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特許拒絶査定不服審判

2016-006719

ペットフード組成物の調製方法

審判番号
2016-006719
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-535703外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年05月06日
審決日
2018年01月10日
公報発行日
2018年07月27日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A23K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-535703「ペットフード組成物の調製方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 4月18日国際公開、WO2013/055360、平成26年11月17日国内公表、特表2014-530021〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2011年(平成23年)10月14日を国際出願日とする出願であって、平成26年4月18日付けで手続補正書が提出され、平成27年4月30日付けで拒絶理由の通知がなされ、同年8月7日付けで意見書及び手続補正書が提出されたが、同年12月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成28年5月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、それと同時に手続補正がなされた。 その後、当審において平成29年8月31日付けで拒絶理由の通知がなされ、これに対して同年12月1日付けで意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成29年12月1日になされた手続補正(以下「本件補正」という。)により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。なお、本願発明は、本件補正による補正前の請求項1に対して、同補正前の請求項17に係る発明の発明特定事項であった「アルギン酸塩組成物が油を含む」との限定を加えたものであり、本件補正前の請求項17において請求項1を直接引用する発明に相当する。 「  【請求項1】 (a)乾燥成分組成物、タンパク質含有組成物およびアルギン酸塩組成物を混合して第1混合物を形成する工程、 (b)上記第1混合物を、カルシウムイオン源を含有するセッティング組成物と混合してゲル化反応を実施する工程、 (c)ゲル化反応生成物を処理してフード製品を提供し、該フード製品がレトルト前に安定な構成を有する工程、 (d)前記フード製品をグレービー組成物と組み合せてペットフード組成物を提供する工程、 を含み、該ペットフード組成物がタンパク質をペットフード組成物の乾燥重量ベースで25重量%未満の量で含有し、 前記乾燥成分組成物は、穀物タンパク質及び炭水化物を含む穀物として、米粉、小麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉およびそれらの2種以上の組合せからなる群から選択される穀粉を含み、また、繊維として、オート麦ファイバー、セルロース、落花生殻、ビートパルプまたは野菜繊維を含み、 タンパク質含有組成物は、動物の筋肉、動物の骨格筋、または、動物の肺、腎臓、肝臓、舌、胃、腸またはその他の肉副生物、または、卵白または脱脂大豆粉を含み、 アルギン酸塩組成物は、アルギン酸源として、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウムまたはそれらの混合物を含み、 前記グレービー組成物が、澱粉、デキストロース、グアーガム、ローカストビーンガムまたはその他の水溶性樹脂(ガム)を含み、 アルギン酸塩組成物が、さらに、油を含む、ペットフード組成物の製造方法。」 第3 当審の平成29年8月31日付け拒絶理由の概要 当審の平成29年8月31日付け拒絶理由のうち、請求項17に係る発明に対する特許法第29条第2項の規定に係る拒絶理由の概要は、次のとおりである。 本願の請求項17に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献1:米国特許第4348418号明細書(1982年9月7日発行) 引用文献2:特表2003-513679号公報 引用文献3:特表2010-505424号公報 引用文献4:特表2011-512839号公報(平成23年4月28日発行) 引用文献5:特開平02-27952号公報 引用文献6:特表2007-512023号公報 引用文献7:米国特許出願公開第2008/0003338号明細書 引用文献8:特開昭61-192278号公報 引用文献9:アルギン酸のご使用方法,[online],日本,2009年 3月24日,[平成27年4月28日検索],URL,https://web.archive.org/web/20090324051716/http://www.kimica.jp/alginate/usage 第4 引用文献記載の事項 1 引用文献1には、次の事項が記載されている(下線は当審において付加したものである。)。 (引1-ア)第1欄5~7行 「 This invention relates to a food product for consumption by humans or domestic pet animals, and to a method for its manufacture.」 (当審訳:本発明は、ヒト又は家庭用ペット動物による消費のためのフード製品、及びその製造方法に関するものである。) (引1-イ)第2欄37~56行 「 The invention accordingly consists in a method of forming a food product in the form of shape-retaining pieces which comprises the essential steps of: (a) producing an aqueous slurry of comminuted food material having a water-soluble alginate salt dissolved therein, (b) producing a slurry of a sparingly water-soluble calcium salt, the slurry additionally comprising, as a retarding agent, a sugar or monohydric or polyhydric alcohol, (c) mixing the two slurries together, (d) allowing the mixture to gel. The invention involves along with the sparingly water-soluble calcium salt the combination of two further features, neither of which is conventional in this art, namely the use as retarding agent of a class of substances not hitherto selected for this purpose; and the use of a method in which two slurries are mixed, the calcium salt and retardant being present in the same slurry prior to such mixing.」 (当審訳:本発明は、したがって、保形片の形態である食品製品を形成する方法であり、以下の主要工程を含む。 (a)水溶性アルギン酸塩を溶解した粉砕食品材料の水性スラリーを作製する工程 (b)難水溶性カルシウム塩のスラリーであって、抑制剤として、糖又は1価若しくは多価アルコールをさらに含むスラリーを作製する工程 (c)前記2つのスラリーを混合する工程 (d)混合物をゲル化する工程 本発明は、難水溶性カルシウム塩とともに、2つの更なる特徴の組合せを含む。それらは、いずれもこの分野で一般的なものではない。すなわち、抑制剤として従来この目的のために選択されていない物質のクラスを使用すること、そして、2つのスラリーが混合される方法であって、カルシウム塩と抑制剤とが、そのような混合前に同一のスラリーに存在している方法を使用することである。) (引1-ウ)第3欄51行~第4欄33行 「 A suitable retardant vehicle for the calcium salt slurry is an aqueous solution e.g. a solution containing at least 50% of the retardant. Usually, the calcium salt slurry will be used in amounts less than that of the comminuted product slurry, e.g. from 1 to 50% preferably 2-10% by volume. Generally, the water soluble alginate derivative will be present in the mixture, to give an amount of 0.3 to 5% by weight of alginate in the final product. The preferred water soluble alginate is sodium alginate. Calcium sulphate is the preferred sparingly soluble calcium salt and its preferred proportion is at least 0.5% by weight in the finished product. It will be appreciated that a "comminuted" foodstuff can be present in any acceptable degree of subdivision, since the alginate gel provides the essential structure. Chopped or sliced meats or vegetables, chipped, grated or minced foodstuffs, mashed, pureed or pulped products can all be utilised, optionally together with flavouring materials whether solid or liquid. Thus, in principle most food products in comminuted form may be used in the mixture. For simulated meat chunks a proteinaceous material