特許拒絶査定不服審判
2016-015980
情報処理装置、方法及びプログラム
- 審判番号
- 2016-015980
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2012-120586外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年10月26日
- 審決日
- 2017年05月08日
- 公報発行日
- 2017年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ピーアンドダブリューソリューションズ株式会社
- 【請求人代理人】正林 真之
- 【請求人代理人】林 一好
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .575-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2012-120586「情報処理装置、方法及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成25年12月 9日出願公開、特開2013-246671、請求項の数(5)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成24年5月28日の出願であって、平成28年2月26日付けで拒絶理由が通知され、平成28年5月2日付けで手続補正がされ、平成28年7月27日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年10月26日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、平成29年1月23日に前置報告がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成28年7月27日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
1.本願請求項1-5に係る発明は、以下の引用文献1、2に記載された発明及び周知技術に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.米国特許出願公開第2002/0154173号明細書
2.特開2009-266192号公報(周知技術を示す文献)
第3 本願発明
本願請求項1-5に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明5」という。)は、平成28年10月26日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-5に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
複数の時系列グラフの初期範囲を設定する基準設定手段と、
設定された前記初期範囲の前記複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示する表示制御手段と、
前記操作部位の時間軸の両端に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段が受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動し、前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動することで、前記複数の時系列グラフの範囲を調整する範囲調整手段と、
を備え、
前記操作部位は、前記複数の時系列グラフの組み合わせが有する特定の特徴を表現する略縮小した単一の概略グラフであり、
前記表示制御手段は、前記範囲調整手段により調整された範囲の前記複数の時系列グラフを前記表示部に表示する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記範囲調整手段は、前記操作受付手段が前記操作部位の時間軸上の任意の位置に対する選択操作を受け付けることを条件に、前記時系列グラフの範囲を当該任意の位置を中心とする範囲に調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記時系列グラフの時間軸と交わる軸に沿って設けられ、当該軸に対応する軸上を移動する第2範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付ける第2操作受付手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記第2範囲指定部が規定する範囲の時系列グラフを前記表示部に表示する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンピュータが時系列グラフの表示範囲を調整する方法であって、
複数の時系列グラフの初期範囲を設定するステップと、
設定された前記初期範囲の前記複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示するステップと、
前記操作部位の時間軸の両端に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付けるステップと、
受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動し、前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動することで、前記複数の時系列グラフの範囲を調整するステップと、
調整された範囲の前記複数の時系列グラフを前記表示部に表示するステップと、
を含み、
前記操作部位は、前記複数の時系列グラフの組み合わせが有する特定の特徴を表現する略縮小した単一の概略グラフである方法。
【請求項5】
コンピュータに時系列グラフの表示範囲を調整させるためのプログラムであって、
複数の時系列グラフの初期範囲を設定するステップと、
設定された前記初期範囲の前記複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示するステップと、
前記操作部位の時間軸の両端に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付けるステップと、
受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動し、前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動することで、前記複数の時系列グラフの範囲を調整するステップと、
調整された範囲の前記複数の時系列グラフを前記表示部に表示するステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記操作部位は、前記複数の時系列グラフの組み合わせが有する特定の特徴を表現する略縮小した単一の概略グラフであるプログラム。」
第4 引用文献、引用発明等
1.引用文献1について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「[0030] FIG. 2 is a flowchart 200 which sets forth logic for displaying data in accordance with a preferred embodiment of the present invention. As shown in FIG. 2, the method starts with display of data, e.g. as an image, in an overview window, as shown at steps 210, 220. For example, the image may represent a graph of collected data, a textual document, a photograph-like image, etc. The overview window may be a window of the type known in a window-based environment. Alternatively, the overview window may simply be an area defined for display of the image, which itself may be displayed within a window. In other words, the overview window simply as a view port for data. As such, the overview window need not be manipulable in the manners in which window 100 is manipulable, e.g. for minimization, maximization, resizing, scrolling, etc. For example, detail graph 120 defines an overview window area within window 100, as shown in FIG. 1A. The overview window preferably displays all data associated with a data file, e.g. an entire graph, within a single field of view, i.e. within the confines of a video monitor without the need for scrolling, zooming out, etc. This will typically require viewing of the data on a scale that is smaller than is comfortable for discerning details in the data with precision. However, such an overview window provides an “at-a-glance” overview which makes it easy to quickly locate points or areas of interest in the data file.
