592号は、平成28年5月13日に出願したものであって、令和1年6月21日に特許権の設定登録がなされ、令和1年8月1日に本件訂正審判の請求がなされた。
第2 審判請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件訂正審判に係る特許第6543592号(以下「本件特許」という。)の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項5について訂正すること(以下「本件訂正」という。)を認める、との審決を求めるものである。
第3 本件訂正の内容
本件訂正の内容は、次のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。
1 訂正事項1
本件特許の特許請求の範囲の請求項5に「請求項4に記載の副材料収納容器。」とあるのを、「請求項4に記載の自動製パン機。」と訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1)訂正の目的の適否について
本件特許の明細書の段落【0016】には、「本発明に係る自動製パン機の別の特徴構成は、前記パンケースを内部に収容するケーシングを有し、前記ケーシングは、前記ケーシングの上部を開閉するケーシング蓋を有し、前記副材料収納容器は、前記回動軸が上面視で前記パンケースの略中央と重なる位置にて前記ケーシング蓋に装着され、前記開閉部材は、前記収納部を開放した際、前記ケーシング蓋の内面に沿った姿勢となる点にある。」と記載されている。
また、同明細書の段落【0019】には、「自動製パン機100には、内部に製パン材料を収容する有底筒状のパンケース1と、開口部4を介して内部にパンケース1を収容する有底筒状のケーシングC及び当該ケーシングCの外側を覆うハウジング2を備えた本体Aと、ケーシングCの開口部4を開閉自在な蓋体3と、蓋体3の内面側に装備される副材料収納容器Bと、・・・が備えられている。」と記載され、段落【0044】には、「副材料収納容器Bは、図4~図8に示す通り、基体31と、蓋部材32(開閉部材)と、区画部材33(開閉部材)と、イースト蓋部材34(副開閉部材)と、裏蓋47とを有する。」と記載されている。
これらの記載のとおり、本件特許の明細書には、自動製パン機が、パンケースを内部に収容するケーシングを有することは記載されているものの、副材料容器が、パンケースを内部に収容するケーシングを有することは記載されていない。
そうすると、請求項5で特定される「パンケースを内部に収容するケーシングを有」する「副材料収納容器」は、「自動製パン機」の誤記であることは明らかである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる「誤記の訂正」を目的とするものである。
(2)訂正が当初明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)の段落【0016】には、上記(1)の記載と同様に、「本発明に係る自動製パン機の別の特徴構成は、前記パンケースを内部に収容するケーシングを有し、前記ケーシングは、前記ケーシングの上部を開閉するケーシング蓋を有し、前記副材料収納容器は、前記回動軸が上面視で前記パンケースの略中央と重なる位置にて前記ケーシング蓋に装着され、前記開閉部材は、前記収納部を開放した際、前記ケーシング蓋の内面に沿った姿勢となる点にある。」と記載されている。
したがって、訂正事項1は、当初明細書等の記載に基づくものであって、当初明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、当初明細書等に記載した事項の範囲内のものである。
よって、訂正事項1は特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1は、上記(1)のとおり、誤記の訂正を目的とするものであって、訂正前の請求項5の「請求項4に記載の副材料収納容器」という記載は、本件特許の明細書との関係で誤りであることが明らかであり、しかも、本件特許の明細書の記載全体から、正しい記載が定まるものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4)独立特許要件について
訂正後の請求項5に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、請求項5に係る訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5~7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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