may be used and fat addition may be made. The proteinaceous material used to prepare simulated meats for use in petfoods is usually ground offal on account of its low cost. Simulated fruit products may be produced by employing fruit pulp or even a completely artificial fruit flavoured material. Preferred mixing equipment comprises an impeller pump capable of being driven at high speed e.g. (3000 revolutions per minute) which has been modified to act as a stirrer for the mixture pumped therethrough by another pump. By using such equipment short mixing times of less than 30 seconds may be achieved in a continuous system. The homogenous mixture (comminuted food, alginate, calcium salt and sugar or alcohol retarding agent) pumped out of this mixer can be discharged onto a conveyor or cast in moulds. It subsequently sets to a firm gelled mass: depending on the particular composition, gelation may be substantially complete within a time of a few seconds up to five minutes. The food product may be cast into the desired final shape before gelling is completed or the gelled food product may be cut into the required shape after a suitable proportion of gelling has taken place, i.e. after partial or complete gelation. In continuous production this is conveniently effected by allowing the material to flow on to a conveyor belt where it spreads out and gels as a flat strip which is then passed to e.g. a dicing machine.」 (当審訳:カルシウム塩スラリーに適した抑制剤の媒体は、水性溶液、例えば、抑制剤の少なくとも50%を含む溶液である。通常、カルシウム塩スラリーの量は、粉砕製品スラリーよりも少ない量で用いられ、例えば、1から50体積%、好ましくは2-10体積%である。 一般的に、最終生成物中のアルギン酸塩が0.3から5重量%となる量を与えるように、水溶性アルギン酸誘導体が混合物中に存在する。好ましい水溶性アルギン酸塩は、アルギン酸ナトリウムである。硫酸カルシウムは好適な難溶性カルシウム塩であり、好ましい配合量は、最終生成物の少なくとも0.5重量%である。 アルギン酸ゲルが本質的な構造を提供するから、「粉砕」食料品は、任意の許容可能な細分割の程度で存在することができることは理解されよう。切り刻んだ又はスライスした肉又は野菜、削った、おろした又は微細に刻んだ食料品、すりつぶした、ピューレにした又はどろどろにした製品は、全て利用することができ、任意に、固体であれ液体であれ調味料と共に使用することができる。 このように、原則としては、粉砕された形態のほとんどの食品は、混合して用いられる。擬似肉片のためにタンパク質性材料を用いることができ、脂肪の追加が可能である。ペットフードに使用される擬似肉を製造するために使用されるタンパク質性材料は、通常、低コストであるという理由で、細かく砕いたくず肉である。擬似フルーツ製品は、果肉を用いたり、完全に人工の果実風味材料を用いることによっても製造することができる。 好適な混合装置は、高速駆動、例えば(3000回転/分)、が可能なインペラーポンプを備えており、それは、別のポンプにより圧送された混合物のための攪拌機として作用するように改造されている。このような装置を用いて、30秒未満の短い混合時間が、連続系で達成され得る。 このミキサから送り出された均質な混合物(粉砕食品、アルギン酸塩、カルシウム塩、及び、糖又はアルコール制御剤)は、コンベア上に排出するか、型に投入することができる。続いて強固なゲルのかたまりになる。特定の組成物に依存して、数秒から5分までの時間内にゲル化は実質的に完全なものとなるであろう。 ゲル化が完了する前に、食品生成物を所望の最終形状に鋳造することができる。又は、ゲル化の適切な割合を実施した後、すなわち、部分的又は完全なゲル化の後、ゲル化食品生成物を必要な形状に切断することができる。 連続生産では、これは都合よく達成される。