[0031] For example, consider data collected from 12:00 p.m. to 1:00 p.m., e.g. representing resource and performance metrics of a monitored application server. In the example of FIG. 3, the data varies in magnitude from a scale of 0 to 100 Units. Such data is shown graphically in overview window 310 of window 300 of FIG. 3. For example, consider that a user wishes to find a maximum value for curve D of the data. From overview window 310, the computer user can quickly, i.e. at-a-glance, discern that point E is a point of interest. However, from the overview window 310, the user cannot determine with precision the magnitude at point E, or the time of its occurrence.
[0032] In accordance with the present invention, a slider element is next displayed on a video monitor. The slider may have predetermined or initial dimensions, but is variable in size according to user input. The slider may take many forms. In the example of FIG. 3, slider 340 includes a grab bar 340(当審注:「a grab bar 340」は、「a grab bar 342」の誤記と認める。)and a pair of boundary lines 344a, 344b. The boundary lines 344a, 344b are displayed superimposed over the image, e.g a graph, in overview window 310. In this manner, slider 340 defines a user-selected area between its boundary lines 344a, 344b. Slider 340 is translatable, i.e. slidably movable, in the x-direction (horizontally in FIG. 3) to define selected areas between 12:00 p.m. and 1:00 p.m. In this example, slider 340 is translatable only within the boundaries of the overview window 310.
[0033] A user may directly manipulate the slider to cause translation. Methods of direct manipulation causing translation are well known in the art for windows environments. For example, the user may use an input device such as a computer mouse to position a pointer displayed on a video monitor of the user's computer workstation until the pointer is positioned over grab bar 342. The user may then depress and hold a mouse button, i.e. “click”, and then move, i.e. “drag” the mouse to move the slider until the slider is positioned to the user's satisfaction, at which the time user releases the mouse button to release or “drop” the slider. In other words, the slider may be directly manipulated using a click-and-drag technique of a type well known in the art for window-based environments. Programming techniques for implementing a slider in accordance with the present invention are well known in the art. For example, such sliders may be implemented using DHTML and/or JAVA programming.
[0034] In the example of FIG. 3, the user has translated slider 340 to define a selected area, i.e. a first portion, which includes point of interest E.
[0035] Referring now to FIG. 2, the selected area is then displayed, as shown at step 240. Preferably the selected area is displayed in a detail window which is enlarged relative to the overview window to permit the data to be viewed with a higher degree of precision. An enlarged detail window 320 is shown in FIG. 3. In this example, the detail window 320, like the overview window 310, is an area in which the data is displayed, and is not manipulable, e.g. for maximization, minimization, resizing, scrolling as is known in the art for window-based environments. Preferably, the slider 340 is yoked to the detail window 320 and/or the data displayed in the detail window 320 to cause nearly simultaneous display in the detail window of data currently selected with the slider. In this manner, as the slider is moved (or resized, as discussed below), the data displayed in the detail window 320 is refreshed to display data associated with the relocated slider.」(段落[0030]-[0035])
(当審訳:
