特許拒絶査定不服審判
2017-011309
液体分散手段を備えるシングルサーブカプセル
- 審判番号
- 2017-011309
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-516130
- 請求日
- 2017年07月28日
- 審決日
- 2018年09月19日
- 公報発行日
- 2019年03月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ケイ‐フィー システム ゲーエムベーハー
- 【請求人代理人】津野 孝
- 審判長/審判官
- 審判長 田村 嘉章
- 審判官 藤原 直欣
- 審判官 井上 哲男
- 分類
- P18 .121-Z (A47J)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016-516130号「液体分散手段を備えるシングルサーブカプセル」拒絶査定不服審判事件〔2014年12月4日国際公開、WO2014/191413、平成28年9月1日国内公表、特表2016-525911号〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2014年(平成26年)5月27日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2013年5月29日(DE)ドイツ連邦共和国 2013年12月12日(DE)ドイツ連邦共和国 2014年1月22日(DE)ドイツ連邦共和国)を国際出願日とする特許出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
平成27年12月 2日 :手続補正書
平成28年 9月30日付け:拒絶理由通知
平成28年12月26日 :意見書及び手続補正書
平成29年 3月28日付け:拒絶査定
平成29年 7月28日 :審判請求
第2 本願発明
本願の請求項に係る発明は、平成28年12月26日の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
カプセル本体(3)のカプセル壁部(9)とカプセル基底部(5)とで画定する内部空間(10)に該内部空間(10)内に導入した液体で溶解および/または抽出される飲料/食料素材(11)が提供され、前記内部空間(10)における液体供給(7)の下流の断面にわたり前記液体供給(7)を少なくとも部分的に分散させる液体分散手段(6)が設けられるシングルサーブカプセル(1)において、
前記液体分散手段(6)の外周上に包囲的に有するシール(24)が、前記カプセル本体(3)に挿入されると弾性的に変形し、その結果、前記カプセル本体(3)のカプセル壁部(9)の方向に圧縮応力が付与される柔軟なシーリングリップとして構成され、
前記液体分散手段(6)が、前記液体が流入すると前記飲料/飲料素材(11)の方向に変位することを特徴とするシングルサーブカプセル(1)。」
なお、請求項1には、「飲料/食料素材(11)」及び「前記飲料/飲料素材(11)」の記載が混在しているが、「飲料/飲料」は「飲料/食料」の誤記と認める。
第3 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献の記載
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された欧州特許出願公開第2284102号明細書(以下「引用文献」という。)には、以下の事項が記載されている。
「
」
(当審訳)
「[0001] 本発明は複数の飲料用ポーション(例えば1杯または2杯のコーヒー)を淹れるためにカプセル型ポーションを利用するために決定されるコーヒーメーカに適しているカプセル型ポーションと、コーヒーメーカおよびそのカプセル型ポーションを備えるシステムに関する。」
「
」
(当審訳)
「[0005] 本発明の目的は、既知のカプセル型ポーションを改善し、さらにカプセル型ポーション内の飲料用物質をカプセル型ポーションで淹れる前に圧縮することを基本的に可能にすることを提供することである。」
「
」
(当審訳)
「[0007] 本発明に従うカプセル型ポーションは、カプセルカバーおよびカプセル底部を有し、納入状態において全側面が閉じられていて、粒子形状で水により抽出可能である飲料用物質を含んでいる。カプセルカバーと飲料用物質の間には、水透過開口が提供されている分離装置(10)が配置されている。分離装置はその中央領域を加圧することにより淹れる状態に変形され、その場合に分離装置の中央領域は納入状態よりもカプセルカバーまでのより大きな距離を有する(カプセルカバーはこの形状を定義するために変形していないものとして想定される)。
