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特許拒絶査定不服審判

2016-018441

メニュー操作方法及びこれを行うタッチ入力装置を含むメニュー操作装置

審判番号
2016-018441
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-024602外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年12月08日
審決日
2017年10月30日
公報発行日
2017年12月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 24602「メニュー操作方法及びこれを行うタッチ入力装置を含むメニュー操作装置」拒絶査定不服審判事件〔平成27年10月22日出願公開、特開2015-185161、請求項の数(22)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2015年2月10日(パリ条約による優先権主張2014年3月26日、韓国、2014年3月24日、韓国、2014年5月9日、韓国、2014年8月1日、韓国、2014年9月19日、韓国、2014年10月24日、韓国、2014年12月22日、韓国)の出願であって、平成28年2月15日付けで拒絶理由通知がされ、平成28年5月23日付けで手続補正がされ、平成28年8月4日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年12月8日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、平成29年6月22日付けで当審からの拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、平成29年9月20日付けで手続補正がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年8月4日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-24に係る発明は、以下の引用文献A-Dに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.特開2013-105410号公報 B.特開2013-20370号公報 C.特表2009-534757号公報 D.特開2012-178050号公報 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由の概要は次のとおりである。 本願請求項1-22に係る発明は、引用文献1-5に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2013-105410号公報 (拒絶査定時の引用文献A) 2.特開2009-163363号公報(当審において新たに引用した文献) 3.特開2011-258043号公報(当審において新たに引用した文献) 4.特開2012-073873号公報(当審において新たに引用した文献) 5.国際公開第2012/128361号 (当審において新たに引用した文献) 第4 本願発明 本願請求項1-22に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明22」という。)は、平成29年9月20日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-22に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。 「  [請求項1] タッチ位置感知モジュール、前記タッチ位置感知モジュールの下部に配置されたディスプレイモジュール、及び前記ディスプレイモジュールの下部であって前記ディスプレイモジュールの表示領域と垂直方向において重なる位置に配置され、静電容量を検出するための電極を備えたタッチ圧力感知モジュールを含むタッチ入力装置に対してなされた客体によるタッチ入力の圧力を前記タッチ圧力感知モジュールで検出し、前記タッチ入力の圧力が所定の圧力の大きさ以上でタッチされる条件を満たすのか判断する段階と、 前記タッチ入力が前記条件を満たす時、少なくとも一つのアイコンがディスプレイされたメニューが前記タッチ入力装置にディスプレイされる段階と、 前記客体による前記メニューの操作に基づいて前記タッチ入力装置の動作を制御する段階と、 を含み、 前記タッチ入力装置の動作を制御する段階は、 前記タッチ入力の圧力又は面積が増加あるいは減少されるように調節されれば、前記調節された圧力又は面積が属するレベルを決定する段階と、 前記少なくとも一つのアイコンのうち前記レベルに対応されるアイコンを選択する段階と、 前記入力されたタッチが解除されれば、前記選択されたアイコンに割り当てられた動作が実行される段階と、を含み、 前記タッチ入力が前記レベルに留まる時間が所定の時間より小さい場合、前記レベルに対応されるアイコンが選択されない、 メニュー操作方法。」 