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商標取消審判

2023-300694

ザムカラー、ザム

審判番号
2023-300694
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2000-106731
登録番号
4539965
請求日
2023年09月27日
審決日
2024年05月30日
公報発行日
2024年08月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 輝事務所
  • 【被請求人】株式会社 オーティス
  • 【被請求人代理人】協明国際弁理士法人
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 大山 健
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T131 .1 -Y (Z06)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第4539965号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第4539965号商標(以下「本件商標」という。)は、「ザムカラー」の文字を標準文字で書してなり、平成12年9月29日に登録出願、第6類「金属製とい,金属製とい台その他の建築用又は構築用の金属製専用材料」を指定商品として、同14年2月1日に設定登録され、同24年2月7日及び令和4年1月17日に存続期間の更新登録がされたものである。また、令和5年11月6日受付で、権利者の所在地を「大阪府東大阪市横枕南・・・」とする、登録名義人の表示の変更がなされている。 そして、本件審判請求の登録日は、令和5年10月12日であり、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和2年(2020年)10月12日ないし同5年(2023年)10月11日である(以下「要証期間」という。)。 第2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。また、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証(枝番号を含む。)を提出した。 なお、証拠の記載については、以下、「甲第1号証」を「甲1」のように省略して記載することがあり、枝番号の全てを示すときは枝番号を省略する場合がある(乙各号証についても以下同じ。)。 1 請求の理由 本件商標はその指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 (1)被請求人の住所について 被請求人は本件商標の登録時の住所を「大阪府大阪市天王寺区餌差町・・・」としており、法人番号公表サイトにて検索したところでは、平成29年4月3日に「大阪府大阪市天王寺区勝山・・・」へ、また、現在は令和5年7月3日に「大阪府大阪市天王寺区上本町・・・」へ変更されていることが確認できる(甲1、甲2)。 (2)乙第1号証の1及び乙第2号証について ア 乙第1号証の1は被請求人のカタログの部分的なコピーとのことであり、乙第2号証はこれと同じ内容のものが被請求人の公式ホームページにデジタルカタログとして掲載されていることを証する資料とのことである。 しかしながら、カタログに記載されている住所は「東大阪市横枕南・・・」であるところ、カタログが発行されたとする2023年5月当時の被請求人の登記上の住所は「大阪府大阪市天王寺区勝山・・・」であるから、これが被請求人のカタログと認めることはできない。 イ 被請求人が本件商標を使用していると主張する商品は、カタログによれば「住宅用雨樋金具」であるところ、「金具」は本件商標の指定商品に含まれる商品ではないため、「住宅用雨樋金具」が指定商品に該当するか、定かではない。 ウ 本件商標は片仮名にて「ザムカラー」と表示してなるが、カタログ中の表示は「ZAMカラー」との欧文字と片仮名の組み合わせからなるものである。 本件商標「ザムカラー」とカタログ中の「ZAMカラー」はいずれも造語と思われるが、「ZAMカラー」からは「ザムカラー」、「ゼットエーエムカラー」の称呼が自然と生じるものであり、「ザムカラー」及び「ZAMカラー」は特定の意味を有しない語であるから、観念について比較することはできない。 したがって、両者は片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標と認めることはできないから、カタログによっては本件商標の使用を立証することはできない。 (3)乙第1号証の2について 乙第1号証の2はカタログ(乙1の1、乙2)の制作及び印刷に関する請求書及び納品書とのことであるが、本件商標は表示されていないから、本件商標の使用証拠として採用することはできない。 (4)以上のとおり、乙第1号証及び乙第2号証によっては本件商標が要証期間に使用された事実は証明されない。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 日本国内における商標権者による使用であること 乙第1号証の1は、商標権者である株式会社オーティスが日本国内において頒布した自社製品を紹介するためのカタログから、本件商標の使用を証明できる箇所のみを一部抜粋してコピーしたものである。 当該カタログには、表紙に株式会社オーティスと明記され、裏表紙には会社名、住所及びWebサイトのURL等が明記されるとともに、抜粋したページには本件商標が表示されている。 よって、カタログから、日本国内における商標権者による本件商標の使用は明白である。 2 請求に係る指定商品についての使用であり、本件商標の使用であること 乙第1号証の1に添付したページは、住宅用雨樋金具を紹介するページであり、商品の写真とともに本件商標の表示がある。請求に係る指定商品についての使用であり、本件商標の使用である。 3 商標法第2条第3項第8号に規定する使用であること カタログ(乙1の1)は「取引書類」に該当し、取引書類に商標を付し、それを頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号における、商標の広告的使用に該当する。 4 要証期間での使用であること 乙第1号証の2は、カタログ(乙1の1)の制作及び印刷を依頼している株式会社DAIWA(大阪市西区新町・・・)からの2023年(令和5年)5月20日付け請求書及び同月17日付け納品書であり、この請求書の「伝票日付」の欄に「5/17」、品名の欄に「雨樋金具カタログ」、数量の欄に「3000」の記載がある。 また、カタログ(乙1の1)の裏表紙には、「このカタログの記載内容は、2023年5月現在のものです。」との記載があるとともに、「R5.4.3000D」との記載があり、これは令和5年4月に3000部発行したことを意味する。 