[0008] 飲料用物質が分離装置の下まで満たされる場合、淹れるプロセスが開始される前に飲料用物質は圧縮される。さらに淹れる状態に移行する場合、分離装置はその中央領域を加圧することによってカプセルカバーから変形される。カプセル型ポーション内にある飲料用物質は分離装置と接触することにより加圧される。納入状態で飲料用物質が分離装置下で過密であるほど、これはより強く発生する。飲料用物質としてエスプレッソ用の挽いたコーヒーを利用する場合、この効果は特に有益である。さらにエスプレッソの場合、コーヒー粉末の優れた加圧が重要であり、それによってカプセル型ポーションで淹れるプロセスにおいて高圧を構成することができ、エスプレッソに典型的なクリーム層が形成され、コーヒー粉末は最適に抽出される。カプセル型ポーションは特に搬送する場合に揺れおよび振動を受け、カプセル型ポーション内でコーヒー粉末がほぐされることがあるため、淹れるプロセスの直前にまず加圧する必要がある。
[0009] コーヒーメーカおよびそのカプセル型ポーションを備えるシステムの場合、コーヒーメーカはカプセルカバーおよびカプセル底部を備えるカプセル型ポーションを用いて熱い飲み物を作るために設置され、水加圧装置と、カプセル型ポーションホルダと、コントローラと、を有する。カプセル型ポーションには、第1および第2突き刺し手段が割り当てられており、それらはそれぞれ中央針として形成され、互いに関して移動可能であり、カプセル型ポーションをカプセル型ポーションホルダに設置する場合、あるいはその後にカプセルカバーまたはカプセル底部を突き進むように設置されている。そのため、熱水はカプセルカバーを通じてカプセル型ポーションの内部空間に達し、飲料はカプセル底部を通じてカプセル型ポーションから出ることができる。第1突き刺し手段は、カプセルカバーを突き通した後に分離装置を淹れる状態に変形するために必要な加圧を分離装置なしで行うように設置されている。
[0010] カプセル型ポーション内の飲料用物質は特に高い程度で圧縮され、その場合に分離装置はカプセル型ポーションが納入状態でカプセルカバーにアーチ形状となっており、その中央領域を加圧することにより淹れる状態に変形し、分離装置はカプセルカバーから離れてアーチ形状となる。さらにこの場合、飲料用物質の相対体積変化は特に大きいため、分離装置はその変形により比較的長い経路を進む。
[0011] 本発明に従うカプセル型ポーションは、飲料用物質を淹れるプロセスの前に圧縮することができるということはオプションであり、必ずしも必要ではない。そのため、飲料用物質は分離装置下で密になるまで充填する必要はない。さらに分離装置の構成としては、分離装置の変形が飲料用物質の圧縮を引き起こさないことが考えられる。例えば分離装置はカプセル型ポーションが納入状態である場合にさらに基本的に平らな基本形状を有し、カプセルカバーにアーチ形状になっていなくてもよい。しかしながら両方の場合において、コーヒーメーカの突き刺し針を収容することができる円錐状のくぼみは前記既知のカプセル型ポーションの場合のように提供されているのではなく、コーヒーメーカの突き刺し手段(例えば突き刺し針)がカプセルカバーを突き刺した後に分離装置に押して、それによって突き刺し手段がカプセルカバーと淹れる状態に変形した分離装置の間の中間空間において収容される程度に強く変形する。その場合には分離装置は突き抜けない。分離装置は若干損傷を受けるがひどくないため、淹れる水の大部分は直接、飲料用物質に導かれ、分離装置はその機能を失う。」
「
」
(当審訳)
「[0012] 第1突き刺し手段が分離装置を突き抜けることを回避するために、例えば分離装置の中央領域が強化されることが考えられる。さらに、分離装置が高弾性膜を有することも考えられ、それは分離装置の中央領域に適用するものとして形成され、および/またはシリコーン材料により構成され、第1突き刺し手段の作用下でたわむが、破られることはない。
[0013] 好ましい実施形態において、分離装置は輪郭が提供されている外周縁領域を有し、輪郭は特に外周縁領域全体を取り囲んで伸びている。輪郭は例えばU形状に形成された部分を有してよい。分離装置の外周縁領域には取り囲んで、カプセルカバーに突出している強化リブを提供してよい。分離装置のそのような縁の輪郭は分離装置の十分な安定性に有効であり、さらに変形中には自身で変形してたわむため、分離装置の変形は幾何学的に望ましい方法で大きな力を加えることなく実現される。
[0014] 特に分離装置の外周縁領域は、カプセル型ポーションの側壁に形成されている段に当接している。したがって分離装置は確実に段によって支持されている。さらにカプセル型ポーションは簡単な方法で取り付けることができ、分離装置は飲料用物質を充填した後で段に配置され、カプセルカバーは密閉して取り付けられる。
[0015] 分離装置を、淹れる状態で発生した熱作用に従って淹れる状態で取った形にとどまるように適用することができる。これは例えば、分離装置が熱可塑性プラスチックで作られている場合であり、それは熱い淹れる水の影響により非常に柔らかくなるため、分離装置の機械的変形により発生した材料の応力をなくす。前記分離装置を備えるカプセル型ポーションが淹れるプロセスの後にコーヒーメーカから取り出される場合、分離装置はその開始状態に戻らず、その場合には例えば残りの液体はカプセルカバーの針穴を通じてカプセル型ポーションから排出される。」