材料を搬送ベルトに流し込むことにより、そこで材料は広がって平坦なストリップとしてゲル化し、その後例えばダイシング装置に渡される。) (引1-エ)第4欄49~60行 「 The re-formed simulated food pieces thus obtained which comprised a uniformly distributed calcium alginate gel matrix are stable to normal industrial freezing and canning processes and may be sold in such form with or without admixture with other food materials. A particular advantage of the process is that it may be carried out at room temperature without the need for expensive heating apparatus. The invention is illustrated in the following examples, which are given only by way of exemplification and are not to be considered as limiting. All the percentages shown are on a weight basis.」 (当審訳:このようにして得られた再構成された擬似食品片は、一様に分布されたアルギン酸カルシウムゲルマトリックスを含むものであり、通常の産業用冷凍及び缶詰工程において安定しており、他の食品材料との混合物の形態であっても、そうでない形態であっても販売することができる。 このプロセスの特定の利点は、高価な加熱装置を用いることなく室温で実施することができることである。 本発明は以下の実施例に示されており、これは例示的なものに過ぎないのであり、限定的にみなされるべきではない。提示した全てのパーセントは重量基準である。) (引1-オ)第4欄61行~第5欄26行 「  EXAMPLE 1 A mixture of meat offals and by-products containing Beef Trimmings: 20% Wet Greaves: 20% Chicken Intestines: 10% Fresh Whole Blood: 10% Ground Bone: 10% Liver: 10% Beef Gullets: 10% Cooked Chicken Residue: 10% was finely ground through a 3 m.m. plate. This mixture was taken at approximately 20℃. and mixed with a solution of sodium alginate (Manugel GHB-Alginate Ind. Ltd) to give a slurry having the composition: Ground Meat Mixture (as above): 55% Sodium Alginate: 1.5% Water: 43.5% A suspension of calcium sulphate (superfine grade) in a sugar solution having the following composition was then made: Calcium Sulphate: 12% Sucrose: 43% Guar Gum: 0.8% Liquid Caramel: 0.99% Erythrosine: 0.01% Water: 43.2% The meat/alginate mixture, 95%, was then mixed very rapidly with 5% of the calcium sulphate suspension at 20℃. After mixing for 3 seconds, the mixture was discharged onto a belt conveyor where it set to a solid mass after one minute. The set material was cut into meat-like pieces after a further two minutes.」 (当審訳:実施例1 以下のものを含むくず肉及び副産物の混合物を、3m.m.板を通して細かくひいた。 牛肉の切りくず:20% 湿ったグリーブ:20% ニワトリの腸:10% 新鮮な全血:10% 粉砕した骨:10% 肝臓:10% 牛肉の食道:10% 調理されたニワトリの残余物:10% この混合物は約20℃で取り扱われ、アルギン酸ナトリウム(Manugel GHB-Alginate Ind. Ltd)の溶液と混合され、以下の組成を有するスラリーを得た。 ひいた肉混合物(上記のとおり):55% アルギン酸ナトリウム:1.5% 水:43.5% 次に、以下の組成を有する、糖液の硫酸カルシウム(スーパーファイングレード)懸濁液を製造した。 硫酸カルシウム:12% スクロース:43% グアーガム:0.8% カラメル液:0.99% エリスロシン:0.01% 水:43.2% 次いで、肉/アルギン酸混合、95%、と、硫酸カルシウムの懸濁液の5%とを20℃で非常に速やかに混合した。3秒間混合した後、混合物はベルトコンベア上に排出され、1分後に固体のかたまりとなった。さらに2分後、固まった材料を肉状片に切断した。) 2 引用文献1に記載された発明の認定 (1) (引1-オ)に記載された実施例1において、アルギン酸ナトリウム、ひいた肉混合物、硫酸カルシウム及びスクロースが、それぞれ(引1-イ)に記載された(a)ないし(d)の主要工程における水溶性アルギン酸塩、粉砕食品材料、難水溶性カルシウム塩及び抑制剤に相当することは明らかである。 (2) (引1-ウ)の「材料を搬送ベルトに流し込むことにより、そこで材料は広がって平坦なストリップとしてゲル化し、」との記載、及び(引1-オ)の「3秒間混合した後、混合物はベルトコンベア上に排出され、1分後に固体のかたまりとなった。」との記載から、(引1-イ)に記載された(d)の主要工程の態様として、「混合物を搬送ベルトに流し込むことにより混合物を広げ、平坦なストリップとしてゲル化する工程」が理解できる。 (3) (引1-ウ)の「ゲル化が完了する前に、食品生成物を所望の最終形状に鋳造することができる。又は、ゲル化の適切な割合を実施した後、すなわち、部分的又は完全なゲル化の後、ゲル化食品生成物を必要な形状に切断することができる。連続生産では、これは都合よく達成される。材料を搬送ベルトに流し込むことにより、そこで材料は広がって平坦なストリップとしてゲル化し、その後例えばダイシング装置に渡される。」との記載、及び(引1-オ)の「3秒間混合した後、混合物はベルトコンベア上に排出され、1分後に固体のかたまりとなった。さらに2分後、固まった材料を肉状片に切断した。」との記載から、(引1-イ)に記載された(a)ないし(d)の主要工程に加えて、ゲル化して固まった混合物をダイシング装置に渡し、肉状片に切断する工程を有する態様が理解できる。 (4) 上記(1)ないし(3)を踏まえると、上記(引1-ア)ないし(引1-オ)から、引用文献1には、 「 ペットフード製品の製造方法であって、 保形片の形態であるペットフード製品を形成する以下の工程、 (a)水溶性アルギン酸塩を溶解した粉砕食品材料の水性スラリーを作製する工程 (b)難水溶性カルシウム塩のスラリーであって、抑制剤として、糖又は1価若しくは多価アルコールをさらに含むスラリーを作製する工程 (c)前記2つのスラリーを混合する工程 (d)混合物を搬送ベルトに流し込むことにより混合物を広げ、平坦なストリップとしてゲル化する工程 (e)ゲル化して固まった混合物をダイシング装置に渡し、肉状片に切断する工程 を含み、 前記水溶性アルギン酸塩は、アルギン酸ナトリウムであり、 前記粉砕食品材料は、牛肉の切りくず:20%、湿ったグリーブ:20%、ニワトリの腸:10%、新鮮な全血:10%、粉砕した骨:10%、肝臓:10%、牛肉の食道:10%、調理されたニワトリの残余物:10%を含むくず肉及び副産物の混合物を、3m.m.板を通して細かくひいたタンパク質性材料であり、 前記(a)工程のスラリーは、粉砕食品材料:55%、アルギン酸ナトリウム:1.5%、水:43.5%の組成を有し、 前記難水溶性カルシウム塩は、硫酸カルシウムであり、 前記抑制剤は、スクロースであり、 前記(b)工程のスラリーは、硫酸カルシウム:12%、スクロース:43%、グアーガム:0.8%、カラメル液:0.99%、エリスロシン:0.01%、水:43.2%の組成を有する糖液の硫酸カルシウム懸濁液であり、 前記(c)工程の混合は、前記(a)工程のスラリー95%と前記(b)工程のスラリー5%とを混合するものであり、 再構成された前記肉状片は、一様に分布されたアルギン酸カルシウムゲルマトリックスを含み、缶詰工程において安定したものである、ペットフード製品の製造方法。」 の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 3 引用文献2には、次の事項が記載されている。 (引2-ア) 「   【0001】 (発明の背景) 本発明は一般に食品に関する。更に言えば、本発明は肉様の外観とテスクチャーを有する肉エマルジョン製品の製造方法およびこうして製造した製品に関する。 【0002】 食品工業で肉エマルジョンを製造することは公知である。肉エマルジョンはボロナ、フランクフルト、その他のソーセージ製品の製造に広く使用される。さらに、このような肉エマルジョン製品はペットフードの製造に使用される。」 (引2-イ) 「   【0026】 肉エマルジョンは1つ以上の乾燥タン白物質、例えば、小麦グルテン、大豆粉、濃縮大豆タン白、分離大豆タン白、卵白、および乾燥無脂乳を含み、エマルジョンの安定性および結合性を改良し、フレーバを付与しそして処方コストを低減することもできる。肉エマルジョンに乾燥タン白物質を加えることによりペットフードとして使用するための製品の製造に特に有利となる。乾燥タン白物質を使うことにより、製造者は、そのままでは肉エマルジョン製品の製造に使用するには許容限界性があるタン白対脂肪比およびミオシン対全タン白比を有する肉材料を使用できる。乾燥タン白物質が肉エマルジョンに含まれる場合、使用量は製品の意図する用途、エマルジョンに使用する肉物質の品質、成分コストに対する考慮などのような因子により、エマルジョンの約5%~約35重量%に変化できる。好ましい態様では、乾燥タン白物質量は約25%~約35重量%である。一般に、使用肉材料の脂肪含量および/または水分含量が増加すると共に、エマルジョンの乾燥タン白物質量は増加する。」 4 引用文献3には、次の事項が記載されている。 (引3-ア) 「【0002】 本発明は、動物肉組成物及び模造(simulated)肉組成物を提供する。本発明はまた、動物肉組成物及び模造動物肉組成物の製造方法も提供する。本方法においては、概してpH降下剤が利用される。」 (引3-イ) 「【0014】 タンパク質に加え、他の成分種が利用され得ることが想定される。かかる成分の非限定的な例としては、糖、デンプン、オリゴ糖、大豆繊維及び他の食物繊維並びにグルテンが挙げられる。」 (引3-ウ) 「【0018】 押出しにおいて利用される成分は、種々の好適な植物に由来し得る。