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特許拒絶査定不服審判

2016-007449

ブラウザによる印刷機の操作方法

審判番号
2016-007449
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2011-246410
請求日
2016年05月20日
審決日
2017年04月28日
公報発行日
2017年06月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト
  • 【請求人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
  • 【請求人代理人】前川 純一
  • 【請求人代理人】二宮 浩康
  • 【請求人代理人】上島 類
審判長/審判官
  • 審判長 高瀬 勤
  • 審判官 稲葉 和生
  • 審判官 山澤 宏
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2011-246410「ブラウザによる印刷機の操作方法」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 5月31日出願公開、特開2012-104118、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成23年11月10日(パリ条約による優先権主張2010年(平成22年)11月11日、独国)の出願であって、平成27年6月30日付けで拒絶理由通知がされ、平成27年9月29日付けで手続補正がされ、平成27年10月29日付けで最後の拒絶理由通知がされ、平成28年1月28日付けで手続補正がされ、平成28年2月22日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成28年5月20日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、平成28年12月14日付けで拒絶理由通知(以下、「当審拒絶理由通知」という。)がされ、平成29年2月15日付けで手続補正がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(平成28年2月22日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-7に係る発明は、以下の引用文献A-Iに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.特開2003-190084号公報 B.特開平11-123808号公報 C.特開平11-232005号公報 D.特開2004-355648号公報 E.特開2003-016502号公報 F.特表2004-537810号公報 G.特開2010-049496号公報 H.特開2007-122306号公報 I.特開2010-015520号公報 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由の概要は次のとおりである。 本願請求項1-5に係る発明は、以下の引用文献1-8に基づいて、当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2000-194474号公報(当審において新たに引用した文献) 2.特開2008-159060号公報(当審において新たに引用した文献) 3.鈴木祥史、”次世代DCSの新展開[第3回]グローバルヒューマンインターフェース”、オートメーション、日刊工業新聞社、1997年4月1日、42巻、4号、p.51-56(当審において新たに引用した文献) 4.特開平11-167478号公報(当審において新たに引用した文献) 5.特表2001-501007号公報(当審において新たに引用した文献) 6.特開2006-244078号公報(当審において新たに引用した文献) 7.特開2010-15520号公報(拒絶査定時の引用文献I) 8.特開2005-18711号公報(当審において新たに引用した文献) <拒絶の理由を発見しない請求項> 請求項6-7に係る発明については、現時点では、拒絶の理由を発見しない。拒絶の理由が新たに発見された場合には拒絶の理由が通知される。 第4 本願発明 本願請求項1-4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明4」という。)は、平成29年2月15日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-4は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 制御計算機(20)と表示装置(23)とを有する印刷機械装置(1)を操作するための方法であって、 第1のアプリケーションプログラムの第1の操作面(18)と、第2のアプリケーションプログラムの少なくとも1つの第2の操作面(19)とを、前記表示装置(23)に表示するステップであって、前記第1の操作面(18)は前記印刷機械装置(1)を操作するための操作面であり、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)は前記印刷機械装置(1)の端末機器(2,3,17)を操作するための操作面である、ステップと、 前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とが組み込まれた、前記表示装置(23)上の1つの共通の表示窓を形成するステップと を含み、 前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とは、前記1つの共通の表示窓で上位のプログラムによって制御され、 前記第1の操作面(18)はバックグランドで、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)はフォアグランドで、前記表示装置(23)上で実行され、 前記第1の操作面(18)が少なくとも1つのポップアップ窓を発生し、該ポップアップ窓は前記少なくとも1つの第2の操作面(19)より小さく、 前記第1の操作面(18)をフォアグランドに切り換える際に、前記表示装置(23)上の前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の位置に静止画像がフェードインされ、該静止画像は、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)のスクリーンショットを含み、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の個所にフェードインされる、 ことを特徴とする方法。 