カタログ(乙1の1)はデザイン修正が発生したため多少のラグがあるが、その内容に照らせば、要証期間にカタログが制作及び印刷されたことは証明される。 さらに、乙第2号証は、カタログ(乙1の1)と同じ内容のものが、商標権者のインターネット公式ホームページにデジタルカタログとしても掲載されていることを証する資料であり、当該デジタルカタログは、印刷物と同時期に更新され、当該ホームページに掲載されるものであるから、この使用事実も要証期間での使用といえる。 5 本件商標とカタログに掲載された商標について 本件商標は「ザムカラー」と片仮名の標準文字で書された商標である。一方、カタログ(乙1の1)に掲載された商標は「ZAMカラー」との、ローマ字と片仮名で書された商標である。「ザム」と「ZAM」との間に表示の変更はみられるが、このような使用変更の態様は、平仮名及び片仮名とローマ字の相互間の使用といえ、相互に同一称呼及び観念を生ずる商標であるから、社会通念上同一を含む本件商標の使用と認められる。 第4 当審の判断 1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば、以下のとおりである。 (1)カタログ(乙1の1) 乙第1号証の1は、被請求人が制作したカタログの一部をコピーした出力物であるところ、その1葉目には、「雨樋金具カタログ」、「OTIS」、「株式会社オーティス」の記載があり、その4葉目には、「OTIS」、「株式会社オーティス」、「URL https://www.otis-web.co.jp」、「東大阪市横枕南・・・」、「●このカタログの記載内容は、2023年5月現在のものです。」、「R5.4.3000D」の記載がある。 また、カタログ(乙1の1)の3葉目の上部には、「[貝:ステンレス、足:亜鉛メッキ製品][亜鉛メッキ、EPカラー製品]」、「住宅用雨樋金具」の記載があり、その下には、「品名」「図面」などを項目とする表内に、「品名」として「ZAMカラー/ヨコロック/自在吊正面打/DL55/E70U」の記載がある住宅用雨樋金具が掲載されている。 さらに、カタログ(乙1の1)の2葉目及び3葉目には、「品名」が「W-20 丸ツル首」及び「W-20 打込」である住宅用雨樋金具について「カラー品はZAMカラー商品」の記載がある。 (2)請求書、納品書(乙1の2) 乙第1号証の2の1葉目は、2023年5月20日に株式会社DAIWAが被請求人に宛てた請求書であり、「伝票日付/伝票No」「注文No/受注No」「品名」「数量/単位」「単価」「金額」を項目とする表内に、「05/17/112957」「8002-044084/0002044084-000」「売上 雨樋金具カタログ」「3000/部」の記載があり、「単価」及び「金額」は墨消しされている。 また、乙1の2の2葉目は、2023年5月17日に株式会社DAIWAが被請求人に宛てた納品書であり、「注文No/製品No」「品名・規格」「数量」「単価」「金額」などを項目とする表内に、「0002044084-000/8002-044084」「雨樋金具カタログ」「3000部」の記載があり、「単価」及び「金額」は墨消しされている。 さらに、請求書及び納品書に、株式会社DAIWAの押印が確認できる。 (3)上記(1)及び(2)から、以下の事実を認めることができる。 被請求人は、2023年5月頃、「品名」に「ZAMカラー」(以下「使用商標」という。)の記載がある住宅用雨樋金具(以下「使用商品」という。)を掲載した雨樋金具カタログ(乙1の1)を作成し、株式会社DAIWAに3000部の印刷及び制作を依頼し、当該雨樋金具カタログは同月17日に被請求人に納品され、同月20日にその代金が請求されたことが確認できる。 そうすると、被請求人は、被請求人の製造する商品を広告するために、要証期間である2023年5月頃、使用商標を付して使用商品を掲載した雨樋金具カタログ(乙1の1)を作成し、頒布したと推認することができる。 2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標及び使用商品について 使用商標(「ZAMカラー」)は、使用商品(「住宅用雨樋金具」)について付されたものであり、自他商品識別標識としての機能を果たすものといえる。 そして、使用商標(「ZAMカラー」)は、本件商標(「ザムカラー」)と、「ZAM」の文字部分について欧文字と片仮名の差異はあるものの、「ZAM」は「ザム」と読むのが自然であり、「ZAMカラー」と「ザムカラー」とで別異の観念が生じるなどの特段の事情は見当たらないから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標とみて差し支えない。 また、使用商品は、とい又はとい台の部品であるから、「建築用又は構築用の金属製専用材料」の範ちゅうに属する商品である。 (2)使用行為、使用時期、使用者について 被請求人は、被請求人の製造する商品を広告するために、要証期間である2023年5月頃、使用商標を付して使用商品を掲載した雨樋金具カタログ(乙1の1)を作成し、頒布したと認められるから、商標権者が要証期間に、商標法第2条第3項第8号に規定する使用行為を行ったと認めることができる。 なお、請求人は、カタログ(乙1の1)に記載されている住所が、2023年(令和5年)5月当時の被請求人の登記上の住所と異なるから、このカタログが被請求人のカタログであると認めることはできない旨の主張をするが、上記第1のとおり、令和5年11月6日受付で、権利者の所在地を「大阪府東大阪市横枕南・・・」とする、登録名義人の表示の変更がなされており、この変更された住所とカタログに記載された住所とが合致することから、当該カタログが商標権者である被請求人が作成したものとみて差し支えない。よって、請求人のかかる主張は採用できない。 (3)小括 上記(1)及び(2)からすれば、商標権者が、要証期間に、日本国内において本件審判の請求に係る指定商品(第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料」)の範ちゅうに属する「住宅用雨樋金具」を掲載したカタログに、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付して頒布し広告した(商標法第2条第3項第8号に該当。)と認めることができる。 3 まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、その審判請求に係る指定商品について本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていたことを証明したといわなければならない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-300694

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