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特許訂正審判

2023-390031

育苗ポット詰替装置

審判番号
2023-390031
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2007-173129
登録番号
4976933
請求日
2023年03月10日
審決日
2023年09月28日
公報発行日
2023年12月28日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】日本ポリ鉢販売 株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人真明センチュリー
  • 【請求人】有限会社 勇技商
  • 【請求人代理人】弁理士法人真明センチュリー
審判長/審判官
  • 審判長 前川 慎喜
  • 審判官 西田 秀彦
  • 審判官 佐藤 史彬
分類
P141 .852-Y (A01G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第7項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第131条の2第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第4976933号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第4976933号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第4976933号は、平成19年6月29日に特許出願されたものであって、平成24年4月20日に特許権の設定登録がなされ、その後、令和5年3月10日に本件訂正審判の請求がされたものである。本件審判請求以降の経緯は、次のとおりである。 令和5年 6月 8日付け:訂正拒絶理由通知 令和5年 6月26日 :意見書及び訂正請求書の手続補正書 の提出 第2 令和5年6月26日付け手続補正書による訂正審判の審判請求書の補正、及びその適否 1 訂正審判の審判請求書の補正 令和5年6月26日付け手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)の内容は、以下のとおりである。 (1)5 請求の趣旨に 「特許第4976933号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」と記載されているのを 「特許第4976933号の明細書、特許請求の範囲を、令和5年6月26日付け手続補正書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」に補正する。 (2)6 請求の理由 4頁 シ 訂正事項12を 『明細書の段落【0196】に 「・・22 ポット離脱装置 23 把持部材(ポット離脱装置の一部) 24 把持部支持体(ポット離脱装置の一部) 25 把持部ハンドル(ポット離脱装置の一部) 25a シャフト(ポット離脱装置の一部)・・」と記載されているのを、 「・・22 ポット離脱機構 23 把持部材(ポット把持機構の一部) 24 把持部支持体(ポット把持機構の一部) 25 把持部ハンドル(ポット把持機構の一部) 25a シャフト(ポット把持機構の一部)・・」に訂正する。』の通りに補正する。 2 補正の適否 本件補正は、補正前の訂正事項12が、「22 ポット離脱装置」について、「22 ポット離脱機構」に訂正する訂正事項12aと、「(ポット離脱装置の一部)」を付加する訂正事項12bとを含んでいるところ、前記訂正事項12bを削除するものである。 そして、訂正事項12bに相当する部分を削除する補正は、審判請求の趣旨の減縮的変更に該当するものであって、審理対象の拡張変更を伴うものではない。 よって、本件補正は、本件審判請求書の要旨を変更するものではなく、特許法第131条の2第1項の規定に適合するから、本件補正を認める。 なお、本件補正により、令和5年6月8日付け訂正拒絶理由通知において指摘した訂正拒絶理由も解消している。 第3 請求の趣旨及び訂正の内容 上記第2のとおり、審判請求書の補正が認められることから、本件訂正審判の請求の趣旨は、上記第2の1の(1)の補正後の審判請求の趣旨のとおりであり、本件訂正審判請求による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項5に 「・・そのアタッチメント機構は、 前記移送機構に設けられるガイド部と、 前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部と、 前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、 その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」と記載されているのを、 「・・そのアタッチメント機構は、 前記移送機構に設けられるガイド部と、 前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部とを備え、 前記育苗ポット詰替装置は、 前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、 その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」に訂正する(請求項5の記載を引用する請求項6及び請求項7も同様に訂正する)。 2 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項6に 「育苗ポット詰め替え装置」と記載されているのを、 「育苗ポット詰替装置」に訂正する(請求項6の記載を引用する請求項7も同様に訂正する)。 3 訂正事項3 明細書の段落【0011】に 「・・そのアタッチメント機構は、前記移送機構に設けられるガイド部と、前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部と、前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」と記載されているのを、 「・・そのアタッチメント機構は、前記移送機構に設けられるガイド部と、前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部とを備え、前記育苗ポット詰替装置は、前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」に訂正する。 