[0030] 図2は、本発明の好適な実施例に従うデータを表示する論理を示す流れ図200である。図2に示すように、この方法は、ステップ210、220において、概観ウィンドウ内のデータ、例えば画像、の表示から始まる。例えば、画像は、収集されたデータのグラフ、テキスト文書、写真調画像等を表していてもよい。概観ウィンドウは、ウィンドウベース環境において既知のタイプのウィンドウとすることができる。その代わりに、概観ウィンドウは、それ自体がウィンドウ内に表示することができる、単に画像を表示するための規定された領域であってもよい。換言すれば、概観ウィンドウは、単にデータのためのビューポートである。このように、概観ウィンドウは、ウィンドウ100が例えば最小化、最大化、サイズ変更、スクロール等の操作が可能であるのと同様に、操作可能である必要はない。例えば、詳細グラフ120は、図1Aに示すように、ウィンドウ100内の概観ウィンドウ領域を規定する。概観ウィンドウは、好ましくは、例えばグラフ全体などのデータファイルに関連するすべてのデータを1つの視野内、すなわち、スクロール、ズームアウト等を必要とせずにビデオモニタに限定した範囲内、に表示する。このことは、典型的には、データの詳細を精度をもって識別するのに快適なものよりも小さなスケールでデータを見ることを必要とする。しかしながら、このような概観ウィンドウは、データファイル内の関心点又は領域を迅速に見つけることが容易となる「一覧」の概要を提供する。
[0031] 例えば、午後12:00から午後1:00までに収集されたデータ(例えば、監視アプリケーションサーバのリソース及び性能指標を表すこと)を考える。図3の例では、データが0単位から100単位のスケールで大きさが変化する。そのようなデータは、図3のウィンドウ300の概観ウィンドウ310に図示される。例えば、ユーザがデータの曲線Dの最大値を見つけたい場合を考える。概観ウィンドウ310から、コンピュータユーザは、迅速に、すなわち一見しただけで、点Eが関心のある点であると識別することができる。しかしながら、概観ウィンドウ310から、ユーザはE点の大きさ又はその発生時刻を精度よく識別することができない。
[0032] 本発明によれば、次に、スライダ要素がビデオモニタ上に表示される。スライダは所定又は初期の寸法を有することができるが、ユーザ入力に応じてサイズが可変である。スライダは、多くの形態をとることができる。図3の例では、スライダ340は、グラブバー342と一対の境界線344a、344bを備えている。境界線344a、344bは、概観ウィンドウ310において、画像、例えばグラフ、上に重畳表示される。このようにして、スライダ340は、境界線344aと344bとの間にユーザ選択領域を規定している。スライダ340は、X方向(図3中の水平方向)に摺動可能、すなわち摺動自在に移動可能であり、午後12:00と午後1:00の間の選択領域を画定する。この例では、スライダ340は、概観ウィンドウ310の境界内でのみ摺動可能である。
[0033] ユーザは、摺動させるためにスライダを直接操作することができる。摺動させるために直接操作する方法は、ウィンドウ環境の技術分野においてよく知られている。例えば、ユーザは、ユーザのコンピュータワークステーションのビデオモニタ上に表示されるポインタを、グラブバー342上に配置されるまで位置決めするために、コンピュータマウス等の入力装置を用いても良い。ユーザは次いで、マウスボタンを押して保持、すなわち「クリック」し、ユーザが満足するまで、スライダをリリース又は「ドロップ」するためにマウスボタンをリリースする時点まで、マウスを移動、すなわち「ドラッグ」させることができる。換言すれば、このスライダは、ウィンドウ環境の技術分野で周知のタイプのクリックアンドドラッグ技術を使用して、直接操作することができる。本発明に従ったスライダを実装するためのプログラミング技術は、当該技術分野でよく知られている。例えば、かかるスライダは、DHTML及び/又はJAVAプログラミングを使用して実装することができる。
[0034] 図3の例では、関心のある点Eを含む選択領域、すなわち第1の部分、を画定するため、ユーザはスライダ340を摺動させている。
[0035] 図2を参照すると、ステップ240に示すように、選択領域が表示される。好ましくは選択領域は、データをより高精度で見ることを可能にする、概観ウィンドウに対して相対的に拡大された詳細ウィンドウに表示される。拡大された詳細ウィンドウ320を図3に示す。この例では、詳細ウィンドウ320は、概観ウィンドウ310と同様に、データが表示される領域であり、ウィンドウベース環境の技術分野で知られているように、操作、例えば、最大化、最小化、サイズ変更、スクロール操作、が可能ではない。好ましくは、スライダ340は、スライダによって現在選択されているデータの詳細ウィンドウにほぼ同時に表示するため、詳細ウィンドウ320及び/又は詳細ウィンドウ320に表示されるデータに結合されている。このようにして、スライダを移動させ(又は後述するようにサイズ変更され)ることで、詳細ウィンドウ320に表示されたデータは、再配置されたスライダに関連する表示データにリフレッシュされる。)(下線は当審で付した。以下同様。)
(2)「[0038] The scope of the data displayed in the detail window corresponds to a size of the slider. In the example of FIG. 3, slider 340 spans three minutes in the x-direction (along the Time axis). Accordingly, detail window 310(当審注:「detail window 310」は、「detail window 320」の誤記と認める。) displays, on a larger scale, the three minutes of the graph encompassed by slider 340 in overview window 310. From detail window 310(当審注:「detail window 310」は、「detail window 320」の誤記と認める。), it can be readily discerned that point E occurred at approximately 12:51:30 p.m. Such detail is not readily discernible from overview window 310. Accordingly, the data may be viewed more precisely in the detail window than in the overview window.」(段落[0038])
(当審訳:
[0038] 詳細ウィンドウに表示されたデータの範囲は、スライダのサイズに対応する。図3の例では、スライダ340は、X方向に(時間軸に沿って)3分に及ぶ。詳細ウィンドウ320は、概観ウィンドウ310においてスライダ340に包含される3分間のグラフを拡大して表示する。詳細ウィンドウ320から、点Eがおよそ午後12:51:30に発生したことを容易に理解することができる。このような詳細は、概観ウィンドウ310からは容易に識別可能ではない。したがって、データは、概観ウィンドウよりも詳細ウインドウの中でより正確に見ることができる。)
