特許異議申立
2024-700854
AI管路劣化予測システム、AI管路劣化予測方法及びAI管路劣化予測プログラム
- 審判番号
- 2024-700854
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2023-184087
- 登録番号
- 7450309
- 請求日
- 2024年09月09日
- 審決日
- 2024年12月02日
- 公報発行日
- 2025年01月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】フジ地中情報株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人みなとみらい特許事務所
- 【異議申立人】弁護士法人 匠総合法律事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 南 宏輔
- 審判官 ▲高▼見 重雄
- 審判官 伊藤 幸仙
- 分類
- P1651.111-Y (G06Q) / P1651.112-Y (G06Q) / P1651.113-Y (G06Q) / P1651.121-Y (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項、特許法第29条第2項、特許法第113条第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7450309号発明「AI管路劣化予測システム、AI管路劣化予測方法及びAI管路劣化予測プログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7450309号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7450309号の請求項1~4に係る特許についての出願は、令和5年4月28日に出願した特願2023-74756号の一部を令和5年10月26日に新たな特許出願としたものであって、令和6年3月7日にその特許権の設定登録がされ、同年同月15日に特許掲載公報が発行された。その後、その請求項1~4に係る特許に対し、令和6年9月9日に特許異議申立人 弁護士法人匠総合法律事務所(以下「申立人」という。)により、特許異議の申立てがされたものである。
第2 本件発明
本件特許の請求項1~4に係る発明(以下、請求項の番号に従い「本件発明1」などという。)は、特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1~4の記載は、次のとおりである。
「 【請求項1】
数理モデルを利用して流体を供給する管路の劣化を予測するAI管路劣化予測システムであって、
取得部と、予測部と、分類部と、を備え、
前記数理モデルは、イベント調査済エリアの管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデルであって、
前記イベント情報は、管路におけるイベントの発生の有無を含む、イベント調査がされた管路において取得された情報であって、
前記取得部は、イベント調査済エリアの管路とイベント未調査エリアの管路を含む管路の管路属性情報を取得し、
前記予測部は、前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し、
前記分類部は、前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、前記複数の管路の分類を行い、
予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する、
AI管路劣化予測システム。
【請求項2】
前記分類部は、更に、前記推論値を利用して分類を行う、
請求項1に記載のAI管路劣化予測システム。
【請求項3】
コンピュータが実行する、数理モデルを利用して流体を供給する管路の劣化を予測するAI管路劣化予測方法であって、
取得工程と、予測工程と、分類工程と、を備え、
前記数理モデルは、イベント調査済エリアの管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデルであって、
前記イベント情報は、管路におけるイベントの発生の有無を含む、イベント調査がされた管路において取得された情報であって、
前記取得工程では、イベント調査済エリアの管路とイベント未調査エリアの管路を含む管路の管路属性情報を取得し、
前記予測工程では、前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し、
前記分類工程では、前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、前記複数の管路の分類を行い、