「
」
(当審訳)
「[0020] 図1のカプセル型ポーション1は取り囲んでいる側壁3に移行するカプセル底部2を有する。本実施例においてカプセル型ポーション1は円形断面を有する。側壁3の上部領域において段4が提供されている。側壁3から上端において外向きに突出して取り囲んでいるフランジ5がある。これらの部分は本実施例において、例えば匂いを密閉する膜状ラミネートの深絞りか、あるいは射出成型として一体で形成されている。
[0021] フランジ5には、本実施例においてはアルミニウム箔からなるカプセルデッキ6が密閉されている。
[0022] 図において複数の参照番号が与えられていない、基本的にカプセル底部2に対して平行に伸びている線が描かれている。これらの線は下記で説明する分離装置における側壁3の段または類似のもの、あるいは輪郭線を示し、各図の断面においてあるわけではない。断面は全ての場合においてカプセル型ポーションの中央長軸を通って伸びている。
[0023] カプセル型ポーション1の内部空間は、水で抽出される飲料用物質、例えばエスプレッソ、カフェ・クレマまたはフィルターコーヒー用の挽いたコーヒーで満たされている。
[0024] カプセル型ポーション1を利用できるコーヒーメーカは、WO 2006/053635 A1で記述されているコーヒーメーカのように構成されてよい。この明細書の内容において、本出願の開示を補足するために明確に示す。コーヒーメーカは図1(b)が示すように、淹れる水の出口8を備える中央上部突き刺し針7(第1突き刺し手段)と、中央下部突き刺し針8(第2突き刺し手段)と、を備える。図ではコーヒーメーカにおいて上部突き刺し針7および下部突き刺し針8のみが示されているので、コーヒーメーカの残りの部分は、カプセル型ポーションおよびその分離装置を理解するためには不必要である。突き刺し針7は図に示されている中央の淹れる水の出口以外にさらに、開口、例えば図示されていないが2つの側面開口を有し、それらは同様に淹れる水の出口として有効である。側面開口のみの実施形態も同様に考えられる。
[0025] コーヒーメーカは本実施例において分かれた部分であるカプセル型ポーションホルダを有している。カプセル型ポーション1をカプセル型ポーションホルダに配置した後で、カプセル型ポーションホルダをコーヒーメーカに押し込んでロックする。ロックプロセスによりカプセル型ポーションホルダはカプセル型ポーション1とともに持ち上がるので、上部突き刺し針7はカプセルカバー7を突き抜ける。同様に(あるいは淹れるプロセスの始めにカプセル型ポーション1の内を加圧する場合も)カプセル底部2と下部突き刺し針9との間の相対移動が行われ、下部突き刺し針9がカプセル底部2を突き抜けることになる。図1(b)(同様に図2(b)、図3(b)および図4(b))はその状態を示している。」
「
」
(当審訳)
「[0026] 図1に示されているカプセル型ポーション1の実施形態において、側壁3の段4に分離装置10が当接している。本実施例において分離装置10は射出成型により一体で形成されている。
[0027] 分離装置10は中央領域12と、そこに接続されているリング形状の移行領域14と、取り囲まれて輪郭が提供されている外周縁領域16と、を含んでいる。移行領域14およびさらに中央領域12の外部区間には、図に示されていないが水透過開口が提供されている。図1(c)に示されているように、上部突き刺し針7に対向して配置されている中央領域12の中心はそれに対して強化されており、水透過開口を含んでいない。
[0028] 外周縁領域16の輪郭は、段4で当接しているU形状に成形された断面を備える取り囲んだ部分を有し、放射方向で内側に向かって上に突出して取り囲んでいる強化リブ19に移行する。
[0029] 図1(a)が示すように、カプセル型ポーション1の納入状態において、分離装置10はカプセルカバー6にアーチ形状となっている。その場合に基本的に平面の中央領域12はカプセルカバー6に当接している。図1の実施例において、カプセル型ポーション1は分離装置10下で密になったエスプレッソ用フィルターコーヒーを含んでいる。
[0030] カプセル型ポーション1が図示される方法でコーヒーメーカに配置される場合、上部突き刺し針7はカプセルカバー6を突き抜けて引き続き移動し、さらにカプセル型ポーション1の内部に突き抜ける場合、分離装置10の中央領域12は下に、図1(b)で示される淹れる状態に達する。分離装置10の中心は強化されているので、その場合に分離装置10は破壊されない。移行領域14は分離装置10の中央領域14よりも薄い壁であり、図1(b)に従う淹れる状態を実現するためにたわむことができる。これは放射方向において柔軟である外周縁領域16の輪郭により支持され、特に図1(a)(納入状態)に従う上向きにアーチ形状になっている状態から、図1(b)(淹れる状態)に従う下向きにアーチ形状になっている状態への分離装置10の移行を容易にする。
[0031] 飲料用物質のために利用する容積は、納入状態から淹れる状態に移行する場合に小さくなるため、飲料用物質を圧縮することができる。この効果は、飲料用物質がカプセル型ポーション1の納入状態において分離装置10に密になっているほど、強く発生する。」
