特許異議申立
2018-700468
アクチュエータのタクト計測装置及びセンサ信号検知装置
- 審判番号
- 2018-700468
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2014-139480
- 登録番号
- 特許第6245445号(P6245445)
- 請求日
- 2018年06月08日
- 審決日
- 2018年12月05日
- 公報発行日
- 2019年06月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】SMC株式会社
- 【権利者代理人】千葉 剛宏
- 【権利者代理人】宮寺 利幸
- 【権利者代理人】大内 秀治
- 【権利者代理人】仲宗根 康晴
- 【権利者代理人】坂井 志郎
- 【権利者代理人】山野 明
- 【異議申立人】堀内 大祐
- 審判長/審判官
- 審判長 藤井 昇
- 審判官 久保 竜一
- 審判官 柿崎 拓
- 分類
- P1652.121-ZC (F15B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6245445号発明「アクチュエータのタクト計測装置及びセンサ信号検知装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
特許第6245445号の請求項1、2及び8に係る特許を取り消す。
特許第6245445号の請求項3に係る特許を維持する。
理由
1.手続の経緯
特許第6245445号の請求項1~12に係る特許についての出願は、平成29年11月24日付けでその特許権の設定登録がされ、同年12月13日に特許掲載公報が発行された。その後、平成30年6月8日に特許異議申立人堀内大祐より請求項1~3、8に対して特許異議の申立てがされ、平成30年8月22日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者が応答しなかったものである。
2.本件発明
本件特許の請求項1ないし3及び8に係る発明(以下、それぞれ、「本件特許発明1」ないし「本件特許発明3」及び「本件特許発明8」という。)は、願書に添付した特許請求の範囲の請求項1ないし3及び8に記載された次の事項により特定されるとおりものである。
「【請求項1】
アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサと、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部と、を備えるアクチュエータ駆動装置の前記可動部が、前記移動区間の一端部から他端部に移動するまでのタクトを計測するアクチュエータのタクト計測装置であって、
前記アクチュエータ駆動装置の外部に設けられ、前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部と、
前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測する計測部と、を備えることを特徴とするアクチュエータのタクト計測装置。
【請求項2】
請求項1に記載のアクチュエータのタクト計測装置において、
前記検知部は、第1検知部と第2検知部を備え、
前記第1検知部は、
前記第1出力信号を検知して前記第1検知信号を出力する第1出力信号検知部と、
前記第1出力信号検知部が出力した前記第1検知信号を前記計測部に出力する第1検知信号出力部と、を備え、
前記第2検知部は、
前記第2出力信号を検知して前記第2検知信号を出力する第2出力信号検知部と、
前記第2出力信号検知部が出力した前記第2検知信号を前記計測部に出力する第2検知信号出力部と、を備えることを特徴とするアクチュエータのタクト計測装置。
【請求項3】
請求項2に記載のアクチュエータのタクト計測装置において、
前記第1検知部は、前記第1出力信号検知部を前記アクチュエータに設けられた前記第1センサに着脱可能に取り付ける第1連結部を備え、
前記第2検知部は、前記第2出力信号検知部を前記アクチュエータに設けられた前記第2センサに着脱可能に取り付ける第2連結部を備えることを特徴とするアクチュエータのタクト計測装置。
【請求項8】
センサが出力する発光信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部と、
前記出力信号検知部が出力した前記検知信号を外部に出力する検知信号出力部と、
前記出力信号検知部を前記センサに着脱可能に取り付ける連結部と、を備えることを特徴とするセンサ信号検知装置。」
3.取消理由の概要
請求項1、2及び8に係る特許に対して、当審が平成30年8月22日付けの取消理由において特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
請求項1及び2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明及び甲第2号証に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許第29条第2項の規定に違反してされたものである。
請求項8に係る発明は、甲第5号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る特許は、特許第29条第2項の規定に違反してされたものである。
よって、請求項1、2及び8に係る特許は,取り消されるべきものである。
4.引用文献の記載
(1)甲第1号証
ア.甲第1号証(国際公開第2011/148523号)には、図面とともに、以下の記載がある。
a.「[0022] 図1に示される流体圧アクチュエータ駆動系10は、流体圧アクチュエータとしての空気圧アクチュエータ11を有している。空気圧アクチュエータ11は内部にシリンダ室12が設けられたシリンダ本体つまりアクチュエータ本体13を有し、その内部にはピストン14が往復動部材として直線往復動自在に組み込まれており、ピストン14に設けられたピストンロッド15がアクチュエータ本体13の一方の端部から外部に突出している。ピストン14によりシリンダ室12は後退用の駆動室12aと前進用の駆動室12bとに区画されている。」
b.「[0025] ピストン14がストローク端位置つまり後退限位置、前進限位置のいずれかの位置となったことを検出するために、ピストン14には永久磁石21が設けられており、アクチュエータ本体13には永久磁石21の磁力に感応してセンサ信号を出力する磁気センサ22aがピストン14の前進限位置に対応させて設けられている。一方、ピストン14の後退限位置に対応させて磁気センサ22bがアクチュエータ本体13に設けられている。」
c.「[0026] 上述した流体圧アクチュエータ駆動系10が製造ライン等において実際に被搬送物を移動させるために使用されるときには、シーケンス制御用のPLC(プログラマブルロジックコントローラ)23からの駆動信号に基づいて流路切換弁19により流路の切換が制御される。駆動信号はソレノイド19aに接続された駆動信号ケーブル20によりPLC23から送られる。PLC23は、これに磁気センサ22a,22bから送られるセンサ信号によりピストン14の位置を判定して流路切換弁19のソレノイド19aに駆動信号を送る。これにより、ピストンロッド15は一定の駆動パターンで自動的に往復動制御される。」
d.「[0027] ・・・(中略)・・・このように、流体圧アクチュエータ駆動系10は、空気圧アクチュエータ11と、これに対して流体としての圧縮空気を給排する給排流路17a,17bと、給排流路17a,17bの流量を調整する流量調整弁24a,24bと、流路の開閉を切り換える流路切換弁19を有している。
[0028] 磁気センサ22aからのセンサ信号を送る信号線が設けられたセンサ信号ケーブル27aのコネクター28aは、流量調整弁24a側のコネクター29aに装着されるようになっている。コネクター28aを流量調整弁24a側に接続すると、コネクター29aの入力端子に磁気センサ22aの信号線が電気的に接続される。同様に、磁気センサ22bからのセンサ信号を送る信号線が設けられたセンサ信号ケーブル27bのコネクター28bを流量調整弁24b側のコネクター29bに接続すると、コネクター29bの入力端子に磁気センサ22bの信号線が電気的に接続される。」
e.「[0030] 実際にPLC23の制御のもとに装置が稼動する場合には、磁気センサ22a,22bのセンサ信号は流量調整弁24a,24bを中継してPLC23へ送られる。これに対して、作動時間設定装置を接続して流体圧アクチュエータの作動時間を設定調整するときには、作動時間設定装置のケーブルを流量調整弁24a,24bに接続するだけでよい。磁気センサ22a,22bからの信号ケーブルの接続を変更したりする必要はない。従って、流体圧アクチュエータの作動時間を初めて設定するときや、再度、設定しなおすときの接続作業は容易である。」
f.「[0037] 流量調整弁24a,24bには、流体圧アクチュエータ駆動系10を立ち上げる際やメンテナンス時には、それぞれの弁開度を設定するために、作動時間設定装置31が接続されるようになっている。作動時間設定装置31には流量調整弁24a,24bを中継してそれぞれの磁気センサ22a,22bからセンサ信号が入力されるセンサ信号ケーブル32a,32bが接続されている。さらに、作動時間設定装置31にはそれぞれの電動モータ26a,26bに対して駆動信号を出力する駆動信号ケーブル33a,33bが接続されている。
[0038] センサ信号ケーブル32aと駆動信号ケーブル33aとが設けられた制御側のコネクター34aは、流量調整弁24aに設けられた駆動系のコネクター35aに着脱自在に装着されるようになっている。制御側のコネクター34aを駆動系のコネクター35aに装着すると、コネクター34aに設けられた駆動信号入力端子がコネクター35aに設けられた駆動信号出力端子に電気的に接続され、コネクター34aに設けられたセンサ信号入力端子にコネクター35aに設けられたセンサ信号出力端子が電気的に接続される。センサ信号ケーブル32bと駆動信号ケーブル33bとが設けられたコネクター34bは、流量調整弁24bに設けられた駆動系のコネクター35bに着脱自在に装着されるようになっている。それぞれのコネクター34b,35bもコネクター34a,35aと同様の構造となっている。
[0039] ・・・(中略)・・・なお、作動時間設定装置31には、上述したケーブル32a,33aが接続されるコネクター41aと、ケーブル32b,33bが接続されるコネクター41bが設けられている。」
g.「[0040] 図6は作動時間設定装置31の基本構成を示すブロック図であり、作動時間設定装置31は制御信号を演算するマイクロプロセッサ(CPU)と、制御プログラムが格納されるROM、一時的にデータを格納するRAMなどを有している。作動時間設定装置31には、上述のように、それぞれの磁気センサ22a,22bからのセンサ信号a,bが送られるようになっており、これらの信号に基づいてピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実際の作動時間つまり実作動時間T1がCPUにより演算される。同様に必要に応じてピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1が演算される。
