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特許拒絶査定不服審判

2017-016826

キャリア状況指示方法及び装置

審判番号
2017-016826
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-522184外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年11月13日
審決日
2019年01月21日
公報発行日
2019年07月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .575-Z (H04W) / P18 .121-Z (H04W)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第159条第1項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-522184「キャリア状況指示方法及び装置」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 1月 8日国際公開、WO2015/000236、平成28年 9月 5日国内公表、特表2016-526832〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2013年(平成25年)9月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年7月1日 中国)を国際出願日とする特許出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 平成28年2月5日   :手続補正書の提出 平成29年2月8日付け :拒絶理由通知書 平成29年4月27日  :意見書、誤訳訂正書、手続補正書の提出 平成29年9月28日付け:拒絶査定 平成29年11月13日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出 平成30年4月4日   :上申書の提出 第2 平成29年11月13日にされた手続補正について補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成29年11月13日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 本件補正は、平成29年4月27日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項6に記載された 「 ユーザ機器が、基地局から送信されたダウンリンク物理制御チャネルを受信するステップであり、前記ダウンリンク物理制御チャネルが、第1のキャリア情報を含み、前記第1のキャリア情報が、キャリアのキャリア状況を含み、前記キャリア状況が、アクティブ状態又は非アクティブ状態であるステップと、 前記ユーザ機器が、前記第1のキャリア情報に従って前記キャリア上で通信を実行するステップとを含み、 ユーザ機器が基地局から送信されたとともに第1のキャリア情報を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信する前記ステップが、 前記ユーザ機器が、キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を使用して前記ダウンリンク物理制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)をスクランブル解除して、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するステップと、 前記ユーザ機器が、前記識別したダウンリンク物理制御チャネルによって搬送されるダウンリンク制御情報を取得するステップであり、前記ダウンリンク制御情報が前記第1のキャリア情報を含むステップとを含み、 前記キャリアアクティブ化RNTIが、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するために使用される、前記基地局によって前記ユーザ機器用に設定されたRNTIである、キャリア状況指示方法。」(以下、「本願発明」という。)を、請求項5として、 「 ユーザ機器が、基地局から送信されたとともに物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信するステップであり、前記ダウンリンク物理制御チャネルが、第1のキャリア情報を含み、前記第1のキャリア情報が、キャリアのキャリア状況を含み、前記キャリア状況が、アクティブ状態又は非アクティブ状態であり、前記キャリア状況が、前記ユーザ機器のチャネル状態情報(CSI)に従って決定されるとともに、前記CSIが、少なくともチャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含む、ステップと、 前記ユーザ機器が、前記第1のキャリア情報に従って前記キャリア上で通信を実行するステップとを含み、 ユーザ機器が基地局から送信されたとともに第1のキャリア情報を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信する前記ステップが、 前記ユーザ機器が、キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を使用して前記ダウンリンク物理制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)をスクランブル解除して、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するステップと、 前記ユーザ機器が、前記識別したダウンリンク物理制御チャネルによって搬送されるダウンリンク制御情報を取得するステップであり、前記ダウンリンク制御情報が前記第1のキャリア情報を含むステップとを含み、 前記キャリアアクティブ化RNTIが、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するために使用される、前記基地局によって前記ユーザ機器用に設定されたRNTIである、キャリア状況指示方法。」(以下、「本願補正発明」という。下線は、手続補正書の記載のとおり。)に補正することを含むものである。 2 補正の適否 上記補正は、本願発明のユーザ機器が受信する、基地局から送信されたダウンリンク物理制御チャネルについて、「物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含む」と限定し、また、本願発明のダウンリンク物理制御チャネルが含む第1のキャリア情報が更に含むキャリアのキャリア状況について、「当該ユーザ機器のチャネル状態情報(CSI)に従って決定されるとともに、前記CSIが、少なくともチャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含む」と限定する補正であり、特許法17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、上記補正は特許法第17条の2第3項、及び第4項の規定に違反するものではない。 そこで、本願補正発明が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。 (1) 本願補正発明 本願補正発明は、上記1の「本願補正発明」のとおりのものと認める。 (2) 引用例、及び引用発明 ア 引用例 原査定の拒絶の理由で引用された国際公開第2011/063244号(以下、「引用例」という。)には次の事項が記載されている。