特許拒絶査定不服審判
2024-003574
モノクロセンサでカラービデオを生成するための装置、システム、および方法
- 審判番号
- 2024-003574
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-555800
- 請求日
- 2024年02月29日
- 審決日
- 2025年09月26日
- 公報発行日
- 2026年03月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ライフ テクノロジーズ コーポレーション
- 【請求人代理人】伊東 忠重
- 【請求人代理人】伊東 忠彦
- 【請求人代理人】宮崎 修
- 審判長/審判官
- 審判長 藤田 年彦
- 審判官 小澤 尚由
- 審判官 東松 修太郎
- 分類
- P18 .121-Z (G02B)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2020-555800「モノクロセンサでカラービデオを生成するための装置、システム、および方法」拒絶査定不服審判事件〔令和元年10月17日国際公開、WO2019/200116、令和3年8月26日国内公表、特表2021-521478〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2019年(平成31年)4月11日を国際出願日とする外国語特許出願であって(パリ条約による優先権主張外国庁受理2018年4月12日、2018年7月20日、米国)、その手続の経緯の概略は、次のとおりである。
令和2年10月12日 :翻訳文の提出
令和4年 4月11日 :手続補正書の提出
令和5年 1月26日付け:拒絶理由通知書
同年 4月20日 :意見書、手続補正書の提出
同年 6月27日付け:拒絶理由通知書(最後)
同年 9月27日 :意見書、手続補正書の提出
同年10月20日付け:補正の却下の決定
同日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月31日 :原査定の謄本の送達)
令和6年 2月29日 :審判請求書、手続補正書の提出
以下、2018年(平成30年)4月12日を「優先日」という。
第2 令和6年2月29日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年2月29日にされた手続補正を却下する。
[補正の却下の決定の理由]
1 補正の内容
令和6年2月29日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の補正をするものであって、本件補正により、次の(1)に示す本件補正前(令和5年4月20日にされた手続補正後のものをいう。以下同じ。)の特許請求の範囲の請求項1の記載は、後記(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載に補正された。下線は補正箇所を示す。
(1) 本件補正前
「【請求項1】
モノクロカメラでカラービデオを生成するための方法であって、
シーケンス内で複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、
前記シーケンスの各段階で、モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、
前記モノクロ画像から、カラービデオを生成することと、を含み、
前記カラービデオを生成することは、
第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、
第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む、
方法。」
(2) 本件補正後
「【請求項1】
モノクロカメラでモノクロ及びカラービデオを生成するための方法であって、
モノクロカメラにおいて補足されたコンパイルしたモノクロ画像からカラービデオを生成することであって、該カラービデオを生成することには、
シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、
前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、
複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成することと、
前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、
前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成することと、を含み、
前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、前記シーケンス内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され、
前記カラービデオを生成することは、
第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、
第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む、
方法。」
(以下、本件補正後の請求項1に係る発明を「本件補正発明」という。)
2 補正の目的について
(1) 本件補正の内容について
本件補正のうち請求項1についてする補正は、以下の内容の補正を含む。
本件補正前の請求項1における「モノクロカメラでカラービデオを生成するための方法」を、「モノクロカメラでモノクロ及びカラービデオを生成するための方法」とするとともに、
その「モノクロカメラでモノクロ」「ビデオを生成するための方法」について、本件補正前の請求項1では特定のない「前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成すること」「を含み、」「前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、前記シーケンス内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され」ることを追加的に特定する補正。
(2) 本件補正の目的の検討
前記補正は、補正前の請求項1の発明特定事項には実質的に存在しない「モノクロカメラでモノクロビデオを生成するための方法」及びその具体的な内容について、本件補正発明において追加的に特定するものであり、補正前の請求項1における発明特定事項を概念的により下位の特定事項とする補正ではなく、補正前の請求項1の発明特定事項を限定するものとはいえない。そうすると、上記補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当しない。
また、前記補正は、請求項の削除、誤記の訂正又は明りょうでない記載の釈明を目的とするものでもない。