予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測工程では、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する、
AI管路劣化予測方法。
【請求項4】
数理モデルを利用して流体を供給する管路の劣化を予測するAI管路劣化予測プログラムであって、
AI管路劣化予測プログラムは、取得部と、予測部と、分類部と、としてコンピュータを機能させ、
前記数理モデルは、イベント調査済エリアの管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデルであって、
前記イベント情報は、管路におけるイベントの発生の有無を含む、イベント調査がされた管路において取得された情報であって、
前記取得部は、イベント調査済エリアの管路とイベント未調査エリアの管路を含む管路の管路属性情報を取得し、
前記予測部は、前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し、
前記分類部は、前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、前記複数の管路の分類を行い、
予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する、
AI管路劣化予測プログラム。」
第3 特許異議の申立てについて
1 申立理由の概要
申立人は、証拠として下記2に示す甲第1号証~甲第7号証(以下、それぞれ「甲1」~「甲7」という。)を提出し、以下の申立理由により、本件発明1~4に係る特許は取り消すべきものである旨主張している。なお、甲1は、本件の特許掲載公報である。また、「甲4」・「甲5」には枝番があり、「甲4の2」・「甲5の2」は、「甲4の1」・「甲5の1」の公知日を特定するためのものである。
申立理由(新規性・進歩性)
本件発明1~4は、各甲2~甲7の発明であるか、甲2~7の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
よって、本件発明1~4は、特許法第29条第1項各号に該当し又は同条第2項の規定により、特許を受けることができないから、本件発明1~4に係る特許は、特許法第113条第2号の規定により取り消されるべきである。
2 証拠方法
甲1:特許第7450309号公報
甲2:樋口宣人、「公共分野のデジタル化-AI技術を活用した水道管路劣化状況のオンライン診断」、行政&情報システム、一般社団法人 行政情報システム研究所、2020年6月10日、56巻3号、p.44-48
甲3:ウエブページ、NEWS RELEASE、「熊本市型アセットマネジメントシステム構築に向けた共同研究において、AI技術を活用した水道管漏水予測を実証し、高精度な解析・有用性を確認」、株式会社ミライト・テクノロジーズ、2021年5月10日、インターネット<https://www.mirait-one.com/assets/pdf/miratec/pdf/20210510.pdf>
甲4の1:ウエブページ、「令和3年度 水道イノベーション賞 応募事例集」、公益社団法人 日本水道協会 水道技術総合研究所、インターネット<http://www.jwwa.or.jp/info/pdf/innovation/innovation_r3_apply.pdf>
甲4の2:ウエブページ、環境展望台、「日本水道協会、令和3年度「水道イノベーション賞」を発表」、2021年8月18日、インターネット<https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=32318>
甲5の1:ウエブページ、EY新日本有限責任監査法人、他、「国土交通省 下水道応用研究「AIによる下水道管路破損予測、財政効果の見える化ならびにストックマネジメント、アセットマネジメントの高度化に関する研究」研究成果」、p.0~7、インターネット<https://www.ey.com/content/dam/ey-unified-site/ey-com/ja-jp/newsroom/2022/7/documents/ey-japan-news-release-2022-07-11.pdf>
甲5の2:ウエブページ、ニュースリリース、「EYとFractaが日本初のAIを活用した下水道管路劣化予測手法を構築」、EY新日本有限責任監査法人、他、2022年7月11日、インターネット<https://www.ey.com/ja_jp/newsroom/2022/07/ey-japan-news-release-2022-07-11>
甲6:今井聡、他、「機械学習を活用した下水道管きょの劣化予測モデルの構築」、第59回下水道研究発表会講演集、公益社団法人 日本下水道協会、令和4年7月8日、p.604-606