(3)「[0040] Referring now to FIG. 2, it is next determined whether the slider has been moved, e.g. translated, to redefine the selected area, as shown at step 250. For example, consider slider 340 shown in FIG. 3. Slider 340 is shown in a position spanning data from 12:50 to 12:53 p.m. That slider may be translated, i.e. moved, to select a different three-minute portion of the overview graph. FIG. 4 is a diagram of the exemplary display window of FIG. 3, showing an exemplary translation of slider 340. In the example of FIG. 4, slider 340 has been translated in a first direction, namely the x-direction (along the Time axis). As shown in FIG. 4, the boundary lines 344a, 344b no longer encompass point E, due to the translation. Accordingly, in this example, it is determined in step 250 that the slider has been moved. This movement of the slider redefines the selected area. Accordingly, the newly defined selected area is displayed in the enlarged detail window, as shown at step 240. Accordingly, FIG. 4 shows detail window 320′ spanning a three-minute interval from 12:53 to 12:56 p.m. Using a click-and-drag technique as described above, the slider can be moved horizontally along the overview window to display data in the detail window 320′ any three-minute span of data from 12:00 p.m. to 1:00 p.m. Accordingly, the data may be traversed at a variable speed, according to the variable speed at which the mouse is manipulated by a user, which provides for quick access to data of interest.
[0041] Each slider 340, 360 is variable in size according to user input. Resizing of the slider redefines the scope of the detail window. In accordance with the present invention, a user may directly manipulate each slider for resizing purposes using known click-and-drag techniques. Programming methods and techniques for resizing a slider are straightforward. For example, when a user moves a computer mouse to position a pointer displayed on a video monitor near, e.g. within 3 pixels, or over a boundary that the user wishes to move, the pointer changes form to a double-headed arrow pointing in the directions in which the boundary may be moved. For example, a user could position the mouse pointer over boundary 344a of slider 340 and click and drag the boundary 344a, e.g. leftwards to increase its size.
[0042] If it is determined in step 250 that the slider has not been moved, it is next determined whether the slider has been compressed or expanded (collectively, “resized”) to redefine the selected area, as shown at step 260. A user may provide user input to initiate resizing of a slider using a click-and-drag technique as generally known in the art for resizing a window. In other words, user input is provided to the inventive software for carrying out the inventive method responsive to a user's direct manipulation of the slider by the user's manipulation of an input device, e.g. mouse.
[0043] FIG. 5 is a diagram of the exemplary display window of FIG. 3, showing expansion of slider 340 in the x-direction (along the Time axis), e.g. after clicking and dragging boundary line 344b to the right as shown in FIG. 5, until slider 340′ spans eight minutes, as shown in FIG. 5. Accordingly, in the example of FIG. 5, it is determined that the slider has been resized in step 260. This redefines the selected area and therefore the scope of data to be displayed in the detail window. In other words, the resizing of the slider defines a second portion of the data that corresponds to the size of the resized slider. Accordingly, as shown in FIG. 2, the redefined selected area is then displayed in the detail window 320″, as shown in FIG. 5. As can be seen from detail window 320″ in FIG. 5, resized slider 340′ spans eight minutes, from 12:50 p.m. to 12:58 p.m. Accordingly, more of the graph in the overview window 310 is enlarged and displayed in detail window 320″, and therefore can be viewed with precision. In this manner, the scope of the data displayed in the detail window is controlled by the user by direct manipulation of the slider, e.g. by an advantageous and intuitive click-and-drag technique familiar in window-based environments.
