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特許拒絶査定不服審判

2017-002133

データ配信方法及びデータ配信装置

審判番号
2017-002133
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-525710外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年02月14日
審決日
2017年10月10日
公報発行日
2017年11月24日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-525710「データ配信方法及びデータ配信装置」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 2月13日国際公開、WO2014/023127、平成27年 9月17日国内公表、特表2015-527663、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2013年(平成25年)6月13日(パリ条約による優先権主張2012年8月7日(CN)中華人民共和国)を国際出願日とする出願であって、平成28年1月28日付けで拒絶理由が通知され、同年5月2日に意見書が提出されたが、同年10月7日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成29年2月14日に拒絶査定不服審判が請求されたものである。 第2 原査定の理由の概要 本願の請求項1-10に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献1 特開2008-251031号公報 引用文献2 特表2012-508475号公報 第3 本願発明 本願の請求項1-10に係る発明(以下、「本願発明1」-「本願発明10」という。)は、特許請求の範囲の請求項1-10に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 データ配信方法であって、 ユーザー端末からのGPRS(General Packet Radio Service)トンネリングプロトコル-ユーザプレーンメッセージを解析して、リソース要求のためのHTTP(Hyper Text Transport Protocol)要求メッセージを得て、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断するステップと、 判断結果においてデータ要求方式がHTTP圧縮方式であると判断した場合、前記HTTP要求メッセージを直接的にサーバに送信し、データ要求方式がHTTP圧縮方式ではないと判断した場合、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式をHTTP圧縮方式に設定してサーバに送信するステップと、 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットを前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式に適したデータフォーマットに設定して、ユーザー端末に送信するステップと を含むことを特徴とする方法。 【請求項2】 前記HTTP要求メッセージを解析して得られたデータ要求方式により、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断する ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式ではないと判断した場合、前記HTTP要求メッセージのメッセージヘッダーに圧縮属性を追加して、コアネットワークを介してサーバに送信する ことを特徴とする請求項2に記載のデータ配信方法。 【請求項4】 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP非圧縮方式であるが、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式である場合、前記HTTP応答メッセージにおける応答データを抽出し、前記応答データを圧縮して新たなHTTP応答メッセージに追加してユーザー端末に送信する ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項5】 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP圧縮方式であるが、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP非圧縮方式である場合、前記HTTP応答メッセージにおける応答データを抽出し、前記応答データを解凍して新たなHTTP応答メッセージに追加してユーザー端末に送信する ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項6】 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP圧縮方式であり、且つ、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式である場合、前記HTTP応答メッセージを直接的にユーザー端末に送信する ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項7】 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP非圧縮方式であり、且つ、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP非圧縮方式である場合、前記HTTP応答メッセージを直接的にユーザー端末に送信する ことを特徴とする請求項3に記載の方法。 