甲7:ウエブページ、ニュースリリース、「水道管路の新たな老朽度評価方を開発 東京大学と共同研究、機械学習を活用して老朽度をより高精度に予測」、株式会社クボタ、2021年4月15日、インターネット<https://www.kubota.co.jp/news/2021/management-20210415.html>
第4 各甲号証の記載
申立人が提出した各甲号証(甲2~7)の記載は、次のとおりである。
1 甲2について
(1)甲2の記載(特許異議申立書21頁「引用発明の説明(甲2)」の欄参照)
甲2には、以下の記載がある(下線は当審において付与した。以下、同様)。
ア「AI技術を活用した水道管路劣化状況のオンライン診断」(44頁タイトル)
イ「そこでAI技術の出番となる。配管素材・使用年数、過去の漏水履歴など、水道管に関するデータは、水道事業体が持っている。それらに加えて当社では、土壌、地形、気象、人口、交通網、建物、海、河川など、約100種類の環境要因を独自にデータベース化。さらに複雑な関係性を解析するために最終的には約1,000の環境変数を予測に活用した。そして、過去にどのような配管と環境で破損が起きたか、あるいは起きなかったかという、実際のデータに基づいた正解と不正解のパターンを、AI/機械学習によってコンピュータに教え込み予測精度を向上させた。」(45頁左欄~46頁右欄)
ウ「各水道配管の破損確率を高精度に解析し、その破損リスクを診断する。」(46頁左欄)、
エ「当社のオンライン管路診断ツールは、短期間で膨大な管路全体の健康状態を診断することができる。また、診断結果をひと目で把握できるように、地図上に可視化(マッピング)している。さらに、各配管セクションの状態を配管情報や破損確率を容易に表示することができる」(46頁左欄)
オ「図2 漏水リスクマップ&管路分析結果
[図:0001418268000001.jpg]
」(46頁右欄)
カ「破損確率の予測
数千~数十万ある配管セクションについて、機械学習アルゴリズムによって、破損履歴を参照したパターン認識を繰り返し行うことで予測モデルが生成され、この予測モデルから、各配管セクションの将来の破損確率が算出される。1,000以上の変数を用いているため、人間では見分けのつかないようなパターンの配管劣化を発見することができ、破損確率を精緻に予測できる。機械学習アルゴリズムに分類される数学的手法にはさまざまなものがあるが、当社は、水道配管の破損確率の予測に最適化した独自アルゴリズムを開発しており、また、常に精度向上のための追加開発を行い続けている。」(47頁左欄~右欄)
(2)甲2発明
上記(1)の記載及び図面を総合すると、次の発明(以下「甲2発明」という。)が認定できる。
「AI技術を活用して水道管路劣化状況を診断する管路診断ツールであって、
配管素材・使用年数、過去の漏水履歴など、水道管に関するデータ、それらに加えて、土壌、地形、気象、人口、交通網、建物、海、河川など、約100種類の環境要因をデータベース化し、さらに複雑な関係性を解析するために最終的には約1,000の環境変数を予測に活用し、そして、過去にどのような配管と環境で破損が起きたか、あるいは起きなかったかという、実際のデータに基づいた正解と不正解のパターンを、AI/機械学習によってコンピュータに教え込み予測精度を向上させ、各水道配管の破損確率を高精度に解析し、各配管セクションの状態の配管情報や破損確率を容易に表示することができ、
数千~数十万ある配管セクションについて、数学的手法に分類される機械学習アルゴリズムによって、破損履歴を参照したパターン認識を繰り返し行うことで予測モデルが生成され、この予測モデルから、各配管セクションの将来の破損確率が算出される、
管路診断ツール。」
2 甲3について
(1)甲3の記載(特許異議申立書23頁「引用発明の説明(甲3)」の欄参照)
甲3には、以下の記載がある。
ア「当社が採用したAI技術を活用した水道管劣化による漏水予測は、水道事業体が保有する管路データ(管材種別、管の長さ、管の直径、水圧、位置情報等)と漏水履歴を活用し、独自の技術で構築した環境データベースとアルゴリズムによって水道管の破損リスクを短期間で予測するシステムです。」
イ「1.Fracta社の水道管漏水予測概要
[図:0001418268000002.jpg]
」
ウ「2.本研究の流れ(データ準備から漏水予測まで)
熊本市上下水道局から受領した管路・漏水データを整理・補完し、環境データを加えて学習・漏水予測を実施。
[図:0001418268000003.jpg]
」
エ「3.本研究の結果
AI技術を活用した水道管の漏水予測は、従来の経年劣化モデルと比較して高い確率で漏水を捉えることを確認。
[図:0001418268000004.jpg]
」
(2)甲3発明