「
」
(当審訳)
「[0034] 別の実施形態において、篩装置は分離装置10(または図2から4に記載されていることに基づいてさらなる実施形態の分離装置のように)同様に形成してよい。
[0035] 再度要約すると、淹れるプロセスは図1(b)に従ってカプセル型ポーション1が淹れる状態に達した後に、淹れる水は上部突き刺し針7を通じて(またはさらにその外側を経て上部突き刺し針7により形成されたカプセルカバー6内の開口を通じて)カプセルカバー6と分離装置10の間の中間空間に達し、そこから分離装置における水透過開口を通じて分離装置10下の飲料用物質に達する。その場合に中央領域12は上部突き刺し針7に対する栓として作用しないので、図1(c)が示すように、その先端領域は若干非対称に形成されている。コーヒーメーカにより発生した圧力下で飲料用物質は抽出され、淹れた飲料は図に示されていない篩装置を通じて下部突き刺し針9に達し、そこから淹れた飲料を受けるための容器に達する。」
「
」
「
」
(当審訳)
「[0042] 図4に示されているカプセル型ポーション1”’は、図4(a)に従う納入状態において同様にほぼ平らに形成されている分離装置40を含んでいる。その中央には、中央領域42に形成されている開口41がある。開口41は、本実施例においてはシリコーンゴム製の高弾性膜43により密閉されている。中央領域42に放射方向において大きく変形可能である移行領域44が接続されている。取り囲んで入り外周縁領域46はさらに外側のU形状に形成された部分48および内側の薄く形成された強化リブ49を備える輪郭を含んでいる。
[0043] 上部突き刺し針7がカプセル型ポーション1”’のカプセルカバーを通じて導かれた場合、それは開口41の縁に当接され、分離装置40の中央領域42と下向きに移動する。さらに上部突き刺し針7の前領域は膜43を下向きに寄せるが、その材料特性に対して膜43を突き抜けない。
[0044] 圧力下で淹れる水が上部突き刺し針7により促進される場合、図4(c)が示すように淹れる水は膜43をさらに下向きに移動する。そのため、上部突き刺し針7の淹れる水の出口8は開放され、淹れる水は妨げられることなく分離装置40の水透過開口を通じてカプセル型ポーション1”’の内部に流れることができる。上部突き刺し針7が1つ以上の側面の水を淹れる出口を有する場合、構成はさらに機能的になり、その場合に中央の水を淹れる出口8は膜43により密閉される。」
「
」
「
」
(当審訳)
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 納入状態において全側面が閉じられており、粒子形状で水により抽出可能である飲料用物質を含んでいるカプセルカバー(6)およびカプセル底部(6)であり、カプセルカバー(6)と飲料用物質の間に水透過開口が提供されている分離装置(10; 20; 30; 40)が配置されているものを備えるものであり、
分離装置(10; 20; 30; 40)はその中央領域(12; 22; 32; 42)を加圧することにより淹れる状態で変形可能であり、分離装置(10; 20; 30; 40)の中央領域(12; 22; 32; 42)は納入状態よりもカプセルカバー(6)までのより大きな距離を有することを特徴とするカプセル型ポーション。
【請求項2】 分離装置(10)はカプセル型ポーション(1)の納入状態において、カプセルカバー(6)にアーチ形状となっており、中央領域(12)を加圧することにより淹れる状態に変形可能であり、分離装置(10)はカプセルカバー(6)から離れてアーチ形状となることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型ポーション。
【請求項3】 分離装置(20; 30; 40)はカプセル型ポーション(1’; 1”; 1”’)の納入状態において基本的に平らな基本形状を有することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型ポーション。
【請求項4】 分離装置(10; 20)の中央領域(12; 22)は強化されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。
【請求項5】 分離装置(40)は、特に分離装置(40)の中央領域(42)に適用されるものとして形成されており、特にシリコーンで構成されている高弾性膜(43)を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。
【請求項6】 分離装置(10; 20; 30; 40)は輪郭が提供されている外周縁領域(16; 26; 36; 46)を有し、外径は特に外周縁領域(16; 26; 36; 46)を取り囲んで伸びていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。
