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特許拒絶査定不服審判

2016-012509

高架式ベッド椅子状変革装置

審判番号
2016-012509
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-221587外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年08月01日
審決日
2017年10月10日
公報発行日
2018年01月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A61G) / P18 .55 -WZ (A61G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法17条の2第3項特許法29条1項特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-221587「高架式ベッド椅子状変革装置」拒絶査定不服審判事件〔平成27年4月20日出願公開、特開2015-73882〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成25年10月7日の出願であって、平成28年7月6日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成28年8月1日に拒絶査定に対する審判請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。 その後、当審において、平成29年6月27日付けで拒絶の理由を通知したところ、請求人は、平成29年7月14日に意見書を提出した。 第2 平成29年6月27日付け拒絶理由の概要 当審において、平成29年6月27日付けで通知した拒絶理由の概要は以下のとおりである。 理由1.平成28年8月1日付けでした手続補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 記 請求項1の記載に「リニアヘッド等の伸縮自在装置を取り付け」る点を追加する本件補正は、いわゆる新規事項を追加するものであって、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでない。 理由2.この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内において、頒布された下記の刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内において頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 本願発明は、刊行物1発明である。 また、本願発明は、刊行物1発明、並びに、刊行物2及び3の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 引 用 文 献 等 一 覧 1.実願昭62-113125号(実開昭63-34422号)のマイクロフィルム 2.特開平5-261133号公報 3.特開2007-61361号公報 第3 平成29年7月14日に提出された意見書について 平成29年7月14日に提出された意見書の内容は、以下のとおりである。 「 」 第4 理由1(新規事項の追加)について 1 平成28年8月1日付けでした手続補正により補正された特許請求の範囲の記載について 平成28年8月1日付けでした手続補正(以下「本件補正」という。)により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は、以下のとおりである。 「【請求項1】 正逆両用減速ギヤモーターにリニアヘッド等の伸縮自在装置を取り付け、更に一体化している間接機能付き梃子棒が移動することより介護ベットの背中を起こし、脚部を下げて椅子状にすることを特徴とした「高架式ベッド椅子状変換装置」。」 上記の請求項1には、「正逆両用減速ギヤモーターにリニアヘッド等の伸縮自在装置を取り付け」(以下「補正事項A」という。)ることが記載されている。 2 本願出願当初の明細書、特許請求の範囲及び図面の記載について ここで、「正逆両用減速ギヤモーター」又は「モーター」に関しては、本願出願当初の明細書、特許請求の範囲及び図面(以下「当初明細書等」という。)には、以下の記載がある。なお、下線は当審で付与したものである。 (1)「コスト面から勘案し現在の背中を起伏に用いているモーターを兼用するのがベストであると判断し・・・」(段落【0001】) (2)「・・・▲1▼の場合同様脚専用の新規の正逆兼用減速ギヤーモーターを設置すれば問題はない。」 (3)「次に▲3▼のテコの応用で背中を起伏するモーターの兼用を試みた。