ア 上記(1)イの「1.Fracta社の水道管漏水予測概要」から、配管・漏水データの取得/整理を行うと共に、環境ビッグデータの活用を行って、AI機械学習による計算を行い、破損確率計算結果のマッピング・可視化を行うことが読み取れる。
イ 上記(1)ウの「2.本研究の流れ(データ準備から漏水予測まで)」から、整理したデータは学習用データと予測用データに分けられ、予測用データを学習済みモデルに投入することで、予測結果データが得られることが読み取れる。
ウ 上記(1)エの「3.本研究の結果」によれば、管路数(セグメント)を、漏水確率の高い方から赤色が0-3%、橙色が3-10%、黄色が10-25%、水色が25-50%、青色が50-100%の5つのランクに色分けて表示することが読み取れる。
エ 上記ア~ウを含む上記(1)の記載及び図面を総合すると、次の発明(以下「甲3発明」という。)が認定できる。
「管路データ(管材種別、管の長さ、管の直径、水圧、位置情報等)と漏水履歴を活用し、環境データベースとアルゴリズムによって水道管の破損リスクを短期間で予測する、AI技術を活用した水道管劣化による漏水予測システムであって、
配管・漏水データの取得/整理を行うと共に、環境ビッグデータの活用を行って、AI機械学習による計算を行い、破損確率計算結果のマッピング・可視化を行い、
整理したデータは学習用データと予測用データに分けられ、予測用データを学習済みモデルに投入することで、予測結果データが得られ、
管路数(セグメント)を、漏水確率の高い方から赤色が0-3%、橙色が3-10%、黄色が10-25%、水色が25-50%、青色が50-100%の5つのランクに色分けて表示する、
漏水予測システム。」
3 甲4の1について
(1)甲4の1の記載(特許異議申立書25頁「引用発明の説明(甲4の1)」の欄参照)
甲4の1には、以下の記載がある。
ア「※AI水道管劣化予測診断ツール
2015年に創業したシリコンバレーのベンチャー企業が開発したツールで、水道管路に関するデータ(配管素材・使用年数、過去の漏水履歴等)と、独自に収集した1,000以上の膨大な環境変数を含むデータベース(土壌・気候・人口等)を組み合わせて、各水道管路の破損確率を高精度に解析する。
破損確率の高い水道管路から更新を行うことで管路整備におけるメンテナンスコストの最適化を実現すると共に、配管の破損・漏水事故を最小限に抑えることが可能となる。」(5頁)
イ「
[図:0001418268000005.jpg]
」(7頁)
(2)甲4の1発明
ア 上記(1)イによれば、機械学習アルゴリズムに基づいて配管・漏水データ及び環境データベースビッグデータから予測結果データを取得し、予測結果データは、劣化度(1~5)、比率(50%以上、26~50%、11~25%、4~10%、3%)、優先度(低い~高い)を関連づけたものであることが読み取れる。
上記(1)の記載及び図面を総合すると、次の発明(以下「甲4の1発明」という。)が認定できる。
「水道管路に関するデータ(配管素材・使用年数、過去の漏水履歴等)と、1,000以上の膨大な環境変数を含むデータベース(土壌・気候・人口等)を組み合わせて、各水道管路の破損確率を高精度に解析する、AI水道管劣化予測診断ツールであって、
機械学習アルゴリズムに基づいて配管・漏水データ及び環境データベースビッグデータから予測結果データを取得し、予測結果データは、劣化度(1~5)、比率(50%以上、26~50%、11~25%、4~10%、3%)、優先度(低い~高い)を関連づけたものである、
AI水道管劣化予測診断ツール。」
4 甲5の1について
(1)甲5の1の記載(特許異議申立書26~27頁「引用発明の説明(甲5の1)」の欄参照)
甲5の1には、以下の記載がある。
ア「
[図:0001418268000006.jpg]
」
イ「
[図:0001418268000007.jpg]
」
ウ「
[図:0001418268000008.jpg]
」
エ「
[図:0001418268000009.jpg]
」
(2)甲5の1発明
上記(1)の記載及び図面を総合すると、次の発明(以下「甲5の1発明」という。)が認定できる。
「下水道事業データ(マッピングデータ・TVカメラ調査結果・陥没事故実績・不明水実績等)と、約1,000種類から相関の高い約60種を選定した環境ビッグデータ(土地の特性情報・道路、鉄道関連情報・下水道特有の情報等)からAIアルゴリズムを構築し、AI活用による下水道管路劣化予測システムであって、
とある管路がとある環境下にある場合に、腐食したか/しなかったかを過去データのパターンを基にAIが学習し、AIは与えられたデータをたくさん正解できるようなパターンを探し導き、
学んだ結果の例が、「腐食確率が高いのは、材質がコンクリート管で、年齢が40年以上で、口径が小さくて、標高が高くて、主要道路からの距離が近く、・・・の場合(60種類の変数が複雑に絡み合う。)」であり、
