特許拒絶査定不服審判
2014-004595
アンカーピン
- 審判番号
- 2014-004595
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2011-091376外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2014年03月10日
- 審決日
- 2015年08月06日
- 公報発行日
- 2017年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-WZ (E01F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2011- 91376「アンカーピン」拒絶査定不服審判事件〔平成24年11月15日出願公開、特開2012-224998〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
1 手続の経緯
本願は、平成23年 4月15日の出願であって、平成25年12月 6日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成26年 3月10日に拒絶査定不服審判請求がなされるとともに、その審判の請求と同時に手続補正がなされ、その後、当審において、平成27年 2月23日付けで拒絶理由が通知され、平成27年 4月27日に意見書が提出されるとともに、手続補正がなされたものである。
2 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1ないし5に係る発明は、平成27年 4月27日付けの手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりのものである。
「岩盤(10)又は岩塊(5)からなる対象物に穿設された埋設穴(11)に挿入可能なようにアンカーピン軸方向に沿って直線状に延びる棒状の挿入部(13)と、該挿入部(13)の埋設穴(11)への挿入時に対象物から露出して取付具(3)が取付けられる取付部(12)とを一体的に形成し、埋設穴(11)へのグラウト(20)注入によって前記対象物に固定されるアンカーピンであって、前記挿入部(13)は、一端側が取付部(12)側から延設された中間部(14)と、該中間部(14)の他端側から挿入端側に向かって径を次第に拡大させる外周面からなる係止面(16a)を含む係止部(16)とによってくさび型に形成し、中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを滑らかに連接されて一体の外周面を形成するように、該中間部(14)及び係止部(16)を一体成形し、挿入部(13)全体の表面を滑らかにして前記グラウト(20)との間の摩擦が少なくなるように形成したことで、前記係止面(16a)に対して垂直に作用する楔力(W)を作用させるように構成したアンカーピン。」
3 引用例
(1)刊行物1に記載された発明
当審における拒絶の理由に引用文献1として引用された、特開2010-285826号公報(以下「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は審決で付した。以下同じ。)。
(1-a)「【0017】
縦、横ロープ2a、2bの端末は、図3に示すように端部アンカー3で岩層cに固定されている。
端部アンカー3は、周面に多数の突起330を備えたアンカーロッド33と、該アンカーロッド33の上部の雄ねじにナット35で締め込まれる支圧板34等からなり、岩層cに削岩機等で穿孔したモルタル注入孔31に定着剤たとえばモルタル32を注入し、アンカーロッド33を挿入し、モルタルの凝固後、縦横ロープ2a、2bの端部アイをアンカーロッド33の上端部を経由するように取り付け、支圧板34をナット35で締め付け固定される。
【0018】
縦、横ロープ2a、2bの交差部は図4に示す縦横ロープの交差部アンカー4で固定されている。
交差部アンカー4は、周面に多数の突起430を備えたアンカーロッド43と該アンカーロッド上部に取り付けられナット45で締め込まれるグリップ金具44等からなる。
グリップ金具44は、十字交差状の溝を内面に形成した上下の挟み用盤とそれらを締結するための2組のボルトナット類からなり、1組はアンカーロッド43の上端部の雄ねじが利用される。
【0019】
削岩穿孔機等で穿孔したモルタル注入孔41に定着剤たとえばモルタル42を注入し、アンカーロッド43を挿入し、モルタル42の凝固後、縦横ロープ2a、2bの交差部をグリップ金具44の上下の挟み用盤に挟むとともに、上下の挟み用盤にアンカーロッド43を貫かせ、ナット45で上下の挟み用盤を締め付け固定し、これと別な位置で、上下の挟み用盤をボルトナット46で締め付け固定される。」
(1-b)図3及び4には、アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分の径が、アンカーロッド33、43の突起330、430のない部分の径よりも大きいこと、アンカーロッド33、43の突起330、430のない部分及び突起330、430を備えた部分、及び、そのうちのモルタル注入孔31、41に挿入される部分が、アンカー3、4の軸方向に沿って直線状に延びる棒状であること、アンカーロッド33、43の突起330、430のない部分のうち、縦、横ロープ2a、2bを取り付ける部分が岩層cから露出していることが開示されている。