【請求項7】 輪郭はU形状で形成されている部分(18; 28; 38; 48)を有することを特徴とする請求項6に記載のカプセル型ポーション。
【請求項8】 分離装置(10; 20; 30; 40)の外周縁領域(16; 26; 36; 46)は取り囲んでカプセルカバー(6)に突出している強化リブ(19; 29; 39; 49)を有することを特徴とする請求項6または7に記載のカプセル型ポーション。
【請求項9】 分離装置(10; 20; 30; 40)の外周縁領域(16; 26; 36; 46)は、カプセル型ポーション(1; 1’; 1”;1”’)の側壁(3)に形成されている段(4)に当接していることを特徴とする請求項6から8のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。
【請求項10】 分離装置(10; 20; 30)は、淹れる状態において発生した熱作用に従って淹れる状態で取った形にとどまるように適用されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。
【請求項11】 飲料用物質は分離装置(10; 20; 30; 40)の下まで充填されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載のカプセル型ポーション。」
2 引用発明
(1)引用発明1(図1に示された実施例に係る発明)
上記記載の特に[0013]、[0014]、[0020]ないし[0024]及び[0026]ないし[0031]並びに図1に示された内容から、引用文献には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されている。
「本体の側壁3とカプセル底部2とで画定する内部空間に該内部空間内に導入した水で抽出される飲料用物質が提供され、中央領域12とリング形状のたわむことのできる移行領域14と取り囲んで輪郭を提供する外周縁領域16とを含み、移行領域14及び中央領域12の外部区間に水透過開口を備える分離装置10が設けられるカプセル型ポーション1において、
分離装置10の輪郭を提供する外周縁領域16は側壁3に形成されている段4に当接して支持され、外周縁領域16は放射方向において柔軟であり、
分離装置10は、上部突き刺し針で中央領域12を加圧することにより淹れる状態である飲料用物質の方向に変形可能であるカプセル型ポーション1。」
(2)引用発明2(図4に示された実施例に係る発明)
上記記載の特に段落[0042]ないし[0044]並びに図4に示された内容から、引用文献には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されている。
「本体の側壁3とカプセル底部2とで画定する内部空間に該内部空間内に導入した水で抽出される飲料用物質が提供され、中央領域42と、中央領域42に接続される放射方向において大きく変形可能である移行領域44と、取り囲んで輪郭を提供する外周縁領域46とを含む分離装置40が設けられるカプセル型ポーション1”’において、
分離装置40は、中央領域42に開口41並びに開口41を密閉する高弾性膜43を備え、上部突き刺し針7が開口41の縁に当接され分離装置40の中央領域42と下向きに移動し、さらに上部突き刺し針7の前領域は高弾性膜43を下向きに寄せ、圧力下で淹れる水が上部突き刺し針7により促進される場合、淹れる水は膜43をさらに下向きに移動し上部突き刺し針7の淹れる水の出口8は開放され、淹れる水は妨げられることなく分離装置40の水透過開口を通じて内部に流れ、
分離装置40の輪郭を提供する外周縁領域46は、側壁3に形成されている段4に当接して支持されるカプセル型ポーション1”’。」
第4 対比・判断
1 引用発明1について
(1)対比
ア 本願発明と引用発明1を対比すると、以下のとおりとなる。
引用発明1の「本体」、「側壁3」、「カプセル底部2」、「内部空間」、「水」及び「抽出される飲料用物質」は、その技術的意義からみて、本願発明の「カプセル本体(3)」、「カプセル壁部(9)」、「カプセル基底部(5)」、「内部空間(10)」、「液体」及び「溶解および/または抽出される飲料/食料素材(11)」に相当する。
引用発明1の「カプセル型ポーション1」は、引用文献の記載を参照すると「[0001] 本発明は複数の飲料用ポーション(例えば1杯または2杯のコーヒー)を淹れるためにカプセル型ポーションを利用するために決定されるコーヒーメーカに適しているカプセル型ポーション」であるから、本願発明の「シングルサーブカプセル(1)」に相当する。
引用発明1の「中央領域12とリング形状のたわむことのできる移行領域14と取り囲んで輪郭を提供する外周縁領域16とを含み、移行領域14及び中央領域12の外部区間に水透過開口を備える分離装置10」は、供給される水が略鉛直方向の流れであったものが、中央領域により略水平且つ放射状の水の流れ、すなわち中央領域12に供給された水の流れ方向に対する断面方向の流れとなり、その後、水は水透過開口を通じて分離装置10下の飲料用物質に達するものであるから、本願発明の「前記内部空間(10)における液体供給(7)の下流の断面にわたり前記液体供給(7)を少なくとも部分的に分散させる液体分散手段(6)」に相当する。
