2025-009825
Grille for vehicles
- 審判番号
- 2025-009825
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2024-500946外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 1812126
- 請求日
- 2025年06月25日
- 審決日
- 2025年09月29日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ビユガツテイ アンテルナシヨナル エス アー
- 【請求人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【請求人代理人】山崎 和香子
- 【請求人代理人】前川 砂織
- 【請求人代理人】大倉 桂子
- 分類
- D18 .113-WY (G2-2)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 7項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和6年(2024年)4月18日(パリ条約による優先権主張 2023年10月27日 (EM)欧州連合知的財産庁)の国際意匠登録出願であって、その後の主な手続の経緯は、以下のとおりである。
令和6年(2024年) 9月 3日付け:拒絶の通報
同年 12月 5日 :意見書の提出
同年 6月25日 :審判請求書の提出
第2 本願の意匠
本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、意匠に係る物品を「Grille for vehicles」(参考訳:「車両用グリル」、以下日本語訳で示す。)とし、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下「形状等」という。)を願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである。(別紙第1参照)
第3 原査定の拒絶の理由及び引用意匠
原査定の拒絶の理由は、本願意匠は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の意匠(以下「引用意匠」という。別紙第2参照)に類似するものであるから、意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠(先行の公知意匠に類似するため、意匠登録を受けることができない意匠)に該当する、というものである。
「引用意匠この意匠登録出願の意匠に対応する「自動車用フロント中央グリルの部品」の意匠意匠に係る物品 Automobile(参考訳:自動車)公報発行官庁 日本国特許庁続きを表示(全15行)文献名 意匠公報出願日 2020年9月30日出願番号 意願2020-501953優先日 2020年3月31日登録日 2021年3月22日登録番号 意匠登録第1683027号公報発行日 2021年4月12日権利者の氏名/名称 Bugatti InternationalS.A.権利者の住所/居所 412F route d’Esch, 1030 Luxembourg,Luxembourg」
第4 当審の判断
1 本願意匠と引用意匠の対比
(1)意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は、「車両用グリル」であり、引用意匠の意匠に係る物品は、自動車の「フロント中央グリルの部品」である。
表記は異なるが、どちらも車両用のグリルであるから、本願意匠及び引用意匠(以下「両意匠」という。)の意匠に係る物品は、一致する。
(2)両意匠の形状等
両意匠の形状等については、主として、以下のとおりの共通点及び相違点がある。
ア 共通点
(共通点ア)全体
全体を、正面視略横長かまぼこ状の枠にメッシュを設けたものとし、真ん中に略縦棒状の仕切りを設け、該仕切りの上端寄りに略横長楕円形状のプレートを形成している点、
(共通点イ)仕切りの態様
仕切りは、下端近傍が、下端に向かって裾広がり状に形成している点、
において、共通する。
イ 相違点
(相違点ア)全体
本願意匠は、枠、メッシュ及び仕切りが、おおむね同じ厚みで同一平面をなす略厚板状のものであるに対し、引用意匠は、メッシュを枠及び仕切りの背面側に取り付けたものである点、
(相違点イ)プレート
本願意匠は、プレートが、仕切りとおおむね同じ厚みで同一平面をなすのに対し、引用意匠は、仕切りの表面側に取り付けている点、
(相違点ウ)メッシュの孔
本願意匠は、正面視ハニカム状の略角丸六角形状であるのに対し、引用意匠は、メッシュの孔の形状が略楕円状である点、
(相違点エ)全体の縦横の長さの比