(1-c)上記(1-a)の記載事項によると、アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分が連結されていることは明らかであるから、アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分は、一体的に形成されているといえる。
上記の事項を総合すると、刊行物1には、次の発明が記載されていると認められる(以下「刊行物1発明」という。)。
「岩層cに穿孔したモルタル注入孔31、41に、突起330、430のない部分より径が大きい、突起330、430を備えた部分を有するアンカーロッド33、43を挿入し、モルタルの凝固後、縦横ロープ2a、2bを、岩層cから露出した、アンカーロッド33、43の上端部を経由するように取り付けるためのアンカー3、4において、アンカーロッド33、43のモルタル注入孔31、41に挿入される部分が、アンカー3、4の軸方向に沿って直線状に延びる棒状であって、アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分が一体的に形成されている、アンカー3、4。」
(2)刊行物2に記載された事項
当審における拒絶の理由に引用文献2として引用された特開2007-63882号公報(以下「刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(2-a)「【0014】
請求項1ないし請求項4において、硬化したコンクリートのボアホールの底部を拡張し、このボアホールに、ボアホール入口内径より小さく、ボアホール拡張孔に位置したときアンカーボルトの外径より大である拡張部材を先端に取り付けたアンカーボルトを挿入し、拡張部材をボアホール拡張孔に位置させた構造としたので、アンカーボルト先端部の拡張部材が、ボアホール拡張孔に位置する拡張部材のコンクリート表面側の部位から45度方向にせん断力が作用し、引き抜き耐力が向上する。」
(2-b)「【0027】
このボアホール2に、先端にボアホール2の入口内径より小さく、アンカーボルト外径より大きな外径を有するテーパーナット43を取り付けたアンカーボルト3を挿入し、拡張孔2aにテーパーナット43を位置させる。
【0028】
ついで、ボアホール2の空隙に注入材5を充填し、アンカーボルト3、テーパーナット43とボアホール2の内壁とを接着または密着する。」
(2-c)図3には、アンカーボルト3の外周面とテーパーナット43の外周面とが連接し外周面を形成していることが開示されている。
(2-d)図3には、アンカーボルト3にテーパーナット43を取り付けてくさび型に形成されることが開示されている。
上記の事項を総合すると、刊行物2には、次の発明が記載されていると認められる(以下「刊行物2発明」という。)。
「アンカーボルト外径より大きな外径を有するテーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成し、アンカーボルト3の外周面とテーパーナット43の外周面とが連接し外周面を形成した、引き抜き耐力を向上させるためのアンカーボルトであって、ボアホール2の空隙に注入材5を充填し、アンカーボルト3、テーパーナット43とボアホール2の内壁とを接着または密着するためのアンカーボルト。」
4 対比
本願発明と刊行物1発明とを対比する。
ア 刊行物1発明における「岩層c」は、本願発明における「岩盤(10)」、「岩塊(5)」、「岩盤(10)又は岩塊(5)からなる対象物」に相当する。
また、刊行物1発明における「穿孔(した)」は、本願発明における「穿設(された)」と同義である。
したがって、刊行物1発明における「岩層cに穿孔したモルタル注入孔31、41」は、「岩盤(10)又は岩塊(5)からなる対象物に穿設された埋設穴(11)」に相当する。
イ 刊行物1発明における「アンカー3、4の軸方向に沿って直線状に延びる棒状」である「アンカーロッド33、43のモルタル注入孔31、41に挿入される部分」は、本願発明における「埋設穴(11)に挿入可能なようにアンカーピン軸方向に沿って直線状に延びる棒状の挿入部(13)」に相当する。
ウ 刊行物1発明における「縦横ロープ2a、2b」は、本願発明における「取付具(3)」に相当する。
エ 刊行物1発明における「岩層cから露出した、アンカーロッド33、43の上端部」は、モルタル注入孔31、41にアンカーロッド33、43を挿入した際に、縦横ロープ2a、2bを取り付る部分であるから、本願発明における「該挿入部(13)の埋設穴(11)への挿入時に対象物から露出して取付具(3)が取付けられる取付部(12)」に相当する。
オ 刊行物1発明における「岩層cから露出した、アンカーロッド33、43の上端部」(本願発明の「取付部(12)」に相当する部分)と、「アンカーロッド33、43のモルタル注入孔31、41に挿入される部分」(本願発明の「挿入部(13)」に相当する部分)とは、「アンカーロッド33、43」の「突起330、430のない部分」のうち「岩層cから露出」した部分と「岩層cから露出」しない部分とが別体に形成されるべき理由はなく、一体的であるといえるので、本願発明における「挿入部(13)と」「取付部(12)とを一体的に形成」した「アンカーピン」に相当する。
カ 刊行物1発明における「モルタル」は、本願発明における「グラウト(20)」に相当し、
以下同様に、
「アンカー3、4」は、「アンカーピン」に相当する。
キ 刊行物1発明における「モルタル注入孔31、41に」「アンカーロッド33、43を挿入し、モルタルの凝固」を行うことは、「モルタル注入孔31、41」にモルタルを注入してから凝固することが明らかであるから、本願発明における「埋設穴(11)へのグラウト(20)注入によって」「固定」することに相当する。