(下線は、当審にて付与。) (ア) 「BACKGROUND [0003] In Long Term Evolution (LTE) Release 8 (R8), a base station may configure a wireless transmit/receive unit (WTRU) with downlink (DL) and uplink (UL) resources on a single DL carrier and a single UL carrier, respectively. The pair of DL and UL carriers may be considered to form a cell of the wireless network. The WTRU may take certain actions in response to the configuration, configuration parameters and access issues related to the activation/deactivation process. In LTE R8, there is no ambiguity from the perspective of the WTRU in taking action since the DL and UL resources are associated with the single DL carrier and the single UL carrier, respectively, which form a serving cell of the WTRU. In multi-carrier wireless systems, the WTRU may be assigned multiple serving cells, each consisting of one DL component carrier and possibly also one UL component carrier (CC). The WTRU may need to act and respond differently if the WTRU may be configured with multiple serving cells. SUMMARY [0004] Methods and apparatus for addressing wireless transmit/receive unit (WTRU) behavior in response to configuration, configuration parameters and access issues related to the activation/deactivation process when the WTRU may be configured with multiple serving cells or carrier aggregation. 」(当審訳: 背景 [0003] ロングタームエボリューション(LTE)リリース8(R8)では、基地局は、ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)リソースを、それぞれ単一のDLキャリア及び単一のULキャリア上に、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)を構成し得る。DLキャリアとULキャリアのペアは、ワイヤレスネットワークの1つのセルを形成すると考え得る。WTRUは、アクティブ化/非アクティブ化プロセスに関係する構成、構成パラメータ、及びアクセス問題に応じて、一定のアクションを起し得る。LTE R8では、DL及びULリソースが単一のDLキャリア及び単一のULキャリアにそれぞれ関連付けられ、WTRUのサービングセルを形成するので、アクションを起こすWTRUの観点から曖昧さはない。マルチキャリアワイヤレスシステムでは、WTRUは、それぞれが1つのDLコンポーネントキャリア、及び、場合によっては1つのULコンポーネントキャリア(CC)から構成される、複数のサービングセルを割り当てられ得る。WTRUが複数のサービングセルに構成され得る場合に、WTRUは、異なるように動作し、応答することが必要になり得る。 概要 [0004] WTRUが、複数のサービングセル又はキャリアアグリゲーションとして構成され得る場合に、アクティブ化/非アクティブ化プロセスに関する、構成、構成パラメータ、及びアクセス問題に応答する、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)の挙動を扱うための方法及び装置。) (イ) 「[0010] As shown in FIG. 1A, the communications system 100 may include wireless transmit/receive units (WTRUs) 102a, 102b, 102c, 102d, a radio access network (RAN) 104, a core network 106, a public switched telephone network (PSTN) 108, the Internet 110, and other networks 112, though it will be appreciated that the disclosed embodiments contemplate any number of WTRUs, base stations, networks, and/or network elements. Each of the WTRUs 102a, 102b, 102c, 102d may be any type of device configured to operate and/or communicate in a wireless environment. By way of example, the WTRUs 102a, 102b, 102c, 102d may be configured to transmit and/or receive wireless signals and may include user equipment (UE), a mobile station, a fixed or mobile subscriber unit, a pager, a cellular telephone, a personal digital assistant (PDA), a smartphone, a laptop, a netbook, a personal computer, a touchpad, a wireless sensor, consumer electronics, and the like. 」(当審訳: [0010] 図1Aに示されているように、通信システム100は、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、及び他のネットワーク112を含むものとしてよいが、開示された実施形態では、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、及び/又はネットワーク要素を企図していることは理解されるであろう。WTRU 102a、102b、102c、102dのそれぞれは、ワイヤレス環境において動作し、及び/又は通信するように構成された任意の種類のデバイスであり得る。