AIを用いた劣化予測は、直近2年間に発生した腐食について、従来手法の半分以下の調査結果で発見できることが明らかとなり、
AI劣化予測の結果、従来手法で想定していた管路劣化よりも劣化が進みにくいと推定された、
下水道管路劣化予測システム。」
5 甲6について
(1)甲6の記載(特許異議申立書28~29頁「引用発明の説明(甲6)」の欄参照)
甲6には、以下の記載がある。
ア「
[図:0001418268000010.jpg]
」
イ「
[図:0001418268000011.jpg]
」
ウ「
[図:0001418268000012.jpg]
」
(2)甲6発明
上記(1)の記載及び図面を総合すると、次の発明(以下「甲6発明」という。)が認定できる。
「機械学習を用いた各管きょの緊急度(I~劣化なし)を予測するモデル(以下、機械学習モデル)を構築し、管きょ単体(スパン単位)の劣化度合いを評価するシステムであって、
機械学習モデルの構築にあたっては、「下水道管きょ劣化データベース2021(Ver. 3)」を使用し、このうち管きょ劣化の影響因子と考えられる10項目(管種・路線延長・管径など)を特徴量として採用し、
予測ターゲットとなる緊急度は、速やかな対応が求められる緊急度「I・II」、「III」、「劣化なし」の3区分をスパン単位で予測し、
いずれの緊急度(I・II、緊急度III、劣化なし)においても、機械学習モデルによる未知データの予測結果はマルコフモデルを上回る結果となった、
システム。」
6 甲7について
(1)甲7の記載(特許異議申立書30頁「引用発明の説明(甲7)」の欄参照)
甲7には、以下の記載がある。
ア「株式会社クボタ(本社:大阪市浪速区、代表取締役社長:北尾裕一、以下「当社」)は、このたび、東京大学との共同研究により、水道管として最も多く使用されているダクタイル鉄管(鋳鉄管を含む)の新しい老朽度評価方法を開発しました。
当社が長年蓄積してきた約6,000件の腐食調査データや埋設環境データをもとに、機械学習を活用することにより、従来の老朽度評価よりも高精度に老朽度を予測することが可能となります。」
イ「3.新しい老朽度評価方法の特長
・東京大学との共同研究で、当社グループが現場で収集・蓄積してきた約6,000件の腐食調査データや埋設環境データを分析しました。
・また、埋設環境の腐食性を考慮した「埋設環境モデル」、管外面塗装の防護期間(ラグタイム)を反映した「ラグタイムモデル」、管体の腐食深さを反映した「腐食深さ予測モデル」と、これら3つのモデルをもとにした「漏水リスクモデル」を構築しました。
・機械学習を活用して新しい「老朽度評価モデル」を構築することで、従来の老朽度予測と比べて精度を大幅に向上させることが可能となりました。
・管路ごとの予測漏水件数(件/年/km)の算出や、現状の漏水危険度、将来の漏水危険度マップの提示、管路ごとの更新優先順位の提示が可能となります。
・また、ダクタイル鉄管(鋳鉄管含む)の他に、樹脂管等も含めた診断が可能です。」
(2)甲7発明
上記(1)の記載を総合すると、次の発明(以下「甲7発明」という。)が認定できる。
「約6,000件の腐食調査データや埋設環境データをもとに、機械学習を活用することにより、従来の老朽度評価よりも高精度に老朽度を予測するシステムであって、
埋設環境の腐食性を考慮した「埋設環境モデル」、管外面塗装の防護期間(ラグタイム)を反映した「ラグタイムモデル」、管体の腐食深さを反映した「腐食深さ予測モデル」と、これら3つのモデルをもとにした「漏水リスクモデル」を構築し、
管路ごとの予測漏水件数(件/年/km)の算出や、現状の漏水危険度、将来の漏水危険度マップの提示、管路ごとの更新優先順位の提示が可能となり、
ダクタイル鉄管(鋳鉄管含む)の他に、樹脂管等も含めた診断が可能である、
システム。」
第5 当審の判断
第5-1 甲2を主引用例とした場合
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲2発明とを対比する。
ア 甲2発明の「数学的手法に分類される機械学習アルゴリズムによって」「生成され」る「予測モデル」は、本件発明1の「数理モデル」に相当する。
すると、甲2発明の「数学的手法に分類される機械学習アルゴリズムによって」「生成され」る「予測モデルから、各配管セクションの将来の破損確率が算出される、」「AI技術を活用して水道管路劣化状況を診断する管路診断ツール」は、本件発明1の「数理モデルを利用して流体を供給する管路の劣化を予測するAI管路劣化予測システム」に相当する。
イ 甲2発明は、前記「予測モデルから、各配管セクションの将来の破損確率が算出される」ことから、「予測モデル」に入力する「各配管セクション」のデータを取得する取得部、「各配管セクション」のデータを入力した「予測モデル」から「将来の破損確率」を出力する予測部を備えていることは明らかである。