非限定的な例として、好適な植物としては、マメ科植物、トウモロコシ、エンドウ豆、カノーラ、ヒマワリ、モロコシ、米、アマランス、ジャガイモ、タピオカ、クズウコン、カンナ、ルピナス、菜種、小麦、オート麦、ライ麦、大麦、及びこれらの混合物が挙げられる。 【0019】 一実施形態において、成分は小麦及び大豆から分離される。別の例示的実施形態において、成分は大豆から分離される。好適な小麦由来タンパク質含有成分としては、小麦グルテン、小麦粉、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明において利用され得る市販の小麦グルテンの例は、Gem of the West Vital Wheat Glutenのレギュラー、又は有機であり、各々、Manildra Milling(カンザス州ショーニーミッション(Shawnee Mission,KS))から入手可能である。好適な大豆由来タンパク質含有成分(「大豆タンパク質原料」)としては、大豆タンパク質分離物、大豆タンパク質濃縮物、大豆粉、及びこれらの混合物が挙げられ、これらの各々は以下に詳述される。前述の実施形態の各々において、大豆原料が、デンプン、穀粉、グルテン、食物繊維、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ又は複数の成分と組み合わされてもよい。」 (引3-エ) 「【0023】 表Aに示された実施形態の各々において、タンパク質含有原料の組み合わせは、デンプン、穀粉、グルテン、食物繊維、及びこれらの混合物からなる群から選択される成分の1つ又は複数と組み合わされてもよい。一実施形態において、タンパク質含有原料は、タンパク質、デンプン、グルテン、及び繊維を含んでなる。例示的実施形態において、タンパク質含有原料は、乾燥物質基準で約45%~約65%の大豆タンパク質、乾燥物質基準で約20%~約30%の小麦グルテン、乾燥物質基準で約10%~約15%の小麦デンプン、及び乾燥物質基準で約1%~約5%の繊維を含んでなる。前述の実施形態の各々において、タンパク質含有原料は、リン酸二カルシウム、L-システイン又は、リン酸二カルシウム及びL-システインの双方の組み合わせを含んでなってもよい。」 5 引用文献4には、次の事項が記載されている。 (引4-ア) 「【0002】 [0002]本発明は、概して、食品、特に肉のような外観及びテクスチャーを有する食品並びにこのような食品の製造方法に関する。」 (引4-イ) 「【0057】 [0067]或いは、肉エマルジョン片を伸長チューブから直接、チャンクを他の原料(ソース、グレービーなど)と一緒に缶に充填する缶詰作業に搬送でき、缶をレトルト処理できる。いずれの状況においても、製品は所望であればサイズ変更可能である。 【0058】 [0068]例として、缶詰ペットフード製品の生産において、適切なグレービーは、水、デンプン及び調味料の混合物を加熱することによって調製できる。肉エマルジョンチャンク及びグレービーを所望の割合で缶に充填し、缶を真空密閉し、次いで工業滅菌をもたらすために十分な時間-温度条件下でレトルト処理する。既存のレトルト処理手順が使用可能である。通常、約118℃~121℃でおよそ40~90分のレトルト処理温度が、工業滅菌製品の生産に十分である。」 6 引用文献9には、次の事項が記載されている。 (引9-ア) 「アルギン酸のご使用方法」の項 「アルギン酸、アルギン酸塩類、アルギン酸誘導体(これらをまとめて「アルギン」と言います)の優れた機能を存分に発揮する上で、特に重要なのはその溶解方法です。 アルギンは水溶性の高分子で、水に溶かすと粘りのあるコロイド溶液になります。アルギンを増粘剤、ゲル化剤などとしてご利用いただく上で、まずアルギンが十分に溶解し、均一な水溶液になっていることが大切です。 アルギンは水和性の高い物質で、本来水に溶けやすい性質を持っています。しかし、水和性が高い分、水中でママコ(ダマ)を作りやすく、場合によっては非常に「溶かしにくい」と評価されてしまう場合があります。」 (引9-イ) 「分散~効率の良い溶解の為に~」の項 「効果的な分散方法 ・強攪拌による分散 十分な能力(攪拌力、回転速度、剪断力)を持つ攪拌機で分散させます。 ・分散媒との混合による分散 砂糖、塩など、ダマにならない成分と粉末混合したものを水中へ分散させます。 ・アルコールとの混合による分散 アルコール、油脂など、アルギン酸を溶かさない溶媒と混合して水中へ分散させます。」 (引9-ウ) 二番目の「分散媒との混合による分散・溶解」の項(当審注:(引9-イ)の「効果的な分散方法」の項目から見て、「分散媒との混合による分散・溶解」は「アルコールとの混合による分散・溶解」の誤記と認める。) 「アルコールを用いる分散 ・アルギンが有機溶媒に溶けない性質を利用して、簡単に溶解する方法があります。 ・アルギンの粉末に少量のアルコール(エタノール等)を加えて流動性のあるスラリー(泥状、かゆ状の分散液)を作り、そこへ一気に水を注ぐと、ママコのない分散状態が得られます。 ・いったん分散させてしまえば、あとは非常に弱い撹拌だけで均一な溶液を得ることができます。 アルコールを用いた溶解の例 1.アルギン粉末にアルコールを加え、流動性のあるスラリーとします。 2.スラリーを撹拌しながら、水を一気に加えます。」 第5 本願発明と引用発明との対比 1 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 (1)引用発明の「タンパク質性材料」である「粉砕食品材料」は、本願発明の「タンパク質含有組成物」に相当する。 そして、引用発明の「肝臓」及び「ニワトリの腸」は、それぞれ本願発明の「肝臓」及び「腸」に相当し、引用発明の「湿ったグリーブ」、「粉砕した骨」、「新鮮な全血」及び「牛肉の食道」は、併せて本願発明の「その他の肉副生物」に相当する。 