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特許訂正審判

2024-390140

弁装着機構、油圧装置、及び作業機

審判番号
2024-390140
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2019-232042
登録番号
7321922
請求日
2024年11月20日
審決日
2025年03月03日
公報発行日
2025年06月27日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】株式会社 クボタ
  • 【請求人代理人】安田岡本弁理士法人
審判長/審判官
  • 審判長 中屋 裕一郎
  • 審判官 平城 俊雅
  • 審判官 尾崎 和寛
分類
P141 .852-Y (F15B) / P141 .853-Y (F15B) / P141 .856-Y (F15B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項特許法126条6項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項
データ出所
審決公報(XML)

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特許第7321922号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7321922号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本件訂正審判に係る特許第7321922号(以下、「本件特許」という。)に係る出願は令和1年12月23日に特許出願され、令和5年7月28日に特許権の設定登録がされたものであって、令和6年11月20日に、特許権者である株式会社クボタより、本件特許に対して本件訂正審判の請求がなされ、同年12月13日付けで手続補正指令書(方式)が通知され、同年12月20日に手続補正書(方式)が提出されたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7321922号の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判の訂正の内容は以下の訂正事項1~10のとおりである(下線は訂正箇所である。)。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」と記載されているのを、「前記取付構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」に訂正する。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項3に「さらに、前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」と記載されているのを、「前記取付構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」に訂正する。 3 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項5に「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」と記載されているのを、「前記取付構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」に訂正する。 4 訂正事項4 特許請求の範囲の請求項7に「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」と記載されているのを、「前記取付構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」に訂正する。 5 訂正事項5 明細書の段落【0005】に「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」と記載されているのを、「前記取付構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、」に訂正する。 6 訂正事項6 明細書の段落【0038】に「取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」と記載されているのを、「取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、第1ブラケット96と、第2ブラケット97と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」に訂正する。 7 訂正事項7 明細書の段落【0039】に「図16に示すように、取付体69は、第1ブラケット96、第2ブラケット97、プレート部材98、第1取付片99、第2取付片100を有している。」と記載されているのを、「図16に示すように、取付体69は、プレート部材98、第1取付片99、第2取付片100を有している。」に訂正する。 8 訂正事項8 明細書の段落【0054】に「また、接続構造体は、調整機構67として、」と記載されているのを、「また、取付構造体は、調整機構67として、」に訂正する。 9 訂正事項9 明細書の段落【0056】に「接続構造体は、調整機構67として、」と記載されているのを、「取付構造体は、調整機構67として、」に訂正する。 10 訂正事項10 明細書の段落【0058】に「また、接続構造体は、調整機構67として、」と記載されているのを、「また、取付構造体は、調整機構67として、」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)訂正の目的 訂正前の請求項1における「接続構造体」は、「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有し」と特定されていた。 