4 訂正事項4 明細書の段落【0016】に 「ポット離脱機構」と記載されているのを、 「ポット離脱装置」に訂正する。 5 訂正事項5 明細書の段落【0025】に 「・・即ち、移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」と記載されているのを、 「・・即ち、育苗ポット詰替装置は、移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、・・」 に訂正する。 6 訂正事項6 明細書の段落【0049】,【0052】,【0055】,【0091】にそれぞれ 「ポット離脱装置22」と記載されているのを、 「ポット離脱機構22」に訂正する。 7 訂正事項7 明細書の段落【0072】,【0190】,【0191】にそれぞれ 「苗育ポット詰替装置100」と記載されているのを、 「育苗ポット詰替装置100」に訂正する。 8 訂正事項8 明細書の段落【0086】に 「ストッパ43」と記載されているのを、 「ストッパ部43」に訂正する。 9 訂正事項9 明細書の段落【0119】の3か所にそれぞれ 「配置トレイ用アタッチメント63」と記載されているのを、 「配置トレイ用アタッチメント61」に訂正する。 10 訂正事項10 明細書の段落【0128】の3か所にそれぞれ 「積層トレイ用アタッチメント53」と記載されているのを、 「積層トレイ用アタッチメント51」に訂正する。 11 訂正事項11 明細書の段落【0135】に 「第1積層トレイ用壁部54b」と記載されているのを、 「第2積層トレイ用壁部54b」に訂正する。 12 訂正事項12 明細書の段落【0196】に 「・・22 ポット離脱装置 23 把持部材(ポット離脱装置の一部) 24 把持部支持体(ポット離脱装置の一部) 25 把持部ハンドル(ポット離脱装置の一部) 25a シャフト(ポット離脱装置の一部)・・」と記載されているのを、 「・・22 ポット離脱機構 23 把持部材(ポット把持機構の一部) 24 把持部支持体(ポット把持機構の一部) 25 把持部ハンドル(ポット把持機構の一部) 25a シャフト(ポット把持機構の一部)・・」に訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正事項1 (1)訂正の目的について ア 訂正前の特許請求の範囲、明細書及び図面の記載 訂正前の特許請求の範囲の請求項5、明細書の【0043】~【0049】、【0196】、図1及び図2には、次のとおりの記載がある。 (ア)「【請求項5】 ポット積層トレイ内に積層収納された育苗ポットを非積層状態でポット配置トレイに詰め替える育苗ポット詰替装置であって、枠体と、その枠体に設けられ前記ポット積層トレイが載置される積層トレイ載置部と、前記枠体に設けられポット配置トレイが載置される配置トレイ載置部と、その配置トレイ載置部と積層トレイ載置部との間を往復移動する移送機構と、その移送機構に設けられ前記育苗ポットを把持するポット把持機構と、そのポット把持機構に把持された育苗ポットを前記ポット把持機構から離脱させるポット離脱装置とを備える育苗ポット詰替装置において、 前記移送機構とポット把持機構との間に介在するアタッチメント機構を備え、 そのアタッチメント機構は、 前記移送機構に設けられるガイド部と、 前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部と、 前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、 その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、 前記移送機構は、前記配置トレイ載置部と積層トレイ載置部との間を直線状に往復移動するものであり、 前記配置トレイ載置部は、前記往復移動経路上に位置し前記ポット把持機構から離脱された前記育苗ポットを受け取る受取位置と、前記往復移動経路から退避した位置となる退避位置との間を移動操作されるものであり、 前記制御手段は、前記配置トレイ載置部が前記受取位置に位置することを検出する受取位置検出手段と、前記配置トレイ載置部が前記退避位置に位置することを検出する退避位置検出手段とを備え、前記受取位置検出手段及び退避位置検出手段の検出結果に応じて前記移送駆動装置の作動状態を制御することを特徴とする育苗ポット詰替装置。」 (イ)「【0043】 図1(a)及び図1(b)に示すように、育苗ポット詰替装置100は、板金部材にて構成され車輪4を介して地面に設置される枠体3と、その枠体3の下部に配設される積層トレイ載置部1と、その積層トレイ載置部1の上方に位置する配置トレイ載置部2と、その配置トレイ載置部2の上方で枠体3の上部に摺動可能に固定されるアーム機構5と、そのアーム機構5と枠体3との間に介在する移送駆動機構6と、アーム機構5に着脱自在に固定されるポットサーバユニット7と、そのポットサーバユニット7に駆動力を付与する押出用シリンダ8と、移送駆動機構6及び押出用シリンダ8の作動状態を制御するプログラマブルロジックコントローラ(以下、「PRC」と称す。)91(図4参照)を収容する制御ユニットボックス9とを備えている。 【0044】 移送駆動機構6は、枠体3に取着されるアーム用シリンダ10と、そのアーム用シリンダ10の可動部先端に接続される中間アーム用シリンダ11と、その中間アーム用シリンダ11に接続されるショックアブソーバ12とを備えている。 【0045】 アーム機構5は、枠体3に取着され円筒形状に構成される一対の第1スライドパイプ13と、その第1スライドパイプ13の内部に嵌合され円筒形状に構成される一対の第2スライドパイプ14と、その第2スライドパイプ14の下方(図1矢印D方向)先端部に取着されポットサーバユニット7を着脱自在に保持するポットサーバユニット保持部15とを備えている。 【0046】 押出用シリンダ8は、ポットサーバユニット保持部15の上面に取り付けられる押出用シリンダ本体部16と、押出用シリンダ本体部16の内部から突出する円柱形状に構成される押出用シリンダロッド部(図示せず)と、その押出用シリンダロッド部の下方(図1矢印D方向)先端部に接続される樹脂ブッシュ17とを備えている。なお、押出用シリンダ本体部16が取り付けられるポットサーバユニット保持部15には、貫通孔が形成されており、樹脂ブッシュ17は、その貫通孔に挿通されポットサーバユニット保持部15の下面(図1矢印D方向面)側に突出している。 【0047】 図2を参照して、ポットサーバユニット7の構成について説明する。