[0041] 実作動時間T1と目標作動時間T0との時間差が演算されて、この時間差が所定の許容誤差範囲を超えているときには、それぞれの流量調整弁24a,24bの電動モータ26a,26bに対して時間差を小さくする方向に作動時間設定装置31から駆動信号a,bが送られる。このように、作動時間設定装置31には、実作動時間演算手段と時間差演算手段とバルブ制御手段とを構成する演算部43が設けられ、演算部43からはバルブ駆動部44に対して制御信号が送られる。」
h.「[0043] 図7(A)は、実作動時間T1を測定するために、ピストン14が後退限位置となって第2の磁気センサ22bがオン信号を出力している状態のもとで、流路切換弁19を手動操作してピストン14を前進移動させたときにおけるセンサ信号とピストン14の作動時間との関係を示すタイムチャートである。手動操作により流路切換弁19の切換動作を行うと、若干のタイムラグ経過後に駆動室12b内に供給される圧縮空気によりピストン14は前進方向に移動開始する。ピストン14がストロークS移動してストッパ面13aに当接すると、ピストン14が停止するとともに、前進限位置に対応して設けられた第1の磁気センサ22aがオン信号を出力する。
[0044] 第2の磁気センサ22bがオフしてから第1の磁気センサ22aがオンするまでの時間を演算することにより、ピストン14の実作動時間T1が求められる。」
i.「[0046] 上記の手順で目標作動時間T0と実作動時間T1が、許容される誤差の範囲に設定されて調整作業が終了する。調整作業終了後は、作動時間設定装置31は不要であるので流量調整弁24a,24bと作動時間設定装置31との接続は切り離しても良い。」
イ.そうすると、これらの事項からみて、甲第1号証には、本件特許の特許請求の範囲の記載に倣って整理すると、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。
「空気圧アクチュエータ11のピストン14の前進限位置に対応させて設けられた磁気センサ22aと、ピストン14の後退限位置に対応させて設けられた磁気センサ22bと、磁気センサ22a,22bから送られるセンサ信号によりピストン14の位置を判定して流路切換弁19のソレノイド19aに駆動信号を送るPLC(プログラマブルロジックコントローラ)23と、を有する流体圧アクチュエータ駆動系の作動時間設定装置31であって、
それぞれの磁気センサ22a,22bからのセンサ信号a,bに基づいてピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実作動時間T1及びピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1を演算するCPUを有する作動時間設定装置31。」
(2)甲第2号証
ア.甲第2号証(特開2002-301638号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
a.「【0023】次に、図5を参照して、制御・データ蓄積セクション102について説明する。図5は制御・データ蓄積セクション102の構成を示すブロック図である。この制御・データ蓄積セクション102は、第1コントローラ103および第2コントローラ104からなる制御ボックス105と、第1コントローラ103と第2コントローラ104との間で授受される信号を取り込んで蓄積するデータ蓄積ボックス106とを有している。
・・・(中略)・・・
【0025】制御ボックス105における第2コントローラ104は、装置本体101の各処理ユニットを制御するものであり、複数のI/Oボードを介してセンサーや駆動部材等と接続されている。温度や湿度等の計測データ、アラームデータ、検出データ等を第1コントローラ103に出力し、第1コントローラ103の指令およびセンサー情報等に基づいて各処理ユニットの駆動系等の要素を制御する。」
b.「【0027】また、第1コントローラ103および第2コントローラ104で授受されない信号、例えばバルブ等の駆動部材に与えられる駆動信号を検出するための複数の付加的センサー(付加的検出部)111が設けられており、これら付加的センサー111は信号線112を介してデータ蓄積ボックス106に接続されている。したがって、この付加的センサー111の情報をデータ蓄積ボックス106へ取り込んで蓄積することができる。この際の信号の取り込みは、例えば2秒以下の間隔で行うことができる。」
c.「【0029】データ蓄積ボックス106は、図6に示すように、第1コントローラ103および第2コントローラ104で授受される信号を取り入れる装置本体インターフェース121と、その信号を処理する装置本体エージェント122と、付加的センサー111からの情報を取り入れる付加的センサーインターフェース123と、その信号を処理する付加的センサーエージェント124と、装置本体エージェント122および付加的センサーエージェント124との間でデータの授受を行いさらなるデータの処理および蓄積を行う蓄積データマネージャー125と、データベースマネージメントソフトウェア126と、データ蓄積のためのデータベースを記憶するデータベース記憶部127と、蓄積データを記憶する蓄積データ記憶部128とを有する。」
d.「【0032】一方、付加的センサー111からの情報は例えば2秒以下のサイクルでデータ蓄積ボックス106へ取り込まれ蓄積される。このとき、この信号は付加的センサーインターフェイス123を経て付加的センサーエージェント124および蓄積データマネージャー125により処理され、同様に蓄積データ記憶部128に蓄積される。
・・・(中略)・・・
【0034】データ蓄積ボックス106にサンプリングされ、蓄積されるデータとしては、以下の5つのものが代表例として例示される。
(1)温度、湿度、気圧等の計測データ
(2)処理中にトラブルが生じた際に発するアラームのデータ
(3)塗布処理ユニット(COT)等の液処理ユニットにおける処理液のディスペンスデータ
(4)シリンダ等の駆動系のデータ
(5)ウエハ搬送および処理ユニットの処理情報
・・・(中略)・・・
【0036】また、上述のように付加的センサー111を用いて第1コントローラ103と第2コントローラ104との間で授受が行われないデータを検出してデータ蓄積ボックス106に蓄積するようにしたので、蓄積するデータをより多様にすることができ、処理の履歴の把握をより高精度で行うことができる。」
e.「【0040】以下、具体的に説明する。上述したように、ウエハWの昇降等には、シリンダ機構、一般的にはエアシリンダ機構が用いられる。エアシリンダ機構の一般的な構成を図7を参照して説明する。エアシリンダ機構130は、シリンダ本体140と、シリンダ本体140内を移動し、シリンダ本体140に対して進出(図では上昇)および退入(下降)動作するピストン141とを有している。シリンダ本体140の下部には下部エア導入口142が、上部には上部エア導入口143が設けられ、これらにはそれぞれ下部エア配管144および上部エア配管145が接続されており、下部エア配管144から下部エア導入口142を介してシリンダ本体140内にエアを導入することによりピストン141が上昇し、上部エア配管145から上部エア導入口143を介してシリンダ本体140内にエアを導入することによりピストン141が下降するようになっている。また、下部エア配管144および上部エア配管には、それぞれ第1のソレノイドバルブ(SOL1)148および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149が設けられており、これらの開・閉を切り替えることにより、ピストン141が上昇または下降される。さらに、シリンダ本体140には、その上部に第1の位置センサー(センサー1)146が、その下部に第2の位置センサー(センサー2)147が設けられており、それぞれ、ピストン141の上限および下限を検出するようになっている。
【0041】上記第1の位置センサー(センサー1)146、第2の位置センサー(センサー2)147、第1のソレノイドバルブ(SOL1)148、および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149には、それぞれ信号ライン150,151,152,153が接続されており、これら信号ラインはI/Oボード154に接続されている。また、I/Oボード154は第2コントローラ104に接続されており、第2コントローラ104からの制御信号がI/Oボード154および信号ライン150,151,152,153を介してそれぞれ第1の位置センサー(センサー1)146、第2の位置センサー(センサー2)147、第1のソレノイドバルブ(SOL1)148、および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149に送られるようになっている。具体的には、第2コントローラ104からI/Oボード154を介して第1のソレノイドバルブ(SOL1)148および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149のいずれかに制御信号を出力してシリンダ本体140のピストン141の移動を開始させ、第1の位置センサー(センサー1)146がピストン141の上限を検出した際、および第2の位置センサー(センサー2)147がピストン141の下限を検出した際にその検出信号をI/Oボード154を介して第2コントローラ104に出力し、その信号に基づいてエアシリンダ機構130のピストン141の移動を停止させる。
【0042】この際に、第1の位置センサー(センサー1)146、第2の位置センサー(センサー2)147、第1のソレノイドバルブ(SOL1)148、および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149の信号ライン150,151,152,153には、それぞれ検出手段である付加的センサー111が接続されており、第1の位置センサー(センサー1)146および第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号ならびに第1のソレノイドバルブ(SOL1)148および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149の開閉信号を付加的センサー111により検出してそのデータをデータ蓄積ボックス106に蓄積させることができる。
【0043】実際には、図8に示すように、第1および第2のソレノイドバルブ148,149の開閉タイミングおよび第1および第2の位置センサー146,147のON/OFFタイミングを時系列的なデータとして蓄積される。すなわち、例えば、まず第1のソレノイドバルブ(SOL1)148が開にされるとピストン141の上昇が開始され(UP START)、第1の位置センサー(センサー1)146が作動(ON)した時点でピストン141の上昇が停止する(UP END)。次に、第1のソレノイドバルブ(SOL1)148が閉および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149を開にされると、ピストン141の下降が開始され(DOWN START)、第2の位置センサー(センサー2)147が作動(ON)した時点でピストン141の下降が停止する(DOWN END)。そして再び第1のソレノイドバルブ(SOL1)148が開にされてピストン141の上昇が開始され(UP START)、以下同様の動作が繰り返される。