してみると、本件補正は、特許法第17条の2第5項の規定に違反してされたものであるから、同法第159条第1項において読み替えて適用される同法第53条の規定により却下すべきものである。
3 独立特許要件についての検討
上記のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮(いわゆる限定的減縮)を目的とするものに該当するものではないが、念のため、本件補正事項の目的がいわゆる限定的減縮に該当するものであると仮定し、本件補正発明が同法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか、すなわち、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下に検討する。
(1) 本件補正発明
ア 本件補正発明の認定と分説
本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)は、前記1(2)に摘記した本件補正後の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。
ここで、検討の便宜上、本件補正発明の構成を次のとおり構成Xと構成Aから構成Dまでに分説する。また、参考図として、本願の【図7A】、【図7B】を掲載する。
<本件補正発明の分説>
X モノクロカメラでモノクロ及びカラービデオを生成するための方法であって、
A モノクロカメラにおいて補足されたコンパイルしたモノクロ画像からカラービデオを生成することであって、
B 該カラービデオを生成することには、
シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、
前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、
複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成することと、
C 前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、
前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成することと、を含み、
前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、シーン内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され、
D 前記カラービデオを生成することは、
第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、
第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む、
X 方法。
<参考図>
【図7A】
[図:0001432490000001.jpg]
【図7B】
[図:0001432490000002.jpg]
(2) 各引用文献の記載事項及び引用発明等の認定等
ア 引用文献1の記載事項及び引用発明の認定
(ア) 引用文献1に記載された事項
原査定の拒絶の理由において引用された、本願の優先日前に発行された文献である特表2016-512345号公報(以下、原査定と同様に「引用文献1」という。)には、次の記載がある(なお、当合議体により、後記(ウ)の引用発明の認定に直接用いる記載に下線を付した。)。
a 【0047】~【0082】
「【0047】
・・・(中略)・・・
II.撮像システムおよび撮像技法
[0078] 図1は、一実施形態にしたがって試料支持顕微鏡スライド134上に配置された試料を撮像するための撮像システム100の正面図である。撮像システム100は、顕微鏡110、マルチスペクトル撮像装置112(「撮像装置112」)、およびディスプレイ114を含むことができる。撮像装置112は、画像キャプチャ・デバイス120、および処理デバイス122を含むことができる。画像キャプチャ・デバイス120は、顕微鏡110上に装着され、処理デバイス122と通信することができる。レンズ128、130は、ディスプレイ114がIHC、ISH等について着目特徴(関心のある特徴)間でコントラストを強める出力144を表示する間に、生体試料を直接視認するために使用することができる。着目特徴は、ターゲット(例えば、核酸、抗原等)、標識(例えば、発色標識、蛍光標識、発光標識、放射測定標識等)、あるいは細胞成分または構造とすることができる。
・・・(中略)・・・
【0053】
[0084] 図3は、撮像装置および顕微鏡110のコンポーネントの正面図である。顕微鏡110は、対物レンズ150a~d、およびホルダ・デバイス152を含むことができる。
・・・(中略)・・・
【0054】
[0085] 照明装置140は、ベース178内に収容することができ、試料156を透過する光を生成するために、試料支持顕微鏡スライド134の背面上に位置付けられる。図示する試料156は、カバースリップ138とスライド134との間にある。ある実施形態では、照明装置140は、カラー光源180a、180b、180c、180d(纏めて、「光源180」)の形態としたエネルギ・エミッタ、および反射器181を含むことができる。各光源180は、顕微鏡の視野内に位置付けられた試料156の一部を照明するために光(矢印によって表される)を生成することができる。異なる色の光は、フィルタを使用せずに、画像キャプチャ・デバイス120によって順次取り込むことができる。ある実施形態では、照明装置140を顕微鏡110に内蔵することができる。他の実施形態では、照明装置140は顕微鏡110の外部にあり、光ファイバまたは他のタイプの光導路を通じて光を照明装置110に結合することができる。例えば、照明装置140は、複数の光ファイバを通じて顕微鏡110に接続されたLEDの外部パネルとすることができる。また、照明装置は、ドライバ、スイッチ、ポテンショメータ、電源、およびその他の電気デバイスも含むことができる。
【0055】
・・・(中略)・・・
【0056】
[0087] 各光源180は、限定ではなく、1つ以上のLED(例えば、端面発光LED、表面発光LED、高輝度LED等)、レーザ・ダイオード、エレクトロルミネセンス光源、白熱光源、冷陰極蛍光光源、有機ポリマー光源、ランプ、無機光源、またはその他の適した発光源を含むことができる。
・・・(中略)・・・
【0057】
