商標取消審判
2023-300510
エラグ
- 審判番号
- 2023-300510
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2011-026599
- 登録番号
- 5443427
- 請求日
- 2023年07月20日
- 審決日
- 2025年06月06日
- 公報発行日
- 2025年08月29日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】ライオン 株式会社
- 【請求人代理人】佐藤 大輔
- 【請求人代理人】橘 哲男
- 【被請求人】桃井 優一
- 【被請求人代理人】アクシス国際弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 高橋 幸志
- 分類
- T131 .1 -Z (X29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項、商標法第2条第3項第2号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5443427号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5443427号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5443427号商標(以下「本件商標」という。)は、「エラグ」の文字を標準文字で表してなり、平成23年4月15日に登録出願、第29類「ポリフェノールを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,アミノ酸を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,タンパク質を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,ビタミン・ミネラルを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,果実を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,植物繊維を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,動物エキスを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品」を指定商品とし、同年10月7日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和5年8月9日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間である同2年8月9日から同5年8月8日までを、以下「要証期間」という場合がある。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和5年10月6日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年11月24日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)において要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標が商標権者によって継続して3年以上日本国内において使用されている事実を発見することができず、また、商標登録原簿を見ても専用使用権及び通常使用権は設定登録されておらず、許諾を受けた通常使用権者による使用の事実もなく、本件商標を使用しないことについて正当な理由も認めることができないことから、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 弁駁書による主張
(1)被請求人は本件商標と同一の商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していないこと
被請求人は、答弁書において、使用事実を端的に述べているが、どの使用標章が本件商標と同一の商標(社会通念上同一の商標を含む。)であるかを主張していない。
被請求人は答弁書中において「被請求人は、平成12年4月12日から「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」という名称のインターネット上の店舗(ネットショップ)を運営しており、・・・」などと述べていることから、この「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」の表示部分を「使用標章」と捉えた上で、被請求人は本件商標と同一の商標(社会通念上同一の商標を含む。)」を使用していないことを述べる。
本件商標は「エラグ」の片仮名であるのに対して、使用標章は「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」の文字よりなるため、これらの文字が同一でないことは明らかである。
社会通念上同一の商標とは、「書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標」、「平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標」、「外観において同視される図形からなる商標」及び「その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」をいうが、使用標章はこれらのいずれにも該当するものではない、そのため、使用標章は、本件商標と社会通念上同一の商標には当たらない。