このテコの応用であればスムーズに脚が作動することが理解できた・・・」(段落【0001】) (4)「テコの応用であれば背中の起伏するモーターと兼用して脚部を変革できる・・・」(段落【0001】) (5)「・・・ベッドの背中部が起伏する電動モーターと連動して脚部がベッド下へ下降しり上昇するようにし・・・)(段落【0005】) (6)「そこで既存の背中が起伏するモーターを活用して脚部をテコの原理を応用して背中部と脚部をテコの原理で連結し、背中部が起きれば脚部のテコが引っ張るので下降してソファー状の椅子になり・・・」(段落【0007】) (7)「・・・起伏モーターを作動させ、背中部を起きて・・・」(段落【0008】) (8)「そこで脚部を下がる構造にするには、脚の部位が起伏する単独の正逆両用減速ギヤーモーターを用いても良いが、背中部が起伏するモーターと兼用すれば製造コストが安い。」(【請求項1】) (9)「・・・このテコの原理であれば背中部が起伏するモーターと兼用しても脚部が変革できるということが理解できたので・・・」(【請求項1】) (10)「・・・起伏モーターが作動して、背中のベッドが起きて・・・」(【請求項1】) (11)【図1】~【図3】 3 検討 上記記載事項(1)~(11)によれば、当初明細書等には、「正逆両用減速ギヤモーター又はモーターによりベッドの背中部を起伏する」点が記載されているものと認められる。 しかしながら、補正事項Aの「リニアヘッド等の伸縮自在装置」は、当初明細書等には記載されておらず、また、当初明細書等の【図1】~【図3】からも看取することができない。 そうすると、当初明細書等の記載からは、「高架式ベッド椅子状変換装置」が「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を備えていること、及び、「正逆両用減速ギヤモーター」に「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を取り付けることまでは、発明特定事項として認定することはできない。 これに対して、請求人は、上記第3で示した意見書を提出しているが、単に、新規事項の追加にはあてはまらない、と主張しているにとどまり、具体性を欠くものである。上記主張は、採用することはできない。 したがって、請求項1の記載に、補正事項Aの「リニアヘッド等の伸縮自在装置を取り付け」る点を追加する本件補正は、いわゆる新規事項を追加するものであって、本件補正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 第5 理由2(新規性欠如及び進歩性欠如)について 本願の請求項1に係る発明は、上記第4のとおり、新規事項を含むものであるが、仮に新規事項を含まないとした上で、上記第2の理由2(新規性欠如及び進歩性欠如)について検討する。 1 本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成28年8月1日付け手続補正書により補正された、上記第4の1に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「高架式ベッド椅子状変換装置」であると認める。 2 刊行物の記載事項 (1)刊行物1 当審の拒絶の理由に引用した実願昭62-113125号(実開昭63-34422号)のマイクロフィルム(以下「刊行物1」という。)には、「ベッド兼用車椅子」に関して、図面とともに、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審で付したものである。 ア 実用新案登録請求の範囲 「キャスタを備えた脚の上面に固定した座板と、該座板の中央部裏面に着脱自在に装着した便受用器と、該便受用器の上方を開閉可能に閉鎖する蓋と、前記座板の一端部に回動自在に装着した前板と、前記座板の他端部に回動自在に枢着した背板本体と、該背板本体の裏面に向って回動可能に装着した補助板と、該補助板の端部裏面に設けた補助脚と、前記前板の裏面に設けた前アームの先端と前記背板本体の裏面に設けた後アームの先端とを連結させたリンクと、前記座板の裏面に固定した可逆回転モータの出力軸に固定した駆動アームの先端と前記リンクとを結合するリンクロッドとを具備することを特徴とするベッド兼用車椅子。」 イ 6頁8~9行 「尚、前記モータ10は、例えば電磁ブレーキを内装したギヤドモータ等によって構成されており・・・」 ウ 7頁3~14行 「上記のように構成したベッド兼用車椅子を、まずベッドとして使用するときは、第1図及び第4図に示すように前板4及び背板6を水平位置まで回動させ・・・上記の動作は、まず可逆回転モータ10を逆転させる。すると、駆動アーム12が時計方向に回動してリンクロッド13を介して前アーム7及び後アーム8を時計方向に回動させるために、前板4及び背板本体6aが座板3との装着部を中心として時計方向に回動し、座板3と同一高さの平面を形成する。」 エ 8頁3~11行 「次に、この状態から車椅子に変形するときは、モータ10を作動させて駆動アーム12を反時計方向に回動させ、リンクロッド13を介してリンク9を後方に移動させる。すると、前アーム7及び後アーム8がともに反時計方向に回動するので前板4が座板3の一端を中心として次第に下降傾斜すると共に、背板6が座板3の後端を中心として次第に上昇傾斜し、遂には第2図に示すように車椅子となる。」 上記記載事項ア~エより、刊行物1には、以下の発明が記載されているものと認める。 