【0044】このようにすることにより、エアシリンダ機構130の動作履歴を時系列的に把握することができ、エアシリンダ機構130の動作に係る情報を有効に利用可能な状態で蓄積することができる。このため、今まで把握することができなかった、エアシリンダ機構130ごとの動作タイミングのばらつき等を把握することができる。例えば、マルチモジュールの各モジュールにおけるエアシリンダ機構130の動作にばらつきがある場合に、情報蓄積部の情報から各シリンダ機構の動作のずれを容易に把握することができ、エアシリンダ機構130の調整等の管理を有効に行うことができる。また、具体的には、ホットプレートユニット(HP)の加熱プレートの上方でウエハWをウエハ搬送装置90のピンセット93から昇降ピン上に受け取り、ピストン141を降下させてウエハWを加熱プレート上に載置し、所定時間後に昇降ピンを上昇させてウエハWを持ち上げ、ピンセット93により搬出するという一連の処理において、これら情報を時系列的にデータ蓄積ボックス106に蓄積し、かつウエハ搬送ログと組み合わせることにより、ホットプレートユニット(HP)ごとの処理のばらつきを把握することができ、これに基づいて、ホットプレートユニット(HP)の昇降ピンの動作タイミングの微調整等が可能となる。」
(特に段落0023~0044及び図5~7参照)
イ.そうすると、これらの事項からみて、甲第2号証には次の技術が記載されている。
「エアシリンダ機構130のシリンダ本体140の上部に設けられ、ピストン141の上限を検出する第1の位置センサー(センサー1)146と、シリンダ本体140の下部に設けられ、ピストン141の下限を検出する第2の位置センサー(センサー2)147と、第1のソレノイドバルブ(SOL1)148および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149のいずれかに制御信号を出力してピストン141の移動を開始させ、第1の位置センサー(センサー1)146および第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号に基づいてエアシリンダ機構130のピストン141の移動を停止させる第2コントローラ104と、を備える装置において、
第1の位置センサー(センサー1)146の信号ライン150に一の付加的センサー111を接続して、第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出し、
第2の位置センサー(センサー2)147の信号ライン151に他の付加的センサー111を接続して、第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出し、
これら付加的センサー111を信号線112を介してデータ蓄積ボックス106に接続し、これら付加的センサー111の情報をデータ蓄積ボックス106へ取り込んで蓄積することにより、エアシリンダ機構130の動作履歴を時系列的に把握する。」
(3)甲第3号証
甲第3号証(国際公開第2009/021531号)には、図面とともに、以下の記載がある。なお、アー・ウムラウトは「ae」で、ウー・ウムラウトは「Ue」「ue」で、オー・ウムラウトは「oe」で、エスツェットは「ss」で、それぞれ、代替表示している。
a.「Die Erfindung betrifft eine Diagnoseeinrichtung zur Ueberwachung der Bewegung eines Aktorglieds durch zwei magnetfeldsensitive Sensoren.」(明細書第1ページ第1~3行)
(仮訳:本発明は、2つの磁界検知センサによってアクチュエータ部材の動きをモニターする計測装置に関する。)
b.「Die erfindungsgemaesse Diagnoseeinrichtung misst das Zeitintervall,das das Aktorglied zum Passieren der beiden Sensoren benoetigt,und vergleicht es mit einem gespeicherten Sollwert.Hierdurch koennen Veraenderungen des Bewegungsablaufs in einfacher Weise erkannt werden sowie Veraenderungen ueber die Lebenszeit des ueberwachten Prozesses.Bei der Erneuerung von Prozesskomponenten ergibt sich eine einfache Justagemoeglichkeit dadurch,dass so lange justiert wird,bis die gespeicherte Sollzeit wieder erreicht wird.Die Positionierung der in festem Abstand zueinander angeordneten Sensoren entlang der Bewegungsbahn ist unkompliziert,da es lediglich auf den fest eingestellten Abstand zwischen den Sensoren,nicht jedoch auf die absolute Position entlang der Bewegungsbahn ankommt.」(明細書第2ページ第3~16行)
(仮訳:本発明の計測装置は、アクチュエータ部材が2つのセンサを通過するのに必要な時間間隔を測定し、記憶された設定値と比較する。その結果、動きの変化が容易に検出され、モニターされている寿命にわたって変化が検出される。プロセス構成要素を更新する場合には、記憶された目標時間に再度到達するまで調整することにより簡単に調整ができる。軌道に沿って一定間隔となったセンサの位置決めは、センサ間の一定距離にのみ依存し、軌道に沿った絶対位置には依存しないので、簡単である。)
c.「Bei dem in Figur 1 dargestellten Ausfuehrungsbeispiel ist eine fluidische Kolben- Zylinder-Anordnung 10 schematisch darge-stellt.Ein in einem fluidischen Zylinder 11 verschiebbarer Kolben 12 bewegt sich entlang einer linearen Bewegungsbahn 13.Entlang der Bewegungsbahn 13 am Zylinder 11,beispielsweise in oder am Zylindergehaeuse,ist ein Sensormodul 14 angebracht,das zwei in der Bewegungsrichtung 13 voneinander in festem Abstand angeordnete magnetfeldsensitive Sensoren 20,21 enthaelt.Hierbei kann es sich beispielsweise um Hall-Sensoren,MR- Sensoren oder Spulen handeln.Beim Passieren eines am oder im Kolben 12 angeordneten Permanentmagneten 22 wird in den Sensoren 20,21 jeweils ein entsprechendes Sensorsignal ausgeloest,wie dies bei den im eingangs angegebenen Stand der Technik beschriebenen Positionssensoren entsprechend der Fall ist.
Die Sensorsignale werden einer Sendeeinrichtung 23 im Sensormodul 19 zugefuehrt und drahtlos an eine externe Auswerte- und Diagnoseeinrichtung 24 uebermittelt,die eine entsprechende Empfangseinrichtung 25 besitzt.」(明細書第4ページ第13行~第5ページ第2行)
(仮訳:図1に示された実施形態においては、流体ピストンシリンダ装置10が概略的に示されている。ピストン12、直線移動軌跡13に沿って流体シリンダ11の中を移動可能である。シリンダ11の移動軌跡に沿って、例えば、シリンダハウジングの内部またはシリンダハウジングにセンサモジュール14が装着され、センサモジュールには、お互いに移動軌跡13の方向に一定間隔となった磁界検知センサ20、21が設けられている。これらは、例えば、ホールセンサ、MRセンサまたはコイルとしても良い。ピストン12に取り付けられるかその内部に組み込まれた永久磁石22が通過するとき、上述した従来技術に記載される位置センサの場合と同様に、2つのセンサ20、21のうち対応するセンサにトリガ信号が送られる。
センサ信号は、センサモジュール14における送信器23に送られ、対応する受信器25が設けられた外部の評価計測装置24に無線で送られる。)
d.「Die Signale der beiden Sensoren 20,21 werden einer Zeiterfassungseinrichtung 26 zugefuehrt,in der die Differenzzeit ?t zwischen dem Auftreten der beiden Sensorsignale bestimmt wird.Diese entspricht der Laufzeit des Aktorglieds von einem Sensor 20 zum anderen Sensor 21.In einer elektronischen Speichereinrichtung 27 ist eine Solllaufzeit gespeichert.Diese Solllaufzeit wird in einer Vergleichseinrichtung 28 mit der jeweils aktuell gemessenen Laufzeit verglichen.Wird eine vorgegebene Abweichung zwischen Solllaufzeit und aktueller Laufzeit ueberschritten,so erzeugt eine nachgeschaltete Schwellwertstufe 29 ein entsprechendes Meldesignal.Die vorgegebene Abweichung kann selbstverstaendlich auch einstellbar ausgebildet sein,wobei die Schwellwertstufe 29 auch in der Vergleichseinrichtung 28 integriert sein kann.
