商標拒絶査定不服審判
2023-009103
アマゾン
- 審判番号
- 2023-009103
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-017787
- 請求日
- 2023年06月02日
- 審決日
- 2024年11月27日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】コロンビナ エスアー
- 【請求人代理人】曾我 道治
- 【請求人代理人】坂上 正明
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 鯉沼 里果
- 分類
- T18 .26 -Z (W2930) / T18 .261-Z (W2930) / T18 .262-Z (W2930) / T18 .263-Z (W2930)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 17787拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年2月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 4年 6月17日付け:拒絶理由通知
令和 4年12月16日 :意見書の提出
令和 5年 2月28日付け:拒絶査定
令和 5年 6月 2日 :審判請求書の提出
令和 6年 6月24日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類「唐辛子の漬物,保存加工をした唐辛子,加工野菜及び加工果実」及び第30類「ホット(辛口)ソース,調味料,とうがらし粉,香辛料」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定及び当審の拒絶の理由の要旨
原査定及び当審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の6件であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5452686号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様及び指定役務 別掲2
登録出願日 平成23年 6月23日
優先権主張 2010年12月29日(アメリカ合衆国)
設定登録日 平成23年11月25日
(2)登録第5886480の1号商標(原審で引用された登録第5886480号商標は令和5年12月13日受付で分割移転され、第5886480号の1及び第5886480号の2となった。本願商標の指定商品と類似の役務を指定役務とするのは登録第5886480の1号商標と認められる。以下「引用商標2」という。)
商標の態様及び指定役務 別掲3
登録出願日 平成27年 4月14日
優先権主張 2014年10月16日(アメリカ合衆国)
設定登録日 平成28年10月 7日
分割移転日(受付日) 令和 5年12月13日
(3)登録第5939805号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 AMAZON DASH(標準文字)
指定商品及び指定役務 別掲4
登録出願日 平成27年 4月14日
優先権主張 2014年10月15日(アイスランド共和国)
設定登録日 平成29年 4月14日
(4)登録第6012218号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の態様及び指定役務 別掲5
登録出願日 平成29年 5月23日
設定登録日 平成30年 1月19日
(5)登録第6110055号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の態様並びに指定商品及び指定役務 別掲6
登録出願日 平成29年 5月23日
優先権主張 2016年12月 5日(アメリカ合衆国)
設定登録日 平成30年12月28日
(6)登録第5943082号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の態様並びに指定商品及び指定役務 別掲7
登録出願日 平成27年 9月15日
優先権主張 2015年 3月27日(域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠))
設定登録日 平成29年 4月28日
(以下、引用商標1、引用商標2、引用商標4ないし引用商標6をまとめて「引用商標」という。)
4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、黒く塗りつぶされた長方形内に「Amazon」の欧文字を白抜きで表し(以下「本願文字部分」という。)、その欧文字中「A」と「m」の文字に接するようにインコ類の鳥の図形(以下「本願図形部分」という。)を配してなるものであるところ、その構成中、本願文字部分は「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」(出典:広辞苑 第七版 株式会社岩波書店(以下「広辞苑 第七版」という。))を意味する語であるから、本願文字部分は、その構成文字に相応して「アマゾン」の称呼及び「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念を生じるものである。
一方、本願図形部分は、インコ類の鳥を表したものと認識されるものの、特定のインコとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、本願図形部分は、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そして、本願文字部分と本願図形部分(以下、これらをまとめて「両部分」という。)は、本願図形部分が「A」と「m」の文字に接するように表されているものの、本願文字部分が本願商標の中央下部において大きく配置され、黒色の背景の上に白抜きで目立つ色彩を使用しているものであるから、視覚的に分離して看取されるものである。
また、両部分は、観念的に関連性を有しているものではないし、一連一体となって何らかの称呼が生じるともいえないもので、その他に両部分を常に一体のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情は見いだせない。
そして、両部分は、本願の指定商品との関係において、当該商品の品質等を表すものともいえないうえ、ほかに両部分が単独では商品の出所識別機能を有しないと認めるに足りる事情も見あたらないことからすれば、両部分を分離して観察することは、取引上不自然なものとはいえず、本願文字部分をもって取引にあたる場合も少なくないというのが相当であるから、本願文字部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである。