図2(a)は、ポットサーバ20の正面を示した正面図であり、図2(b)は、ポットサーバユニット7の正面を示した正面図であり、図2(c)は、ポットサーバユニット7の上面を示した上面図である。 【0048】 図2(a)に示すポットサーバ20は、一度に20個のポットPを4行(図1(a)参照)5列(図1(b)参照)の整列状態で詰め替えることができる装置であり、詰め替えるポットPのサイズ及び一度に詰め替える個数に応じて形状が異なるものである。 【0049】 ポットサーバ20は、ポットPを把持するポット把持機構21と、そのポット把持機構21で把持されたポットPをポット把持機構21から離脱させるポット離脱装置22とを備えている。なお、ポットサーバ20は、主にアルミ素材にて構成されている。」 (ウ)「【0196】 ・・・ 5 アーム機構(移送機構) ・・・ 10 アーム用シリンダ(移送駆動装置の一部) 11 中間アーム用シリンダ(移送駆動装置の一部) ・・・ 91 プログラマブルロジックコントローラ(制御手段) ・・・」 (エ)図1 「 [図:0001404705000001.jpg] 」 (オ)図2 「 [図:0001404705000002.jpg] 」 イ 検討 (ア)訂正前の明細書の段落【0043】には、「育苗ポット詰替装置100」が備えるものとして、「枠体3」、「積層トレイ載置部1」、「配置トレイ載置部2」、「アーム機構5」、「移送駆動機構6」、「ポットサーバユニット7」、「押出用シリンダ8」及び「プログラマブルロジックコントローラ(以下、「PRC」と称す。)91(図4参照)を収容する制御ユニットボックス9」が記載されている。また、段落【0044】には、「移送駆動機構6」が備えるものとして、「アーム用シリンダ10」、「中間アーム用シリンダ11」及び「ショックアブソーバ12」が記載されている。 そうすると、「育苗ポット詰替装置100」は、「アーム用シリンダ10」及び「中間アーム用シリンダ11」、並びに「プログラマブルロジックコントローラ(以下、「PRC」と称す。)91を備えているといえる。 また、訂正前の明細書の段落【0196】には、「アーム用シリンダ10」及び「中間アーム用シリンダ11」が「移送駆動装置」の一部であることが示されているとともに、「プログラマブルロジックコントローラ91」が「制御手段」と同じ意味であることが示されている。 以上のことから、「育苗ポット詰替装置100」は、「移送駆動装置」及び「制御手段」を備えていることは明らかである。 (イ)訂正前の請求項5には、「前記移送機構とポット把持機構との間に介在するアタッチメント機構」と記載されていることから、「アタッチメント機構」が、「移送機構」と「ポット把持機構」との間に介在されるものであることは明らかである。 図2(上記ア(オ)参照)の(b)に示される部材及びその番号の記載から、「ポット把持機構21」は、「ポットサーバユニット7」の一部分であることは明らかである。よって、「アタッチメント機構」は、「移送機構5」と「ポットサーバユニット7」の間に介在されるものである。 これに対し、「移送駆動装置」及び「制御手段」が、「移送機構5」と「ポットサーバユニット7」との間に介在されるされること、あるいは、アタッチメント機構の構成要素として機能していることは、本件特許の請求項、明細書及び図面のいずれにも記載も示唆もされていない (ウ)また、訂正前の「アタッチメント機構」が、「移送機構に設けられるガイド部」及び「前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着される」「レール部」とを有したものは、訂正前の請求項1及び請求項3等に記載されているものの、訂正前の「アタッチメント機構」が、「移送機構に設けられるガイド部」及び「前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着される」「レール部」に加えて、「前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置」及び「その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段」をも備えていることは、訂正前の請求項5、当該請求項5の内容を記載した段落【0011】のみに記載されているだけであって、これらの箇所以外に、記載も示唆もされていない。 (エ)そうすると、訂正前の請求項5の「そのアタッチメント機構は、前記移送機構に設けられるガイド部と、前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部と、前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、」との記載は、「そのアタッチメント機構は、前記移送機構に設けられるガイド部と、前記ポット把持機構に設けられ前記ガイド部に着脱自在に取着されるレール部とを備え、前記育苗ポット詰替装置は、前記移送機構に駆動力を付与する移送駆動装置と、その移送駆動装置の作動状態を制御する制御手段とを備え、」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項1に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項1に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項1に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項1に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 2 訂正事項2 (1)訂正の目的について ア 訂正前の特許請求の範囲及び明細書の記載 (ア)訂正前の特許請求の範囲の請求項6以外の各請求項の末尾は、「・・・育苗ポット詰替装置。」と記載されている。 (イ)明細書の【発明の名称】の欄には、「育苗ポット詰替装置」と記載されている。 (ウ)「【0012】 請求項6記載の育苗ポット詰替装置は、請求項1から5のいずれかに記載の育苗ポット詰替装置において、前記レール部は、前記ポット把持機構に着脱自在に取着されている。」 