特許拒絶査定不服審判
2017-000415
可変的なチップ間隔を有する傾斜スタックチップパッケージ
- 審判番号
- 2017-000415
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-511733外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年01月12日
- 審決日
- 2017年12月05日
- 公報発行日
- 2018年06月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
- 【請求人代理人】特許業務法人深見特許事務所
- 分類
- P18 .121-Z (H01L) / P18 .537-Z (H01L) / P18 .575-Z (H01L)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第36条第6項第2号、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015-511733「可変的なチップ間隔を有する傾斜スタックチップパッケージ」拒絶査定不服審判事件〔平成25年11月14日国際公開、WO2013/170122、平成27年 6月 4日国内公表、特表2015-516117〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年5月10日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理 平成24年5月10日 米国)を国際出願日とする特許出願であって、平成27年2月10日付けで手続補正がなされ、平成28年1月26日付け拒絶理由通知に対する応答時、同年4月26日付けで手続補正がなされたが、同年9月6日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、平成29年1月12日付けで拒絶査定不服審判の請求及び手続補正がなされたものである。
第2 平成29年1月12日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成29年1月12日付けの手続補正を却下する。
[理 由]
1.補正後の本願発明
平成29年1月12日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)により、特許請求の範囲の請求項1については、
「【請求項1】
チップパッケージであって、
スタック内において垂直方向に配置された半導体ダイを備え、前記垂直方向は、前記スタック内における第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直であり、前記第1の半導体ダイに続く各半導体ダイは、前記スタック内における直前の半導体ダイからオフセット値分だけ前記面において水平方向にオフセットしており、これによってスタックの一方側に階段状テラスが規定され、前記階段状テラスにおける前記半導体ダイの各々の表面は、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な2列の第1のパッドを含み、チップパッケージはさらに、
前記2列の前記第1のパッドに対して電気的かつ機械的に結合されるコネクタと、
スタックの一方側に位置決めされる傾斜部品とを備え、前記傾斜部品は、前記水平方向と前記垂直方向の間の前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記傾斜部品は、第2のパッドを含む表面を有し、前記第2のパッドは、前記半導体ダイの各々について少なくとも2列の第2のパッドとして配置され、
前記コネクタは、前記2列の前記第2のパッドに対して電気的かつ機械的に結合される、チップパッケージ。」
とあったものが、
「【請求項1】
チップパッケージであって、
スタック内において垂直方向に配置された半導体ダイを備え、前記垂直方向は、前記スタック内における第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直であり、前記第1の半導体ダイに続く各半導体ダイは、前記スタック内における直前の半導体ダイからオフセット値分だけ前記面において水平方向にオフセットしており、これによってスタックの一方側に階段状テラスが規定され、前記階段状テラスにおける前記半導体ダイの各々の表面は、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な2列の第1のパッドを含み、チップパッケージはさらに、
前記2列の前記第1のパッドに対して電気的かつ機械的に結合されるコネクタと、
スタックの一方側に位置決めされる傾斜部品とを備え、前記傾斜部品は、前記水平方向と前記垂直方向の間の前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記傾斜部品は、第2のパッドを含む表面を有し、前記第2のパッドは、前記半導体ダイの各々について少なくとも2列の第2のパッドとして配置され、
前記チップパッケージは、前記コネクタが2列において異なる大きさを有するか、前記コネクタが2列において異なる高さを有するか、前記傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか、のいずれか1つの構成を含み、前記コネクタは、前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され、前記2列の前記第2のパッドに対して電気的かつ機械的に結合される、チップパッケージ。」
と補正された。
上記補正は、請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である、チップパッケージにおける「コネクタ」あるいは「傾斜部品」について、「前記コネクタが2列において異なる大きさを有するか、前記コネクタが2列において異なる高さを有するか、前記傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか、のいずれか1つの構成を含」む旨の限定を付加し、さらに、「コネクタ」については、「前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置」される旨の限定を付加するものである。
よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
2.独立特許要件について
そこで、本件補正後の上記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか)否かについて以下に検討する。
2-1.特許法第29条第2項
(1)引用例
(1-1)引用例1
原査定の拒絶の理由に引用された米国特許出願公開第2012/0056327号明細書(以下、「引用例1」という。)には、「RAMP-STACK CHIP PACKAGRE WITH STATIC BENDS」について、図面とともに以下の各記載がある(なお、引用例1は、パテントファミリーである特表2013-536999号公報と基本的に同じであるから、当該公報の記載を翻訳文として付記する。また、下線は当審で付与した。)。
ア.「1 . A chip package, comprising:
a set of semiconductor dies arranged in a vertical stack in a vertical direction, which is substantially perpendicular to a first semiconductor die in the vertical stack, wherein each semiconductor die, after the first semiconductor die, is offset in a horizontal direction by an offset value from an immediately preceding semiconductor die in the vertical stack, thereby defining a stepped terrace at one side of the vertical stack; and
a ramp component, electrically and rigidly mechanically coupled to the semiconductor dies, wherein the ramp component is positioned on the one side of the vertical stack,
wherein the ramp component is approximately parallel to a direction along the stepped terrace,which is between the horizontal direction and the vertical direction, and
wherein each of the semiconductor dies includes a static bend so that an end segment of each of the semiconductor dies is parallel to the direction along the stepped terrace and is mecha nically coupled to the ramp component.」
(1. チップパッケージであって、
垂直スタックにおいて垂直方向に配列され、前記垂直スタック内の第1の半導体ダイに対して略垂直な一組の半導体ダイを備え、
前記第1の半導体ダイの後の各半導体ダイは、前記垂直スタックにおける直前の半導体ダイからあるオフセット値だけ水平方向にオフセットされ、それによって、前記垂直スタックの一方の側面に階段状テラスを規定し、
前記チップパッケージは、
前記半導体ダイに電気的に、かつ堅固に機械的に結合された傾斜部品をさらに備え、
前記傾斜部品は、前記垂直スタックの前記一方の側面に位置付けられ、
前記傾斜部品は、水平方向と垂直方向との間である前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記半導体ダイの各々は、静的屈曲部を含み、それによって、前記半導体ダイの各々の終端部が前記階段状テラスに沿った方向に平行に、前記傾斜部品に機械的に結合される、チップパッケージ。)
イ.「4 . The chip package of claim 1, wherein the ramp component is soldered to each of the semiconductor dies.」
(4. 前記傾斜部品は、前記半導体ダイの各々にはんだ付けされる、請求項1に記載のチップパッケージ。)
ウ.「[0023] Embodiments of a chip package, an electronic device that includes the chip package, and a method for communicating signals in the chip package are described. This chip package includes a vertical stack of semiconductor dies or chips that are offset from each other in a horizontal direction, thereby defining a terrace with exposed pads. A high-bandwidth ramp component, which is positioned approximately parallel to the terrace, is electrically and mechanically coupled to the exposed pads. For example, the ramp component may be coupled to the semiconductor dies using: solder, microsprings and/or an anisotropic conducting film. Furthermore, each of the semiconductor dies includes a static bend so that an end segment of each of the semiconductor dies is parallel to the direction and is mechanically coupled to the ramp component. These end segments may facilitate high-bandwidth communication of signals between the semiconductor dies and the ramp component, for example, via proximity communication.
