商標取消審判
2024-300151
キノヤ
- 審判番号
- 2024-300151
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2020-008160
- 登録番号
- 6357852
- 請求日
- 2024年03月05日
- 審決日
- 2024年12月09日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 COC
- 【請求人代理人】佐川 慎悟
- 【請求人代理人】太田 清子
- 【被請求人】川辺食品 株式会社
- 【被請求人代理人】根本 恵司
- 【被請求人代理人】加治 信貴
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 分類
- T132 .1 -Y (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第2項、商標法第50条第1項、商標法第38条第5項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6357852号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6357852号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和2年1月24日に登録出願、第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」並びに第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として同3年3月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和6年3月29日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和3年(2021年)3月29日ないし同6年(2024年)3月28日である(以下「要証期間」という場合がある。)。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、第29類「肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,お茶漬けのり,ふりかけ」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べた。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第29類「肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,お茶漬けのり,ふりかけ」(以下「請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、下記の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
1 本件商標権者は、日本全国に頒布された日本郵便株式会社の「郵便局 東京お中元 特選品 2023 Tokyo GIFT Selection」のカタログ(乙1)及び「郵便局 東京お歳暮 特選品 2022 Tokyo GIFT Selection」のカタログ(乙2)において、本件商標を使用して請求に係る指定商品中の第29類「肉製品」に属する商品を販売している。
(1)「郵便局 東京お中元 特選品 2023 Tokyo GIFT Selection」のカタログ(以下「本件カタログ1」という。)では、81頁ないし82頁において本件商標権者の商品を販売している。当該頁の商品が本件商標権者の商品であることは、82頁の最下部の右側の「商品提供:川辺食品」の記載から明らかである。その82頁の中で、上部に「角煮」を記載して販売しており、この「角煮」は、請求にかかる指定商品、第29類「肉製品」の範疇に属する商品である。
また、本件商標の使用については、本件カタログ1の81頁の最上部の左側に商標を表示している。使用商標は、本件商標と色の差異があるが、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。
本件カタログ1については、表紙の下部の左側に、「お申込み期間:2023年5月22日(月)~2023年8月2日(水)」と記載されているから、要証期間において使用されたものである。
そして、日本国内における使用であることは明白である。
(2)「郵便局 東京お歳暮 特選品 2022 Tokyo GIFT Selection」のカタログ(以下「本件カタログ2」という。本件カタログ1と併せて「本件カタログ」という。)では、57頁ないし58頁において本件商標権者の商品を販売している。当該頁の商品が本件商標権者の商品であることは、58頁の最下部の右側の「商品提供:川辺食品」の記載から明らかである。その57頁の中で、上下中間部に「角煮」を記載して販売しており、この「角煮」は、請求に係る指定商品、第29類「肉製品」の範疇に属する商品である。
また、本件商標の使用については、カタログの57頁の最上部の左側に商標を表示している。この商標は、登録商標と色の差異があるが、登録商標と社会通念上同一と認められるものである。
本件カタログ2については、表紙の下部の左側に、「お申込み期間:2022年10月24日(月)~2022年12月15日(木)」と記載されているから、要証期間において使用されたものである。
そして、日本国内における使用であることは明白である。
2 以上のように、本件商標権者は、要証期間において、請求に係る指定商品の中の第29類「肉製品」において本件商標を使用している。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件カタログ1について
本件カタログ1は、日本郵便株式会社が、企画・監修した「東京お中元 特選品 2023 Tokyo GIFT Selection」を表題とするカタログであって、当該カタログに係る商品の申込み期間を2023年5月22日ないし同年8月2日とするものである。
本件カタログ1の81頁の左上には別掲2の構成からなる商標(以下「使用商標」という。)が表示され、82頁の上段には「長崎角煮」の見出しの下、「申込商品名」として「角煮」及び「豚肉角煮55g×6」の文字と共に商品の写真が掲載されており(以下「長崎角煮」とする商品を「使用商品」という。)、同頁の右下には「商品提供:川辺食品」の文字が表示されている。
そして、本件カタログ1の裏表紙には「お申し込みは、お近くの郵便局で」の記載がある。
(2)本件カタログ2について
本件カタログ2は、日本郵便株式会社が、企画・監修した「東京お歳暮 特選品 2022 Tokyo GIFT Selection」を表題とするカタログであって、当該カタログに係る商品の申込み期間を2022年10月24日ないし同年12月15日とするものである。
本件カタログ2の57頁の左上には、使用商標が表示され、同頁の中段右には使用商品が掲載されており、58頁の右下には「商品提供:川辺食品」の文字が表示されている。
そして、本件カタログ2の裏表紙には「お申し込みは、お近くの郵便局で」の記載がある。
2 上記1の認定事項に基づき、以下判断する。
(1)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について
本件商標は、別掲1のとおり、黒色の「紀乃家」の文字(「家」の文字には赤色の花と思しき図形が付されている。)を上段に、赤色の横線を介して黒色で「KINOYA」の欧文字を下段に表した構成よりなるものである。
他方、使用商標は、別掲2のとおり黒の背景色に、緑色で「紀乃家」の文字(「家」の文字には白色の花と思しき図形が付されている。)を上段に、白色の横線を介して白色で「KINOYA」の欧文字を下段に表した構成よりなるものである。
そして、本件商標と使用商標とは、色彩が相違するものの、表示されている文字及び図形を同じくするものであり、その構成も同視できるものである。
したがって、使用商標は、本件商標と同一(商標法第38条第5項)又は社会通念上同一の商標と認められる。
(2)使用商品について
使用商品である「長崎角煮」は、その商品名及び本件カタログに記載された「角煮」及び「豚肉角煮」の文字より、「豚肉からなる角煮」であり、当該豚肉からなる角煮は、請求に係る指定商品中の第29類「肉製品」の範ちゅうの商品と認められる。
(3)使用商標の使用者について
本件カタログを企画・監修した者は日本郵便株式会社であり、申込先が同社の運営による郵便局であることから、頒布したのも、郵便局であると認められるところ、日本郵便株式会社及び郵便局は、本件商標の商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれにも該当しない。
しかしながら、本件商標権者は、使用商品を販売することを目的として、日本郵便株式会社が企画・監修するカタログに使用商品の掲載を提案したものと推認でき、本件カタログにおいて、使用商品は、使用商標と共に掲載されている。
そうすると、本件商標権者は、本件カタログが郵便局によって頒布されることを前提に、使用商標と共に使用商品を本件カタログに掲載させたものと推認できる。
したがって、使用商標の使用者は本件商標権者であるとして差し支えない。
(4)商標の使用及び使用時期について
本件商標権者は、請求に係る指定商品中の第29類「肉製品」の範ちゅうの商品である「豚肉からなる角煮」が掲載されているパンフレットに使用商標を付して頒布させたものである。
そして、本件カタログ1は、それに係る商品の申込み期間前の2023年5月22日前から申込期間の最終日である同年8月2日にまでに頒布されたものと推認でき、本件カタログ2は、同様に2022年10月24日前から同年12月15日までに頒布されたものと推認できる。
そして、これらの期間はいずれも要証期間である。
また、本件カタログはいずれも日本語で記載されたものであり、日本国内の使用が明らかである。
(5)小括
以上によれば、本件商標権者は要証期間に日本国内において、請求に係る指定商品中、第29類「肉製品」の範ちゅうの商品である「豚肉からなる角煮」が掲載されたカタログに、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標を付して頒布させたものと認められる。
本件商標権者の上記行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品に関する取引書類に標章を付して頒布する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標権者が本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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