[0088] LEDの実施形態では、光源180aは、スペクトルの青領域内の波長において最大強度を有する青光LEDとすることができる。例えば、青光LED180aは、約430ナノメートルから約490ナノメートル(nm)の範囲にピーク波長および/または平均波長を有することができる。光源180bは、スペクトルの緑領域内の波長において最大強度を有する緑光LEDとすることができる。例えば、緑色LED180bは、約490~560nmの範囲にピーク波長および/または平均波長を有することができる。光源180cは、スペクトルのアンバー領域内の波長において最大強度を有するアンバー光LEDとすることができる。例えば、アンバー光LED180cは、約570~610nmの範囲にピーク波長および/または平均波長を有することができる。光源180dは、スペクトルの赤領域内の波長において最大強度を有する赤光LEDとすることができる。例えば、赤光LED180dは、約620~800nmの範囲にピーク波長および/または平均波長を有することができる。LED光源の数、色、および位置は、試料のバイオマーカに基づいて選択することができる。
【0058】
・・・(中略)・・・
【0059】
[0090] 混合光では、LED光源180の2つ以上からの発光を組み合わせることによって、処理の柔軟性を得ることができる。例えば、青、緑、および赤LED180a~180cは、明視野画像を生成するために、白く現れることができる混合光を生成することができる。所望の照明場を達成するために、光源180の異なる配列を選択することができる。LED光源180は、発光パネルの一部であること、またはこれを形成することもできる。LEDの数、色、および位置は、所望の照明を達成するために選択することができる。
【0060】
・・・(中略)・・・
【0061】
[0092] 画像キャプチャ・デバイス120は、光路154に沿って位置付けられ、試料156の画像(例えば、低解像度のデジタル画像、高解像度のデジタル画像、マルチスペクトル画像、スペクトル離散画像等)を取り込むことができる。画像キャプチャ・デバイス120は、限定ではなく、1つ以上のカメラ(例えば、アナログ・カメラ、デジタル・カメラ等)、光学素子(例えば、1つ以上のレンズ、焦点レンズ群等)、撮像センサ(例えば、電荷結合素子(CCD)、相補金属酸化物半導体(CMOS)撮像センサ等)等を含むことができる。その場での合焦を可能にするように協働する複数のレンズ、およびCCDセンサは、マルチスペクトル・デジタル画像、単色デジタル画像、または他のタイプのデジタル画像を取り込むことができる。単色デジタル画像を供給するために、画像キャプチャ・デバイス120は、限定ではなく、1つ以上の白黒カメラ(例えば、単色カメラ、単色ビデオ・カメラ等)を含むことができる。カラー画像を供給するために、画像キャプチャ・デバイス120は、マルチスペクトル・カメラとすることができる。取得されたチャネルは、スペクトル・デコンボリューション・アルゴリズムを使用して、アンミックスすることができる。他のタイプの画像キャプチャ・デバイスを使用することもできる。
・・・(中略)・・・
【0069】
[00100] 図4は、デジタル強調画像、ビデオ、または他の出力を生成する1つの方法のフローチャートである。一般に、光源は、着目特徴が吸収することができる光、または着目特徴から発光させることができる光を出力する。1組の画像が取り込まれる。各画像は、光源のそれぞれからの光に露出される試料に対応することができる。1組の画像は、試料のデジタル強調画像/ビデオを生成するために使用することができる。図4の方法について図5(A~E)に関連付けて論ずるが、他のタイプの強調画像を生成するために使用することもできる。
【0070】
[00101] ブロック220において、顕微鏡スライド上に載せられた試料が、色原体の吸収波長(1つまたは複数)/波長帯(1つまたは複数)に合わせた励起波長(1つまたは複数)/波長帯(1つまたは複数)を有する光源に露出される。光源からの入射光は、色原体が吸収することができる。ある実施形態では、入射光の少なくとも約20%、50%、60%、70%、80%、または90%が、色原体によって吸収される。染料および光源の特性に応じて、他の百分率の光が吸収されることも可能である。蛍光染色試料では、光は、着目染色特徴から励起発光を起こすことができる。
・・・(中略)・・・
【0071】
[00102] ブロック230において、画像キャプチャ・デバイス(例えば、図1および図3の画像キャプチャ・デバイス120)は、照明された試料の画像(1つまたは複数)/ビデオを取り込むことができる。例えば、照明された試料の1つの画像を得ることができる。他の実施形態では、種々のZ-スライスまたは焦点面における1組の画像を取り込むことができ、画像全体にわたって、および/または特定の領域において、度合いが変化する鮮明度を有することもできる。
【0072】
[00103] 照明光が色原体によって吸収されると、その位置において光強度が低下する。図5(A)は、青色LEDによって照明された試料の1つの取り込み単色画像を示す。色原体210の形態であるターゲット特徴が、青色光を吸収し、色原体210が比較的暗い点のように現れさせることができる。色原体211の形態である他のターゲット特徴は、色原体210と比較すると、比較的明るくなることができる。これは、色原体211が色原体210よりも吸収する青色光が少ないからである。
【0073】
[00104] 判断ブロック234において、着目特徴の全てについて異なる強度を得るための画像が取り込まれていない場合、他の光源を使用して、ブロック220において追加の着目特徴に照明し、ブロック230において追加の画像(1つまたは複数)を取り込むことができる。ブロック220および230は、1組の試料画像を生成するために繰り返すことができる。1組における画像の数は、組織サンプルに適用される異なるバイオマーカの数以上とすることができる。組織サンプルが6つの染料によって処置された場合、完全な1組の試料画像は、少なくとも6つの画像を含むことができる。これにより、広い範囲の異なるタイプの検出技法を実行する柔軟性が得られる。1組における画像の数は、多重化検定におけるバイオマーカの数に基づいて、増加または減少させることができる。蛍光分析では、完全な1組の単色顕微鏡写真が、蛍光信号における分散を示すことができる。例えば、各単色画像が、それぞれの蛍光体の蛍光信号に対応する点を有することができる。
【0074】
[00105] 図5(A~D)は、色原体の強度が画像間で変動する、完全な1組の単色顕微鏡写真を示す。ある実施形態では、1組の画像は、青色LEDからの光に露出された試料の単色画像(図5(A))、緑色LEDからの光に露出された試料の単色画像(図5(B))、アンバーLEDからの光に露出された試料の単色画像(図5(C))、および赤色LEDからの光に露出された試料の単色画像(図5(D))を含むことができる。
【0075】
[00106] 以下に、約0.1秒で図5(A~E)の画像を生成するために使用することができる図3の光源180に対する照明シーケンスを示す。
【0076】
【表1】
[図:0001432490000003.jpg]
【0077】
0~0.02秒において、青色LED180a(図3)が試料を照明して、図5(A)の試料画像を生成する。0.02~0.04秒において、緑色LED180b(図3)が試料を照明して、図5(B)の試料画像を生成する。0.04~0.06秒において、アンバーLED180c(図3)が試料を照明して、図5(C)の試料画像を生成する。0.06~0.08秒において、赤色LED180d(図3)が試料を照明して、図5(D)の試料画像を生成する。0.08~0.1秒において、処理デバイス122が1組の画像をデジタル的に処理して、図5Eの画像を生成することができる。他の時間期間およびシーケンス・パターンを使用することもできる。