イ 本願発明と引用発明1は、以下の構成において一致する。
「カプセル本体のカプセル壁部とカプセル基底部とで画定する内部空間に該内部空間内に導入した液体で溶解および/または抽出される飲料/食料素材が提供され、前記内部空間における液体供給の下流の断面にわたり前記液体供給を少なくとも部分的に分散させる液体分散手段が設けられるシングルサーブカプセル」
ウ 本願発明と引用発明1は、以下の点で相違する。
(ア)相違点1
本願発明は、「液体分散手段(6)の外周上に包囲的に有するシール(24)が、前記カプセル本体(3)に挿入されると弾性的に変形し、その結果、前記カプセル本体(3)のカプセル壁部(9)の方向に圧縮応力が付与される柔軟なシーリングリップとして構成され」るのに対して、引用発明1は、「分離装置10の輪郭を提供する外周縁領域16は側壁3に形成されている段4に当接して支持され、外周縁領域16は放射方向において柔軟」である点。
(イ)相違点2
本願発明は、「液体分散手段(6)が、前記液体が流入すると前記飲料/飲料(審決注:「飲料/食料」の誤記)素材(11)の方向に変位する」ものであるのに対して、引用発明1は、「分離装置10は、上部突き刺し針で中央領域12を加圧することにより淹れる状態である飲料用物質の方向に変形可能」であり、水が供給される分離装置10が、水が流入すると飲料用物質の方向に変位するものであるかについて不明である点。
(2)判断
ア 相違点1について
(ア)請求人の主張について
請求人は、審判請求書の「[2]本願発明と引用文献に記載された発明との対比検討」において、「引用文献1に記載された分配手段10の周縁領域16は、図1などに示すようにカプセルへ挿入させる際に弾性変形させないように周方向の補強ビード19を備えたものであって、本願発明1の10図に示すようにカプセルへ挿入させる際に弾性変形させるものではない。」と主張する。
そこで、引用発明1の分離装置10の外周縁領域16について以下検討する。
引用文献には、「[0026]・・・本実施例において分離装置10は射出成型により一体で形成されている。」と記載されており、射出成型はプラスチック等の樹脂を用いる成型手段であるところ、引用発明1の分離装置10はその全体がプラスチック等の樹脂により一体形成されるものであることが理解できる。
他方、引用文献には、強化リブ19の配置について「[0028] 外周縁領域16の輪郭は、段4で当接しているU形状に成形された断面を備える取り囲んだ部分を有し、放射方向で内側に向かって上に突出して取り囲んでいる強化リブ19に移行する。」と記載され、該記載の後の説明として「移行領域14は分離装置10の中央領域14よりも薄い壁であり、図1(b)に従う淹れる状態を実現するためにたわむことができる。これは放射方向において柔軟である外周縁領域16の輪郭により支持され、特に図1(a)(納入状態)に従う上向きにアーチ形状になっている状態から、図1(b)(淹れる状態)に従う下向きにアーチ形状になっている状態への分離装置10の移行を容易にする。」(審決注:下線は当審にて記載。)と記載されているから、引用文献の図1に示された分離装置10の外周縁領域16は、強化リブ19を備えるとしても放射方向に柔軟なものである。
以上から、分離装置10は射出成型によりプラスチック等の樹脂により一体形成されるものであり、分離装置10の移行領域14のたわむ態様から考慮して、分離装置10を構成する樹脂は弾性変形可能な樹脂であることが理解でき、放射方向において柔軟である外周縁領域16が弾性変形可能なものであることは自明である。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(イ)容易想到性について
上記(ア)で述べたとおり、引用発明1の分離装置10の外周縁領域16は、柔軟且つ弾性変形可能である。
そして、引用発明1の分離装置10の外周縁領域16における本体側壁3の段4への当接支持について、引用文献を参照すると、「[0014] 特に分離装置の外周縁領域は、カプセル型ポーションの側壁に形成されている段に当接している。したがって分離装置は確実に段によって支持されている。さらにカプセル型ポーションは簡単な方法で取り付けることができ、分離装置は飲料用物質を充填した後で段に配置され、カプセルカバーは密閉して取り付けられる。」と記載されており、さらに同実施例に係る図1に示された段4及び外周縁領域16の当接支持に係る配置関係を参照すると、引用文献における飲料用物質を充填した後の分離装置の本体への当接支持とは、カプセル型ポーション本体上方から本体下方への移動となる分離装置の挿入取り付けとなることが理解できる。
他方、引用発明1の課題に係る「[0005] 本発明の目的は、・・・飲料用物質をカプセル型ポーションで淹れる前に圧縮することを基本的に可能にすることを提供することである。」という記載に基づけば、引用発明1の分離装置10の外周縁領域16における本体側壁3の段4への当接支持は、飲料用物質を分離装置の下部に確実に保持し且つ飲料用物質の漏れを防止する必要があるといえる。