したがって、被請求人は本件商標と同一の商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用しておらず、この点を仮に主張していたとしても、その主張は失当である。
(2)被請求人が使用する商品・役務は本件商標の指定商品に該当しないこと
被請求人は、答弁書において、どの使用商品が本件商標に係る指定商品(以下「本件指定商品」という場合がある。)に該当するのかを主張していない。
被請求人は、答弁書中において「・・・「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」という名称のインターネット上の店舗上では、「エラグ酸のことなら」などと表示があり、主にエラグ酸が含まれるサプリメントが販売されている・・・」などと述べていることから、この「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」という名称のインターネット上の店舗(ネットショップ)運営を「使用役務」と捉えた上で、被請求人は本件指定商品について本件商標と同一の商標を使用していないことを述べる。
本件指定商品は第29類「ポリフェノールを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,アミノ酸を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,タンパク質を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,ビタミン・ミネラルを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,果実を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,植物繊維を主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品,動物エキスを主原料とした錠剤状・カプセル状・顆粒状・液状・粉状又はタブレット状の加工食品」といった商品であるのに対して、被請求人は、使用標章をインターネット上で運営する店舗名称として使用しており、これは35類「サプリメントの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」といった役務に該当するため、これらの商品・役務が同一ではないことは、論をまたない。
したがって、被請求人が使用する商品及び役務は「本件指定商品」に該当せず、この点を仮に主張していたとしても、その主張は失当である。
なお、被請求人は、同店舗において、「主にエラグ酸が含まれるサプリメントが販売されている」などと述べるものの、これに対する立証は何らされてない。
(3)被請求人の行為は商標法上の「使用」に該当しないこと
被請求人は、被請求人によるどの行為が商標法第2条第3項各号に規定されている「使用」行為に該当するかを一切主張してない。
そのため、被請求人は、本件登録商標を「使用」をしているものということはできない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を答弁書及び令和7年2月21日付け審尋に対する同年3月28日付け回答書において要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。
1 被請求人が本件商標を使用していることについて
被請求人が、平成12年4月12日から運営する「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」という名称のインターネット上の店舗上では、「エラグ酸のことなら」などと表示があり、主にエラグ酸が含まれるサプリメントが販売されている(乙1)。
被請求人は、GMOペパボ株式会社に依頼して、「カラーミーショップ」という名称のサービスを利用し、上記ネットショップの作成及び運営を行っており、そのための費用を継続的に支払っている(乙2)。
請求人は、「本件商標は「エラグ」の片仮名文字であるのに対して、使用標章は「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」の文字よりなるものであるため、これらの文字が同一ではないことは明らかである。」と主張している。
しかし、上記表記が1つのキャッチフレーズとして表現されているからと言って、それが全体として1つの使用標章を構成するということはできない。一般消費者が当該キャッチフレーズを見た場合、「・・・のことなら・・・」という表現から、それより前の「エラグ」あるいは「エラグ酸」が1つの独立した概念であると理解することができる。
そして、「エラグ酸」との表現についてみると、「エラグ」には対応する漢字を観念できないし、日本人によく知られている言葉でもないから、外来語あるいは造語であると容易に理解することができる。そして、「エラグ」が片仮名として表記され、「酸」が漢字として表記されていることから、「エラグ」が独立して識別機能を持つとの意図が強く示されているといえる。
「酸」との漢字は、名詞として使用される場合、酸性を示す化学物質の総称としての意味を有するが、そのような物質の種類は非常に多く、「酸」という一文字だけでは、酸性のものではないかという推測ができるものの、具体的にどのような商品なのかを推測できないし、その出所を全く推測できない。すなわち、「酸」という文字の部分は、自他商品識別機能を全く有していない。
一方、「エラグ」との文字は、日本人によく知られている言葉でもないから、特定の観念をもたらすものではなく、その称呼のほうが取引者及び需要者に強く印象付けるといえる。当該文字の後ろに「酸」という漢字が組み合わされていても、「エラグ」が酸の1種であること、酸性であることという説明が追加されていると理解され、「エラグ」が1つ独立した概念を構成することは妨げられない。