[0024] By removing the need for costly and area-consuming through-silicon vias (TSVs) in the semiconductor dies, the chip package may provide high bandwidth and low cost. For example, the cost may be reduced by avoiding the processing operations and the wasted area associated with TSVs in the semiconductor dies. Thus, the chips in the stack may be fabricated using standard processing. Furthermore, the solder, microsprings and/or an anisotropic film may have a lower cost and/or may offer improved reliability than wire bonding. In addition, the ramp component can offer higher inter-component communication bandwidth and reduced latency than wire bonding, and can have comparable communication bandwidth and latency to those offered by semiconductor dies that include TSVs.」
([0023] チップパッケージ、チップパッケージを含む電子機器、およびチップパッケージにおいて信号を通信するための方法の実施が説明される。このチップパッケージは、水平方向に互いにオフセットされた半導体ダイまたはチップの垂直スタックを含み、それによって、露出したパッドを有するテラスを規定する。高帯域幅の傾斜部品が、テラスに略平行に位置付けられ、露出したパッドに電気的かつ機械的に結合される。たとえば、傾斜部品は、はんだ、マイクロスプリング(microspring)、および/または、異方性導電膜を用いて、半導体ダイと結合され得る。さらに、各半導体ダイは静的屈曲部を含み、それによって各半導体ダイの終端部がその方向に平行でかつ傾斜部品に機械的に結合される。これらの終端部は、半導体ダイと傾斜部品との間において、たとえば、近接通信を介して、高帯域幅の信号通信を容易にし得る。
[0024] 半導体ダイにおいてコストがかかり領域を消費するシリコン貫通ビア(TSV)の必要性を取り除くことによって、チップパッケージは、高帯域幅でかつ低コストを提供することができる。たとえば、コストは、半導体ダイにおける処理動作およびTSVに関連する無駄な領域を避けることによって低減され得る。したがって、スタック内のチップは、標準的な処理技術を用いて製造することができる。さらに、はんだ、マイクロスプリング、および/または異方性膜は、ワイヤボンディングよりも、低いコストを有し、および/または、改善された信頼性を提供し得る。それに加えて、傾斜部品は、ワイヤボンディングよりも、高い内部要素通信帯域幅および低減された時間遅れを提供することができるとともに、TSVを含む半導体ダイによって提供されるのと同等の通信帯域幅および時間遅れを有し得る。)
エ.「[0025] We now describe embodiments of the chip package. FIG. 1 presents a block diagram illustrating a side view of a chip package 100. In this chip package (which is sometimes referred to as a "ramp-stack chip package"), a set of semiconductor dies 110 is arranged in a stack 112 in vertical direction 114. Note that vertical direction 114 is substantially perpendicular to semiconductor die 110-1 in stack 112 (and, thus, is substantially perpendicular to horizontal direction 116 in a plane of semiconductor die 110-1). Additionally, each semiconductor die, after semiconductor die 110-1, may be offset in horizontal direction 116 by an associated one of offset values 118 from an immediately preceding semiconductor die in stack 112, thereby defining a stepped terrace 120 at one side of stack 112. These offset values may have approximately a constant value for the set of semiconductor dies 110 or may vary over the set of semiconductor dies 110 (i.e., the offset values for different steps in stepped terrace 120 may be different).