Die Meldung des Ueberschreitens der maximal zulaessigen Abweichung erfolgt gemaess dem Ausfuehrungsbeispiel durch eine optische Meldeeinrichtung 30,die beispielsweise eine Leuchte,wie eine Leuchtdiode oder ein Display,sein kann.Alternativ oder zusaetzlich kann auch noch eine akustische Meldeeinrichtung vorgesehen sein.Weiterhin kann das Meldesignal ueber eine Leitung 31 oder drahtlos einer externen Zentrale oder Ueberwachungseinrichtung zugefuehrt werden,die beispielsweise auch andere Komponenten ueberwacht」(明細書第5ページ第5~27行)
(仮訳:2つのセンサ20、21の信号は、時間検知器26に送られ、そこで、2つのセンサ信号の発生間の時間差tが決定される。これは、1つのセンサ20から他のセンサ21へのアクチュエータ部材の通過時間に対応する。電子メモリデバイス27には、目標走行時間が記憶される。この設定走行時間は、比較器において、現在測定された通過時間と比較される。設定走行時間と測定された通過時間との間か所定の偏差を超えたときには、下流側の閾値ステージ29では対応するメッセージ信号を生成する。勿論、所定の偏差は調整可能に設計され、閾値ステージ29を比較器28に組み込むこともできる。
最大許容偏差を超えるメッセージは、例えば、発光ダイオードやディスプレイのような照明器とすることができる光表示器30からなる実施の形態によって行われる。これに加えるか、またはこれに代えて、音響信号装置を設けることもできる。さらに、メッセージ信号は、ライン31を介するかまたは無線で、他の構成要素をモニターする外部センタまたはモニター装置に供給することができる。)
e.「Die in Figur 2 erlaeuterten Funktionen,Bauteile und Baugruppen koennen entweder im Sensormodul 14 oder in der Auswerte- und Diagnoseeinrichtung 24 oder verteilt in beiden enthalten sein.Die ueber eine Leitung oder drahtlos uebertragenen Signale koennen daher entsprechend entweder Sensorsignale,Laufzeitsignale,Vergleichssignale oder Meldesignale sein.Die jeweils im Sensormodul 14 und in der Auswerte- und Diagnoseeinrichtung 24 enthaltenen Komponenten koennen je nach Umfang in einem Mikrocontroller funktional integriert sein.」(明細書第6ページ第14~22行)
(仮訳:図2で説明された機能、構成要素およびアセンブリは、センサモジュール14または評価計測装置24のいずれか一方または双方に分散配置されていても良い。有線または無線を介して送信される信号は、それに応じて、センサ信号、走行信号、比較信号またはメッセージ信号のいずれかに対応することができる。センサモジュール14および評価計測装置24に含まれる構成要素は、程度に応じて、マイクロコントローラ内に機能的に統合することができる。)
f.「Wenigstens einer der Sensoren 20,21 des Sensormoduls 14 und/oder wenigstens ein Sensor des Sensormoduls 32 koennen noch zusaetzlich als Positionssensoren zur Erfassung von Kolbenpositionen,insbesondere von Endlagenpositionen,eingesetzt werden.Die entsprechenden zusaetzlichen Positionssignale koennen ebenfalls drahtgebunden oder drahtlos der Auswerte- und Diagnoseeinrichtung 24 oder einer entsprechenden Steuereinrichtung zugeleitet werden.」(明細書第7ページ第1~8行)
(仮訳:センサモジュール14のセンサ20、21の少なくとも1つおよび/またはセンサモジュール32の少なくとも1つのセンサは、ピストン位置、特に端部位置を検出するための位置センサとしてさらに使用することもできる。対応する追加の位置信号も、同様に、有線または無線で評価計測送致24または対応する制御装置に送信することができる。)
(4)甲第4号証
甲第4号証(欧州特許第1555472号明細書)には、図面とともに、以下の記載がある。なお、アー・ウムラウトは「ae」で、ウー・ウムラウトは「ue」で、オー・ウムラウトは「oe」で、エスツェットは「ss」で、それぞれ、代替表示している。
a.「[0025] Figur 1 zeigt ein bevorzugtes Ausfuehrungsbeispiel der erfindungsgemaessen Vorrichtung 11 zur Funktionsueberwachung von der Fluidsteuerung dienenden Ventilen 12,von denen beispielhaft ein 3/2-Wegeventil dargestellt ist.Das Ventil 12 ist mit einem zu betaetigenden Antriebsglied bzw.Aktor gekoppelt das beispielhaft in Form eines einfach wirkenden Druckluftzylinders 13 mit Rueckstellfeder dargestellt ist.Selbstverstaendlich koennen verschiedenste Arten von Aktoren mittels des Ventils 12 betaetigt werden.
[0026] Das Ventil 12 besitzt ein elektrisches Betaetigungsglied 14 zur Ventilbetaetigung,das beispielhaft in Form eines Elektromagneten dargestellt ist.Prinzipiell sind auch andere Arten von elektrischen Betaetigungsgliedern einsetzbar,beispielsweise Piezoelemente o.dgl.Der Elektromagnet dient gemaess bevorzugtem Ausfuehrungsbeispiel zur Betaetigung eines Vorsteuerventils 15,das seinerseits zur pneumatischen Betaetigung des eigentlichen Hauptventils 30 eingesetzt wird,beispielsweise derart,dass ein Antriebskolben des Hauptventils 30 mittels Druckbeaufschlagung in verschiedene Schaltstellungen gebracht werden kann,so dass dadurch verschiedene Ventilkanaele miteinander verbunden oder voneinander getrennt werden koennen.Auf den Aufbau des Vorsteuer- und des Hauptventils 15,30 soll im folgenden nicht naeher eingegangen werden.
[0027] Das elektrische Betaetigungsglied 14 ist mit einer Betriebszustandsanzeige 16 gekoppelt,die beispielhaft anhand einer LED dargestellt ist.Die Betriebszustandsanzeige 16 dient zur Anzeige des aktuellen Betriebszustandes des elektrischen Betaetigungsglieds 14,beispielsweise in der Form,das bei einer Erregung der im Elektromagneten befindlichen Magnetspule die LED aufleuchtet und somit einen Funktionszustand anzeigt,waehrend die LED im unerregten Zustand der Magnetspule dunkel bleibt.
[0028] Die Vorrichtung 11 zur Funktionsueberwachung des Ventils 12 umfasst einen optischen Sensor 17,der beispielhaft anhand einer Fotodiode dargestellt ist.Die Fotodiode ist der Betriebszustandsanzeige 16 zugewandt und dient zur optischen Erfassung einer Betriebszustandsaenderung des elektrischen Betaetigungsglieds 14.Der optische Sensor 17 ist mit einer Signalverarbeitungseinrichtung 18 gekoppelt,die in nachfolgend naeher zu schildernden Weise zur Signalverarbeitung der vom optischen Sensor 17 uebermittelten Signale dient.Die Signalverarbeitungseinrichtung 18 besitzt eine Analyseeinheit 19 beispielsweise ein Display,auf der verschiedene Signale in Form von ”Peaks”angezeigt werden koennen.
[0029] Es ist ferner eine Erfassungseinrichtung 20 vorgesehen,die an einem den Ventilausgang und den Aktor verbindenden Druckschlauch 40 angebracht ist.Wie in Figur 3 dargestellt,umfasst die Erfassungsvorrichtung 20 eine Befestigungsklemme 21,die am Druckschlauch 40 befestigt werden kann.Die Befestigungsklemme 21 besitzt ihrerseits zwei Klemmschenkel 22a,22b,die auf den Druckschlauch 40 geklemmt werden koennen,wobei sich an einem Klemmschenkel 22b ein Beschleunigungssensor 23 befindet,der eine Druckaenderung im Schlauch,die mit einer Durchmesseraenderung des Schlauchs einhergeht,misst und in Form eines Beschleunigungssignals an die Signalverarbeitungseinrichtung 18 uebermittelt.」
(仮訳: [0025] 図1は、バルブ12の流体圧の上昇の機能を監視するために適用された本発明の好適な実施形態の装置11を示しており、例えば3ポート2位置バルブが示されている。バルブ12は、戻しばねが設けられた単動型の流体圧シリンダ13の形態で例示された駆動部材及び/又はアクチュエータを駆動するように連結される。勿論、様々な種類のアクチュエータをバルブ12によって作動させることができる。
[0026] バルブ12は、バルブ作動用の電気アクチュエータ14を有し、これは電磁石の形態で例示されている。例えば、ピエゾ素子のような他の種類の電気アクチュエータを使用することも可能であり、電磁石はパイロットバルブ15を作動させるための好ましい実施形態によって使用され、パイロットバルブはメインバルブ30の空気圧作動のために使用され、例えばメインバルブ30の駆動ピストンが圧力供給により異なった切換位置にすることができ、それによって異なったバルブ通路を接続したり、互いに分離したりすることができる。パイロットおよびメインバルブ15、30の構成については、以下に詳細に説明しない。
[0027] 電気アクチュエータ14は、LEDによって例示される動作状態表示部16に連結されている。動作状態表示部16は、例えば、電磁石のソレノイドコイルの通電時には、電気アクチュエータが作動状態を表示してLEDを点灯し、ソレノイドコイルの非通電状態ではLEDは点灯しないままの状態であり、電動アクチュエータの現在の作動状態を表示する。
[0028] バルブ12の動作を監視するための装置11は、フォトダイオードを例にして示される光センサ17を含む。フォトダイオードは、動作状態表示部16の状態によって変化し、電気アクチュエータ14の作動状態の変化の光を集めるように機能する。光センサ17は信号処理装置18に連結されており、信号処理装置は光センサ17からの送信信号の信号処理のために以下に説明するように機能する。信号処理装置18は、分析ユニット19、例えば、「ピーク」の形態で様々な信号が表示されるディスプレイを有している。
[0029] さらに、検出装置20が設けられ、検出装置はバルブ出口とアクチュエータとを接続する圧力ホース40に取り付けられている。図2に示されるように、検出装置20は、圧力ホース40に締結可能な固定クランプ21を備える。固定クランプ21は圧力ホース40にクランプ可能な2つのクランプ脚部22a、22bを有し、クランプ脚部22bには、ホースの圧力変化測定する圧力センサ23が設けられ、圧力センサはホースの直径の変化に伴う圧力を測定し、圧力信号を信号処理装置18に送る。)
b.「[0031] Wie in Figur 1 dargestellt und in Figur 4 durch den Schritt 100 repraesentiert,ist die mit Druckluft beaufschlagbare Kolbenkammer 24 des Druckluftzylinders 13 durch Zusammenschaltung des Arbeitsanschlusses ”A” mit dem Entlueftungsanschluss ”R” entlueftet.Die Magnetspule des Elektromagneten ist im unerregten Zustand.Die LED ist dunkel.Die Erfassungseinrichtung 20,insbesondere deren Befestigungsklemme 21 ist am Druckschlauch 40 befestigt.Der optische Sensor 17 ist beispielsweise mit einem Clip oder Knetmasse im Bereich der LED festgelegt.Gemaess Schritt 101 wird nun eine Betriebszustandsaenderung der Magnetspule herbeigefuehrt,beispielsweise wird die Magnetspule des Elektromagneten mit Strom beaufschlagt.Der Spannungsverlauf der Magnetspulenspannung 25 ueber der Zeit ist in Figur 3 beispielhaft anhand der gestrichelten Linie dargestellt.Beim Erregen der Magnetspule kommt es zu einem Spannungssprung,das heisst die Spannung wird schlagartig groesser.Der Elektromagnet ist mit der LED gekoppelt,so dass diese bei Erregung der Magnetspule aufleuchtet.Der Spannungsverlauf der LED-Spannung 26 ueber der Zeit ist in Figur 3 beispielhaft durch die strichpunktierte Linie dargestellt.Der Spannungssprung an der LED erfolgt im Wesentlichen verzoegerungsfrei gegenueber dem Spannungssprung an der Magnetspule.
