特許拒絶査定不服審判
2024-000501
内燃機関及び内燃機関のためのモジュラーシステム
- 審判番号
- 2024-000501
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-074047
- 請求日
- 2024年01月12日
- 審決日
- 2024年10月23日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 審判長/審判官
- 審判長 八木 誠
- 審判官 山本 信平
- 審判官 北村 亮
- 分類
- P18 .121-Z (F02M) / P18 .57 -Z (F02M) / P18 .55 -Z (F02M)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-74047「内燃機関及び内燃機関のためのモジュラーシステム」拒絶査定不服審判事件〔令和元年10月24日出願公開、特開2019-183843〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成31年4月9日(パリ条約による優先権主張 2018年4月10日(DE)独国)の出願であって、令和元年5月14日に翻訳文が提出され、令和4年10月20日付けで拒絶理由を通知し(発送日:同年10月31日)、同年12月19日に意見書が提出されるとともに手続補正がされたが、令和5年4月11日付けで再度拒絶理由を通知し(発送日:同年4月17日)、同年6月7日に意見書が提出されたが、同年9月25日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ(発送日:同年10月2日)、これに対して、令和6年1月12日に本件拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされた。
第2 令和6年1月12日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年1月12日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所を示し、当審で付した。)。
「内部にクランクシャフト(12)が取り付けられているシリンダクランクケース(11)と、
複数のシリンダ(13)を有する少なくとも1つのシリンダバンク(14)であって、各シリンダ(13)が、給気のための少なくとも1つの吸気弁と排気のための少なくとも1つの排気弁とを備えたシリンダヘッドを有しているシリンダバンク(14)と、
前記各シリンダ(13)の給気のための前記1つの又は各吸気弁を作動させるため、及び、前記各シリンダ(13)の排気のための前記1つの又は各排気弁を作動するためのバルブトレインと、
前記シリンダ(13)に燃料を供給するための燃料供給システム(15)と、を有する内燃機関(10)であって、
前記内燃機関(10)の前記燃料供給システム(15)は、モジュール設計法において、シリンダバンク(14)毎に、少なくとも1つのポンプモジュール(16)が、前記シリンダクランクケース(11)に固定されているように構成されており、前記各ポンプモジュール(16)は、ハウジング(17)と、前記ハウジング(17)によって受容された複数のプラグインポンプ(18)と、作動すべきプラグインポンプ(18)毎に、それぞれ少なくとも1つのカム(20)を含んでいるカムシャフト(19)と、を有しており、前記各ポンプモジュール(16)、すなわちその前記カムシャフト(19)は、前記クランクシャフト(12)を始点として、歯車列(21)及びドライブシャフト(22)を通じて駆動可能であり、
前記燃料供給システム(15)が、コモンレール燃料供給システムであり、
前記シリンダバンク(14)が、6~10のシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、3または4つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容し、前記シリンダクランクケース(11)に、2または3つの前記ポンプモジュール(16)が取り付けられている、内燃機関(10)。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載
本件補正前の、令和4年12月19日の手続補正による特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「内部にクランクシャフト(12)が取り付けられているシリンダクランクケース(11)と、
複数のシリンダ(13)を有する少なくとも1つのシリンダバンク(14)であって、各シリンダ(13)が、給気のための少なくとも1つの吸気弁と排気のための少なくとも1つの排気弁とを備えたシリンダヘッドを有しているシリンダバンク(14)と、
前記各シリンダ(13)の給気のための前記又は各吸気弁を作動させるため、及び、前記各シリンダ(13)の排気のための前記又は各排気弁を作動するためのバルブトレインと、
前記シリンダ(13)に燃料を供給するための燃料供給システム(15)と、を有する内燃機関(10)であって、
前記内燃機関(10)の前記燃料供給システム(15)は、モジュール設計法において、シリンダバンク(14)毎に、少なくとも1つのポンプモジュール(16)が、前記シリンダクランクケース(11)に固定されているように構成されており、前記各ポンプモジュール(16)は、ハウジング(17)と、前記ハウジング(17)によって受容された複数のプラグインポンプ(18)と、作動すべきプラグインポンプ(18)毎に、それぞれ少なくとも1つのカム(20)を含んでいるカムシャフト(19)と、を有しており、前記各ポンプモジュール(16)、すなわちその前記カムシャフト(19)は、前記クランクシャフト(12)を始点として、歯車列(21)及びドライブシャフト(22)を通じて駆動可能であり、
前記燃料供給システム(15)が、コモンレール燃料供給システムであり、
前記シリンダバンク(14)が、6つ又は7つのシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、3つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容している、または
前記シリンダバンク(14)が、8つ又は9つ又は10のシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、4つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容している、内燃機関(10)。」
2 補正の適否
(1)目的外補正