【請求項2】 前記少なくとも1つの第2の操作面(19)は、HTMLベースのブラウザアプリケーションまたはJavaアプレットである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とは、表示に光学的変化なしで操作される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。 【請求項4】 前記第1の操作面(18)のポップアップ窓が、フェードインされたスクリーンショットの上に置かれ、前記第1の操作面(18)のポップアップ窓を閉じる際に、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)が再びフォアグランドで、スクリーンショットの個所にフェードインされる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。」 第5 引用文献、引用発明等 1.引用文献1について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2000-194474号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審付与。以下同様。)。 (1) 段落【0001】-【0008】 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マルチウィンドウを用いてプラントプロセスのプラント情報を表示しプラントを監視制御するためのプラント監視制御システムに関する。 【0002】 【従来の技術】原子力発電所や火力発電所などの大規模プラントの中央制御室では、効率よくプラントを運転するために複数台のディスプレイ装置を用いてプラントの情報を集約表示するプラント監視制御システムが利用されている。 【0003】このようなプラント監視制御システムではプロセス計算機が用いられ、入力装置によりディスプレイ装置のタッチスクリーンから監視制御に必要な操作指令を入力する。また、プラント情報の表示は1台のディスプレイ装置に対し1枚の監視制御画面を表示する1画面表示の方法が用いられている。この1画面表示方法は、定型作業や予め情報量を制限した状況での操作や情報提供に適している。 【0004】近年、エンジニアリングワークステーション(EWS)やパソコン(PC)の機能向上や普及に伴い、プラント監視制御分野にもこのような計算機が導入されつつある。EWSやPCでは、入力装置としてマウスが用いられ、情報表示にはマルチウィンドウ表示が用られるのが一般的である。これは、元来ワープロなどのリアルタイム性が要求されない作業やユーザー自身が状況を設定できるような環境で使用されることが主目的のためである。 【0005】また、現場の映像や設計図書情報など元来プラント監視制御システムに組み込まれていない情報も、マルチメディア技術の進展に伴い容易に表示することが可能になっていることから、これらの情報をプラント監視制御システムで提示できることが望まれている。 【0006】ここで、現場の映像や設計図書情報など元来プラント監視制御システムに組み込まれていない情報は、定型作業ではなくどちらと言えば突発的に発生した状況や時間的に余裕がある状況で使用されることが多い。このような一時的に使用する情報や思考中心の作業で使用される情報は量が膨大であるので、従来のように予め画面体系の中に組み込み1台のディスプレイ装置で1画面表示を行なうことは好ましくない。1台のディスプレイ装置で1画面表示を行なうと画面数が増大し、また多くの情報を一緒に確認する必要性が高いのでディスプレイ装置の数も多くなるからである。 【0007】このような状況に対処するには、多くの情報を一度に表示でき、あるいは予め組み込まれたプラント監視情報とは別の情報をウィンドウを用いて同じディスプレイ装置上に表示できるマルチウィンドウを用いることが効果的である。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マルチウィンドウを用いたものでは、多くのウィンドウが表示されるため本来の作業で行なう操作ではなく、ディスプレイ装置上の情報を整えるためのウィンドウ操作が多く発生し、操作量が多くなるという欠点がある。」 (2) 段落【0049】-【0056】 「【0049】 【発明の実施の形態】「第1の実施の形態」(請求項1に対応) 図1は、本発明の第1の実施の形態に係わるプラント監視制御システムの計算機ソフトウェア構成の説明図である。マルチウィンドウ表示を用いたプラント監視制御システムでは、計算機のオペレーションシステム1にXウィンドウシステムなどのマルチウィンドウ表示を行なうウィンドウシステム2を装備しており、表示イベント処理3により表示イベント処理を行う。そして、ウィンドウシステム2とは別に、複数のウィンドウをまとめて処理するためのウィンドウ情報を管理するウィンドウ管理機能4が設けられている。 【0050】この計算機は、プラントオペレータから入力装置を介して入力される操作指令に基づき、ディスプレイ装置にマルチウィンドウ表示を行い、プラントの監視制御を行う。 【0051】計算機のウィンドウ管理機能4では、ディスプレイ装置上に表示した各ウィンドウに関して、ウィンドウID、ウィンドウ名称、ウィンドウ制御属性を管理する。ウィンドウIDはウィンドウシステム2がウィンドウを表示するときに設定する番号であり、実際のウィンドウとの対応はこのウィンドウIDにより行われる。また、ウィンドウ名称およびウィンドウ制御属性は、ウィンドウ作成時に予め設定するデータである。 【0052】ウィンドウ制御属性は、ウィンドウが固定表示ウィンドウか可変表示ウィンドウかの何れかを設定するもので、ウィンドウの作成時にどちらの属性を持たせるか予め決めておく。