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商標取消審判

2017-300411

デコ

審判番号
2017-300411
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2007-060985
登録番号
商標登録第5113619号(T5113619)
請求日
2017年06月15日
審決日
2018年01月30日
公報発行日
2018年05月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 ジー・モード
  • 【請求人代理人】江部 武史
  • 【被請求人】株式会社 DECO
  • 【被請求人代理人】大谷 寛
審判長/審判官
  • 審判長 早川 文宏
  • 審判官 田中 亨子
  • 審判官 平澤 芳行
分類
T132 .1 -Y (X16)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第2号、商標法第50条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5113619号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。

理由

【理 由】 第1 本件商標 本件登録第5113619号商標(以下「本件商標」という。)は,「DECO」の欧文字を標準文字で表してなり,平成19年6月15日に登録出願,第16類「工芸用粘土,文房具類,印刷物」を指定商品として,同20年2月22日に設定登録されたものである。 なお,本件審判の請求の登録は,平成29年6月29日である(以下,同登録前3年以内の期間を「要証期間」という場合がある。)。 第2 請求人の主張 請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第16類「印刷物」についての登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は,上記指定商品について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 (1)通常使用権者について 被請求人は,有限会社リッツ(以下「リッツ社」という。)が通常使用権者であると単に主張するのみで,通常使用権契約等の証拠を用いて当該主張を証明していない。 乙第19号証及び乙第20号証は,現在事項全部証明書であって,リッツ社が本件商標の通常使用権者であるという証明にはならない。 (2)本件商標権者の使用について ア 乙第3号証ないし乙第6号証は,リッツ社が管理・運営するウェブサイトのオンラインショップの書籍のページであるため,被請求人の名称は,どこにも記載されていない。 イ 乙第7号証は,乙第3号証の書籍の拡大写真,乙第8号証は,乙第4号証の書籍の拡大写真,乙第10号証は,乙第6号証の書籍の拡大写真であるが,各書籍の表紙,背表紙,奥付のどの写真も,被請求人の名称は記載されていない。 ウ 乙第11号証ないし乙第14号証は,リッツ社が2016年(平成28年)5月2日,2017年(平成29年)6月4日,2016年(平成28年)3月5日,2015年(平成27年)10月15日に,それぞれ乙第1号証ないし乙第4号証の書籍の注文を受けたことを示しており,被請求人が当該書籍の注文を受けたことを示していない。 エ 乙第15号証ないし乙第18号証は,2016年(平成28年)12月16日,同月15日,同月19日付の,「DECO Clay Craft Academy」の商品の作品集の販売ページであるが,被請求人が同日付で当該作品集を販売したことを示していない。 (3)本件商標の使用について ア 乙第3号証ないし乙第6号証のウェブサイトの上部中央には,「DECO」と「CLAY CRAFT ACADEMY」とが2段で併記された商標が示され,乙第5号証のウェブサイトの作品集の右下と,乙第6号証のウェブサイトの写真集の右上には「DECO」と「CLAY CRAFT ACADEMY(又はClay Craft Academy)」とが2段で併記された商標が示されている。 そして,乙第3号証ないし乙第6号証の2/2頁の下の欄には,「デコクレイクラフトアカデミー」及び「DECO CLAY CRAFT ACADEMY」なる名称と,リッツ社の名称とが併記されている。 また,被請求人は,リッツ社が指定商品について本件商標を使用している旨主張する。 しかしながら,「デコクレイクラフトアカデミー」は,リッツ社が管理・運営するアカデミーであって,リッツ社とデコクレイクラフトアカデミー(DECO CLAY CRAFT ACADEMY)とは同じ主体である解釈でき,乙第3号証ないし乙第6号証のウェブサイトは,デコクレイクラフトアカデミー(DECO CLAY CRAFT ACADEMY)のサイトでもあると理解できる。 