本願発明2は、本願発明1の「タッチ位置感知モジュール、前記タッチ位置感知モジュールの下部に配置されたディスプレイモジュール」の構成を、「内部にタッチ位置感知モジュールが配置されたディスプレイモジュール」の構成に置換した発明である。 本願発明3-11は、本願発明1又は2を減縮した発明である。 本願発明12-13は、本願発明1-2に対応する、カテゴリ表現が異なる「メニュー操作装置」の発明である。 本願発明14-22は、本願発明12又は13を減縮した発明である。 第5 引用文献、引用発明等 1.引用文献1、引用発明について 当審拒絶理由に引用した引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。 (1) 段落[0010]-[0013] 「[0010] 図1は、本実施の形態のタッチパネル操作技術が適用されるタッチパネルの構成を示す図である。 [0011] タッチパネル10は、液晶表示パネル(LCD)1、カバーパネル2、圧力センサ3、圧力センサ制御部4、及び基盤部(不図示)を備えている。圧力センサ3は、矩形状の液晶表示パネル1の四つの頂点付近に、背面を基盤部(不図示)に支持されて設けられている。液晶表示パネル1の前面には透明なカバーパネル2が配されている。そして、それぞれの圧力センサ3の出力(圧力値)は、圧力センサ制御部4が適宜の周期で値を検知し記録する。 [0012] それぞれの圧力センサ3の上面位置は、液晶表示パネル(LCD)1の上面位置よりも高くなるように設けられる。従って、カバーパネル2を指などでタッチすることによりカバーパネル2に押圧が作用した場合、基盤部(不図示)とカバーパネル2に狭圧される圧力センサ3からは押圧に対応する信号が出力される。そして、カバーパネル2上のタッチする座標によって、それぞれの圧力センサ3が受ける圧力が変化する。従って、それぞれの圧力センサ3からの圧力値を得ることによって、タッチされたカバーパネル2上の座標を求めることができる。 [0013] なお、上述のタッチパネルの構成では、液晶表示パネル(LCD)1と所定の間隙を隔ててカバーパネル2が配置されるよう液晶表示パネル(LCD)1の上面位置よりも高くなるよう圧力センサ3が配置されているが、液晶表示パネル(LCD)1の下面四隅に圧力センサ3を配置し、かつ液晶表示パネル(LCD)1上面にカバーパネル2を直接配置するよう構成しても良い。このように構成すれば、液晶表示パネル(LCD)1とカバーパネル2との間隙を狭くすることができ、視差が生じにくくなり、より操作性の良いタッチパネル10を得ることができる。」 (2) 段落[0022]-[0033] 「[0022] 図3は、本実施の形態のタッチパネル操作方法を説明する概略図である。なお、本実施の形態におけるポインタを、以下の説明ではフォースポインタと呼ぶ。 [0023] 図3に示すように、ユーザがカバーパネル2を指でタッチして押圧すると、タッチした位置から離れた位置にフォースポインタが表示される。図3では、フォースポインタは、タッチされた圧力値を表すリングで表されるブロックと指定する座標を示す三角形のブロックとの2つのブロックで構成されている。リングで表されるブロック内に表示される円の大きさが、後述する機能区間内における圧力値と対応する。また、三角形のブロックの先端位置がポイントされる位置を示している。 [0024] 図4は、本実施の形態におけるフォースポインタの機能を説明した図である。本実施の形態のフォースポインタでは、4つの圧力センサ3の圧力検出値の分布からタッチされた座標が検出され、かつ4つの圧力センサ3の圧力検出値の合計値からフォースポインタの機能が決定される。以下、合計圧力値を単に圧力値と称する。 [0025] 圧力値の最大値を1000として、圧力値の範囲(0~1000)を複数の区間に分割する。図4では、圧力値0~400までを100毎の4つの区間(第1区間~第4区間)とし、圧力値400~900までを特殊機能区間とし、圧力値900~1000までを未使用区間としている。