イ 検討 上記アをふまえると、訂正前の請求項6の「育苗ポット詰め替え装置」との記載は、「育苗ポット詰替装置」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項2に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項2に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項2に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項2に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項2に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 3 訂正事項3 (1)訂正の目的について 訂正事項3に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項3に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、その訂正内容からみて、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項3に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明瞭でない記載を釈明をするものであり、その訂正内容からみて、本件明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項3に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 4 訂正事項4 (1)訂正の目的について ア 訂正前の特許請求の範囲及び明細書の記載 (ア)「【請求項1】 ・・・そのポット把持機構に把持された育苗ポットを前記ポット把持機構から離脱させるポット離脱装置とを備える・・・」と記載されている。 (イ)「【0007】 ・・・請求項1記載の育苗ポット詰替装置は、・・・そのポット把持機構に把持された育苗ポットを前記ポット把持機構から離脱させるポット離脱装置・・・」と記載されている。 イ 検討 上記ア(ア)及び(イ)をふまえると、訂正前の請求項1記載の発明において、「育苗ポット」を「ポット把持機構」から離脱させるものは、「ポット離脱装置」であると理解できる。 訂正前の段落【0016】は、請求項1記載の育苗ポット詰替装置の【発明の効果】に係る記載であることをふまえると、訂正前の「・・・ポット把持機構に把持されている育苗ポットがポット離脱機構によりポット把持機構から離脱され、・・・」との記載は、「・・・ポット把持機構に把持されている育苗ポットがポット離脱装置によりポット把持機構から離脱され、・・・」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項4に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項4に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項4に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項4に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項4に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 5 訂正事項5 (1)訂正の目的について 訂正事項5に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と明細書の記載との整合を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項5に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、その訂正内容からみて、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)本件明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項5に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明瞭でない記載を釈明をするものであり、その訂正内容からみて、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項5に係る訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 6 訂正事項6 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書の記載 訂正前の明細書の段落【0079】~【0082】において、7か所に、「ポット離脱機構22」と記載されている。いずれも図2を説明する記載である。 イ 検討 訂正前の段落【0049】、【0052】、【0055】及び【0091】に記載された「ポット離脱装置22」は、いずれも図2の説明に係るものであり、同一図面の同一部材については、統一した名称が記載されるのが通常である。 よって、訂正前の段落【0049】、【0052】、【0055】及び【0091】に記載された「ポット離脱装置22」は、「ポット離脱機構22」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項6に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項6に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項6に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項6に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項6に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項6に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 7 訂正事項7 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書の記載 訂正前の明細書の段落【0040】等、多数の段落において、「100」が付された部材は、「育苗ポット詰替装置」と記載されている。 