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特許拒絶査定不服審判

2016-015372

チャネル状態情報(CSI)フィードバックおよびコードブックサブサンプリング

審判番号
2016-015372
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-517504外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年10月13日
審決日
2017年12月18日
公報発行日
2018年04月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H04J)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法49条2号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第49条第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-517504「チャネル状態情報(CSI)フィードバックおよびコードブックサブサンプリング」拒絶査定不服審判事件〔平成26年12月11日国際公開、WO2014/197643、平成27年 9月10日国内公表、特表2015-526945〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続きの経緯 本願は、2014年6月5日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年6月7日、米国、2013年8月9日、米国、2014年6月4日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成27年5月8日付けで手続補正がされ、平成28年1月27日付けで拒絶理由通知がされ、同年3月23日付けで手続補正がされ、同年8月17日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年10月13日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 第2 本願発明について 1.本願発明 本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成28年3月23日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものと認める。 「【請求項1】 無線通信システムにて使用される基地局にて実行される方法であって、 利用者装置から、4つのアンテナポートのためのランク識別情報(RI)、第1のプレコーディング行列識別子(PMI)(コードブックインデックスi1)および第2のPMIを受信し、前記RIと前記第1のPMIとは連結して符号化され、 RI=2のために、8~15の値が、前記RIと前記第1のPMIとを連結して符号化したもの(I RI / PMI1)に割り当てられており、 RI=2のために、コードブックインデックスi1は、0、1、2、3、4、5、6、7から選択される方法。」 2.引用発明 平成28年8月17日付けの拒絶査定において引用された『Texas Instruments,Finalizing feedback channel of 4Tx、[online]、3GPP TSG RAN WG1#73、2013年5月11日、R1-131944、<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_73/Docs/R1-131944.zip>』(以下、「引用例」という。)には、次の記載がある。 「1. Background With the introduction of double-codebook, PUCCH and PUSCH also need to be re-designed for 4Tx. It is worth noting that for 8Tx, PUCCH/PUSCH alone took two meetings after the 8Tx codebook was finalized. This is more challenging for 4Tx where we need to finish everything in one meeting. In this section we discuss PUCCH and PUSCH channels related to the new 4Tx codebook.」 (仮訳。なお、この仮訳は当審がしたものである。以下、同じ。) 「1.背景 二重コードブックの導入に伴って、PUCCHとPUSCHも、4Txのために再デザインされる必要がある。8Txのためにも注目する価値があるが、8Txのコードブックがファイナライズされた後に、PUCCH/PUSCHだけで2回のミーティングがあった。これは、1回のミーティングで全てを終わらせる必要がある4Txのための更なるチャレンジである。このセクションでは、新しい4Txコードブックに関連するPUCCHとPUSCHのチャネルについて議論する。」 「2.1. PUCCH and PUSCH design for codebook alt-1 Codebook alt-1 uses exactly same GoB parameters of 8Tx, resulting in precisely the same grid structure and W1/W2 overhead as 8Tx. As such, the same PUCCH and PUSCH channel for 8Tx can be re-used for 4Tx, for UEs supporting 2-layer. In principle, W1 matrices with overlapping beams can be skipped because the edge effect is not present for wideband PUCCH. For rank-3/4, it is found that new codebooks do