ク 刊行物1発明における「アンカーロッド33、43」の「突起330、430のない部分」のうち、「モルタル注入孔31、41に挿入される部分」部分は、「岩層cから露出した、アンカーロッド33、43の上端部」から延設されているといえるから、本願発明における「一端側が取付部(12)側から延設された中間部(14)」に相当する。
ケ 刊行物1発明における「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分」は、本願発明における「係止部(16)」に相当し、
以下同様にして、
「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分」の外周面は、「係止面(16a)」に相当する。
コ 刊行物1発明における「突起330、430のない部分より径が大きい、突起330、430を備えた部分」の外周面と、本願発明における「該中間部(14)の他端側から挿入端側に向かって径を次第に拡大させる外周面」とは、「中間部(14)より径を拡大させた外周面」で共通する。
サ 刊行物1発明における「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分が一体的に形成されている」ことと、本願発明における「中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを滑らかに連接されて一体の外周面を形成するように、該中間部(14)及び係止部(16)を一体成形」とは、「中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを連接されて外周面を形成するように、該中間部(14)及び係止部(16)を一体的に形成」することで共通する。
シ したがって、本願発明と刊行物1発明とは、
「岩盤(10)又は岩塊(5)からなる対象物に穿設された埋設穴(11)に挿入可能なようにアンカーピン軸方向に沿って直線状に延びる棒状の挿入部(13)と、該挿入部(13)の埋設穴(11)への挿入時に対象物から露出して取付具(3)が取付けられる取付部(12)とを一体的に形成し、埋設穴(11)へのグラウト(20)注入によって前記対象物に固定されるアンカーピンであって、前記挿入部(13)は、一端側が取付部(12)側から延設された中間部(14)と、該中間部(14)より径を拡大させた外周面からなる係止面(16a)を含む係止部(16)とによって形成し、中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを連接されて外周面を形成するように、該中間部(14)及び係止部(16)を一体的に形成したアンカーピン。」
の点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点1]:
「挿入部(13)」の形状に関して、
本願発明は、「中間部(14)と、該中間部(14)の他端側から挿入端側に向かって径を次第に拡大させる外周面からなる係止面(16a)を含む係止部(16)とによってくさび型に形成」するように、該中間部(14)及び係止部(16)を「成形し、挿入部(13)全体の表面を滑らかにして前記グラウト(20)との間の摩擦が少なくなるように形成したことで、前記係止面(16a)に対して垂直に作用する楔力(W)を作用させるように構成」するのに対し、刊行物1発明の「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分」は、くさび型に形成したものではない点。
[相違点2]:
「挿入部(13)」の成形に関して、
本願発明は、「中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを滑らかに連接されて一体の外周面を形成するように、該中間部(14)及び係止部(16)を一体成形」するのに対し、刊行物1発明の「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分」は一体的に形成されている点。
5 判断
上記相違点について検討する。
ア 相違点1について
(ア)刊行物2には、
「アンカーボルト外径より大きな外径を有するテーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成し、アンカーボルト3の外周面とテーパーナット43の外周面とが連接し外周面を形成した、引き抜き耐力を向上させるためのアンカーボルトであって、ボアホール2の空隙に注入材5を充填し、アンカーボルト3、テーパーナット43とボアホール2の内壁とを接着または密着するためのアンカーボルト。」
という発明が記載されている。(上記「3(2)」参照。)
(イ)そうすると、刊行物1発明と刊行物2発明とは、ともにアンカーピンに関する技術分野に属するものであるから、刊行物1発明の「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分」の引き抜き耐力を向上させるために、刊行物2発明を採用し、アンカーボルト外径より大きな外径を有するテーパーナットをアンカーボルトに取り付けてくさび型に形成し、アンカーボルトの外周面とテーパーナットの外周面とを連接し外周面を形成することは、当業者が容易になし得たことである。