イ 検討 上記アをふまえると、訂正前の段落【0072】、【0190】及び【0191】に記載された「苗育ポット詰替装置100」との記載は、「育苗ポット詰替装置100」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項7に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項7に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項7に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項7に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項7に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項7に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 8 訂正事項8 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書の記載 訂正前の明細書の段落【0079】、【0090】において、「43」が付された部材は、いずれも「ストッパ部」と記載されている。 イ 検討 上記アをふまえると、訂正前の段落【0086】に記載された「ストッパ43」との記載は、「ストッパ部43」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項8に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項8に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項8に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項8に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項8に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項8に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 9 訂正事項9 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書の記載 訂正前の明細書の段落【0093】、【0094】、【0098】、【0099】、【0104】及び【0108】に記載された「配置トレイ用アタッチメント」に付された番号は、いずれも「61」である。 イ 検討 上記アをふまえると、訂正前の段落【0119】の3箇所に記載された「配置トレイ用アタッチメント63」との記載は、「配置トレイ用アタッチメント61」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項9に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項9に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項9に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項9に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項9に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項9に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 10 訂正事項10 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書の記載 訂正前の明細書の段落【0125】、【0127】、【0129】及び【0130】に記載された「積層トレイ用アタッチメント」に付された番号は、いずれも「51」である。 イ 検討 上記アをふまえると、訂正前の段落【0128】に記載された「積層トレイ用アタッチメント53」との記載は、「積層トレイ用アタッチメント51」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項10に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項10に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項10に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項10に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項10に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項10に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 11 訂正事項11 (1)訂正の目的について ア 訂正前の明細書及び図面の記載 (ア)訂正前の明細書の段落【0132】(2箇所)、【0135】(1箇所)において、「54b」が付された部材は、いずれも「第2積層トレイ用壁部」と記載されている。なお、訂正前の明細書の段落【0132】~【0134】等には、「第1積層トレイ用壁部」については、「54a」が付されている。 イ 検討 上記アをふまえれば、訂正前の段落【0135】に記載された「第1積層トレイ用壁部54b」との記載は、「第2積層トレイ用壁部54b」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項11に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項11に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項11に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項11に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項11に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項11に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 12 訂正事項12 (1)訂正の目的について ア 訂正前の特許請求の範囲及び明細書の記載 (ア)「【請求項7】 ・・・ 前記ポット離脱装置は、 前記ポット把持機構から出没可能に構成される出没部と、その出没部に連結されると共に前記ポット把持機構に対して相対的に前進後退移動可能に構成される連結部とを有し、前記連結部が前進移動され、前記出没部が前記ポット把持機構から突出されることで、前記育苗ポットを前記ポット把持機構から押し出して離脱させるポット離脱機構と、 前記連結部に着脱自在に取着されるプッシュアタッチメント機構と、を備え、」 (イ)「【0079】 図2(b)及び図2(c)に示すように、プッシュアタッチメント機構40は、プッシュアタッチメント本体部41と、そのプッシュアタッチメント本体部41の両端部に形成されポット離脱機構22に着脱自在に取着される一対のプッシュアタッチメント取着部42と、プッシュアタッチメント本体部41に配設され押出用シリンダ8が当接されるストッパ部43とを備えている。」 