すると、甲2発明は、本件発明1の「取得部」、「予測部」、「分類部」のうち、少なくとも「取得部」、「予測部」に相当する構成を備えているといえる。
ウ 甲2発明の「配管素材・使用年数」「に関するデータ」は、本件発明1の「管路の」「管路属性情報」に相当する。また、甲2発明の「過去の漏水履歴」「に関するデータ」は、本件発明1の「管路の」「イベント情報」に相当する。
すると、甲2発明の前記「予測モデル」は、「過去の漏水履歴」「に関するデータ」及び「配管素材・使用年数」「に関するデータ」「に基づ」き、「機械学習アルゴリズムによって」「生成され」た「モデル」であることと、
本件発明1の「前記数理モデルは、イベント調査済エリアの管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデル」であることとは、
「前記数理モデルは、管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデル」であることの点で共通する。
エ 上記ウで説示したとおり、甲2発明の前記「予測モデル」は、「過去の漏水履歴」「に関するデータ」及び「配管素材・使用年数」「に関するデータ」「に基づ」き、「機械学習アルゴリズムによって」「生成され」た「モデル」であることから、甲2発明の前記取得部が、「予測モデル」に入力する「各配管セクション」のデータとして、「配管素材・使用年数」「に関するデータ」を取得することは明らかである。
よって、甲2発明は、本件発明1の「前記取得部は、イベント調査済エリアの管路とイベント未調査エリアの管路を含む管路の管路属性情報を取得」することのうち、「前記取得部は、管路の管路属性情報を取得」することに相当する構成を備えているといえる。
オ 甲2発明の「配管素材・使用年数」は、本件発明1の「複数の特徴量」に相当する。
すると、上記エを踏まえると、甲2発明の前記予測部が、前記「予測モデルから、」「各配管セクション」のデータとして、「配管素材・使用年数」「に関するデータ」「に基づ」き、「各配管セクションの将来の破損確率」を「算出」することは、本件発明1の「前記予測部」が、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出」することに相当する。
(2)一致点・相違点
すると、本件発明1と甲2発明とは、次の点で一致し、次の各点で相違する。
(一致点)
「数理モデルを利用して流体を供給する管路の劣化を予測するAI管路劣化予測システムであって、
取得部と、予測部と、を備え、
前記数理モデルは、管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデルであって、
前記取得部は、管路の管路属性情報を取得し、
前記予測部は、前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出する、
AI管路劣化予測システム。」
(相違点1)
本件発明1は、「分類部」を備え、「前記分類部は、前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、前記複数の管路の分類を行」うのに対し、甲2発明は、このような分類部を備えているか不明である点。
(相違点2)
管路のイベント情報及び管路属性情報に基づいて学習を行った学習済みのモデルが、本件発明1では、「イベント調査済エリア」を対象としたモデルであるのに対し、甲2発明では、イベント調査済エリアを対象としたモデルであるか不明である点。
(相違点3)
学習の基礎とする管路のイベント情報が、本件発明1では、「管路におけるイベントの発生の有無を含む、イベント調査がされた管路において取得された情報」であるのに対し、甲2発明では、「過去の漏水履歴」「に関するデータ」であって、水道管における漏水の発生の有無を含む、漏水調査がされた水道管において取得されたデータであるか不明である点。
(相違点4)
取得部が取得する管路の管路属性情報は、本件発明1では、「イベント調査済エリアの管路とイベント未調査エリアの管路を含む」情報であるのに対し、甲2発明では、このようなエリアの管路を含む情報であるか不明である点。
(相違点5)
予測部は、本件発明1では、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、」「予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」のに対し、甲2発明では、この構成を備えているか不明である点。
(3)判断
事案に鑑み相違点5について検討する。
相違点5に係る本件発明1の構成は、甲3~7(第4の2~6参照)に記載も示唆もされていないし、本件出願時における周知技術といえる証拠もない。