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「前記シリンダバンク(14)が、6つ又は7つのシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、3つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容している、または 前記シリンダバンク(14)が、8つ又は9つ又は10のシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、4つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容している」と特定されていたものを「前記シリンダバンク(14)が、6~10のシリンダ(13)を含み、及び、前記シリンダバンク(14)の前記ポンプモジュール(16)が、3または4つのコモンレールプラグインポンプ(18)を受容し」と補正することを含むものである。
当該補正は、シリンダの数とプラグインポンプの数との組合せを5通りから10通りに増加させるものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものではなく、請求項の削除、誤記の訂正又は明瞭でない記載の釈明を目的とするものではない。
したがって、当該補正は、特許法第17条の2第5項の各号に掲げるいずれの事項を目的とするものにも該当せず、同法第17条の2第5項の規定を満たしていない。
(2)新規事項の追加
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「シリンダクランクケース(11)」について、「前記シリンダクランクケース(11)に、2または3つの前記ポンプモジュール(16)が取り付けられている」と補正することを含むものである。
当初明細書等の段落【0030】や図6~図10に記載されている「ポンプモジュール16」は、段落【0029】に記載されているように、コモンレール燃料供給システムではなく単一ポンプ燃料供給システムに係る構造である。
しかしながら、請求項1に係る発明は、コモンレール燃料供給システムに限定されており、当初明細書の段落【0026】には、「図1から図5のコモンレール内燃機関の場合、シリンダバンク14毎に、単一のポンプモジュール16がそれぞれ、シリンダクランクケース11に固定されており、」と記載されている。
そして、コモンレール燃料供給システムに係る構造に単一ポンプ燃料供給システムに係る構造を組み合わせることは、当初明細書等の記載からは把握できない。
ここで、出願当初の特許請求の範囲の記載について検討する。
出願当初の特許請求の範囲には、請求項1を引用する請求項2に、「前記燃料供給システム(15)が、コモンレール燃料供給システムであること、シリンダバンク(14)毎に、単一のポンプモジュール(16)が、前記シリンダクランクケース(11)に固定されていること」と記載されており、請求項3,4は、請求項2を引用するものであるから、請求項2~4には、「前記シリンダクランクケース(11)に、2または3つの前記ポンプモジュール(16)が取り付けられている」ことは記載されていない。
また、出願当初の特許請求の範囲の請求項5には、「前記燃料供給システム(15)が、単一ポンプ燃料供給システムであり、前記単一ポンプ燃料供給システムでは、シリンダバンク(14)毎の前記プラグインポンプ(18)の数が、シリンダバンク(14)毎の前記シリンダ(13)の数に一致していること」と記載されており、同じく請求項6には、「2つのポンプモジュール(16)が・・・シリンダクランクケース(11)に取り付けられていること」が、同じく請求項7には、「3つのポンプモジュール(16)が・・・シリンダクランクケース(11)に取り付けられていること」が記載されているが、請求項6,7はいずれも請求項5を引用しているため、あくまで「単一ポンプ燃料供給システム」であって、「コモンレール燃料供給システム」ではない。
そして、出願当初の請求項10には「請求項2から8のいずれか一項又は複数項に記載の特徴を有することを特徴とする請求項9に記載のモジュラーシステム。」と記載されており、この記載は、複数項に記載されたモジュラーシステムとして、例えば、請求項2~4のいずれかの「コモンレール燃料供給システム」の構成と、請求項5~8のいずれかの「単一ポンプ燃料供給システム」の構成とを有することが記載されてはいるが、「シリンダバンク(14)毎に、単一のポンプモジュール(16)が、前記シリンダクランクケース(11)に固定され」ている「コモンレール燃料供給システム」の構成の一部と「シリンダバンク(14)毎の前記プラグインポンプ(18)の数が、シリンダバンク(14)毎の前記シリンダ(13)の数に一致している」「単一ポンプ燃料供給システム」の構成の一部を組み合わせることを、記載又は示唆するものではない。
そして、「コモンレール燃料供給システム」を前提としたものにおいては、「複数のポンプモジュールを有すること」は技術常識でもない。
したがって、「コモンレール燃料供給システム」を前提として且つ「シリンダクランクケースに、2または3つのポンプモジュールが取り付けられている」という事項は、当初明細書等のすべての記載事項を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるから、本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
(3)請求人の主張の検討
ア 審判請求書「2.補正」において、「(4)請求人は、同請求項1において、「前記シリンダクランクケース(11)に、2または3つの前記ポンプモジュール(16)が取り付けられている」との記載を追加しました。当該事項は、本願明細書段落[0030]等の記載に基づいています。」旨主張する。
イ 上記アの主張について、当該補正事項が、新規事項の追加となることは、上記(2)に示したとおりである。
ウ したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
エ なお、仮に、上記補正事項(つまり、「コモンレール燃料供給システム」を前提として且つ「シリンダクランクケースに、2または3つのポンプモジュールが取り付けられている」という事項)が新規事項を追加するものではなく、特許請求の範囲の減縮を目的とするであったとしても、令和4年10月20日付け拒絶理由通知の引用文献1(特開昭54-101019号公報、以下、「参考文献」という。)には、機関本体2(「シリンダクランクケース」に相当。)に3つのブロック噴射ポンプ5,6a,6b(「ポンプモジュール」に相当)を取り付けたものが記載されており、本願補正発明は、拒絶査定で引用した米国特許出願公開第2007/0020131号明細書に記載された事項、周知技術(米国特許出願公開第2007/0020131号明細書に記載された事項、周知技術の内容等については下記第3を参照のこと)及び参考文献に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとなり、特許法29条2項の規定に違反するものであるから、独立特許要件を満たすものではない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するものであり、また、特許法第17条の2第3項に規定に違反するものであるから、同法159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、本件補正前の請求項1である「第2 1(2)」に記載されたとおりのものと認められる。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由の概要は、以下をとおりである。
