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特許拒絶査定不服審判

2023-021881

カテーテルアセンブリ、及び関連する方法

審判番号
2023-021881
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-557344外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年12月22日
審決日
2025年12月02日
公報発行日
2026年05月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A61M)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-557344「カテーテルアセンブリ、及び関連する方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 元年10月24日国際公開、WO2019/201859、令和 3年 8月30日国内公表、特表2021-521921〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2019年(平成31年) 4月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2018年 4月18日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その後の手続の経緯は、概略、以下のとおりである。 令和 5年 1月25日付け:拒絶理由通知書 同年 5月 2日 :意見書及び手続補正書の提出 同年 8月14日付け:拒絶査定 同年12月22日 :審判請求書及び同時に手続補正書の提出 令和 6年 6月12日 :上申書の提出 令和 7年 3月27日付け:拒絶理由通知書 同年 6月27日 :意見書及び手続補正書の提出 第2 本願発明 本願の請求項1~16に係る発明は、令和 7年 6月27日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~16に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。 「【請求項1】 静脈カテーテルアセンブリ(100)であって、 取り付けられるカテーテルチューブ(150)を有するカテーテルハブ(110)と、 ニードルハブ(103)に取り付けられるニードル先端(102)を備えるニードル(101)を含み、 前記ニードル(101)は、前記ニードル先端(102)が前記カテーテルチューブ(150)の遠位開口部(149)から遠位に突き出るように前記カテーテルチューブ(150)を通って突き出て、 前記カテーテルチューブ(150)は、 外側表面(158)、及び内側表面(137)を備える壁と、 前記外側表面(158)と前記内側表面(137)との間の壁厚みと、 前記内側表面(137)によって画定される内腔(156)と、 を有するカテーテル本体(151)を含み、 前記カテーテル本体(151)は、 第一の硬さ特性を備えた第一の材料から形成される壁厚みの第一の部分(152)を含み、 前記第一の部分(152)は、前記カテーテル本体(151)および前記内腔(156)の前記内側表面(137)の少なくとも一部を形成する内面と、前記カテーテル本体(151)の前記外側表面(158)の少なくとも一部を形成する外面と、を有し、 前記カテーテル本体(151)はまた、 第二の硬さ特性を備えた第二の材料から形成される壁厚みの第二の部分(155)を含み、 前記第二の部分(155)は、内面と外面とを有し、 前記第二の材料の前記第二の硬さ特性は、前記第一の材料の前記第一の硬さ特性に対して1.05から1.8倍の値を有し、 前記第二の部分(155)は、前記カテーテルチューブ(150)の前記壁厚み内に埋め込まれ、 前記第二の部分(155)は、前記カテーテルチューブ(150)のキンクを制限または防止するために使用され、 前記第二の部分(155)の前記内面と前記外面は、前記カテーテルチューブ(150)の前記内側表面(137)および前記外側表面(158)によって覆われ、 前記第一の部分および前記第二の部分は、前記チューブ本体の全長の50%以上を形成するように使用される、 静脈カテーテルアセンブリ。」 