[0044] The second portion is displayed in the same area that the first portion was displayed, i.e. in the detail window. Preferably the second portion is displayed instead of the first portion, i.e. the detail window is refreshed to show the selected area currently defined by the slider.」(段落[0040]-[0044])
(当審訳:
[0040] 図2を参照すると、ステップ250に示すように、次に、選択領域を再定義するためにスライダが移動、例えば摺動、されたか否かが判断される。例えば、図3に示したスライダ340を考える。スライダ340は、午後12:50から12:53までのデータにまたがる位置に示されている。スライダは、概要グラフの異なる3分間の部分を選択するために摺動、すなわち移動、させることができる。 図4は、スライダ340の例示的な摺動を示す図3の例示的な表示ウィンドウの図である。図4の例では、スライダ340は、第1方向、すなわちX方向に(時間軸に沿って)摺動された。図4に示すように、摺動によって、境界線344a、344bはもはや点Eを包含していない。したがって、この例では、ステップ250において、スライダが移動されたと判定される。スライダのこの移動は、選択領域を再定義する。したがって、ステップ240に示されるように、新たに定義された選択領域が拡大された詳細ウィンドウに表示される。図4は、午後12:53から12:56までの3分間にわたる詳細ウィンドウ320′を示している。以上説明したようなクリックアンドドラッグ技術を用いて、スライダは、午後12:00から1:00までのデータのいずれかの3分間の範囲のデータを詳細ウィンドウ320′に表示するために、概観ウィンドウに沿って水平方向に移動することができる。したがって、データは、マウスがユーザによって操作される可変速度に従い、可変速度で行き来させることができ、注目されるデータへの迅速なアクセスを提供する。
[0041] 各スライダ340、360のサイズは、ユーザ入力に応じて可変である。スライダのサイズ変更は、詳細ウィンドウの範囲を再定義する。本発明によれば、ユーザは、既知のクリックアンドドラッグ技術を用いてサイズ変更の目的のために各スライダを直接操作することができる。スライダをサイズ変更するプログラミングの方法および技法は、単純である。例えば、ユーザが、ビデオモニタ上に表示されたポインタを、ユーザが動かしたい境界の近傍、例えば3画素内、又はその上にコンピュータマウスを動かすと、ポインタの形状は、境界を移動させることができる方向を指す両矢印に変化する。例えば、ユーザは、スライダ340の境界344a上にマウスポインタを配置し、例えば、スライダのサイズを大きくするため左方向に、境界344aをクリックアンドドラッグすることができる。
[0042] ステップ250において、スライダが移動されていないと判定された場合、次に、ステップ260において、選択領域を再定義するためにスライダが圧縮又は展開(集合的に、「サイズ変更」)されたか判断する。ユーザは、ウィンドウのサイズを変更するための技術分野で一般に知られているクリックアンドドラッグ技術を用いてスライダのサイズ変更を開始するためにユーザ入力を提供することができる。換言すれば、ユーザ入力は、入力装置、例えばマウス、のユーザ操作によるスライダのユーザの直接操作に応答して本発明の方法を実施するための本発明のソフトウェアに提供される。
[0043] 図5は、X方向(時間軸に沿った)のスライダ340の展開、例えば図5に示すように右に境界線344bをスライダ340′が8分に及ぶまでクリックアンドドラッグした後の状態、を示す、図3の例示的な表示ウィンドウの図である。これにより、図5の例では、ステップ260において、スライダはサイズ変更されたと判定される。これは、選択領域、そしてしたがって詳細ウィンドウに表示されるデータの範囲、を再定義する。換言すれば、スライダのサイズ変更は、サイズ変更されたスライダのサイズに対応するデータの第2の部分を規定する。これにより、図2に示すように、再定義された選択領域は、図5に示すように詳細ウィンドウ320″に表示される。図5の詳細ウィンドウ320″から理解されるように、サイズ変更されたスライダ340′午後12:50から12:58までの8分間の長さを有する。したがって、概観ウィンドウ310のグラフのより多くの部分が詳細ウィンドウ320″に拡大して表示されるので、精度よく見ることができる。このように、詳細ウィンドウに表示されたデータの範囲は、スライダの直接操作、例えば、ウィンドウベース環境においてよく知られている有利かつ直感的なクリックアンドドラッグ技術、によって、ユーザによって制御されている。