このような事実からしても,上記商標は,一連一体の商標と解すべきであり,本件商標と社会通念上同一の商標に該当しない。 イ 乙第7号証の2の裏表紙の左下には,「DECO」と「Clay Craft Academy」とが2段で表示され,乙第7号証の3及び4には,円形の図形内に,同じ大きさの「DECO」と「CLAY CRAFT 」と「GIFT」とが3段で表示されている。 そして,乙第7号証の作品集の発行社は,「DECOクレイクラフトアカデミー」であるから,上記商標は,一連一体の商標と解すべきであり,本件商標と社会通念上同一の商標に該当しない。 ウ 乙第9号証の1の表紙の右下には,「DECO」と「Clay Craft Academy」とが2段で表示され,また,乙第9号証の1の表紙の下部,乙第9号証の2の裏表紙の下部に「DECO Clay Craft Academy」と表示されている。 そして,乙第9号証の作品集の発行社の本部が「DECO Clay Craft Academy」であるから,上記商標は,一連一体の商標と解すべきであり,本件商標と社会通念上同一の商標に該当しない。 エ 乙第10号証の1の表紙の右上及び乙第10号証の2の裏表紙の中央には,「DECO」と「CLAY CRAFT ACADEMY」とが2段で表示されている。 そして,乙第10号証の3の裏表紙にデコクレイクラフトアカデミーのホームページのアドレスが表示されている事実からして,上記商標は,一連一体の商標と解すべきであり,本件商標と社会通念上同一の商標に該当しない。 オ 乙第15号証ないし乙第18号証で使用される商標は,「DECO Clay Craft Academy」であり,下部にデコクレイクラフトアカデミーのホームページのアドレスが表示されている事実からしても,上記商標は,一連一体の商標と解すべきであり,本件商標と社会通念上同一の商標に該当しない。 (4)商標的使用について ア 乙第3号証及び乙第7号証は,表紙に「DECO」と大きく表示し,乙第3号証のウェブサイトに「NHKおしゃれ工房手芸フェスティバル1997作品」と,乙第7号証の1の表紙に「NHKおしゃれ工房手芸フェスティバル1997作品集」と副題が付されている。 このような事実から,表紙の「DECO」は,1997年の「NHKおしゃれ工房」手芸フェスティバルでの作品集の題号として表示され,自他商品識別標識としての機能を果たしていない(甲4)。 イ 乙第4号証及び乙第8号証は,表紙に「DECO」と大きく表示されている。また,乙第4号証のウェブサイトに「クレイアートミュージアム25周年作品集」と,乙第8号証の1に「25th Anniversary 粘土の作品集」及び「クレイアートミュージアム」と,乙第8号証の3の奥付に「25th Anniversary 粘土の作品集」及び「クレイアートミュージアム」と副題が付されている。 このような事実から,表紙の「DECO」は,25周年記念展示会での作品集の題号として表示され,自他商品の識別標識としての機能を果たしていない。 第2 被請求人の主張 被請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第20号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 答弁の理由 本件商標は,本件商標権者から本件商標の使用許諾を受けている通常使用権者であるリッツ社が,要証期間に,本件商標を使用した事実がある。 (1)リッツ社は,本件商標権者の関連会社(財務諸表等の用語,様式及び作成方法に関する規則(昭和38年11月27日大蔵省令第59号)第8条第5項)である(乙19,乙20)。 (2)本件商標の使用及び使用期間 ア 刊行物 リッツ社は,商品名を「NHKおしゃれ工房手芸フェスティバル1997作品」(以下「本件商品1」という。)とする本件商標を表紙部に付した作品集(乙3,乙7の1~4),商品名を「クレイアートミュージアム25周年作品集」(以下「本件商品2」という。)とする本件商標を表紙部に付した作品集(乙4,乙8の1~3),商品名を「Wreath&BEAR くまとリースの作品集」(以下「本件商品3」という。)とする本件商標を表紙部に付した作品集(乙5,乙9の1~3),及び商品名を「和と人形」(以下「本件商品4」という。)とする本件商標を表紙部に付した作品集(乙6,乙10の1~3)を取り扱っている。 本件商品1ないし本件商品4は,本件商標の指定商品である第16類「印刷物」に該当する。 イ 販売 リッツ社は,2016年(平成28年)5月2日,岩手県花巻市所在の取引先に対し本件商品1を(乙11),2017年(平成29年)6月4日,東京都杉並区所在の取引先に対し本件商品2を(乙12),2016年(平成28年)3月5日,千葉県八千代市所在の取引先に対し本件商品3を(乙13),2015年(平成27年)10月15日,宮城県仙台市所在の取引先に対し本件商品4を(乙14),それぞれ販売した。 