[0032] Das Aufleuchten der LED,das die Betriebszustandsaenderung des Elektromagneten signalisiert,wird ueber den optischen Sensor 16 detektiert und in ein Signal umgewandelt,das gemaess Schritt 102 an die Signalverarbeitungseinrichtung 18 uebermittelt wird.In der Signalverarbeitungseinrichtung 18 wird dieses Signal als Startzeitpunkt t0 festgelegt.」
(仮訳:[0031] 図1に示され、図4のステップ100によって表されるように、流体圧シリンダ13のピストンチャンバ24は、出力ポート「A」を排気ポート「R」に連通させることにより、圧縮空気が排出される。電磁石のソレノイドコイルは消勢状態にある。LEDは非点灯である。検出装置20、特にその固定クランプ21は、圧力ホース40に取り付けられている。光センサ17は、例えば、LEDにクリップにより、または樹脂型の領域に固定されている。ステップ101によって、例えば、電磁石のソレノイドコイルへの通電で、ソレノイドコイルの動作状態の変更が行われる。時間に対するソレノイドコイルの電圧25の電位変化が図3において一例として破線で示されている。ソレノイドコイルに通電すると、電圧ジャンプが発生し、電圧が急激に上昇する。電磁石にはLEDが取り付けられており、ソレノイドコイルが通電されているときにはLEDは点灯する。 LEDの電圧26の電位変化が図3において一点鎖線により一例として示されている。LEDの電圧ジャンプはソレノイドコイルの電圧ジャンプに対して基本的には瞬間的である。
[0032] 電磁石の作動状態の変化を知らせるLEDの照明は、光センサ17を介して検出され、信号に変換され、信号はステップ102に従って信号処理装置18に送信される。信号処理装置18では、この信号を開始時刻t0として設定する。)
(5)甲第5号証
ア.甲第5号証(特開平4-121690号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
a.「[課題を解決するための手段]
上記目的を達成する手段として、本発明の時間計測装置は、作動停止等の動作状態を反映した表示灯を有する被計測対象の動作状態に関する時間を計測する時間計測装置であって、上記表示灯の近傍に配設されて、該表示灯の発光状態を検出する光検出手段と、該光検出手段の検出した発光状態から、上記被計測対象の動作状態を推定する動作状態推定手段と、上記推定した動作状態に対応して、該推定した動作状態に関する時間を計時する計時手段と、該計時した時間データを出力する時間データ出力手段とを備えることを要旨とする。」(第2ページ左上欄第4~15行)
b.「[実施例]
次に本発明の時間計測装置の一実施例を説明する。第1図は実施例の時間計測装置1の構成を示すブロック図である。
時間計測装置1は、光電センサ部3と、本体5とから構成されている。
光電センサ部3は、第1信号検出ハーネス7と第2信号検出ハーネス9とを備えている。両信号検出ハーネス7,9は、それぞれ光電センサ11と、配線ケーブル13と、プラグ15とから構成されている。光電センサ11は、図示しないフォトトランジスタを備えている。プラグ15は、図示しないフォトトランジスタの信号を本体5に供給する。
本体5は、ジャック21,23と、極性切換スイッチ25,27と、モードスイッチ29と、スタートスイッチ31と、リセットスイッチ33と、LED35,37と、LCD39とを備えている。・・・(中略)・・・
ジャック21,23は、信号検出ハーネス7,9のプラグ15が差し込まれるものであって、光電センサ11の信号を本体5内に導入する。」(第2ページ右上欄第16行~左下欄第19行)
c.「時間計測装置1は、第2図に一例を示す点灯消灯パターンを有する設備の動作表示灯や各種センサ又はプログラムコントローラ等の動作表示灯の点灯/消灯状態に基づいて、設備やアクチュエータ等の動作時間やサイクルタイムを計測する。」(第3ページ左上欄第12~16行)
d.「まず、第3図に示すように、生産用設備の操作卓101の所定の表示灯103に光電センサ11を密着する。
次いで、検出感度の調整を次に示すように行なう。検出対象としての表示灯103の点灯消灯は、光電センサ11によって、電気信号に変換される。この信号は、プラグ15.ジャック21.又は23を経て極性切換ゲイントリマ43又は45に入る。」(第3ページ右上欄第13行~左下欄第1行)
そして、記載a、c及びdからみて、次の事項が理解できる。
e.表示灯は、生産用設備の各部の動作状態を反映する。
イ.そうすると、これらの事項からみて、甲第5号証には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されている。
「生産用設備の各部の動作状態を反映した表示灯に密着され、該表示灯の点灯消灯を電気信号に変換する光電センサ11。」
(6)甲第6号証
ア.甲第6号証(実公昭55-18571号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
a.「実用新案登録請求の範囲
非磁性体からなるシリンダ内にて往復動するピストンに永久磁石を取付け、かつ前記シリンダの外周部に前記永久磁石の磁力によって開閉されるリードスイツチを取付けてなる流体圧シリンダにおいて、前記リードスイツチに当該リードスイツチの作動に応答して点滅する表示素子を接続してこれらリードスイツチおよび表示素子を合成樹脂にて一体的にモールドし、前記リードスイツチを前記シリンダの外周部近傍に配置するとともに前記表示素子を外部から見易い位置に配置したことを特徴とする流体圧シリンダにおけるピストン位置検知装置。」(第1ページ第1欄第19~30行)
b.「以下本考案の一実施例を図面により説明すると、第1図において符号10は流体圧シリンダを示していて、この流体圧シリンダ10においては、アルミ合金もしくは合成樹脂材料等の非磁性体により形成したシリンダ11の内部にピストン12が往復動自在に嵌装され、このピストン12の外周部にはリング状の永久磁石13が嵌着されている。
ピストン位置検知装置20(以下位置検知装置20という)はピストン12のストローク検出位置に対応したシリンダ11の外周部の適所に取付けられているもので、この位置検知装置20はリードスイツチ23に、第2図に示すように、ネオンランプ24と抵抗25からなる直列回路を並列に接続しこれをリードスイツチ23と共に合成樹脂26により一体的にモールドし、ケーシング21の内部に収容して構成されている。この場合、リードスイツチ23はシリンダ11の外周近傍に位置するように、またネオンランプ24はケーシング21に設けた長穴22の外側からその点滅が目視され得るように合成樹脂26にてケーシング21内に埋設されている。
しかして、上記のように構成した本考案装置において、流体圧シリンダ10のピストン12がシリンダ11内にて摺動し所望の検出位置に到達したとき、リードスイツチ23はピストン12に取付げた永久磁石13の生ずる磁束領域内に位置する。これにより、リードスイツチ23が永久磁石13の磁気作用に応動して作動し、ネオンランプ24が点滅する。このため、位置検知装置20においては、ピストン12の位置をネオンランプ24の点滅により容易に検出することができるとともにリードスイツチ23の作動状態を確認できる。
なお、本実施例においては、ネオンランプ24と抵抗25からなる直列回路を、リードスイツチ23に並列に接続するようにしたが、これに代えて、例えば、リードスイツチ23に半導体発光素子を適当に接続して実施してもよい。
以上要するに本考案は、前記実施例にて示したように、流体圧シリンダ10において非磁性体からなるシリンダ11内にて往復動するピストン12に永久磁石13を取付け、一方シリンダ11の外周部の適所に永久磁石13の磁力によつて開閉されるリードスイツチ23とこのリードスイツチ23の作動に応答して点滅する表示灯24を合成樹脂により一体的にモールドしたピストン位置検知装置20を取付けるようにした点にその構成上の特徴があり、これによりこの種の流体圧シリンダにおけるピストン位置検出装置20の構造を簡単に、しかも安価に形成し得るとともに、ピストン位置検出時における位置検知装置の応差を少なくし得るので検出動作が安定する。」(第1ページ第2欄第4行~第2ページ第4欄第4行)
イ.そうすると、これらの事項からみて、甲第6号証には次の技術が記載されている。
「非磁性体により形成したシリンダ11の内部にピストン12が往復動自在に嵌装され、このピストン12の外周部にはリング状の永久磁石13が嵌着されている流体圧シリンダ10のシリンダ11の外周部の、ピストン12のストローク検出位置に対応した適所に取付けられるピストン位置検知装置20であって、
ピストン12がシリンダ11内にて摺動し前記ストローク検出位置に到達したとき、永久磁石13の生ずる磁束領域以内に位置するリードスイッチ23と、
リードスイッチ23に接続され、リードスイッチ23が永久磁石13の磁気作用に応動して作動すると点滅するネオンランプ24と、
を有し、
ピストン12の位置をネオンランプ24の点滅により検出することができるピストン位置検知装置20。」
(7)甲第7号証
甲第7号証(特開2002-365311号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
ア.「【0013】図1(a)(b)はアワーメータの外観斜視図を示しており、モニタ部2を構成する入力回路部3とマイコン4と表示部5とは略直方体状のケース10内に収納されている。また、ケース10の前面には表示部5の表示画面5aが配置され、ケース10の背面には入出力の端子部11が設けられている。一方、CT部1を収納するケース20は、軸23を中心として回動自在に連結された上ケース21及び下ケース22からなり、上ケース21及び下ケース22の当接面には電線挿通孔24を構成する断面半円状の凹部25a,25bがそれぞれ形成されている。ここで、CT部1のコアは略円環状であって、中心軸を含む平面で2分割されており、それぞれの分割体は上ケース21及び下ケース22内の凹部25a,25bの周りに配置されているので、上ケース21と下ケース22とを開閉することにより、CT部1のコアが閉じた磁路を形成する状態と磁路の一部が開放された状態とを切り替えることができる。また、下ケース22の下面からはCT部1の出力線26が引き出されており、この出力線26はケース10の端子部11に結線されている。」
イ.「【0016】・・・(中略)・・・しかも、CT部1のコアは閉じた磁路を形成する状態と磁路の一部が開放された状態との間で開閉自在となっているので、磁路の一部が開放された状態でコア内に電路Lを挿入することができ、通電中の電路Lを一旦取り外すことなく、CT部1の取付作業を行うことができる。」
(8)甲第8号証
甲第8号証(特開平7-30489号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
ア.「【0013】・・・(中略)・・・光電変換素子としてフォトダイオードがLEDとほぼ同一の平面内に、LEDから半径方向に少し離れて配置され、図2では、3個のLEDから出射される光信号がフォトダイオード21に受光される。・・・(中略)・・・
【0014】図3は、光電変換素子の出力波形を成形する波形成形回路である。フォトダイオード21の出力はコンパレータ31に入力され、その出力がコンパレータ31の閾値より高い場合には、コンパレータは論理1を出力し、低い場合には論理0を出力する。このようにして、信号伝送装置5は、送信側で電気・光変換素子に入力されるデジタル信号の論理値に対応して2値信号を出力する。」
(9)甲第9号証