一方、本件特許の明細書の段落【0022】には、「図6、図7に示すように、取付構造体67Aは、クランプ部材68と、取付体69とを有している。クランプ部材68は、・・・固定片73A,73Bとを有している。」と、また、段落【0023】には、「図5に示すように、・・・クランプ部材68がシリンダチューブ7aに取り付けられる。したがって、クランプ部材68は、ボルト74及びナット75を緩めることにより、・・・シリンダチューブ7aの周方向R1に沿う第2方向(図5の矢印Y2方向)とに位置調整可能である。」と、さらに、段落【0024】には、「図5に示すように、・・・取付体69は、取付台76と、取付プレート77とを有している。」と記載されており、これらの記載から、訂正前の請求項1における「前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有」する「調整機構」を有するのは、「取付構造体」であると理解できる。 そうすると、訂正前の請求項1の「前記接続構造体は、前記調整機構として、」における「接続構造体」は、明細書の記載から、本来は「取付構造体」の誤りであることが明らであるといえる。 したがって、訂正事項1は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有」することは、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】及び【0024】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】及び【0024】の記載は、願書に最初に添付した明細書と同じである。 したがって、訂正事項1は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項1は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項1は、誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 2 訂正事項2について (1)訂正の目的 訂正前の請求項3における「接続構造体」は、「さらに、前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有し」と特定されていた。 一方、本件特許の明細書の段落【0022】には、「図6、図7に示すように、取付構造体67Aは、クランプ部材68と、取付体69とを有している。クランプ部材68は、・・・固定片73A,73Bとを有している。」と、また、段落【0023】には、「図5に示すように、・・・クランプ部材68がシリンダチューブ7aに取り付けられる。したがって、クランプ部材68は、ボルト74及びナット75を緩めることにより、・・・シリンダチューブ7aの周方向R1に沿う第2方向(図5の矢印Y2方向)とに位置調整可能である。」と、さらに、段落【0024】には、「図5に示すように、・・・取付体69は、取付台76と、取付プレート77とを有している。」と記載されており、これらの記載から、訂正前の請求項3における「前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有」する「調整機構」を有するのは、「取付構造体」であると理解できる。 そうすると、訂正前の請求項3の「前記接続構造体は、前記調整機構として、」における「接続構造体」は、明細書の記載から、本来は「取付構造体」の誤りであることが明らかであるといえる。 したがって、訂正事項2は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有」することは、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】及び【0024】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】及び【0024】の記載は、願書に最初に添付した明細書と同じである。 したがって、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項2は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項2は、誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項3に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 3 訂正事項3について (1)訂正の目的 訂正前の請求項5における「接続構造体」は、「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される第1ブラケットと、前記シリンダチューブに固定されたシリンダボスに取り付けられる第2ブラケットと、前記第1ブラケット及び第2ブラケットに前記配管締結部の軸心に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に支持され且つ前記装着弁が取り付けられる取付体とを有している」と特定されていた。 一方、本件特許の明細書の段落【0036】には、「図14、図15、図16は、調整機構67の変形例に係る実施形態を示している。・・・図14~図16に示す変形例と上記の実施形態との異なる点は、調整機構67は、取付構造体67Aを有しているが上記の接続構造体67Bを有していない点、及び取付構造体67Aの構成が異なる点である。」と、また、段落【0038】~【0043】には、 「【0038】 取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。 図16に示すように、クランプ部材68は、上記した実施形態と同様に構成される。