例えば、WTRU 102a、102b、102c、102dはワイヤレス信号を送信し、及び/又は受信するように構成することができ、ユーザー装置(UE)、移動局、固定又は移動加入者ユニット、ポケベル、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、スマートフォン、ラップトップ、ノートブック、パーソナルコンピュータ、タッチパッド、ワイヤレスセンサー、家庭用電化製品、及び同様のものを含み得る。) (ウ) 「[0040] When referred to hereafter, the term "Component Carrier (CC)" includes, without loss of generality, a frequency on which the WTRU operates. For example, a WTRU may receive transmissions on a downlink CC (hereafter DL CC). A DL CC may comprise a number of DL physical channels including, but not limited to, the Physical Control Format Indicator Channel (PCFICH), the Physical Hybrid Automatic Repeat Request Indicator Channel (PHICH), the PDCCH, the physical multicast data channel (PMCH) and the physical downlink shared channel (PDSCH). On the PCFICH, the WTRU receives control data indicating the size of the control region of the DL CC. On the PHICH, the WTRU may receive control data indicating hybrid automatic repeat request (HARQ) acknowledgement/negative acknowledgement (ACK/NACK) feedback for a previous uplink transmission. On the PDCCH, the WTRU receives DCI messages that are mainly used for scheduling downlink and uplink resources. On the PDSCH, the WTRU may receive user and/or control data. For example, a WTRU may transmit on an uplink CC (hereafter UL CC). An UL CC may comprise of a number of UL physical channels including, but not limited to, the physical uplink control channel (PUCCH) and the physical uplink shared channel (PUSCH). On the PUSCH, the WTRU may transmit user and/or control data. On the PUCCH, and in some cases on the PUSCH, the WTRU may transmit uplink control information, (such as channel quality indicator/precoding matrix index/rank indication (CQI/PMI/RI) or scheduling request (SR)), and/or HARQ ACK/NACK feedback. On a UL CC, the WTRU may also be allocated dedicated resources for transmission of Sounding Reference Signals (SRS). 」(当審訳: [0040] これ以降に言及された場合、”コンポーネントキャリア(CC)”という用語は、一般性を失うことなく、WTRUがその上で動作する周波数を含む。例えば、WTRUは、ダウンリンクCC(これ以降「DL CC」)上で送信を受信し得る。DL CCは、限定しないが、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)、物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネル(PHICH)、PDCCH、物理マルチキャストデータチャネル(PMCH)、及び物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を含む、多数のDL物理チャネルから構成され得る。PCFICH上で、WTRUは、DL CCの制御領域のサイズを示す制御データを受信する。PHICH上で、WTRUは、以前のアップリンク送信に対するハイブリッド自動再送要求(HARQ)肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックを示す制御データを受信し得る。PDCCH上で、WTRUは、ダウンリンクリソース及びアップリンクリソースをスケジュールするために主に使用されるDCIメッセージを受信する。PDSCH上で、WTRUは、ユーザー及び/又は制御データを受信し得る。例えば、WTRUは、アップリンクCC(これ以降「UL CC」)上で送信し得る。UL CCは、限定はしないが、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む、多数のUL物理チャネルから構成され得る。PUSCH上で、WTRUは、ユーザー及び/又は制御データを送信し得る。PUCCH上で、また場合によってはPUSCH上で、WTRUは、(チャネル品質インジケータ/プリコーディング行列インデックス/ランク指標(CQI/PMI/RI)又はスケジューリング要求(SR)など)アップリング制御情報、及び/又はHARQ ACK/NACKフィードバックを送信し得る。UL CC上で、WTRUは、サウンディング基準信号(SRS)の送信のための個別リソースも割り当てられ得る。) (エ) 「[0043] When referred to hereafter, the term "Secondary Cell (SCell)" includes, without loss of generality, the cell operating on a secondary frequency which may be configured once an RRC connection is established and which may be used to provide additional radio resources. System information relevant for operation in the concerned SCell is typically provided using dedicated signaling when the SCell is added to the WTRU's configuration. Although the parameters may have different values than those broadcasted on the downlink of the concerned SCell using the system information (SI) signaling, this information is herein referred to as SI of the concerned SCell independent of the method used by the WTRU to acquire this information. [0044] When referred to hereafter, the terms PCell DL and PCell UL correspond to, without loss of generality, the DL CC and the UL CC of the PCell, respectively. Similarly, the terms SCell DL and SCell UL correspond to the DL CC and the UL CC, if configured, of a SCell, respectively. For the PCell, a CC may also be referred to as a PCC and for a SCell, a CC may be referred to as a SCC. 」(当審訳: [0043] これ以降に言及された場合、”二次セル(SCell)”という用語は、一般性を失うことなく、RRC接続が確立されると構成され得る、かつ、追加の無線リソースを提供するために使用され得る二次周波数上で動作するセルを含む。SCellがWTRUの構成に追加された場合、関連するSCellでの動作に関連するシステム情報は、典型的には、個別シグナリングを使用して提供される。