ウ ウェブサイトへの掲載 リッツ社は,少なくとも2016年(平成28年)12月15日の時点で本件商品2及び本件商品3を,同年12月16日の時点で本件商品1を,同年12月19日の時点で本件商品4を,それぞれ同社ウェブサイトのオンラインショップ(以下「本件ウェブサイト等」という。)において,販売のため掲載し,本件ウェブサイト等のタイトル部分に,本件商標を付していた(乙15~乙18)。 (3)本件商標と使用に係る商標の同一性 本件商標は,「DECO」の欧文字からなるところ,本件商品1ないし本件商品4に付された商標及び本件ウェブサイト等のタイトル部分に用いられた商標は,本件商標と社会通念上同一のものである。 2 まとめ したがって,本件商標の通常使用権者であるリッツ社は,要証期間に,指定商品に標章を付したものを譲渡し(商標法第2条第3項第2号),指定商品に関する広告に本件商標の標章を付して展示し又はこれを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供することにより(同項第8号),本件商標を使用したものである。 第3 当審の判断 1 被請求人が提出した乙各号証によれば,以下の事実が認められる。 (1)乙第9号証の1ないし3は,商品「Wreath&BEAR くまとリースの作品集」の写真であり,当該作品集は,商品「書籍」と認められる。 そして,その奥付(乙9の3)には,「2011年9月25日 初版第1刷発行」の記載,及び「発行人」の項には,本件商標権者の名称である「株式会社DECO」及び住所の記載がある。 (2)乙第13号証は,2016年(平成28年)3月5日付けのリッツ社から千葉県八千代市在の者にあてた「請求書」であり,「商品コード/商品名/[規格]」の項に「Wreath&BEAR くまとリースの作品集」,及び「数量」の項に「1」の記載がある。 (3)「株式会社DECO」(本件商標権者)の現在事項全部証明書(乙19)及び「有限会社リッツ」(リッツ社)の現在事項全部証明書(乙20)によれば,両者の「本店」にはいずれも「東京都江東区木場五丁目2番6号」の記載があり,代表取締役及び取締役に同一の氏名の記載がある。 2 上記1によれば,以下のとおり判断できる。 (1)本件商標権者とリッツ社は,本店の所在地を同じくし,代表取締役等の者も同一人であるから,同族会社と認められ,リッツ社は,本件商標権者から本件商標について黙示の使用許諾がなされているものと推認できる。 そうすると,リッツ社は,本件商標の通常使用権者といえる。 (2)本件商標権者は,本件審判の請求に係る第16類「印刷物」に含まれる商品「書籍」に,その商品の発行者を表すものとして「株式会社DECO」の文字を表示したものである。 そして,本件商標権者が発行した「Wreath&BEAR くまとリースの作品集」は,要証期間に含まれる2016年(平成28年)3月5日に,本件商標の通常使用権者により,千葉県八千代市在の者に引き渡されたものと認められる。 (3)本件商標は,「DECO」の欧文字を標準文字で表してなるものである。 そして,本件商標権者が商品「書籍」の発行者として表示した「株式会社DECO」の文字は,その構成中の「株式会社」の文字は法人の種類を表すものであって識別標識としての機能を果たし得ないものであるから,同機能を果たすのは「DECO」の欧文字部分にあるいうことができ,当該「DECO」の欧文字は,本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であるから,本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。 (4)上記のとおり,本件商標権者が本件商標と社会通念上同一の商標を付した商品「Wreath&BEAR くまとリースの作品集」は,本件審判の請求に係る指定商品である第16類「印刷物」に含まれる商品「書籍」であって,かかる商品は,要証期間に含まれる2016年(平成28年)3月5日に日本国内において,本件商標の通常使用権者により,引き渡されたものと認められる。 そして,本件商標の通常使用権者による上記行為は,本件審判の請求に係る指定商品である第16類「印刷物」に含まれる商品「書籍」について,商標法第2条第3項第2号にいう「商品に標章を付したものを引き渡しする行為」に該当するものである。 3 まとめ 以上のとおり,被請求人は,要証期間に日本国内において,本件商標の通常使用権者が,その請求に係る指定商品について,本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)の使用をしていた事実を証明したこと明らかである。 したがって,本件商標の登録は,その指定商品中,第16類「印刷物」について,商標法第50条の規定により,取り消すことはできない。 よって,結論のとおり審決する。

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2017-300411

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