したがって、クランプ部材68をシリンダチューブ7aの軸心方向に沿う方向にスライドさせることでホールド弁64が第1方向Y1に位置調整可能であり、クランプ部材68をシリンダチューブ7aの周方向R1に回動させることでホールド弁64が第2方向Y2に位置調整可能である。 【0039】 図16に示すように、取付体69は、第1ブラケット96、第2ブラケット97、プレート部材98、第1取付片99、第2取付片100を有している。第1ブラケット96は、クランプ部材68に溶接固定されている。第2ブラケット97は、シリンダチューブ7aに溶接固定されたシリンダボス101にボルト(第1ボルト)102Aによって取り付けられている。・・・ 【0040】 ・・・ホールド弁64は、バルブボディ64Aを貫通してプレート部材98に形成されたネジ穴にねじ込まれるボルトによって、プレート部材98に取り付けられている。 図16に示すように、第1取付片99、第2取付片100は、プレート部材98のホールド弁64とは反対側の面(下面)に固定されている。第1取付片99は、第1ブラケット96に重ね合わされてボルト(第2ボルト)102B及びナット108Bによって第1ブラケット96に取り付けられている。第2取付片100は、第2ブラケット97の第2取付部97bに重ね合わされてボルト(第3ボルト)102C及びナット108Cによって第2取付部97bに取り付けられている。 【0041】 図15、図16に示すように、第1取付片99は、第1ブラケット96に、配管締結部87の軸心X4に直交し且つ互いに直交する2方向(一方の方向Y6、他方の方向Y7)に平行な方向に位置調整可能に取り付けられる。・・・ 【0042】 第2取付片100は、第2ブラケット97に、一方の方向Y6に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている。・・・ 【0043】 第2ブラケット97は、シリンダボス101に、他方の方向Y7に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている。・・・」 と記載されている。 これらの記載、及び【図14】~【図16】の記載から、訂正前の請求項5における「前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される第1ブラケットと、前記シリンダチューブに固定されたシリンダボスに取り付けられる第2ブラケットと、前記第1ブラケット及び第2ブラケットに前記配管締結部の軸心に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に支持され且つ前記装着弁が取り付けられる取付体とを有している」「調整機構」を有するのは、「取付構造体」であると理解できる。 そうすると、訂正前の請求項5の「前記接続構造体は、前記調整機構として、」における「接続構造体」は、明細書及び図面の記載から、本来は「取付構造体」の誤りであることが明らであるといえる。 したがって、訂正事項3は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に固定される取付台と、前記装着弁が取り付けられる取付プレートとを有」することは、本件特許の明細書の段落【0036】、【0038】~【0043】及び【図14】~【図16】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0036】、【0040】~【0043】及び【図14】~【図16】の記載は、願書に最初に添付した明細書及び図面と同じであり、また、本件特許の明細書の段落【0038】及び【0039】の記載は、後述の6で説示のとおり、願書に最初に添付した明細書の段落【0038】及び【0039】と実質的に同じである。 したがって、訂正事項3は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項3は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項3は、誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項5に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 4 訂正事項4について (1)訂正の目的 訂正前の請求項7における「接続構造体」は、「前記接続構造体は、前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられる一対のブロック部材と、前記装着弁を保持する保持部材とを有し、前記クランプ部材は、前記シリンダチューブを挟んで取り付けられる一対の構成体を有し、一方のブロック部材は、前記一対の構成体の一端側同士で挟まれて取り付けられ、他方のブロック部材は、前記一対の構成体の他端側同士で挟まれて取り付けられ、前記保持部材は、一方のブロック部材から他方のブロック部材にわたって設けられ且つ前記一対のブロック部材に前記配管締結部の軸心方向に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている」と特定されていた。 一方、本件特許の明細書の段落【0045】~【0051】には、 「【0045】 図17は、調整機構67の他の変形例に係る実施形態を示している。 図17に示すように、他の変形例に係る調整機構67は、クランプ部材68と、クランプ部材68に取り付けられる一対のブロック部材103A,103Bと、一方のブロック部材(第1ブロック部材103A)及び他方のブロック部材(第2ブロック部材103B)に取り付けられる保持フレーム(保持部材)104であってホールド弁64が取り付けられる保持フレーム104とを有している。 【0046】 クランプ部材68は、上記した実施形態と同様に構成される。