そうすると、飲料用物質の漏れの発生しない確実な当接支持とするために、柔軟且つ弾性変形可能な外周縁領域について、挿入により弾性的に変形させた結果、本体の壁部方向に圧縮応力を付与することは当業者が通常採用し得る技術的事項であるし、この弾性的変形並びに圧縮応力の付与による飲料用物質の確実な保持及び漏れ防止を、同様の手段として広く慣用された技術(以下「慣用技術」という。)であるシールないしシーリングリップを用いて構成することに当業者の格別の創意は要しないといえる。
また、引用発明1の外周縁領域16は、実施例の説明において、「[0028] 外周縁領域16の輪郭は、段4で当接しているU形状に成形された断面を備える取り囲んだ部分を有し、放射方向で内側に向かって上に突出して取り囲んでいる強化リブ19に移行する。」と記載されており、このU形状に成形された断面を備える取り囲んだ部分について図1を参照すると、断面U形状の上部にはその文字の如く2つの端部が備えられており、一方の強化リブに移行する端部に対し、他方の端部は自由端となっているから、上記慣用技術のシールないしシーリングリップを用いて構成することに困難性はなく、むしろ、上記慣用技術を用いて構成することの動機付けがあるというべきである。
(ウ)まとめ
以上から、相違点1に係る本願発明の構成は、引用発明1及び慣用技術に基き当業者が容易に想到し得たものである。
イ 相違点2について
引用文献には、図1に示された水の流れについて「[0035]・・・淹れる水は上部突き刺し針7を通じて・・・カプセルカバー6と分離装置10の間の中間空間に達し、そこから分離装置における水透過開口を通じて分離装置10下の飲料用物質に達する。その場合に中央領域12は上部突き刺し針7に対する栓として作用しないので、図1(c)が示すように、その先端領域は若干非対称に形成されている。」と記載されており、水は上部突き刺し針の先端領域から分離装置10の中央領域12に向かって供給されるものであることが分かる。
他方、引用文献には、(図1に示された実施例についてではないものの、)分離装置に供給される水の作用について、「[0044] 圧力下で淹れる水が上部突き刺し針7により促進される場合、図4(c)が示すように淹れる水は膜43をさらに下向きに移動する。」(審決注:下線は当審にて記載。)と記載されており、上部突き刺し針の先端領域から供給される水により、分離装置の一部である膜は下向き、すなわち飲料用物質の方向に移動するものであることが分かる。
そうすると、引用発明1の飲料用物質の方向に変位可能に構成されている分離装置は、上部突き刺し針の先端領域から中央領域に向かって供給される水によって飲料用物質の方向に変位させることは、その剛性の調整等により可能であるから、分離装置が、水が流入すると飲料用物質の方向に変位する構成とすることは、当業者が格別の創意工夫することなく容易に想到し得る構成である。
したがって、相違点2に係る本願発明の構成は、引用発明1に基き、当業者が容易に想到し得たものである。
ウ 効果等について
これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明1及び慣用技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものであり、格別顕著なものということはできない。
2 引用発明2について
(1)対比
ア 本願発明と引用発明2を対比すると、以下のとおりとなる。
引用発明2の「本体」、「側壁3」、「カプセル底部2」、「内部空間」、「水」及び「抽出される飲料用物質」は、その技術的意義からみて、本願発明の「カプセル本体(3)」、「カプセル壁部(9)」、「カプセル基底部(5)」、「内部空間(10)」、「液体」及び「溶解および/または抽出される飲料/食料素材(11)」に相当する。
引用発明2の「カプセル型ポーション1”’」は、引用文献の記載を参照すると「[0001] 本発明は複数の飲料用ポーション(例えば1杯または2杯のコーヒー)を淹れるためにカプセル型ポーションを利用するために決定されるコーヒーメーカに適しているカプセル型ポーション」であるから、本願発明の「シングルサーブカプセル(1)」に相当する。
引用発明2の「淹れる水は膜43をさらに下向きに移動し上部突き刺し針7の淹れる水の出口8は開放され、淹れる水は妨げられることなく分離装置40の水透過開口を通じて内部に流れ」ることは、高弾性膜43により密閉される開口41の縁よりも外側の領域に設けられた水透過開口を通じた水の流れとなることは明らかであり、当該水透過開口の配置は、引用発明1の「移行領域14及び中央領域の12の外部区間に水透過開口を備える」配置と符合するものである。そうすると、引用発明1で検討したことと同様に引用発明2の「中央領域42と、中央領域42に接続される放射方向において大きく変形可能である移行領域44と、取り囲んで輪郭を提供する外周縁領域46とを含む分離装置40」並びに「分離装置40は、中央領域42に開口41並びに開口41を密閉する高弾性膜43を備え、上部突き刺し針7が開口41の縁に当接され分離装置40の中央領域42と下向きに移動し、さらに上部突き刺し針7の前領域は高弾性膜43を下向きに寄せ、圧力下で淹れる水が上部突き刺し針7により促進される場合、淹れる水は膜43をさらに下向きに移動し上部突き刺し針7の淹れる水の出口8は開放され、淹れる水は妨げられることなく分離装置40の水透過開口を通じて内部に流れ」ることは、本願発明の「前記内部空間(10)における液体供給(7)の下流の断面にわたり前記液体供給(7)を少なくとも部分的に分散させる液体分散手段(6)」に相当する。
