商標拒絶査定不服審判
2024-003544
テヌイ
- 審判番号
- 2024-003544
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-091529
- 請求日
- 2024年02月28日
- 審決日
- 2025年05月23日
- 公報発行日
- 2025年06月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ジェイケイエヌディー カンパニー リミテッド
- 【請求人代理人】新保 斉
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 目黒 潤
- 分類
- T18 .13 -WY (W03162135) / T18 .16 -WY (W03162135) / T18 .272-WY (W03162135)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法3条1項6号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-91529拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年8月5日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 7月28日付け:拒絶理由通知書
令和5年11月 1日 :意見書の提出
令和5年11月22日付け:拒絶査定
令和6年 2月28日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和6年12月17日付け:審尋
令和7年 4月 7日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「TENUI」の文字を普通に用いられる方法で表してなり、第3類、第16類、第21類、第25類及び第35類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とし、2022年2月11日に大韓民国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和4年8月5日に登録出願されたものである。そして、本願の指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正書により、最終的に、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原審において、以下のとおり認定、判断し、拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号
本願商標は、「TENUI」の文字を横書きしてなるところ、この文字は、「(機械でなく)手で縫うこと。また、その縫ったもの。」の意味を有する「手縫い」を欧文字で表した語である。そして、本願の指定商品に関連する分野において、「手縫いの商品」が広く生産、販売されている実情が見受けられ、また、「手縫い」の文字や「tenui」の文字が「手で縫うこと」程の意味合いで使用されている。そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば、第25類の指定商品、第16類「ペンケースその他の文房具,紙袋,紙製又はプラスチック製の買物袋」等に使用しても、これに接する取引者・需要者は、その商品が「手縫いの商品」であると理解し、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。また、本願商標を手縫いの商品以外の上記指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号
本願商標は、「TENUI」の文字を横書きしてなるところ、この文字は、「(機械でなく)手で縫うこと。また、その縫ったもの。」の意味を有する「手縫い」を欧文字で表した語である。そして、本願の指定商品に関連する分野において、「手縫いの商品」が広く生産、販売されている実情が見受けられ、また、「手縫い」の文字や「tenui」の文字が「手で縫うこと」程の意味合いで使用されている。そうすると、本願商標をその指定役務中、「「TENUI」の文字に照応する小売等役務に該当する役務(例えば、被服の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物及び運動用特殊靴の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帽子の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物及び運動用特殊靴の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帽子の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙製又はプラスチック製の買物袋の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツバッグの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,オンラインによるスポーツバッグの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「手で縫った商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であること、すなわち、単に取扱商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。また、本願商標を手縫いの商品以外の上記小売等役務に該当する役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋
当審において、審判長は、請求人に対し、令和6年12月17日付けで、別掲2に掲げる事実を提示した上で、以下のとおりの見解を示す審尋を通知し、これに対する回答を求めた。
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「TENUI」の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、我が国において、漢字や平仮名と同じ称呼が生じる語を欧文字(ローマ字)表記することは一般的に行われていることからすると、「テヌイ」の称呼が生じる本願商標は、「(機械でなく)手で縫うこと。また、その縫ったもの。」を意味する語であって、我が国で親しまれた「手縫い」(出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を欧文字(ローマ字)表記したものと容易に連想、想起させるものといえる。
そして、原審において提示した情報に加えて、別掲2のインターネット情報及び新聞記事情報が示すとおり、本願の指定商品に関連する分野において、「手縫いの商品」が、広く一般的に製造、販売されている実情があることが確認できる。
そうすると、本願商標をその指定商品のうち、手縫いの商品と関連があると考えられる、第16類「文房具,パスポートホルダー,パスポートカバー,筆箱,紙袋,紙製ハンカチ,紙製又は厚紙製の箱,絵画,紙製又はプラスチック製のレジ袋」、第21類「家事用手袋,化粧用具」、及び第25類の全ての指定商品に使用した場合、これに接する需要者、取引者は、当該商品が「手縫いの商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標をその指定商品中の「手縫いの商品」以外の上記指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標からは、上記(1)のとおり、「手縫い」(出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を連想、想起させるものである。
そして、原審において提示した情報に加えて、別掲2のインターネット情報及び新聞記事情報が示すとおり、本願の指定役務の提供に際し取り扱う商品に関連する分野において、「手縫いの商品」が、広く一般的に製造、販売されている実情があることが確認できる。
そうすると、本願商標をその指定役務のうち、第35類「被服の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物及び運動用特殊靴の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帽子の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物及び運動用特殊靴の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,帽子の卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,文房具の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙製又はプラスチック製のレジ袋の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧用具の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツバッグの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,オンラインによるスポーツバッグの小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用した場合、これに接する需要者、取引者は、当該役務が「手縫いの商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」であること、すなわち、前記役務の取扱商品を表すものとして認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
また、本願商標をその指定役務中の「手縫いの商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」以外の上記指定役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
5 審尋に対する請求人の回答
上記4の審尋に対し、請求人は、令和7年4月7日受付の手続補正書を提出し、指定商品及び指定役務を補正した。
6 当審の判断
本願の指定商品及び指定役務は、別掲1のとおり補正された結果、拒絶の理由に係る指定商品及び指定役務はすべて削除されたものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした拒絶の理由は、解消した。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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