【0078】
[00107] 判断ブロック234において、完全な1組の画像が生成された場合、この1組の画像は、強調画像/ビデオを生成するために使用される。ブロック236において、例えば、コントラストを強調する、スペクトル画像をアンミックスする、特徴を分類する、これらの組み合わせ等のために、1組の画像が処理される。色のコントラストを強調するために、画像を再分類することができる。スペクトル画像をアンミックするために、クラシファイアが着目特徴を識別し、画像を再分類して1組の処理画像を生成することができる。1組の処理画像は、1つ以上のコントラスト強調カラー画像、スペクトル・デコンボリューション画像等を生成するために、組み合わせることができる。線形ミキシング方法、非線形ミキシング方法、またはその他の当技術分野では周知のミキシング技法、更にはデジタル処理を使用して、所望の出力画像(1つまたは複数)/ビデオを生成することができる。
【0079】
[00108] ブロック236において、画像/ビデオを表示することができる。擬似色モードでは、図5(A~D)の各白黒単色画像を、カラー単色画像(即ち、擬似色単色画像)に変換することができる。1組のカラー単色画像を組み合わせて、図5(D)の複合画像を生成することができる。線形ミキシング方法、非線形ミキシング方法、またはその他の当技術分野では周知のミキシング技法を使用して、マルチスペクトル画像を生成することができる。ある実施形態では、図5(A)の白黒画像が赤色単色画像に変換され、図5(C)の白黒単色画像が、緑色単色画像に変換され、図5(D)の白黒単色画像が青色単色画像に変換される。色変換は、検出されるターゲット特徴の数に基づいて選択することができる。
【0080】
[00109] 擬似蛍光画像を生成するために、取り込まれた単色画像を暗視野画像に変換することができる。暗視野画像を再度組み合わせて擬似蛍光画像を生成することができる。一例として、図5(A~C)の画像を、赤色単色画像、緑色単色画像、および青色単色画像にそれぞれ変換することができる。擬似色画像(即ち、赤、緑、および青色単色画像)を変換して、暗視野画像を生成することができ、これらを組み合わせて図6の画像を生成する。擬似蛍光画像は、ビデオのフレームとして素早く生成し使用することができる。」
【図1】
[図:0001432490000004.jpg]
【図3】
[図:0001432490000005.jpg]
【図4】
[図:0001432490000006.jpg]
【図5(A)】
[図:0001432490000007.jpg]
【図5(B)】
[図:0001432490000008.jpg]
【図5(C)】
[図:0001432490000009.jpg]
【図5(D)】
[図:0001432490000010.jpg]
【図5(E)】
[図:0001432490000011.jpg]
【図6】
[図:0001432490000012.jpg]
(イ) 引用発明の認定
前記アに摘記した引用文献1の記載事項を総合すると、引用文献1には、顕微鏡の撮像システムに係る次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。なお、認定の根拠となる記載箇所を括弧内に示した。
<引用発明>
「試料のデジタル強調ビデオを生成する方法であり、(【0069】)
顕微鏡スライド上に載せられた試料が、色原体の吸収波長(1つまたは複数)/波長帯(1つまたは複数)に合わせた励起波長(1つまたは複数)/波長帯(1つまたは複数)を有する光源に露出され、(【0070】)
画像キャプチャ・デバイス120は、照明された試料のビデオを取り込むことができ、(【0071】)
着目特徴の全てについて異なる強度を得るための画像が取り込まれていない場合、他の光源を使用して、追加の着目特徴に照明し、追加の画像を取り込むことができ、1組の試料画像を生成するために繰り返すことができ、(【0073】)
1組の画像は、青色LEDからの光に露出された試料の単色画像、緑色LEDからの光に露出された試料の単色画像、アンバーLEDからの光に露出された試料の単色画像、および赤色LEDからの光に露出された試料の単色画像を含むことができ、(【0074】)
約0.1秒で画像を生成するために使用することができる光源180に対する照明シーケンスとして、0~0.02秒において青色LED180aが試料を照明して試料画像を生成し、0.02~0.04秒において緑色LED180bが試料を照明して試料画像を生成し、0.04~0.06秒においてアンバーLED180cが試料を照明して試料画像を生成し、0.06~0.08秒において赤色LED180dが試料を照明して試料画像を生成し、0.08~0.1秒において処理デバイス122が1組の画像をデジタル的に処理して画像を生成することができ、(【0075】、【0077】)
完全な1組の画像が生成された場合、この1組の画像は、強調ビデオを生成するために使用され、(【0078】)
ビデオを表示することができ、擬似色モードでは、各白黒単色画像を、カラー単色画像(即ち、擬似色単色画像)に変換することができ、1組のカラー単色画像を組み合わせて、複合画像を生成することができ、(【0079】)
ある実施形態では、青色LED180aが試料を照明して生成された試料画像である白黒単色画像が赤色単色画像に変換され、アンバーLED180cが試料を照明して生成された試料画像である白黒単色画像が緑色単色画像に変換され、赤色LED180dが試料を照明して生成された白黒単色画像が青色単色画像に変換され、色変換は、検出されるターゲット特徴の数に基づいて選択することができる(【0074】、【0077】、【0079】)
方法。」
イ 周知技術1の認定
(ア)引用文献5に記載される技術事項
原査定の拒絶の理由において引用された、本願の優先日前に発行された文献である特開平07-171097号公報(以下、原査定と同様に「引用文献5」という。)の記載から、次の技術事項を把握できる。(認定の根拠となる記載箇所を括弧内に示した。以下同様。)
「面順次撮像方式の内視鏡装置において、(【0010】)
光源ランプ55を出射した照明光が回転フィルタ70によりR,G,Bの時系列の照明光となって、内視鏡51へ出射され、このR,G,Bの照明光が内視鏡先端部により被写体に照射され、(【0011】)
照明された被写体の像がCCD58によって画像信号に光電変換されてビデオプロセッサ69へ伝送され、ビデオプロセッサ69では、第1メモリ74にR信号、第2メモリ75にG信号、第3メモリ76にB信号がそれぞれ供給されて記憶され、これらの時系列の色信号は、各メモリから同時化して読み出され、D/A変換器66でアナログ信号に変換された後、エンコーダ67によりモニタに表示可能なビデオ信号に変換され、モニタに出力され、(【0012】)
