特許拒絶査定不服審判
2019-009449
検針用メータと接続する無線機
- 審判番号
- 2019-009449
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-166587外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年07月16日
- 審決日
- 2020年10月20日
- 公報発行日
- 2021年02月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .121-WZ (H04M)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015-166587「検針用メータと接続する無線機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 3月 2日出願公開、特開2017- 46139〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成27年8月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成31年2月27日付 :拒絶理由通知
平成31年4月23日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年5月20日付 :拒絶査定
令和 元年7月16日 :審判請求書及び手続補正書の提出
令和 2年5月29日付 :拒絶理由通知
令和 2年7月27日 :意見書及び手続補正書の提出
第2 本願発明
本願の請求項1から4に係る発明は、令和2年7月27日の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1から4までに記載された事項により特定されるものであり、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりである。(なお、下線は、令和2年7月27日の手続補正書により拒絶査定不服審判請求人により付されたものである。)
「検針用メータと接続する無線機であって、
前記検針用メータから課金に用いる検針値を取得する有線通信インタフェース部と、
ゲートウェイ装置を含んだメッシュ型の無線ネットワークを構成し、多段中継により前記ゲートウェイ装置と通信を行なう無線通信インタフェース部と、を備え、
前記有線通信インタフェース部あるいは前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータとは別の機器である前記検針用メータの関連機器から点検に関する所定の関連機器情報を取得し、
前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値と前記関連機器から取得した関連機器情報とを前記ゲートウェイ装置宛に出力することを特徴とする無線機。」
第3 当審における拒絶の理由の概要
令和2年5月29日付けで当審より通知した拒絶理由通知の理由は、概略、次のとおりのものである。
「本願発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
引用文献1:国際公開第2012/131854号
引用文献2:特開平8-33064号公報 」
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1(国際公開第2012/131854号)の記載
引用文献1(国際公開第2012/131854号)には、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、当審にて付与した。)
(ア)「[0012]実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信システムの構成例を示す図である。本発明にかかる通信システムは、サーバ装置1および2と、広域ネットワーク3を介してこれらのサーバ装置に接続されているゲートウェイ10(以下、GW#1と記載する場合もある)およびゲートウェイ20(以下、GW#2と記載する場合もある)と、ゲートウェイ10または20に直接または間接的に接続する複数のスマートメータ101~113および201~212と、を含んで構成されている。各ゲートウェイは、配下のスマートメータとともに無線メッシュネットワークを形成している。 」
(イ)「[0013] 図1に示した通信システムにおいて、サーバ装置1は、電力、ガス、或いは、水道量等の検針データをゲートウェイ10または20を介してスマートメータ(無線メッシュネットワークに参入済みのスマートメータ)から収集する。サーバ装置2は、各無線メッシュネットワーク内の経路や状態(各ゲートウェイに収容されているスマートメータの数、各スマートメータの設置位置など)を管理する。各ゲートウェイ(GW#1,GW#2)は、配下のスマートメータとともに形成している無線メッシュネットワークと広域ネットワーク3とを接続する。各スマートメータ(スマートメータ101~113,201~212)は、無線通信により他のスマートメータまたはゲートウェイと接続する機能、および、電力、ガス、水道などの使用量を計測する機能(検針機能)を有する。検針機能においては、電力などの使用量のうち、少なくとも1つ以上を計測する。スマートメータ101~113は、ゲートウェイ10(GW#1)を介して、サーバ装置1,2との間で双方向のデータ通信を行う。スマートメータ201~212は、ゲートウェイ20(GW#2)を介して、サーバ装置1,2との間で双方向のデータ通信を行う。なお、図1において、各ゲートウェイとスマートメータを結ぶ点線,スマートメータ同士を結ぶ点線は、無線メッシュネットワークの通信経路を示している。」