[0044] 第2部分は、第1部分が表示されたのと同じ領域、すなわち詳細ウィンドウ、に表示される。好ましくは、第2の部分は、第1の部分の代わりに表示される、すなわち、詳細ウィンドウは、スライダによって現在定義されている選択領域を示すためリフレッシュされる。)
また、上記引用文献1の記載、引用文献1の図3及びこの分野の技術常識を考慮すると次のことがいえる。
A.引用文献1の図3を参照すると、詳細ウィンドウ320に2本のグラフが表示され、概観ウィンドウ310には、これらグラフにそれぞれ対応する縮小された2本のグラフが表示されている。
B.上記[0032]では、「スライダ340は、グラブバー342と一対の境界線344a、344bを備えている。境界線344a、344bは、概観ウィンドウ310において、画像、例えばグラフ、上に重畳表示される。」と記載されており、概観ウィンドウ310に重畳表示される要素として、「境界線344a、344b」だけが言及されているが、引用文献1の図3を参照すると、境界線344a、344bだけでなく、グラブバー342も含むスライダ340全体が概観ウィンドウ310に重畳表示されるものと認められる。
C.また、引用文献1の図3を参照すると、グラブバー342は、一対の境界線344a、344bに挟まれる領域であるといえる。
以上を総合すると、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「詳細ウィンドウ320に2本のグラフが表示され、概観ウィンドウ310には、これらグラフにそれぞれ対応する縮小された2本のグラフが表示され、
一対の境界線344a、344bと前記一対の境界線344a、344bに挟まれる領域であるグラブバー342とを備えるスライダ340は、概観ウィンドウ310においてグラフに重畳表示され、
スライダ340は、X方向に摺動可能で、境界線344aと344bとの間にユーザ選択領域を規定し、
選択領域は、データをより高精度で見ることを可能にする、概観ウィンドウ310に対して相対的に拡大された詳細ウィンドウ320に表示され、
ユーザが、ビデオモニタ上に表示されたポインタを、ユーザが動かしたい境界の近傍、例えば3画素内、又はその上にコンピュータマウスを動かすと、ポインタの形状は、境界を移動させることができる方向を指す両矢印に変化し、例えば、ユーザは、スライダ340の境界344a上にマウスポインタを配置し、例えば、スライダのサイズを大きくするため左方向に、境界344aをクリックアンドドラッグすることができ、
スライダはサイズ変更されたと判定されると、再定義された選択領域が詳細ウィンドウ320に表示され、
ユーザは、ユーザのコンピュータワークステーションのビデオモニタ上に表示されるポインタを、グラブバー342上に配置されるまで位置決めするために、コンピュータマウス等の入力装置を用いても良く、ユーザは次いで、マウスボタンを押して保持、すなわち「クリック」し、ユーザが満足するまで、すなわち、スライダをリリース又は「ドロップ」するためにマウスボタンをリリースする時点まで、マウスを移動、すなわち「ドラッグ」させることができ、
詳細ウィンドウ320に表示されたデータは、再配置されたスライダに関連する表示データにリフレッシュされる、
ことを特徴とするコンピュータワークステーション。」
2.引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2の段落【0051】及び図3-4の記載からみて、当該引用文献2には、一列に配置された24個のアイコンのうち一部のみがアイコン列表示領域に表示され、スライドバー44には各アイコンに対応する四角形が表示され、カーソル46は前記スライドバー44上において、前記アイコンのうち、どのアイコンが現在アイコン列表示領域に表示されているかを示す表示方法において、ユーザがスライドバー44上の任意の点にタッチすることによって、その点にカーソル46を移動させるという技術的事項が記載されていると認められる。
3.その他の文献について
前置報告書において周知技術を示す文献として引用された引用文献3(特開2000-298469号公報)の図8及び同じく前置報告書において周知技術を示す文献として引用された引用文献4(特開2006-013612号公報)の図10の記載からみて、当該引用文献3及び4には、複数の時系列グラフを同時に表示するという技術的事項が記載されていると認められる。
第5 当審の判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア.引用発明の「詳細ウィンドウ320に」「表示され」た「2本のグラフ」は、本願発明1の「複数の時系列グラフ」に相当する。