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和 7年 3月27日付けの拒絶理由通知書において通知した理由は、以下の理由を含むものである。 本願発明は、その優先日前に日本国内または外国において頒布された下記の引用文献1に記載された発明及び周知技術に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1:特表2017-514579号公報 引用文献2:特表2008-539049号公報(周知技術を示す文献) 引用文献3:特表2014-520594号公報(周知技術を示す文献) 第4 引用文献の記載事項及び引用発明 1 引用文献1 上記引用文献1には、以下の事項が記載されている(下線は当審が付した。以下同様。)。 ア「【0011】 [00075]本発明の実施形態は、概して、患者の中に、カテーテル又は他の管状医療用装置の留置を補助するための器具に関する。例えば、様々な長さのカテーテルは、典型的には、患者の脈管構造へのアクセスを確立し、薬剤の注入又は体液の吸引を可能にするために患者の体内に留置される。本明細書に記載されるカテーテル挿入具は、このようなカテーテル留置を容易にする。以下の考察は特定の種類及び比較的短い長さのカテーテルの留置に焦点を当てるが、抹消IVの中間又は長期留置(extended-dwell)カテーテル、PICC、中心静脈カテーテルなどを含む、様々な種類、サイズ、及び長さのカテーテルが本装置を介して挿入され得ることに留意する。… 【0012】 [00076]最初に、一実施形態による、一般的に10と示されるカテーテル挿入具(「挿入具」)に関する様々な詳細を示す、図1A~1B及び2A~2Bを参照する。示されるように、挿入具10は、ハウジング12を含み、これが順に、底部ハウジング部分12Bと分離可能に嵌合される上部ハウジング部分12Aを含む。中空の針16を支持する針ハブ14が、ハウジング部分12Aと12Bとの間に介在する。針16は、挿入具10の本体を通って、そしてハウジング12の遠位端の外に延在するように針ハブ14から遠位に延在する。別の実施形態では、針は少なくとも部分的に中空であるが、尚も本明細書に記載の機能を可能にする。」 イ「【0018】 [00082]挿入具10は、カテーテル42を遠位方向に選択的に前進させるための、ハウジング12内に予め配設されている、そしてカテーテルチューブ44及びその近位端にハブ46を含むカテーテル前進アセンブリ40を更に含む。図1A及び1Bに見られるように、カテーテル42は、ハウジング12により画定される容積内に部分的かつ初期に予め配設されており、したがって、既に述べたように、カテーテルチューブ44の内腔が針16上に配設され、針16が順にガイドワイヤ22上に配設されている。 … 【0020】 [00084]カテーテル前進アセンブリ40のハンドル48と関連する追加の構成要素が含まれる。プラグ又は弁52は、カテーテルが患者の脈管構造内に最初に導入されたときの血液漏出を阻止するために、ハンドル基部48Aとカテーテルハブ46との間に介在する。」 ウ「【0102】 [000166]コイル1108が含まれるガイドワイヤ22の一部は、患者の静脈又は他の脈管に非外傷的に進入し、本明細書に記載の挿入具を用いてカテーテルの挿入中にカテーテル42を静脈の中に誘導するように、比較的可撓性であるように設計される。」 エ「【0104】 [000168]図44は、一実施形態では、挿入具のカテーテル42のカテーテルチューブ44の遠位端が実質的にカテーテルチューブの遠位端44Aに配設される補強構成要素1118を含み得ることを示す。」 オ 「 [図:0001434529000001.jpg] 」 カ 「 [図:0001434529000002.jpg] 」 キ 「 [図:0001434529000003.jpg] 」 2 引用発明 上記ア~キを総合すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 「カテーテルチューブ44及びその近位端にカテーテルハブ46を含み、 針ハブ14から遠位に延在する針16を含み、 カテーテルチューブ44の内腔が針16上に配設される、 末梢IV留置カテーテルの挿入具10。」 3 引用文献2 引用文献2には、以下の事項が記載されている。 ア「【0023】 図1は、カテーテル又はシースのための裂開可能な(即ち、剥離可能な)本体2を含んでいる、第1の実施形態による本発明の側面図である。本体2は、遠位端4と近位端6を含んでいる。