(ウ)「
」
上記(ア)から(ウ)で摘記した事項により引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「サーバ装置1と、広域ネットワーク3を介してサーバ装置1に接続されているゲートウェイ10と、ゲートウェイ10に直接または間接的に接続する複数のスマートメータ101~113と、を含んで構成されている通信システムにおけるスマートメータであって、
前記スマートメータは、無線通信により他のスマートメータまたはゲートウェイと接続する機能、および、電力、ガス、水道などの使用量を計測する機能(検針機能)を有し、
前記ゲートウェイは、配下のスマートメータとともに無線メッシュネットワークを形成し、
前記サーバ装置1は、電力、ガス、或いは、水道量等の検針データをゲートウェイ10を介してスマートメータから収集する、
スマートメータ。」
2 引用文献2
引用文献2(特開平8-33064号公報)には、図面とともに以下の事項が記載されている。(なお、下線は、当審にて付与した。)
(ア)「【0018】
【実施例】図1は、本発明に係るガス検針器の一実施例が適用されたガス無線検針システムの構成を示している。
【0019】このガス無線検針システムは、親機となるガス無線検針器1と、各マイコンガスメータ3にそれぞれ設けられ無線検針器1に対しては子機となるメータ側無線器5と、各マイコンガスメータ3毎に設けられた無線式ガス漏れ警報器7とから構成されており、ガス無線検針器1と各メータ側無線器5との間で、ガスメータ3の検針データ、点検データの吸い上げ及び無線式ガス漏れ警報器7の点検データの吸上げ、並びにマイコンガスメータ3に対する設定項目の入力、設定変更の入力等の各処理を無線にて実行する。」
(イ)「【0021】その機能をより具体的に説明すると、このガス無線検針器1は、メータ側無線器5を選択して目的のメータ側無線器5との通信路を確立し、必要に応じてメータ側無線器5を介してマイコンガスメータ3に蓄積されたガス使用量、状態、制御情報、あるいは無線式ガス漏れ警報器7の点検データ等の各種情報を収集する。また、収集された情報を液晶表示器13に表示すると共に、顧客用メモリカード15に記憶する。また、必要に応じて、メータ側無線器5を介してマイコンメータ3の制御情報(設定情報)を表示、設定、変更することができる。さらに、マイコンメータ3に組み込まれているガス遮断弁の開閉操作を無線により行うこともできる。また、顧客用メモリカード15から、保守業務等に使用するプログラムを読み込み、これを実行することができる。」
(ウ)「【0028】無線式ガス漏れ警報器7は、各ガス器具近傍の所定箇所に設置され、ガス漏れを検出した場合には、その検出データをメータ側無線器5を通じてマイコンガスメータ3のメモリに供給する。」
(エ)「
」
上記(ア)から(エ)で摘記した事項により、引用文献2には、以下の技術事項が開示されている。
親機となるガス無線検針器1と、各マイコンガスメータ3にそれぞれ設けられ無線検針器1に対しては子機となるメータ側無線器5と、各マイコンガスメータ3毎に設けられた無線式ガス漏れ警報器7とから構成されるガス無線検針システムにおいて、
「メータ側無線器5は、無線式ガス漏れ警報器7の点検データをマイコンガスメータ3に蓄積するために無線式ガス漏れ警報器7から取得する」との技術事項、
及び、
「メータ側無線器5は、マイコンガスメータ3に蓄積されたガス使用量、状態、制御情報、あるいは無線式ガス漏れ警報器7の点検データ等の各種情報をガス無線検針器1に収集させるために出力する」との技術事項。
第5 対比
1 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)『検針用メータと接続する無線機』について
引用発明の「スマートメータ」は、「無線通信により他のスマートメータまたはゲートウェイと接続する機能、および、電力、ガス、水道などの使用量を計測する機能(検針機能)を有し」ているから、前記「スマートメータ」には、「無線通信により他のスマートメータまたはゲートウェイと接続する機能」を実行する手段(以下、「無線通信手段」という。)と「電力、ガス、水道などの使用量を計測する機能(検針機能)」を実行する手段(以下、「検針手段」という。)が備わっていることは明らかであり、前記「検針手段」は、本願発明の『検針用メータ』に対応するものといえる。
そして、前記「検針手段」によって計測された電力、ガス、或いは、水道量等の検針データは、スマートメータからゲートウェイ10を介してサーバ装置1へ通信されるのであるから、スマートメータが備える「検針手段」と「無線通信手段」とは、両者間において前記「検針データ」を送受信するために、何らかの方式によって接続されていることも明らかである。
してみると、引用発明の「スマートメータ」は、「無線通信手段」を備えるものであるから「無線機」ということができ、「無線通信手段」は「検針手段」に接続されているから、『検針用メータと接続する無線機』といえる。
(2)『前記検針用メータから課金に用いる検針値を取得する有線通信インタフェース部』について
上記(1)で言及した様に、「スマートメータが備える「検針手段」と「無線通信手段」とは、両者間において前記「検針データ」を送受信するために、何らかの方式によって接続されている」のであるから、前記「無線通信手段」には、「検針手段」から「検針データ」を取得するための構成が備わっていることは明らかである。
そして、引用発明における「電力、ガス、或いは、水道量等の検針データ」が本願発明の『課金に用いる検針値』に相当することも明らかである。
してみると、本願発明と引用発明とは、『検針用メータから課金に用いる検針値を取得する構成を備える』という点で共通している。