イ.引用発明の「概観ウィンドウ310」は、「概観ウィンドウ310においてグラフに重畳表示され」、「X方向に摺動可能で、境界線344aと344bとの間にユーザ選択領域を規定」する「スライダ340」の操作によって選択された選択領域が、「データをより高精度で見ることを可能にする、概観ウィンドウ310に対して相対的に拡大された詳細ウィンドウ320に表示され」るものであるから、本願発明1の「前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位」に相当する。
ウ.引用発明は、上記ア.及びイ.のとおり、詳細ウィンドウ320と概観ウィンドウ310とを表示するものであるから、そのための表示制御手段を有しているといえる。
エ.上記ア.-ウ.から、引用発明の「概観ウィンドウ310」及び「詳細ウィンドウ320」を表示する構成と、本願発明1の「設定された前記初期範囲の前記複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示する表示制御手段」とは、「複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示する表示制御手段」である点で共通する。
オ.引用発明において、「スライダ340」は、「概観ウィンドウ310においてグラフに重畳表示され」、その構成要素である「境界344a」に関し、「ユーザは、スライダ340の境界344a上にマウスポインタを配置し、例えば、スライダのサイズを大きくするため左方向に、境界344aをクリックアンドドラッグすることができ」るものであり、また引用発明で明示されてはいないが、引用発明においては、「境界344b」に対しても境界344aに対するのと同じ操作を受け付けるものと考えられるから、引用発明の「境界344a」及び「境界344b」は、本願発明1の「前記操作部位の時間軸に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部」に相当し、引用発明の「コンピュータマウス」は、本願発明1の「ユーザからの操作を受け付ける操作受付手段」に相当する。
カ.したがって、引用発明の境界344a及び344bを摺動させるコンピュータマウスの構成と、本願発明1の「前記操作部位の時間軸の両端に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付ける操作受付手段」とは、「前記操作部位の時間軸に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付ける操作受付手段」である点で共通する。
キ.引用発明の「ユーザが、ビデオモニタ上に表示されたポインタを、ユーザが動かしたい境界の近傍、例えば3画素内、又はその上にコンピュータマウスを動かすと、ポインタの形状は、境界を移動させることができる方向を指す両矢印に変化し、例えば、ユーザは、スライダ340の境界344a上にマウスポインタを配置し、例えば、スライダのサイズを大きくするため左方向に、境界344aをクリックアンドドラッグすることができ」るとの構成は、本願発明1の「前記操作受付手段が受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動」する構成に相当する。
ク.引用発明の「ユーザは、ユーザのコンピュータワークステーションのビデオモニタ上に表示されるポインタを、グラブバー342上に配置されるまで位置決めするために、コンピュータマウス等の入力装置を用いても良く、ユーザは次いで、マウスボタンを押して保持、すなわち『クリック』し、ユーザが満足するまで、すなわち、スライダをリリース又は『ドロップ』するためにマウスボタンをリリースする時点まで、マウスを移動、すなわち『ドラッグ』させることができ」との構成は、グラブバー342が一対の境界線344a、344bに挟まれる領域であり、引用文献1の段落[0040]及び図4に示されるように、この操作の前後において、スライダ340の幅は変化していないことから、本願発明1の「前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動する」構成に相当する。
ケ.上記キ.及びク.の引用発明の構成は、スライダ340の大きさ又は位置を調整することで、詳細ウィンドウ320に表示されるグラフの範囲を調整するものであるから、いずれも本願発明1の「複数の時系列グラフの範囲を調整する範囲調整手段」と言い得るものである。
コ.上記キ.-ケ.から、上記キ.及びク.の引用発明の構成は、本願発明1の「前記操作受付手段が受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動し、前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動することで、前記複数の時系列グラフの範囲を調整する範囲調整手段」に相当する。
サ.引用発明は、「概観ウィンドウ310には、(詳細ウィンドウ320の2本の)これらグラフにそれぞれ対応する縮小された2本のグラフが表示され」るものであるから、本願発明1の「前記操作部位は、前記複数の時系列グラフの組み合わせが有する特定の特徴を表現する略縮小した単一の概略グラフであ」るとの構成と、「前記操作部位は、前記複数の時系列グラフが有する特定の特徴を表現する略縮小した概略グラフであ」る点で一致する。