固定表示ウィンドウはユーザーが表示位置を変更できない(消去は可能)ように設定したウィンドウであり、プラントオペレータがタスクを実行するときのベースとなる情報のウィンドウに対して設定される。これは、ベースとなるウィンドウが関連情報を表示するウィンドウと同じように動くと操作が煩雑になるので、そのベースウィンドウの表示位置を固定するために設定される。 【0053】図2は、プラント監視制御システムで使用されるベース画面と関連画面との関連の説明図であり、ベース画面G1を元に関連画面G2~G4が展開され、さらに関連画面G2から関連画面G5が展開される場合を示している。この図2のベース画面G1を固定表示ウィンドウで表示し、関連画面G2~G5を可変表示ウィンドウで表示するような形で用い、図3のようにディスプレイ装置上に表示する。 【0054】このように、ウィンドウを固定表示ウィンドウと可変表示ウィンドウとに分類し、固定表示ウィンドウG1は常に最下面に表示する。そして、固定表示ウィンドウG1の上に可変表示ウィンドウG2~G5を表示する。 【0055】すなわち、固定表示ウィンドウG1は情報表示のベースとなるものであり、大きなサイズで表示することが多い。そのため、ウィンドウシステム2での処理による通常のウィンドウ制御では、選択したウィンドウが前面に表示される処理となるので、追加表示したベースウィンドウにより既に表示中のウィンドウが隠れてしまい再度情報を確認するときの手間が増えてしまう。 【0056】この第1の実施の形態では、このような操作の増加を防ぐために、固定表示ウィンドウが表示される場合には、ウィンドウシステム2の代わりにウィンドウ管理機能4を起動し、固定表示ウィンドウの選択時の処理を行なう。つまり、ウィンドウ管理機能4は、選択された位置の検出ならびにそれに対するイベントの発生・処理は行なうが、選択されたウィンドウを最前面に表示することは行なわないようにする。従って、プラント監視制御のために必要となる情報表示のベースウィンドウが隠れることがなくなる。」 よって、引用文献1には、「第1の実施の形態」として、図1-3を参照すると、次の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されているものと認められる。 「プラント監視制御システムの計算機ソフトウェア構成において、 計算機のオペレーションシステム1に、Xウィンドウシステムなどのマルチウィンドウ表示を行なうウィンドウシステム2を装備しており、 ウィンドウシステム2とは別に、複数のウィンドウをまとめて処理するためのウィンドウ情報を管理するウィンドウ管理機能4が設けられ、 プラントオペレータから入力装置を介して入力される操作指令に基づき、ディスプレイ装置にマルチウィンドウ表示を行い、プラントの監視制御を行い、 ウィンドウを固定表示ウィンドウと可変表示ウィンドウとに分類し、固定表示ウィンドウG1は常に最下面に表示し、 固定表示ウィンドウG1の上に可変表示ウィンドウG2~G5を表示し、 固定表示ウィンドウG1は情報表示のベースとなるものであり、大きなサイズで表示することが多いため、ウィンドウシステム2での処理による通常のウィンドウ制御では、選択したウィンドウが前面に表示され、追加表示したベースウィンドウにより既に表示中のウィンドウが隠れてしまい再度情報を確認するときの手間が増えてしまうので、このような操作の増加を防ぐために、固定表示ウィンドウが表示される場合には、ウィンドウシステム2の代わりにウィンドウ管理機能4を起動し、ウィンドウ管理機能4が、固定表示ウィンドウの選択時の処理を行ない、選択された位置の検出ならびにそれに対するイベントの発生・処理は行なうが、選択されたウィンドウを最前面に表示することは行なわないようにする、 マルチウィンドウ表示を用いたプラント監視制御システムを制御するための方法。」 2.引用文献2~8について (1) 引用文献2(特開2008-159060号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面(特に、図1)とともに、次の事項が記載されている。 ア 段落【0001】-【0003】 「【技術分野】 【0001】 本発明は、表示装置と入力装置とを含むグラフィック産業の機械のための操作装置であって、前記機械は、電子通信ネットワークを介して前記機械の操作装置と通信するために独自の制御部を備える周辺機器を有している、操作装置に関する。 【背景技術】 【0002】 印刷機は、たとえば圧縮空気を準備し、出来上がった被印刷体を乾かすモジュールを含む多数の周辺機器を、運転のために必要とする。インキみぞへのインキ供給も、外部モジュールを通じて行うことができる。こうした周辺機器またはモジュールは、その最初の使用開始のときに、印刷機のそのつどの構成に合わせてなくてはならない。今日では、使用開始およびサービス利用のために、印刷機の周辺機器に独自の操作機器を設けるのが普通である。この目的のためにサービス要員は、必要なメンテナンス措置および構成措置を行えるようにするために、ディスプレイと入力キーボードとを備える操作装置をケーブルによって各周辺機器に接続しなければならない。当然ながら、各周辺機器を独自の操作装置と一緒に工場から出荷することも可能である。しかし、印刷機には比較的多くの周辺機器が存在し、そこでメンテナンス工程および構成工程が行われることは比較的稀であるので、すべての周辺機器に表示装置と操作装置を備えることはコストがきわめてかかり、そのために回避される。 【0003】 たとえばSPS制御において、いわゆるウェブサーバを利用することが自動化技術から知られている。このようなシステムは特許文献1から公知である。同文献によると、産業用制御システムにおいては、たとえばインターネットを通じて他のコンピュータと連絡をとることができ、そのようにしてデータを制御モジュールへ取り込むことができるウェブサーバが、制御モジュールに組み込まれる。そして、ウェブサーバを備えるSPS制御部が、機械の接続されている機器を制御する。ウェブサーバを介して、遠隔地にあるコンピュータからでも、SPS制御部のウェブサーバのデータにアクセスすることができる。しかしこの文献は、ウェブサーバを備えるこのような制御部を、どのようにして簡単、かつ低コストに構成できるかという点については言及していない。 【特許文献1】欧州特許明細書1354249B1」 イ 段落【0012】-【0015】 「【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。 