商標拒絶査定不服審判
2022-002191
クモリタイサク
- 審判番号
- 2022-002191
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-102653
- 請求日
- 2022年01月19日
- 審決日
- 2025年07月15日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T18 .13 -Z (W0321) / T18 .272-Z (W0321)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-102653拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年8月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 6月22日付け:拒絶理由通知書
令和3年 8月 6日 :意見書の提出
令和3年10月12日付け:拒絶査定
令和4年 1月19日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「くもり対策」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口中清涼剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第21類「デンタルフロス,台所用品(「ガス湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台」を除く。),清掃用具及び洗濯用具,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,家庭用燃え殻ふるい,五徳,石炭入れ,火消しつぼ,洋服ブラシ,化学物質を充てんした保温保冷具,トイレットペーパーホルダー,紙タオル取り出し用金属製箱,せっけん用ディスペンサー,化粧用具,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,コッフェル」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「くもり対策」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「くもり」の文字は、「透明なものや反射するものがくもっていること。」の意味を有する語であり、「対策」の文字は、「好ましくない事態の出現を解決するために取る、また、相手の態度や事件の成行きに応じて取る、手段・方策」の意味を有する語である。
そして、本願の指定商品に係る分野においては、ものが曇らないようにするための手段(対策)において使用するための商品が製造販売されている実情がある。
そうすると、本願商標は、その構成全体から、「ものが曇らないようにするための手段に使用する(商品)」程の意味合いを容易に認識させるものというべきであり、本願商標をその指定商品中、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,せっけん類」、第21類「清掃用具及び洗濯用具」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単にその商品が「ものが曇らないようにするための手段において使用する商品」であること、すなわち、商品の品質(用途)を理解、認識するにとどまるものというべきであるから、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「くもり対策」の文字を標準文字で表してなり、その構成中「くもり」の文字は、「曇っていること(状態)」を意味する語であり、「対策」の文字は、「好ましくない事態の出現を解決するために取る、また、相手の態度や事件の成行きに応じて取る、手段・方策」を意味する語であるから(出典:いずれも「新明解国語辞典 第七版」株式会社三省堂)、構成全体として「くもりを解決するために取る手段・方策」程の意味合いを容易に理解、認識させるものである。
そして、洗浄剤やくもり止め効果を有する商品を取り扱う分野において、別掲のインターネット情報が示すとおり、原審提示の情報(別掲1)に加え、別掲2のように、例えばガラスや眼鏡のレンズ等、物のくもりを防ぐための対策やそのために利用する商品が紹介、販売等されており、また、その際に「くもり(曇り)対策」といった語句が使用されている事例があることも認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品中「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,せっけん類,清掃用具及び洗濯用具」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、それが「くもりを解決するために取る手段・方策のための商品」であることを表示したものであると、容易に理解、認識するというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質、用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標を、その指定商品中、上記に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、前半部「くもり」の意味合いに応じて、さまざまに理解・認識されるものであって、一見直接的な関連性のない2つの語を創意工夫によって結びつけることによって、さまざまな意味合いを抽象的に表現、活用できる一種の造語を構成したものであり、また、仮に、本願商標の構成中「くもり」部分を「商品のガラスや鏡などがくもっていること」の意味合いで認識することがあったとしても、本願商標全体から直ちに「ものが曇らないようにするための手段」程の意味合いを想起することはなく、現に、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,せっけん類」及び第21類「清掃用具及び洗濯用具」等に関する実際の商取引の場において、商品の品質を直感的に表示するために、「くもり対策」の語が使用されていない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標は、その構成各文字の語義から容易に「くもりを解決するために取る手段・方策」程の意味合いを理解、認識させるものである上、ガラスや眼鏡等のレンズのくもりを防ぐための対策やそのために利用する商品が紹介、販売等されており、また、その際に「くもり(曇り)対策」といった語句が使用されている事例があることも認められることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、それが「くもりを解決するために取る手段・方策のための商品」であることを表示したものであると、容易に理解、認識するというのが相当である。
そして、仮に「くもり対策」の文字が商品の品質、用途を表示するものとして一般に使用されていないとしても、別掲に示すような、物のくもりを防ぐための対策やそのために利用する商品が紹介、販売等されている実情、及び、そのような商品についてくもり止め効果があることが用途等として説明されている実情が認められることからすれば、本願商標をその指定商品中「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,せっけん類,清掃用具及び洗濯用具」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それが「くもりを解決するために取る手段・方策のための商品」という、商品の品質、用途を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、「対策」の文字やそれを構成中に含む商標が多数登録されていることから、それらの登録商標と本願商標を対比した場合、本願商標について異なる判断をすべきではない旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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