[0026] Moreover, a high-bandwidth ramp component 122 is rigidly mechanically and electrically coupled to semiconductor dies 110, thereby facilitating communication between semiconductor dies 110 and/or supplying power to semiconductor dies 110. This ramp component 122 is positioned on the one side of stack 112, and is approximately parallel to a direction 124 (at angle 126) along stepped terrace 120, which is between horizontal direction 116 and vertical direction 114. In addition, the rigid mechanical and/or electrical coupling between semiconductor dies 110 and ramp component 122 may occur at end segments (such as end segment 128) of semiconductor dies 110, where semiconductor dies 110 include static bends (such as static bend 130) so that an end segment of each of semiconductor dies 110 is parallel to direction 124. For example, rigid mechanical and electrical coupling to the end segments may occur via solder balls, such as solder ball 138. As described further below, these end segments may provide a large coplanar area that facilitates communication of signals (such as an optical signal or an electrical signal) between ramp component 122 and semiconductor dies 110.」
([0025] チップパッケージの実施形態を説明する。図1は、チップパッケージ100の側面図を示すブロック図を表わしている。(「傾斜スタックチップパッケージ」とも称される)このチップパッケージにおいては、一組の半導体ダイ110が、スタック112において垂直方向114に配列される。垂直方向114は、スタック112における半導体ダイ110-1に実質的に垂直である(したがって、半導体ダイ110-1の平面における水平方向116と実質的に垂直である)ことに注意すべきである。さらに、半導体ダイ110-1の後の各半導体ダイは、スタック112における直前の半導体ダイからオフセット値118のうちの関連したものだけ水平方向116にオフセットされ、それによって、スタック112の一方の側面に階段状テラス120を規定する。これらのオフセット値は、一組の半導体ダイ110について略一定であってもよいし、一組の半導体ダイ110にわたって変化してもよい(すなわち、階段状テラス120における異なる段についてのオフセット値が異なってもよい)。
[0026] さらに、高帯域幅傾斜部品122は、半導体ダイ110に堅固に機械的にかつ電気的に結合され、それによって、半導体ダイ110間における通信を容易にし、および/または半導体ダイ110への電力を供給する。この傾斜部品122は、スタック112の一方の側面に位置付けられ、階段状テラス120に沿った方向124(角度126)に略平行であり、その方向は水平方向116と垂直方向114との間である。さらに、半導体ダイ110と傾斜部品122との間の堅固で機械的なおよび/または電気的な結合は、半導体ダイ110の(終端部128のような)終端部において生じ、半導体ダイ110は、終端部において、各半導体ダイ110の終端部が方向124に平行であるような(静的屈曲部130のような)静的屈曲部を含む。たとえば、終端部への堅固で機械的なおよび/または電気的な結合は、はんだボール138のようなはんだボールを介して生じ得る。以下でさらに説明されるように、これらの終端部は、傾斜部品122と半導体ダイ110との間において、(光信号または電気信号のような)信号の通信を容易にする、広い同一平面領域を与える。)
オ.「[0032] Note that, in order to accommodate mechanical alignment errors in vertical direction 114, the height and pitch of the solder bumps or pads (such as solder pad 144-1 and/or solder pad 144-2) and/or solder ball 138 may vary between at least some of semiconductor dies 110 along vertical direction 114. For example, distance 142 (i.e., the position of solder pad 144-1 relative to a center of a saw lane for semiconductor die 110-1) may be 60 μm and solder pads 144 may each have an 80 μm width. Furthermore, the solder balls (such as solder ball 138) may have a diameter of 120μm prior to reflowing or melting, and an approximate thickness between 40 and 60 μm after melting. In some embodiments, two or more rows of solder balls may rigidly couple ramp component 122 to a given semiconductor die.」