したがって、乙第1号証、乙第2号証における「エラグ酸」との表記のうち、自他識別機能を有する部分は「エラグ」であり、取引者及び需要者は、「エラグ」が独立した概念であることを認識し、把握するものであり、本件商標と社会通念上同一の商標であると思料する。
また、上記ネットショップ経由で実際にも問い合わせがあったので、上記ネットショップが一般的にアクセス可能であることが分かる(乙3)。
乙第3号証における「Ellagic Insurance Formula(エラグ酸)」との表記のうち、「Ellagic」の部分は、本件商標「エラグ」を英語表記に変更したものである。前述のように、「エラグ」はその称呼が取引者及び需要者に強く印象付けるものである。また、「エラグ」という発音に類似する日本語の固有の言葉もない。そのため、片仮名とローマ字の表記の違いがあっても、同一の称呼を生じさせる以上、当該証拠が取引者及び需要者の注意を強く引き、同様の自他商品識別機能を発揮させることができると思料する。
さらに、乙第4号証を参照すると、商品(カプセル状の加工食品)のラベルには「Ellagic Insurance Formula」との表記があり、そのうち、「Ellagic」が最も大きい文字として、1行目に表記されていることから、「Ellagic」が独立して識別機能を持つとの意図が強く示されているといえる。
よって、被請求人が本件商標を使用している事実が認められるべきであると思料する。
2 被請求人が本件商標をその指定商品について使用していることについて
被請求人は、商品(カプセル状の加工食品)に、本件商標「エラグ」と社会通念上同一と認められる標章が付されたものを販売し、さらに自己のウェブサイト上でその販売を行っている。当該行為は、「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」(商標法第2条第3項第2号)であり、指定商品についての本件商標の使用であると思料する。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠について
被請求人の主張及び同人が提出した証拠によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証について
乙第1号証は、「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」と称するウェブページの写しであるといえるところ、1葉目において、「特定商取引法に基づく表記」の見出しの下、「販売業者」として「Hope For Cancer Japan」及び「運営統括責任者名」として「Yuichi Momoi」と記載されている。そして、本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という場合がある。)は「桃井優一」であるが、当該ページに記載の住所は、本件商標権者の商標登録原簿に記載されている住所と相違している。
また、1葉目の右側には、赤字で「これらのサプリメントを購入されるかどうか、継続されるかどうかは、お客様の意志で判断してください。」との記載があり、2葉目の右側に「Top Sellers」の見出しの下、「オススメ Ellagic Insurance Formula(エラグ酸) (アマゾンで絶賛発売中)」及び「Category」の見出しの下、「エラグ酸(Ellagic Acid)」と記載されている。
(2)乙第2号証について
乙第2号証は、インターネットショップの作成及び運営を行っている「カラーミーショップ」という名称のサービスにおいて「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」の契約に関する契約内容とその支払い状況であるところ、2009年5月12日から同年8月31日までの支払い実績に始まり、直近では、2023年6月1日から同年11月30日までの支払い実績が存在し、その間、契約が切れることなく継続して支払いがされていたことが認められる。
(3)乙第3号証について
乙第3号証は、2021年7月15日付けの「件名」を「【エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan】《商品》お問い合わせ」とする「Ellagic Insurance Formula(エラグ酸)」に関する入手の可否についての電子メールによる顧客からの質問に対し、2021年7月19日付けで当該商品が入手不可であることを返信した内容のものである。
(4)乙第4号証について
乙第4号証は、「eサプリ東京のサプリメントガイド」と題する書面であるところ、「エラグ酸サプリメント Ellagic Insurance Formula 180カプセル」の商品の紹介を内容とするものである。
そして、書面の右上には、商品の容器の写真が掲載されており、そのラベルに「ELLAGIC」、「INSURANCE」及び「FORMULA」の文字が三段に横書きされていることが認められる。
また、「製造元」として「Greenwood Health Systems,Inc.(グリーンウッドヘルスシステム株式会社)」と記載され、ページ下部には「フレッシュオーガニックハーブサプリメント専門店 eサプリ東京」と記載されている。
2 上記1からすれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、「エラグ」の片仮名を横書きした構成からなるものである。他方、被請求人が提出した乙各号証には「エラグ酸」の文字の使用が見受けられるものの、これらはいずれも「エラグ」の片仮名が単独で使用されているとはいえないもの又は商品の説明文で使用されているものといえることからすれば、商標の使用としてみられないものである。