なお、圧力値0~400までは、圧力値の変化に応じて4つの区間の内いずれか1つの区間の機能が選択されるが、一度圧力値が400を越えて、特殊機能区間に移行した後は、圧力が変化しても、第1~第4区間には戻らず、圧力値の変化に応じて第1特殊機能区間と第2特殊機能区間の機能が選択される。従って、本タッチパネルの操作方法におけるフォースポインタは、圧力センサ3が設定された圧力の最大値を超えた圧力値、すなわち、本実施例では400を超える圧力値を検出した場合、第2の機能グループに遷移する階層構造の機能を備えていると解釈することができる。 [0026] 続いて、図4を参照しつつフォースポインタの動作を説明する。 ユーザがカバーパネル2にタッチすると、フォースポインタは第1階層の機能に従って動作する。 [0027] まず、圧力値が0~100までの第1区間には移動機能が割り付けられている。この第1区間において、ユーザがカバーパネル2に指をタッチしたまま移動すると、その動きに従ってフォースポインタが移動する。従って、ユーザは、液晶表示パネル1に表示されたフォースポンタの位置を所望の位置まで移動することができる。なお、圧力値が高くなるにつれて、リングで表されるブロック内に表示される円の大きさが大きくなる。 [0028] ユーザがフォースポインタを所望の位置まで移動し指の押圧を増加すると、フォースポインタには第2区間の機能であるドラッグ機能が付与される。従って、ユーザは、圧力値100~200で押し込みながら指を移動することによって、例えば、一連の文字列の表示を選択して反転表示させることができ、また選択したアイコンをドラッグすることができる。ここで、第1区間の機能から第2区間の機能に遷移したことは、フォースポインタの表示態様が変化することで判断することができる。例えば、三角形のブロックの表示色が変化し、また圧力値100の手前ではリングで表されるブロック内に表示される円が大きく表示されていたが、圧力値100を超えるとリングで表されるブロック内の円表示が小さくなることで判断することができる。 [0029] ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第3区間の機能が付与される。但し、図4に示す例では、第3区間には機能が割り当てられていない。ここで、第2区間の機能から第3区間の機能に遷移したことは、フォースポインタの表示態様が変化することで判断することができる。例えば、三角形のブロックの表示色が変化し、また第1区間から第2区間への遷移と同様、リングで表されるブロック内に表示される円の大きさが変化することで判断することができる。 [0030] ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第4区間の機能であるショートカットメニュー機能が付与される。第4区間では、フォースポインタはリングで表されるブロックのみの構成に変化し、円形ブロックの周囲に複数のショートカットメニューが表示される。 [0031] ここで、メニュー表示がなされるのは、押圧が第4区間に少なくともN秒間留まっている場合である。第4区間内にN秒間留まらず、最小値を下回った場合/最大値を上回った場合は、メニュー表示を行わず、圧力値に応じた機能(区間)へ遷移する。 [0032] メニュー表示がなされると、その表示状態は、たとえユーザが指をカバーパネル2から離してもM秒間継続する。また、それぞれのショートカットメニューは、表示されたショートカットメニューアイコンを含む大きな領域である選択領域を備えている。そこで、ユーザがメニュー表示中に、この選択領域をタッチすることで所望のショートカットメニュ ーの選択が行われる。所望のショートカットメニューの選択には、メニュー表示中にメニュー選択領域上まで指を移動させ、メニュー選択領域上で画面から指を離す、またはメニュー表示後、画面から一度指を離し、メニュー表示中に再度選択領域上をタッチする(タッチして指を離した時点で確定)方法の2種類がある。 [0033] 以上説明した第1区間~第4区間までの機能は、押圧を圧力値0~400の間で変化させることによって各区間を相互に遷移させる(可逆的に)ことが可能である。」 (3) 段落[0043]-[0047] 「[0043] 図6は、本実施の形態におけるフォースポインタを用いて一連の操作を連続して行なう態様を示す図である。 [0044] 図6(1)は、テキストデータを表示したタッチパネル10である。図6(2)は、ユーザがカバーパネル2にタッチして押圧し、第1階層の第2区間の機能を用いて、「桜木町カントリーゴルフクラブ」を選択した状態を示している。