(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項 1~4
・引用文献等 1~3
<引用文献等一覧>
1.米国特許出願公開第2007/0020131号明細書
2.国際公開第2015/064449号(周知技術を示す文献)
3.特開2001-271653号公報(周知技術を示す文献)
3 引用文献とその記載事項等
(1)引用文献1
ア 記載事項
原査定の拒絶の理由で引用された、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である米国特許出願公開第2007/0020131号明細書(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の記載がある({}内は当審が作成した翻訳文である。下線は当審で付した。以下同様。)。
(ア)「[0004]It is the object of the invention to reduce the production costs of piston pumps and expand their range of application.
[0005]This object is attained, in a set of piston pumps of the type defined at the outset, in that the set of piston pumps includes at least two piston pumps of different design, and the pumping regions of all the piston pumps of the set are embodied as structurally identical pumping modules.」
{[0004]本発明の目的は、ピストンポンプの製造コストを低減してその適用範囲を拡大する。
[0005]この課題は、冒頭で述べた形式のピストンポンプの組では、達成されるピストンポンプの組は、異なる設計の少なくとも2個のピストンポンプが設けられている点と、そのセットの全てのピストンポンプのポンプ領域は、構造的に同一のポンプモジュールとして形成されている。}
(イ)「ADVANTAGES OF THE INVENTION
[0007]The term "structurally identical" is understood to mean a uniform construction of the pumping modules with identical coupling points for coupling to the drive region. By using such structurally identical pumping modules, the production costs can be reduced, since despite different designs, or models, of piston pumps, the same pumping modules can always be used and can therefore be mass-produced in great numbers. Moreover, the repair costs for such piston pumps are also reduced, since only the same pumping module has to be kept on hand even for different models of piston pumps. Because the pumping regions are designed as pumping modules, the replacement of a defective pumping region is also made easier, since possibly only the pumping module rather than the entire piston pump will have to be replaced.」
{発明の効果
[0007]“構造的に同一”という用語は駆動領域に結合する同じ結合点を有するポンピングモジュールの均一な構造を意味すると理解される。このような構造的に同等のポンピングモジュールを使用することにより、製造コストを低減することができる、ピストンポンプの、または、異なる設計にもかかわらず、同じポンピングモジュールは常に使用可能であるため、莫大な数で大量生産することができるからである。さらに、このようなピストンポンプのための修理コストを低減させることも、同じポンプモジュールは、ピストンポンプの異なる機種に対しても、手元に保持されなければならない。ポンプ領域は、ポンプモジュールとして設計されているため、欠陥のあるポンプ領域の交換がより容易に行われる、場合によっては全体のピストンポンプではなく、ポンプモジュールを交換することになるからである。}
(ウ)「[0034] An internal combustion engine in FIG. 1 is identified overall by reference numeral 10. It includes a fuel tank 12, from which a prefeed pump 14 pumps the fuel to a high-pressure piston pump 16. This pump pumps the fuel onward into a fuel collection line 18 ("rail"), in which the fuel is stored at high pressure. Connected to it are a plurality of fuel injection devices 20, which inject the fuel directly into combustion chambers 22 assigned to them.