not bring any performance gains over Rel.8 codebook [17]. Therefore, rank-3/4 shall reuse Rel.8 codebook in Rel.12, where W1 codebook comprises a single entry of identity matrix I4 , and W2 has 4-bit. No sub-sampling is needed for rank-3 and rank-4 for both sub mode-1 and sub mode-2, as PUCCH payload is sufficient. The sub-sampling details for PUCCH mode 1-1 are given Table 1 and Table 2, for sub-mode 1 and sub mode 2, respectively. 」 (仮訳) 「2.1 コードブック代替案1のためのPUCCHとPUSCHのデザイン コードブック代替案1は、8TxのGoBパラメータと全く同じものを利用するので、その正確な結果として、8Txと同じグリッド構造とW1/W2オーバヘッドを利用する。そのため、8TxのPUCCHとPUCSHチャネルが、4Txと、2レイヤをサポートするユーザ端末に再利用できる。原理的に、広帯域のPUCCHにはエッジ効果が現れないので、ビームをオーバラップするW1行列をスキップすることができる。 ランク3/4について、新しいコードブックは、リリース8のコードブック[17]を上回るパフォーマンスゲインをもたらなさいことがわかった。したがって、リリース12では、ランク3/4は、リリース8のコードブックを再利用することになっている。ここで、リリース12では、W1コードブックは識別行列I4のシングルエントリを含み、W2は、4ビットである。サブモード1とサブモード2の両方について、PUCCHペイロードが足りているからランク3とランク4ではサブサンプリングは不要である。PUCCHモード1-1は、サブモード1とサブモード2のそれぞれについて表1、2で与えられる。 」 (1)PUCCHモード1-1のサブモード1においては、無線通信システムにて使用される基地局が、PUCCHを介して利用者装置(UE)から、ランク識別情報RIと第1のプレコーディング識別子(第1のPMI)を連結して符号化したものと、第2のプレコーディング識別子(第2のPMI)を受信することは、本願発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)における技術常識である。(例えば、本件出願においても【非特許文献3】として挙げている3GPPの技術仕様書である『3GPP TS 36.213 v11.2.0,"3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures(Release 11)", 2013年2月』の「7.2.2 Periodic CSI Reporting using PUCCH」(以下、「TS36.213」という。)などを参照。) そして、引用例の「2.1. PUCCH and PUSCH design for codebook alt-1」(2.1 コードブック代替案1のためのPUCCHとPUSCHのデザイン)には「PUCCH mode 1-1 are given Table 1 and Table 2, for sub-mode 1 and sub mode 2, respectively.」(PUCCHモード1-1は、サブモード1とサブモード2のそれぞれについて表1、2で与えられる。)と記載されており、また、引用例の表1には、TS36.213のTable7.2.2-1E(第68ページ)と同じように、PUCCHモード1-1のサブモード1における連結符号化の表が記載されているから、引用例が、TS36.213に示されるようなPUCCHモード1-1のサブモード1を前提とした文献であることは明らかである。 したがって、引用例には、TS36.213において示されるような当業者にとっての技術常識である「無線通信システムにて使用される基地局が、PUCCHを介して利用者装置(UE)から、ランク識別情報RIや、第1のプレコーディング識別子(第1のPMI)、第2のプレコーディング識別子(第2のPMI)を受信し、前記RIと前記第1のPMIとは連結して符号化されること。」が記載されているに等しいといえる。 (2)引用例の「1. Background」(1.背景)の「In this section we discuss PUCCH and PUSCH channels related to the new 4Tx codebook.」(このセクションでは、新しい4Txコードブックに関連するPUCCHとPUSCHのチャネルについて議論する。)という記載(下線は、当審が付与した。以下、同じ。)や、「2.1. PUCCH and PUSCH design for codebook alt-1」(2.1 コードブック代替案1のためのPUCCHとPUSCHのデザイン)の「Codebook alt-1 uses exactly same GoB parameters of 8Tx, resulting in precisely the same grid structure and W1/W2 overhead as 8Tx. As such, the same PUCCH and PUSCH channel for 8Tx can be re-used for 4Tx, for UEs supporting 2-layer.」(コードブック代替案1は、8TxのGoBパラメータと全く同じものを利用するので、その正確な結果として、8Txと同じグリッド構造と、W1/W2オーバヘッドを利用する。そのため、8TxのPUCCHとPUSCHチャネルが、4Txと、2レイヤをサポートするユーザ端末に再利用できる。)との記載より、引用例は、四つのアンテナポートを有する無線装置を対象としたものといえるから、上記(1)に示した「ランク識別情報RI」、「第1のプレコーディング識別子(第1のPMI)」、「第2のプレコーディング識別子(第2のPMI)」は四つのアンテナポートのためのものといえる。 (3)引用例のTable 1(表1)には、IRI/PMI1=8~15の場合は、RIが2であり、コードブックインデックスi1が、2(IRI/PMI1 - 8)であることが記載されている。ここで、2(IRI/PMI1 -8 )に、IRI/PMI1=8~15を当てはめると、コードブックインデックスi1の具体的な値は、0、2、4、6、8、10、12、14となる。 したがって、引用例には、「RI=2のために、8~15の値が、RIと第1のPMIとを連結して符号化したもの(IRI/PMI1)に割り当てられており、RI=2のために、コードブックインデックスi1は、0、2、4、6、8、10、12、14から選択されること。」が記載されている。 してみると、引用例には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。 「無線通信システムにて使用される基地局にて実行される方法であって、 利用者装置から、4つのアンテナポートのためのランク識別情報(RI)、第1のプレコーディング行列識別子(PMI)(コードブックインデックスi1)および第2のPMIを受信し、前記RIと前記第1のPMIとは連結して符号化され、 RI=2のために、8~15の値が、前記RIと前記第1のPMIとを連結して符号化したもの(IRI/PMI1)に割り当てられており、 RI=2のために、コードブックインデックスi1は、0、2、4、6、8、10、12、14から選択される方法。」 3.対比・判断 本願発明と引用発明とを対比すると、本願発明と引用発明とは、RI=2のために、コードブックインデックスi1の値が八つ割り当てられている点では一致する。 したがって、本願発明と引用発明とは、以下の点で一致し、以下の点で相違する。 (一致点) 「無線通信システムにて使用される基地局にて実行される方法であって、 利用者装置から、4つのアンテナポートのためのランク識別情報(RI)、第1のプレコーディング行列識別子(PMI)(コードブックインデックスi1)および第2のPMIを受信し、前記RIと前記第1のPMIとは連結して符号化され、 RI=2のために、8~15の値が、前記RIと前記第1のPMIとを連結して符号化したもの(IRI/PMI1)に割り当てられており、 RI=2のために、コードブックインデックスi1の値が八つ割り当てられている方法。」 (相違点) RI=2のために割り当てられているコードブックインデックスi1の八つの値が、本願発明では、「0、1、2、3、4、5、6、7」であるのに対し、引用発明では、「0、2、4、6、8、10、12、14」である点 上記相違点について検討する。 本願発明には、選択された各コードブックインデックスがどのようなコードブック(プリコーディングウェイト行列)に対応するのかの特定はなく、本願発明と引用発明との相違点は、単に、RI=2のために割り当てられたコードブックインデックスi1の値が相違するというものに過ぎない。 ここで、基地局が利用者装置に送信する信号に対するプリコーディングは、コードブックインデックスの値だけで決まるのではなく、コードブックインデックスの値と、そのコードブックインデックスに対応するコードブック(プリコーディングウェイト行列)によって決まるものであり、コードブックインデックスの値が異なっていたとしても、そのコードブックインデックスに対して割り当てるコードブック(プリコーディングウェイト行列)が同じであれば、信号に対するプリコーディングは同じものとなる。 例えば、IRI/PMI1=8~15のそれぞれの値に対して、コードブックインデックスi1の値として0、2、4、6、8、10、12、14を割り当て、そのコードブックインデックスi1=0、2、4、6、8、10、12、14のそれぞれに対して、Wa、Wb、Wc、Wd、We、Wf、Wg、Whというプリコーディングウェイト行列を割り当てた場合と、IRI/PMI1=8~15のそれぞれの値に対して、コードブックインデックスi1の値として0、1、2、3、4、5、6、7を割り当て、そのコードブックインデックスi1=0、1、2、3、4、5、6、7のそれぞれに対して、Wa、Wb、Wc、Wd、We、Wf、Wg、Whというプリコーディングウェイト行列を割り当てた場合とでは、コードブックインデックスi1の値は異なるが、どちらの場合も、IRI/PMI1=8~15のそれぞれの値に対して、プリコーディングウェイト行列として、Wa、Wb、Wc、Wd、We、Wf、Wg、Whが選択される点では同じであるから、信号に対するプリコーディングは同じものとなる。 このように、コードブックインデックスの値が異なっていても、それぞれのコードブックインデックスに割り当てるコードブック(プリコーディングウェイト行列)が同じであれば、信号に対するプリコーディングは同じものとなるから、コードブックインデックスに割り当てるコードブック(プリコーディングウェイト行列)を特定せず、単に、コードブックインデックスの値を割り当てるというだけであれば、どのような値を割り当てるかは(前述の例でいえば、コードブックインデックスi1に、0、2、4、6、8、10、12、14を割り当てるか、0、1、2、3、4、5、6、7を割り当てるかは)、当業者であれば適宜決定できた設計的事項に過ぎない。 以上のとおりであるから、引用発明において、単に、RI=2のために割り当てるコードブックインデックスi1として、0、2、4、6、8、10、12、14の値に代えて別の値を採用することは、当業者であれば容易に想到し得たことであり、別の値の一態様として、0、1、2、3、4、5、6、7という八つの値を採用することは、当業者であれば適宜決定できた設計的事項に過ぎない。 そして、本願発明が奏する効果は、引用発明から容易に想到し得た構成のものが奏するであろうと当業者が予測する範囲内のものである。 4.小括 以上のとおり、本願発明は、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第3 むすび 以上のとおりであるから、本願は、他の拒絶の理由について検討するまでもなく、特許法第49条第2号の規定により拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-015372

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