また、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、」イベント未調査エリアの管路に関しては機械学習が行われていないため精度の高くない予測結果となる可能性がある。しかし、予測を行う管路と同じ分類に属する管路であれば予測結果も近いことが想定される。そのようなことから、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、」「予測を行う管路の推論値」だけでなく「予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値」を考慮することで、未調査エリアの管路に関して精度の高い予測結果を求めることができるという効果が期待される。
してみると、相違点5に係る本件発明1の構成は、甲2発明との実質的な相違点であり、甲2~7発明に基づいて当業者が容易に想到し得ることではない。
(4)小括
すると、本件発明1は、他の相違点について検討するまでもなく、甲2発明でなく、また甲2~7発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。
よって、本件発明1は、特許法第29条第1項各号に該当せず、また特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないとはいえないから、本件発明1に係る特許は、取り消されるべきものではない。
2 本件発明2について
本件発明2は、本件発明1を減縮した発明であり、相違点5に係る本件発明1の構成を備えるものである。
すると、本件発明2と甲2発明とを対比すると、少なくとも相違点5があり、相違点5については上記1(3)で検討したとおりであるから、本件発明2は、甲2発明でなく、また甲2~7発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。
よって、本件発明2は、特許法第29条第1項各号に該当せず、また特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないとはいえないから、本件発明2に係る特許は、取り消されるべきものではない。
3 本件発明3及び4について
本件発明3及び4は、本件発明1と発明のカテゴリーのみが異なる、「AI管路劣化予測方法」及び「AI管路劣化予測プログラム」の発明であり、相違点5に係る本件発明1の構成を備えるものである。
すると、本件発明3及び4の各々と甲2発明とを対比すると、いずれも少なくとも相違点5があり、相違点5については上記1(3)で検討したとおりであるから、本件発明3及び4は、甲2発明でなく、また甲2~7発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
よって、本件発明3及び4は、特許法第29条第1項各号に該当せず、また特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないとはいえないから、本件発明3及び4に係る特許は、取り消されるべきものではない。
第5-2 各甲3~7を主引用例とした場合
本件発明1~4と甲3~7発明の各々(第4の2~6の(2)参照)とを対比すると、いずれも少なくとも相違点5があり、相違点5については上記第5-1の1(3)で検討したとおりであるから、甲3~7の各甲号証を主引用例とした場合であっても、本件発明1~4は、各甲3~7発明でなく、また甲2~7発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものともいえない。
よって、本件発明1~4は、特許法第29条第1項各号に該当せず、また特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとはいえないから、本件発明1~4に係る特許は、取り消されるべきものではない。
第5-3 申立人の主張
1 本件発明1の「予測部」に関して、申立人は、特許異議申立書の「本件発明と証拠に記載された発明との対比」の欄において、
・甲2との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、椎論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされている。
この点、甲第2号証では、「当社のオンライン管路診断ツールは、短期間で膨大な管路全体の健康状態を診断することができる。また、診断結果をひと目で把握できるように、地図上に可視化(マッピング)している。さらに、各配管セクションの状態を配管情報や破損確率を容易に表示することができる。マクロな視点からミクロな視点まで、管路網全体のリスクの直観的な把握を助け、適切な粒度で情報を提供する万能なダッシュボードである。これにより、早期対処が必要な管と長期利用が期待できる管とを峻別し、破損確率の高い水道配管から優先的に更新を行うことで中長期的な管路維持コストを大幅に削減できる。これにより、配管の破損・漏水事故を最小限に抑えるとともに、メンテナンスコストの最適化を実現することが可能になる。」とされ、「管路全体の健康状態を診断できる」との記述があり(5枚目)、ここでは管路がイベント未調査エリアであっても調査済みエリアであっても対応可能であることが分かる。