面順次撮像方式での動作を示すタイミングチャートとして、照明光がR1、G1、B1、R2、G2、B2、R3・・・であるときに、各フィールドでのR、G、Bの組み合わせは(R1、G0、B0)、(R1,G1、B0)、(R1、G1,B1)、(R2、G1、B1)、(R2、G2、B2)、(R3、G2、B2)・・・であること。(【0013】、図9)」(以下「引用文献5技術事項」という。)
(イ)引用文献6に記載される技術事項
原査定の拒絶の理由において引用された、本願の優先日前に発行された文献である特開昭61-269481号公報(以下、原査定と同様に「引用文献6」という。)の記載から、次の技術事項を把握できる。
「カラー撮像装置を適用した内視鏡装置において、(2頁右上欄12~13行)
パルス発生器9からのパルス制御によりキセノン放電管8から照射された照明光は3原色回転板7によって色分解され、ライトガイド2及び照明用のレンズ3を経て被写体に照射され、被写体からの反射光は撮像レンズ4を介してCCD撮像素子5上に光学像を結び、(3頁左上欄7~12行)
画像信号はG1、R1、B1、G2、R2、B2・・・というようにCCD撮像素子5から得られ、(4頁左下欄5~7行)
フィールドメモリ22G、23G、24R、25R、26B、27Bには各原色信号の書き込み及び読み出しが繰り返され、各原色信号は(G1、R1,B1)、(G2、R1、B1)、(G2、R2、B1)というような具合に読み出され、アナログ信号化されてカラーエンコーダ34に入力され、(同頁右下欄1~3、7~8、12~16行)
最終的なカラー映像信号300がカラーエンコーダ34から取り出されること。(3頁左下欄14~16行)」(以下「引用文献6技術事項」という。)
(ウ)周知技術1の認定
引用文献5技術事項における「ビデオ信号」は、「R、G、Bの組み合わせ」からなることから、カラーであることは明らかであり、また、引用文献6技術事項における「カラー映像信号」は、「(G1、R1,B1)、(G2、R1、B1)、(G2、R2、B1)というような具合に読み出され、アナログ信号化されてカラーエンコーダ34に入力され」「カラーエンコーダ34から」「取り出される」ことから、ビデオであることは明らかであるから、いずれもカラービデオ信号といえる。
そして、引用文献5技術事項及び引用文献6技術事項において、RGBの各信号の順序を互いに入れ替えることができることは自明であることを考慮すると、両技術事項から次の周知技術を認定できる。
「B1、G1、R1、B2、G2、R2・・・と得られる画像信号をフィールドメモリに保存された後にフィールドメモリから(B1、G1,R1)、(B2、G1、R1)、(B2、G2、R1)という組み合わせと順序で読み出され、カラーエンコーダに入力されエンコードされることにより、カラービデオ信号を取り出すことができること(RGBの各信号の順序は互いに入替え可能)。」(以下「周知技術1」という。)
(3) 本件補正発明と引用発明の対比
ア 対比分析
本件補正発明と引用発明を対比する。
(ア) 本件補正発明の「モノクロカメラでモノクロ及びカラービデオを生成するための方法であって」(構成X)について
a 引用発明の「青色LEDからの光に露出された試料の単色画像、緑色LEDからの光に露出された試料の単色画像、アンバーLEDからの光に露出された試料の単色画像、赤色LEDからの光に露出された試料の単色画像」(以下「単色画像」という。)は、いずれも白黒単色画像である。そして、引用発明の「画像キャプチャ・デバイス120」は、当該白黒単色画像を取り込むから、本件補正発明の「モノクロカメラ」に相当する。
b 引用発明の「試料のデジタル強調ビデオ」は、1組のカラー単色画像を組み合わせて複合画像にするものである。そして、当該複合画像がカラー画像であることは明らかであるから、引用発明の「試料のデジタル強調ビデオ」は、本件補正発明の「カラービデオ」に相当する。また、引用発明の「試料のデジタル強調ビデオを生成する方法」は、本願補正発明の「カラービデオを生成するための方法」に相当し、aで説示したことも踏まえると、本件補正発明でいう「モノクロカメラで」「カラービデオを生成するための方法」であるといえる。
c そうすると、本件補正発明と引用発明は、「モノクロカメラで」「カラービデオを生成するための方法」である点で共通する。一方、本件補正発明では「モノクロ及びカラービデオ」が「生成」されるのに対して、引用発明ではカラービデオは生成されるが、モノクロビデオが生成されるかは不明である点で相違する。
(イ)本件補正発明の「モノクロカメラにおいて補足されたコンパイルしたモノクロ画像からカラービデオを生成することであって」(構成A)について
a 引用発明の「各白黒単色画像」は、本件補正発明の「モノクロ画像」に相当する。また、引用発明において、「各白黒単色画像が変換されたカラー単色画像を組み合わせて複合画像を生成する」ことは、複数の白黒単色画像を1つの複合画像にまとめる処理であるから、本件補正発明の「コンパイル」に相当する。そして、引用発明における「各白黒単色画像」は、本件補正発明でいう「モノクロカメラにおいて補足された」ものといえる。
b 前記(ア)b及び前記aで説示したことを踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「モノクロカメラにおいて補足されたコンパイルしたモノクロ画像からカラービデオを生成することであ」る点で一致する。
(ウ)本件補正発明の「該カラービデオを生成することには、シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成することと、」(構成B)について
a 引用発明の「青色LED180a」、「緑色LED180b」、「アンバーLED180c」、「赤色LED180d」(以下「各色LED」という。)は、各々本件補正発明の「光源」に相当し、また、本件補正発明でいう「複数の光源」といえる。
b 引用発明の「光源180に対する照明シーケンス」は、本件補正発明の「シーケンス」に相当する。そして、引用発明の「光源180に対する照明シーケンス」は、「0~0.02秒において青色LED180aが試料を照明して試料画像を生成し、0.02~0.04秒において緑色LED180bが試料を照明して試料画像を生成し、0.04~0.06秒においてアンバーLED180cが試料を照明して試料画像を生成し、0.06~0.08秒において赤色LED180dが試料を照明して試料画像を生成し、0.08~0.1秒において処理デバイス122が1組の画像をデジタル的に処理して画像を生成する」ものである(以下、この照明シーケンスを「シーケンスA」という)。