そして、ユーザがこの状態で更に押圧すると、図6(3)に示すショートカットメニューが表示される。図6(3)では、フォースポインタは矢印が表示された円で表されている。ユーザが上述の選択領域をタッチすることで所望のショートカットメニューを選択することができる。 [0045] メニュー「コピー」を選択することで、文字列「桜木町カントリーゴルフクラブ」をコピーする。メニュー「ブラウザ」を選択することで、「桜木町カントリーゴルフクラブ」に対応するURLを指定してブラウザ画面を表示する。メニュー「メール」を選択することで、「桜木町カントリーゴルフクラブ」に対応するアドレスにメールを送信するためのメール画面を表示する。メニュー「地図」を選択することで、「桜木町カントリーゴルフクラブ」に対応する番地を指定して、当該番地を含む地図を表示する。 [0046] 図6に示すように、本実施の形態のタッチパネル操作方法によれば、文字選択、各種メニューを実行することが複数のタッチ操作を行なうことなく実現できる。なお、操作機能は、上述のブラウジングやメールに対する指示のみでなく、実装されるアプリケーション、OS(Operating System)に依存した操作機能とすることができる。 [0047] 図7は、本実施の形態のタッチパネル操作方法におけるメニュー表示態様を示す図である。図7(1)では、フォースポインタは矢印を記載した円の領域として表され、メニューは名称を記載した領域として表されている。図7(2)では、フォースポインタは円の領域として表され、メニューは図形を記載した領域として表されている。なお、メニュー表示はこの表示態様に限られるものではなく、フォースポインタを表す図形と、メニューを表す少なくとも一つの図形とを表すものであれば良い。」 よって、上記各記載事項を関連図面と技術常識に照らし、下線部に着目すれば、引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。 「タッチパネル10は、液晶表示パネル(LCD)1、カバーパネル2、圧力センサ3、圧力センサ制御部4、及び基盤部を備え、 液晶表示パネル(LCD)1の下面四隅に圧力センサ3を配置し、かつ液晶表示パネル(LCD)1上面にカバーパネル2を直接配置するよう構成し、 タッチパネル操作方法において、 ユーザがカバーパネル2を指でタッチして押圧すると、タッチした位置から離れた位置にフォースポインタが表示され、 4つの圧力センサ3の圧力検出値の分布からタッチされた座標が検出され、かつ4つの圧力センサ3の圧力検出値の合計値からフォースポインタの機能が決定され、 圧力値0~400までを100毎の4つの区間(第1区間~第4区間)とし、 まず、圧力値が0~100までの第1区間には移動機能が割り付けられ、 ユーザがフォースポインタを所望の位置まで移動し指の押圧を増加すると、フォースポインタには第2区間の機能であるドラッグ機能が付与され、 ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第3区間の機能が付与され、但し、第3区間には機能が割り当てられておらず、 ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第4区間の機能であるショートカットメニュー機能が付与され、第4区間では、フォースポインタはリングで表されるブロックのみの構成に変化し、円形ブロックの周囲に複数のショートカットメニューが表示され、 ここで、メニュー表示がなされるのは、押圧が第4区間に少なくともN秒間留まっている場合であり、第4区間内にN秒間留まらず、最小値を下回った場合/最大値を上回った場合は、メニュー表示を行わず、圧力値に応じた機能(区間)へ遷移し、 それぞれのショートカットメニューは、表示されたショートカットメニューアイコンを含む大きな領域である選択領域を備え、 所望のショートカットメニューの選択には、メニュー表示中にメニュー選択領域上まで指を移動させ、メニュー選択領域上で画面から指を離す、またはメニュー表示後、画面から一度指を離し、メニュー表示中に再度選択領域上をタッチする(タッチして指を離した時点で確定)方法の2種類があり、 第1区間~第4区間までの機能は、押圧を圧力値0~400の間で変化させることによって各区間を相互に遷移させる(可逆的に)ことが可能である、 タッチパネル操作方法。」 2.引用文献2-5について 当審拒絶理由に引用した引用文献2には、図1とともに、[要約]欄に、「…画像を表示する表示部3と、表示部3の表示面の上面に重ねて配置され、接触を検出するタッチパネル1と、表示部3の表示面の下面に重ねて配置された圧力センサー5と、…」と記載されるから、タッチパネル、表示部、タッチ圧力検出手段を所定の順序で設ける点は、本願優先日前において、公知技術であったといえる。 