(3)『ゲートウェイ装置を含んだメッシュ型の無線ネットワークを構成し、多段中継により前記ゲートウェイ装置と通信を行なう無線通信インタフェース部』について
引用発明においては、「前記ゲートウェイは、配下のスマートメータとともに無線メッシュネットワークを形成」しているのであるから、前記「ゲートウェイ10」及び「無線メッシュネットワーク」が、それぞれ、本願発明の『ゲートウェイ装置』及び『メッシュ型の無線通信ネットワーク』に相当することは明らかである。
また、上記(ウ)で摘記した【図1】から明らかな様に、引用発明の「スマートメータ」は、多段中継によりゲートウェイと無線通信を行うものであるから、上記(1)で言及した「無線通信手段」には、本願発明の『多段中継によりゲートウェイ装置と通信を行なう無線通信インタフェース部』に対応する構成が備わっているといえる。
してみると、引用発明の「スマートメータ」は、本願発明でいう『ゲートウェイ装置を含んだメッシュ型の無線ネットワークを構成し、多段中継により前記ゲートウェイ装置と通信を行なう無線通信インタフェース部』を備えているといえる。
(4)『前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値と前記関連機器から取得した関連機器情報とを前記ゲートウェイ装置宛に出力すること』について
引用発明においては、「スマートメータは、無線通信により他のスマートメータまたはゲートウェイと接続する機能、および、電力、ガス、水道などの使用量を計測する機能(検針機能)を有」すると共に、「前記サーバ装置1は、電力、ガス、或いは、水道量等の検針データをゲートウェイ10を介してスマートメータから収集する」のであるから、上記(1)で言及した様に、引用発明の「スマートメータ」が備える「無線通信手段」が、「ゲートウェイ10」に対して「検針手段」から取得した「電力、ガス、或いは、水道量等の検針データ」を出力することは明らかである。
そして、上記(3)で言及した事項を併せみると、本願発明と引用発明とは、『無線通信インタフェース部は、検針用メータから取得した検針値をゲートウェイ装置宛に出力する』という点で共通している。
2 一致点及び相違点
上記「1 対比」で検討したように、本願発明と引用発明とは、
「検針用メータと接続する無線機であって、
前記検針用メータから課金に用いる検針値を取得する構成と、
ゲートウェイ装置を含んだメッシュ型の無線ネットワークを構成し、多段中継により前記ゲートウェイ装置と通信を行なう無線通信インタフェース部と、を備え、
前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値を前記ゲートウェイ装置宛に出力する無線機。」
で一致し、以下の点で相違している。
[相違点1]
本願発明は、検針用メータから課金に用いる検針値を取得する構成について、『有線通信インタフェース部』との事項が特定されているのに対して、引用発明では、かかる特定がなされていない点。
[相違点2]
本願発明には、『前記有線通信インタフェース部あるいは前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータとは別の機器である前記検針用メータの関連機器から点検に関する所定の関連機器情報を取得し、前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値と前記関連機器から取得した関連機器情報とを前記ゲートウェイ装置宛に出力すること』との事項が特定されているのに対し、引用発明には、本願発明で特定されている『検針用メータとは別の機器である前記検針用メータの関連機器から点検に関する所定の関連機器情報を取得』すること、及び、『無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値と前記関連機器から取得した関連機器情報とを前記ゲートウェイ装置宛に出力すること』との事項が特定されていない点。
第6 判断
上記相違点について検討する。
1[相違点1]について
引用発明の「スマートメータ」は、スマートメータが備える「検針手段」が計測した検針データを、該スマートメータが備える「無線通信手段」からゲートウェイ10を介してサーバ装置1に送信するものであり、該スマートメータが備える「無線通信手段」が、「検針手段」から「検針データ」を取得するための構成を備えていることは明らかである。
そして、前記「検針手段」と「無線通信手段」との間での検針データの送受信を該スマートメータ内の通信として有線方式で行うことは、当業者にとっては極めて一般的な事項であり、そのために「有線通信インタフェース部」を引用発明の「スマートメータ」の「無線通信手段」に設けることは、当業者が容易になし得るものである。
2[相違点2]について
(1)引用文献2に開示されている様に、「メータ側無線器5は、無線式ガス漏れ警報器7の点検データをマイコンガスメータ3に蓄積するために無線式ガス漏れ警報器7から取得する」との技術事項、及び、「メータ側無線器5は、マイコンガスメータ3に蓄積されたガス使用量、状態、制御情報、あるいは無線式ガス漏れ警報器7の点検データ等の各種情報をガス無線検針器1に収集させるために出力する」との技術事項は、いずれも本願出願前において公知の技術事項であり、そして、前記「メータ側無線器5」が本願発明の『無線機』に対応し、前記「無線式ガス漏れ警報器7」が本願発明の『検針用メータとは別の機器である前記検針用メータの関連機器』に対応し、前記「点検データ」が本願発明の『点検に関する所定の関連機器情報』に対応することを踏まえると、引用発明のスマートメータにおいて、電力、ガス、水道などのメータ以外の機器から点検データを取得し、電力、ガス、水道などの検針データと共に前記点検データを出力することは当業者が容易に想到し得たものである。