([0032] 垂直方向114における機械的アライメント誤差を調整するために、(はんだパッド144-1および/またははんだパッド144-2のような)はんだバンプやパッド、および/または、はんだボール138の高さおよびピッチは、垂直方向114に沿った少なくともいくつか半導体ダイ110間において変化してもよいことに注意すべきである。距離142(すなわち、半導体ダイ110-1についての鋸刃線の中央に対するはんだパッド144-1の位置)は60μmであり、はんだパッド144は各々80μmの幅を有し得ることに注意すべきである。さらに、(はんだボール138のような)はんだボールは、リフローまたは溶融前には120μmの直径を有し、溶融後はおよそ40~60μmの間の厚みを有し得る。いくつかの実施形態においては、はんだボールの2つ以上の列が、所与の半導体ダイに傾斜部品122を堅固に結合してもよい。)
・上記引用例1に記載の「RAMP-STACK CHIP PACKAGRE WITH STATIC BENDS」は、「ウ.」の段落[0024]の記載事項によれば、高帯域幅でかつ低コストを提供することができるチップパッケージに関し、
より具体的には、上記「ア.」、「ウ.」の段落[0023]、「エ.」の記載事項、及びFIG.1によれば、チップパッケージ100であって、垂直スタック112において垂直方向に配列され、垂直スタック112内の第1の半導体ダイ110-1に対して略垂直な一組の半導体ダイ110-2~110-Nを備え、第1の半導体ダイ110-1の後の各半導体ダイ110-2~110-Nは、垂直スタック112における直前の半導体ダイからあるオフセット値118だけ水平方向にオフセットされ、それによって、垂直スタック112の一方の側面に階段状テラス120を規定し、チップパッケージ100は、半導体ダイ110-1~110-Nに電気的に、かつ堅固に機械的に結合された傾斜部品122をさらに備え、傾斜部品122は、垂直スタック112の前記一方の側面に位置付けられ、傾斜部品122は、水平方向と垂直方向との間である階段状テラス120に沿った方向に対して略平行であり、半導体ダイ110-1~110-Nの各々は、静的屈曲部130を含み、それによって、半導体ダイ110-1~110-Nの各々の終端部128が階段状テラス120に沿った方向に平行に、傾斜部品122に機械的に結合される、チップパッケージ100である。
・上記「イ.」、「ウ.」の段落[0023]、「オ.」の記載事項、及びFIG.1によれば、半導体ダイ110-1~110-Nの各々は、階段状テラス120においてその表面に露出したはんだパッド144-1を有し、傾斜部品122は、その表面に半導体ダイ110-1~110-Nの各々のはんだパッド144-1に対応付けられるはんだパッド144-2を有し、それぞれ対応するはんだパッド144-1とはんだパッド144-2とは、はんだボール138によって電気的かつ機械的に結合されてなるものである。
そして、技術常識からして、また、FIG.2からも明らかなように、各半導体ダイ110-1~110-Nにおけるはんだパッド144-1やそれに対応する傾斜部品122のはんだパッド144-2は、各半導体ダイの縁部に対して略平行な列をなすものである。
また、FIG.1から明らかなように、はんだボール138は、各半導体ダイ110-1~110-Nと傾斜部品122との間の非平行な表面間に配置されてなるものである。
したがって、特にFIG.1に示される実施形態に係るものに着目し、上記記載事項及び図面を総合勘案すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「チップパッケージであって、
垂直スタックにおいて垂直方向に配列され、前記垂直スタック内の第1の半導体ダイに対して略垂直な一組の半導体ダイを備え、
前記第1の半導体ダイの後の各半導体ダイは、前記垂直スタックにおける直前の半導体ダイからあるオフセット値だけ水平方向にオフセットされ、それによって、前記垂直スタックの一方の側面に階段状テラスを規定し、
前記チップパッケージは、前記半導体ダイに電気的に、かつ堅固に機械的に結合された傾斜部品をさらに備え、
前記傾斜部品は、前記垂直スタックの前記一方の側面に位置付けられ、
前記傾斜部品は、水平方向と垂直方向との間である前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記半導体ダイの各々は、前記階段状テラスにおいてその表面に露出し、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な列をなすはんだパッド144-1を有し、
前記傾斜部品は、その表面に前記半導体ダイの各々のはんだパッド144-1に対応付けられて列をなすはんだパッド144-2を有し、
それぞれ対応する前記はんだパッド144-1と前記はんだパッド144-2とは、はんだボールによって電気的かつ機械的に結合されてなり、当該はんだボールは、前記半導体ダイの各々と前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され、
さらに前記半導体ダイの各々は、静的屈曲部を含み、それによって、前記半導体ダイの各々の終端部が前記階段状テラスに沿った方向に平行に、前記傾斜部品に機械的に結合される、チップパッケージ。」
(1-2)引用例2