甲第9号証(特開2004-320373号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
ア.「【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る光電センサ装置について説明する。
図1はこの実施形態に係る光電センサ装置の要部概略構成を示すもので、1は、例えば波長660nmのレーザ光を発光する発光ダイオード(LED)からなる投光器、2は上記レーザ光を、或いはその反射光を受光するフォトダイオード(PD)からなる受光器である。これらの投光器1および受光器2は、反射形の光電センサを構成するものであっても良く、或いは透過型の光電センサを構成するものであっても良い。」
イ.「【0018】
さて受光器2は、受光した光の強度(受光量)に応じたレベルの信号を出力するものであり、その出力信号(受光レベル)は図示しない周波数選別フィルタ等を含む前置増幅回路(ヘッドアンプ)を介して増幅された後、AD変換器3を介してデジタル変換されてマイクロコンピュータ等からなる信号処理回路4に、例えば200μSec毎に取り込まれるようになっている。この信号処理回路4は、基本的にはメモリ5に設定された判定閾値Tと、前記AD変換器3から与えられる前記受光器2による受光レベルRとを比較して前記物体検出対象領域における物体の有無を示す判定信号を出力するレベル判定器(比較器)6を備えて構成される。このレベル判定器(比較器)6による判定信号が、光電センサ装置による検出信号として外部出力される。」
(10)甲第10号証
甲第10号証(特開2009-87630号公報)には、図面とともに、以下の記載がある。
ア.「【0019】
前段の多光軸光電センサ4は投光器7と受光器8とが搬送ライン3を挟んで配置され、それら投光器7と受光器8とは同期信号線9で接続されている。後段の多光軸光電センサ5は投光器10と受光器11とが搬送ライン3を挟んで配置され、それら投光器10と受光器11とは同期信号線12で接続されている。」
イ.「【0020】
図2は、物体通過検知システム1の電気的な構成を機能ブロック図として示している。尚、後述するnは任意の自然数であり、光軸数を示す。前段の多光軸光電センサ4において、投光器7は、投光側CPU15と、略直線状に配置された複数の例えばLEDからなる投光素子161~16n(本発明でいう投光手段)と、駆動回路171~17nとを備
えて構成されている。投光側CPU15は、マイクロコンピュータを主体として構成され、投光器7の動作全般を制御するもので、投光駆動信号を駆動回路171から駆動回路17nまでハイレベルで順次出力することで投光素子161から投光素子16nまでを順次投光させると共に、これら投光素子161~16nの投光タイミングを表す同期信号を受光器8に出力する。
【0021】
前段の多光軸光電センサ4において、受光器8は、受光側CPU18(本発明でいう判定手段)と、略直線状に配置された複数の例えばフォトダイオードからなる受光素子191~19n(本発明でいう受光手段)と、受光アンプ201~20nと、アナログスイッチ211~21nと、出力回路22(本発明でいう出力手段)とを備えて構成されている。受光側CPU18は、マイクロコンピュータを主体として構成され、受光器8の動作全般を制御するもので、投光側CPU15から入力した同期信号に同期して受光駆動信号をアナログスイッチ211からアナログスイッチ21nまでハイレベルで順次出力することで受光素子191~19nから受光アンプ201~20nに入力されて増幅された受光信号を所定時間だけ入力する。受光側CPU18が受光素子191~19nから受光信号を入力する時間は投光器7の投光素子161~16nが光を投じる時間よりも僅かに長く設定されている。
【0022】
そして、受光側CPU18は、受光アンプ201~20nから増幅された受光信号をアナログスイッチ211~21nを通じて入力すると、その入力した受光信号の受光量に応じた信号レベルを閾値と比較し、受光信号の信号レベルが閾値以上であると、光軸が入光状態である旨を判定して受光判定信号をハイレベルで出力回路22に出力し、一方、受光信号の信号レベルが閾値未満であると、光軸が遮光状態である旨を判定して受光判定信号をロウレベルで出力回路22に出力する。出力回路22は、受光側CPU18から1回のスキャン動作に対応する受光判定信号からなる受光判定信号列を入力すると、その入力した受光判定信号列をコントローラ6に出力する。」
5.対比・判断
(1)本件特許発明1について
ア.本件特許発明1と引用発明1を比較する。
引用発明1の「空気圧アクチュエータ11」及び「ピストン14」は、それぞれ、本件特許発明1の「アクチュエータ」及び「可動部」に相当し、引用発明1の「空気圧アクチュエータ11のピストン14の前進限位置」は、本件特許発明1の「移動区間の一端部」及び「前記移動区間の他端部」の一方に相当し、引用発明1の「ピストン14の後退限位置」は、本件特許発明1の「移動区間の一端部」及び「前記移動区間の他端部」の他方に相当する。そうすると、引用発明1の「空気圧アクチュエータ11のピストン14の前進限位置に対応させて設けられた磁気センサ22a」は、本件特許発明1の「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサ」及び「前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサ」の一方に相当し、引用発明1の「ピストン14の後退限位置に対応させて設けられた磁気センサ22b」は、本件特許発明1の「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサ」及び「前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサ」の他方に相当する。
引用発明1は、流路切換弁19を駆動して流路を切り換えることにより、ピストン14を後進限位置から前進限位置に又は逆方向に移動させるものであるから、引用発明1の「磁気センサ22a,22bから送られるセンサ信号によりピストン14の位置を判定して流路切換弁19のソレノイド19aに駆動信号を送るPLC(プログラマブルロジックコントローラ)23」は、本件特許発明1の「前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部」に相当する。
引用発明1の「流体圧アクチュエータ駆動系」は、本件特許発明1の「アクチュエータ駆動装置」に相当する。
引用発明1の「磁気センサ22a」「からのセンサ信号a」は、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号」及び「前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号」の一方に相当し、引用発明1の「磁気センサ」「22bからのセンサ信号」「b」は、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号」及び「前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号」の他方に相当する。
引用発明1の「ピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実作動時間T1」及び「ピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1」は、いずれも、本件特許発明1の「前記可動部が、前記移動区間の一端部から他端部に移動するまでのタクト」及び「前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクト」に相当する。そうすると、引用発明1の「それぞれの磁気センサ22a,22bからのセンサ信号a,bに基づいてピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実作動時間T1及びピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1を演算するCPU」は、本件特許発明1の「前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測する計測部」と、少なくとも「前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測する計測部」である点で一致する。
そして、引用発明1の「作動時間設定装置31」は、前記実作動時間T1を演算するCPUを有しており、該実作動時間T1を計測しているといえるから、本件特許発明1の「アクチュエータのタクト計測装置」に相当する。
さらに、本件特許発明1において、第1検知信号は、検知部が第1センサにより出力される第1出力信号を検知すると出力される信号であり、第2検知信号は、検知部が第2センサにより出力される第2出力信号を検知すると出力される信号であるから、本件特許発明1の計測部は、間接的にではあるが、前記第1出力信号と前記第2出力信号に基づいて、可動部が移動区間の一端部から他端部に移動するタクトを計測するといえる。
したがって、本件特許発明1と引用発明1は、
「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサと、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部と、を備えるアクチュエータ駆動装置の前記可動部が、前記移動区間の一端部から他端部に移動するまでのタクトを計測するアクチュエータのタクト計測装置であって、
前記第1出力信号と前記第2出力信号に直接的又は間接的に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測する計測部と、を備えるアクチュエータのタクト計測装置。」
である点(以下、「一致点1」という。)で一致し、次の点で相違する。
【相違点1】
本件特許発明1は、
アクチュエータのタクト計測装置が、前記アクチュエータ駆動装置の外部に設けられ、前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部を備え、
アクチュエータのタクト計測装置の計測部が、前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測するのに対し、
引用発明1は、
アクチュエータのタクト計測装置(作動時間設定装置31)が、前記検知部を備えておらず、
アクチュエータのタクト計測装置の計測部(CPU)が、前記第1出力信号と前記第2出力信号(それぞれの磁気センサ22a,22bからのセンサ信号a,b)に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクト(ピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実作動時間T1及びピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1)を計測(演算)する点。
イ.相違点1について検討する。
甲第2号証に記載された技術の「エアシリンダ機構130」及び「ピストン141」は、それぞれ、本件特許発明1の「アクチュエータ」及び「可動部」に相当し、甲第2号証に記載された技術の「ピストン141の上限」は、本件特許発明1の「移動区間の一端部」及び「前記移動区間の他端部」の一方に相当し、甲第2号証に記載された技術の「ピストン141の下限」は、本件特許発明1の「移動区間の一端部」及び「前記移動区間の他端部」の他方に相当する。そうすると、甲第2号証に記載された技術の「エアシリンダ機構130のシリンダ本体140の上部に設けられ、ピストン141の上限を検出する第1の位置センサー(センサー1)146」は、本件特許発明1の「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサ」及び「前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサ」の一方に相当し、甲第2号証に記載された技術の「シリンダ本体140の下部に設けられ、ピストン141の下限を検出する第2の位置センサー(センサー2)147」は、本件特許発明1の「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサ」及び「前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサ」の他方に相当する。