訂正前の明細書の段落【0080】~【0082】において、「22」が付された部材は、いずれも「ポット離脱機構」と記載されている。 (ウ)「【0050】 ポット把持機構21は、放射状に延びる4つの板状片によって構成される4行(図1(b)参照)5列に整列配置された合計20個の把持部材23と、その20個の把持部材23を上方(図2(a)上方)から支持する把持部支持体24と、その把持部支持体24の長手方向(図2(a)左右方向)に両端部側にボルトBにて取り付けられる一対の把持部ハンドル25とを備えている。 【0051】 把持部ハンドル25は、一対の断面コの字状のプレートと、それらプレート間を連結する円柱形状のシャフト25a(図2(c)参照)とにて構成されており、そのシャフト25aの外周面は、ゴム状弾性体(シリコンゴムなど)で覆われている。」 イ 検討 (ア)上記ア(ア)記載によれば、「ポット離脱機構」が「連結部」を有していて、当該「連結部」に、「プッシュアタッチメント機構」が「着脱自在に取着される」ことから、「プッシュアタッチメント機構」が「着脱自在に取着される」ものは、「ポット離脱機構」であることは明らかである。 請求項7の上記構成に関連した記載のある、設定登録時の明細書の段落【0079】(上記ア(イ)参照)をみると、「ポット離脱機構」及び「プッシュアタッチメント機構」についてより具体的に「プッシュアタッチメント機構40は、プッシュアタッチメント本体部41と、そのプッシュアタッチメント本体部41の両端部に形成されポット離脱機構22に着脱自在に取着される一対のプッシュアタッチメント取着部42と・・・」との記載があり、「プッシュアタッチメント機構42」が着脱自在に取着されるのが「ポット離脱機構22」であることが明示されている。 以上のとおり、設定登録時の請求項7及び段落【0079】の記載をふまえれば、「プッシュアタッチメント機構」が着脱自在に取着されるのは、「ポット離脱機構」であることは明らかである。 そして、上記段落【0079】において「ポット離脱機構」には「22」の番号が付されており、さらに段落【0080】~【0082】においても「22」が付された部材は、いずれも「ポット離脱機構」であることが示されている。 そうすると、設定登録時の請求項7及び明細書の記載からみて、「22」が付される部材は「ポット離脱機構」であって、訂正前の「22 ポット離脱装置」の記載が誤記であること明らかである。 (イ)訂正前の明細書の段落【0050】に「ポット把持機構21は、・・・把持部材23と、・・・把持部支持体24と、・・・一対の把持部ハンドル25とを備えている。」と記載されていることから、「把持部材23」、「把持部支持体24」及び「把持部ハンドル25」は、「ポット把持機構21」の一部であると理解できる。 また、訂正前の明細書の段落【0051】に「ハンドル25は、・・・プレートと、・・・シャフト25a(図2(c)参照)とにて構成されており・・・」と記載されていることから、「シャフト25a」は、「ハンドル25」の一部であり、上記理解に基づけば、「ポット把持機構21」の一部であると理解することができる。 (ウ)上記(ア)及び(イ)をふまえると、訂正前の明細書の段落【0196】の 「・・22 ポット離脱装置 23 把持部材(ポット離脱装置の一部) 24 把持部支持体(ポット離脱装置の一部) 25 把持部ハンドル(ポット離脱装置の一部) 25a シャフト(ポット離脱装置の一部)・・」との記載は、 「・・22 ポット離脱機構 23 把持部材(ポット把持機構の一部) 24 把持部支持体(ポット把持機構の一部) 25 把持部ハンドル(ポット把持機構の一部) 25a シャフト(ポット把持機構の一部)・・」と記載すべきところの誤記であることは明らかである。 ウ 小括 よって、訂正事項12に係る訂正は、明らかな誤記を訂正するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる、誤記の訂正を目的としたものと認められる。 (2)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでないことについて 訂正事項12に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)当初明細書等に記載した事項の範囲内であることについて 訂正事項12に係る訂正は、上記(1)において検討したとおり、明らかな誤記を訂正するものであるから、当初明細書等に記載した事項の全てを総合することによって導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。 したがって、訂正事項12に係る訂正は、当初明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (4)独立特許要件について 訂正事項12に係る訂正は、上記(1)で検討したとおり、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。 そこで、特許法第126条第7項の規定により、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができることが要件となるところ、当該要件について検討すると、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。 したがって、特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるから、訂正事項12に係る訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第5 むすび 以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-390031

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