同じく原査定の拒絶の理由に引用された独国特許出願公開第10034081号明細書(以下、「引用例2」という。)には、「Halbleiterbauelement mit mehreren Halbleiterchips」について、図面とともに以下の各記載がある(なお、当審による翻訳文を付記する。また、下線は当審で付与した。)。
ア.「
」
([0001] 本発明は、複数の半導体チップ、特にメモリチップを有する半導体装置に関する。)
イ.「
」
([0008]・・・・・(中略)・・・・・本発明によれば、半導体チップは、キャリア基板の主面に対して斜めに配置されるので、各半導体チップの片側の端部のみがキャリア基板に直接接触する。)
ウ.「
」
([0016] 好適には、各半導体チップの接触点は、他の半導体チップと重ならない半導体チップ領域または支持手段に配置される。接触点は、半導体チップのコンタクトパッドとすることができる。これは、半導体チップのコンタクトパッドが、キャリア基板と接触しているそのチップエッジにオフセットしていることを意味する。・・・・・(以下、略))
エ.「
」
([0023] 図1を参照して、本発明の原理を認識することができる。キャリア基板1には、本実施形態では2つの半導体チップ2,3が配置されている。半導体チップ2,3は、一部の領域で上下に重なっている。・・・・・(以下、略))
オ.「
」
([0027] また、図3及び図4は、接続要素の代替の実施形態を示す。図3では、軟質はんだバンプが示され、図では、(硬い)はんだバンプによって、半導体チップ2の接触点9,10とキャリア基板の接触点11,12との間の電気的接続が行われる。・・・・・(以下、中略)
[0028] 接触点9,10は、半導体チップ2のコンタクトパッドを直接的に表すものと考えられる。・・・・・(以下、略))
・上記「引用例2」に記載の「Halbleiterbauelement mit mehreren Halbleiterchips」は、上記「ア.」の記載事項によれば、複数の半導体チップを有する半導体装置に関し、
より具体的には、上記「イ.」、「エ.」の記載事項、及びFIG.1によれば、互いに一部の領域で上下に重なる複数の半導体チップ2,3が、キャリア基板1の主面に対してそれぞれ斜めに配置され、各半導体チップ2,3の片側の端部のみがキャリア基板1に直接接触するようにした半導体装置である。
・上記「ウ.」、「オ.」の記載事項、及びFIG.3、FIG.4によれば、各半導体チップ2,3における、他の半導体チップと重ならない領域であって、キャリア基板に面する側の表面には、コンタクトパッドからなる接触点9,10が形成され、キャリア基板の主面には、接触点9,10にそれぞれ対応付けられる接触点11,12が形成され、接触点9,10と接触点11,12とは、各半導体チップとキャリア基板との間の非平行な表面間に配置されたはんだバンプでそれぞれ電気的に接続されてなるものである。
なお、接触点9,10、接触点11,12、及びはんだバンプは、FIG.1等の図に垂直な方向(紙面に垂直な方向)に列をなしていることは当業者において自明なことであり、したがって、接触点9,10、接触点11,12、及びはんだバンプは、各半導体チップの縁部に対して略平行に2列形成されているといえる。そして、はんだバンプは、その2列において異なる大きさ(あるいいは異なる高さ)を有するものである。
したがって、特にFIG.3やFIG.4に示される実施形態に係るものに着目し、上記記載事項及び図面を総合勘案すると、引用例2には、次の技術事項が記載されている。
「互いに一部の領域で上下に重なる複数の半導体チップが、キャリア基板の主面に対してそれぞれ斜めに配置され、各半導体チップの片側の端部のみが前記キャリア基板に直接接触するようにした半導体装置において、
前記各半導体チップにおける、他の半導体チップと重ならない領域であって前記キャリア基板に面する側の表面には、前記各半導体チップの縁部に対して略平行に2列のコンタクトパッドからなる接触点9,10を形成し、
前記キャリア基板の主面には、前記接触点9,10にそれぞれ対応付けられる2列の接触点11,12を形成し、
前記接触点9,10と前記接触点11,12とを、前記各半導体チップと前記キャリア基板との間の非平行な表面間に配置した、2列において異なる大きさ(あるいいは異なる高さ)を有するはんだバンプでそれぞれ電気的に接続するようにしたこと。」
(2)対比
そこで、本願補正発明と引用発明とを対比すると、
ア.引用発明における「チップパッケージであって、垂直スタックにおいて垂直方向に配列され、前記垂直スタック内の第1の半導体ダイに対して略垂直な一組の半導体ダイを備え」によれば、
引用発明における「チップパッケージ」、「(第1の)半導体ダイ」は、それぞれ本願補正発明でいう「チップパッケージ」、「(第1の)半導体ダイ」に相当し、
引用発明においても、「垂直方向」は、当然、第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直である(引用例1のFIG.1も参照)から、
本願補正発明と引用発明とは、「チップパッケージであって、スタック内において垂直方向に配置された半導体ダイを備え、前記垂直方向は、前記スタック内における第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直で」ある点で一致する。
イ.引用発明における「前記第1の半導体ダイの後の各半導体ダイは、前記垂直スタックにおける直前の半導体ダイからあるオフセット値だけ水平方向にオフセットされ、それによって、前記垂直スタックの一方の側面に階段状テラスを規定し」によれば、
引用発明における「階段状テラス」は、本願補正発明でいう「階段状テラス」に相当し、
本願補正発明と引用発明とは、「前記第1の半導体ダイに続く各半導体ダイは、前記スタック内における直前の半導体ダイからオフセット値分だけ前記面において水平方向にオフセットしており、これによってスタックの一方側に階段状テラスが規定され」てなるものである点で一致する。
ウ.引用発明における「前記チップパッケージは、前記半導体ダイに電気的に、かつ堅固に機械的に結合された傾斜部品をさらに備え、
前記傾斜部品は、前記垂直スタックの前記一方の側面に位置付けられ、
前記傾斜部品は、水平方向と垂直方向との間である前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり」によれば、