甲第2号証に記載された技術は、第2コントローラ104がピストン141の移動を開始及び停止しているから、甲第2号証に記載された技術の「第1のソレノイドバルブ(SOL1)148および第2のソレノイドバルブ(SOL2)149のいずれかに制御信号を出力してピストン141の移動を開始させ、第1の位置センサー(センサー1)146および第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号に基づいてエアシリンダ機構130のピストン141の移動を停止させる第2コントローラ104」は、本件特許発明1の「前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部」に相当する。
そうすると、甲第2号証に記載された技術の「装置」は、本件特許発明1の「アクチュエータ駆動装置」に相当する。
さらに、甲第2号証に記載された技術の「第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号」は、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号」及び「前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号」の一方に相当し、甲第2号証に記載された技術の「第2の位置センサー(センサー1)147の検出信号」は、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号」及び「前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号」の他方に相当する。
甲第2号証に記載された技術は、一の付加的センサー111が第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出し、他の付加的センサー111が第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出し、これら付加的センサー111の情報が信号線112を介してデータ蓄積ボックス106に取り込まれるものである。すなわち、甲第2号証に記載された技術において、一の付加的センサー111は、第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出するに応じて信号をデータ蓄積ボックス106に出力し、他の付加的センサー111は、第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出するに応じて信号をデータ蓄積ボックス106に出力するといえるから、甲第2号証に記載された技術の「一の付加的センサー111」及び「他の付加的センサー111」は、合わせて、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部」に相当する。そうすると、甲第2号証に記載された技術の「第1の位置センサー(センサー1)146の信号ライン150に一の付加的センサー111を接続して、第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出し、第2の位置センサー(センサー2)147の信号ライン151に他の付加的センサー111を接続して、第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出」することは、本件特許発明1の「前記アクチュエータ駆動装置の外部に設けられ、前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部」「を備える」ことと、少なくとも「可動部が移動区間の一端部に位置することを第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部を備える」点で一致する。
甲第2号証に記載された技術において、データ蓄積ボックス106は、第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出する一の付加的センサー111及び第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出する他の付加的センサー111の情報を取り込んで蓄積しており、ピストン141の動作を計測しているといえる。そして、本件特許発明1の「前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクト」は、当該可動部の動作の一つといえる。そうすると、甲第2号証に記載された技術の「これら付加的センサー111の情報をデータ蓄積ボックス106へ取り込んで蓄積する」ことは、本件特許発明1の「前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測する計測部」「を備える」ことと、「第1検知信号と第2検知信号に基づいて、可動部の動作を計測する計測部を備える」で点で一致する。
してみれば、甲第2号証に記載された技術は、本件特許発明1と、少なくとも「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサと、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部と、を備えるアクチュエータ駆動装置の前記可動部の動作を計測する装置であって、
前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部と、
前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部の動作を計測する計測部と、を備える装置。」点である点で一致する。
次に、引用発明1と甲第2号証に記載された技術を比較すると、両者は、「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサと、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部と、を備えるアクチュエータ駆動装置の前記可動部の動作を計測する装置であって、
前記第1検知信号と前記第2検知信号に直接的又は間接的に基づいて、前記可動部の動作を計測する計測部と、を備える装置。」である点で一致しており、技術分野を一にするものである。さらに、甲第1号証には複数の実施の形態が記載されており、アクチュエータ(空気圧アクチュエータ11)の可動部(ピストン14)が移動区間の一端部(前進限位置又は後進限位置)から他端部(後進限位置又は前進限位置)に移動するまでのタクト(実作動時間T1)を計測するにあたり、種々の信号に基づいて、前記タクトを計測し得ることが示唆されているといえる。
そうすると、引用発明1に甲第2号証に記載された技術を適用し、引用発明において、前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを第1センサ(磁気センサ22a又は磁気センサ22b)が検知するに応じて出力される第1出力信号(磁気センサ22aからのセンサ信号a又は磁気センサ22bからのセンサ信号b)を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを第2センサ(磁気センサ22b又は磁気センサ22a)が検知するに応じて出力される第2出力信号(磁気センサ22bからのセンサ信号b又は磁気センサ22aからのセンサ信号a)を検知して第2検知信号を出力する検知部を備え、計測部(CPU)が、前記第1出力信号及び前記第2出力信号に代えて、前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測するようにすることは、当業者が容易になし得る事項である。
そして、甲第2号証に記載された技術を引用発明1に適用し、引用発明1に前記検知部を備えるにあたり、当然、前記検知部を備える位置を選択する必要があるが、前記検知部は前記第1センサにより出力される第1出力信号及び前記第2センサにより出力される第2出力信号を検知するものであるから、前記第1及び前記第2センサに近接してその外部に備えるようにすることは、当業者が通常発揮する創作能力の範囲内のものである。
以上のことから、引用発明1において、相違点1に係る本件特許発明1を特定する事項を備えるようにすることは、甲第2号証に記載された技術に基いて、当業者が容易になし得る事項である。
そして、本件特許発明1が奏する効果に、甲第1号証及び甲第2号証に記載された事項に基いて当業者が容易に想到し得る範囲を越えるものは見いだせない。
ウ.したがって、本件特許発明1は、引用発明1及び甲第2号証に記載された技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(2)本件特許発明2について
ア.本件特許の請求項2に係る発明(以下、「本件特許発明2」という。)は、本件特許発明1を、本件特許の請求項2に記載された事項により限定したものであり、本件特許発明2と引用発明1を比較すると、両者は、一致点1で一致し、次の点で相違する。
【相違点2】
本件特許発明2は、
アクチュエータのタクト計測装置が、前記アクチュエータ駆動装置の外部に設けられ、前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部を備え、
アクチュエータのタクト計測装置の計測部が、前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクトを計測し、
前記検知部が、第1検知部と第2検知部を備え、前記第1検知部が、前記第1出力信号を検知して前記第1検知信号を出力する第1出力信号検知部と、前記第1出力信号検知部が出力した前記第1検知信号を前記計測部に出力する第1検知信号出力部と、を備え、前記第2検知部が、前記第2出力信号を検知して前記第2検知信号を出力する第2出力信号検知部と、前記第2出力信号検知部が出力した前記第2検知信号を前記計測部に出力する第2検知信号出力部と、を備えるのに対し、
引用発明1は、
アクチュエータのタクト計測装置(作動時間設定装置31)が前記検知部を備えておらず、
アクチュエータのタクト計測装置の計測部(CPU)が、前記第1出力信号と前記第2出力信号(それぞれの磁気センサ22a,22bからのセンサ信号a,b)に基づいて、前記可動部が前記移動区間の前記一端部から前記他端部に移動するタクト(ピストン14が後退限位置から前進限位置に実際に移動したときの実作動時間T1及びピストン14が逆方向に移動したときの実作動時間T1)を計測(演算)する点。
イ.相違点2について検討する。