その他、被請求人が提出した全証拠をみても、本件商標と社会通念上同一の商標について、その使用を認めることができない。
(2)小括
被請求人の主張及び同人が提出した全証拠をみても、本件商標の使用が認められないことから、要証期間に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用した事実を確認することができない。
3 被請求人の主張について
(1)「エラグ」の使用について
被請求人は、乙第1号証の「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」の文字について、一般消費者が当該キャッチフレーズを見た場合、「・・・のことなら・・・」という表現から、それより前の「エラグ」あるいは「エラグ酸」が1つの独立した概念であると理解することができ、「エラグ」は日本人によく知られている言葉でもなく、外来語あるいは造語であると容易に理解することができることから、「エラグ」が独立して識別機能を持つとの意図が強く示されているといえる。また、「酸」との漢字は、酸性を示す化学物質の総称で、一文字だけでは、具体的にどのような商品なのかを推測できず、自他商品識別機能を全く有していない。一方、「エラグ」との文字は、日本人によく知られている言葉でもないから、特定の観念をもたらすものではなく、その称呼のほうが取引者及び需要者に強く印象付けるといえる。したがって、乙第1号証、乙第2号証における「エラグ酸」との表記のうち、自他識別機能を有する部分は「エラグ」であり、取引者及び需要者は、「エラグ」が独立した概念であることを認識し、把握するものであり、本件商標と社会通念上同一の商標である旨主張する。
しかしながら、「エラグ酸のことなら Hope For Cancer Japan」は、ウェブページの表題であるから、その構成全体で把握されるものというのが自然であり、構成全体がやや冗長であることを考慮し、日本語で表された「エラグ酸のことなら」の文字部分と英語で表された「Hope For Cancer Japan」の文字部分がそれぞれを分離して認識される場合があるといえるとしても、「エラグ」の文字部分のみが、当該ウェブページを表すものと利用者が認識するとはいい難いものである。
また、被請求人は、「エラグ酸」について、「酸」が自他商品識別機能を有していないことから、「エラグ」の文字が独立して認識、把握される旨主張するが、構成される文字が使用される商品との関係で、自他商品の識別力がないからといって、常に、当該文字部分が捨象され、それ以外の文字部分が独立して認識されるものとはいい難く、構成文字の一部をもって認識されることについては、個別具体的に判断されるべきである。
そこで、本件商標について検討すると、本件指定商品は、いわゆる「サプリメント(健康食品)」であるところ、当審における職権調査によれば、別掲に示すとおり、サプリメントを取り扱う分野においては、「酸」の文字は、例えば、「ヒアルロン酸」「クエン酸」のように、「酸」の文字を伴って、一体のものとして普通に用いられるものであるから、被請求人が提出した資料における「エラグ酸」の文字は、これに接する者に「エラグ酸」の文字が不可分一体であると把握されるとみるのが相当である。
そして、被請求人の提出する証拠及び主張をみても、「エラグ酸」の文字から「エラグ」の文字部分のみが取引上一般に認識されることを具体的に立証しているとはいえないものである。
(2)社会通念上同一の商標について
被請求人は、乙第3号証における「Ellagic Insurance Formula(エラグ酸)」との表記について、「Ellagic」の文字部分は、本件商標「エラグ」を英語表記に変更したもので、片仮名とローマ字の表記の違いがあっても、同一の称呼を生じさせる以上、片仮名を英語表記に変更しても社会通念上の同一性が認められる。さらに、乙第4号証を参照すると、商品(カプセル状の加工食品)のラベルには「ELLAGIC INSURANCE FORMULA」との表記があり、そのうち、「ELLAGIC」が最も大きい文字として、1行目に表記されていることから、「ELLAGIC」が独立して識別機能を持つとの意図が強く示されているといえるから、被請求人が本件商標を使用している事実が認められるべきである旨主張する。
しかしながら、乙第3号証及び乙第4号証をみるに、これらは、いずれも「Ellagic Insurance Formula」及び「ELLAGIC INSURANCE FORMULA」の文字が一体のものであるとみるのが相当であり、その構成中の「Ellagic(ELLAGIC)」の文字が独立して認識されるとはいい難いものである。
また、乙第4号証に掲載された商品の容器の写真におけるラベルに記載された「ELLAGIC」の文字は、「INSURANCE」及び「FORMULA」の文字に比して、やや大きく表されていることから、当該「ELLAGIC」の文字が独立して認識される場合があるといえるのかもしれないが、そうであるとしても、「ELLAGIC」が「エラジック」と称呼されるのに対し、本件商標の「エラグ」が「エラグ」と称呼され、両文字の称呼が相違することから、「ELLAGIC」の文字が本件商標と社会通念上同一の商標ということはできない。
(3)小括
上記(1)及び(2)のとおり、被請求人の主張は採用することができない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していた事実を証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-300510