引用発明における「傾斜部品」は、本願補正発明でいう「傾斜部品」に相当し、
本願補正発明と引用発明とは、「スタックの一方側に位置決めされる傾斜部品とを備え、前記傾斜部品は、前記水平方向と前記垂直方向の間の前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行で」ある点で一致する。
エ.引用発明における「前記半導体ダイの各々は、前記階段状テラスにおいてその表面に露出し、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な列をなすはんだパッド144-1を有し」によれば、
引用発明における、半導体ダイの各々の表面に有する「はんだパッド144-1」は、本願補正発明でいう「第1のパッド」に相当し、
本願補正発明と引用発明とは、「前記階段状テラスにおける前記半導体ダイの各々の表面は、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な列の第1のパッドを含」むものである点で共通する。
ただし、第1のパッドの列について、本願補正発明では、「2列」である旨特定するのに対し、引用発明では、そのような明確な特定がない点で相違している。
オ.引用発明における「前記傾斜部品は、その表面に前記半導体ダイの各々のはんだパッド144-1に対応付けられて列をなすはんだパッド144-2を有し」によれば、
引用発明における、傾斜部品の表面に有する「はんだパッド144-2」は、本願補正発明でいう「第2のパッド」に相当し、
本願補正発明と引用発明とは、「前記傾斜部品は、第2のパッドを含む表面を有し、前記第2のパッドは、前記半導体ダイの各々について列の第2のパッドとして配置され」てなるものである点で共通する。
ただし、第2のパッドの列について、本願補正発明では、「少なくとも2列」である旨特定するのに対し、引用発明では、そのような明確な特定がない点で相違している。
カ.引用発明における「それぞれ対応する前記はんだパッド144-1と前記はんだパッド144-2とは、はんだボールによって電気的かつ機械的に結合されてなり、当該はんだボールは、前記半導体ダイの各々と前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され」によれば、
引用発明における「はんだボール」は、本願補正発明でいう「コネクタ」に相当し、
引用発明における「はんだボール」にあっても、半導体ダイの各々と傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され、列のはんだパッド144-1と列のはんだパッド144-2とに対して電気的かつ機械的に結合されるものであるから、
本願補正発明と引用発明とは、「前記列の前記第1のパッドに対して電気的かつ機械的に結合されるコネクタ」を備える点、及び「前記コネクタは、前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され、前記列の前記第2のパッドに対して電気的かつ機械的に結合され」る点で共通するといえる。
ただし、上記「エ.」及び「オ.」で述べた相違点に加えて、本願補正発明では、「前記コネクタが2列において異なる大きさを有するか、前記コネクタが2列において異なる高さを有するか、前記傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか、のいずれか1つの構成を含」む旨特定するのに対し、引用発明では、そのような特定を有していない点で相違している。
よって、本願補正発明と引用発明とは、
「チップパッケージであって、
スタック内において垂直方向に配置された半導体ダイを備え、前記垂直方向は、前記スタック内における第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直であり、前記第1の半導体ダイに続く各半導体ダイは、前記スタック内における直前の半導体ダイからオフセット値分だけ前記面において水平方向にオフセットしており、これによってスタックの一方側に階段状テラスが規定され、前記階段状テラスにおける前記半導体ダイの各々の表面は、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な列の第1のパッドを含み、チップパッケージはさらに、
前記列の前記第1のパッドに対して電気的かつ機械的に結合されるコネクタと、
スタックの一方側に位置決めされる傾斜部品とを備え、前記傾斜部品は、前記水平方向と前記垂直方向の間の前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記傾斜部品は、第2のパッドを含む表面を有し、前記第2のパッドは、前記半導体ダイの各々について列の第2のパッドとして配置され、
前記コネクタは、前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され、前記列の前記第2のパッドに対して電気的かつ機械的に結合される、チップパッケージ。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点]
本願補正発明では、第1のパッドの列が「2列」、第2のパッドの列が「少なくとも2列」であり、「前記コネクタが2列において異なる大きさを有するか、前記コネクタが2列において異なる高さを有するか、前記傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか、のいずれか1つの構成を含」む旨特定するのに対し、引用発明では、そのような特定を有していない点。
(3)判断
上記[相違点]について検討する。
引用例1には、段落[0032]に「はんだボールの2つ以上の列が、所与の半導体ダイに傾斜部品122を堅固に結合してもよい」と記載(上記「(1-1)オ.」を参照)されているところ、