シ.引用発明においては、上記キ.及びク.の引用発明の構成によって、スライダ340の大きさ又は位置を調整した後、「スライダはサイズ変更されたと判定されると、再定義された選択領域が詳細ウィンドウ320に表示され」る、及び「詳細ウィンドウ320に表示されたデータは、再配置されたスライダに関連する表示データにリフレッシュされる」ものであるから、引用発明のこれら構成は、本願発明1の「前記表示制御手段は、前記範囲調整手段により調整された範囲の前記複数の時系列グラフを前記表示部に表示する」との構成に相当する。
ス.引用発明の「コンピュータワークステーション」は、本願発明1の「情報処理装置」に相当する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「複数の時系列グラフ、及び前記複数の時系列グラフの時間軸と対応する時間軸を有する操作部位を、夫々の時間軸を対応付けて配置して表示部に表示する表示制御手段と、
前記操作部位の時間軸に配置され当該時間軸上を移動する範囲指定部を用いてユーザからの操作を受け付ける操作受付手段と、
前記操作受付手段が受け付けた操作の開始位置が前記範囲指定部の何れかである場合に、操作された範囲指定部を前記操作部位の時間軸上で移動し、前記開始位置が夫々の前記範囲指定部の間である場合に、前記範囲指定部の間隔を維持した状態で前記範囲指定部の夫々を前記操作部位の時間軸上で移動することで、前記複数の時系列グラフの範囲を調整する範囲調整手段と、
を備え、
前記操作部位は、前記複数の時系列グラフが有する特定の特徴を表現する略縮小した概略グラフであり、
前記表示制御手段は、前記範囲調整手段により調整された範囲の前記複数の時系列グラフを前記表示部に表示する、
ことを特徴とする情報処理装置。」
(相違点1)
本願発明1が「複数の時系列グラフの初期範囲を設定する基準設定手段」を有するのに対し、引用発明は当該構成を特定していない点。
(相違点2)
上記相違点1に関連し、本願発明1が「設定された前記初期範囲の」複数の時系列グラフを表示するのに対し、引用発明は「設定された前記初期範囲の」グラフを表示することについて特定していない点。
(相違点3)
本願発明1の「範囲指定部」は、「操作部位の時間軸の両端」に配置されるのに対し、引用発明の「境界344a」及び「境界344b」は、概観ウィンドウ310の「両端」に配置されると特定されていない点。
(相違点4)
本願発明1が「前記操作部位は、前記複数の時系列グラフの組み合わせがが有する特定の特徴を表現する略縮小した単一の概略グラフであ」るとの構成を有するのに対し、引用発明の概観ウィンドウ310には、詳細ウィンドウ320に表示された2本のグラフに対応する縮小された2本のグラフが表示される点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点4について先に検討する。
上記「第4 引用文献、引用発明等」で述べたとおり、引用文献2には、一列に配置された24個のアイコンのうち一部のみがアイコン列表示領域に表示され、スライドバー44には各アイコンに対応する四角形が表示され、カーソル46は前記スライドバー44上において、前記アイコンのうち、どのアイコンが現在アイコン列表示領域に表示されているかを示す表示方法において、ユーザがスライドバー44上の任意の点にタッチすることによって、その点にカーソル46を移動させるという技術的事項が記載されている。
さらに、前置報告書において引用された引用文献3及び4には、複数の時系列グラフを同時に表示するという技術的事項が記載されている。
しかしながら、相違点4に係る本願発明1の構成は、引用文献2-4に記載されておらず、示唆もされていない。
また、相違点4に係る本願発明1の構成が、本願出願前に周知技術であったとも認められない。
したがって、その他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.請求項2-5について
本願発明2及び3は、本願発明1をさらに限定したものであって、本願発明4及び5は、本願発明1のカテゴリーを変更したものであるから、いずれも本願発明1と同様に、当業者であっても引用発明及び引用文献2-4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
第6 原査定について
本願発明1-5は、上記「第5 当審の判断」で述べた相違点4に係る構成又は当該構成のカテゴリーを変更した構成を含んでおり、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1及び2に基づいて、容易に発明できたものとは認められない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2016-015980