ここで、シーケンスAでは、0~0.02秒、0.02~0.04秒、0.04~0.06秒、0.06~0.08秒の各期間において、青色LED180a、緑色LED180b、アンバーLED180c、赤色LED180dのいずれか1つのLEDによる照明が行われるところ、各色LED180a~180dにより試料を照明する際、当該各色LEDに通電されることは自明であるから、前記シーケンスAで、各色LED180a~180dによる照明が行われることは、本件補正発明でいう「シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電すること」といえる。
c 引用発明の前記シーケンスAには、「0~0.02秒」、「0.02~0.04秒」、「0.04秒~0.06秒」、「0.06秒~0.08秒」の各段階があるといえ、これら各段階を合わせたものは本件補正発明の「一連の段階」に相当し、また、これら各段階は本件補正発明の「前記シーケンスの各段階」に相当する。
d 引用発明の「試料」は、本件補正発明の「サンプル」に相当する。また、引用発明の「青色LED180a」、「緑色LED180b」、「アンバーLED180c」、「赤色LED180d」は、各々異なる発光波長を有するから、引用発明の「0~0.02秒において青色LED180aが試料を照明」すること、「0.02~0.04秒において緑色LED180bが試料を照明」すること、「0.04~0.06秒においてアンバーLED180cが試料を照明」すること、「0.06~0.08秒において赤色LED180dが試料を照明」することは、前記cでの説示も踏まえると、本件補正発明でいう「前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する」ことであるといえる。
e 引用発明の「単色画像」は本件補正発明の「モノクロ画像」に相当し、引用発明における「青色LEDからの光に露出された試料の単色画像、緑色LEDからの光に露出された試料の単色画像、アンバーLEDからの光に露出された試料の単色画像、および赤色LEDからの光に露出された試料の単色画像」は、本件補正発明でいう「前記照射されたサンプルのモノクロ画像」であるといえる。そして、前記dでの説示及び前記(ア)aでの説示も踏まえると、引用発明において「画像キャプチャ・デバイス120」により「0~0.02秒において青色LED180aが試料を照明して試料画像を生成し、0.02~0.04秒において緑色LED180bが試料を照明して試料画像を生成し、0.04~0.06秒においてアンバーLED180cが試料を照明して試料画像を生成し、0.06~0.08秒において赤色LED180dが試料を照明して試料画像を生成」することは、本件補正発明でいう「前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉する」ものといえる。
f 引用発明において、「各白黒単色画像が変換されたカラー単色画像を組み合わせて複合画像を生成する」ことは、複数の白黒単色画像を1つの複合画像にまとめる処理であるから、前記(ア)bでの説示及び前記(イ)aでの説示も踏まえると、本件補正発明でいう「複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルする」ものといえる。
g 前記(ア)bで説示したことを踏まえると、引用発明の「試料のデジタル強調ビデオを生成する方法」は、本件補正発明でいう「該カラービデオを生成すること」である。そして、前記fで説示したことも踏まえると、引用発明における、「カラー単色画像を組み合わせて複合画像を生成する」、「試料のデジタル強調ビデオを生成する方法」は、本件補正発明でいう「複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成すること」であるといえる。
h してみると、本件補正発明と引用発明は、「該カラービデオを生成することには、シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成すること」である点で一致する。
(エ) 本件補正発明の「前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成することと、を含み、前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、前記シーケンス内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され、」(構成C)について
本件補正発明は「前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成することと、を含み、前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、前記シーケンス内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され」るのに対して、引用発明は、擬似色モードでは、各白黒単色画像を、カラー単色画像(即ち、擬似色単色画像)に変換することができるものの、モノクロ画像のビデオとして表示することができるかどうか不明な点で相違する。
(オ)本件補正発明の「前記カラービデオを生成することは、第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む」(構成D)について
前記(ウ)fの説示を踏まえると、本件補正発明と引用発明は、「前記カラービデオを生成することは、ビデオフレームをコンパイルすることを含む」で共通する。
一方、「ビデオフレームをコンパイルすることを含む」「前記カラービデオを生成すること」について、本件補正発明は「第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む」のに対して、引用発明は、具体的にどのようにカラービデオを生成しているか不明である点で相違する。
イ 一致点及び相違点
前記アの対比分析の結果をまとめると、本件補正発明と引用発明の一致点及び相違点は、それぞれ次の(ア)及び(イ)に示すとおりである。
(ア) 一致点
「モノクロカメラでカラービデオを生成するための方法であって、
モノクロカメラにおいて補足されたコンパイルしたモノクロ画像からカラービデオを生成することであって、該カラービデオを生成することには、
シーケンスで複数の光源の各々に選択的に通電することであって、前記シーケンスが、一連の段階を有し、前記シーケンスの各段階が、1つ以上の光源からの異なる波長の光の活性化に対応して、サンプルを照射する、ことと、
前記シーケンスの各段階で、前記モノクロカメラで、前記照射されたサンプルのモノクロ画像を捕捉することと、
複数のモノクロ画像を、前記カラービデオを含む一連のカラービデオフレームにコンパイルすることと、が含まれる、前記カラービデオを生成することと、
前記カラービデオを生成することは、
ビデオフレームをコンパイルする
、ことと、を含む、方法」である点。
(イ) 相違点
a 相違点1
本件補正発明では「モノクロ及びカラービデオ」が「生成」されるのに対して、引用発明ではカラービデオは生成されるが、モノクロビデオが生成されるかは不明である点。
b 相違点2