引用例2には、互いに一部の領域で上下に重なる複数の半導体チップが、キャリア基板の主面に対してそれぞれ斜めに配置され、各半導体チップの片側の端部のみが前記キャリア基板に直接接触するようにした半導体装置において、前記各半導体チップにおける、他の半導体チップと重ならない領域であって前記キャリア基板に面する側の表面には、前記各半導体チップの縁部に対して略平行に2列のコンタクトパッドからなる接触点9,10を形成し、前記キャリア基板の主面には、前記接触点9,10にそれぞれ対応付けられる2列の接触点11,12を形成し、前記接触点9,10と前記接触点11,12とを、前記各半導体チップと前記キャリア基板との間の非平行な表面間に配置した、2列において異なる大きさ(あるいいは異なる高さ)を有するはんだバンプでそれぞれ電気的に接続するようにした技術事項が記載されている(なお、キャリア基板側の接触点11,12についても、はんだバンプで接続するような場合にあっては、半導体チップ側の接触点9,10と同様、コンタクトパッドからなるものとすることはごく普通の技術事項である。)。ここで、各半導体チップを基準に(水平にして)みると、「キャリア基板」は、引用発明でいう「階段状テラス」に沿った方向に対して略平行であり、引用発明の「傾斜部品」に対応するものであるといえ、引用発明においても、かかる技術事項を採用し、半導体ダイの各々と傾斜部品との間の非平行な表面間において、はんだパッド144-1、はんだパッド144-2及びはんだボールをそれぞれ「2列」とするとともに、はんだボールが2列において異なる大きさ(あるいは異なる高さ)を有するものとすること、すなわち相違点に係る構成とすることは当業者であれば容易になし得ることである。
そして、本願補正発明が奏する効果についてみても、引用発明及び引用例2に記載の技術事項から当業者が十分に予測できたものであって、格別顕著なものがあるとはいえない。
なお、請求人は審判請求書において、『仮に、本願発明の技術的思想に係る「前記コネクタは、前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置され」との構成が周知であったとしても、引用文献1の発明を特徴付ける必須の構成である静的屈曲部に加えて、当業者は、当該構成を採用する動機付けがない。』などと主張している。
しかしながら、引用発明における、各半導体ダイにおける静的屈曲部より先の終端部は、傾斜部品と機械的に結合するだけでもよいものであるといえ、追加のはんだボールの列を設ける場合に、これを当該終端部に設けなければならない必然性もないから、引用発明において、引用例2に記載の技術事項を採用することに阻害要因があるとは認められない。
よって、請求人の上記主張は採用することはできない。
(4)むすび
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明及び引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
2-2.特許法第36条第6項第2号違反
(1)請求項1において、「・・傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか・・」とあるが、
かかる記載のみでは、「ピット状または柱状のサブコンポーネント」と、特に「第2のパッド」との関係(配置構成)が不明なため、これらサブコンポーネントなるものが何のために設けられるのかも明らかでなく、この点において請求項1に係る発明は明確なものでない。
よって、本件出願は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3.本件補正についてのむすび
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明について
平成29年1月12日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成28年4月26日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。
「【請求項1】
チップパッケージであって、
スタック内において垂直方向に配置された半導体ダイを備え、前記垂直方向は、前記スタック内における第1の半導体ダイの面に対して実質的に垂直であり、前記第1の半導体ダイに続く各半導体ダイは、前記スタック内における直前の半導体ダイからオフセット値分だけ前記面において水平方向にオフセットしており、これによってスタックの一方側に階段状テラスが規定され、前記階段状テラスにおける前記半導体ダイの各々の表面は、前記半導体ダイの縁部に対して略平行な2列の第1のパッドを含み、チップパッケージはさらに、
前記2列の前記第1のパッドに対して電気的かつ機械的に結合されるコネクタと、
スタックの一方側に位置決めされる傾斜部品とを備え、前記傾斜部品は、前記水平方向と前記垂直方向の間の前記階段状テラスに沿った方向に対して略平行であり、
前記傾斜部品は、第2のパッドを含む表面を有し、前記第2のパッドは、前記半導体ダイの各々について少なくとも2列の第2のパッドとして配置され、
前記コネクタは、前記2列の前記第2のパッドに対して電気的かつ機械的に結合される、チップパッケージ。」
1.引用例
原査定の拒絶の理由で引用された引用例及びその記載事項は、前記「第2 2-1.(1)」に記載したとおりである。
2.対比・判断
本願発明は、前記「第2 2-1.」で検討した本願補正発明の発明特定事項である、チップパッケージにおける「コネクタ」あるいは「傾斜部品」について、「前記コネクタが2列において異なる大きさを有するか、前記コネクタが2列において異なる高さを有するか、前記傾斜部品が、表面上に取り付けられるとともに列で配置されるピット状または柱状のサブコンポーネントを有するか、のいずれか1つの構成を含」む旨の限定を省き、さらに、「コネクタ」については、「前記各半導体ダイと前記傾斜部品との間の非平行な表面間に配置」される旨の限定を省いたものに相当する。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、更に他の限定事項を付加したものに相当する本願補正発明が前記「第2 2-1.(3)」に記載したとおり、引用発明及び引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び引用例2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
3.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2017-000415