したがって、本件特許発明(甲1)は、甲第2号証の記載と一致し、或いは甲第2号証の記載から容易に発明を行うことができるものである。」(22~23頁)
・甲3との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされている。
この点、甲第3号証では、整理したデータは学習用データと予測用データに分けられ、予測用データを学習済みモデルに投入することで、予測結果データが得られることが示されている(p3、「本研究の流れ」図)。本件特許発明(甲1)は、甲第3号証の記載を一般化したものに過ぎず、甲第3号証の記載と一致し、或いは甲第3号証の記載から容易に発明を行うことができるものである。」(24頁)
・甲4の1との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされている。
この点、甲第4号証の1でも、データベースの情報を基に、「各水道管路の破損確率を高精度に解析する」ものとされているから、本件特許発明(甲1)は、甲第4号証の1の記載から容易に発明を行うことができるものである。」(26頁)
・甲5の1との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされている。
この点、甲第5号証の1でも、その具体的なAI学習イメージとして、「とある管路がとある環境下にある場合に、腐食したか/しなかったかを過去データのパターンを基にAIが学習する」、「AIは与えられたパターンをたくさん正解できるようなパターンを探し導く」とされ、「学んだ結果」の例として、「腐食確率が高いのは、材質がコンクリート管で、年齢が40年以上で、口径が小さくて、標高が高くて、主要道路からの距離が近く、・・・の場合(60種類の変数が複雑に絡み合う)」とされており(p4)、本件特許発明(甲1)の内容をより具体的に指し示しているものといえ、本件特許発明(甲1)は、甲第5号証の1の記載をより一般化したものにすぎない。」(27~28頁)
・甲6との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされている。
この点、甲第6号証でも、上記のとおり管路の劣化予測には、AIを用いた機械学習モデルからの予測と既往モデルからの予測結果を比較に用いる手法が示されている(4枚目)。また、4枚目の図1は、機械学習での予測結果と既存手法での予測結果(マルコフ)を列挙し、ここでは同じ分類(緊急度I・II、緊急度III、劣化なし)でグループ分けした上で、予測を行う管路(=機械学習列)の推論値と既存手法に基づくイベント調査済みエリアの管路の推論値を利用している。
本件特許発明(甲1)は、以上のような甲第6号証の記載をより一般化したものにすぎず、甲第6号証の記載から容易に発明を行うことができるものである。」(29~30頁)
・甲7との対比「加えて、本件特許発明は、「予測部」を備えるものとされ、その予測部は、「前記数理モデルを利用して前記管路属性情報に含まれた複数の特徴量に基づいて、複数の管路の劣化予測を行い、推論値を算出し」、「予測を行う管路がイベント未調査エリアの管路であるとき、前記予測部は、予測を行う管路の推論値及び予測を行う管路と同じ分類に属するイベント調査済エリアの管路の推論値を利用してそれぞれの管路の劣化予測結果を決定する」とされているが、甲第7号証でも、「当社が長年蓄積してきた約6,000件の腐食調査データや埋設環境データをもとに、機械学習を活用することにより、従来の老朽度評価よりも高精度に老朽度を予測する」も落とされているから、本件特許発明(甲1)は、甲第7号証の記載と一致し、或いは甲第7号証の記載から容易に発明を行うことができるものである。」(31頁)
と主張している。
2 しかし、甲第2~7号証における上記1の記述からは、「予測部」の発明特定事項である、相違点5に係る本件発明1の構成に関する技術的事項を読み取ることはできない。
よって、請求人の主張は採用できない。
第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立書に記載した申立理由及び証拠によっては、本件発明1~4に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1~4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-700854