図1に示すように、本体2は、異なる材料からなる、少なくとも2つの一体化された長手方向条片8、10で形成されている。図1に示すように、各条片8、10は、管状本体2の全長に亘って概ね真直ぐに延びている。図2aに示すように、本体は、管状断面を有している。図10及び図11に示すように、本体は、三角形210及び矩形220の断面を有していてもよい。 … 【0026】 条片8、10に使用される材料は、一般には、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1条片8は第1ポリマーから作られ、第2条片は第2ポリマーから作られてよい。第1条片8に使用されるポリマーは、第2条片10に使用されるポリマーとは、分子配向が異なっていてよい。1つの実施形態では、第1条片8に使用される材料は、流動誘導(flow-induced)軸方向分子配向を有するポリマーであり、第2条片10に使用される材料は、流動誘導軸方向分子配向を殆ど或いは全く持たないポリマーである。この様な実施形態では、第1条片8に使用されるポリマー材料の流動誘導配向方向に沿った引裂強度は、分子鎖の整列により誘起される機械的異方性が原因で低下することになる。反対に、第2条片10に使用されるポリマー材料は、その機械的異方性の程度が低いことにより、以下の属性、即ち、高い引裂強度、高い機械的強度、高いトルク性能、及び高い捻れ(kink)抵抗性、の何れか又は全てを有することになる。第1条片8に使用でき且つポリマー加工中に分子が流動方向に沿って容易に配向される材料の例として、とりわけ、チコナ・べクトラ(Ticona Vectra)(登録商標)、LKX1107、LKX1113の様な結晶ポリマーを挙げることができる。」 イ「【0061】 条片8、10のポリマーは同じポリマーで、異なる分子配向を有するため違っているポリマーでもよい。条片8、10のポリマーは同じポリマーでもよいが、異なる靭性、硬度、剛性、及び/又はその他を有することから違っていてよい。例えば、第1の又は裂開用の条片8は、デュロメーター値が約70Dのペバックス(PEBAX)で形成され、第2の又は非裂開用の条片10が、デュロメーター値が約30-40DのPEBAXで形成されていてよい。」 ウ 「 [図:0001434529000004.jpg] 」 エ 「 [図:0001434529000005.jpg] 」 4 引用文献3 引用文献3には、以下の事項が記載されている。 ア「【0034】 幾つかの実施形態では、軟質デュロメータ材料部分は、適度な曲がりでの高押出し性のためには硬質デュロメータ材料部分の弧長の半分であり得る。幾つかの実施形態では、軟質デュロメータ材料部分の弧長は、適度な押出し性を伴う高可撓性チューブには硬質デュロメータ材料部分の弧長の2倍までであり得る。」 イ「【0049】 図3は、本発明によるカテーテル100の空気注入式部材94の遠位部分、内側本体96及び先細の遠位先端部98を示している。空気注入式部材は、カテーテル100(OTW又はRx設計)の遠位脚102、遠位コーン104、作業部(その遠位部分のみ図示)、近位コーン(図示せず)、近位脚(図示せず)及び近位部分においてルーメンと流体連通している膨張内部を有する。遠位脚102は内側本体96を封止的に囲み、先細の遠位先端部98は遠位脚102と内側本体96との間の封止部の遠位まで延びるが、遠位先端部98は内側本体96と一体であり、当業者にとって既知の技術である遠位先端部成形処理によって成形されている。図3での内側本体96の暗部は硬質デュロメータ材料106からなり、図3での内側本体96の明部は軟質デュロメータ材料108からなり、単一層のマルチ-デュロメータチューブを形成すべく円周の周りで共押出しされている。」 ウ「【0050】 図4は、先端部98の拡大図及び図3の空気注入式部材94の遠位脚102の部分図であり、遠位先端部98の遠位端又は先端の縮小した直径を示している。図示しているように、軟質デュロメータ材料106の3つの箇所は、硬質デュロメータ材料108の3つの箇所と交互になる。材料106の1箇所を参照すると、遠位先端部98の遠位端又は先端の円弧は、遠位先端部98の近位端でよりも短く(狭く)、より小さい半径又は少なくともより小さい外側半径を有する。上述したように、熱形成処理のため、異なるデュロメータの材料の境界は実際の部品においてそれほど明らかでない可能性がある。 