当審拒絶理由に引用した引用文献3(特に、段落[0038]、図7を参照。)、及び、引用文献4(特に、段落[0018]-[0019]、図2を参照。)の記載から、タッチ圧力感知モジュールを、タッチ入力装置の全面にわたって配置する点は、本願優先日前において、周知技術であったといえる。 当審拒絶理由に引用した引用文献5には、段落[0015]に「タッチパネル2は、表示部2aと、入力部の1つであるタッチセンサ2bと、押圧検出部2cとを所定の順序で重畳して構成される。」と記載され、段落[0035]-[0037]に、「一方、利用者が指F1を接触させ続けた場合、制御部22は、ステップS13からステップS15に示すように、時間検出部38によって検出される操作時間に連動して、文字入力領域54における長押下に割り当てられている動作のうち操作時間に対応する動作をタッチパネル2に順次表示させていく。すなわち、長押下に割り当てられている各動作には、優先順位に応じて設定された操作時間が対応づけられており、対応する操作時間が経過した動作から順に表示される。表示される各動作は、メニュー55の選択項目の1つとなる。メニュー55では、最後に表示された動作が選択状態となり、全ての動作が表示される前に利用者が指F1をタッチパネル2から離すと、制御部22は、その時点で選択状態となっている動作を実行し、メニュー55を閉じる。このように制御することにより、利用者は、指F1をメニュー55へ移動することなく、所望の動作を選択して実行させることができる。なお、ここでは操作時間に連動して動作をタッチパネル2に順次表示させていくこととしたが、入力操作の押圧(制御部22が取得する押圧に基づくデータ)に連動して動作をタッチパネル2に順次表示させてもよい。すなわち、長押下に割り当てられている各動作に、優先順位に応じて設定された押圧に基づくデータを対応づけ、制御部22が取得する押圧に基づくデータに対応する動作を順に表示することとしてもよい。」と記載されることから、表示部2a(本願発明の「ディスプレイモジュール」に対応。以下同様。)、タッチセンサ2b(「タッチ位置感知モジュール」)、押圧検出部2c(「タッチ圧力感知モジュール」)を「所定の順序で」重畳したタッチパネル2(「タッチ入力装置」)の操作において、複数の選択項目からなるメニュー55を表示して、利用者が指F1をタッチパネル2に接触させ続けた場合、操作時間に応じた動作を順次表示して、最後に表示された動作が選択状態となり、利用者が指F1をタッチパネル2から離すと、その時点で選択状態となっている動作を実行する技術的事項、さらに、上記技術的事項において、「操作時間」に応じた動作を順次表示することに替えて、「入力操作の押圧」に応じた動作を順次表示させるという技術的事項が、本願優先日前において、公知技術であったといえる。 第6 対比・判断 1.本願発明1について (1) 対比 ア 引用発明の「液晶表示パネル(LCD)1」、「圧力センサ3」、「(ユーザの)指」、「タッチパネル10」は、それぞれ、本願発明1の「ディスプレイモジュール」、「タッチ圧力感知モジュール」、「客体」、「タッチ入力装置」に相当する。 よって、引用発明の「タッチパネル10は、液晶表示パネル(LCD)1、…、圧力センサ3、…を備え、液晶表示パネル(LCD)1の下面四隅に圧力センサ3を配置し、かつ液晶表示パネル(LCD)1上面にカバーパネル2を直接配置するよう構成し」ていることは、本願発明1の「タッチ位置感知モジュール、前記タッチ位置感知モジュールの下部に配置されたディスプレイモジュール、及び前記ディスプレイモジュールの下部であって前記ディスプレイモジュールの表示領域と垂直方向において重なる位置に配置され、静電容量を検出するための電極を備えたタッチ圧力感知モジュールを含むタッチ入力装置」と、「ディスプレイモジュール、及び前記ディスプレイモジュールの下部であって前記ディスプレイモジュールの表示領域と垂直方向において重なる位置に配置されたタッチ圧力感知モジュールを含むタッチ入力装置」である点で共通するといえる。 