意匠拒絶査定不服審判
2014-011434
装飾用パネル
- 審判番号
- 2014-011434
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2013-012525外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2014年06月17日
- 審決日
- 2015年01月15日
- 公報発行日
- 2018年02月23日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- D18 .113-WY (M1-4)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条第1項第3号、意匠法第14条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
意願2013- 12525「装飾用パネル」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【 結 論】
原査定を取り消す。
本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由
【 理 由】
第1 本願意匠
本願は,意匠法第14条第1項の規定により3年間秘密にすることを請求し,物品の部分について意匠登録を受けようとする,平成25年(2013年)6月5日付けの意匠登録出願であって,その意匠(以下,「本願意匠」という。)は,願書の記載及び願書に添付した図面によれば,意匠に係る物品を「装飾用パネル」とし,その形態を願書の記載及び願書に添付した図面に表されたとおりとしたものであり,「実線で表した部分が,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は,部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」(以下,本願において,意匠登録を受けようとする部分を「本願実線部分」という。)としたものである。(別紙第1参照)
第2 原査定における拒絶の理由及び引用意匠
原査定における拒絶の理由は,本願意匠が意匠法第3条第1項第3号に規定する意匠に該当するとしたものであり,拒絶の理由に引用した意匠(以下,「引用意匠」という。)は,本願出願前,日本国特許庁普及支援課が平成24年(2012年)5月2日に受け入れた,大韓民国特許庁が2012年3月28日に公開した意匠公報(12-07号)に所載の,公開番号30-2012-0000321号「ガラス板」の意匠(特許庁意匠課公知資料番号第HH24410031号)の,本願意匠が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分に相当する,正面視中央部分(以下,本願実線部分に相当する引用意匠の部分を「引用相当部分」という。)であって,その形態は,同公報に掲載されたとおりのものである。(別紙第2参照)
第3 当審の判断
1.本願意匠と引用意匠の対比
(1)意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は「装飾用パネル」であり,引用意匠の意匠に係る物品は「ガラス板」であるが,いずれも筋模様を板体の正面側及び背面側一面に施した装飾用の板体であるから,本願意匠及び引用意匠(以下,「両意匠」という。)の意匠に係る物品は共通するものである。
2.本願実線部分と引用相当部分の対比
(1)用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲
本願実線部分と引用相当部分(以下,「両意匠部分」という。)は,いずれも板体の正面側及び背面側一面に線模様を施した略長方形板体の中央付近に位置する正面視略正方形状の板状体部分であるから,両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲は,共通する。
(2)具体的形態
両意匠部分の形態を対比すると,その形態には,主として以下の共通点及び相違点が認められる。
まず,共通点として,両意匠部分全体は,正面視略正方形状の透明な板状体であって,その正面側及び背面側表面部分に,複数の略水平方向の筋模様(以下,「略水平筋模様」という。)を不規則な間隔で施している点が認められる。
他方,相違点として,略水平筋模様の具体的な態様について,本願実線部分は,略直線状の複数の線を水平から僅かに上下にランダムに傾けて形成した構成の筋模様を,正面側及び背面側の模様が一致するよう左右反転した態様で正面側表面部及び背面側表面部に配し,板体表面に粗密のある部分が偏在する略横縞状模様が表れているのに対して,引用相当部分は,ごく緩やかな略波線状の複数の線をほぼ水平方向に形成した構成の全く同じ筋模様を,正面側表面部及び背面側表面部にそれぞれ配し,正面側及び背面側の模様が組み合わさって,板体一面にごく緩やかな波線を密集して形成したかのような略波模様が表れている点が認められる。
3.両意匠部分の形態の評価
共通点の態様は,この種物品分野において,本願意匠の出願前に既に存在するものであるので,この共通点が両意匠部分の類否判断に及ぼす影響は微弱なものであって,全体として見ても,両意匠部分の類否判断を決定付けるまでには至らないものである。
これに対し,相違点の略水平筋模様の具体的な態様については,正面側及び背面側に施された筋模様が一致することで粗密のある直線状筋模様となり,板全体に水平方向が強調された横縞状模様が施されたとの印象を与える本願実線部分の態様と,正面側及び背面側に施された筋模様が重なることによってごく緩やかな波線が密集して表れ,板全体に略波模様が施されたとの印象を与える引用相当部分のものとは,看者に与える印象が全く異なるものであるから,この相違点が両意匠部分の類否判断に及ぼす影響は大きいものである。
そして,この相違点が与える視覚的効果は大きく,両意匠部分の類否判断を左右するものであると言える。
4.両意匠の類否判断
上記のとおり,両意匠の意匠に係る物品については共通し,両意匠部分の用途及び機能並びに位置,大きさ及び範囲についても共通しているが,両意匠部分の形態については,上記のとおり,相違点が類否判断に及ぼす影響が,共通点のそれを上回っており,両意匠部分を全体として見た場合,上記共通点の影響を凌ぎ,需要者に別異の美感を起こさせるものであると言うことができる。
したがって,本願意匠と引用意匠とは類似しないものと認められる。
第4 むすび
以上のとおりであって,本願意匠は,引用意匠に類似せず,意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当しないものであるから,本願については,原査定における拒絶の理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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