[0035] The high-pressure piston pump 16 is secured to an engine block 24 of the engine 10. It is mechanically coupled, at least indirectly, to the crankshaft of the engine 10; that is, it is driven by the engine 10. The pumping quantity of the high-pressure fuel pump 16 is adjusted by a quantity control valve 26.
[0036] The high-pressure piston pump 16 can be realized in various models. A number of possible models can be found in the table in FIG. 2. A common feature of all the possible models is the fact that they have at least one pumping module 28 and one drive region 30. The precise construction of a pumping module and a drive region will be described in further detail hereinafter. At this point, it will merely be pointed out that the pumping module 28 includes all the components that compress and pump the fuel, such as a piston, while conversely the drive region 30 serves to drive the moving components of the pumping module 28.」
{[0034]図1において、内燃エンジンは、参照番号10で全体が示されている。燃料システムは燃料タンク12を含み、燃料タンク12からプレフィードポンプ14は燃料を高圧ピストンポンプ16に搬送する。このポンプは燃料をさらに燃料集合管路18(“レール”)であり、この場合、燃料は高い圧力下で貯蔵される。それに接続された燃料噴射装置20は、燃焼室22内に直接燃料を噴射するように配置されている。
[0035]高圧ピストンポンプ16は、エンジン10のエンジンブロック24に固定されている。ここでは少なくとも間接的に、エンジン10のクランクシャフトに機械的に結合されるものであって、エンジン10により駆動される。高圧燃料ポンプ16の圧送量が調量弁26によって調整される。
[0036]高圧ピストンポンプ16は、種々のモデルにおいて実現することができる。図2の表に見ることができる多数の可能なモデルの全ての可能性のあるモデルの共通の特徴は、それらは、少なくとも1つのポンプモジュール28と1つの駆動領域30を有するという事実である。ポンプモジュールと駆動領域の正確な構造については、以下に更に詳細に説明する。この時点では、単にポンプモジュール28は、燃料を圧縮して圧送する全ての要素、ピストンなどを含むことが指摘されるであろうが、逆に、駆動領域30は、ポンプモジュール28の可動部品を駆動するように作用する。}
(エ)「[0048] FIGS. 5 and 6 show the use of the pumping module 28 in a one-cylinder pump of the type of model 16bin FIG. 2. The corresponding drive region 30 includes a cylindrical housing 60, in which the camshaft 58 is supported. On one end, the housing 60 is closed by an end plate 62 (FIG. 5), while on the other end (FIG. 6) the housing 60 is conversely open, so that the camshaft 58 can be coupled, via an Oldham coupling 64, to a corresponding counterpart coupling (not shown) of the engine 10. On its open end, the housing 60 has a collar 66 extending all the way around and radially outward. Behind it, a flange 68, secured to the housing 60 for instance by welding, is slipped on and can be secured to the engine block 24 of the engine 10. In the same housing 60, the flange 68 can differ from one engine to another, to meet individual securing requirements.」