前記「(1)」で検討したとおり、甲第2号証に記載された技術において、一の付加的センサー111は、第1の位置センサー(センサー1)146の検出信号を検出するに応じて信号をデータ蓄積ボックス106に出力し、他の付加的センサー111は、第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出するに応じて信号をデータ蓄積ボックス106に出力するといえる。そうすると、前記「(1)」で検討したことに加え、甲第2号証に記載された技術の「一の付加的センサー111」は、本件特許発明2の「前記第1出力信号を検知して前記第1検知信号を出力する第1出力信号検知部と、前記第1出力信号検知部が出力した前記第1検知信号を前記計測部に出力する第1検知信号出力部と、を備え」る「第1検知部」と「前記第2出力信号を検知して前記第2検知信号を出力する第2出力信号検知部と、前記第2出力信号検知部が出力した前記第2検知信号を前記計測部に出力する第2検知信号出力部と、を備え」る「前記第2検知部」の一方に相当し、甲第2号証に記載された技術の「他の付加的センサー111」は、本件特許発明2の「前記第1出力信号を検知して前記第1検知信号を出力する第1出力信号検知部と、前記第1出力信号検知部が出力した前記第1検知信号を前記計測部に出力する第1検知信号出力部と、を備え」る「第1検知部」と「前記第2出力信号を検知して前記第2検知信号を出力する第2出力信号検知部と、前記第2出力信号検知部が出力した前記第2検知信号を前記計測部に出力する第2検知信号出力部と、を備え」る「前記第2検知部」の他方に相当する。
してみれば、甲第2号証に記載された技術は、本件特許発明2と、少なくとも「アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを検知する第1センサと、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを検知する第2センサと、前記第1センサ及び前記第2センサから送信される出力信号を受信して前記可動部の動作を制御する制御部と、を備えるアクチュエータ駆動装置の前記可動部の動作を計測する装置であって、
前記可動部が前記移動区間の前記一端部に位置することを前記第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力し、また、前記可動部が前記移動区間の前記他端部に位置することを前記第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する検知部と、
前記第1検知信号と前記第2検知信号に基づいて、前記可動部の動作を計測する計測部と、を備え、
前記検知部は、第1検知部と第2検知部を備え、
前記第1検知部は、
前記第1出力信号を検知して前記第1検知信号を出力する第1出力信号検知部と、
前記第1出力信号検知部が出力した前記第1検知信号を前記計測部に出力する第1検知信号出力部と、を備え、
前記第2検知部は、
前記第2出力信号を検知して前記第2検知信号を出力する第2出力信号検知部と、
前記第2出力信号検知部が出力した前記第2検知信号を前記計測部に出力する第2検知信号出力部と、を備える装置。」点である点で一致する。
甲第2号証に記載された技術を引用発明1に適用することが当業者にとって容易であることは、前記「(1)」において検討したとおりであり、引用発明1において、相違点2に係る本件特許発明2を特定する事項を備えるようにすることは、甲第2号証に記載された技術に基いて、当業者が容易になし得る事項である。
そして、本件特許発明2が奏する効果に、甲第1号証及び甲第2号証に記載された事項に基いて当業者が容易に想到し得る範囲を越えるものは見いだせない。
ウ.したがって、本件特許発明2は、引用発明1及び甲第2号証に記載された技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(3)本件特許発明3について
特許異議申立人は、本件特許発明3は、甲第2号証に記載された発明に甲第4号証、甲第5号証及び甲第8号証ないし甲第10号証に記載されている技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである旨を主張している。
本件特許発明3は、アクチュエータの可動部が移動区間の一端部に位置することを第1センサが検知するに応じて出力される第1出力信号を検知して第1検知信号を出力する第1出力信号検知部を備える第1検知部が、前記第1出力信号検知部を前記第1センサに着脱可能に取り付ける第1連結部を備え、前記可動部が前記移動区間の他端部に位置することを第2センサが検知するに応じて出力される第2出力信号を検知して第2検知信号を出力する第2出力信号検知部を備える第2検知部が、前記第2出力信号検知部を前記第2センサに着脱可能に取り付ける第2連結部を備えることを、同発明を特定する事項として備えるものである。
しかしながら、甲第2号証、甲第4号証及び甲第8号証ないし甲第10号証のいずれにも、所定の状態を検知するに応じてセンサが出力する出力信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部を備える検知部が、前記出力信号検知部を前記センサに着脱可能に取り付ける連結部を備えることは記載されていない。更に、後記「(4)」において検討するように、甲第5号証に記載された光電センサ11は、発光信号を出力する部材が出力する発光信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部と、該出力信号検知部を前記発光信号を出力する部材に着脱可能に取り付ける連結部と、を少なくとも備えるといえるものではあるが、甲第2号証には、ピストン141の上限及び下限を検出する第1の位置センサー(センサー1)146及び第2の位置センサー(センサー2)147が発光信号を出力するものであるとも、前記第1の位置センサー(センサー1)146及び第2の位置センサー(センサー2)147の検出信号を検出する付加的センサー111が発光信号を検知するものであるとも記載されていないから、甲第2号証に記載された発明に甲第5号証に記載された技術を適用することは、当業者が容易になし得る事項ではない。
そうすると、本件特許発明3は、甲第2号証に記載された発明に甲第4号証、甲第5号証及び甲第8号証ないし甲第10号証に記載されている技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
したがって、特許異議申立人が主張する特許異議申立て理由によっては、請求項3に係る特許を取り消すことはできない。
(4)本件特許発明8について
ア.本件特許の請求項8に係る発明(以下、「本件特許発明8」という。)と引用発明2を比較すると、引用発明2の「表示灯の点灯消灯」は、生産用設備の各部の動作状態を反映しているから、本件特許発明8の「発光信号」に相当し、引用発明2の「生産用設備の各部の動作状態を反映した表示灯」は、本件特許発明8の「センサ」と、「発光信号を出力する部材」である点で一致する。
引用発明2の光電センサ11は、前記表示灯の点灯消灯を電気信号に変換するものであり、前記表示灯の点灯消灯を検知して電気信号を出力するといえるから、前記表示灯の点灯消灯を検知して前記電気信号を出力する部分(以下、「部分A」という。)を備えているといえる。
そうすると、引用発明2の「電気信号」は、本件特許発明8の「検知信号」に相当し、引用発明2の「生産用設備の各部の動作状態を反映した」「表示灯の点灯消灯を電気信号に変換する光電センサ11」は、本件特許発明8の「センサが出力する発光信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部」「を備えることを特徴とするセンサ信号検知装置」と、「発光信号を出力する部材が出力する発光信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部を備える」点で一致する。
さらに、甲第5号証を参照すると、引用発明2の前記電気信号は、配線ケーブル13及びプラグ15を介して、時間計測装置1の本体5内に導入されるから、引用発明2の光電センサ11は、前記電気信号を外部に出力するといえ、結果、前記電気信号を外部に出力する部分を備えているといえる。
そうすると、引用発明2の「生産用設備の各部の動作状態を反映した」「表示灯の点灯消灯を電気信号に変換する光電センサ11」は、本件特許発明8の「前記出力信号検知部が出力した前記検知信号を外部に出力する検知信号出力部」「を備えることを特徴とするセンサ信号検知装置」と、「出力信号検知部が出力した検知信号を外部に出力する検知信号出力部を備える」点で一致する。
そして、引用発明2の光電センサ11は、前記表示灯に密着されるものであり、当然、引用発明2は、光電センサ11を前記表示灯に密着させるための手段を有している。引用発明2において、光電センサ11の前記表示灯への密着は、前記表示灯の点灯消灯を検知するためであることは明らかであるから、光電センサ11を前記表示灯に密着させるにあたり、前記部分Aを前記表示灯に密着させることは明らかである。さらに、甲第5号証の記載からみて、引用発明2の光電センサ11を備える時間計測装置は、生産用設備の各部の動作状態のうちの所定の動作状態に係る時間計測が必要となった場合に当該動作状態を反映した表示灯に光電センサ11を密着させて当該動作状態に係る時間を計測するものであるから、光電センサ11は、当該表示灯に着脱可能に密着されることは、明らかである。そうすると、引用発明2の「生産用設備の各部の動作状態を反映した表示灯に密着され」る「光電センサ11」は、本件特許発明8の「前記出力信号検知部を前記センサに着脱可能に取り付ける連結部と、を備える」「センサ信号検知装置」と、「出力信号検知部を発光信号を出力する部材に着脱可能に取り付ける連結部を備える」点で一致する。
さらに、以上のことからみて、引用発明2の「光電センサ11」は、本件特許発明8の「センサ信号検知装置」と、「信号検知装置」である点で一致する。
したがって、本件特許発明8と引用発明2は、
「発光信号を出力する部材が出力する発光信号を検知して検知信号を出力する出力信号検知部と、
前記出力信号検知部が出力した前記検知信号を外部に出力する検知信号出力部と、
前記出力信号検知部を前記発光信号を出力する部材に着脱可能に取り付ける連結部と、を備える信号検知装置。」
である点で一致し、次の点で相違する。
【相違点3】
発光信号を出力する部材について、本件特許発明8は、センサであるのに対し、引用発明2は、生産用設備の各部の動作状態を反映した表示灯である点。
イ.相違点3について検討する。
発光信号を出力するセンサは、例えば甲第6号証に記載されているように、一般的に慣用されており、センサを生産用設備の動作状態を検出するために使用することも慣用手段である。さらに、甲第5号証には、引用発明2の光電センサ11を備える時間計測装置を各種センサの動作表示灯の点灯/消灯状態に基づいて時間を計測するために用いることの示唆もある(第3ページ左上欄第12~16行参照)。
そうすると、引用発明2をセンサが出力する発光信号に係る時間を計測するために用いることは,当業者が容易に想到し得る事項である。
したがって、引用発明2において、相違点3に係る本件特許発明8を特定する事項を備えるようにすることは、当業者が容易になし得る事項である。
そして、本件特許発明8が奏する効果に、甲第5号証に記載された事項に基いて当業者が容易に想到し得る範囲を越えるものは見いだせない。
ウ.したがって、本件特許発明8は、引用発明2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
6.むすび
以上のとおり、本件特許発明1及び本件特許発明2は、引用発明1及び甲第2号証に記載された技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、本件特許発明8は、引用発明2に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。よって、請求項1、2及び8に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきものである。
また、本件特許発明3については、特許異議申立書に記載された特許異議申立て理由によっては、請求項3に係る特許を取り消すことはできない。更に、他に請求項3に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2018-700468