【0013】 図1には、5つの印刷ユニット6と1つの塗工ユニット7とを備える印刷機における、本発明の操作装置が具体化されている。印刷ユニット6は、ブランケット胴13と、版胴14と、インキ装置11とをそれぞれ備えている。さらに、印刷インキを湿らせるために湿し装置12がある。それぞれの印刷ユニット6は図では同一の構成となっているが、それが絶対に必要というわけではない。図の印刷機1は、給紙装置2が給紙パイル5から搬送装置15によってシート状の被印刷体を供給する枚葉紙印刷機である。この枚葉紙に印刷ユニット6において、個々の色分解版が順次印刷される。これは、図では5色刷り機であり、次いで、塗工ユニット7で塗工がさらに行われる。出来上がった枚葉紙は排紙装置3において、まず乾燥装置8で乾かされてから、排紙パイル4に積み置かれる。個々の枚葉紙は圧胴10および搬送胴9によって、印刷機1を通過するように運ばれる。印刷機1のすべてのモータおよびアクチュエータは、中央の機械コンピュータ20によって制御、調節される。この機械コンピュータは機械制御部の心臓部を構成する。印刷機1は、図では周辺機器8、11を備えていることがわかる。この関連でインキ装置11は、印刷動作時にカートリッジからインキをインキ装置11のインキ溝へ連続的に放出するインキ供給装置がここにあるという意味において、周辺装置であるとみなされる。このインキ供給装置は、インキ供給モジュール18を通じて制御される。同様に、乾燥装置8は乾燥機制御部17によって制御される。両制御部17,18は、一方では各周辺機器を制御し、他方ではネットワークインターフェースを備えるコンピュータをそれぞれ含んでいる。このネットワークインターフェースを通じて、各制御部17,18は通信接続線16を介して機械制御部20(当審注:「機械コンピュータ20」の誤記と認める。)と接続されている。通信接続線16は、CANバスまたはイーサネットをベースとするネットワークであってよい。それ以外のネットワーク技術も可能である。 【0014】 図では、機械コンピュータ20は操作コンピュータ23に接続されている。この操作コンピュータ23は、ディスプレイと、キーボードやマウス等の入力装置とを備える市販のコンピュータであるのが好ましい。操作コンピュータ23は、周辺機器8,11の制御部17,18と同じネットワーク接続部16を介して、機械コンピュータ20と通信することができる。さらに、図からわかるように、機械コンピュータ20は、インターネット21との接続を開始することができるインターフェースを備えている。このネットワークインターフェースを通じて、機械コンピュータ20は場所的に離れて配置されたコンピュータ22と、インターネット21を介して通信することができる。たとえば印刷所にある印刷機1が、印刷機の製造者のもとにある保守・管理コンピュータ22と連絡をとることが可能である。このようにして印刷機の製造者は、印刷機1の制御部20へプログラムを更新のために送ることが可能となる。 【0015】 印刷機1は操作コンピュータ23によって制御される。そして機械コンピュータ20が、操作コンピュータ23から送られる操作命令を、印刷機1のモータおよびアクチュエータに対する調節命令に変換する。しかし印刷機にある周辺機器8,11は、まず、将来の稼動のために構成されなくてはならない。このことは特に、周辺機器が後から印刷機1へ組み込まれる場合に必要である。使用開始のために、周辺機器8,11へ独自のディスプレイや操作部材を装備しなくてもよいようにするために、本発明によると、操作コンピュータ23を通じた操作プロセスによって、このような構成を行うことができる。ただし操作コンピュータ23は、組み込まれる周辺機器8,11に対する相応の操作部材を最初から用意しているわけではないので、本発明による操作システムは、周辺機器8,11が接続されて電源が投入された後、周辺機器8,11から通信ネットワーク16へ情報が送信されるように設計されている。これらのデータはネットワークアドレスをそれぞれ含んでおり、該ネットワークアドレスで各周辺機器8,11に付属する操作インターフェースが保存される。このネットワークアドレスは、たとえば乾燥機制御部17やインキ供給モジュール18の記憶装置であってよい。この場合、各周辺機器8,11の制御コンピュータに操作インターフェースが直接存在することになる。あるいは、ネットワークアドレスが、離れて配置されたコンピュータ22を指していることも可能である。この場合、操作コンピュータ23から通信ネットワーク16およびインターネット接続部21を介して、離れて配置されたコンピュータ22に保存されている操作インターフェースへアクセスが行われることになる。操作インターフェースへのアクセスは、インターネットを利用するために現在普通に用いられているインターネットブラウザを通じて、操作コンピュータ23で行われる。このようなインターネットブラウザでは、インターネットページを閲覧のために呼び出すことができる。そして操作インターフェースは、インターネットページと同じようにXMLまたはこれに類似するプログラミング言語で格納されているので、どのような標準型のインターネットブラウザによっても、操作コンピュータ23で問題なく表示することができる。こうして操作コンピュータ23に表示された操作インターフェースを通じて、操作コンピュータ23から乾燥機制御部17やインキ供給モジュール18へアクセスすることができ、これらに対応する周辺機器、すなわち乾燥装置8やインキ装置11を構成したり、メンテナンスすることができる。操作インターフェースの一部が周辺機器8,11のコンピュータ17,18に保存されており、他方他の操作モジュールが、離れたところに配置されたコンピュータ22に保存されていることも可能である。この場合、コンピュータ17,18に保存された操作インターフェースは、離れて配置されたコンピュータ22の操作インターフェースモジュールの記憶場所を指すリンク、いわゆる「インターネットリンク」を含んでいる。このようにして、周辺機器の発送時には制御モジュール17,18にまだ格納されていなかった追加機能を利用することが可能である。操作インターフェースのそれまで欠けていたソフトウェアモジュールが、場所的に離れて配置されたコンピュータ22で利用できるようになると、すぐにリンクを通じて、乾燥機制御部17およびインキ供給モジュール18の操作インターフェースでこれをアクティブにすることができる。