特許再審
2023-950002
介助機
- 審判番号
- 2023-950002
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 再審
- 出願番号
- 特願1997-260785外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年07月24日
- 審決日
- 2024年03月26日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】澤田 勝治
- 分類
- P58 .09 -WZ (A61G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第171条第2項、特許法第29条第2項、特許法第167条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
平成 9年特許願第260785号「介助機」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 3月 2日出願公開、特開平11- 56908〕に係る再審2016-95001号の確定審決に対する再審請求について、次のとおり審決する。
結論
本件再審の請求は、成り立たない。
理由
1.手続の経緯
本願は、平成 9年 8月20日の出願であって、平成17年 3月15日付けで拒絶査定され、これに対して同年 4月20日に拒絶査定不服審判の請求(不服2005-9621号)がなされたが、平成19年11月12日に「本件審判の請求は、成り立たない」との審決(以下、「原審決」という。)がなされた。
再審請求人は、平成19年12月24日に原審決の取消しを求める訴え(平成19年(行ケ)第10421号)を提起したところ、知的財産高等裁判所は、平成20年 6月26日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。再審請求人は、平成20年 7月 9日に該判決を不服として上告を提起したところ、最高裁判所は、平成21年 1月15日に、上告棄却の決定(平成20年(行ツ)第280号)をして、原審決が確定した。
再審請求人は、平成21年 2月13日に、原審決につき再審の請求(再審2009-950001号)をし、これに対し同年 6月16日に「本件審判の請求は成り立たない。」との審決がなされたため、同年 7月10日に該審決の取消しを求める訴え(平成21年(行ケ)第10187号)を提起したところ、知的財産高等裁判所は、同年12月28日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。
再審請求人は、平成22年 1月13日に、原審決につき2回目の再審の請求(再審2010-950001号)をし、これに対し同年 4月14日に「本件審判の請求を却下する。」との審決がなされたため、該審決の取消しを求める訴え(平成22年(行ケ)第10148号)を同年 5月12日に提起したところ、知的財産高等裁判所は、同年 7月15日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。再審請求人は、同年 7月24日に該判決を不服として上告受理の申立て(平成22年(行ノ)第10051号)をしたところ、知的財産高等裁判所は、同年10月 5日に、上告受理の申立てを却下した。
再審請求人は、平成22年 9月28日に、原審決につき3回目の再審の請求(再審2010-950003号)をし、これに対し同年12月 1日に「本件審判の請求を却下する。」との審決がなされたため、同月14日に該審決の取消しを求める訴え(平成22年(行ケ)第10387号)を提起したところ、知的財産高等裁判所は、平成23年 2月28日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。再審請求人は、同年 3月 8日に該判決を不服として上告及び上告受理の申立てをしたところ、最高裁判所は、同年10月11日に、上告却下及び上告受理申立不受理の決定(平成23年(行ツ)第182号、平成23年(行ヒ)第186号)をした。
再審請求人は、平成28年 3月22日に、原審決につき4回日の再審の請求(再審2016-950001号)をし、これに対し同年 7月27日に「本件審判の請求を却下する。」との審決(以下「本件審決」という。)がなされたため、同年 8月19日に該審決の取消しを求める訴え(平成28年(行ケ)第10198号)を提起したところ、知的財産高等裁判所は、同年12月22日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。
再審請求人は、平成29年 1月25日に、原審決につき5回目の再審の請求(再審2017-950001号)をし、これに対し同年 4月19日に「本件再審の請求を却下する。」との審決がなされたため、該審決の取消しを求める訴え(平成29年(行ケ)第10105号)を同年 5月10日に提起したところ、知的財産高等裁判所は、同年 9月28日に、請求を棄却する旨の判決を言い渡した。再審請求人は、該判決を不服として上告したところ、最高裁判所は、平成30年 2月 2日に、上告棄却の決定(平成29年(行ツ)第389号)をした。
再審請求人は、令和 5年 7月24日に、原審決につき6回目の本件再審の請求をするとともに、令和 6年 2月 9日付けで上申書を提出した。
2.請求の理由
再審請求人は、本件審決は前に確定した原審決と抵触しており、本件審決には特許法第171条第2項が準用する民事訴訟法第338条第1項第10号所定の再審の事由があると主張する。
3.当審の判断
(1)民事訴訟法第338条第1項第10号において、「不服の申立てに係る判決が前に確定した判決と抵触する」場合に、「再審の訴えをもって、不服を申立てることができる。」とした趣旨は、請求の基礎及び当事者が同一である案件で、判決の判断に矛盾が生じることを避けることにあると解される(知的財産高等裁判所平成22年(ム)第10014号参照。)。これは、特許法第171条第2項が民事訴訟法第338条第1項第10号を準用していること、特許法第167条が「審決が確定したときは、当事者及び参加人は、同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができない。」と規定していることから見て、拒絶査定不服審判の確定審決に対する再審請求である本件に関しても、妥当すると解される。
(2)そこで、原審決と本件審決について検討する。
まず原審決は、拒絶査定に対する不服審判請求に係る審決であって、平成17年 4月20日に提出された手続補正書により補正された請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)が、特開平9-117478号公報に記載された発明(以下「引用発明」という。)及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないとして、請求は成り立たないと審決したものである。
そして本件審決は、原審決に対する再審請求に係る審決であって、特許法第171条第2項が準用する民事訴訟法第338条第2項の有罪の確定判決を得る可能性があることについて、これを認めるに足りる証拠を提出していないことから、その要件を欠き、請求自体が不適法であるとして、請求を却下すると審決したものである。
そうすると、本願発明の特許要件である進歩性(本願発明が特許法第29条第2項に規定する進歩性を備えたものであるか)を判断した原審決と、原審決に対する再審請求の適法性(再審請求自体が特許法第171条第2項が準用する民事訴訟法第338条第2項に規定する要件を備えたものであるか)を判断した本件審決とでは、請求の基礎が異なることが明らかである。
さらに、両審決の内容を見ても、抵触が生じているとはいえない。
してみると、両審決に抵触があるとはいえない。
(3)再審請求人は、原審決の相違点2に関する「引用発明の作動アームに駆動軸を設けることを排除する特段の事情は認められない。」との記述、原審決の審決取消訴訟である知財高裁平成19年(行ケ)10421号における被告準備書面の記述、本件審決の「審判官の虚偽、すなわち事実に反するものとは解せない」との記述が抵触する等主張するが、いずれも原審決及び本件審決の事実認定や判断に対する不服(誤り)を述べるものにすぎず、原審決と本件審決との抵触を主張するものでない。
(4)以上より、本件再審の請求は、特許法第171条第2項が準用する民事訴訟法第338条第1項第10号の要件を満たしていない。
4.むすび
よって、結論のとおり審決する。
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