本件補正発明は「前記サンプルのモノクロビデオの要求を受信することと、前記要求を受信することに応答して、前記モノクロカメラで補足されたコンパイルしたモノクロ画像から、モノクロビデオを生成することと、を含み、前記モノクロビデオを生成することは、システムに、単一の光源を用いて前記モノクロカメラで補足した複数のモノクロ画像を、前記モノクロビデオを含む一連のモノクロビデオフレームにコンパイルさせ、前記単一の光源は、前記シーケンス内で活性化された前記複数の光源のうちの1つから選択され」るのに対して、引用発明は、擬似色モードでは、各白黒単色画像を、カラー単色画像(即ち、擬似色単色画像)に変換することができるものの、モノクロ画像のビデオとして表示することができるかどうか不明な点。
c 相違点3
「ビデオフレームをコンパイルすることを含む」「前記カラービデオを生成すること」について、本件補正発明は「第1のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第1のビデオフレームの合成カラー画像が、前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像と、前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像と、を含む、ことと、第2のビデオフレームをコンパイルすることであって、前記第2のビデオフレームが、前記第1のビデオフレームの後に時系列的に存在し、前記第2のビデオフレームの合成カラー画像が、前記第3のモノクロ画像、前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像、および前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像を含む、ことと、を含む」のに対して、引用発明は、具体的にどのようにカラービデオを生成しているか不明である点。
(4) 判断
ア 相違点1及び相違点2について
相違点1及び相違点2は技術的に関連するから、まとめて検討する。
引用発明は、ビデオを表示することができ、擬似色モードでは、各白黒単色画像をカラー単色画像(擬似色単色画像)に変換するすることができ、1組のカラー単色画像を組み合わせて、複合画像を生成することができ、色変換は、検出されるターゲット特徴の数に基づいて選択することができるものである。
ここで、検出されるターゲット特徴の数が1つであれば、1組のカラー単色画像としては、検出されるターゲット特徴に対応する1つの色の光に露出された試料の単色画像が得られればよく、他の単色画像と複合する必要はないから、ビデオに表示される単色画像として、直接得られた白黒単色画像をビデオとして表示するか、変換されたカラー単色画像(擬似色単色画像)をビデオとして表示するかは、適宜選択し得る設計事項であり、前者を選択して白黒単色画像をビデオとして表示することは、当業者が容易になし得たことである。
また、「モノクロ」とは、白と黒との階調だけでなく、1つの色で表現される画像を意味するものと解すれば、1つのカラー単色画像(擬似色単色画像)によるビデオもモノクロビデオと言い得る。
したがって、引用発明において、検出されるターゲット特徴の数が1つの場合に、その検出されるターゲット特徴に対応する色の光に露出された試料の単色画像によるビデオの生成要求を受信し、要求を受信することに応答して、単色画像のビデオを生成するようにすることに格別の困難性はなく(要求を受信し、それに応答して生成するようにすることはインターフェースにおける設計事項に過ぎない)、そのようにして、相違点1及び相違点2に係る本願発明の構成を想到することは、当業者であれば容易になし得たことである。
イ 相違点3について
(ア) 相違点3に係る判断1
まず、引用発明は、各白黒単色画像が変換されたカラー単色画像を組み合わせて複合画像を生成し、ビデオ表示できるものである。そして、引用発明において、各白黒単色画像が変換されたカラー単色画像は、例えば、青色単色画像、緑色単色画像及び赤色単色画像からなり、このようなカラー単色画像を組み合わせて複合画像からなるビデオを生成する際に、周知技術1である(B1、G1,R1)、(B2、G1、R1)、(B2、G2、R1)・・・の組み合わせを採用することにより、1つ目のビデオフレームをB1に対応する青色単色画像、G1に対応する緑色単色画像、R1に対応する赤色単色画像を組み合わせた複合画像とし、2つ目のビデオフレームをB2に対応する青色単色画像、G1に対応する緑色単色画像、R1に対応する赤色単色画像を組み合わせた複合画像とし、3つ目のビデオフレームをB2に対応する青色単色画像、G2に対応する緑色単色画像、R1に対応する赤色単色画像を組み合わせた複合画像とすることは、当業者であれば容易に想到し得た構成(以下、「容易想到構成1」という。)である。
そして、カラー単色画像もモノクロ画像と言い得るから、容易想到構成1における、B1に対応する青色単色画像、G1に対応する緑色単色画像、R1に対応する赤色単色画像、B2に対応する青色単色画像、G2に対応する緑色単色画像は、各々、本件補正発明でいう「前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像」、「前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像」、「前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像」、「前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像」、「前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像」であるといえる。
また、容易想到構成1における1つ目のビデオフレーム、3つ目のビデオフレームは、各々、本件補正発明でいう「第1のビデオフレーム」、「第2のビデオフレーム」であるといえる。
(イ) 相違点3に係る判断2
判断1とは別に、引用文献1の【0059】には、青、緑、および赤LED180a~180cの混合光を、明視野画像を生成するために用いることが示唆されているから、当業者であれば、引用発明において、カラー画像である明視野画像によるカラービデオを生成する動機を持つといえる。
そして、引用発明において、明視野画像によるビデオを生成する際に、周知技術1を適用し、引用発明における、青色LEDからの光に露出された試料の単色画像(以下「青色光単色画像」という。)、緑色LEDからの光に露出された試料の単色画像(以下「緑色光単色画像」という。)、および赤色LEDからの光に露出された試料の単色画像(以下「赤色光単色画像」という)を、(B1、G1,R1)、(B2、G1、R1)、(B2、G2、R1)という組み合わせと順序でカラーエンコードすることにより、1つ目のビデオフレームがB1に対応する青色光単色画像、G1に対応する緑色光単色画像、R1に対応する赤色光単色画像、2つ目のビデオフレームがB2に対応する青色光単色光画像、G1に対応する緑色光単色画像、R1に対応する赤色光単色画像、3つ目のビデオフレームがB2に対応する青色光単色光画像、G2に対応する緑色光単色画像、R1に対応する赤色光単色画像であるカラービデオ信号とし、明視野画像によるカラービデオを生成することは、当業者であれば容易に想到し得ることである(以下、容易に想到し得た構成を「容易想到構成2」という。)。