操作インターフェースを表示するためのインターネットブラウザの使用、およびこれに伴う標準化、ならびに電子ネットワークアドレスを通じての操作インターフェースの利用可能性によって、問題のない更新と、周辺機器の簡単な使用開始およびその制御が可能である。」 上記引用文献2の記載から、一般に、印刷機とその周辺装置とを、集中監視制御するシステムは、周知技術であると認められる。 (2) 引用文献3(鈴木祥史、”次世代DCSの新展開[第3回]グローバルヒューマンインターフェース”、オートメーション、日刊工業新聞社、1997年4月1日、42巻、4号、p.51-56)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献3には、54ページ左欄11行-55ページ左欄2行に、図面(特に、「図3 プラント運転用ウィンドウ管理例」)とともに、次の事項が記載されている。 「3.3 プラント運転用複数ウィンドウの管理 ウィンドウ操作の欠点とされる複数ウィンドウのマネージメントは,プラント運転用のウィンドウ管理機能によって解決することができる.個々の監視画面は画面ビルダで作成するが,プラント運転用ウィンドウ管理機能は,これらの各画面の位置が重ならないようにタイリングしたり,オーバーラップ時でも特定のウィンドウを常時前面に表示させたりする定義を行い,各運転画面を管理する.重要な運転操作のための情報は,常に一定の場所や最前面に表示され,プラント運転用ウィンドウ管理環境を通じて表示される. ・・・(中略)・・・ 実際の使用例として,通常運転時と異常発生時でウィンドウ表示の違いを考えてみる.通常運転時には,監視用のグラフィック画面とトレンド画面を大きく表示させておき,操作時には計器フェースプレートをCRTのタッチ操作により,ポップアップウィンドウ式にオーバレイウィンドウを重ね合わせて表示する. ・・・(中略)・・・ 図3は,プラント運転用ウィンドウ管理パッケージを用いて,新グラフィック運転画面とWordが表示する運転方案書と,Excelが表示するトレンド表示と工業用監視カメラの情報をビデオキャプチャ機能により取り込んだ例を示している.」 (3) 引用文献4(特開平11-167478号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献4には、段落【0002】-【0007】に、図面とともに、次の事項が記載されている。 「【0002】 【従来の技術】従来の分散型制御システムではCRT等の表示装置を用いて、プラントの制御運転や監視を行っている。このような分散型制御システムでは表示装置の画面にプラントの制御や運転に必要な各種の情報を表示させたり、プラントに異常が発生した場合に警報表示をして操作者に通知する。操作者は表示装置の画面上の警報表示を認識することにより発生した異常に対して適切な処置を取ることが可能になる。 ・・・(中略)・・・ 【0005】また、近年、汎用機であるパーソナルコンピュータ上の汎用アプリケーションの進歩に伴い実績データの確認や日報作成等の作業において汎用アプリケーションである汎用の表計算アプリケーションや汎用のワードプロセッサ等との連携が要求されるようになってきたが、図6のような専用機で構成される分散型制御システムではその専用機上に汎用アプリケーションを動作させることは困難であった。 【0006】このため、従来では汎用機であるパーソナルコンピュータ上のマルチウィンドウ環境で動作する分散型制御アプリケーションを用いて汎用表計算アプリケーション等の汎用アプリケーションとの連携を図っていた。 【0007】但し、汎用機で構成される分散型制御システムではマルチウィンドウ環境で動作するので分散型制御アプリケーションのウィンドウ画面の上に汎用表計算アプリケーション等の汎用アプリケーションのウィンドウ画面を表示させることが可能である。」 (4) 引用文献5(特表2001-501007号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面(特に、図8)とともに、次の事項が記載されている。 ア 4ページ17-22行 「加えて、いずれかのソフト画面ウィンドウの中のアプリケーションディスプレイの内容が別のディスプレイと置き換えられるのを防止するように、そのソフト画面ウィンドウを「ロック」することができる。そのようなロックが行われると、別のアプリケーションがウィンドウを再利用することは許されず、ディスプレイを所有しているアプリケーションのみがその内容を更新できるようにディスプレイが保護される。」 イ 18ページ14行-19ページ5行 「図8を参照すると、たとえば、本発明により提供されるような形態の追加オプションをタイトルバーの中に含む、マルチウィンドウディスプレイの4ウィンドウディスプレイが示されている。この例では、3つの「ビューポート」をディスプレイが占め、管理されるディスプレイを保持しており、残る1つのビューポートは空である。タイトルバーはアプリケーションの名前、又は空いているビューポートの場合にはプレースホールドオプションがイネーブルされたときに、構成ファイルで指定されたビューポートの名前を含む。タイトルバー810には最大化(MAX)ボタン800と最小化(MIN)ボタン805が含まれている。「正規」コントロールメニューボックス815も含まれている。 ・・・(中略)・・・ ロックボタン825は小さな「パッドロック」アイコンと共に現れ、(前述の)ラウンドロビングループのウィンドウに対してのみ利用可能である。このボタンを押すと、新たなディスプレイがラウンドロビングループで示される際にワークスペースマネージャの自動先入れ/先出し方式を既存のディスプレイの置き換えに適用するときにこのウィンドウを回避することをワークスペースマネージャに報知する。」 (5) 引用文献3-5のまとめ 上記(2)-(4)の、引用文献3-5の各記載から、一般に、「マルチウィンドウ」を用いた監視制御システムにおいて、複数の機能を同時に実行するために、複数のアプリケーションを立ち上げて、各アプリケーションに対してウィンドウを割り当てる点は、周知技術であると認められる。 (6) 引用文献6(特開2006-244078号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された引用文献6の段落【0062】「また、画像B103を半透明化する場合で説明したが、薄い色にするなど色を変更したり、模様を付けるなどでも良く、透明度を変化させず表示したままであっても、透明化しても構わない。」