{[0048]図5及び図6は、図2のモデル16bのタイプの1つのシリンダーポンプにおいて、ポンプモジュール28の使用を示している。対応する駆動領域30は、カム軸58が支持される円筒形のハウジング60を含む。ハウジング60は、一方の端で端板62で閉鎖されている一方、他端(図6)でハウジング60は、逆に開いている、そのためカム軸58は、オルダム継手64を介してエンジン10の対応する相手側の継ぎ手(図示せず)に結合できる。ハウジング60は、その開放端部にて、半径方向外側に延びるカラー66を有している。その背後に、例えば溶接によって、ハウジング60に固定されたフランジ68が、エンジン10のエンジンブロック24にすばやく固定することができる。ハウジング60の中で、フランジ68は、エンジンごとに異なり、個々の確保の要求を満たすことができる。}
(オ)「[0058] A further model corresponding to reference numeral 16i in FIG. 2 is shown in FIG. 12; once again, structurally identical pumping modules 28 as in FIGS. 3 and 4 are used. For the sake of simplicity, only the fundamental reference numerals are shown in FIG. 12.」
{[0058]図2中の符号16iに対応する別のモデルを図12に示すが、図3および4のように構造的に同一のポンプモジュール28が使用される。簡略化のために、図12に示されている基本波のみ符号を付している。}
(カ)図1
「
[図:0001421115000001.jpg]
」
(キ)図2
「
[図:0001421115000002.jpg]
」
(ク)図5,図6
「
[図:0001421115000003.jpg]
」
(ケ)図12
「
[図:0001421115000004.jpg]
」
イ 認定事項
(ア)段落[0035]の下線部の記載事項からみて、「少なくとも間接的にクランクシャフトに機械的に結合され、内燃エンジン10のエンジンブロック24に固定される高圧ピストンポンプ16」が理解でき、図1の図示内容からみて、「複数の燃焼室22を有するシリンダバンク」が理解でき、これらの記載事項と図示内容及び技術常識を考慮すると、「エンジンブロック24が複数の燃焼室22を有すること」及び「エンジンブロック24にクランクシャフトが少なくとも間接的に取り付けられていること」が理解できる。
(イ)段落[0034]の下線部の記載事項と図1の図示内容とからみて、「燃料タンク12から燃料を高圧ピストンポンプ16に搬送し、さらに燃料集合管路18とそれに接続された燃料噴射装置20は、前記各燃焼室22内に直接燃料を噴射し、前記燃料タンク12、前記高圧ピストンポンプ16、調量弁26、前記燃料集合管路18、及び、前記燃料噴射装置20を有する内燃エンジン10」が理解できる。
(ウ)段落[0035]の下線部の記載事項からみて、「内燃エンジン10のクランクシャフトに少なくとも間接的に機械的に結合され、内燃エンジン10により駆動される高圧ピストンポンプ16と、高圧ピストンポンプ16の圧送量が調量弁26によって調整され」ていることが理解できる。
(エ)段落[0048]の下線部の記載事項と、カム軸がカム部を有することは技術常識であるから、「ポンプモジュール28に対応する駆動領域30には、ハウジング60のカム軸58が支持され、カム部を有する前記カム軸58は内燃エンジン10の対応する相手側に結合され」ていることが理解できる。
(オ)段落[0058]の下線部の記載事項と、図12の図示内容からみて、「構造的に同一の2つのポンプモジュール28が、駆動領域30のハウジング60に受容される」ことが理解できる。
ウ 引用発明
これらの記載事項及び認定事項からみて、本願発明に倣って整理すると、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「少なくとも間接的にクランクシャフトが取り付けられ、複数の燃焼室22を有するエンジンブロック24と、