しかし、パラメータは、本明細書では、この情報は、WTRUがこの情報を取得するために使用する方法と独立な、関連するSCellのSIと称される、システム情報(SI)シグナリングを使用して関連するSCellのダウンリンク上でブロードキャストされる値と異なる値を有し得る。 [0044] これ以降に言及された場合、”PCell DL”及び”PCell UL”という用語は、一般性を失うことなく、それぞれ、PCellのDL CC及びUL CCに対応する。同様に、”SCell DL”及び”SCell UL”という用語は、構成されている場合に、SCellのDL CC及びUL CCにそれぞれ対応する。PCellに対して、CCはPCCとも称され、SCellに対して、CCはSCCとも称され得る。) (オ) 「[0059] The WTRU may receive and decode control signaling to activate or deactivate at least one concerned SCell, where the control signaling may be received by the WTRU on the DL CC of any of the serving cells of the WTRU. The control signaling may, for example, be scrambled by C-RNTI, or by a new A-RNTI_i as defined herein. [0060] In particular, the control signaling may be received by the WTRU using at least one of LI, L2 and L3 signaling methods. For example, L3 signaling(e.g., RRC) may use an information element (IE) in a RRC Connection Reconfiguration message, or a different IE. Alternatively, L2 signaling (e.g., MAC) may use a control element (CE). Alternatively, LI signaling may use an existing DCI format with fixed codepoints and/or scrambled using a special RNTI indicating control signaling for the purpose of SCell activation/deactivation (e.g., a carrier aggregation-radio network temporary identifier (CA-RNTI)). LI may also use an explicit indication, e.g., a downlink control information (DCI) format with a component carrier identification field (CCIF) set to a value corresponding to the concerned SCell, which CCIF value may represent at least one of: the identity of the concerned SCell, a subset of SCells, (e.g. an index to an item in a configured set of SCells), or a reserved codepoint indicating a plurality of SCells (e.g., all configured SCells for the WTRU). The DCI format may be an extension of either one or a combination of the following formats: a PDCCH order for random access (RA) with CCIF corresponding to the concerned SCell; a PDCCH DL assignment with CCIF corresponding to the concerned SCell; a PDCCH UL grant with CCIF corresponding to the concerned SCell; a PDCCH activation with CCIF corresponding to the concerned SCell; or any of the LI (e.g. PDCCH) , L2 or L3 message above, with an explicit field indicating whether or not the WTRU may perform RA. 」(当審訳: [0059] WTRUのサービングセルのDL CC上で、制御シグナリングがWTRUにより受信され得る場合、WTRUは、少なくとも一つの関連するSCellをアクティブ化又は非アクティブ化するための制御シグナリングを受信し、復号し得る。制御シグナリングは、例えば、C-RNTI、又は本明細書で定義されているような新しいA-RNTI_iによりスクランブルされ得る。 [0060] 特に、制御シグナリングは、L1、L2、及びL3のシグナリング方法のうちの少なくとも1つを使用して、WTRUにより受信され得る。例えば、L3シグナリング(例えば、RRC)は、RRC接続再構成メッセージ内の情報要素(IE)、又は異なるIEを使用し得る。代わりに、L2シグナリング(例えば、MAC)は制御要素(CE)を使用し得る。代わりに、L1シグナリングは、固定コードポイントを使用し、及び/又は、SCellアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(例えば、キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用し得る。L1は、明示的な指示、例えば、関連するSCellに対応する値に設定されたコンポーネントキャリア識別フィールド(CCIF)を有するDCI(ダウンリンク制御情報)フォーマットを使用することができ、そのCCIF値は、当該SCellの識別番号、SCellの部分集合(例えば、構成されたSCell集合内のアイテムへのインデックス)、又は複数のSCell(例えば、全てのWTRUに対して構成されたSCell)を指示する予約されているコードポイントのうちの少なくとも1つを表し得る。DCIフォーマットは、以下のフォーマットのうちのいずれか1つ、又は組み合わせの拡張とすることができ:関連するSCellに対応するCCIFを有するランダムアクセス(RA)のためのPDCCH命令;関連するSCellに対応するCCIFを有するPDCCH DL割り当て;関連するSCellに対応するCCIFを有するPDCCH ULグラント;関連するSCellに対応するCCIFを有するPDCCHアクティブ化;又は、WTRUがRAを実行できるか否かを示す明示的なフィールドを有する、上記のL1(例えば、PDCCH)、L2、又はL3メッセージのうちの任意のメッセージであり得る。) イ 引用発明 (ア) 上記(2)ア(イ)によると、引用例において、WTRUはユーザー装置(UE)を含む。 そして、上記(2)ア(ア)及び(エ)によると、UEが割り当てられる複数のサービングセルのそれぞれは、1つのDLコンポーネントキャリア、及び、場合によっては1つのULコンポーネントキャリア(CC)から構成される。 してみると、上記(2)ア(オ)に記載された、UEに割り当てられた二次セル(SCell)をアクティブ化又は非アクティブ化することは、前記SCellを構成するコンポーネントキャリアをアクティブ化又は非アクティブ化することを意味する。 したがって、上記(2)ア(オ)段落0059によると、引用例には、「UEは、少なくとも一つの関連するSCellを構成するコンポーネントキャリアをアクティブ化又は非アクティブ化するための制御シグナリングを受信し、復号」するステップが記載されているといえる。 (イ) 上記(2)ア(オ)段落0060によると、引用例には、「制御シグナリングは、L1シグナリング方法を使用し、L1シグナリング方法は、SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用」することが記載されているといえる。 (ウ) 上記(2)ア(ウ)によると、「UEは、PDCCH上で、ダウンリンクリソース及びアップリンクリソースをスケジュールするために主に使用されるDCIメッセージを受信し、また、UEは、チャネル品質インジケータ/プリコーディング行列インデックス/ランク指標(CQI/PMI/RI)を送信」することが記載されているといえる。 以上を踏まえると、引用例には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「UEは、少なくとも一つの関連するSCellを構成するコンポーネントキャリアをアクティブ化又は非アクティブ化するための制御シグナリングを受信し、復号するステップを含み、 制御シグナリングは、L1シグナリング方法を使用し、L1シグナリング方法は、SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用し、 UEは、PDCCH上で、ダウンリンクリソース及びアップリンクリソースをスケジュールするために主に使用されるDCIメッセージを受信し、また、UEは、チャネル品質インジケータ/プリコーディング行列インデックス/ランク指標(CQI/PMI/RI)を送信する、 方法。」 (3) 周知例、及び周知技術 ア 本件の優先日以前に公知となった特開2013-51549号公報(平成25年3月14日公開)(以下、「周知例1」という。)には次の事項が記載されている。(下線は、当審にて付与。) 「【0004】 しかしながら、世界各国の電波利用状況を鑑みると、連続した広帯域の周波数範囲をLTE-A用として確保することは容易ではない。また、LTEとのバックワード・コンパチビリィティ(後方互換性)を可能な限り維持する必要もある。そこで、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation;CA)という無線通信技術の導入が検討されている。このキャリアアグリゲーションでは、LTEの最大送信帯域幅である20MHzに相当するキャリアを複数まとめて利用することで、最大送信帯域幅を100MHzまで拡張する。このような20MHzまでのキャリアは、コンポーネントキャリア(Component Career;CC)と称される。 【0005】 このようなキャリアアグリゲーションを用いることで、基地局と移動局(端末:User Equipment)との間で高速かつ大容量の通信を実現する。なお、このキャリアアグリゲーションについては、3GPP RAN1#53b会合にて合意された(非特許文献1の5.5 Carrier Aggregationなど参照)。現在、キャリアアグリゲーションに関して、シグナリング、チャネル配置、マッピングなどの詳細仕様について検討が進められている。 【0006】 キャリアアグリゲーションを利用した通信で使用されるコンポーネントキャリアは、通信開始時や再設定時に、基地局によって端末固有(UE specific)で割当てられる。 【0007】 キャリアアグリゲーションを利用した通信において、移動局と通信を行なうサービングセルとしては、1つのPCell(Primary Serving Cell)と、1つ以上のSCell(Secondary Serving Cell)との組合せからなる。PCellに対応するコンポーネントキャリアはPCC(Primary Component Carrier)と称され、SCellに対応するコンポーネントキャリアはSCC(Secondary Component Carrier)と称される(非特許文献1の7.5 Carrier Aggregationなど参照)。 【0008】 SCCは、状態値として、「configure状態」と「非configure状態」とを含む。さらに、configure状態は、「activate」と「deactivate」とを含む。 【0009】 キャリアアグリゲーションが有効化されていない場合には、PCell以外のすべてのセルは、非configure状態となっている。これに対して、キャリアアグリゲーションを有効化する場合には、SCellを追加することになるが、この追加当初のSCCは、deactivateなconfigure状態となっている。 【0010】 deactivateなSCCにおいては、すぐに通信を開始できるように、CQI(Channel Quality Indicator)などの無線品質が測定されるが、個別チャネルでの通信自体は行なわれない。基地局は、deactivateなSCellにおける無線品質についての移動局からの報告に基づいて、当該SCellの無線品質が良好になったと判断すると、当該SCellをactivateに変更する。すると、SCellにおける移動局での通信が開始される。」 イ 本件の優先日以前に公知となった特表2013-524672号公報(平成25年6月17日公表)(以下、「周知例2」という。)には次の事項が記載されている。(下線は、当審にて付与。) 「【背景技術】 【0002】 4G基盤の移動通信は、より高いデータ転送率を提供するために、隣り合う、あるいは、隣り合わない多数のコンポネントキャリア(Component Carrier 、以下、「CC」と称することとする)を一つの周波数バンドのように使用可能なキャリア集積方式を4Gの主な進化技術として採択している。 【0003】 同時に、多数のCCを介してデータを送受信するためには、用いられるCCの数に対応して線形的に、送受信機の構造が複雑になる。すなわち、キャリア集積のためのCCの数が増大するにつれて、送受信機の構造は一層複雑になる。このため、特定の 基地局(例えば、発展型ノードB;eNB)と端末との最大の同時送受信CCの数は、基地局で支援される最大の同時転送CCの数以内であり、端末の性能(キャパビリティー)に応じてそれぞれ異なるように設定される。より効率よいキャリア集積のためには、基地局が支援する全体のCCのうち端末好みのCCのみを適切に選択してデータ情報を転送する適応的なCC選択技法が必要である。これと同様に、制御情報を転送するにおいても好みのCCが存在するため、基地局が端末に制御情報を転送するための適応的なCC選択も併せて考慮さるべきである。 【0004】 通常の通信システムのデータ情報の転送のためには、チャンネル環境に適応的な変調及びコーディング方式と転送パワーを決める技法が適用される。このために、基地局が端末から全体の資源領域あるいはデータ転送領域のリンク品質の報告を受けている。このため、多数のCCを用いてデータを転送するためには、基地局が端末からCC別のリンク品質の報告を受けることが予想される。これにより、基地局が報告されるリンク品質情報を用いて端末にデータ情報の転送のためのCCを適応的に選択できるものと期待される。」 ウ 本件の優先日以前に利用可能となったCATT, CMCC, Detail of CC (de-)activation, 3GPP TSG RAN WG2 Meeting #69 R2-101056、2010年2月12日アップロード, URL http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/TSGR2_69/Docs/R2-101056.zip(以下、「周知例3」という。)には次の事項が記載されている。(下線は、当審にて付与。) 