「脚の上面に固定した座板3と、前記座板3の一端部に回動自在に装着した前板4と、前記座板4の他端部に回動自在に枢着した背板本体6aと、前記前板4の裏面に設けた前アーム7の先端と前記背板本体6aの裏面に設けた後アーム8の先端とを連結させたリンク9と、前記座板3の裏面に固定した可逆回転モータ10たるギヤドモータの出力軸に固定した駆動アーム12の先端と前記リンク9とを結合するリンクロッド13等とを具備したベッド兼用車椅子であって、 ベッドにした状態から、前記可逆回転モータ10を作動させて前記駆動アーム12を反時計方向に回動させ、前記リンクロッド13を介して前記リンク9を後方に移動させ、前アーム7及び後アーム8を共に反時計方向に回動させ、前記前板4を下降傾斜させると共に前記背板6を上昇傾斜させて、車椅子に変形するベッド兼用車椅子。」(以下「刊行物1発明」という。) (2)刊行物2 同じく当審の拒絶の理由に引用した特開平5-261133号公報(以下「刊行物2」という。)には、「寝たきり病人・老人用ベッド」に関して、図面とともに、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審で付したものである。 オ 段落【0005】 「背受枠1の腰側に尻載枠2を折曲自在に連結した本体枠Aの膝部側に膝部から足の付根部までの長さに対応した長さの脚受枠3を折曲自在に枢着連結し、この脚受枠3の足部側に足載枠4を折曲自在に枢着連結し、前記本体枠Aの下部に正逆回転可能な背受枠用昇降モータ11を設け、この背受枠用昇降モータ11の主軸に設けたねじ機構により背受枠1を起伏自在に設け・・・構成したことを特徴とする寝たきり病人・老人用ベッドに係るものである。」 カ 段落【0012】 「・・・また起伏用モータ11の主軸に同じく違いにねじ機構aにより連結されて脚受枠用昇降モータ11の正逆回転で伸縮動作する短い伸縮ロッド17の先端を前記背受枠1の尻載枠2側下部にリンク片18を介して枢着連結し、脚受枠用昇降モータ11による伸縮ロッド17の伸縮動作によって前記背受枠1の傾度を調整するように構成した場合を示している。」 (3)刊行物3 同じく当審の拒絶の理由に引用した特開2007-61361号公報(以下「刊行物3」という。)には、「介護ベッド」に関して、図面とともに、以下の事項が記載されている。なお、下線は当審で付したものである。 キ 段落【0015】 「・・・この介護ベッド1は基台となるフレーム2を有し、そのフレーム2に、横臥する被介護者を支持する床部(ボトム)3を設けた構成である。床部3は、被介護者の骨盤辺りから頭部までの上半身を支持する背床部4と、被介護者の臀部辺りから膝辺りまでを支持する第一脚床部5と、膝辺りから足先までを支持する第二脚床部6がそれぞれ別個の床部材として構成される。・・・」 ク 段落【0016】 「床部3の下方には、背床部4を水平状態と所定最大傾斜角度となる起立状態の範囲内で昇降駆動する駆動手段7が、図示を省略する支持手段によってフレーム2に支持された状態で設けられる。この駆動手段7はモータ8とシリンダ9とスライドアーム10を有しており、モータ8の回転力をスライドアーム10の直進動作に変換してシリンダ9から出没させることにより、スライドアーム10がモータ8の回転量に応じた伸縮動作を行うものである。そしてスライドアーム10の先端はフレーム2に軸支された駆動アーム11に連結される。駆動アーム11は略L字型の形態を成し、一端側には背床部4の裏面を支持する支持ローラ12が設けられると共に、他端側にはスライドアーム10の先端を連結する連結部13が設けられる。そしてL字型の折曲部にはフレーム2に軸支される支持点14が設けられ、駆動アーム11は支持点14を中心に回動する。 3 対比 本願発明と刊行物1発明とを対比する。 まず、後者の「可逆回転モータ10たるギヤドモータ」は、前者の「正逆両用減速ギヤモーター」に相当し、以下同様に、「リンク9」は「梃子棒」に、「背板本体6a」は「介護ベットの背中」に、「前板4」は「脚部」にそれぞれ相当する。 また、後者の「脚の上面に固定した座板3と、前記座板3の一端部に回動自在に装着した前板4と、前記座板4の他端部に回動自在に枢着した背板本体6aと」を具備した「ベッド」は、前者の「介護ベット」又は「高架式ベッド」に相当することも明らかである。 また、後者の「リンク9」は「前板4の裏面に設けた前アーム7の先端と背板本体6aの裏面に設けた後アーム8の先端とを連結させ」るものであるから、前アーム7及び後アーム8を含めて「一体化」しており、前アーム7及び後アーム8との連結箇所において「間接機能」を有しているといえる。 そうすると、後者の「前記前板4の裏面に設けた前アーム7の先端と前記背板本体6aの裏面に設けた後アーム8の先端とを連結させたリンク9」は、前者の「一体化している間接機能付き梃子棒」に相当することとなり、後者の「ベッドにした状態から」「前記リンク9を後方に移動させ、前アーム7及び後アーム8を共に反時計方向に回動させ、前記前板4を下降傾斜させると共に前記背板6を上昇傾斜させて、車椅子に変形する」は、前者の「一体化している間接機能付き梃子棒が移動することより介護ベットの背中を起こし、脚部を下げて椅子状にする」に相当し、後者の「ベッド兼用車椅子」は、前者の「高架式ベッド椅子状変換装置」に相当することとなる。 