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特許拒絶査定不服審判

2024-010479

駐車管理システム

審判番号
2024-010479
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-206505
請求日
2024年06月25日
審決日
2024年12月09日
公報発行日
2025年01月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】日本信号株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人朝日特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 山澤 宏
  • 審判官 伊藤 隆夫
  • 審判官 富澤 哲生
分類
P18 .55 -WY (G07F) / P18 .537-WY (G07F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第1号
データ出所
審決公報(XML)

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特願2019-206505「駐車管理システム」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月27日出願公開、特開2021- 81811、請求項の数(8)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和元年11月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和 5年 7月 5日付け:拒絶理由通知書 令和 5年 9月11日 :意見書、手続補正書の提出 令和 5年11月 6日付け:拒絶理由通知書(最後) 令和 6年 1月10日 :意見書、手続補正書の提出 令和 6年 4月 2日付け:補正の却下の決定、拒絶査定 令和 6年 6月25日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和6年 4月 2日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 1.理由1(新規事項) 令和 5年 9月11日付け手続補正書でした補正は、下記の点で願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものでないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 上記手続補正書における請求項1に関する補正は、「駐車場に駐車」、及び、「管理する」との記載をそれぞれ、「複数の駐車場のそれぞれが有する車室毎に駐車」、及び、「管理し、前記貸出車両が駐車する予め定められた複数の車室のうちいずれか一の車室に該貸出車両が入庫した場合に、該一の車室を有する駐車場に対応する割引をした使用料金を精算する」とするものであるが、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)には、駐車場に対応する割引をした使用料金を精算する構成が記載されておらず、当初明細書等の記載から自明の事項といえない。 2.理由2(サポート要件) この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない。 請求項1に記載された「該一の車室を有する駐車場に対応する割引をした使用料金を精算する」に対応する事項が、明細書に記載されておらず、出願時の技術常識を参酌しても自明の事項といえない。 よって、請求項1に係る発明、及び、請求項1を引用する請求項2-8に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでない。 第3 本願発明 本願請求項1-8に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明8」という。)は、令和 6年 6月25日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-8に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-8は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 複数の駐車場のそれぞれが有する車室毎に駐車されている車両を撮影した画像から当該車両を識別し、貸出対象である貸出車両の状況を識別結果に基づいて管理し、前記貸出車両が前記複数の駐車場のうち一の駐車場においていずれか一の時間貸しの車室に該貸出車両が入庫した場合に、該一の駐車場以外の他の駐車場において該貸出車両が登録されているか問い合わせ、該他の駐車場において該貸出車両が登録されていることを示す回答が得られた場合に、割引をした駐車料金を精算する 駐車管理システム。 【請求項2】 前記貸出車両が駐車する予め定められた車室において前記貸出車両以外の車両を認識した場合、警告を行う 請求項1に記載の駐車管理システム。 【請求項3】 予め定められた車室で前記貸出車両を識別した場合、前記貸出車両を返却された車両として管理する 請求項1又は請求項2に記載の駐車管理システム。 【請求項4】 前記貸出車両が保管場所である駐車場以外へ駐車されたことを認識し、 当該駐車の前記駐車料金を精算する 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の駐車管理システム。 【請求項5】 前記貸出車両が予め定められた車室を出た時間及び前記予め定められた車室に戻った時間に応じて前記貸出車両の使用料金を精算する 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駐車管理システム。 【請求項6】 前記駐車場は、前記貸出車両の使用料金を精算する精算機を備える 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の駐車管理システム。 【請求項7】 前記画像から前記車両の車番及び車種を識別し、前記車番及び前記車種に基づいて前記状況を管理する 請求項1に記載の駐車管理システム。 【請求項8】 前記貸出車両が駐車する予め定められた車室の路面に、前記貸出車両の車室であることを示す画像を表示する 請求項1に記載の駐車管理システム。」 第4 原査定について 1.理由1(新規事項)について 令和 6年 6月25日提出の手続補正書により、請求項1の「駐車管理システム」における「前記貸出車両が駐車する予め定められた複数の車室のうちいずれか一の車室に該貸出車両が入庫した場合に、該一の車室を有する駐車場に対応する割引をした使用料金を精算する」との記載は、「前記貸出車両が前記複数の駐車場のうち一の駐車場においていずれか一の時間貸しの車室に該貸出車両が入庫した場合に、該一の駐車場以外の他の駐車場において該貸出車両が登録されているか問い合わせ、該他の駐車場において該貸出車両が登録されていることを示す回答が得られた場合に、割引をした駐車料金を精算する」と補正された。(以下、「本件補正」という。) 本件補正により、拒絶の理由1(新規事項)の対象となっていた事項は削除された。 そこで、本件補正により追加された「前記貸出車両が前記複数の駐車場のうち一の駐車場においていずれか一の時間貸しの車室に該貸出車両が入庫した場合に、該一の駐車場以外の他の駐車場において該貸出車両が登録されているか問い合わせ、該他の駐車場において該貸出車両が登録されていることを示す回答が得られた場合に、割引をした駐車料金を精算する」との事項について検討すると、当初明細書等の段落【0096】には、「本発明においては、駐車場3Bの車室4B2に入庫した車両の車番がカーシェア車両の車番として他の駐車場3A、3Cの管理テーブルに格納されている場合、駐車料金を割引してもよい。例えば、精算機40Bは、時間貸しの車室に入庫した車両の車番について、他の駐車場3A、3Cにおいてカーシェア車両の車番として登録されているか管理装置20に問い合わせる。管理装置20は、問い合わせに係る車番が、駐車場3A、3Cの管理テーブルのカーシェア車両の車番のカラムに格納されている場合、登録されていることを精算機40Bへ通知する。精算機40Bは、この通知を受信すると、車室4B2の駐車料金の精算処理のときに駐車料金を割引又は無料とする。」と記載されている。 つまり、(駐車場3B(「前記複数の駐車場のうち一の駐車場」)の)精算機40Bは、時間貸しの車室に入庫した車両の車番について、他の駐車場3A、3C(「該一の駐車場以外の他の駐車場」)においてカーシェア車両(「前記貸出車両」)の車番として登録されているか管理装置20に問い合わせ、管理装置20は、問い合わせに係る車番が、駐車場3A、3Cの管理テーブルのカーシェア車両の車番のカラムに格納されている場合、登録されていることを精算機40Bへ通知し、精算機40Bは、この通知を受信すると、車室4B2(「いずれか一の時間貸しの車室」)の駐車料金の精算処理のときに駐車料金を割引とすることが、当初明細書等に記載されているものと認められる。 そして、「精算機40B」及び「管理装置20」が、本願発明1でいう「駐車管理システム」を構成することは明らかである。 そうすると、本件補正により追加された上記事項については、当初明細書等に記載されているといえる。 したがって、本件補正は願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではないから、原査定の拒絶の理由1(新規事項)は解消した。 2.理由2(サポート要件)について 本件補正により、拒絶の理由2(サポート要件)の対象となっていた事項は削除された。 そして、上記1.において上述のとおり、本件補正により追加された事項は、本願明細書の段落【0096】に記載されている。 したがって、本願発明1-8は発明の詳細な説明に記載したものであるから、原査定の拒絶の理由2(サポート要件)は解消した。 上記1.及び上記2.のとおりであるから、原査定を維持することはできない。 第5 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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