「Other than the data amount, another factor for eNB to determine the active CC is the radio link quality of each DL CCs. During the data transmission, eNB will monitor the downlink RL quality by some way, e.g. CQI or RRC measurement report. Based on this, eNB choose the CC in good RL quality to serve for the UE. This will also bring the benefit on the better resource usage efficiency and transmission quality for the network and UE. Case 2: the CC is (de-)activated based on the CC's radio link quality. Figure 4 is a sketch map as an example for the use case 2. The assumption is that eNB has configured DL CC1/2/3 to UE. Th1/ Th2 are the thresholds of data amount related to the activated CC number. The rule of CC activation/deactivation is as below: - If data amount =Th1, the active CC is CC1; - If data amount is larger, eNB choose to active CC2; - When eNB monitors the radio quality in CC2 is worst but the quality in CC3 is better, eNB change the active CC from CC2 to CC3. 」(3ページ15行~4ページ7行、当審訳: データ量以外に、eNBがアクティブCCを決定するための別の要因は、各DL CCの無線リンク品質である。データ送信の間、eNBは、例えばCQI又はRRC測定報告のような何らかの方法でダウンリンク無線リンク品質を監視する。これに基づいて、eNBは、UEにサーブする良好な無線リンク品質のCCを選択する。これはまた、ネットワークとUEのための、より良いリソース使用効率、及び伝送品質の点での利益をもたらす。 ケース2:CCは、CCの無線リンク品質に基づいて(非)アクティブ化される。 図4は、ユースケース2の例としてのスケッチマップである。eNBがUEに対してDL CC1/2/3を構成していると仮定する。Th1/Th2は、アクティブ化されたCC番号に関連するデータ量の閾値である。CCのアクティブ化/非アクティブ化のルールは次のとおりである。 - データ量<=Th1の場合、アクティブなCCはCC1である。 - データ量が大きい場合、eNBはアクティブCC2を選択する。 - eNBが、CC2では無線品質が最低だが、CC3の品質がより良いと監視する場合、eNBはCCをCC2からCC3に変更する。) エ 上記ウの「eNB」が「基地局」を意味し、また、上記アの「無線品質」、上記イの「リンク品質」、上記ウの「無線リンク品質」は、いずれも、基地局とUEとの間の無線チャネル品質を意味することは明らかであるから、上記ア~ウにより「UEから受信する無線チャネル品質に基づいて、基地局がコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を決定すること。」は周知技術と認める。 (4) 技術常識 LTE技術について解説した書籍であるErik Dahlman、Stefan Parkvall、Johan Skold、Per Beming著、服部 武、諸橋知雄、藤岡雅宣 監訳、「3G Evolutionのすべて -LTEモバイルブロード方式技術-」、丸善株式会社、平成21年12月25日発行には、以下の事項が記載されている。(下線は、当審で付した。また、著者の「Skold」の「o」は、表記上の理由で「¨」(ウムラウト)が省略されている。) そして、LTE技術について解説した書籍は3GPPの規格等に基づくものであるから、下記の事項はLTEにおける技術常識と認める。 ア 「16.4.7 物理下り制御チャネル(PDCCH)処理 さまざまなDCIフォーマットという形で,L1/L2制御信号の内容について述べてきたように,物理下り制御チャネル(PDCCH)におけるDCIメッセージの送信は記述することができる.下りリンク制御信号の処理を図16.22に示す.巡回冗長検査(CRC)が各DCIメッセージのペイロードに付加される.HSPAと同様に,着目する端末(端末群)の識別子,つまり,RNTIは巡回冗長検査(CRC)演算に含まれているが明示的には送られない.DCIメッセージの目的(ユニキャストデータ送信,電力制御コマンド,ランダムアクセス応答など)に応じて,異なるRNTIが使われ,通常のユニキャストデータ伝送には端末固有無線ネットワーク一時識別子(C-RTNI)が用いられる. DCIの受信では端末は割り当てられたRNTIのセットを用いてCRCを行う.もし,CRCのチェックが通れば,メッセージが正しく受信されたと宣言され,端末に伝えられる.よって,DCIメッセージを受信した端末の識別子は暗黙のうちにCRCに符号化され,明示的には送信されないことになる.これにより,端末の観点から,物理下りPDCCHで伝送する必要がある多くのビットを削減されることになり,CRCのチェックが通らない誤ったメッセージと他の端末あてのメッセージに区別されないことになる.」(389ページ10~26行)との記載により、「UEは、目的に応じて割り当てられたRNTIを用いて、受信したPDCCHに対してCRCを行い、CRCのチェックが通った場合、DCIメッセージが正しく受信されたと宣言されること。」は技術常識と認める。 イ 「これに対応するため,空間多重の場合において適切なアンテナプロセス決定に必要となる情報に加え,時間と周波数領域における瞬時のチャネル品質を反映する「チャネル状態通知」を移動端末は送信する.」(341ページ3~6行)、及び、「チャネル状態通知は,1つまたはいくつかの情報から成り立つ. ・「ランク指標」(RI) (中略) ・「プリコーディングマトリックス指標」(PMI) (中略) ・「チャネル品質情報」(CQI)」(526ページ19行~527ページ3行)との記載により、「移動端末が送信するCQI、PMI、及びRIを含むチャネル状態通知がチャネル品質を表す情報であること。」は技術常識と認める。 ウ 「なお,共通サーチ空間はシステム情報の伝送に主眼をおいて定義されたものであるが,個々の端末宛の情報を送るPDCCHの伝送にも用いることができる.」(398ページ2~4行)との記載により、「共通サーチ空間は個々の端末宛の情報を送るPDCCHの伝送にも用いることができること。」は技術常識と認める。 (5) 引用発明と本願補正発明との対比 ア 引用発明の「UE」は、本願補正発明の「ユーザ機器」に相当する。 また、引用発明のPDCCHは、基地局から送信されるダウンリンクの物理制御チャネルであるから、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含む点が特定されていないものの、本願補正発明の「物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)」「を含む物理制御チャネル」に対応する。 してみると、制御シグナリングは既存のDCIフォーマットを使用し、「UEは、PDCCH上で、ダウンリンクリソース及びアップリンクリソースをスケジュールするために主に使用されるDCIメッセージを受信」する引用発明の「UEは、少なくとも一つの関連するSCellを構成するコンポーネントキャリアをアクティブ化又は非アクティブ化するための制御シグナリングを受信し、復号するステップ」は、本願補正発明の「ユーザ機器が、基地局から送信されたとともに物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信するステップ」に対応するといえる。 イ 本願明細書の「【0003】 第3世代パートナーシッププロジェクト(The 3rd Generation Partnership Project,3GPP)で導入されたキャリアアグリゲーション(CA,Carrier Aggregation)技術では、ユーザ機器(User Equipment,UE)は、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier,CC)を同時に使用して、アップリンク及び/又はダウンリンクの通信を実行することができ、これにより、ネットワークの伝送レート及びサービスの品質を改善し、設定帯域幅を有意に増大させることなく一般ユーザのレートを保証し、一部のユーザにより高いスループットを提供することができる。 