【0051】 図5は、外側本体、内側本体、遠位先端部又は医療用器具のその他の管状部品として使用するための医療チューブの一実施形態の断面図を示している。チューブ110は、共押出しされるか当業者に既知の技術である他の方法で組み立てることができる2つの層から形成されている。図示された2つの層の外側である層112は、「9時」の位置にある軟質デュロメータ材料のセクション114から始まる外周の周りに隣接する態様で配置される2つの異なるデュロメータのポリマーからなり、時計回りに、硬質デュロメータ材料のセクション116の後に軟質デュロメータ材料のセクション118、その後に硬質デュロメータ材料のセクション120と続く。この実施形態では、全てのセクションが同じ「幅」を有し、セクション116及び120は互いに向かい合って配置され、セクション114及び118は互いに向かい合って配置される。図示された2つの層の内側である層122は単一のデュロメータ材料からなり、デュロメータは、層112の軟質又は硬質デュロメータ材料のデュロメータのいずれかと異なってもよい。幾つかの実施形態では、層122のデュロメータは、層112の軟質材料のデュロメータより低い。幾つかの実施形態では、層122のデュロメータは、層112の軟質材料のデュロメータと同じである。チューブは、外径124及び径方向の壁厚126を有する。 【0052】 図6は、外側本体、内側本体、遠位先端部又は医療用器具のその他の管状部品として使用するための医療チューブの別の実施形態の断面図を示している。チューブ130は、共押出しされるか当業者に既知の技術である他の方法で組み立てることができる2つの層から形成されている。図示された2つの層の内側である層132は、「9時」の位置にある軟質デュロメータ材料のセクション134から始まる外周の周りに隣接する態様で配置される2つの異なるデュロメータのポリマーからなり、時計回りに、硬質デュロメータ材料のセクション136の後に軟質デュロメータ材料のセクション138、その後に硬質デュロメータ材料のセクション140と続く。この実施形態では、全てのセクションが同じ「幅」を有し、セクション136及び140は互いに向かい合って配置され、セクション134及び138は互いに向かい合って配置される。図示された2つの層の外側である層142は単一のデュロメータ材料からなり、デュロメータは、層132の軟質又は硬質デュロメータ材料のデュロメータのいずれかと異なってもよい。幾つかの実施形態では、層142のデュロメータは、層132の軟質材料のデュロメータより低い。幾つかの実施形態では、層142のデュロメータは、層132の軟質材料のデュロメータと同じである。チューブ130は、外径144及び壁厚146を有する。」 エ「【0056】 〔実施の態様〕 (1) ある長さのマルチ-デュロメータ医療チューブであって、 第1デュロメータ及び第1融解温度を有する第1ポリマーと、 前記第1デュロメータとは異なる第2デュロメータ及び第2融解温度を有する第2ポリマーと、 を含み、 前記第1ポリマー及び前記第2ポリマーは、前記チューブの少なくとも1つの層を形成する別個で軸方向に配向された部分に周方向に配置される、ある長さのマルチ-デュロメータ医療チューブ。」 オ 「 [図:0001434529000006.jpg] 」 カ 「 [図:0001434529000007.jpg] 」 5 上記3、4から、引用文献2、3に例示される次の周知技術が把握される。 「第1のポリマーからなる第1の条片と、第1のポリマーとは異なる材料である第2のポリマーからなる条片であって比較的高い捻れ(kink)抵抗性を有する第2の条片とからなる適宜長さの構造によりカテーテル管壁を構成すること。」 第5 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 1 引用発明の「末梢IV留置カテーテルの挿入具10」は、その機能及び構造からみて、本願発明の「静脈カテーテルアセンブリ(100)」に相当する。同様に、「針16」は「ニードル(101)」に相当する。 2 引用発明の「カテーテルチューブ44」「の近位端」にある「カテーテルハブ46」は、カテーテルハブ46にカテーテルチューブ44が取り付けられていると表現できるから、本願発明の「取り付けられるカテーテルチューブ(150)を有するカテーテルハブ(110)」に相当する。 また、針16が先端を有することは明らかであるから、引用発明の「針ハブ14から遠位に延在する針16」は、本願発明の「ニードルハブ(103)に取り付けられるニードル先端(102)を備えるニードル(101)」に相当する。 