【請求項8】 データ配信装置であって、 ユーザー端末からのリソース要求のためのHTTP(Hyper Text Transport Protocol)要求メッセージを受信するように構成されたアップリンクデータ解析モジュールと、 前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断し、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であると判断した場合、前記HTTP要求メッセージを直接的にサーバに送信し、データ要求方式がHTTP圧縮方式ではないと判断した場合、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式をHTTP圧縮方式に変更して、コアネットワークを介してサーバに送信するように構成されたプロキシ要求モジュールと、 サーバによって応答された、前記HTTP要求メッセージに対するHTTP応答メッセージを受信するように構成されたダウンリンクデータ解析モジュールと、 前記HTTP応答メッセージのデータフォーマットを前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式に適したデータフォーマットに設定して、ユーザー端末に送信するように構成されたプロキシ応答モジュールと を含むことを特徴とする装置。 【請求項9】 前記プロキシ応答モジュールは、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるが、前記HTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP非圧縮方式である場合、前記HTTP応答メッセージにおける応答データを抽出し、前記応答データを圧縮して新たなHTTP応答メッセージに追加してユーザー端末に送信するように構成される ことを特徴とする請求項8に記載の装置。 【請求項10】 前記プロキシ応答モジュールは、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP非圧縮方式であるが、前記HTTP応答メッセージのデータフォーマットがHTTP圧縮方式である場合、HTTP応答メッセージにおける応答データを抽出し、前記応答データを解凍して新たなHTTP応答メッセージに追加してユーザー端末に送信するように構成される ことを特徴とする請求項8に記載の装置。」 第4 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに、以下の事項が記載されている。 「【0004】 そこで、本発明は、移動局における制約を吸収することのできるウェブコンテンツ変換編集システムを提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記目的を達成するために、本発明のウェブコンテンツ変換編集システムは、移動局とコンテンツ提供元との間で送受信されるメッセージの変換編集を行うウェブコンテンツ変換編集システムであって、前記移動局からのコンテンツを要求する要求メッセージを処理して前記コンテンツ提供元に送信する第1制御手段と、前記要求メッセージに対応して前記コンテンツ提供元から取得した応答メッセージを処理して前記移動局へ送信する第2制御手段とを備え、前記第1制御手段は、前記移動局から圧縮されたコンテンツを要求する要求メッセージを受け取った際に、前記コンテンツ提供元から非圧縮とされているコンテンツを取得する要求メッセージに編集して前記コンテンツ提供元に送信するようにしている。 【0006】 また、上記本発明のウェブコンテンツ変換編集システムにおいて、前記第2制御手段は、前記編集した要求メッセージに応じて前記コンテンツ提供元から取得した非圧縮とされているコンテンツを、前記移動局から前記要求メッセージにより指定された圧縮タイプになるよう圧縮処理して前記移動局へ送信するようにしてもよい。 さらに、上記本発明のウェブコンテンツ変換編集システムにおいて、前記移動局からのコンテンツを取得する要求メッセージに、受け入れられる圧縮タイプ情報が指定されていた場合は、前記第2制御手段は、前記移動局が受け入れることができるコンテンツサイズが少なくとも設定されている定義ファイルに設定されているコンテンツサイズと、前記編集した要求メッセージに対応して前記コンテンツ提供元から取得した非圧縮のコンテンツのコンテンツサイズとを対比して、取得した当該コンテンツのコンテンツサイズが前記定義ファイルに設定されているコンテンツサイズ以上とされている場合に、前記取得した非圧縮のコンテンツを指定された圧縮タイプになるよう圧縮処理して前記移動局へ送るようにしてもよい。 【発明の効果】 【0007】 このような本発明によれば、移動局から圧縮されたコンテンツを要求された際には、コンテンツ提供元からは非圧縮のコンテンツを取得し、指定された圧縮タイプに圧縮して送るようにしている。これにより、コンテンツ提供元から取得したコンテンツを解凍した後に、さらに圧縮する処理を行う必要をなくすことができ、処理効率が低下することを防止することができる。また、移動局の仕様上の制約等を極力吸収することができ、移動局におけるウェブ通信におけるユーザビリティを向上することができるようになる。」 「【0008】 本発明の実施の形態のウェブコンテンツ変換編集システムを備えるネットワークの概略構成を図1に示す。 図1に示すネットワークは、移動通信網とインターネット等の他のネットワークとを有しており、移動通信網は、例えば携帯電話機とされる移動局(MS)10と無線通信路11として示されている。また、他のネットワークはそのネットワーク上に位置しているアプリケーションサーバ13a、13b、13cとして示されている。本発明にかかるウェブコンテンツ変換編集システム12は、移動通信網と他のネットワークとの間に配置されており、移動局10とコンテンツ提供元であるアプリケーションサーバ13a~13cとの間で送受信されるメッセージの変換編集を行っている。 【0009】 移動局10は、アプリケーションサーバ13a~13cのいずれかからコンテンツを取得する際にHTTP(HyperText Transport Protocol)リクエスト(Request)をアプリケーションサーバ13a~13cに向けて送信する。このHTTPリクエストを受けたアプリケーションサーバ13a~13cは、要求されたコンテンツをエンティテイボディとするHTTPレスポンス(Response)を移動局10へ向けて送り出す。