の記載からみて、当該引用文献6には、ユーザ・インタフェースを表示する際、ユーザの操作があった場合に、何らかのフィードバックを与えること(表示を変えること)、及び、フィードバックを与えないこと(表示を変えないこと)という、いずれも周知の技術的事項が記載されていると認められる。 (7) 引用文献7(特開2010-15520号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された、引用文献7には、図面(特に、図7-9)とともに、次の事項が記載されている。 ア 段落【0002】 「【0002】 近年、アプリケーションなどコンピュータ・プログラムの画面表示では、例えばウェブブラウザ(以下「プラウザ」とも呼ぶ)がウェブページ表示ウィンドウの上に重ねて、「○○しますか?」のような警告ダイアログを表示するなど、表示物を複数重ねる(重畳する)場合が多い。」 イ 段落【0081】-【0090】 「【0081】 〔5.模擬画像を用いる処理〕 本実施形態により、次のようなさらに複雑な表示も可能である。まず、図7(1)(2)に例示した状態は、特定レイヤーTが透明部分1Tを有し、特定レイヤーTより下層(奥側)に位置する第一の通常レイヤーL1のHTML領域2Hが、特定レイヤーTの透明部分1Tを透過して手前の如く見えていて、その手前(上層側)に特定レイヤーTの表示物(プラグイン領域3P)があり、さらに手前にはより上層に位置する第二の通常レイヤーL2の既存表示物として文字列入力欄(手前側のHTML領域4H)がある、という状態である。 【0082】 この状態は、親レイヤーの次元でみて三階層の状態であり、この状態(図7)をもとに、さらに上層側に、表示制御手段24により、プラグインPの特定レイヤーTの子レイヤーに新たな表示物として、例えば、警告ダイアログ(図9(1)のプラグイン領域5P)を表示しようとする場合を考える。 【0083】 この場合、プラグインPが新たな表示物を操作可能な状態で表示可能なレイヤーは特定レイヤーに限られることから、文字列入力欄であるHTML領域4Hの通常レイヤーも特定レイヤーより下層に移動することになる。しかし、このように下層となるHTML領域4Hの文字列入力欄は、特定レイヤーの透明部分1Tと位置もサイズも一致しないため、全部又は一部が見えなくなって外観が乱れる問題が生じる。 【0084】 この問題に対処するため、本実施形態において、プラグインPの情報取得手段28は、第二の親レイヤーL2(手前側のHTML領域4H)よりも、さらに上層側(手前側)の子レイヤーT4に新たな表示物を表示しようとする場合、図10のフローチャートに示すような処理を行う。 【0085】 まず、各親レイヤーを特定レイヤーの下層側へ位置させるだけでなく(ステップS31)、第二の親レイヤー(通常レイヤー)L2に表示していた既存表示物(例えば、入力ボックス4H)の表示内容を表す情報(例えば、文字入力欄や選択ボックスなどのパーツ種別、その表示の位置やサイズ、取得した文字列や値の内容など)をブラウザBから取得する(ステップS32、情報取得処理ステップ)。 【0086】 続いて、上記のように情報取得手段28で取得した前記表示内容を表す情報に基づいて、模擬画像生成手段30が、第二の親レイヤーL2に表示されている前記既存表示物(この場合は前記入力ボックス4H)の外観を模擬した模擬画像4Mを生成する(ステップS33、模擬画像生成処理ステップ)。 【0087】 そして、このように模擬画像生成手段30で生成した模擬画像4Mを、模擬画像表示手段32が、特定レイヤーTにおける相対的な上層である子レイヤーT4に、前記第二の親レイヤーL2の前記既存表示物である入力ボックス4Hと同じ表示配置で表示させたうえ(ステップS34、模擬画像表示処理ステップ)、表示制御手段24が、模擬画像4Mを表示している子レイヤーT3よりも、さらに上層側の子レイヤT4ーに新たな表示物を表示する(ステップS35)。 【0088】 このように図7の状態から図9の状態へ遷移する様子を、図11の概念図(A)→(B)に示す。この遷移では、図7の状態(図11(A))から、通常レイヤーL2を実際は特定レイヤーTより下層へ移動させるが、代りに、特定レイヤーTの相対的な上層である子レイヤーT3に模擬画像4Mを描画し表示させる。また、操作を受け付ける新たな表示物である警告ダイアログ(単に「警告」とも表す)5Pを特定レイヤーTの最上層T4に描画し位置させることで、図9の状態(図11(B))を実現している。 【0089】 このように、ブラウザ上で表示されている既存表示物と同様な外観と位置の模擬画像を付加プログラム側で生成し代替表示することは、利用者に特段の違和感を感じさせない程度にオリジナルに似た外観を持ち、不要な操作ができない表示物を描画することであり、その上に所望の新たな表示物を表示することにより、どのレイヤーについても自然な表示を維持しながら、プログラムの適切な動作が実現できる。 【0090】 さらに、実際は下層に移動した親レイヤーの模擬画像を、その奥と手前の子レイヤー間で挟む上記のような表示内容は、何階層でも繰り返せるので、プログラムの組合せ態様や処理内容が無限に多様化でき、複雑高度な機能も平易な構成で容易に実装可能となる。」 (8) 引用文献8(特開2005-18711号公報)について 平成28年12月14日付けの拒絶の理由に引用された、引用文献8には、図面とともに、段落【0002】-【0003】に、次の事項が記載されている。 「【0002】 【従来の技術】 パーソナルコンピュータ等で用いられている機能の一つに、ポップアップガイドと呼ばれるものがある。これは、GUI(Graphic User Interface)をサポートするオペレーティングシステムやアプリケーションが所定の操作(例えば、画面上に表示されたボタンのクリック等)を検出すると現在作業中のウィンドウの前面に別のウィンドウを立ち上げて特定の情報(例えば、入力ガイド等)を表示するものである。 【0003】 また、近年のオペレーティングシステムはマルチタスク機能を有するものが多く、このようなコンピュータシステムでは複数のタスクを並行して処理することができる。