3 引用発明の「カテーテルチューブ44の内腔が針16上に配設され」る構成は、前記第4の1オの記載を踏まえれば、針16の先端がカテーテルチューブ44の遠位端の開口部から遠位に突き出るようにカテーテルチューブ44を通って突き出ている態様であるから、本願発明の「前記ニードル(101)は、前記ニードル先端(102)が前記カテーテルチューブ(150)の遠位開口部(149)から遠位に突き出るように前記カテーテルチューブ(150)を通って突き出て」いる構成に相当する。 4 引用発明のカテーテルチューブ44は、管であって、外側表面と内側表面を備える壁と、外側表面と内側表面との間の壁厚みと、内側表面によって画定される内腔とを有する管本体を含む構造であると表現できるから、本願発明の「外側表面(158)、及び内側表面(137)を備える壁と、前記外側表面(158)と前記内側表面(137)との間の壁厚みと、前記内側表面(137)によって画定される内腔(156)と、を有するカテーテル本体(151)を含」む「前記カテーテルチューブ(150)」に相当する。 そうすると、両者は、 「静脈カテーテルアセンブリであって、 取り付けられるカテーテルチューブを有するカテーテルハブと、 ニードルハブに取り付けられるニードル先端を備えるニードルを含み、 前記ニードルは、前記ニードル先端が前記カテーテルチューブの遠位開口部から遠位に突き出るように前記カテーテルチューブを通って突き出て、 前記カテーテルチューブは、 外側表面、及び内側表面を備える壁と、 前記外側表面と前記内側表面との間の壁厚みと、 前記内側表面によって画定される内腔と、 を有するカテーテル本体を含む、 静脈カテーテルアセンブリ。」 である点で一致し、次の点で相違する。 [相違点] 本願発明は、「前記カテーテル本体(151)は、第一の硬さ特性を備えた第一の材料から形成される壁厚みの第一の部分(152)を含み、前記第一の部分(152)は、前記カテーテル本体(151)および前記内腔(156)の前記内側表面(137)の少なくとも一部を形成する内面と、前記カテーテル本体(151)の前記外側表面(158)の少なくとも一部を形成する外面と、を有し、前記カテーテル本体(151)はまた、第二の硬さ特性を備えた第二の材料から形成される壁厚みの第二の部分(155)を含み、前記第二の部分(155)は、内面と外面とを有し、前記第二の材料の前記第二の硬さ特性は、前記第一の材料の前記第一の硬さ特性に対して1.05から1.8倍の値を有し、前記第二の部分(155)は、前記カテーテルチューブ(150)の前記壁厚み内に埋め込まれ、前記第二の部分(155)は、前記カテーテルチューブ(150)のキンクを制限または防止するために使用され、前記第二の部分(155)の前記内面と前記外面は、前記カテーテルチューブ(150)の前記内側表面(137)および前記外側表面(158)によって覆われ、前記第一の部分および前記第二の部分は、前記チューブ本体の全長の50%以上を形成するように使用される」のに対し、引用発明は、そのように特定されていない点。 第6 判断 1 相違点の検討 上記相違点について検討する。 カテーテルチューブ44を含むカテーテル42を遠位方向に前進させ、静脈の中に誘導する(前記第4の1イ~エ参照)引用発明の挿入具10において、操作中のカテーテルチューブ44のキンクを制限又は防止することは当然の課題であって、そのための構造として、前記第4の5の周知技術を適用し、より高い捻れ抵抗性を備えた部材をカテーテル管壁の一部として用いて、例えば上記のより高い捻れ抵抗性を備えた部材の内面と外面がカテーテルチューブ44の内側表面及び外側表面によって覆われるように、当該部材をカテーテルチューブ44の壁厚み内に埋め込む態様とすることは、当業者が容易になし得たことである。 そして、その際に、上記周知技術の第1の条片と第2の条片との硬さ特性の大小関係が1.05から1.8倍であることは、一例として引用文献2にも記載のあるとおり(前記第4の3イ参照)、通常採用される条片硬さの比の範囲にすぎない。 2 効果について 本願発明の奏する効果は、引用発明及び周知技術から当業者が予測し得る範囲内のものにすぎず、格別顕著なものではない。 3 小括 したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-021881

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