この場合において、移動局10とアプリケーションサーバ13a~13cとの間に配置されている本発明にかかるウェブコンテンツ変換編集システム12は、次に説明するウェブコンテンツ変換編集に関する後述する各種処理を実行する。」 「【0023】 次に、ウェブコンテンツ変換編集システム12が実行するウェブコンテンツ変換編集処理の一つにHTTPエンティティボディの圧縮処理がある。 HTTPエンティティボディの圧縮処理は、移動局10側とコンテンツを提供するアプリケーションサーバ13a~13c側の間で転送されるデータ量を減らし、無線通信路11のリソースを有効に利用するために行われる。ウェブコンテンツ変換編集システム12は、アプリケーションサーバ13a~13c側から受信したHTTPレスポンスにおいて、移動局10からの要求に応じエンティティボディ(コンテンツ)を圧縮して移動局10側に送信する。なお、アプリケーションサーバ13a~13cから圧縮したエンティティボディを送ると、その圧縮タイプを移動局10において受け入れられない場合があることから、ウェブコンテンツ変換編集システム12において圧縮されているエンティティボディを解凍してから圧縮することになり、処理効率が低下する。これを防止するために、ウェブコンテンツ変換編集システム12はアプリケーションサーバ13a~13c側から非圧縮のエンティティボディを、HTTPレスポンスとして受け取るようにする。そして、ウェブコンテンツ変換編集システム12において、コンテンツの変換及び編集処理を行った後、圧縮処理を行うようにする。 【0024】 ところで、移動局10はHTTPリクエストにおけるアクセプト・エンコーディング(Accept-Encoding)ヘッダにより、受け入れられる圧縮タイプを指定するようにしている。このアクセプト・エンコーディングヘッダにおいて、指定している圧縮タイプの値がNULL値(または、「identify」)とされている場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されていない場合である。また、圧縮タイプのいずれかが指定されている場合、および、アクセプト・エンコーディングヘッダが指定されていない場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、この場合に限ってウェブコンテンツ変換編集システム12において、移動局10において受け入れられる圧縮タイプのエンティティボディの圧縮を行うようにしている。 【0025】 この場合、コンテンツ提供側においてはコンテンツを圧縮して送信させないことを通知するため、ウェブコンテンツ変換編集システム12は、移動局10からのHTTPリクエストにNULL値(または、「identify」)を設定したアクセプト・エンコーディングヘッダを追加し、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信する。これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となる。なお、移動局10からのHTTPリクエストにおけるアクセプト・エンコーディングヘッダにおいて、指定している圧縮タイプの値がNULL値(または、「identify」)とされている場合は、前述したようにコンテンツ圧縮が非許容とされているため、ウェブコンテンツ変換編集システム12は、コンテンツ圧縮を行わない。また、ウェブコンテンツ変換編集システム12が行う圧縮タイプとしては、一般にDEFLATE形式またはGZIP形式が用いられる。 【0026】 ここで、ウェブコンテンツ変換編集システム12が実行するHTTPエンティティボディ圧縮処理1のフローチャートを図6に示す。このHTTPエンティティボディ圧縮処理1では、移動局10からのHTTPリクエストのヘッダの編集が行われる。 HTTPエンティティボディ圧縮処理1がスタートすると、ステップS40にて移動局10からのHTTPリクエストのリクエストヘッダにおける圧縮タイプを指定するAccept-Encodingが取得される。次いで、取得したAccept-Encodingにおいて圧縮タイプが指定されているか否かが判断される。ここで、Accept-Encodingにおいて圧縮タイプが指定されていないと判断された場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、ステップS44に分岐する。ステップS44では、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)を設定して、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信する。これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となる。 【0027】 また、ステップS41にてAccept-Encodingにより圧縮タイプが指定されていると判断された場合は、ステップS42に進みリクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)が設定されているか否かが判断される。ここで、Accept-EncodingにNULL値(または、「identify」)が設定されていると判断された場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されていない場合であり、ステップS45に分岐する。ステップS45ではリクエストヘッダのAccept-Encodingを編集することなく、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信する。これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となる。 【0028】 また、ステップS42にてAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)ではない圧縮タイプが設定されていると判断された場合は、移動局10において設定された圧縮タイプのコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、ステップS43に進む。