イ 本願発明と引用発明2は、以下の構成において一致する。
「カプセル本体のカプセル壁部とカプセル基底部とで画定する内部空間に該内部空間内に導入した液体で溶解および/または抽出される飲料/食料素材が提供され、前記内部空間における液体供給の下流の断面にわたり前記液体供給を少なくとも部分的に分散させる液体分散手段が設けられるシングルサーブカプセル」
ウ 本願発明と引用発明2は、以下の点で相違する。
(ア)相違点1-2
本願発明は、「前記液体分散手段(6)の外周上に包囲的に有するシール(24)が、前記カプセル本体(3)に挿入されると弾性的に変形し、その結果、前記カプセル本体(3)のカプセル壁部(9)の方向に圧縮応力が付与される柔軟なシーリングリップとして構成され」るのに対して、引用発明2は、「分離装置40の輪郭を提供する外周縁領域46は、側壁3に形成されている段4に当接して支持される」点。
(イ)相違点2-2
本願発明は、「前記液体分散手段(6)が、前記液体が流入すると前記飲料/飲料素材(11)の方向に変位する」のに対して、引用発明2は、「分離装置40は、中央領域42に開口41並びに開口41を密閉する高弾性膜43を備え、上部突き刺し針7が開口41の縁に当接され分離装置40の中央領域42と下向きに移動し、さらに上部突き刺し針7の前領域は高弾性膜43を下向きに寄せ、圧力下で淹れる水が上部突き刺し針7により促進される場合、淹れる水は膜43をさらに下向きに移動し上部突き刺し針7の淹れる水の出口8は開放され、淹れる水は妨げられることなく分離装置40の水透過開口を通じて内部に流れ」る点。
(2)判断
ア 相違点1-2について
分離装置40について引用文献を参照すると、「[0042] 中央領域42に放射方向において大きく変形可能である移行領域44が接続されている。取り囲んで入り外周縁領域46はさらに外側のU形状に形成された部分48および内側の薄く形成された強化リブ49を備える輪郭を含んでいる。」と記載されており、引用発明2の分離装置は、移行領域が変形可能であることに加え、外側のU形状に形成された部分及び強化リブを備えることで引用発明1の分離装置と技術が共通するものである。
そうすると、引用発明2においても外周縁領域を柔軟且つ弾性変形可能とすることに困難性はなく、引用発明1の相違点1の検討において述べたことと同様に、引用発明2において、飲料用物質の漏れの発生しない確実な当接支持とするために、挿入により外周縁領域を弾性的に変形させた結果、本体の壁部方向に圧縮応力を付与することは当業者が通常採用し得る技術的事項であるし、この弾性的変形並びに圧縮応力の付与による飲料用物質の確実な保持及び漏れ防止を、同様の手段として広く慣用された技術(以下「慣用技術」という。)であるシールないしシーリングリップを用いて構成することに当業者の格別の創意は要しないといえる。
したがって、相違点1-2に係る本願発明の構成は、引用発明2及び慣用技術に基き当業者が容易に想到し得たものである。
イ 相違点2-2について
引用発明2の分離装置40の一部を構成する高弾性膜43は、淹れる水により下向きに移動されるものであり、この態様は、分離装置40が水が流入すると飲料用物質の方向に変位する態様といえるものであるから、相違点2-2は実質的な相違点ではない。
また、分離装置40の一部に供給される水が、飲料用物質の方向に変位可能である分離装置40全体を、当該方向へと変位させることは可能であるから、分離装置40が水が流入すると飲料用物質の方向に変位する構成とすることは、当業者が格別の創意工夫することなく容易に想到し得る構成である。
したがって、相違点2-2は実質的な相違点ではないか、又は、相違点2-2に係る本願発明の構成は、引用発明2に基き当業者が容易に想到し得たものである。
ウ 効果等について
これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明2及び慣用技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものであり、格別顕著なものということはできない。
第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明1及び慣用技術、又は引用発明2及び慣用技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2017-011309