商標拒絶査定不服審判
2017-008839
- 審判番号
- 2017-008839
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2015-032328外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年06月16日
- 審決日
- 2017年12月01日
- 公報発行日
- 2018年02月23日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- T18 .13 -WY (W21) / T18 .272-WY (W21)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 識別力あり(使用によるものを含む)図形・ロゴ等(別掲)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2015-32328拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,第21類「破魔矢・紙札・板札・その他の札を含むお守り及びその他のお守り,おみくじ,はし・箸箱及びその他の台所用品(『ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台』を除く。),化粧用具(『電気式歯ブラシ』を除く。),花瓶,水盤,香炉,ろうそく立て」を指定商品として,平成27年4月7日に立体商標として登録出願されたものである。
その後,本願商標については,原審における同年9月16日付けの手続補正書により,別掲のとおりの構成からなるものに補正された。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,鷽を模した立体形状からなるものと認められるところ,インターネット情報によれば,各神社において鷽を模した形状からなるお守りや,商品の美感を高めるために全体的又は部分的に装飾を施したおみくじが販売されている実情があることからすれば,本願商標をその指定商品中『お守り,おみくじ』に使用しても,特別に特異な形状であるとはいえず,単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって,本願商標をその指定商品中『お守り,おみくじ』に使用するときは,商標法第3条第1項第3号に該当し,その指定商品中『破魔矢・紙札・板札・その他の札を含むお守り』に使用するときは,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨,認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲に示すとおりの立体形状からなるものである。
ところで,請求人の主張及び当審における職権調査によれば,請求人は,東京都江東区亀戸にある,菅原道真を祀り学問の神として親しまれている神社であって,当該神社では,江戸時代から,毎年1月24日及び25日に,「鷽替え」と呼ばれる神事を行っている。
そして,「鷽替え」の神事には,約3万体もの木製の鷽の置物が用意され販売されており,例年多くの参拝者が訪れていることがうかがえる。
また,広辞苑第六版DVD-ROM版の「鷽替」の項には,「太宰府・大阪・東京亀戸などの天満宮で,参詣人が木製の鷽を互いに交換し,神主から別のを受ける神事。金製の鷽を換え当てた者は好運を得るとされる。太宰府は正月7日夜の酉の刻に行う。亀戸は正月24・25日。」と記載され,「ウソ(亀戸天神)」として別掲の3番目の図と,同様の形状の木製の鷽の置物の写真が掲載されており,「鷽替(亀戸天神)」として,「鷽替え」の様子を撮影した写真が掲載されている。
そうすると,本願商標は,請求人が,長年にわたり,毎年1月に行う神事である「鷽替え」のために作成し販売する,木製の鷽の置物の特徴を表した形状と理解,認識されるものというのが相当である。
他方,請求人の提出に係る証拠(甲1)によれば,「鷽替え」に用いられる木製の鷽は,神社や天満宮により,それぞれ独自のデザインが施され,異なる形状をしているものであって,請求人以外の神社及び天満宮において用いられる木製の鷽に,本願商標と同じ形状からなるものは見あたらない。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は,上記(1)のとおり,請求人が作成し販売する木製の鷽の置物の特徴を表した形状と認められる。
そして,本願商標は,その指定商品との関係においてみても,これに接する者に,請求人(亀戸天神社)の木製の鷽の置物の特徴を表した形状と理解,認識させるというべきであって,その特徴的な立体形状をもって,出所識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
そうすると,本願商標は,その指定商品との関係において,単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものであり,かつ,商品の品質について誤認を生じるおそれもないというべきである。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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