ステップS43では、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)を設定して、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信する。これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となる。このようにして、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cからのHTTPレスポンスは非圧縮とされてウェブコンテンツ変換編集システム12が受信するようになる。そして、ウェブコンテンツ変換編集システム12は、移動局10からのHTTPリクエストにおけるリクエストヘッダのAccept-Encodingの指定に応じた圧縮タイプでエンティティボディを圧縮したHTTPレスポンスを移動局に送信する。」 以上の記載(特に、下線部)から、引用文献1には、「ウェブコンテンツ変換編集システム」が記載され、該システムの処理を方法として捉えると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明] 「移動局とコンテンツ提供元との間で送受信されるメッセージの変換編集を行うウェブコンテンツ変換編集システムの処理方法であって、 移動局10からのHTTPリクエストのリクエストヘッダにおける圧縮タイプを指定するAccept-Encodingが取得され、取得したAccept-Encodingにおいて圧縮タイプが指定されているか否かが判断され、 Accept-Encodingにおいて圧縮タイプが指定されていないと判断された場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)を設定して、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信し、これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となり、 また、Accept-Encodingにより圧縮タイプが指定されていると判断された場合は、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)が設定されているか否かが判断され、 ここで、Accept-EncodingにNULL値(または、「identify」)が設定されていると判断された場合は、移動局10においてコンテンツ圧縮が許容されていない場合であり、リクエストヘッダのAccept-Encodingを編集することなく、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信し、これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となり、 また、Accept-EncodingにNULL値(または、「identify」)ではない圧縮タイプが設定されていると判断された場合は、移動局10において設定された圧縮タイプのコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)を設定して、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信し、これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮となり、 このようにして、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cからのHTTPレスポンスは非圧縮とされてウェブコンテンツ変換編集システム12が受信するようになり、そして、ウェブコンテンツ変換編集システム12は、移動局10からのHTTPリクエストにおけるリクエストヘッダのAccept-Encodingの指定に応じた圧縮タイプでエンティティボディ(コンテンツ)を圧縮したHTTPレスポンスを移動局に送信する、ウェブコンテンツ変換編集システムの処理方法」 2.引用文献2について 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献2には、以下の事項が記載されている。 「【0047】 RANCは、RANAPメッセージを監視することで、一位の国際移動体装置識別番号(IMEI)または移動機器番号(MEI)、及び装置(iフォン(商標名)、ブラックベリー(商標名)、ラップトップコンピュータ-、等)のタイプをも識別し得る。加えて、あるいは、RANCはRNCから受けたユーザープレーンGTP-Uパケット内のHTTP要求から、ユーザーエージェントの、ウェブブラウザタイプ(インターネットエクスプローラ、サファリ、ファイヤーフォックス等)等を識別可能である。」 第5 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 引用発明は、「エンティティボディ(コンテンツ)を圧縮したHTTPレスポンスを移動局に送信する」ものであるから、「データ配信方法」といえるものであり、この点で本願発明1と一致する。 引用発明の「移動局10」及び「アプリケーションサーバ13a~13c」は、本願発明1の「ユーザ端末」及び「サーバ」に相当し、引用発明の「移動局10からのHTTPリクエストのリクエストヘッダにおける圧縮タイプを指定するAccept-Encodingが取得され、取得したAccept-Encodingにおいて圧縮タイプが指定されているか否かが判断され」ることは、本願発明1の「ユーザー端末からのGPRS(General Packet Radio Service)トンネリングプロトコル-ユーザプレーンメッセージを解析して、リソース要求のためのHTTP(Hyper Text Transport Protocol)要求メッセージを得て、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断するステップ」と、「ユーザー端末からのメッセージを解析して、リソース要求のためのHTTP(Hyper Text Transport Protocol)要求メッセージを得て、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断するステップ」である点で共通する。 