また、引用発明の「牛肉の切りくず」及び「調理されたニワトリの残余物」が、それぞれ本願発明の「動物の筋肉」及び「その他の肉副生物」に相当する部分を含有することは明らかである。 (2)引用発明の「水溶性アルギン酸塩」である「アルギン酸ナトリウム」と、本願発明の「アルギン酸塩組成物」の「アルギン酸源」である「アルギン酸ナトリウム」とは、「アルギン酸源」である「アルギン酸ナトリウム」である点において共通する。 (3)引用発明の「水性スラリー」は、本願発明の「第1混合物」に相当する。 (4)引用発明の「難水溶性カルシウム塩」である「硫酸カルシウム」は、本願発明の「カルシウムイオン源」に相当する。 (5)引用発明の「難水溶性カルシウム塩のスラリー」は、本願発明の「セッティング組成物」に相当する。 (6)引用発明の「ゲル化して固まった混合物」、「切断」及び「肉状片」は、それぞれ本願発明の「ゲル化反応生成物」、「処理」及び「フード製品」に相当する。 (7)引用発明において「再構成された前記肉状片は、一様に分布されたアルギン酸カルシウムゲルマトリックスを含み、缶詰工程において安定したものである」ことは、本願発明において「該フード製品がレトルト前に安定な構成を有する」ことに相当する。 (8)引用発明の「ペットフード製品」は、本願発明の「ペットフード組成物」に相当する。 (9)引用発明において、「再構成された前記肉状片」が「缶詰工程」に引き渡されることは明らかであり、それは、本願発明の「ペットフード組成物を提供する工程」に相当する。 2 一致点及び相違点 よって、本願発明と引用発明とは、 「 (a)タンパク質含有組成物およびアルギン酸源を混合して第1混合物を形成する工程、 (b)上記第1混合物を、カルシウムイオン源を含有するセッティング組成物と混合してゲル化反応を実施する工程、 (c)ゲル化反応生成物を処理してフード製品を提供し、該フード製品がレトルト前に安定な構成を有する工程、 (d)ペットフード組成物を提供する工程、 を含み、 タンパク質含有組成物は、動物の筋肉、動物の骨格筋、または、動物の肺、腎臓、肝臓、舌、胃、腸またはその他の肉副生物、または、卵白または脱脂大豆粉を含み、 アルギン酸源は、アルギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウムまたはそれらの混合物を含む、ペットフード組成物の製造方法。」 に関する発明である点で一致し、次の4点で相違する。 (相違点1) 第1混合物を形成する工程について、本願発明においては、「穀物タンパク質及び炭水化物を含む穀物として、米粉、小麦粉、ライ麦粉、トウモロコシ粉およびそれらの2種以上の組合せからなる群から選択される穀粉を含み、また、繊維として、オート麦ファイバー、セルロース、落花生殻、ビートパルプまたは野菜繊維を含」む「乾燥成分組成物」を混合するのに対し、引用発明においては、そのような乾燥成分組成物を混合することは特定されていない点。 (相違点2) 第1混合物を形成する工程で混合するアルギン酸源が、本願発明においては、「油を含む」「アルギン酸塩組成物」に含まれているのに対し、引用発明においては、そのような特定はされていない点。 (相違点3) ペットフード組成物を提供する工程について、本願発明においては、「前記フード製品」を、「澱粉、デキストロース、グアーガム、ローカストビーンガムまたはその他の水溶性樹脂(ガム)を含む」「グレービー組成物と組み合せ」るのに対し、引用発明においては、そのようなグレービー組成物と組み合せることは特定されていない点。 (相違点4) ペットフード組成物の乾燥重量ベースでのペットフード組成物のタンパク質含有量が、本願発明においては、「25重量%未満」であるのに対し、引用発明においては、タンパク質を含有するものの含有量は特定はされていない点。 第6 当審の判断 1 上記各相違点について検討する。 (1)相違点1について (引2-イ)によれば、引用文献2には、肉エマルジョンに穀物由来の乾燥タンパク物質を添加することで、エマルジョンの安定性を改良し、フレーバーの付与と処方コストを低減させた肉エマルジョン製品が記載されている。 また、模造動物肉の原料中に食物繊維を混合することは、例えば、引用文献3に記載されているように、従来周知の技術である。 そして、ペットフードにおいて、栄養バランスやペットの健康を考慮して、タンパク質含有材料に穀粉や繊維を混合して用いることは普通に行われていることである。 さらに、本願発明で特定される穀粉及び繊維の具体的材料も、食料として通常使用されているものにすぎない。 ペットフードにおいて、コストの低減や栄養バランスの向上は自明な課題であることから、引用発明において、水溶性アルギン酸塩を溶解した粉砕食品材料の水性スラリーを作製する工程において、本願発明で特定される穀粉及び繊維を含む乾燥成分組成物を混合し、上記相違点1に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは、当業者が容易に想到し得たことである。 (2)相違点2について アルギン酸塩をゲル化剤として利用する場合には、アルギン酸塩が十分に溶解している必要があり、溶解のためには水中に分散させることが有効であり、そのための手段としてアルギン酸塩を油脂と混合した組成物とした後に水を加えて分散・溶解させることは、例えば引用文献9に記載されているように従来周知である。 引用発明は、アルギン酸カルシウムゲルマトリックスを形成するためにアルギン酸ナトリウム(水溶性アルギン酸塩)を水性スラリーに溶解させているものであるから、水性スラリーを作製する工程において上記周知技術を採用してアルギン酸ナトリウムを油脂と混合した組成物とした後に水を加えて分散・溶解させるようにし、上記相違点2に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは、当業者が容易に想到し得たことである。 