したがって、アプリケーションがポップアップガイドの表示処理をアプリケーションレベルで行うのではなく、マルチタスク方式のオペレーティングシステムに受け渡すように構成されている場合、ユーザはポップアップウィンドウを見ながら、あるいはポップアップウィンドウを表示させたままアクティブなウィンドウを適宜切り替えて、作業中のウィンドウの操作等をすることができる。」 (9) 引用文献7-8のまとめ 上記(7)-(8)の、引用文献7-8の各記載から、一般に、ユーザインタフェースとして、ポップアップウインドウなどの別ウィンドウを重畳して画面表示する点は、周知技術であると認められる。 第6 対比・判断 1.本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「プラント監視制御システムの計算機」及び「ディスプレイ装置」は、本願発明1の「制御計算機(20)」及び「表示装置(23)」に相当する。 制御の対象として、引用発明の「プラント」と、本願発明1の「印刷機械装置(1)」は、「機械装置」である点で共通するといえる。 よって、引用発明の「プラント監視制御システムの計算機」と「ディスプレイ装置」とを有する「プラント監視制御システムを制御するため方法」と、本願発明1の「制御計算機(20)と表示装置(23)とを有する印刷機械装置(1)を操作するための方法」とは、「制御計算機(20)と表示装置(23)とを有する、機械装置(1)を操作するための方法」である点で共通するといえる。 イ 引用発明における「固定表示ウィンドウG1」及び「可変表示ウィンドウG2~G5」と、本願発明1の「第1のアプリケーションプログラムの第1の操作面(18)」及び「第2のアプリケーションプログラムの少なくとも1つの第2の操作面(19)」とは、「第1の操作面(18)」及び「少なくとも1つの第2の操作面(19)」である点で共通するといえる。 よって、引用発明において、「プラントオペレータから入力装置を介して入力される操作指令に基づき、ディスプレイ装置にマルチウィンドウ表示を行い、プラントの監視制御を行」うために、「固定表示ウィンドウG1の上に可変表示ウィンドウG2~G5を表示」するステップは、本願発明1の「第1のアプリケーションプログラムの第1の操作面(18)と、第2のアプリケーションプログラムの少なくとも1つの第2の操作面(19)とを、前記表示装置(23)に表示するステップであって、前記第1の操作面(18)は前記印刷機械装置(1)を操作するための操作面であり、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)は前記印刷機械装置(1)の端末機器(2,3,17)を操作するための操作面である、ステップ」と、「第1の操作面(18)と、少なくとも1つの第2の操作面(19)とを、前記表示装置(23)に表示するステップであって、前記第1の操作面(18)は前記機械装置を操作するための操作面である、ステップ」である点で共通するといえる。 ウ 引用発明の「マルチウィンドウ表示を用いたプラント監視制御システム」において、「固定表示ウィンドウG1は情報表示のベースとなるものであり、大きなサイズで表示」され、「ウィンドウを固定表示ウィンドウと可変表示ウィンドウとに分類し、固定表示ウィンドウG1は常に最下面に表示し、固定表示ウィンドウG1の上に可変表示ウィンドウG2~G5を表示」するステップは、本願発明1の「前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とが組み込まれた、前記表示装置(23)上の1つの共通の表示窓を形成するステップ」に相当するといえる。 エ 引用発明の「計算機のオペレーションシステム1」、マルチウィンドウ表示を行なう「ウィンドウシステム2」、ウィンドウシステム2とは別に、複数のウィンドウをまとめて処理するためのウィンドウ情報を管理する「ウィンドウ管理機能4」は、全体として、本願発明1の「上位のプログラム」に相当するといえる。 よって、引用発明において、「計算機のオペレーションシステム1に、Xウィンドウシステムなどのマルチウィンドウ表示を行なうウィンドウシステム2を装備しており、ウィンドウシステム2とは別に、複数のウィンドウをまとめて処理するためのウィンドウ情報を管理するウィンドウ管理機能4が設けられ」る構成を備えて、「固定表示ウィンドウG1は情報表示のベースとなるものであり、大きなサイズで表示することが多いため、ウィンドウシステム2での処理による通常のウィンドウ制御では、選択したウィンドウが前面に表示され、追加表示したベースウィンドウにより既に表示中のウィンドウが隠れてしまい再度情報を確認するときの手間が増えてしまうので、このような操作の増加を防ぐために、固定表示ウィンドウが表示される場合には、ウィンドウシステム2の代わりにウィンドウ管理機能4を起動し、ウィンドウ管理機能4が、固定表示ウィンドウの選択時の処理を行ない、選択された位置の検出ならびにそれに対するイベントの発生・処理は行なうが、選択されたウィンドウを最前面に表示することは行なわないようにする」ことは、本願発明1の「前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とは、前記1つの共通の表示窓で上位のプログラムによって制御される」ことに相当する。 オ 引用発明において、「ウィンドウを固定表示ウィンドウと可変表示ウィンドウとに分類し、固定表示ウィンドウG1は常に最下面に表示し、固定表示ウィンドウG1の上に可変表示ウィンドウG2~G5を表示」するステップは、本願発明1の「前記第1の操作面(18)はバックグランドで、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)はフォアグランドで、前記表示装置(23)上で実行され」ることに相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「制御計算機(20)と表示装置(23)とを有する、機械装置(1)を操作するための方法であって、 第1の操作面(18)と、少なくとも1つの第2の操作面(19)とを、前記表示装置(23)に表示するステップであって、前記第1の操作面(18)は前記機械装置(1)を操作するための操作面である、ステップと、 前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とが組み込まれた、前記表示装置(23)上の1つの共通の表示窓を形成するステップと を含み、 前記第1の操作面(18)と前記少なくとも1つの第2の操作面(19)とは、前記1つの共通の表示窓で上位のプログラムによって制御され、 前記第1の操作面(18)はバックグランドで、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)はフォアグランドで、前記表示装置(23)上で実行される、 ことを特徴とする方法。」 (相違点1) 制御の対象が、本願発明1は「印刷機械装置(1)」であるのに対して、引用発明は「プラント」である点。 (相違点2) 本願発明1は、「第1のアプリケーションプログラムの」第1の操作面(18)と、「第2のアプリケーションプログラムの」少なくとも1つの第2の操作面(19)とを、前記表示装置に表示するステップを備えるのに対して、引用発明はそのような構成を備えていない点。 (相違点3) 本願発明1は、前記表示装置に表示するステップが、さらに、前記第1の操作面(18)は前記印刷機械装置(1)を操作するための操作面であり、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)は「前記印刷機械装置(1)の端末機器(2,3,17)を操作するための操作面である」、ステップであるのに対して、引用発明はそのような構成を備えていない点。 (相違点4) 本願発明1は、「前記第1の操作面(18)が少なくとも1つのポップアップ窓を発生し、該ポップアップ窓は前記少なくとも1つの第2の操作面(19)より小さく」するという構成を備えるのに対して、引用発明はそのような構成を備えていない点。 (相違点5) 本願発明1は、さらに、「前記第1の操作面(18)をフォアグランドに切り換える際に、前記表示装置(23)上の前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の位置に静止画像がフェードインされ、該静止画像は、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)のスクリーンショットを含み、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の個所にフェードインされる」という構成を備えるのに対して、引用発明は、そのような構成を備えていない点。 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、上記相違点5について先に検討する。 引用発明は、通常の「ウィンドウシステム2」に新たに「ウィンドウ管理機能4」を設けることで、「固定表示ウィンドウG1は常に最下面に表示」させているから、そもそも、固定表示ウィンドウG1(本願発明の「第1の操作面」に対応。)を「フォアグランドに切り換える」ことはない。 よって、引用発明は、「前記」(すなわち、「第1のアプリケーションプログラムの」)第1の操作面をフォアグランドに切り換える際に、前記(すなわち、「第2のアプリケーションプログラムの」)少なくとも1つの第2の操作面に関して、そのスクリーンショットを含む静止画像を所定箇所に「フェードイン」する構成を備えていない。 相違点5に係る本願発明1の「前記第1の操作面(18)をフォアグランドに切り換える際に、前記表示装置(23)上の前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の位置に静止画像がフェードインされ、該静止画像は、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)のスクリーンショットを含み、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の個所にフェードインされる」という構成は、引用文献1-8には記載されておらず、本願優先日前において周知技術であるともいえない。 したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2-8に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2.本願発明2-4について 本願発明2-4も、本願発明1の「前記第1の操作面(18)をフォアグランドに切り換える際に、前記表示装置(23)上の前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の位置に静止画像がフェードインされ、該静止画像は、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)のスクリーンショットを含み、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の個所にフェードインされる」という同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2-8に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第7 原査定についての判断 平成29年2月15日付けの補正により、補正後の請求項1-4は、「前記第1の操作面(18)をフォアグランドに切り換える際に、前記表示装置(23)上の前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の位置に静止画像がフェードインされ、該静止画像は、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)のスクリーンショットを含み、前記少なくとも1つの第2の操作面(19)の個所にフェードインされる」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Iには記載されておらず、本願優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-4は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Iに基づいて容易に発明できたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-007449

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