したがって、クランプ部材68をシリンダチューブ7aの軸心方向に沿う方向にスライドさせることでホールド弁64が第1方向Y1に位置調整可能(図4参照)であり、クランプ部材68をシリンダチューブ7aの周方向R1に回動させることでホールド弁64が第2方向Y2に位置調整可能である。 【0047】 第1ブロック部材103Aは、第1構成体68Aの一端側の固定片72Aと第2構成体68Bの一端側の固定片73Aとの間に挟み込まれて取り付けられる。・・・ 【0048】 第2ブロック部材103Bは、第1構成体68Aの他端の固定片72Bと第2構成体68Bの他端側の固定片73Bとの間に挟み込まれて取り付けられる。・・・ 【0049】 保持フレーム104は、帯板材を屈曲して形成され、第1部位104A、第2部位104B、第3部位104Cを有している。 第1部位104Aは、第1ブロック部材103Aのシリンダチューブ7aとは反対側の面(取付面103Aa)に重ね合わされて第1ボルト107Aによって取り付けられる。第1ボルト107Aを挿通するボルト挿通孔は、第1ブロック部材103Aの取付面103Aaに沿い且つ配管締結部87の軸心X4に直交する方向に平行な方向(第10方向Y10)に長い長穴に形成されている。 【0050】 第2部位104Bは、第2ブロック部材103Bのシリンダチューブ7aとは反対側の面(取付面103Ba)に重ね合わされて第2ボルト107Bによって取り付けられる。第2ボルト107Bを挿通するボルト挿通孔は、第2ブロック部材103Bの取付面103Baに沿い且つ配管締結部87の軸心X4に直交する方向に平行な方向(第10方向Y10)に長い長穴に形成されている。 【0051】 第3部位104Cは、第1部位104Aと第2部位104Bとを連結している。第3部位104Cは、中途部の屈曲部104aで屈曲され、V字形に形成されている。ホールド弁64は、第3部位104Cの屈曲部104aと第1部位104Aとの間にボルト固定されている。 上記構成の他の変形例に係る調整機構67にあっては、クランプ部材68の第1方向Y1及び第2方向Y2の位置調整、保持フレーム104の第10方向Y10の位置調整によって、配管締結部87にひずみを生じさせるのを抑制することができ、油漏れのリスクを低減することができる。」 と記載されている。 これらの記載、及び【図17】の記載から、訂正前の請求項7における「前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられる一対のブロック部材と、前記装着弁を保持する保持部材とを有し、前記クランプ部材は、前記シリンダチューブを挟んで取り付けられる一対の構成体を有し、一方のブロック部材は、前記一対の構成体の一端側同士で挟まれて取り付けられ、他方のブロック部材は、前記一対の構成体の他端側同士で挟まれて取り付けられ、前記保持部材は、一方のブロック部材から他方のブロック部材にわたって設けられ且つ前記一対のブロック部材に前記配管締結部の軸心方向に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている」「調整機構」を有するのは、「取付構造体」であると理解できる。 そうすると、訂正前の請求項7の「前記接続構造体は、前記調整機構として、」における「接続構造体」は、明細書及び図面の記載から、本来は「取付構造体」の誤りであることが明らであるといえる。 したがって、訂正事項4は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「前記調整機構として、前記油圧シリンダのシリンダチューブに周方向に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材と、前記クランプ部材に取り付けられる一対のブロック部材と、前記装着弁を保持する保持部材とを有し、前記クランプ部材は、前記シリンダチューブを挟んで取り付けられる一対の構成体を有し、一方のブロック部材は、前記一対の構成体の一端側同士で挟まれて取り付けられ、他方のブロック部材は、前記一対の構成体の他端側同士で挟まれて取り付けられ、前記保持部材は、一方のブロック部材から他方のブロック部材にわたって設けられ且つ前記一対のブロック部材に前記配管締結部の軸心方向に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている」ことは、本件特許の明細書の段落【0045】~【0051】及び【図17】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0045】~【0051】及び【図17】の記載は、願書に最初に添付した明細書及び図面と同じである。 したがって、訂正事項4は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項4は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項4は、誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項7に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 5 訂正事項5 (1)訂正の目的 訂正前の明細書の段落【0005】には、訂正前の【請求項1】の記載と同様の記載がされていたところ、訂正事項1による訂正によって請求項1が訂正されたため、訂正後の請求項1の記載との関係で訂正前の明細書の段落【0005】の記載は不明瞭となる。 訂正事項5は、明細書の段落【0005】の記載を訂正後の請求項1の記載と整合させることにより、上記の不明瞭な点を整合させること、すなわち、明瞭でない記載の釈明を目的とするものといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 訂正事項5は、上記(1)のとおり、特許請求の範囲の記載と明細書の記載を整合させることにより明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、新規事項を追加するものとはいえないし(この点については、上記1(2)を参照。)