(ウ)ここで、刊行物2発明においては、「ボアホール2の空隙に注入材5を充填し、アンカーボルト3、テーパーナット43とボアホール2の内壁とを接着または密着する」のであるから、当然「テーパーナット43の外周面」には垂直に楔力が作用している。
なお、本願発明は「挿入部(13)全体の表面を滑らかにして前記グラウト(20)との間の摩擦が少なくなるように形成した」構成であるのに対して、刊行物2発明は「テーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成」した「アンカーボルト」であって、その表面全体の滑らかさの程度は不明であるものの、本願発明でも「挿入部(13)全体の表面」をどの程度「滑らかに」したのかの特定はなく、また、何と比較してどの程度「グラウト(20)との間の摩擦が少なくなる」のかの特定もない。
そうすると、刊行物2発明の「テーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成」した「アンカーボルト」は、その表面全体が、刊行物2の従来例(【0032】~【0033】、図4、5参照)とは違い、凹凸を意図的に設けたようなものではなく、一応、本願発明と同様に滑らかであるといえ、また、注入材5との間の摩擦も少なくなるものといえる。
また、刊行物2発明の「テーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成」した「アンカーボルト」は、注入材5との間の摩擦も少なくなるといえるのであるから、その結果、テーパーナット43の外周面に対して垂直に作用する楔力が作用するものであるともいえる。
よって、刊行物1発明の「アンカーロッド33、43の突起330、430を備えた部分と突起330、430のない部分」に、刊行物2発明の「アンカーボルト外径より大きな外径を有するテーパーナット43をアンカーボルト3に取り付けてくさび型に形成し、アンカーボルト3の外周面とテーパーナット43の外周面とが連接し外周面を形成」する構成を採用したものは、「挿入部(13)全体の表面を滑らかにして前記グラウト(20)との間の摩擦が少なくなるように形成したことで、前記係止面(16a)に対して垂直に作用する楔力(W)を作用させる」構成を備えることとなる。
(エ)したがって、刊行物1発明において、刊行物2発明を適用し、上記相違点1に係る本願発明の構成となすことは、当業者が容易になし得たことである。
イ 相違点2について
(ア)テーパ形状の拡底部を有する杭において、テーパ形状の拡底部と拡底部以外の部分とを滑らかに連接し、一体の外周面を形成するように一体成形することは、周知の技術である(以下「周知技術」という。)。
例えば、特開昭60-23520号公報には、「このようにして杭孔の掘削が終ると鉄筋籠を挿入し、トレーミー管を用いてコンクリートを打設したのちスタンドパイプ5を引き抜き、コンクリートの硬化により異形場所打ち杭を得る。
この場所打ち杭は杭の頂端から横方向荷重を大きく受ける部分までの拡頭部11、これに続く下すぼまりのテーパ部12、テーパ部に続く杭身部13及び先端の拡底部14からなり」(第2頁右上欄第19行目~左下欄第6行目)と記載されており、拡底部とその他の部分とが一体成形されていることは明らかである。また、第4図に記載の杭は拡底部とその他の部分に不連続の接続部分がなく、このことからも当業者が見れば拡底部とその他の部分とが一体成形されていることは明らかである。
特開2004-263561号公報には、「図1(a)はテーパ部の下部にストレート部があり、その下部に拡底部がつながっている。」(出願当初の【0022】)と記載されている。 特に、図1、8に記載の杭は拡底部とその他の部分に不連続の接続部分がなく、このことからも当業者が見れば拡底部とその他の部分とが一体成形されていることは明らかである。
さらに、テーパ形状の拡底部と拡底部以外の部分とを滑らかに連接する点に関して、本願発明では「中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)とを滑らかに連接されて一体の外周面を形成する」と記載されているものの、「中間部(14)の外周面と、係止部(16)の係止面(16a)」をどの程度「滑らかに」連接するのかの特定はない。
そうすると、特開昭60-23520号公報や特開2004-263561号公報に記載された拡底部は、他の部分と、程度は不明であるものの滑らかに連接されているといえる。
(イ)そうすると、刊行物1発明において、上記(ア)の周知技術を採用して、「アンカーロッド33、43」の「突起330、430を備えた部分」と「突起330、430のない部分」とを滑らかに連接し、一体成形し、上記相違点2に係る本願発明の構成となすことは、当業者が容易になし得たことである。
ウ 本願発明が奏する効果について
上記相違点1及び2によって本願発明が奏する効果は、当業者が刊行物1発明、刊行物2発明及び周知技術から予測し得る程度のものであって、格別のものではない。
エ まとめ
したがって、本願発明は、当業者が刊行物1発明、刊行物2発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものである。
6 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が刊行物1発明、刊行物2発明及び周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項について検討するまでもなく本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2014-004595