引用発明における、「コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cからのHTTPレスポンスは非圧縮とされてウェブコンテンツ変換編集システム12が受信するようになり、そして、ウェブコンテンツ変換編集システム12は、移動局10からのHTTPリクエストにおけるリクエストヘッダのAccept-Encodingの指定に応じた圧縮タイプでエンティティボディ(コンテンテツ)を圧縮したHTTPレスポンスを移動局に送信する」ことは、本願発明1の「サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットを前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式に適したデータフォーマットに設定して、ユーザー端末に送信するステップ」に相当し、両者は、「サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットを前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式に適したデータフォーマットに設定して、ユーザー端末に送信するステップ」を含む点で一致する。 したがって、両者の間には、次の一致点と相違点があるといえる。 [一致点] 「データ配信方法であって、 ユーザー端末からのメッセージを解析して、リソース要求のためのHTTP(Hyper Text Transport Protocol)要求メッセージを得て、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式がHTTP圧縮方式であるかを判断するステップと、 サーバによって応答されたHTTP応答メッセージのデータフォーマットを前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式に適したデータフォーマットに設定して、ユーザー端末に送信するステップと を含むことを特徴とする方法。」 [相違点1] ユーザー端末からのメッセージが、本願発明1では、「GPRS(General Packet Radio Service)トンネリングプロトコル-ユーザプレーンメッセージ」であるのに対し、引用発明では、「GPRS(General Packet Radio Service)トンネリングプロトコル-ユーザプレーンメッセージ」であるか否か明らかではない点。 [相違点2] 本願発明1では、「判断結果においてデータ要求方式がHTTP圧縮方式であると判断した場合、前記HTTP要求メッセージを直接的にサーバに送信し、データ要求方式がHTTP圧縮方式ではないと判断した場合、前記HTTP要求メッセージのデータ要求方式をHTTP圧縮方式に設定してサーバに送信するステップ」を含むのに対し、引用発明では、そのようなステップを含まない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討する。 引用発明は、「Accept-EncodingにNULL値(または、「identify」)ではない圧縮タイプが設定されていると判断された場合」(本願発明1の「判断結果においてデータ要求方式がHTTP圧縮方式であると判断した場合」に相当)は、「移動局10において設定された圧縮タイプのコンテンツ圧縮が許容されている場合であり、リクエストヘッダにおけるAccept-EncodingにNULL値(または、「identify」)を設定して、コンテンツ提供側であるアプリケーションサーバ13a~13cに送信し、これにより、アプリケーションサーバ13a~13c側からのHTTPレスポンスは非圧縮とな」るものである。 換言すれば、引用発明は、移動局10からのデータ要求方式が圧縮方式である場合に、アプリケーションサーバ13a~13cには非圧縮のデータ要求を行うものである。 引用発明は、そのような構成を採用することにより、「アプリケーションサーバ13a~13cから圧縮したエンティティボディを送ると、その圧縮タイプを移動局10において受け入れられない場合があることから、ウェブコンテンツ変換編集システム12において圧縮されているエンティティボディを解凍してから圧縮することになり、処理効率が低下する」(【0023】の下線部を参照)という課題を解決するものである。 引用発明において、本願発明1のような「判断結果においてデータ要求方式がHTTP圧縮方式であると判断した場合、前記HTTP要求メッセージを直接的にサーバに送信」するようにすると、サーバに圧縮したデータの要求を行うこととなり、上記課題が解決できなくなるから、そのようにすることを当業者が容易に想到し得るとはいえない。 したがって、本願発明1は、相違点1について検討するまでもなく、当業者が引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 2.本願発明2-7について 本願発明2-7は、本願発明1をさらに限定したものであるので、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 3.本願発明8について 本願発明8は、「データ配信方法」に係る本願発明1のカテゴリを代えて装置に係る発明として捉えたものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 4.本願発明9、10について 本願発明9、10は、本願発明8をさらに限定したものであるので、本願発明8と同じ理由により、当業者であっても引用発明に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 第6 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-002133

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