また、引用発明の上記「タッチパネル10」が、「4つの圧力センサ3の圧力検出値の分布からタッチされた座標が検出され、かつ4つの圧力センサ3の圧力検出値の合計値からフォースポインタの機能が決定され、圧力値0~400までを100毎の4つの区間(第1区間~第4区間)とし、……(中略)……ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第4区間の機能であるショートカットメニュー機能が付与され」ることは、本願発明1の「タッチ入力装置に対してなされた客体によるタッチ入力の圧力を前記タッチ圧力感知モジュールで検出し、前記タッチ入力の圧力が所定の圧力の大きさ以上でタッチされる条件を満たすのか判断する段階」に相当するといえる。 イ 引用発明の「ショートカットメニュー」は、本願発明1の「メニュー」に相当する。 よって、引用発明の「ユーザが更に指の押圧を増加すると、フォースポインタには第4区間の機能であるショートカットメニュー機能が付与され、第4区間では、フォースポインタはリングで表されるブロックのみの構成に変化し、円形ブロックの周囲に複数のショートカットメニューが表示され」、「それぞれのショートカットメニューは、表示されたショートカットメニューアイコンを含む大きな領域である選択領域を備え」ることは、本願発明1の「前記タッチ入力が前記条件を満たす時、少なくとも一つのアイコンがディスプレイされたメニューが前記タッチ入力装置にディスプレイされる段階」に相当する。 ウ 引用発明の「所望のショートカットメニューの選択には、メニュー表示中にメニュー選択領域上まで指を移動させ、メニュー選択領域上で画面から指を離す、またはメニュー表示後、画面から一度指を離し、メニュー表示中に再度選択領域上をタッチする(タッチして指を離した時点で確定)方法の2種類があ」ることは、本願発明1の「前記客体による前記メニューの操作に基づいて前記タッチ入力装置の動作を制御する段階」に相当する。 エ 引用発明の「ショートカットメニュー機能」を含む「タッチパネル操作方法」は、本願発明1の「メニュー操作方法」に相当する。 したがって、両者の一致点、相違点は以下のとおりであるといえる。 [一致点] 「  ディスプレイモジュール、及び前記ディスプレイモジュールの下部であって前記ディスプレイモジュールの表示領域と垂直方向において重なる位置に配置され、タッチ圧力感知モジュールを含むタッチ入力装置に対してなされた客体によるタッチ入力の圧力を前記タッチ圧力感知モジュールで検出し、前記タッチ入力の圧力が所定の圧力の大きさ以上でタッチされる条件を満たすのか判断する段階と、 前記タッチ入力が前記条件を満たす時、少なくとも一つのアイコンがディスプレイされたメニューが前記タッチ入力装置にディスプレイされる段階と、 前記客体による前記メニューの操作に基づいて前記タッチ入力装置の動作を制御する段階と、 を含む、 メニュー操作方法。」 [相違点1] 「タッチ入力装置」が、本願発明1では、「タッチ位置感知モジュール、前記タッチ位置感知モジュールの下部に配置されたディスプレイモジュール、及び前記ディスプレイモジュールの下部であって前記ディスプレイモジュールの表示領域と垂直方向において重なる位置に配置され、静電容量を検出するための電極を備えたタッチ圧力感知モジュールを含むタッチ入力装置」という構成であるのに対して、引用発明では、「液晶表示パネル(LCD)1」と「圧力センサ3」とを含む「タッチパネル10」であって、「圧力センサ3」が「静電容量」型であることは特定されておらず、また、「圧力センサ3」がタッチ位置とタッチ圧力の検出に兼用されるものであって、「タッチ位置感知モジュール」、「ディスプレイモジュール」、「タッチ圧力感知モジュール」から構成されるものではない点。 [相違点2] 「タッチ入力装置の動作を制御する段階」が、本願発明1では、「前記タッチ入力装置の動作を制御する段階は、前記タッチ入力の圧力又は面積が増加あるいは減少されるように調節されれば、前記調節された圧力又は面積が属するレベルを決定する段階と、前記少なくとも一つのアイコンのうち前記レベルに対応されるアイコンを選択する段階と、前記入力されたタッチが解除されれば、前記選択されたアイコンに割り当てられた動作が実行される段階と、を含み、前記タッチ入力が前記レベルに留まる時間が所定の時間より小さい場合、前記レベルに対応されるアイコンが選択されない」ものであるのに対して、引用発明では、「所望のショートカットメニューの選択には、メニュー表示中にメニュー選択領域上まで指を移動させ、メニュー選択領域上で画面から指を離す、またはメニュー表示後、画面から一度指を離し、メニュー表示中に再度選択領域上をタッチする(タッチして指を離した時点で確定)方法の2種類があ」るもの、すなわち、メニュー選択に、タッチの「位置」を利用するものであって、タッチの圧力や面積のレベルに応じてメニューを選択して、タッチ解除で動作を実行するとともに、レベルに留まる時間が所定時間より小さければ選択しないものではない点。 (2) 相違点についての判断 事案に鑑みて、「タッチ入力装置の動作を制御する段階」に関する上記[相違点2]について先に検討する。 引用発明では、上記のとおり、タッチの圧力の変化に応じて、「ショートカットメニュー機能」(第4区間)から、「移動機能」(第1区間)、「ドラッグ機能」(第2区間)など別の機能へと「相互に遷移させる」一方、メニュー選択には、タッチの「位置」を利用しているものであって、メニュー機能選択後のメニュー選択にも、タッチの圧力や面積のレベルを利用するように構成を変更するための起因ないし動機付けは認められない。 「第4 引用文献、引用発明等」の「2.引用文献2-5について」に記載のとおり、引用文献2には、タッチパネル、表示部、タッチ圧力検出手段を所定の順序で設けるという技術的事項が記載され、引用文献3、4には、タッチ圧力感知モジュールを、タッチ入力装置の全面にわたって配置する周知技術が記載され、引用文献5には、ディスプレイモジュール、タッチ位置感知モジュール、タッチ圧力感知モジュールを「所定の順序で」重畳した「タッチ入力装置」の操作において、複数の選択項目からなるメニュー55を表示して、利用者が指F1をタッチパネル2に接触させ続けた場合、「操作時間」に応じた動作を順次表示して、最後に表示された動作が選択状態となり、利用者が指F1をタッチパネル2から離すと、その時点で選択状態となっている動作を実行する技術的事項、さらに、上記技術的事項において、「操作時間」に応じた動作を順次表示することに替えて、「入力操作の押圧」に応じた動作を順次表示させるという技術的事項が記載されている。 しかしながら、上記[相違点2]に係る本願発明の「前記タッチ入力装置の動作を制御する段階は、前記タッチ入力の圧力又は面積が増加あるいは減少されるように調節されれば、前記調節された圧力又は面積が属するレベルを決定する段階と、前記少なくとも一つのアイコンのうち前記レベルに対応されるアイコンを選択する段階と、前記入力されたタッチが解除されれば、前記選択されたアイコンに割り当てられた動作が実行される段階と、を含み、前記タッチ入力が前記レベルに留まる時間が所定の時間より小さい場合、前記レベルに対応されるアイコンが選択されない」という構成は、上記引用文献1-5には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。 したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2.本願発明2-22について 本願発明2-22も、「前記タッチ入力装置の動作を制御する段階は、前記タッチ入力の圧力又は面積が増加あるいは減少されるように調節されれば、前記調節された圧力又は面積が属するレベルを決定する段階と、前記少なくとも一つのアイコンのうち前記レベルに対応されるアイコンを選択する段階と、前記入力されたタッチが解除されれば、前記選択されたアイコンに割り当てられた動作が実行される段階と、を含み、前記タッチ入力が前記レベルに留まる時間が所定の時間より小さい場合、前記レベルに対応されるアイコンが選択されない」という、本願発明1の上記[相違点2]に係る構成と実質的に同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 第7 原査定についての判断 平成29年9月20日付けの補正により、補正後の請求項1-22は、「前記タッチ入力装置の動作を制御する段階は、前記タッチ入力の圧力又は面積が増加あるいは減少されるように調節されれば、前記調節された圧力又は面積が属するレベルを決定する段階と、前記少なくとも一つのアイコンのうち前記レベルに対応されるアイコンを選択する段階と、前記入力されたタッチが解除されれば、前記選択されたアイコンに割り当てられた動作が実行される段階と、を含み、前記タッチ入力が前記レベルに留まる時間が所定の時間より小さい場合、前記レベルに対応されるアイコンが選択されない」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Dには記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-22は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Dに基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-018441

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