したがって、本願商標は、その構成中、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る本願文字部分の構成文字に相応して、「アマゾン」の称呼及び「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、別掲2のとおり、その構成中に「a」の文字と「z」の文字を繋ぐように湾曲した矢印を配して表してなる「amazon」の欧文字を有してなるものであるところ、「amazon」の文字は「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」(出典:広辞苑 第七版)を意味する語である。
また、当該「amazon」の欧文字と矢印を組み合わせてなる部分は、「世界的規模のインターネット小売業者。」である「Amazon.com」(出典:広辞苑 第七版)を表す標章として我が国の需要者の間に広く知られていることは周知の事実である(以下、色彩が相違するものを含め「amazon」の欧文字と矢印を組み合わせてなる標章と同視できるものを「amazon社標章部分」という。)。
そうすると、引用商標1は、構成全体が一体的なものとして把握される場合もあるものの、その構成中のamazon社標章部分が役務の出所識別標識として強い印象を与えるというのが相当であって、amazon社標章部分をもって取引にあたる場合も少なくないというのが相当であるから、amazon社標章部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである。
したがって、引用商標1は、その構成中、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るamazon社標章部分の構成文字に相応して「アマゾン」の称呼及び「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念を生じるものであるほか、amazon社標章部分から「世界的規模のインターネット小売業者であるAmazon.com」の観念をも生じるものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、別掲3のとおり、amazon社標章部分からなるものと認められる。
そうすると、引用商標2は、上記アと同様に、「アマゾン」の称呼並びに「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」及び「世界的規模のインターネット小売業者であるAmazon.com」の観念を生じるものである。
ウ 引用商標4ないし引用商標6
引用商標4ないし引用商標6は、別掲5ないし7のとおり、いずれも、構成前半に、amazon社標章部分を、構成後半にはそれぞれ、灰色で表してなる「fresh」の欧文字、「go」の欧文字及び黄緑色で表してなる「dash」の欧文字を配した構成よりなるところ、amazon社標章部分は上記アと同様に「Amazon.com」を表す標章として我が国の需要者の間に広く知られていることは周知の事実である。
そうすると、引用商標4ないし引用商標6は、構成全体が一体的なものとして把握される場合もあるものの、その構成中のamazon社標章部分が商品及び役務の出所識別標識として強い印象を与えるというのが相当であって、amazon社標章部分をもって取引にあたる場合も少なくないというのが相当であるから、amazon社標章部分を要部として抽出し、他の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである。
したがって、引用商標4ないし引用商標6は、その構成中、独立して自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得るamazon社標章部分の構成文字に相応して、上記アと同様に「アマゾン」の称呼及び「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念を生じるものであるほか、「世界的規模のインターネット小売業者であるAmazon.com」の観念をも生じるものである。
(3)本願文字部分と引用商標との類否
本願商標の要部である本願文字部分と、引用商標1及び引用商標2並びに引用商標4ないし引用商標6の要部であるamazon社標章部分を比較すると、外観においては、矢印の有無及び文字部分における語頭の大文字と小文字の差異はあるものの、矢印は一般によく使用される記号であることからすれば自他商品及び役務の識別標識としての機能はそれほど高くなく、文字部分における文字のつづりを共通にするものであるから、本願文字部分と引用商標のamazon社標章部分は外観において近似した印象を与えるものである。
また、称呼において、本願文字部分と引用商標のamazon社標章部分は、「アマゾン」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念において、本願文字部分と、引用商標のamazon社標章部分とは「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念において共通するものの、本願文字部分からは、引用商標が有する「世界的規模のインターネット小売業者であるAmazon.com」の観念は生じない。
以上によれば、本願文字部分と引用商標のamazon社標章部分は、外観が近似した印象を与えるものであり、称呼及び観念の一つを共通にするものであるから、その外観、称呼及び観念が取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すれば、本願商標と引用商標は、商品又は役務の出所について誤認を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務との類否
本願の指定商品は、引用商標の指定商品及び指定役務中、第35類に属する指定役務の一部と類似するものである。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標3との類否を検討するまでもなく、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品及び指定役務中、第35類の指定役務の一部と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は、引用商標からは引用商標権者のブランドの観念のみが生じる旨主張している。
しかしながら、引用商標に含まれる「amazon」の文字は、辞書類に載録されている一般に親しまれた成語であるから、引用商標からは当該文字に応じた「ギリシア神話に出てくる女戦士から成る部族。」の観念をも生じるというのが相当である。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(7)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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