そして、容易想到構成2における青色光単色画像、緑色光単色画像及び赤色光単色画像は、いずれもモノクロ画像であるから、容易想到構成2における「B1に対応する青色光単色画像」、「G1に対応する緑色光単色画像」、「R1に対応する赤色光単色画像」、「B2に対応する青色光単色画像」、「G2に対応する緑色光単色画像」は、各々、本件補正発明でいう「前記シーケンスの第1のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第1のモノクロ画像」、「前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第2のモノクロ画像」、「前記シーケンスの前記第1のサイクルにおける第3の波長の光と関連付けられた第3のモノクロ画像」、「前記シーケンスの第2のサイクルにおける第1の波長の光と関連付けられた第4のモノクロ画像」、「前記シーケンスの第2のサイクルにおける第2の波長の光と関連付けられた第5のモノクロ画像」であるといえる。
また、容易想到構成2における、1つ目のビデオフレーム、3つ目のビデオフレームは、各々、本件補正発明でいう「第1のビデオフレーム」、「第2のビデオフレーム」であるといえる。
(ウ) 小括
前記(ア)、前記(イ)を踏まえると、引用発明に周知技術1を適用し、相違点3に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
ウ 総合評価
前記ア及びイにおいて検討したとおり、引用発明において、前記相違点1~3に係る本件補正発明の構成を備えることは、引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に想到し得たことである。
そして、相違点1~3を総合的に勘案しても、本件補正発明が奏する効果としては、当該構成のものとして当業者が予測・発見困難であり、かつ、格別顕著な効果を認めることはできない。
したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
エ 請求人の主張について
(ア) 請求人の主張について(カラー画像についての主張)
a 請求人の主張
請求人は、審判請求書において、段落[0079]に規定されるように、引用文献1に記載される擬似色画像は、画像の実際の色とは異なる色で対象物(object)を描写するものであるのに対して、本件補正発明は、結果として得られるカラー画像は、偽色(false-colored)の画像ではなく、むしろ、コンパイルされたカラー画像の各ピクセルは、あたかも白色光源を使用して画像が捕捉されたかのように、RGB強度値を含んでおり、本件補正発明は、引用文献1に開示されるカラー技術の使用とはかけ離れたものである旨主張している。
b 請求人の主張の検討
しかしながら、請求項1には「カラービデオ」としか記載されておらず、通常、「カラービデオ」は、自然色によるビデオのみならず、擬似色によるビデオも含む概念である。
また、仮に前記「カラービデオ」が自然色によるビデオに限定されるとしても、引用文献1の【0059】に記載される「明視野画像」が自然色による画像であることは当業者に明らかであるところ、上記イ(イ)で説示したように、引用発明の各色LED光に露出された試料の単色画像から明視野画像を生成することは、当業者であれば容易に想到し得ることであるといえる。
したがって、請求人の上記主張は当たらない。
(イ) その他の請求人の主張について
審判請求書におけるその他の主張は、いずれも引用発明及び周知技術1の組み合わせに関して何ら言及していないから、本件補正却下の決定とは無関係なものであり、いずれも採用することはできない。
オ 独立特許要件の判断のまとめ
以上検討のとおり、本願補正発明は、引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
したがって、本件補正により請求項1についてする補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反する。
4 むすび
してみると、前記2のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項各号に規定するいずれの事項を目的とするものにも該当しないから、同法第159条第1項において読み替えて適用される同法第53条の規定により却下すべきものである。
また、仮に、本件補正事項の目的がいわゆる限定的減縮に該当するものであったとしても、前記3のとおり、本件補正は、同法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するから、同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明について
1 本願発明について
本件補正は、前記第2のとおり却下したので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1(前記第2の1(1)参照)に記載された事項により特定されるとおりのものである。
2 原査定における拒絶の理由の概要
原査定の本願発明に対する拒絶の理由(進歩性の欠如)は、概略、次の理由を含むものである。
理由1(進歩性の欠如) 本願発明は、優先日前に発行された下記の引用文献に記載された発明に基づいて、優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献1.特表2016-512345号公報(主たる引用文献)
引用文献5.特開平07-171097号公報(周知技術を示す文献)
引用文献6.特開昭61-269481号公報(周知技術を示す文献)
3 各引用文献に記載された事項及び引用発明の認定等
引用文献1に記載された事項、引用発明及び引用文献5及び6に例示される周知技術1は、前記第2の3(2)ア(ア)、前記第2の3(2)ア(イ)及び前記第2の3(2)イ(ウ)において示したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の2(1)において検討したとおり、本件補正発明から前記第2の2(1)に示した特定事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、当該発明特定事項を追加的に減縮したものに相当する本件補正発明が、前記第2の3(4)において説示したとおり、引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上検討のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-003574