、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもない。 6 訂正事項6及び7 訂正事項6及び7は、便宜上まとめて検討する。 (1)訂正の目的 ア 本件特許の明細書の段落【0039】及び【図16】の記載より、取付体69はプレート部材98を有し、また、段落【0040】の「図16に示すように、第1取付片99、第2取付片100は、プレート部材98のホールド弁64とは反対側の面(下面)に固定されている。」との記載より、プレート部材98には、第1取付片99と第2取付片100が固定されていることが理解できる。 したがって、第1取付片99と第2取付片100は、プレート部材98とは一体をなすものと理解できる。 イ また、段落【0040】の「第1取付片99は、第1ブラケット96に重ね合わされてボルト(第2ボルト)102B及びナット108Bによって第1ブラケット96に取り付けられている。第2取付片100は、第2ブラケット97の第2取付部97bに重ね合わされてボルト(第3ボルト)102C及びナット108Cによって第2取付部97bに取り付けられている。」との記載、段落【0041】の「図15、図16に示すように、第1取付片99は、第1ブラケット96に、配管締結部87の軸心X4に直交し且つ互いに直交する2方向(一方の方向Y6、他方の方向Y7)に平行な方向に位置調整可能に取り付けられる。」との記載、段落【0042】の「第2取付片100は、第2ブラケット97に、一方の方向Y6に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている。」との記載、及び図面の【図15】、【図16】の記載から、上記アをも踏まえると、第1ブラケット96、第2ブラケット97は、プレート部材98と一体をなす第1取付片99、第2取付片100とは別体であると理解できる。 ウ ここで、段落【0021】の「図3に示すように、ホールド弁装置61は、調整機構67を有している。調整機構67は、第1シリンダ配管62とシリンダポート66側との締結部分である配管締結部87と、ホールド弁64との位置調整を行う。調整機構67は、ホールド弁64をシリンダチューブ7a(ドーザシリンダ7C)に取り付ける取付構造体67Aと、シリンダポート66と第1シリンダ配管62とを接続する接続構造体67Bとを有している。」との記載、段落【0036】の「図14、図15、図16は、調整機構67の変形例に係る実施形態を示している。・・・図14~図16に示す変形例と上記の実施形態との異なる点は、調整機構67は、取付構造体67Aを有しているが上記の接続構造体67Bを有していない点、及び取付構造体67Aの構成が異なる点である。」との記載、及び図面の【図14】の符号67Aで示される構成に鑑みれば、図面の【図14】~【図16】で示された実施形態は、ホールド弁64をシリンダチューブ7a(ドーザシリンダ7C)に取り付ける取付構造体67Aは、クランプ部材68と、取付体69とのみならず、上記イで述べたように、取付体69とは別体として構成されているといえる、第1ブラケット96及び第2ブラケット97とを有しているといえる。 エ 以上を総合すると、本件特許の明細書又は図面には「取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、第1ブラケット96と第2ブラケット97と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」ことが記載されていることは明らかであり、訂正前の明細書の段落【0038】の「取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」との記載は、上記の記載と整合していない。 また、訂正前の明細書の段落【0039】の「図16に示すように、取付体69は、第1ブラケット96、第2ブラケット97、プレート部材98、第1取付片99、第2取付片100を有している。」との記載も、同様に、上記の記載と整合していない。 オ したがって、訂正事項6及び7は、図面の【図14】~【図16】で示された実施形態の取付構造体67Aに関する記載を、本件特許の明細書又は図面から明らかな記載と整合させることを目的とする、すなわち、明瞭でない記載の釈明を目的とするものといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、訂正事項6及び7は、願書に添付した明細書及び図面に記載した事項から導くことができる事項であるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえ、また、特許請求の範囲を拡張・変更するものでもない。 なお、上記のとおり、訂正事項6及び7は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、段落【0038】及び【0039】の記載内容は、訂正前後で実質的に変更されていない。 7 訂正事項8 (1)訂正の目的 本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】、【0024】及び【0026】には、次の記載がある。 「【0022】 図6、図7に示すように、取付構造体67Aは、クランプ部材68と、取付体69とを有している。クランプ部材68は、・・・固定片73A,73Bとを有している。 【0023】 図5に示すように、・・・クランプ部材68がシリンダチューブ7aに取り付けられる。したがって、クランプ部材68は、ボルト74及びナット75を緩めることにより、・・・シリンダチューブ7aの周方向R1に沿う第2方向(図5の矢印Y2方向)とに位置調整可能である。 【0024】 図5に示すように、・・・取付体69は、取付台76と、取付プレート77とを有している。 