請求人は、平成29年12月1日付けの意見書において、「補正後の本願発明では、アルギン酸塩水溶液中に比較的少量の油を含ませることで、溶解や、セッティング組成物との混和を促進していると考えられます。 したがって、引用文献9には、補正後の本願に追加した特徴について、具体的な開示や示唆を行うものでないと考えられます。」と主張するが、本願発明はアルギン酸塩組成物が含む油の量を特定するものではなく、(引9-ウ)に「アルギンの粉末に少量のアルコール(エタノール等)を加えて流動性のあるスラリー(泥状、かゆ状の分散液)を作り」とあることから理解されるように、引用文献9は多量の油脂を必要とすることを開示するものではないから、当該請求人の主張は採用できない。 また、請求人は同意見書において、「本願表29の結果から明らかなように、アルギン酸カリウムを含む特定の組成を採用することにより、テクスチャー(感触)の値が非常に高い製品を得ています。 引用文献1は、具体的には、アルギン酸ナトリウム及びひき肉を含むスラリーと、硫酸カルシウム及び糖を含む溶液とを混合させて肉状片を得ることを示すものと考えられます。 したがって、補正後の本願請求項1及び2について、具体的な開示及び示唆を行うものでないと考えます。」と主張するが、本願発明はアルギン酸源としてアルギン酸カリウムを必須成分として特定するものではなく、本願の発明の詳細な説明を見ても、アルギン酸ナトリウムよりもアルギン酸カリウムの方が優れていることを示す記載は見あたらないので、当該請求人の主張も採用できない。 (3)相違点3について (引4-ア)及び(引4-イ)によれば、引用文献4には、ペットフードにおいて、外観などを考慮して、固形分であるチャンクとデンプンなどを含むグレービーとを組み合わせることが記載されている。 また、(引1-エ)には、再構成された擬似食品片を他の食品材料との混合物の形態で製品化してもよいことが記載されている。 してみると、引用発明において、外観などを向上させるために、再構成された肉状片に引用文献4に記載されるようなデンプンなどを含むグレービーを組み合せ、上記相違点3に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは、当業者が容易に想到し得たことである。 (4)相違点4について 上記(1)で検討したように、ペットフードにおいて、栄養バランスやペットの健康を考慮して、タンパク質含有材料に穀粉や繊維を混合して用いることは普通に行われていることであり、タンパク質の含有量は、穀粉や繊維の採用に伴い変動するものである。 また、上記(3)で検討したグレービーとの組み合わせによっても、タンパク質の含有量は変動するものである。 さらに、タンパク質の含有量そのものも、栄養バランスやペットの健康を考慮して調整し得るものであり、ペットフード組成物の乾燥重量ベースで25重量%未満とすることに困難性があるとは認められない。 してみると、引用発明において、穀粉及び繊維の採用や、グレービーとの組み合わせに伴い、タンパク質の含有量を調整して乾燥重量ベースで25重量%未満とし、上記相違点4に係る本願発明の発明特定事項のように構成することは、当業者にとって格別な困難性を要することとは認められない。 2 本願発明の奏する作用効果 (引1-ウ)の「アルギン酸ゲルが本質的な構造を提供するから、「粉砕」食料品は、任意の許容可能な細分割の程度で存在することができることは理解されよう。切り刻んだ又はスライスした肉又は野菜、削った、おろした又は微細に刻んだ食料品、すりつぶした、ピューレにした又はどろどろにした製品は、全て利用することができ」、「擬似フルーツ製品は、果肉を用いたり、完全に人工の果実風味材料を用いることによっても製造することができる」との記載に接した当業者が、引用発明における再構成された肉状片の形成は、タンパク質の含有量に依存しないものと解釈することは明らかである。 よって、ペットフード組成物の乾燥重量ベースでのペットフード組成物のタンパク質含有量を25重量%未満としても、再構成肉片又は肉類似片を容易に形成することができるという、本願発明が奏する効果は、引用文献1に接した当業者であれば予測し得るものである。 また、本願発明によってもたらされるその他の効果も、引用文献1ないし4及び9に記載の事項、並びに本願出願前において周知な事項から、当業者が予測し得る程度のものである。 請求人は、平成29年12月1日付けの意見書において、「本願は、上記のような特定の条件を用いることにより、引用文献8などに示された従来技術によるくず肉混合物からの塊状の肉を再生に比べて、はるかに低いタンパク質含量にて、歯ごたえのある再構成肉片または肉類似物片を容易に形成できるようにしたものです。すなわち、多量のタンパク質を含有させて、タンパク質の熱変性に依存するということなく、ペットにとり嗜好性の高い再構成肉片または肉類似物片を得ています。」と主張するが、引用文献1の記載から再構成肉状片を形成するために多量のタンパク質を必要としないものと理解することができることは、上記したとおりであるから、当該請求人の主張は当審の判断を左右するものではない。 3 まとめ 以上のとおりであり、本願発明は、引用発明、引用文献1ないし4及び9に記載の事項、並びに本願出願前において周知な事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第7 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項に係る発明について論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-006719

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