複数の燃焼室22を有するシリンダバンクであって、
燃料タンク12から燃料を高圧ピストンポンプ16に搬送し、さらに燃料集合管路18とそれに接続された燃料噴射装置20は、前記各燃焼室22内に直接燃料を噴射し、前記燃料タンク12、前記高圧ピストンポンプ16、調量弁26、前記燃料集合管路18、及び、前記燃料噴射装置20を有する内燃エンジン10と、
内燃エンジン10のクランクシャフトに少なくとも間接的に機械的に結合され、内燃エンジン10により駆動される高圧ピストンポンプ16と、高圧ピストンポンプ16の圧送量が調量弁26によって調整され、
セットの全てのピストンポンプのポンプ領域は、構造的に同一のポンプモジュールとして形成され、
前記高圧ピストンポンプ16は前記エンジンブロック24に固定されるように構成され、少なくとも1つのポンプモジュール28と1つの駆動領域30を有し、駆動領域30は、ポンプモジュール28の可動部品を駆動するように作用し、
ポンプモジュール28に対応する駆動領域30には、ハウジング60のカム軸58が支持され、カム部を有する前記カム軸58は内燃エンジン10の対応する相手側に結合され、
構造的に同一の2つのポンプモジュール28が、駆動領域30のハウジング60に受容される、
内燃エンジン10。」
4 発明の対比
(1)本願発明と引用発明とを対比すると、後者の「エンジンブロック24」は前者の「シリンダクランクケース」に相当し、以下同様に、「燃焼室22」は「シリンダ」に、「燃料タンク12、高圧ピストンポンプ16、調量弁26、燃料集合管路18、及び、燃料噴射装置20」は「燃料供給システム」に、「内燃エンジン10」は「内燃機関」に、「高圧ピストンポンプ16」は「ポンプモジュール」に、「ハウジング60」は「ハウジング」に、「ポンプモジュール28」は「プラグインポンプ」又は「コモンレールプラグインポンプ」に、「カム部」は「カム」に、「カム軸58」は「カムシャフト」に、それぞれ相当する。
これらの相当関係を踏まえると以下のことがいえる。
(2)後者の「少なくとも間接的にクランクシャフトが取り付けられ、複数の燃焼室22を有するエンジンブロック24」は、前者の「クランクシャフトが取り付けられているシリンダクランクケース」に相当する。
(3)後者の「複数の燃焼室22を有するシリンダバンク」は、前者の「複数のシリンダを有する少なくとも1つのシリンダバンク」に相当する。
(4)後者の「燃料タンク12から燃料を高圧ピストンポンプ16に搬送し、さらに燃料集合管路18とそれに接続された燃料噴射装置20は、前記各燃焼室22内に直接燃料を噴射し、前記燃料タンク12、前記高圧ピストンポンプ16、調量弁26、前記燃料集合管路18、及び、前記燃料噴射装置20を有する内燃エンジン10」は、前者の「前記シリンダに燃料を供給するための燃料供給システムと、を有する内燃機関」に相当する。
(5)後者の「セットの全てのピストンポンプのポンプ領域は、構造的に同一のポンプモジュールとして形成され」ることは前者の「モジュール設計法」に相当するから、後者の「内燃エンジン10のクランクシャフトに少なくとも間接的に機械的に結合され、内燃エンジン10により駆動される高圧ピストンポンプ16と、高圧ピストンポンプ16の圧送量が調量弁26によって調整され、セットの全てのピストンポンプのポンプ領域は、構造的に同一のポンプモジュールとして形成され、前記高圧ピストンポンプ16は前記エンジンブロック24に固定されるように構成され」ることと、前者の「前記内燃機関の前記燃料供給システムは、モジュール設計法において、シリンダバンク毎に、少なくとも1つのポンプモジュールが、前記シリンダクランクケースに固定されているように構成されて」いることとは、「前記内燃機関の前記燃料供給システムは、モジュール設計法において、少なくとも1つのポンプモジュールが、前記シリンダクランクケースに固定されているように構成されて」いることにおいて共通する。
(6)後者の「前記高圧ピストンポンプ16は前記エンジンブロック24に固定されるように構成され、少なくとも1つのポンプモジュール28と1つの駆動領域30を有し、駆動領域30は、ポンプモジュール28の可動部品を駆動するように作用し、ポンプモジュール28に対応する駆動領域30には、ハウジング60のカム軸58が支持され、カム部を有する前記カム軸58は内燃エンジン10の対応する相手側に結合され、構造的に同一の2つのポンプモジュール28が、駆動領域30のハウジング60に受容される」ていることと、前者の「前記各ポンプモジュールは、ハウジングと、前記ハウジングによって受容された複数のプラグインポンプと、作動すべきプラグインポンプ毎に、それぞれ少なくとも1つのカムを含んでいるカムシャフトと、を有しており、前記各ポンプモジュール、すなわちその前記カムシャフトは、前記クランクシャフトを始点として、歯車列及びドライブシャフトを通じて駆動可能であ」ることとは、「前記各ポンプモジュールは、ハウジングと、前記ハウジングによって受容された複数のプラグインポンプと、作動すべきプラグインポンプ毎に、それぞれ少なくとも1つのカムを含んでいるカムシャフトと、を有しており、前記各ポンプモジュール、すなわちその前記カムシャフトは、前記内燃エンジン10の対応する相手側により駆動可能であ」ることにおいて共通する。