図6、図7に示すように、取付台76は、クランプ部材68(一方の構成体)に溶接固定される一対の固定部材76A,76Bと、・・・ 【0026】 図6に示すように、取付プレート77には、複数(本実施形態では、2つ)のナット部81が設けられている。ホールド弁64は、バルブボディ64Aを貫通してナット部81にねじ込まれる取付ボルト82によって取付プレート77に取り付けられる。・・・」 これらの記載に基づけば、明細書の段落【0054】の「また、接続構造体は、調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に固定される取付台76と、装着弁64が取り付けられる取付プレート77とを有し、第1管継ぎ手83の軸心X4及び第2管継ぎ手84の軸心X5は、シリンダチューブ7aの軸心X3と平行に延びており、取付台76は、取付プレート77が第1管継ぎ手83の軸心方向に直交する方向に平行な調整方向(第3方向Y3)に位置調整可能に取り付けられる取付面76aを有している。」の「接続構造体」が、「取付構造体」の誤記であることは明らかである。 したがって、訂正事項8は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に固定される取付台76と、装着弁64が取り付けられる取付プレート77とを有し、第1管継ぎ手83の軸心X4及び第2管継ぎ手84の軸心X5は、シリンダチューブ7aの軸心X3と平行に延びており、取付台76は、取付プレート77が第1管継ぎ手83の軸心方向に直交する方向に平行な調整方向(第3方向Y3)に位置調整可能に取り付けられる取付面76aを有している」ことは、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】。【0024】及び【0026】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0022】、【0023】。【0024】及び【0026】の記載は、願書に最初に添付した明細書及び図面と同じである。 したがって、訂正事項8は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項8は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項8は、請求項1及び請求項1を直接又は間接的に引用する請求項8~10に関する誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項1及び8~10に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 8 訂正事項9 (1)訂正の目的 本件特許の明細書の段落【0038】、【0039】、【0040】、【0041】、【0042】及び【0043】には、次の記載がある。 「【0038】 取付構造体67Aは、シリンダチューブ7aに取り付けられるクランプ部材68と、ホールド弁64が取り付けられる取付体69とを有している。 図16に示すように、クランプ部材68は、上記した実施形態と同様に構成される。・・・クランプ部材68をシリンダチューブ7aの周方向R1に回動させることでホールド弁64が第2方向Y2に位置調整可能である。 【0039】 ・・・取付体69は、第1ブラケット96、第2ブラケット97、プレート部材98、第1取付片99、第2取付片100を有している。・・・第1ブラケット96は、クランプ部材68に溶接固定されている。第2ブラケット97は、シリンダチューブ7aに溶接固定されたシリンダボス101にボルト(第1ボルト)102Aによって取り付けられている。・・・ 【0040】 ・・・ホールド弁64は、バルブボディ64Aを貫通してプレート部材98に形成されたネジ穴にねじ込まれるボルトによって、プレート部材98に取り付けられている。 図16に示すように、第1取付片99、第2取付片100は、プレート部材98のホールド弁64とは反対側の面(下面)に固定されている。第1取付片99は、第1ブラケット96に重ね合わされてボルト(第2ボルト)102B及びナット108Bによって第1ブラケット96に取り付けられている。第2取付片100は、第2ブラケット97の第2取付部97bに重ね合わされてボルト(第3ボルト)102C及びナット108Cによって第2取付部97bに取り付けられている。 【0041】 図15、図16に示すように、第1取付片99は、第1ブラケット96に、配管締結部87の軸心X4に直交し且つ互いに直交する2方向(一方の方向Y6、他方の方向Y7)に平行な方向に位置調整可能に取り付けられる。詳しくは、第1ブラケット96は、第2ボルト102Bを挿通するボルト挿通孔であって一方の方向Y6に平行な第8方向Y8に長い長穴に形成されたボルト挿通孔を有し、第1取付片99は、第2ボルト102Bを挿通するボルト挿通孔であって他方の方向に平行な第9方向Y9に長い長穴に形成されたボルト挿通孔を有しており、第1取付片99は、第8方向Y8及び第9方向Y9に位置調整可能である。 【0042】 第2取付片100は、第2ブラケット97に、一方の方向Y6に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている。詳しくは、第2ブラケット97の第2取付部97bには、第3ボルト102Cが挿通されるボルト挿通孔であって、第8方向に長い長穴に形成されたボルト挿通孔が形成されており、これにより、第2取付片100が第8方向に位置調整可能である。 【0043】 第2ブラケット97は、シリンダボス101に、他方の方向Y7に平行な方向に位置調整可能に取り付けられている。詳しくは、第2ブラケット97の第1取付部97aには、第1ボルト102Aが挿通されるボルト挿通孔であって第9方向Y9に長い長穴に形成されたボルト挿通孔が形成されており、これにより、第2ブラケット97が、第9方向Y9に位置調整可能である。」 