特許拒絶査定不服審判
2024-002958
ナプキンセット
- 審判番号
- 2024-002958
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-230783外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2024年02月20日
- 審決日
- 2025年10月17日
- 公報発行日
- 2025年11月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ユニ・チャーム株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人一色国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WYA(A61F) / P18 .575-WYA(A61F) / P18 .537-WYA(A61F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項、特許法第36条、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-230783「ナプキンセット」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 7月 1日出願公開、特開2021- 97843、請求項の数(13)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和元年12月20日の出願であって、その手続の経緯の概略は、次のとおりである。
令和4年10月18日付け:拒絶理由通知
同年12月16日 :意見書及び手続補正書の提出
令和5年 4月12日付け:拒絶理由通知(最後)
同年 8月10日 :意見書及び手続補正書の提出
同年11月13日付け:補正の却下の決定
同日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月21日 :原査定の謄本の送達)
令和6年 2月20日 :審判請求書及び手続補正書の提出
第2 令和6年2月20日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年2月20日にされた手続補正を却下する。
[補正の却下の決定の理由]
1 補正の目的
令和6年2月20日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許法17条の2第5項2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。そこで、本件補正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか、すなわち、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて、以下検討する。
2 独立特許要件(サポート要件)の判断
(1) 本願明細書の段落【0005】、【0010】の記載を踏まえると、本件補正発明の課題は、「生理用ナプキンを押さえずに補助ナプキンを長手方向に引っ張ることで、補助ナプキンと共に生理用ナプキンを取り外すことが可能となる」ようにすることで、「補助ナプキン及び生理用ナプキンの交換作業を容易に行うこと」であると認められる。
(2) しかしながら、本件補正後の請求項1には、「生理用ナプキンを押さえずに補助ナプキンを長手方向に引っ張ることで、補助ナプキンと共に生理用ナプキンを取り外すことが可能となる」ことが特定されておらず、前記課題を解決する手段が反映されていない。
(3) したがって、本件補正発明は、発明の詳細な説明に記載したものではないから、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしておらず、特許出願の際独立して特許を受けることができない。
3 小括
以上のとおり、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に違反するものでもある。
したがって、本件補正は、同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものであるから、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 令和5年11月13日付け補正の却下の決定について
[結論]
令和5年11月13日付けでした、同年8月10日付け手続補正に対する補正の却下の決定を取り消す。
[理由]
1 令和5年8月10日付け手続補正書により補正された請求項1に係る発明における、「生理用ナプキンと、前記生理用ナプキンの肌側面に取り付けて使用される補助ナプキンと、を有するナプキンセットであって」、「前記生理用ナプキンの非肌側面には、使用者の下着に前記生理用ナプキンを固定するための粘着部が設けられており」、「前記生理用ナプキンを押さえずに前記補助ナプキンを引っ張ることで、前記補助ナプキンと共に前記生理用ナプキンを取り外すことが可能となるように構成されている」ことについて、令和5年11月13日付け補正の却下の決定において独立特許要件の進歩性欠如の理由に提示されたいずれの文献にも記載も示唆もされていない。
2 また、請求項1に係る発明においては、生理用ナプキンを使用者の下着に粘着部により固定することが特定されており、下着の生地がいかなる材質であっても、「前記生理用ナプキンを押さえずに前記補助ナプキンを引っ張ることで、前記補助ナプキンと共に前記生理用ナプキンを取り外すことが可能となるように構成されている」ことが特定されていると認められるから、請求項1に係る発明は明確である。
3 前記1及び2において指摘した事項は、請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2~13に係る発明についても同様である。
4 したがって、当該補正後の請求項1~13に係る発明は、特許法29条2項又は同法36条6項2号の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものとすることはできない。
よって、当該補正に対する補正の却下の決定を取り消す。
第4 本件発明について
本件補正は、前記第2のとおり却下され、令和5年11月13日付け補正の却下の決定は、前記第3のとおり取り消されたので、本願の請求項1~13に係る発明は、令和5年8月10日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~13に記載された事項により特定されるとおりのものである。
そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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