【0004】 キャリアアグリゲーションにおけるCCは、CCにおいて搬送される機能に従って、1次セル(Primary Cell,PCell)及び2次セル(Secondary Cell,SCell)に分類される。PCellは、1次周波数帯域で作動するセルであり、UEは、セルにおいて初期接続確立プロセスを実行する、又は接続再確立プロセスを開始し、セルは、セルハンドオーバプロセス中に1次セルとして示される。SCellは、2次周波数帯域で作動するセルであり、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)接続が確立されると、2次セルは、UEに余分の無線リソースを提供するように設定されることができる。CAが設定されない場合には、RRC接続状態のUEは、1つのサービングセル、すなわちPCellしか有していないが、CAが設定された場合には、サービングセルセットは、PCell及びSCellを含む。さらに、PCell及びSCellに対応するキャリアは、同じ基地局のキャリアであってもよいし、異なる基地局のキャリアであってもよい。例えば、PCell及びSCellに対応するキャリアは、マクロセル基地局のキャリアであってもよいし、急速に高まるトラフィック要件を満たすように従来のマクロ基地局セルラネットワークに基づいてマクロセルのホットスポット領域内に密に展開されたスモールセル(Small cell)基地局のキャリアであってもよい。PCell及びSCellに対応するキャリアが異なる基地局のキャリアであるときには、スモールセル基地局は、そのスモールセル基地局のキャリアのキャリア状況を、理想的なバックホール又は非理想的なバックホールによってマクロ基地局に対して示すことができる。」(下線は、当審にて付与。)との記載によると、本願補正発明のキャリアはキャリアアグリゲーションを行う際にPCell又はSCellに分類されるコンポーネントキャリアを意味することは明らかであるから、引用発明の「SCellを構成するコンポーネントキャリア」は、本願補正発明の「キャリア」に含まれる。 そして、引用発明の制御シグナリングが目的とする「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化」との事項は、当該制御シグナリングにより、SCellを構成するコンポーネントキャリアの状態を、アクティブ状態又は非アクティブ状態とすることを意味するから、引用発明の「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリング」、及び当該制御シグナリングを含むPDCCHは、アクティブ状態又は非アクティブ状態である、キャリアのキャリア状況を含む第1のキャリア情報を含むといえる。 したがって、引用発明は、「キャリア状況が、前記ユーザ機器のチャネル状態情報(CSI)に従って決定されるとともに、前記CSIが、少なくともチャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含む」と特定されていないものの、「前記ダウンリンク物理制御チャネルが、第1のキャリア情報を含み、前記第1のキャリア情報が、キャリアのキャリア状況を含み、前記キャリア状況が、アクティブ状態又は非アクティブ状態であり」といえる点で本願補正発明と共通する。 ウ 引用発明のUEが、受信した「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリング」に従って、アクティブ化されたコンポーネントキャリア上で通信を実行することは明らかであるから、引用発明は、本願補正発明と同様に、「前記ユーザ機器が、前記第1のキャリア情報に従って前記キャリア上で通信を実行するステップ」を含むといえる。 エ 上記イのとおり引用発明の制御シグナリング、及び当該制御シグナリングを含むPDCCHは第1のキャリア情報を含むから、上記アで対比した引用発明の「UEは、・・・制御シグナリングを受信し、復号するステップ」は、本願補正発明の「ユーザ機器が基地局から送信されたとともに第1のキャリア情報を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信する前記ステップ」といえる。 オ 引用発明の「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))」は、本願補正発明の「キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)」と対応する。 また、LTEにおいて「UEは、目的に応じて割り当てられたRNTIを用いて、受信したPDCCHに対してCRCを行い、CRCのチェックが通った場合、DCIメッセージが正しく受信されたと宣言されること。」は上記(4)アのとおり技術常識であり、また、その際、UEは、CRCのチェックが通った場合、すなわちCRCをスクランブル解除し得た場合に、当該UE宛てのDCIメッセージを搬送するPDCCHを識別することは明らかな事項である。 そして、LTEに定められたRNTI、PDCCH、DCI、CQI/PMI/RIとの技術事項を含む引用発明はLTEに基づくものといえるから、制御シグナリングとして「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用」する引用発明の「UEは、・・・制御シグナリングを受信し、復号するステップ」は、本願補正発明と同様に「前記ユーザ機器が、キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を使用して前記ダウンリンク物理制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)をスクランブル解除して、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するステップ」を含むといえる。 カ 引用発明の「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用」する制御シグナリングは、ダウンリンク制御情報(DCI)といえ、また、上記イのとおり第1のキャリア情報を含む。 そして、上記オの技術常識に関する記載によれば、UEが、CRCをスクランブル解除し、識別したPDCCHによって搬送されるDCIメッセージを取得することも明らかな事項であるから、制御シグナリングとして「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))を使用してスクランブルされた既存のDCIフォーマットを使用」する引用発明の「UEは、・・・制御シグナリングを受信し、復号するステップ」は、本願補正発明と同様に「前記ユーザ機器が、前記識別したダウンリンク物理制御チャネルによって搬送されるダウンリンク制御情報を取得するステップであり、前記ダウンリンク制御情報が前記第1のキャリア情報を含むステップ」を含むといえる。 キ 引用発明の「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))」は、「前記基地局によって前記ユーザ機器用に設定されたRNTIである」と特定されていないものの、上記オのとおり、本願補正発明の「前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するために使用される」RNTIである「キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)」と対応する。 ク 上記イのとおり、引用発明のUEが受信する「SCellを構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリング」は、キャリア状況を含む第1のキャリア情報を含み、UEにキャリア状況の指示を行っているといえるから、引用発明は「キャリア状況指示方法」といえる点で本願補正発明と一致する。 以上を踏まえると、本願補正発明と引用発明とは以下の点で一致し、また、相違している。 (一致点) 「 ユーザ機器が、基地局から送信されたとともに物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信するステップであり、前記ダウンリンク物理制御チャネルが、第1のキャリア情報を含み、前記第1のキャリア情報が、キャリアのキャリア状況を含み、前記キャリア状況が、アクティブ状態又は非アクティブ状態であるステップと、 前記ユーザ機器が、前記第1のキャリア情報に従って前記キャリア上で通信を実行するステップとを含み、 ユーザ機器が基地局から送信されたとともに第1のキャリア情報を含むダウンリンク物理制御チャネルを受信する前記ステップが、 前記ユーザ機器が、キャリアアクティブ化無線ネットワーク一時識別子(RNTI)を使用して前記ダウンリンク物理制御チャネルの巡回冗長検査(CRC)をスクランブル解除して、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するステップと、 前記ユーザ機器が、前記識別したダウンリンク物理制御チャネルによって搬送されるダウンリンク制御情報を取得するステップであり、前記ダウンリンク制御情報が前記第1のキャリア情報を含むステップとを含み、 前記キャリアアクティブ化RNTIが、前記第1のキャリア情報を搬送する前記ダウンリンク物理制御チャネルを識別するために使用されるRNTIである、キャリア状況指示方法。」 (相違点1) 上記アのとおり、一致点である「ダウンリンク物理制御チャネル」が、本願補正発明は「物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含む」のに対し、引用発明は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のみを含む点。 (相違点2) 上記イのとおり、一致点である「キャリア状況」が、本願補正発明では、「前記ユーザ機器のチャネル状態情報(CSI)に従って決定されるとともに、前記CSIが、少なくともチャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含む」のに対し、引用発明では、UEがCQI/PMI/RIを送信しているものの、キャリア状況が、どのように決定されるものなのか特定されていない点。 (相違点3) 上記キのとおり、一致点であるキャリアアクティブ化RNTIが、本願補正発明では「前記基地局によって前記ユーザ機器用に設定されたRNTI」であるのに対し、引用発明では、何により設定されるのか特定されていない点。 (6) 判断 ア 相違点1について 本願補正発明のダウンリンク物理制御チャネルが含む「物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)」は、「又は」で接続された択一的な発明特定事項であり、本願補正発明は、ダウンリンク物理制御チャネルとして、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含まないものを包含するから、相違点1は実質的な相違とはいえない。 イ 相違点2について 上記(4)イのとおり、引用発明のUEが送信するCQI、PMI、及びRIを含むチャネル状態通知がチャネル品質を表す情報であることは技術常識といえ、また、CQI、PMI、及びRIを含むUEからの報告をチャネル状態情報(CSI)と呼称することは、LTEの規格(3GPP TS36.213V11.0.0(2012-09)48~75ページ「7.2 UE procedure for reporting Channel State Information(CSI))に定められた事項である。 加えて、上記(3)エのとおり、「UEから受信するチャネル品質に基づいて、基地局がコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を決定すること。」は周知技術であるから、引用発明において、UEが送信するチャネル品質である、チャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含むチャネル状態情報(CSI)に基づいてキャリアのアクティブ化/非アクティブ化すなわち「キャリア状況」を決定することは、当業者が容易に想到し得る事項といえる。 ウ 相違点3について RNTIが目的に応じて割り当てられるものであることは、上記(4)アのとおり技術常識であるから、引用発明の「SCellが構成するコンポーネントキャリアのアクティブ化/非アクティブ化を目的とする制御シグナリングを示す特別なRNTI(キャリアアグリゲーション無線ネットワーク一時識別子(CA-RNTI))」を、基地局により設定しUEにシグナリングするか、又は、UEにより設定し基地局にシグナリングするかは、当業者が適宜選択し得る事項といえる。 よって、本願補正発明は、引用例に記載された発明、周知技術、及び技術常識に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 3 結論 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 4 平成30年4月4日に提出された上申書に記載された補正案について 本件補正については、上記2及び3のとおりであるが、更に進め、平成30年4月4日に提出された上申書に記載された補正案についても検討する。 補正案の請求項5に係る発明は、本願補正発明に「前記ダウンリンク物理制御チャネルが、共通の探索空間を通して伝送される」との限定事項が付加されたものである。 しかしながら、上記2(4)ウのとおり、「共通サーチ空間は、個々の端末宛の情報を送るPDCCHの伝送にも用いることができること。」は技術常識であるから、補正案の請求項5の「前記ダウンリンク物理制御チャネルが、共通の探索空間を通して伝送される」との限定についても、当業者が適宜なし得る事項といえる。 したがって、補正案の請求項5に係る発明も本願補正発明と同様に引用例に記載された発明、周知技術、及び技術常識に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第3 本願発明について 1 本願発明 平成29年11月13日にされた手続補正は上記のとおり却下されたので、本願発明は、上記第2 1の「本願発明」のとおりのものと認める。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、 「2.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。」であるところ、請求項6に対して引用例1が引用されている。 原査定の拒絶の理由で引用された引用例、その記載事項、引用発明、及び、周知技術、技術常識は、前記第2 2(2)~(4)に記載したとおりである。 3 対比・判断 本願発明は、本願補正発明のユーザ機器が受信する、基地局から送信されたダウンリンク物理制御チャネルについての「物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(E-PDCCH)を含む」との限定事項、及び、本願補正発明のダウンリンク物理制御チャネルが含む第1のキャリア情報が更に含むキャリアのキャリア状況についての「当該ユーザ機器のチャネル状態情報(CSI)に従って決定されるとともに、前記CSIが、少なくともチャネル品質指標(CQI)、プリコード化マトリクス指標(PMI)、及びランク指示(RI)を含む」との限定事項を省いたものである。 そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、更に他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記第2で判断したとおり、引用例に記載された引用発明、周知技術、及び技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例に記載された引用発明、周知技術、及び技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-016826

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