(7)後者の「燃料集合管路18」は「コモンレール」といえるから、後者の「燃料タンク12から燃料を高圧ピストンポンプ16に搬送し、さらに燃料集合管路18とそれに接続された燃料噴射装置20は、前記各燃焼室22内に直接燃料を噴射」する「前記燃料タンク12、前記高圧ピストンポンプ16、調量弁26、前記燃料集合管路18、及び、前記燃料噴射装置20」は、前者の「前記燃料供給システムが、コモンレール燃料供給システムであ」ることに相当する。
(8)後者の「シリンダバンク」は「複数の燃焼室22を有」し、「前記高圧ピストンポンプ16は」、「少なくとも1つのポンプモジュール28と1つの駆動領域30を有し、」「構造的に同一の2つのポンプモジュール28が、駆動領域30のハウジング60に受容される」から、前者の「前記シリンダバンクが、6つ又は7つのシリンダを含み、及び、前記シリンダバンクの前記ポンプモジュールが、3つのコモンレールプラグインポンプを受容している、または前記シリンダバンクが、8つ又は9つ又は10のシリンダを含み、及び、前記シリンダバンクの前記ポンプモジュールが、4つのコモンレールプラグインポンプを受容している」こととは、「前記シリンダバンクが、複数のシリンダを含み、及び、前記ポンプモジュールが複数のコモンレールプラグインポンプを受容している」ことにおいて共通する。
(9)そうすると、両者は、
「クランクシャフトが取り付けられているシリンダクランクケースと、
複数のシリンダを有する少なくとも1つのシリンダバンクと、
前記シリンダに燃料を供給するための燃料供給システムと、を有する内燃機関であって、
前記内燃機関の前記燃料供給システムは、モジュール設計法において、少なくとも1つのポンプモジュールが、前記シリンダクランクケースに固定されているように構成されており、前記各ポンプモジュールは、ハウジングと、前記ハウジングによって受容された複数のプラグインポンプと、作動すべきプラグインポンプ毎に、それぞれ少なくとも1つのカムを含んでいるカムシャフトと、を有しており、前記各ポンプモジュール、すなわちその前記カムシャフトは、前記内燃エンジン10の対応する相手側により駆動可能であり、
前記燃料供給システムが、コモンレール燃料供給システムであり、
前記シリンダバンクが、複数のシリンダを含み、及び、前記ポンプモジュールが複数のコモンレールプラグインポンプを受容している、内燃機関。」
において一致し、以下の各点において相違すると認められる。
<相違点1>
内燃機関が、本願発明では、「内部に」クランクシャフトが取り付けられているクランクケースと、「各シリンダが、給気のための少なくとも1つの吸気弁と排気のための少なくとも1つの排気弁とを備えたシリンダヘッドを有しているシリンダバンクと、前記各シリンダの給気のための前記又は各吸気弁を作動させるため、及び、前記各シリンダの排気のための前記又は各排気弁を作動するためのバルブトレインと、」を有するのに対して、引用発明では、クランクシャフトが取り付けられているエンジンブロック25と、シリンダバンクを有するものの、それ以上の特定はされていない点。(上記「前記又は各吸気弁」、「前記又は各排気弁」は、必ずしも明確でないが、それぞれ「前記1つの又は各吸気弁」、「前記1つの又は各排気弁」と解して進歩性を判断する。)
<相違点2>
内燃機関の燃料供給システムは、少なくとも1つのポンプモジュールが、シリンダクランクケースに固定されているように構成されていることに関して、本願発明では、「シリンダバンク毎に」構成されているのに対して、引用発明では、シリンダバンクに対してポンプモジュールが、シリンダクランクケースに固定されているように構成されるものの、シリンダバンク「毎」に構成されているとまでは特定されていない点。
<相違点3>
駆動可能なカムシャフトに関して、本願発明では、「前記クランクシャフトを始点として、歯車列及びドライブシャフトを通じて」駆動可能であるのに対して、引用発明では、「内燃エンジン10の対応する相手側により」駆動可能である点。
<相違点4>
シリンダバンクが、複数のシリンダを含み、及び、ポンプモジュールが複数のコモンレールプラグインポンプを受容していることに関して、本願発明では、「前記シリンダバンクが、6つ又は7つのシリンダを含み、及び、前記シリンダバンクの前記ポンプモジュールが、3つのコモンレールプラグインポンプを受容している、または前記シリンダバンクが、8つ又は9つ又は10のシリンダを含み、及び、前記シリンダバンクの前記ポンプモジュールが、4つのコモンレールプラグインポンプを受容している」のに対して、引用発明では、「シリンダバンクが複数の燃焼室22を含み、」「高圧ピストンポンプ16が」「構造的に同一の2つのポンプモジュール28を受容している」点。