これらの記載及び上記6(1)ア~エで述べたことを踏まえると、明細書の段落【0056】の「接続構造体は、調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に固定される第1ブラケット96と、シリンダチューブ7aに固定されたシリンダボス101に取り付けられる第2ブラケット97と、第1ブラケット96及び第2ブラケット97に配管締結部87の軸心X4に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に支持され且つ装着弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」の「接続構造体」が、「取付構造体」の誤記であることは明らかである。 したがって、訂正事項9は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に固定される第1ブラケット96と、シリンダチューブ7aに固定されたシリンダボス101に取り付けられる第2ブラケット97と、第1ブラケット96及び第2ブラケット97に配管締結部87の軸心X4に直交する方向に平行な方向に位置調整可能に支持され且つ装着弁64が取り付けられる取付体69とを有している。」ことは、本件特許の明細書の段落【0038】、【0039】、【0040】、【0041】、【0042】及び【0043】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0040】、【0041】、【0042】及び【0043】の記載は、願書に最初に添付した明細書と同じであり、また、本件特許の明細書の段落【0038】及び【0039】の記載は、上記6で説示のとおり、願書に最初に添付した明細書の段落【0038】及び【0039】と実質的に同じである。 したがって、訂正事項9は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項9は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項9は、請求項5及び請求項5を直接又は間接的に引用する請求項8~10に関する誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項5及び8~10に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 9 訂正事項10について (1)訂正の目的 本件特許の明細書の段落【0045】及び【0046】には、次の記載がある。 「【0045】 図17は、調整機構67の他の変形例に係る実施形態を示している。 図17に示すように、他の変形例に係る調整機構67は、クランプ部材68と、クランプ部材68に取り付けられる一対のブロック部材103A,103Bと、一方のブロック部材(第1ブロック部材103A)及び他方のブロック部材(第2ブロック部材103B)に取り付けられる保持フレーム(保持部材)104であってホールド弁64が取り付けられる保持フレーム104とを有している。 【0046】 クランプ部材68は、上記した実施形態と同様に構成される。・・・」 これらの記載からすれば、明細書の段落【0058】の「また、接続構造体は、調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に取り付けられる一対のブロック部材(一方のブロック部材103A,他方のブロック部材103B)と、装着弁64を保持する保持部材(保持フレーム104)とを有し、」の「接続構造体」が、「取付構造体」の誤記であることは明らかである。 したがって、訂正事項10は、明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とする、すなわち、誤記の訂正を目的とするものであるといえる。 (2)新規事項追加の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否について 上記(1)で説示のとおり、「取付構造体」が、「また、接続構造体は、調整機構67として、油圧シリンダ7Cのシリンダチューブ7aに周方向R1に位置調整可能に取り付けられるクランプ部材68と、クランプ部材68に取り付けられる一対のブロック部材(一方のブロック部材103A,他方のブロック部材103B)と、装着弁64を保持する保持部材(保持フレーム104)とを有し」ていることは、本件特許の明細書の段落【0045】及び【0046】に記載されている。そして、本件特許の明細書の段落【0045】及び【0046】の記載は、願書に最初に添付した明細書と同じである。 したがって、訂正事項10は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるといえる。 また、訂正事項10は、本来その意であることが明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、その意味内容の字句・語句に正すことを目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないといえる。 (3)独立特許要件について 訂正事項10は、請求項7及び請求項7を直接又は間接的に引用する請求項8~10に関する誤記の訂正を目的とするものといえるところ、訂正後の請求項7及び8~10に記載されている事項により特定される発明について、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1~4及び8~10による訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 また、本件訂正審判の請求に係る訂正事項5~7による訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-390140

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