(2)また、本願発明においては、『検針値』について『検針用メータから取得した』との事項、及び、『関連機器情報』について『関連機器から取得した』との事項が特定されており、それについても以下検討する。
引用発明及び引用文献2のいずれにおいても、本願発明でいう『検針値』に対応する「検針データ」や「ガス使用量」は、それぞれ、「スマートメータが備える検針手段」、「マイコンガスメータ3」から取得されるものであることは開示されている。
さらに、引用文献2において、本願発明でいう『関連機器情報』に対応する「点検データ」ついては、マイコンガスメータ3に蓄積するためとはいえ、「無線式ガス漏れ警報器7から取得する」と開示されており、前記「点検データ」が、本願発明でいう『関連機器』である「無線式ガス漏れ警報器7」から「取得した」ものであることには違いない。
加えて、本願発明の実施形態を表す【図2】の(c)を参酌するに、本願発明は、「検針用メータから取得した検針値と関連機器から取得した関連機器情報とをゲートウェイ装置宛に出力する」に際して、前記「関連機器情報」は「メータ」を介して「無線機」から出力されるとの実施態様も含むものであり、引用文献2に開示されている技術事項においても、「無線式ガス漏れ警報器7の点検データ」は、「マイコンガスメータ3」を介して「メータ側無線器5」から出力されていることを鑑みると、本願発明において特定されている『関連機器から取得した関連機器情報』との事項は、引用文献2に開示されているといえる。
してみると、本願発明において特定されている上記『検針用メータから取得した』との事項、及び、『関連機器から取得した』との事項は、いずれも、引用発明及び/又は引用文献2に開示されているといわざるを得ない。
3 まとめ
以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明及び引用文献2に開示された技術事項に基づいて、当業者が容易に発明し得たものである。
そして、本願発明が奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された技術事項を組み合わせて得られる効果として当業者が容易に予測し得たものである。
第7 請求人の主張について
請求人は、令和2年7月27日の意見書において、以下のように主張している。
(a)「5)しかしながら、補正後の本願請求項1に係る発明では、ゲートウェイ装置宛に出力する情報のうち、検針値はメータから取得し、関連機器情報は関連機器から取得したものであるのに対し、引用文献2に開示された事項は、ガス使用量、警報器の点検データともマイコンガスメータ3から取得してガス無線検針器1に収集させるために出力する点において両者は相違します。
ここで、引用文献2において、マイコンガスメータ3に蓄積された警報器の点検データ自体は、無線式ガス漏れ警報器7から取得したものではありますが、ガス無線検針器1に収集させるために出力する際には、あくまでマイコンガスメータ3から点検データを取得します。
このように、本願請求項1に係る発明と引用文献2に開示された事項とでは、上流装置に出力する情報を取得する処理内容が相違します。」
(b)「引用文献2に開示されているように警報器の点検データをガスメータに蓄積し、このガスメータに蓄積された点検データを出力する構成とするためには、ガスメータに、警報器の点検データを蓄積するための機能を新たに設けなければなりません。このため警報器と連携することが予定されていない従来のガスメータを交換、改変等する必要があります。
これに対して、本願請求項1に係る発明のように関連機器から取得した関連機器情報をゲートウェイ装置宛に出力する構成であれば、検針用メータに特別な機能は不要であり、警報器との連携することが予定されていない従来の検針用メータをそのまま使用することができます。
一般に、無線機は、従来の検針用メータを取り替えることなく簡易にメッシュ型の無線ネットワークを構成することを目的として導入されるため、この技術的な特徴は非常に有益となります。」
(c)「このように、引用文献1と引用文献2とを組み合わせたとしても本願請求項1に係る発明を構成することができないのに加え、本願請求項1に係る発明は、関連機器情報を無線で収集するにあたって従来の検針用メータをそのまま使用することができるという引用発明と比較した有利な効果を奏します。」
上記(a)の主張については、前述した「第6 判断」の「2[相違点2]について」の「(2)」において言及したとおりである。
また、上記(b)及び(c)の主張については、請求項1には、「前記有線通信インタフェース部あるいは前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータとは別の機器である前記検針用メータの関連機器から点検に関する所定の関連機器情報を取得し、前記無線通信インタフェース部は、前記検針用メータから取得した検針値と前記関連機器から取得した関連機器情報とを前記ゲートウェイ装置宛に出力する」と記載されているだけであり、「検針値」と「関連機器情報」とを「ゲートウェイ装置宛てに出力する」に際して、前記「検針値」と「関連機器情報」の「取得」について、そのタイミングや経路(直接的に関連機器から「取得」するのか、あるいは、間接的に取得するのか)について特定したものではないから、請求人の主張を採用することはできない。
第8 むすび
以上のとおり、本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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