5 相違点の判断
<相違点1について>
原査定において周知技術を示す文献として提示した引用文献2(国際公開第2015/064449号)に記載されるように、エンジン出力軸24(クランク軸)を内部に有するシリンダブロック25と、各シリンダ77が、少なくとも1つの吸気弁80と少なくとも1つの排気弁81とを備えたシリンダブロック25上のシリンダヘッド26と、前記吸気弁80と前記排気弁81を作動させるためのバルブトレイン(カムシャフト、プッシュロッド87、88、ロッカーアーム85、86、ブリッジ83、84、吸気弁80及び排気弁81)とを備えたエンジン装置21(段落【0025】、【0052】、図9、図13、図14を参照のこと)は、内燃機関が通常備える構成要素(以下「周知技術1」という。)にすぎないから、相違点1に係る本願発明の発明特定事項は、当業者が適宜なし得た事項である。
<相違点2について>
引用発明では、シリンダバンクに対してポンプモジュールが、シリンダクランクケースに固定されているように構成されており、これを「シリンダバンク毎に」構成することは、当業者が必要に応じて適宜採用可能な設計的事項にすぎない。
<相違点3について>
引用発明の「内燃エンジン10の対応する相手側」は通常、クランクシャフトを示すものと考えられる。
そして、原査定において周知技術を示す文献として提示した引用文献3(特開2001-271653号公報、段落【0017】、【0018】参照)や特表2015-514916号公報(段落【0003】、【0004】参照)に記載されるように、燃料ポンプ用のカムシャフト(引用文献3の「カム軸9、10」、特表2015-514916号公報の「カムシャフト」が相当。)をクランクシャフト(引用文献3の「クランク軸4」、特表2015-514916号公報の「クランクシャフト」が相当。)により駆動する際に、歯車列(引用文献3の「スプロケット歯車」、「中間歯車」、「駆動歯車13」、特表2015-514916号公報の「歯車列」が相当。)を介在させることは、周知技術(以下、「周知技術2」という。)である。
また、コモンレール式燃料噴射システムにおいて、クランクシャフトを始点としてドライブシャフト又はカムシャフトのポンプ駆動軸を駆動することは、周知技術(以下、「周知技術3」という。)である(必要があれば、特開2013-57269号公報(段落【0022】、【0026】、【0037】)、特開2007-56964号公報(段落【0001】、【0014】、【0018】)、特開2008-169963号公報(段落【0018】、【0022】)を参照のこと。)。
そうすると、引用発明に、上記周知技術2、及び、上記周知技術3を適用することにより、相違点3に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
<相違点4について>
気筒数が増加すれば必要な供給する燃料の量が多くなるから、気筒数に応じて必要なプラグインポンプを設定することは,適宜採用可能な設計的事項にすぎない。
また、引用文献1の段落【0004】には、目的として「段ピストンポンプの製造コストを低減」することが挙げられるともに、段落【0005】には、課題として「セットの全てのピストンポンプのポンプ領域は、構造的に同一のポンプモジュールとして形成されている」こと、つまり、すなわちモジュール化を挙げており、同一のモジュールを3以上設けることに阻害理由はない。
そして、引用文献1の図2にはポンプモジュール28(プラグインポンプ)の数を3etcとすることも示唆されており、シリンダの数に合わせてプラグインポンプの数を3つや4つとすることに何ら困難性はない。
したがって、引用発明、及び、引用文献1に記載された事項に基いて、相違点4に係る本願発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、本願発明の効果について検討しても、引用発明、引用文献1に記載された事項、上記周知技術1、上記周知技術2、及び、上記周知技術3に基いて、予期される以上の格別のものがあるとはいえない。
6 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用文献1に記載された事項、上記周知技術1、上記周知技術2、及び,上記周知技術3に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項を検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2024-000501