本願意匠は、約1:1.8であるのに対し、引用意匠は、約1:2.3である点、
(相違点オ)枠の両側の立ち上がり角度
本願意匠は、約80度であるのに対し、引用意匠は、約70度である点、
(相違点カ)仕切りの上端
引用意匠は、仕切りの上端近傍が、上端に向かって湾曲して広がっているのに対し、本願意匠は、広がっていない点、
において、相違する。
2 両意匠の類否判断
以上の共通点及び相違点が両意匠の類否判断に与える影響の評価に基づき、総合的に観察して、両意匠の類否を意匠全体として検討し、判断する。
(1)意匠に係る物品
両意匠の意匠に係る物品は、一致するから、同一である。
(2)両意匠の形状等の共通点及び相違点の評価
ア 共通点の評価
(共通点ア)
この種物品の分野において、全体を、正面視略横長かまぼこ状の枠にメッシュを設けたものとし、真ん中に略縦棒状の仕切りを設け、該仕切りの上端寄りに略横長楕円形状のプレートを形成しているものは、本願出願前には引用意匠以外に見られない態様であるが、正面という特定の角度から見た部分的な一致にとどまるから、(共通点ア)が、両意匠の類否判断に与える影響は一定程度である。
(共通点イ)
仕切りの下端は、意匠全体に占める割合が小さく、格別、需要者の注意を惹かないから、(共通点イ)が、両意匠の類否判断に与える影響は小さいものである。
イ 相違点の評価
(相違点ア)
本願意匠は、枠、メッシュ及び仕切りが、おおむね同じ厚みで同一平面をなす略厚板状のものであることで、需要者に、全体が一枚の厚板であり、一体的でシンプルな印象を与えているのに対し、引用意匠は、メッシュを枠及び仕切りの背面側に取り付けたものであることで、需要者に複数の部材からなる複雑な印象を与えていることから、需要者に与える美感は大きく異なり、(相違点ア)が、両意匠の類否判断に与える影響は大きいものである。
(相違点イ)
プレートが、仕切りとおおむね同じ厚みで同一平面をなすことで、全体が一枚の厚板である印象を強めるのに対し、引用意匠は、プレートを、仕切りの表面側に取り付けていることで、複数の部材からなる複雑な印象を強めることから、需要者に別異の印象を強く与えており、(相違点イ)が、(相違点ア)と相まって、両意匠の類否判断に与える影響は大きいものである。
(相違点ウ)
この種物品の分野において、メッシュの孔を正面視ハニカム状の略角丸六角形状としたものは、下記の参考意匠に見られるとおり、本願出願前から公然知られており、本願意匠にのみ見られる態様でなく、格別、需要者の注意を惹くものではないから、(相違点ウ)が、両意匠の類否判断に与える影響は小さいものである。
(相違点エ)
引用意匠は、約1:2.3であり、略横長で扁平である印象を与えているのに対し、本願意匠は、約1:1.8であり、比較的縦横のバランスが取れている印象を与えていることから、(相違点ウ)が、両意匠の類否判断に一定程度影響を与えるものである。
(相違点オ)及び(相違点カ)
メッシュの外形の左右の辺の立ち上がり角度(相違点オ)及び仕切りの上端の態様(相違点カ)は、意匠全体を占める割合が小さく、(共通点ア)に埋没する程度の僅かな相違であるから、(相違点オ)及び(相違点カ)が、両意匠の類否判断に与える影響は小さいものである。
参考意匠(別紙第3参照)
特許庁発行の意匠公報記載
意匠登録第1742418号
(意匠に係る物品、自動車用グリル)の意匠
(3)両意匠の形状等の類否判断
両意匠の形状等における共通点及び相違点の評価に基づき、意匠全体として総合的に観察し判断した場合、(共通点ア)及び(共通点イ)が、両意匠の類否判断に与える影響は一定程度又は小さいのに対し、(相違点ウ)から(相違点カ)が、両意匠の類否判断に与える影響は一定程度又は小さいものの、(相違点ア)及び(相違点イ)が、両意匠の類否判断に与える影響は大きく、需要者に別異の印象を強く与えるものであるから、相違点全体が相まって、両意匠の類否判断に与える影響が大きいものである。
したがって、両意匠の形状等を全体として総合的に観察した場合、両意匠の形状等は、共通点に比べて、相違点が両意匠の類否判断に与える影響の方が大きいものであるから、両意匠の形状等は類似しない。
(4)小括
そうすると、両意匠は、意匠に係る物品は同一であるが、その形状等において類似しないから、本願意匠は引用意匠に類似しない。
第6 むすび
以上のとおり、原査定の引用意匠をもって、本願意匠は、意匠法第3条第1項第3号に掲げる意匠に該当するものとすることはできないから、原査定の拒絶の理由によって、本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また、当審において、更に審理した結果、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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