さらに、後者の「前記座板3の裏面に固定した可逆回転モータ10たるギヤドモータの出力軸に固定した駆動アーム12の先端と前記リンク9とを結合するリンクロッド13」を具備し、「前記可逆回転モータ10を作動させて前記駆動アーム12を反時計方向に回動させ、前記リンクロッド13を介して前記リンク9を後方に移動させ」る点は、「正逆両用減速ギヤモーターに動力伝達手段を取り付け、梃子棒が移動する」という限りにおいて、前者の「正逆両用減速ギヤモーターにリニアヘッド等の伸縮自在装置を取り付け・・・梃子棒が移動する」ことと共通する。 したがって、本願発明と刊行物1発明とは、次の点で一致する。 <一致点> 「正逆両用減速ギヤモーターに動力伝達手段を取り付け、更に一体化している間接機能付き梃子棒が移動することより介護ベットの背中を起こし、脚部を下げて椅子状にする『高架式ベッド椅子状変換装置』」 そして、本願発明と刊行物1発明は、次の点で相違する。 <相違点> 動力伝達手段について、本願発明は「リニアヘッド等の伸縮自在装置」であるのに対して、刊行物1発明は「モータ10の出力軸に固定した駆動アーム12の先端とリンク9とを結合するリンクロッド13」である点。 4 相違点の判断 (1)本願発明の「リニアヘッド等の伸縮自在装置」の解釈について 上記第4のとおり、当初明細書等の記載からは、「高架式ベッド椅子状変換装置」が「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を備えていること、及び、「正逆両用減速ギヤモーター」に「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を取り付けることまでは、発明特定事項として認定することはできない。 このように、当初明細書等の記載に基づくと、本願発明の「リニアヘッド等の伸縮自在装置」とは、その文言どおりのものと解釈することはできず、単に一般的な動力伝達手段を特定したものにすぎないとせざるを得ない(以下、この場合を「解釈A」という。)。 一方で、請求項の記載のとおりに解釈する場合には、本願発明の「リニアヘッド等の伸縮自在装置」とは、あくまで、その文言どおり、「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を特定したものということとなる(以下、この場合を「解釈B」という。)。 一般的には、請求項に係る発明の解釈については、本来、請求項の記載のとおりに行うのが原則である。しかしながら、本願については、その原則を貫くと、本願発明の認定が当初明細書等の範囲からは外れることとなる。 そこで、本願については、その事案にかんがみ、解釈A及びBの双方について、以下で検討することとする。 (2)解釈Aについて 上記のとおり、解釈Aでは、本願発明の「リニアヘッド等の伸縮自在装置」とは、単に一般的な動力伝達手段を特定したものにすぎない。 そして、刊行物1発明の「モータ10の出力軸に固定した駆動アーム12の先端とリンク9とを結合するリンクロッド13」も動力伝達手段であることから、上記相違点は形式的なものにすぎず、本願発明と刊行物1発明は、実質的には、相違点がないこととなる。 (3)解釈Bについて 上記のとおり、解釈Bでは、本願発明の「リニアヘッド等の伸縮自在装置」は、その文言どおりのものと解される。 そして、上記記載事項オ~クのとおり、介護ベッド等に用いられる動力源及び動力伝達手段として、刊行物2には、背受枠用昇降モータ11及び伸縮ロッド17が、刊行物3には、モータ8、シリンダ9及びスライドアーム10が、それぞれ記載されている。 そうすると、刊行物1発明において、動力伝達手段として、刊行物2及び3に記載されたものを採用して、可逆回転モータ10に「リニアヘッド等の伸縮自在装置」を取り付けることとし、もって、当該伸縮自在装置を介してリンク9を移動させ、前板4を下降傾斜させ背板6を上昇傾斜させることは、当業者にとって容易である。 5 請求人の主張について 当審の拒絶理由に対して、請求人は、上記第3で示した意見書を提出しているが、意見書の内容を善解するに、単に、本願発明は、新規の発明であるから、新規性及び進歩性を有する、と主張しているにとどまり、具体性を欠くものである。上記主張は、採用することはできない。 6 まとめ したがって、本願発明は、刊行物1発明であるから、特許法第29条第1項に該当し、特許を受けることができない。 また、本願発明は、刊行物1発明、並びに、刊行物2及び3の記載事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第6 むすび 以上のとおり、本願について平成28年8月1日になされた手続補正は、特許法第17の2第3項に規定される要件を満たしていないから、本願は拒絶すべきものである。 仮に、上記手続補正が、特許法第17条の2第3項に規定される要件を満たすとしても、本願発明は、特許法第29条第1項に該当し、特許を受けることができず、また、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-012509

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